JPWO2004005177A1 - エレベータ装置 - Google Patents
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Abstract
この発明は、駆動綱車に巻き上げロープを介して繋がり、巻き上げロープのロープ配列方向を変える返し車のロープ溝ピッチを駆動綱車のロープ溝ピッチより大きくし、駆動綱車の厚さの薄型化を図り、かご室と昇降路の壁面との間の隙間を縮小して建設コストを低減できるエレベータ装置を得る。このエレベータ用巻上機は、昇降路の奥行き方向の後方壁面にモータ部の軸を直交させて取り付けられた巻上機と、かご室と昇降路の幅方向の一側壁面との隙間に水平軸周りに回転自在に配設され、巻上機の駆動綱車に巻き上げロープを介して繋がれ、巻き上げロープのロープ配列方向を変える返し車とを備えている。そして、返し車のロープ溝ピッチが駆動綱車のロープ溝ピッチより大きく形成されている。
Description
この発明は、機械室が省略されたエレベータ装置に関し、特に巻上機を昇降路の壁とかご室との隙間に配置したエレベータ装置に関するものである。
図9は従来のエレベータ装置を示す横断面図、図10は図9のA部拡大図、図11は従来のエレベータ装置を示す縦断面図である。ここで、説明の便宜上、昇降路の長さ方向(図9中紙面に直交する方向)を上下方向とし、昇降路の奥行き方向(図9中左右方向)を前後方向とし、昇降路の幅方向(図9中上下方向)を左右方向とする。
各図において、巻上機1は、モータ部2と、モータ部2の回転軸に固着された駆動綱車3とからなり、全体としてモータ部2の回転軸の軸方向に平坦な円盤状に構成されている。そして、巻上機1は、モータ部2の回転軸を前後方向に向けて駆動昇降路4の下部の後方壁面のかご室5との隙間に取り付けられている。
かご室5は、昇降路4の左右両壁面に上下方向に延設された一対のかご用ガイドレール6に案内されて昇降自在に配設されている。このかご室5は、かごドア5aを昇降路4の前方に向けて昇降路4内に配設されている。また、一対のかご吊車7a、7bがかご室5の下端の左右両端部の前後方向略中央に軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。
釣り合いおもり8は、昇降路4の後方壁面に上下方向に延設された一対の釣り合いおもり用ガイドレール9に案内されて昇降自在に配設されている。また、釣り合いおもり用転向滑車10が釣り合いおもり8の上部に軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。
第1および第2返し車11、12が昇降路4の上部に軸方向を左右方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第1および第2返し車11、12は、かご室5と昇降路4の左側壁面との隙間Bに、かつ、かご吊車7aの後方に、前後方向に並んで配設されている。また、第3返し車13が昇降路4の上部に、かつ、かご室5と昇降路4の後方壁面との隙間Sに、軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第3返し車13は、上方から見て、釣り合いおもり用転向滑車10と駆動綱車3との間に配設されている。
そして、巻き上げロープ14の一端が、昇降路4の天井に固定されている。この巻き上げロープ14は、天井から下げられ、かご吊車7bに通されてかご室5の下部を通り、かご吊車7aに通された後、第2返し車12まで上げられる。そして、巻き上げロープ14は、第2返し車12および第1返し車11に通された後、駆動綱車3まで下げられる。そして、巻き上げロープ14は、駆動綱車3に通された後、第3返し車13まで上げられる。ついで、巻き上げロープ14は、第3返し車13に通されて釣り合いおもり用転向滑車10まで下げられ、釣り合いおもり用転向滑車10に通された後、上げられて、他端を天井に固定されている。
このように構成されたエレベータ装置では、巻上機1のモータ部2が制御装置(図示せず)により駆動制御され、駆動綱車3が回転駆動される。そこで、巻き上げロープ14が駆動綱車3により走向され、かご室5および釣り合いおもり8がかご用ガイドレール6および釣り合いおもり用ガイドレール9に案内されて昇降路4内を昇降する。
ここで、巻き上げロープ14は、第1ロープ14a、第2ロープ14bおよび第3ロープ14cから構成されている。一方、駆動綱車3および第1返し車11は、厚さh0を有し、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝3a−3c、11a−11cがピッチp0で形成されている。また、ロープ溝3b、11bが駆動綱車3および第1返し車11の厚さ方向中央に位置している。そして、駆動綱車3と第1返し車11とは、ロープ溝方向が互いに直交し、かつ、ロープ溝3b、11bの端部が上下方向で一致するように配置されている。ここで、駆動綱車3および第1返し車11のロープ溝3a―3c、11a−11cの配列方向はそれぞれ駆動綱車3および第1返し車11の軸方向に一致し、駆動綱車3および第1返し車11におけるロープ配列方向に一致する。
なお、詳細に図示していないが、第2および第3返し車12、13、かご吊車7a、7b、釣り合いおもり用転向滑車10にも、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝がピッチp0で形成されている。そして、第1および第2返し車11、12がロープ溝方向を一致させて配置されている。また、駆動綱車3、第3返し車13および釣り合いおもり用転向滑車10がロープ溝方向を一致させて配置されている。さらに、かご吊車7a、7bがロープ溝方向を一致させて配置され、かご吊車7aと第2返し車12とがロープ溝方向を直交させて配置されている。
そして、巻き上げロープ14が駆動綱車3から第1返し車11に乗り移る時、図10に示されるように、第1ロープ14aは駆動綱車3のロープ溝3aから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車11のロープ溝11aに乗り移り、第2ロープ14bは駆動綱車3のロープ溝3bから出た後真上に延びて第1返し車11のロープ溝11bに乗り移り、第3ロープ14cは駆動綱車3のロープ溝3cから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車11のロープ溝11cに乗り移る。つまり、巻き上げロープ14が駆動綱車3から第1返し車11に乗り移る際に、巻き上げロープ14の第1乃至第3ロープ14a−14cの配列方向が90度変られる。このロープ配列方向を変える過渡部において、第1乃至第3ロープ14a−14cのロープ間の隙間δ0が0以下となると、ロープ同士が接触して、ロープの摩耗や接触騒音が発生するので、隙間δ0が1mm以上となるようにロープ溝3a−3c、11a−11cのピッチp0を設定している。
このように構成された従来のエレベータ装置では、巻き上げロープ14を構成するロープ本数およびロープ径が一定ならば、駆動綱車3および第1返し車11の厚さh0はロープ溝3a−3c、11a−11cのピッチp0によって決められる。そして、昇降路4における隙間Sは、巻上機1の厚さH(=h+h0)によって規定される。なお、hはモータ部2の厚さである。また、昇降路4における隙間Bは、かご室5、かご用ガイドレール6およびかご用ガイドレール6を昇降路壁面に取り付けるレールブラケット等の取付部材(図示せず)によって規定される。
そこで、巻上機1の厚さHは、隙間δ0を1mmとするピッチp0の時が最小となり、隙間Sをこれ以上小さくできず、昇降路断面の縮小化が図られず、建設コストを増大させてしまうという不具合があった。
各図において、巻上機1は、モータ部2と、モータ部2の回転軸に固着された駆動綱車3とからなり、全体としてモータ部2の回転軸の軸方向に平坦な円盤状に構成されている。そして、巻上機1は、モータ部2の回転軸を前後方向に向けて駆動昇降路4の下部の後方壁面のかご室5との隙間に取り付けられている。
かご室5は、昇降路4の左右両壁面に上下方向に延設された一対のかご用ガイドレール6に案内されて昇降自在に配設されている。このかご室5は、かごドア5aを昇降路4の前方に向けて昇降路4内に配設されている。また、一対のかご吊車7a、7bがかご室5の下端の左右両端部の前後方向略中央に軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。
釣り合いおもり8は、昇降路4の後方壁面に上下方向に延設された一対の釣り合いおもり用ガイドレール9に案内されて昇降自在に配設されている。また、釣り合いおもり用転向滑車10が釣り合いおもり8の上部に軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。
第1および第2返し車11、12が昇降路4の上部に軸方向を左右方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第1および第2返し車11、12は、かご室5と昇降路4の左側壁面との隙間Bに、かつ、かご吊車7aの後方に、前後方向に並んで配設されている。また、第3返し車13が昇降路4の上部に、かつ、かご室5と昇降路4の後方壁面との隙間Sに、軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第3返し車13は、上方から見て、釣り合いおもり用転向滑車10と駆動綱車3との間に配設されている。
そして、巻き上げロープ14の一端が、昇降路4の天井に固定されている。この巻き上げロープ14は、天井から下げられ、かご吊車7bに通されてかご室5の下部を通り、かご吊車7aに通された後、第2返し車12まで上げられる。そして、巻き上げロープ14は、第2返し車12および第1返し車11に通された後、駆動綱車3まで下げられる。そして、巻き上げロープ14は、駆動綱車3に通された後、第3返し車13まで上げられる。ついで、巻き上げロープ14は、第3返し車13に通されて釣り合いおもり用転向滑車10まで下げられ、釣り合いおもり用転向滑車10に通された後、上げられて、他端を天井に固定されている。
このように構成されたエレベータ装置では、巻上機1のモータ部2が制御装置(図示せず)により駆動制御され、駆動綱車3が回転駆動される。そこで、巻き上げロープ14が駆動綱車3により走向され、かご室5および釣り合いおもり8がかご用ガイドレール6および釣り合いおもり用ガイドレール9に案内されて昇降路4内を昇降する。
ここで、巻き上げロープ14は、第1ロープ14a、第2ロープ14bおよび第3ロープ14cから構成されている。一方、駆動綱車3および第1返し車11は、厚さh0を有し、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝3a−3c、11a−11cがピッチp0で形成されている。また、ロープ溝3b、11bが駆動綱車3および第1返し車11の厚さ方向中央に位置している。そして、駆動綱車3と第1返し車11とは、ロープ溝方向が互いに直交し、かつ、ロープ溝3b、11bの端部が上下方向で一致するように配置されている。ここで、駆動綱車3および第1返し車11のロープ溝3a―3c、11a−11cの配列方向はそれぞれ駆動綱車3および第1返し車11の軸方向に一致し、駆動綱車3および第1返し車11におけるロープ配列方向に一致する。
なお、詳細に図示していないが、第2および第3返し車12、13、かご吊車7a、7b、釣り合いおもり用転向滑車10にも、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝がピッチp0で形成されている。そして、第1および第2返し車11、12がロープ溝方向を一致させて配置されている。また、駆動綱車3、第3返し車13および釣り合いおもり用転向滑車10がロープ溝方向を一致させて配置されている。さらに、かご吊車7a、7bがロープ溝方向を一致させて配置され、かご吊車7aと第2返し車12とがロープ溝方向を直交させて配置されている。
そして、巻き上げロープ14が駆動綱車3から第1返し車11に乗り移る時、図10に示されるように、第1ロープ14aは駆動綱車3のロープ溝3aから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車11のロープ溝11aに乗り移り、第2ロープ14bは駆動綱車3のロープ溝3bから出た後真上に延びて第1返し車11のロープ溝11bに乗り移り、第3ロープ14cは駆動綱車3のロープ溝3cから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車11のロープ溝11cに乗り移る。つまり、巻き上げロープ14が駆動綱車3から第1返し車11に乗り移る際に、巻き上げロープ14の第1乃至第3ロープ14a−14cの配列方向が90度変られる。このロープ配列方向を変える過渡部において、第1乃至第3ロープ14a−14cのロープ間の隙間δ0が0以下となると、ロープ同士が接触して、ロープの摩耗や接触騒音が発生するので、隙間δ0が1mm以上となるようにロープ溝3a−3c、11a−11cのピッチp0を設定している。
このように構成された従来のエレベータ装置では、巻き上げロープ14を構成するロープ本数およびロープ径が一定ならば、駆動綱車3および第1返し車11の厚さh0はロープ溝3a−3c、11a−11cのピッチp0によって決められる。そして、昇降路4における隙間Sは、巻上機1の厚さH(=h+h0)によって規定される。なお、hはモータ部2の厚さである。また、昇降路4における隙間Bは、かご室5、かご用ガイドレール6およびかご用ガイドレール6を昇降路壁面に取り付けるレールブラケット等の取付部材(図示せず)によって規定される。
そこで、巻上機1の厚さHは、隙間δ0を1mmとするピッチp0の時が最小となり、隙間Sをこれ以上小さくできず、昇降路断面の縮小化が図られず、建設コストを増大させてしまうという不具合があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、駆動綱車に巻き上げロープを介して繋がり、巻き上げロープのロープ配列方向を変える返し車のロープ溝ピッチを駆動綱車のロープ溝ピッチより大きくし、駆動綱車の厚さの薄型化を図り、かご室と昇降路の壁面との間の隙間を縮小して建設コストを低減できるエレベータ装置を得ることを目的とする。
この発明によるエレベータ装置は、昇降路内に昇降自在に配設されたかご室と、上記かご室を昇降させる巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成された駆動綱車がモータ部の回転軸に固着されて構成され、該回転軸の軸方向を上記昇降路の壁面にほぼ直交させて該昇降路の壁面に取り付けられた巻上機と、上記巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成され、該巻き上げロープを介して上記駆動綱車に繋がり、該巻き上げロープの配列方向を変える返し車とを備え、上記返し車のロープ溝ピッチが上記駆動綱車のロープ溝ピッチより大きく形成されているものである。
この発明によるエレベータ装置は、昇降路内に昇降自在に配設されたかご室と、上記かご室を昇降させる巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成された駆動綱車がモータ部の回転軸に固着されて構成され、該回転軸の軸方向を上記昇降路の壁面にほぼ直交させて該昇降路の壁面に取り付けられた巻上機と、上記巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成され、該巻き上げロープを介して上記駆動綱車に繋がり、該巻き上げロープの配列方向を変える返し車とを備え、上記返し車のロープ溝ピッチが上記駆動綱車のロープ溝ピッチより大きく形成されているものである。
図1はこの発明の実施例1に係るエレベータ装置を示す水平断面図である。
図2は図1のA部拡大図である。
図3はこの発明の実施例1に係るエレベータ装置における駆動綱車の厚さ低減効果を説明する模式図である。
図4はこの発明の実施例2に係るエレベータ装置の要部を示す拡大図である。
図5はこの発明の実施例2に係るエレベータ装置における駆動綱車の厚さ低減効果を説明する模式図である。
図6はこの発明の実施例3に係るエレベータ装置を示す水平断面図である。
図7はこの発明の実施例3に係るエレベータ装置を示す縦断面図である。
図8はこの発明の実施例4に係るエレベータ装置を示す水平断面図である。
図9は従来のエレベータ装置を示す水平断面図である。
図10は図9のA部拡大図である。
図11は従来のエレベータ装置を示す縦断面図である。
図2は図1のA部拡大図である。
図3はこの発明の実施例1に係るエレベータ装置における駆動綱車の厚さ低減効果を説明する模式図である。
図4はこの発明の実施例2に係るエレベータ装置の要部を示す拡大図である。
図5はこの発明の実施例2に係るエレベータ装置における駆動綱車の厚さ低減効果を説明する模式図である。
図6はこの発明の実施例3に係るエレベータ装置を示す水平断面図である。
図7はこの発明の実施例3に係るエレベータ装置を示す縦断面図である。
図8はこの発明の実施例4に係るエレベータ装置を示す水平断面図である。
図9は従来のエレベータ装置を示す水平断面図である。
図10は図9のA部拡大図である。
図11は従来のエレベータ装置を示す縦断面図である。
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
図1はこの発明の実施例1に係るエレベータ装置を示す水平断面図、図2は図1のA部拡大図である。なお、図において従来のエレベータ装置と同一又は相当部分に同一符号を付し、その説明を省略する。
図1および図2において、巻上機20は、モータ部2と、モータ部2の回転軸に固着された駆動綱車21とからなり、全体としてモータ部2の回転軸の軸方向に平坦な円盤状に構成されている。そして、巻上機20は、モータ部2の回転軸を前後方向に向けて昇降路4の下部の後方壁面に取り付けられている。
駆動綱車21は、厚さh1に形成され、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝21a−21cがピッチp1で形成されている。一方、第1返し車22は、厚さh2(>h0)に形成され、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝22a―22cがピッチp2(p2>p0)で形成されている。また、ロープ溝21b、22bが駆動綱車21および第1返し車22の厚さ方向中央にそれぞれ位置している。そして、駆動綱車21と第1返し車22とは、ロープ溝方向が互いに直交し、かつ、ロープ溝21b、22bの端部が上下方向で一致するように配置されている。また、第1および第2返し車22、12がロープ溝方向を一致させて配置され、駆動綱車21および第3返し車13がロープ溝方向を一致させて配置されている。
なお、他の構成は従来のエレベータ装置と同様に構成されている。
この実施例1では、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る時、図2に示されるように、第1ロープ14aは駆動綱車21のロープ溝21aから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車22のロープ溝22aに乗り移り、第2ロープ14bは駆動綱車21のロープ溝21bから出た後真上に延びて第1返し車22のロープ溝22bに乗り移り、第3ロープ14cは駆動綱車21のロープ溝21cから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車22のロープ溝22cに乗り移る。これにより、巻き上げロープ14のロープ配列方向が90度変えられる。そして、このロープ配列方向を変える過渡部において、第1乃至第3ロープ14a−14cのロープ間の隙間δが1mm以上となるようにロープ溝21a−21c、22a−22cのピッチp1、p2を設定している。
この実施例1では、第1返し車22のロープ溝ピッチp2を従来装置における第1返し車11のロープ溝ピッチp0より大きくしているので、図3に示されるように、駆動綱車21のロープ溝ピッチをp0としたときのロープ間の隙間δ1は従来装置におけるロープ間の隙間δ0より大きくなる。言い換えると、この実施例1におけるロープ間の隙間δを従来装置におけるロープ間の隙間δ0と等しくした時の駆動綱車21のロープ溝ピッチp1は、p0より小さくなる。そこで、ロープ溝ピッチに依存する駆動綱車21の厚さh1は、従来の駆動綱車3の厚さh0より薄くなる。
従って、この実施の形態1によれば、巻上機1の厚さHは(h+h1)となり、従来装置に比べ、(h0−h1)だけ薄くすることができるので、昇降路4における隙間Sの縮小化が図られる。これにより、昇降路断面を少なくでき、建設コストの低減が図られる。
ここで、第1返し車22が配置される隙間Bは、かご室5、かご用ガイドレール6およびかご用ガイドレール6を昇降路壁面に取り付けるレールブラケット等の取付部材(図示せず)の各寸法によって規定される。この隙間Bは第1返し車22の厚さh2に比べ大きいことから、第1返し車22の厚さh2を隙間Bまで近づけることができる。従って、第1返し車22の厚さh2を隙間Bを越えない範囲(かご室5の昇降動作を邪魔しない範囲)で最大とした時、第1返し車22のロープ溝ピッチp2が最大となり、駆動綱車21のロープ溝ピッチ、即ち厚さを最小にできる。この場合、巻上機20の厚みが最小となり、隙間Sを最小にできる。
図1および図2において、巻上機20は、モータ部2と、モータ部2の回転軸に固着された駆動綱車21とからなり、全体としてモータ部2の回転軸の軸方向に平坦な円盤状に構成されている。そして、巻上機20は、モータ部2の回転軸を前後方向に向けて昇降路4の下部の後方壁面に取り付けられている。
駆動綱車21は、厚さh1に形成され、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝21a−21cがピッチp1で形成されている。一方、第1返し車22は、厚さh2(>h0)に形成され、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝22a―22cがピッチp2(p2>p0)で形成されている。また、ロープ溝21b、22bが駆動綱車21および第1返し車22の厚さ方向中央にそれぞれ位置している。そして、駆動綱車21と第1返し車22とは、ロープ溝方向が互いに直交し、かつ、ロープ溝21b、22bの端部が上下方向で一致するように配置されている。また、第1および第2返し車22、12がロープ溝方向を一致させて配置され、駆動綱車21および第3返し車13がロープ溝方向を一致させて配置されている。
なお、他の構成は従来のエレベータ装置と同様に構成されている。
この実施例1では、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る時、図2に示されるように、第1ロープ14aは駆動綱車21のロープ溝21aから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車22のロープ溝22aに乗り移り、第2ロープ14bは駆動綱車21のロープ溝21bから出た後真上に延びて第1返し車22のロープ溝22bに乗り移り、第3ロープ14cは駆動綱車21のロープ溝21cから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車22のロープ溝22cに乗り移る。これにより、巻き上げロープ14のロープ配列方向が90度変えられる。そして、このロープ配列方向を変える過渡部において、第1乃至第3ロープ14a−14cのロープ間の隙間δが1mm以上となるようにロープ溝21a−21c、22a−22cのピッチp1、p2を設定している。
この実施例1では、第1返し車22のロープ溝ピッチp2を従来装置における第1返し車11のロープ溝ピッチp0より大きくしているので、図3に示されるように、駆動綱車21のロープ溝ピッチをp0としたときのロープ間の隙間δ1は従来装置におけるロープ間の隙間δ0より大きくなる。言い換えると、この実施例1におけるロープ間の隙間δを従来装置におけるロープ間の隙間δ0と等しくした時の駆動綱車21のロープ溝ピッチp1は、p0より小さくなる。そこで、ロープ溝ピッチに依存する駆動綱車21の厚さh1は、従来の駆動綱車3の厚さh0より薄くなる。
従って、この実施の形態1によれば、巻上機1の厚さHは(h+h1)となり、従来装置に比べ、(h0−h1)だけ薄くすることができるので、昇降路4における隙間Sの縮小化が図られる。これにより、昇降路断面を少なくでき、建設コストの低減が図られる。
ここで、第1返し車22が配置される隙間Bは、かご室5、かご用ガイドレール6およびかご用ガイドレール6を昇降路壁面に取り付けるレールブラケット等の取付部材(図示せず)の各寸法によって規定される。この隙間Bは第1返し車22の厚さh2に比べ大きいことから、第1返し車22の厚さh2を隙間Bまで近づけることができる。従って、第1返し車22の厚さh2を隙間Bを越えない範囲(かご室5の昇降動作を邪魔しない範囲)で最大とした時、第1返し車22のロープ溝ピッチp2が最大となり、駆動綱車21のロープ溝ピッチ、即ち厚さを最小にできる。この場合、巻上機20の厚みが最小となり、隙間Sを最小にできる。
図4はこの発明の実施例2に係るエレベータ装置の要部を示す拡大図である。
図4において、巻上機20Aの駆動綱車21Aは、厚さh3に形成され、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝21a−21cがピッチp3で形成されている。そして、巻上機20Aは、モータ部2の回転軸を前後方向に向けて昇降路4の下部の後方壁面に取り付けられている。また、第1返し車22は、第1返し車22のロープ溝の配列方向と駆動綱車21のロープ溝の配列方向とのなす角度θが鋭角(θ<90度)となり、かつ、ロープ溝22bの端部がロープ溝21bの端部に上下方向で一致するように配置されている。
なお、他の構成は上記実施例1と同様に構成されている。
この実施例2においても、巻き上げロープ14が駆動綱車21Aから第1返し車22に乗り移る時、第1ロープ14aは駆動綱車21Aのロープ溝21aから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車22のロープ溝22aに乗り移り、第2ロープ14bは駆動綱車21Aのロープ溝21bから出た後真上に延びて第1返し車22のロープ溝22bに乗り移り、第3ロープ14cは駆動綱車21Aのロープ溝21cから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車22のロープ溝22cに乗り移る。これにより、巻き上げロープ14のロープ配列方向が角度θ変えられる。
この実施例2では、第1返し車22が第1返し車22のロープ溝の配列方向と駆動綱車21Aのロープ溝の配列方向とのなす角度θを鋭角とするように配置されているので、図5に示されるように、駆動綱車21Aのロープ溝ピッチをp1とした時の、ロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δ2は上記実施例1におけるロープ間の隙間δ0より大きくなる。言い換えると、この実施例2におけるロープ間の隙間δを上記実施例1におけるロープ間の隙間δ0と等しくした時の駆動綱車21Aのロープ溝ピッチp3は、p1より小さくなる。そこで、ロープ溝ピッチに依存する駆動綱車21Aの厚さh3は、上記実施例1の駆動綱車21の厚さh1より薄くなる。
従って、この実施の形態2によれば、巻上機20Aの厚さHは(h+h3)となり、上記実施例1に比べ、(h1−h3)だけ薄くすることができるので、昇降路4における隙間Sの縮小化がさらに図られる。これにより、昇降路断面を少なくでき、建設コストの低減がさらに図られる。
ここで、第1返し車22が配置される隙間Bは、第1返し車22の厚さに比べ大きいことから、隙間Bを越えない範囲(かご室5の昇降動作を邪魔しない範囲)で、第1返し車22のロープ溝方向を昇降路4の前後方向に対して傾けることができる。そして、第1返し車22のロープ溝方向を昇降路4の前後方向に対して最大に傾けた時に、駆動綱車21Aのロープ溝ピッチ、即ち厚さを最小にできる。
図4において、巻上機20Aの駆動綱車21Aは、厚さh3に形成され、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝21a−21cがピッチp3で形成されている。そして、巻上機20Aは、モータ部2の回転軸を前後方向に向けて昇降路4の下部の後方壁面に取り付けられている。また、第1返し車22は、第1返し車22のロープ溝の配列方向と駆動綱車21のロープ溝の配列方向とのなす角度θが鋭角(θ<90度)となり、かつ、ロープ溝22bの端部がロープ溝21bの端部に上下方向で一致するように配置されている。
なお、他の構成は上記実施例1と同様に構成されている。
この実施例2においても、巻き上げロープ14が駆動綱車21Aから第1返し車22に乗り移る時、第1ロープ14aは駆動綱車21Aのロープ溝21aから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車22のロープ溝22aに乗り移り、第2ロープ14bは駆動綱車21Aのロープ溝21bから出た後真上に延びて第1返し車22のロープ溝22bに乗り移り、第3ロープ14cは駆動綱車21Aのロープ溝21cから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車22のロープ溝22cに乗り移る。これにより、巻き上げロープ14のロープ配列方向が角度θ変えられる。
この実施例2では、第1返し車22が第1返し車22のロープ溝の配列方向と駆動綱車21Aのロープ溝の配列方向とのなす角度θを鋭角とするように配置されているので、図5に示されるように、駆動綱車21Aのロープ溝ピッチをp1とした時の、ロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δ2は上記実施例1におけるロープ間の隙間δ0より大きくなる。言い換えると、この実施例2におけるロープ間の隙間δを上記実施例1におけるロープ間の隙間δ0と等しくした時の駆動綱車21Aのロープ溝ピッチp3は、p1より小さくなる。そこで、ロープ溝ピッチに依存する駆動綱車21Aの厚さh3は、上記実施例1の駆動綱車21の厚さh1より薄くなる。
従って、この実施の形態2によれば、巻上機20Aの厚さHは(h+h3)となり、上記実施例1に比べ、(h1−h3)だけ薄くすることができるので、昇降路4における隙間Sの縮小化がさらに図られる。これにより、昇降路断面を少なくでき、建設コストの低減がさらに図られる。
ここで、第1返し車22が配置される隙間Bは、第1返し車22の厚さに比べ大きいことから、隙間Bを越えない範囲(かご室5の昇降動作を邪魔しない範囲)で、第1返し車22のロープ溝方向を昇降路4の前後方向に対して傾けることができる。そして、第1返し車22のロープ溝方向を昇降路4の前後方向に対して最大に傾けた時に、駆動綱車21Aのロープ溝ピッチ、即ち厚さを最小にできる。
図6はこの発明の実施例3に係るエレベータ装置を示す水平断面図、図7はこの発明の実施例3に係るエレベータ装置を示す縦断面図である。
図6および図7において、かご用転向滑車23が、かご室5の上部の略中央に、軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。また、第1および第2返し車22、12が昇降路4の上部に軸方向を左右方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第1および第2返し車22、12は、かご用転向滑車23の後方に、前後方向に並んで配設されている。
駆動綱車21と第1返し車22とは、ロープ溝方向が互いに直交し、かつ、ロープ溝21b、22bの端部が上下方向で一致するように配置されている。そして、ロープ溝21b、22bが駆動綱車21および第1返し車22の厚さ方向中央に位置している。
そして、巻き上げロープ14の一端が、昇降路4の天井に固定されている。この巻き上げロープ14は、天井から下げられ、かご用滑車23に通された後、第2返し車12まで上げられる。そして、巻き上げロープ14は、第2返し車12および第1返し車22に通された後、駆動綱車21まで下げられる。そして、巻き上げロープ14は、駆動綱車21に通された後、第3返し車13まで上げられる。ついで、巻き上げロープ14は、第3返し車13に通されて釣り合いおもり用転向滑車10まで下げられ、釣り合いおもり用転向滑車10に通された後、上げられて、他端を天井に固定されている。そこで、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る際に、巻き上げロープ14の第1乃至第3ロープ14a−14cの配列方向が90度変られる。
なお、他の構成は上記実施例1と同様に構成されている。
このように構成されたエレベータ装置においては、巻上機1のモータ部2が制御装置(図示せず)により駆動制御され、駆動綱車21が回転駆動される。そこで、巻き上げロープ14が駆動綱車21により走向され、かご室5および釣り合いおもり8がかご用ガイドレール6および釣り合いおもり用ガイドレール9に案内されて昇降路4内を昇降する。
この実施例3においても、第1返し車22のロープ溝ピッチp2が駆動綱車21のロープ溝ピッチp1より大きくしているので、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る時のロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δをδ0に確保して、駆動綱車21の厚さを従来の駆動綱車3より薄くすることができる。
また、隙間δを1mmとすることで、巻上機20の厚さを最小とすることができる。
図6および図7において、かご用転向滑車23が、かご室5の上部の略中央に、軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。また、第1および第2返し車22、12が昇降路4の上部に軸方向を左右方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第1および第2返し車22、12は、かご用転向滑車23の後方に、前後方向に並んで配設されている。
駆動綱車21と第1返し車22とは、ロープ溝方向が互いに直交し、かつ、ロープ溝21b、22bの端部が上下方向で一致するように配置されている。そして、ロープ溝21b、22bが駆動綱車21および第1返し車22の厚さ方向中央に位置している。
そして、巻き上げロープ14の一端が、昇降路4の天井に固定されている。この巻き上げロープ14は、天井から下げられ、かご用滑車23に通された後、第2返し車12まで上げられる。そして、巻き上げロープ14は、第2返し車12および第1返し車22に通された後、駆動綱車21まで下げられる。そして、巻き上げロープ14は、駆動綱車21に通された後、第3返し車13まで上げられる。ついで、巻き上げロープ14は、第3返し車13に通されて釣り合いおもり用転向滑車10まで下げられ、釣り合いおもり用転向滑車10に通された後、上げられて、他端を天井に固定されている。そこで、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る際に、巻き上げロープ14の第1乃至第3ロープ14a−14cの配列方向が90度変られる。
なお、他の構成は上記実施例1と同様に構成されている。
このように構成されたエレベータ装置においては、巻上機1のモータ部2が制御装置(図示せず)により駆動制御され、駆動綱車21が回転駆動される。そこで、巻き上げロープ14が駆動綱車21により走向され、かご室5および釣り合いおもり8がかご用ガイドレール6および釣り合いおもり用ガイドレール9に案内されて昇降路4内を昇降する。
この実施例3においても、第1返し車22のロープ溝ピッチp2が駆動綱車21のロープ溝ピッチp1より大きくしているので、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る時のロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δをδ0に確保して、駆動綱車21の厚さを従来の駆動綱車3より薄くすることができる。
また、隙間δを1mmとすることで、巻上機20の厚さを最小とすることができる。
図8はこの発明の実施例4に係るエレベータ装置を示す水平断面図である。
図8において、巻上機20は、モータ部2の回転軸を上下方向に向けて昇降路4の上部に取り付けられている。また、第1返し車22が昇降路4の上部に軸方向を水平とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第1返し車22は、巻上機20とかご吊車7aとの間に配設されている。また、第2返し車24は厚みh2に形成され、昇降路4の上部に軸方向を水平とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第2返し車24は、巻上機20と釣り合いおもり用転向滑車10との間に配設されている。また、第2返し車24は、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝がピッチp2で形成されている。
駆動綱車21と第1返し車22とは、ロープ溝の配列方向が互いに直交するように配置されている。また、駆動綱車21と第2返し車24とは、同様に、ロープ溝の配列方向が互いに直交するように配置されている。
そして、巻き上げロープ14の一端が、昇降路4の天井に固定されている。この巻き上げロープ14は、天井から下げられ、釣り合いおもり用滑車10に通された後、第2返し車24まで上げられる。そして、巻き上げロープ14は、第2返し車24に通され、方向を変えられた後、駆動綱車21まで延ばされる。ついで、巻き上げロープ14は、駆動綱車21に通され、方向を変えられた後、第1返し車22まで延ばされる。そして、巻き上げロープ14は、第1返し車22に通された後、かご吊車7aまで下げられる。さらに、巻き上げロープ14は、かご吊車7a、7bに通された後、上げられて、他端を天井に固定されている。
なお、他の構成は上記実施例1と同様に構成されている。
このように構成されたエレベータ装置では、巻き上げロープ14が第2返し車24から駆動綱車21に乗り移る際、および、駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る際に、巻き上げロープ14の第1乃至第3ロープ14a−14cの配列方向が90度変られる。
そして、第1返し車22および第2返し車24のロープ溝ピッチがp2(>p0)に形成されているので、上記実施例1と同様に、駆動綱車21のロープ溝ピッチをp1(<p0)にすることができる。つまり、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る時のロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δをδ0に確保して、かつ、巻き上げロープ14が第2返し車24から駆動綱車21に乗り移る時のロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δをδ0に確保して駆動綱車21の厚みを従来の駆動綱車3より薄くすることができる。従って、この実施例4によれば、巻上機20の厚さを薄くすることができ、かご室5と昇降路4の天井との隙間を小さくでき、建設コストの低減が図られる。
また、この実施例4においても、隙間δを1mmとすることで、巻上機20の厚さを最小とすることができる。
なお、第1返し車および駆動綱車は、上記各実施例における配置に限定されるものではなく、巻き上げロープのロープ配列方向を変えることができるように配置されていればよい。
また、本発明は、上記各実施例におけるローピング方式に限定されるものではなく、他のローピング方式に適用してもよいことはいうまでもないことである。
また、上記各実施例では、巻き上げロープ14が3本のロープにより構成されているものとして説明しているが、巻き上げロープを構成するロープの本数は3本に限定されるものではなく、複数本であればよく、例えば4本でもよい。
以上述べたように、この発明によれば、昇降路内に昇降自在に配設されたかご室と、上記かご室を昇降させる巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成された駆動綱車がモータ部の回転軸に固着されて構成され、該回転軸の軸方向を上記昇降路の壁面に直交させて該昇降路の壁面に取り付けられた巻上機と、上記巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成され、該巻き上げロープを介して上記駆動綱車に繋がり、該巻き上げロープの配列方向を変える返し車とを備えたエレベータ装置において、上記返し車のロープ溝ピッチが上記駆動綱車のロープ溝ピッチより大きく形成されているので、駆動綱車の厚さを薄く形成することができ、かご室と昇降路の壁面との間の隙間を縮小して建設コストを低減できるエレベータ装置が得られる。
また、上記巻上機が、上記昇降路の奥行き方向の後方壁面に取り付けられているので、かご室と昇降路の方向壁面との間の隙間を縮小することができ、昇降路の断面積の縮小が可能となる。
また、上記かご室が上記昇降路の幅方向の両側壁面に取付部材により取り付けられた上下方向に延びるガイドレールに案内されて昇降自在に配設され、上記かご室と上記昇降路の両側壁面との隙間が該かご室、上記ガイドレールおよび上記取付部材により決められる最小寸法に形成され、かつ、上記返し車が上記かご室と上記昇降路の一側壁面との隙間に水平軸周りに回転自在に配設されているので、かご室の昇降動作を邪魔しない範囲で返し車の厚みを上記かご室と上記昇降路の一側壁面との隙間寸法に近づけることができ、昇降路の断面積のさらなる縮小が可能となる。
また、上記巻上機が、上記昇降路の天井に取り付けられているので、かご室と昇降路の天井との間の隙間を小さくでき、昇降路高さの低減が可能となり、建設コストを低減できる。
図8において、巻上機20は、モータ部2の回転軸を上下方向に向けて昇降路4の上部に取り付けられている。また、第1返し車22が昇降路4の上部に軸方向を水平とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第1返し車22は、巻上機20とかご吊車7aとの間に配設されている。また、第2返し車24は厚みh2に形成され、昇降路4の上部に軸方向を水平とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第2返し車24は、巻上機20と釣り合いおもり用転向滑車10との間に配設されている。また、第2返し車24は、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝がピッチp2で形成されている。
駆動綱車21と第1返し車22とは、ロープ溝の配列方向が互いに直交するように配置されている。また、駆動綱車21と第2返し車24とは、同様に、ロープ溝の配列方向が互いに直交するように配置されている。
そして、巻き上げロープ14の一端が、昇降路4の天井に固定されている。この巻き上げロープ14は、天井から下げられ、釣り合いおもり用滑車10に通された後、第2返し車24まで上げられる。そして、巻き上げロープ14は、第2返し車24に通され、方向を変えられた後、駆動綱車21まで延ばされる。ついで、巻き上げロープ14は、駆動綱車21に通され、方向を変えられた後、第1返し車22まで延ばされる。そして、巻き上げロープ14は、第1返し車22に通された後、かご吊車7aまで下げられる。さらに、巻き上げロープ14は、かご吊車7a、7bに通された後、上げられて、他端を天井に固定されている。
なお、他の構成は上記実施例1と同様に構成されている。
このように構成されたエレベータ装置では、巻き上げロープ14が第2返し車24から駆動綱車21に乗り移る際、および、駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る際に、巻き上げロープ14の第1乃至第3ロープ14a−14cの配列方向が90度変られる。
そして、第1返し車22および第2返し車24のロープ溝ピッチがp2(>p0)に形成されているので、上記実施例1と同様に、駆動綱車21のロープ溝ピッチをp1(<p0)にすることができる。つまり、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る時のロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δをδ0に確保して、かつ、巻き上げロープ14が第2返し車24から駆動綱車21に乗り移る時のロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δをδ0に確保して駆動綱車21の厚みを従来の駆動綱車3より薄くすることができる。従って、この実施例4によれば、巻上機20の厚さを薄くすることができ、かご室5と昇降路4の天井との隙間を小さくでき、建設コストの低減が図られる。
また、この実施例4においても、隙間δを1mmとすることで、巻上機20の厚さを最小とすることができる。
なお、第1返し車および駆動綱車は、上記各実施例における配置に限定されるものではなく、巻き上げロープのロープ配列方向を変えることができるように配置されていればよい。
また、本発明は、上記各実施例におけるローピング方式に限定されるものではなく、他のローピング方式に適用してもよいことはいうまでもないことである。
また、上記各実施例では、巻き上げロープ14が3本のロープにより構成されているものとして説明しているが、巻き上げロープを構成するロープの本数は3本に限定されるものではなく、複数本であればよく、例えば4本でもよい。
以上述べたように、この発明によれば、昇降路内に昇降自在に配設されたかご室と、上記かご室を昇降させる巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成された駆動綱車がモータ部の回転軸に固着されて構成され、該回転軸の軸方向を上記昇降路の壁面に直交させて該昇降路の壁面に取り付けられた巻上機と、上記巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成され、該巻き上げロープを介して上記駆動綱車に繋がり、該巻き上げロープの配列方向を変える返し車とを備えたエレベータ装置において、上記返し車のロープ溝ピッチが上記駆動綱車のロープ溝ピッチより大きく形成されているので、駆動綱車の厚さを薄く形成することができ、かご室と昇降路の壁面との間の隙間を縮小して建設コストを低減できるエレベータ装置が得られる。
また、上記巻上機が、上記昇降路の奥行き方向の後方壁面に取り付けられているので、かご室と昇降路の方向壁面との間の隙間を縮小することができ、昇降路の断面積の縮小が可能となる。
また、上記かご室が上記昇降路の幅方向の両側壁面に取付部材により取り付けられた上下方向に延びるガイドレールに案内されて昇降自在に配設され、上記かご室と上記昇降路の両側壁面との隙間が該かご室、上記ガイドレールおよび上記取付部材により決められる最小寸法に形成され、かつ、上記返し車が上記かご室と上記昇降路の一側壁面との隙間に水平軸周りに回転自在に配設されているので、かご室の昇降動作を邪魔しない範囲で返し車の厚みを上記かご室と上記昇降路の一側壁面との隙間寸法に近づけることができ、昇降路の断面積のさらなる縮小が可能となる。
また、上記巻上機が、上記昇降路の天井に取り付けられているので、かご室と昇降路の天井との間の隙間を小さくでき、昇降路高さの低減が可能となり、建設コストを低減できる。
この発明は、機械室が省略されたエレベータ装置に関し、特に巻上機を昇降路の壁とかご室との隙間に配置したエレベータ装置に関するものである。
図9は従来のエレベータ装置を示す横断面図、図10は図9のA部拡大図、図11は従来のエレベータ装置を示す縦断面図である。ここで、説明の便宜上、昇降路の長さ方向(図9中紙面に直交する方向)を上下方向とし、昇降路の奥行き方向(図9中左右方向)を前後方向とし、昇降路の幅方向(図9中上下方向)を左右方向とする。
各図において、巻上機1は、モータ部2と、モータ部2の回転軸に固着された駆動綱車3とからなり、全体としてモータ部2の回転軸の軸方向に平坦な円盤状に構成されている。そして、巻上機1は、モータ部2の回転軸を前後方向に向けて駆動昇降路4の下部の後方壁面のかご室5との隙間に取り付けられている。
かご室5は、昇降路4の左右両壁面に上下方向に延設された一対のかご用ガイドレール6に案内されて昇降自在に配設されている。このかご室5は、かごドア5aを昇降路4の前方に向けて昇降路4内に配設されている。また、一対のかご吊車7a、7bがかご室5の下端の左右両端部の前後方向略中央に軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。
かご室5は、昇降路4の左右両壁面に上下方向に延設された一対のかご用ガイドレール6に案内されて昇降自在に配設されている。このかご室5は、かごドア5aを昇降路4の前方に向けて昇降路4内に配設されている。また、一対のかご吊車7a、7bがかご室5の下端の左右両端部の前後方向略中央に軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。
釣り合いおもり8は、昇降路4の後方壁面に上下方向に延設された一対の釣り合いおもり用ガイドレール9に案内されて昇降自在に配設されている。また、釣り合いおもり用転向滑車10が釣り合いおもり8の上部に軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。
第1および第2返し車11、12が昇降路4の上部に軸方向を左右方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第1および第2返し車11、12は、かご室5と昇降路4の左側壁面との隙間Bに、かつ、かご吊車7aの後方に、前後方向に並んで配設されている。また、第3返し車13が昇降路4の上部に、かつ、かご室5と昇降路4の後方壁面との隙間Sに、軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第3返し車13は、上方から見て、釣り合いおもり用転向滑車10と駆動綱車3との間に配設されている。
第1および第2返し車11、12が昇降路4の上部に軸方向を左右方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第1および第2返し車11、12は、かご室5と昇降路4の左側壁面との隙間Bに、かつ、かご吊車7aの後方に、前後方向に並んで配設されている。また、第3返し車13が昇降路4の上部に、かつ、かご室5と昇降路4の後方壁面との隙間Sに、軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第3返し車13は、上方から見て、釣り合いおもり用転向滑車10と駆動綱車3との間に配設されている。
そして、巻き上げロープ14の一端が、昇降路4の天井に固定されている。この巻き上げロープ14は、天井から下げられ、かご吊車7bに通されてかご室5の下部を通り、かご吊車7aに通された後、第2返し車12まで上げられる。そして、巻き上げロープ14は、第2返し車12および第1返し車11に通された後、駆動綱車3まで下げられる。そして、巻き上げロープ14は、駆動綱車3に通された後、第3返し車13まで上げられる。ついで、巻き上げロープ14は、第3返し車13に通されて釣り合いおもり用転向滑車10まで下げられ、釣り合いおもり用転向滑車10に通された後、上げられて、他端を天井に固定されている。
このように構成されたエレベータ装置では、巻上機1のモータ部2が制御装置(図示せず)により駆動制御され、駆動綱車3が回転駆動される。そこで、巻き上げロープ14が駆動綱車3により走向され、かご室5および釣り合いおもり8がかご用ガイドレール6および釣り合いおもり用ガイドレール9に案内されて昇降路4内を昇降する。
ここで、巻き上げロープ14は、第1ロープ14a、第2ロープ14bおよび第3ロープ14cから構成されている。一方、駆動綱車3および第1返し車11は、厚さh0を有し、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝3a−3c、11a−11cがピッチp0で形成されている。また、ロープ溝3b、11bが駆動綱車3および第1返し車11の厚さ方向中央に位置している。そして、駆動綱車3と第1返し車11とは、ロープ溝方向が互いに直交し、かつ、ロープ溝3b、11bの端部が上下方向で一致するように配置されている。ここで、駆動綱車3および第1返し車11のロープ溝3a−3c、11a−11cの配列方向はそれぞれ駆動綱車3および第1返し車11の軸方向に一致し、駆動綱車3および第1返し車11におけるロープ配列方向に一致する。
なお、詳細に図示していないが、第2および第3返し車12、13、かご吊車7a、7b、釣り合いおもり用転向滑車10にも、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝がピッチp0で形成されている。そして、第1および第2返し車11、12がロープ溝方向を一致させて配置されている。また、駆動綱車3、第3返し車13および釣り合いおもり用転向滑車10がロープ溝方向を一致させて配置されている。さらに、かご吊車7a、7bがロープ溝方向を一致させて配置され、かご吊車7aと第2返し車12とがロープ溝方向を直交させて配置されている。
そして、巻き上げロープ14が駆動綱車3から第1返し車11に乗り移る時、図10に示されるように、第1ロープ14aは駆動綱車3のロープ溝3aから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車11のロープ溝11aに乗り移り、第2ロープ14bは駆動綱車3のロープ溝3bから出た後真上に延びて第1返し車11のロープ溝11bに乗り移り、第3ロープ14cは駆動綱車3のロープ溝3cから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車11のロープ溝11cに乗り移る。つまり、巻き上げロープ14が駆動綱車3から第1返し車11に乗り移る際に、巻き上げロープ14の第1乃至第3ロープ14a−14cの配列方向が90度変られる。このロープ配列方向を変える過渡部において、第1乃至第3ロープ14a−14cのロープ間の隙間δ0が0以下となると、ロープ同士が接触して、ロープの摩耗や接触騒音が発生するので、隙間δ0が1mm以上となるようにロープ溝3a−3c、11a−11cのピッチp0を設定している。
このように構成された従来のエレベータ装置では、巻き上げロープ14を構成するロープ本数およびロープ径が一定ならば、駆動綱車3および第1返し車11の厚さh0はロープ溝3a−3c、11a−11cのピッチp0によって決められる。そして、昇降路4における隙間Sは、巻上機1の厚さH(=h+h0)によって規定される。なお、hはモータ部2の厚さである。また、昇降路4における隙間Bは、かご室5、かご用ガイドレール6およびかご用ガイドレール6を昇降路壁面に取り付けるレールブラケット等の取付部材(図示せず)によって規定される。
そこで、巻上機1の厚さHは、隙間δ0を1mmとするピッチp0の時が最小となり、隙間Sをこれ以上小さくできず、昇降路断面の縮小化が図られず、建設コストを増大させてしまうという不具合があった。
そこで、巻上機1の厚さHは、隙間δ0を1mmとするピッチp0の時が最小となり、隙間Sをこれ以上小さくできず、昇降路断面の縮小化が図られず、建設コストを増大させてしまうという不具合があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、駆動綱車に巻き上げロープを介して繋がり、巻き上げロープのロープ配列方向を変える返し車のロープ溝ピッチを駆動綱車のロープ溝ピッチより大きくし、駆動綱車の厚さの薄型化を図り、かご室と昇降路の壁面との間の隙間を縮小して建設コストを低減できるエレベータ装置を得ることを目的とする。
この発明によるエレベータ装置は、昇降路内に昇降自在に配設されたかご室と、上記かご室を昇降させる巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成された駆動綱車とモータ部とを備えた巻上機と、上記巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成され、該巻き上げロープを介して上記駆動綱車に繋がり、該巻き上げロープの配列方向を変える返し車とを備え、上記返し車のロープ溝ピッチが上記駆動綱車のロープ溝ピッチより大きく形成されているものである。
また、上記巻上機が、上記昇降路の奥行き方向の後方壁面に取り付けられている。
また、上記かご室が上記昇降路の幅方向の両側壁面に取付部材により取り付けられた上下方向に延びるガイドレールに案内されて昇降自在に配設され、上記かご室と上記昇降路の両側壁面との隙間が該かご室、上記ガイドレールおよび上記取付部材により決められる最小寸法に形成され、かつ、上記返し車が上記かご室と上記昇降路の一側壁面との隙間に水平軸周りに回転自在に配設されている。
また、上記巻上機が、上記昇降路の天井に取り付けられている。
また、上記かご室が上記昇降路の幅方向の両側壁面に取付部材により取り付けられた上下方向に延びるガイドレールに案内されて昇降自在に配設され、上記かご室と上記昇降路の両側壁面との隙間が該かご室、上記ガイドレールおよび上記取付部材により決められる最小寸法に形成され、かつ、上記返し車が上記かご室と上記昇降路の一側壁面との隙間に水平軸周りに回転自在に配設されている。
また、上記巻上機が、上記昇降路の天井に取り付けられている。
この発明によれば、昇降路内に昇降自在に配設されたかご室と、上記かご室を昇降させる巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成された駆動綱車とモータ部とを備えた巻上機と、上記巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成され、該巻き上げロープを介して上記駆動綱車に繋がり、該巻き上げロープの配列方向を変える返し車とを備えたエレベータ装置において、上記返し車のロープ溝ピッチが上記駆動綱車のロープ溝ピッチより大きく形成されているので、駆動綱車の厚さを薄く形成することができ、かご室と昇降路の壁面との間の隙間を縮小して建設コストを低減できるエレベータ装置が得られる。
また、上記巻上機が、上記昇降路の奥行き方向の後方壁面に取り付けられているので、かご室と昇降路の方向壁面との間の隙間を縮小することができ、昇降路の断面積の縮小が可能となる。
また、上記かご室が上記昇降路の幅方向の両側壁面に取付部材により取り付けられた上下方向に延びるガイドレールに案内されて昇降自在に配設され、上記かご室と上記昇降路の両側壁面との隙間が該かご室、上記ガイドレールおよび上記取付部材により決められる最小寸法に形成され、かつ、上記返し車が上記かご室と上記昇降路の一側壁面との隙間に水平軸周りに回転自在に配設されているので、かご室の昇降動作を邪魔しない範囲で返し車の厚みを上記かご室と上記昇降路の一側壁面との隙間寸法に近づけることができ、昇降路の断面積のさらなる縮小が可能となる。
また、上記巻上機が、上記昇降路の天井に取り付けられているので、かご室と昇降路の天井との間の隙間を小さくでき、昇降路高さの低減が可能となり、建設コストを低減できる。
また、上記かご室が上記昇降路の幅方向の両側壁面に取付部材により取り付けられた上下方向に延びるガイドレールに案内されて昇降自在に配設され、上記かご室と上記昇降路の両側壁面との隙間が該かご室、上記ガイドレールおよび上記取付部材により決められる最小寸法に形成され、かつ、上記返し車が上記かご室と上記昇降路の一側壁面との隙間に水平軸周りに回転自在に配設されているので、かご室の昇降動作を邪魔しない範囲で返し車の厚みを上記かご室と上記昇降路の一側壁面との隙間寸法に近づけることができ、昇降路の断面積のさらなる縮小が可能となる。
また、上記巻上機が、上記昇降路の天井に取り付けられているので、かご室と昇降路の天井との間の隙間を小さくでき、昇降路高さの低減が可能となり、建設コストを低減できる。
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施例1.
図1はこの発明の実施例1に係るエレベータ装置を示す水平断面図、図2は図1のA部拡大図である。なお、図において従来のエレベータ装置と同一又は相当部分に同一符号を付し、その説明を省略する。
実施例1.
図1はこの発明の実施例1に係るエレベータ装置を示す水平断面図、図2は図1のA部拡大図である。なお、図において従来のエレベータ装置と同一又は相当部分に同一符号を付し、その説明を省略する。
図1および図2において、巻上機20は、モータ部2と、モータ部2の回転軸に固着された駆動綱車21とからなり、全体としてモータ部2の回転軸の軸方向に平坦な円盤状に構成されている。そして、巻上機20は、モータ部2の回転軸を前後方向に向けて昇降路4の下部の後方壁面に取り付けられている。
駆動綱車21は、厚さh1に形成され、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝21a−21cがピッチp1で形成されている。一方、第1返し車22は、厚さh2(>h0)に形成され、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝22a−22cがピッチp2(p2>p0)で形成されている。また、ロープ溝21b、22bが駆動綱車21および第1返し車22の厚さ方向中央にそれぞれ位置している。そして、駆動綱車21と第1返し車22とは、ロープ溝方向が互いに直交し、かつ、ロープ溝21b、22bの端部が上下方向で一致するように配置されている。また、第1および第2返し車22、12がロープ溝方向を一致させて配置され、駆動綱車21および第3返し車13がロープ溝方向を一致させて配置されている。
なお、他の構成は従来のエレベータ装置と同様に構成されている。
駆動綱車21は、厚さh1に形成され、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝21a−21cがピッチp1で形成されている。一方、第1返し車22は、厚さh2(>h0)に形成され、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝22a−22cがピッチp2(p2>p0)で形成されている。また、ロープ溝21b、22bが駆動綱車21および第1返し車22の厚さ方向中央にそれぞれ位置している。そして、駆動綱車21と第1返し車22とは、ロープ溝方向が互いに直交し、かつ、ロープ溝21b、22bの端部が上下方向で一致するように配置されている。また、第1および第2返し車22、12がロープ溝方向を一致させて配置され、駆動綱車21および第3返し車13がロープ溝方向を一致させて配置されている。
なお、他の構成は従来のエレベータ装置と同様に構成されている。
この実施例1では、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る時、図2に示されるように、第1ロープ14aは駆動綱車21のロープ溝21aから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車22のロープ溝22aに乗り移り、第2ロープ14bは駆動綱車21のロープ溝21bから出た後真上に延びて第1返し車22のロープ溝22bに乗り移り、第3ロープ14cは駆動綱車21のロープ溝21cから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車22のロープ溝22cに乗り移る。これにより、巻き上げロープ14のロープ配列方向が90度変えられる。そして、このロープ配列方向を変える過渡部において、第1乃至第3ロープ14a−14cのロープ間の隙間δが1mm以上となるようにロープ溝21a−21c、22a−22cのピッチp1、p2を設定している。
この実施例1では、第1返し車22のロープ溝ピッチp2を従来装置における第1返し車11のロープ溝ピッチp0より大きくしているので、図3に示されるように、駆動綱車21のロープ溝ピッチをp0としたときのロープ間の隙間δ1は従来装置におけるロープ間の隙間δ0より大きくなる。言い換えると、この実施例1におけるロープ間の隙間δを従来装置におけるロープ間の隙間δ0と等しくした時の駆動綱車21のロープ溝ピッチp1は、p0より小さくなる。そこで、ロープ溝ピッチに依存する駆動綱車21の厚さh1は、従来の駆動綱車3の厚さh0より薄くなる。
従って、この実施の形態1によれば、巻上機1の厚さHは(h+h1)となり、従来装置に比べ、(h0−h1)だけ薄くすることができるので、昇降路4における隙間Sの縮小化が図られる。これにより、昇降路断面を少なくでき、建設コストの低減が図られる。
ここで、第1返し車22が配置される隙間Bは、かご室5、かご用ガイドレール6およびかご用ガイドレール6を昇降路壁面に取り付けるレールブラケット等の取付部材(図示せず)の各寸法によって規定される。この隙間Bは第1返し車22の厚さh2に比べ大きいことから、第1返し車22の厚さh2を隙間Bまで近づけることができる。従って、第1返し車22の厚さh2を隙間Bを越えない範囲(かご室5の昇降動作を邪魔しない範囲)で最大とした時、第1返し車22のロープ溝ピッチp2が最大となり、駆動綱車21のロープ溝ピッチ、即ち厚さを最小にできる。この場合、巻上機20の厚みが最小となり、隙間Sを最小にできる。
ここで、第1返し車22が配置される隙間Bは、かご室5、かご用ガイドレール6およびかご用ガイドレール6を昇降路壁面に取り付けるレールブラケット等の取付部材(図示せず)の各寸法によって規定される。この隙間Bは第1返し車22の厚さh2に比べ大きいことから、第1返し車22の厚さh2を隙間Bまで近づけることができる。従って、第1返し車22の厚さh2を隙間Bを越えない範囲(かご室5の昇降動作を邪魔しない範囲)で最大とした時、第1返し車22のロープ溝ピッチp2が最大となり、駆動綱車21のロープ溝ピッチ、即ち厚さを最小にできる。この場合、巻上機20の厚みが最小となり、隙間Sを最小にできる。
実施例2.
図4はこの発明の実施例2に係るエレベータ装置の要部を示す拡大図である。
図4において、巻上機20Aの駆動綱車21Aは、厚さh3に形成され、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝21a−21cがピッチp3で形成されている。そして、巻上機20Aは、モータ部2の回転軸を前後方向に向けて昇降路4の下部の後方壁面に取り付けられている。また、第1返し車22は、第1返し車22のロープ溝の配列方向と駆動綱車21のロープ溝の配列方向とのなす角度θが鋭角(θ<90度)となり、かつ、ロープ溝22bの端部がロープ溝21bの端部に上下方向で一致するように配置されている。
なお、他の構成は上記実施例1と同様に構成されている。
図4はこの発明の実施例2に係るエレベータ装置の要部を示す拡大図である。
図4において、巻上機20Aの駆動綱車21Aは、厚さh3に形成され、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝21a−21cがピッチp3で形成されている。そして、巻上機20Aは、モータ部2の回転軸を前後方向に向けて昇降路4の下部の後方壁面に取り付けられている。また、第1返し車22は、第1返し車22のロープ溝の配列方向と駆動綱車21のロープ溝の配列方向とのなす角度θが鋭角(θ<90度)となり、かつ、ロープ溝22bの端部がロープ溝21bの端部に上下方向で一致するように配置されている。
なお、他の構成は上記実施例1と同様に構成されている。
この実施例2においても、巻き上げロープ14が駆動綱車21Aから第1返し車22に乗り移る時、第1ロープ14aは駆動綱車21Aのロープ溝21aから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車22のロープ溝22aに乗り移り、第2ロープ14bは駆動綱車21Aのロープ溝21bから出た後真上に延びて第1返し車22のロープ溝22bに乗り移り、第3ロープ14cは駆動綱車21Aのロープ溝21cから出た後上下方向に対して所定の傾きで上方に延びて第1返し車22のロープ溝22cに乗り移る。これにより、巻き上げロープ14のロープ配列方向が角度θ変えられる。
この実施例2では、第1返し車22が第1返し車22のロープ溝の配列方向と駆動綱車21Aのロープ溝の配列方向とのなす角度θを鋭角とするように配置されているので、図5に示されるように、駆動綱車21Aのロープ溝ピッチをp1とした時の、ロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δ2は上記実施例1におけるロープ間の隙間δ0より大きくなる。言い換えると、この実施例2におけるロープ間の隙間δを上記実施例1におけるロープ間の隙間δ0と等しくした時の駆動綱車21Aのロープ溝ピッチp3は、p1より小さくなる。そこで、ロープ溝ピッチに依存する駆動綱車21Aの厚さh3は、上記実施例1の駆動綱車21の厚さh1より薄くなる。
従って、この実施の形態2によれば、巻上機20Aの厚さHは(h+h3)となり、上記実施例1に比べ、(h1−h3)だけ薄くすることができるので、昇降路4における隙間Sの縮小化がさらに図られる。これにより、昇降路断面を少なくでき、建設コストの低減がさらに図られる。
ここで、第1返し車22が配置される隙間Bは、第1返し車22の厚さに比べ大きいことから、隙間Bを越えない範囲(かご室5の昇降動作を邪魔しない範囲)で、第1返し車22のロープ溝方向を昇降路4の前後方向に対して傾けることができる。そして、第1返し車22のロープ溝方向を昇降路4の前後方向に対して最大に傾けた時に、駆動綱車21Aのロープ溝ピッチ、即ち厚さを最小にできる。
実施例3.
図6はこの発明の実施例3に係るエレベータ装置を示す水平断面図、図7はこの発明の実施例3に係るエレベータ装置を示す縦断面図である。
図6および図7において、かご用転向滑車23が、かご室5の上部の略中央に、軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。また、第1および第2返し車22、12が昇降路4の上部に軸方向を左右方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第1および第2返し車22、12は、かご用転向滑車23の後方に、前後方向に並んで配設されている。
図6はこの発明の実施例3に係るエレベータ装置を示す水平断面図、図7はこの発明の実施例3に係るエレベータ装置を示す縦断面図である。
図6および図7において、かご用転向滑車23が、かご室5の上部の略中央に、軸方向を前後方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。また、第1および第2返し車22、12が昇降路4の上部に軸方向を左右方向とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第1および第2返し車22、12は、かご用転向滑車23の後方に、前後方向に並んで配設されている。
駆動綱車21と第1返し車22とは、ロープ溝方向が互いに直交し、かつ、ロープ溝21b、22bの端部が上下方向で一致するように配置されている。そして、ロープ溝21b、22bが駆動綱車21および第1返し車22の厚さ方向中央に位置している。
そして、巻き上げロープ14の一端が、昇降路4の天井に固定されている。この巻き上げロープ14は、天井から下げられ、かご用滑車23に通された後、第2返し車12まで上げられる。そして、巻き上げロープ14は、第2返し車12および第1返し車22に通された後、駆動綱車21まで下げられる。そして、巻き上げロープ14は、駆動綱車21に通された後、第3返し車13まで上げられる。ついで、巻き上げロープ14は、第3返し車13に通されて釣り合いおもり用転向滑車10まで下げられ、釣り合いおもり用転向滑車10に通された後、上げられて、他端を天井に固定されている。そこで、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る際に、巻き上げロープ14の第1乃至第3ロープ14a−14cの配列方向が90度変られる。
なお、他の構成は上記実施例1と同様に構成されている。
そして、巻き上げロープ14の一端が、昇降路4の天井に固定されている。この巻き上げロープ14は、天井から下げられ、かご用滑車23に通された後、第2返し車12まで上げられる。そして、巻き上げロープ14は、第2返し車12および第1返し車22に通された後、駆動綱車21まで下げられる。そして、巻き上げロープ14は、駆動綱車21に通された後、第3返し車13まで上げられる。ついで、巻き上げロープ14は、第3返し車13に通されて釣り合いおもり用転向滑車10まで下げられ、釣り合いおもり用転向滑車10に通された後、上げられて、他端を天井に固定されている。そこで、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る際に、巻き上げロープ14の第1乃至第3ロープ14a−14cの配列方向が90度変られる。
なお、他の構成は上記実施例1と同様に構成されている。
このように構成されたエレベータ装置においては、巻上機1のモータ部2が制御装置(図示せず)により駆動制御され、駆動綱車21が回転駆動される。そこで、巻き上げロープ14が駆動綱車21により走向され、かご室5および釣り合いおもり8がかご用ガイドレール6および釣り合いおもり用ガイドレール9に案内されて昇降路4内を昇降する。
この実施例3においても、第1返し車22のロープ溝ピッチp2が駆動綱車21のロープ溝ピッチp1より大きくしているので、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る時のロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δをδ0に確保して、駆動綱車21の厚さを従来の駆動綱車3より薄くすることができる。
また、隙間δを1mmとすることで、巻上機20の厚さを最小とすることができる。
この実施例3においても、第1返し車22のロープ溝ピッチp2が駆動綱車21のロープ溝ピッチp1より大きくしているので、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る時のロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δをδ0に確保して、駆動綱車21の厚さを従来の駆動綱車3より薄くすることができる。
また、隙間δを1mmとすることで、巻上機20の厚さを最小とすることができる。
実施例4.
図8はこの発明の実施例4に係るエレベータ装置を示す水平断面図である。
図8において、巻上機20は、モータ部2の回転軸を上下方向に向けて昇降路4の上部に取り付けられている。また、第1返し車22が昇降路4の上部に軸方向を水平とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第1返し車22は、巻上機20とかご吊車7aとの間に配設されている。また、第2返し車24は厚みh2に形成され、昇降路4の上部に軸方向を水平とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第2返し車24は、巻上機20と釣り合いおもり用転向滑車10との間に配設されている。また、第2返し車24は、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝がピッチp2で形成されている。
駆動綱車21と第1返し車22とは、ロープ溝の配列方向が互いに直交するように配置されている。また、駆動綱車21と第2返し車24とは、同様に、ロープ溝の配列方向が互いに直交するように配置されている。
図8はこの発明の実施例4に係るエレベータ装置を示す水平断面図である。
図8において、巻上機20は、モータ部2の回転軸を上下方向に向けて昇降路4の上部に取り付けられている。また、第1返し車22が昇降路4の上部に軸方向を水平とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第1返し車22は、巻上機20とかご吊車7aとの間に配設されている。また、第2返し車24は厚みh2に形成され、昇降路4の上部に軸方向を水平とする軸周りに回転自在に取り付けられている。そして、第2返し車24は、巻上機20と釣り合いおもり用転向滑車10との間に配設されている。また、第2返し車24は、第1乃至第3ロープ14a、14b、14cをそれぞれ収容する3本のロープ溝がピッチp2で形成されている。
駆動綱車21と第1返し車22とは、ロープ溝の配列方向が互いに直交するように配置されている。また、駆動綱車21と第2返し車24とは、同様に、ロープ溝の配列方向が互いに直交するように配置されている。
そして、巻き上げロープ14の一端が、昇降路4の天井に固定されている。この巻き上げロープ14は、天井から下げられ、釣り合いおもり用滑車10に通された後、第2返し車24まで上げられる。そして、巻き上げロープ14は、第2返し車24に通され、方向を変えられた後、駆動綱車21まで延ばされる。ついで、巻き上げロープ14は、駆動綱車21に通され、方向を変えられた後、第1返し車22まで延ばされる。そして、巻き上げロープ14は、第1返し車22に通された後、かご吊車7aまで下げられる。さらに、巻き上げロープ14は、かご吊車7a、7bに通された後、上げられて、他端を天井に固定されている。
なお、他の構成は上記実施例1と同様に構成されている。
なお、他の構成は上記実施例1と同様に構成されている。
このように構成されたエレベータ装置では、巻き上げロープ14が第2返し車24から駆動綱車21に乗り移る際、および、駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る際に、巻き上げロープ14の第1乃至第3ロープ14a−14cの配列方向が90度変られる。
そして、第1返し車22および第2返し車24のロープ溝ピッチがp2(>p0)に形成されているので、上記実施例1と同様に、駆動綱車21のロープ溝ピッチをp1(<p0)にすることができる。つまり、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る時のロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δをδ0に確保して、かつ、巻き上げロープ14が第2返し車24から駆動綱車21に乗り移る時のロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δをδ0に確保して駆動綱車21の厚みを従来の駆動綱車3より薄くすることができる。従って、この実施例4によれば、巻上機20の厚さを薄くすることができ、かご室5と昇降路4の天井との隙間を小さくでき、建設コストの低減が図られる。
また、この実施例4においても、隙間δを1mmとすることで、巻上機20の厚さを最小とすることができる。
そして、第1返し車22および第2返し車24のロープ溝ピッチがp2(>p0)に形成されているので、上記実施例1と同様に、駆動綱車21のロープ溝ピッチをp1(<p0)にすることができる。つまり、巻き上げロープ14が駆動綱車21から第1返し車22に乗り移る時のロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δをδ0に確保して、かつ、巻き上げロープ14が第2返し車24から駆動綱車21に乗り移る時のロープ配列方向を変える過渡部におけるロープ間の隙間δをδ0に確保して駆動綱車21の厚みを従来の駆動綱車3より薄くすることができる。従って、この実施例4によれば、巻上機20の厚さを薄くすることができ、かご室5と昇降路4の天井との隙間を小さくでき、建設コストの低減が図られる。
また、この実施例4においても、隙間δを1mmとすることで、巻上機20の厚さを最小とすることができる。
なお、第1返し車および駆動綱車は、上記各実施例における配置に限定されるものではなく、巻き上げロープのロープ配列方向を変えることができるように配置されていればよい。
また、本発明は、上記各実施例におけるローピング方式に限定されるものではなく、他のローピング方式に適用してもよいことはいうまでもないことである。
また、上記各実施例では、巻き上げロープ14が3本のロープにより構成されているものとして説明しているが、巻き上げロープを構成するロープの本数は3本に限定されるものではなく、複数本であればよく、例えば4本でもよい。
また、本発明は、上記各実施例におけるローピング方式に限定されるものではなく、他のローピング方式に適用してもよいことはいうまでもないことである。
また、上記各実施例では、巻き上げロープ14が3本のロープにより構成されているものとして説明しているが、巻き上げロープを構成するロープの本数は3本に限定されるものではなく、複数本であればよく、例えば4本でもよい。
Claims (4)
- 昇降路内に昇降自在に配設されたかご室と、上記かご室を昇降させる巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成された駆動綱車がモータ部の回転軸に固着されて構成され、該回転軸の軸方向を上記昇降路の壁面にほぼ直交させて該昇降路の壁面に取り付けられた巻上機と、上記巻き上げロープをそれぞれ収容する複数本のロープ溝が形成され、該巻き上げロープを介して上記駆動綱車に繋がり、該巻き上げロープの配列方向を変える返し車とを備えたエレベータ装置において、
上記返し車のロープ溝ピッチが上記駆動綱車のロープ溝ピッチより大きく形成されていることを特徴とするエレベータ装置。 - 上記巻上機が、上記昇降路の奥行き方向の後方壁面に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
- 上記かご室が上記昇降路の幅方向の両側壁面に取付部材により取り付けられた上下方向に延びるガイドレールに案内されて昇降自在に配設され、上記かご室と上記昇降路の両側壁面との隙間が該かご室、上記ガイドレールおよび上記取付部材により決められる最小寸法に形成され、かつ、上記返し車が上記かご室と上記昇降路の一側壁面との隙間に水平軸周りに回転自在に配設されていることを特徴とする請求項2記載のエレベータ装置。
- 上記巻上機が、上記昇降路の天井に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のエレベータ装置。
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