JPWO2003104746A1 - 位置計測方法、露光方法、露光装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

位置計測方法、露光方法、露光装置、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

この位置計測方法では、物体上に形成されたマークを照明ビームで照明し、そのマークから発生したビームを観察系を介して撮像し、その撮像信号を信号処理してマークの位置に関する位置情報を計測する。撮像信号に含まれる、光量依存成分を含んだノイズに関する情報と、その撮像信号とに基づいて、前記信号処理を行う。その結果、撮像信号にノイズが含まれる場合にも、精度よくマークの位置情報を計測することができる。

Description

技術分野
本発明は、物体上に形成されたマークを観察系を介して撮像し、その撮像信号を信号処理してマークの位置に関する位置情報を計測する位置計測方法に関し、特に、半導体素子や液晶表示素子などのデバイスの製造工程で使用される露光方法及び露光装置に用いられる技術に関する。
背景技術
半導体素子、液晶表示素子等の電子デバイスの製造工程では、プロセス処理を行いながら、基板(ウエハやガラスプレートなど)上に多数層の回路パターンを所定の位置関係で積み重ねて形成する。そのため、露光装置で2層目以降の回路パターンを基板上に露光する際には、マスク(又はレチクル)のパターンと基板上に既に形成されているパターンとの位置合わせ(アライメント)を高精度に行う必要がある。
基板やマスク上には位置合わせ用のマークが形成されており、このマークの位置に関する位置情報を計測し、その位置情報に基づいて上記位置合わせが行われる。
マークに対する位置計測技術としては、基板やマスク上のマークを照明ビームで照射し、その光学像をCCDカメラ等の撮像手段を備える観察系を介して撮像し、その撮像信号を信号処理してマークの位置情報を求める方式がある。
観察系を用いた位置計測方法では、観察系で生じたノイズが撮像信号に含まれる場合がある。この場合、撮像信号に含まれるノイズの影響によって計測誤差が生じる可能性がある。
本発明は、上述する事情に鑑みてなされたものであり、撮像信号にノイズが含まれる場合にも、マークの位置情報を精度よく計測することができる位置計測方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、露光精度を向上させることができる露光方法、及び露光装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、パターン精度の向上を図ることができるデバイス製造方法を提供することを別の目的とする。
発明の開示
本発明では、物体(R)上に形成されたマーク(RM1,RM2)を照明ビームで照明し、このマーク(RM1,RM2)から発生したビームを観察系(22A,22B)を介して撮像し、その撮像信号を信号処理して前記マーク(RM1,RM2)の位置に関する位置情報を計測する位置計測方法において、撮像信号に含まれる、光量依存成分を含んだノイズに関する情報と、撮像信号とに基づいて、信号処理を行う。
この位置計測方法では、マークの撮像信号に加え、その撮像信号に含まれるノイズに関する情報に基づいて信号処理を行うことにより、位置計測に際してノイズの影響を補正しすることができる。ノイズは、光量依存成分を含んでいるため、その影響を補正することにより、マークの位置情報を精度よく計測できる。
この場合、光量依存成分を含んだノイズを、撮像信号の信号処理を実行する前に予め計測することにより、撮像信号におけるノイズの影響を容易に補正できる。
また、光量依存成分の経時変化特性に応じてノイズの再計測を行うことにより、ノイズの影響を常時正確に補正することが可能となる。
光量依存成分を含んだノイズの計測は、例えば、物体(R)上でマーク(RM1,RM2)が形成されたマーク領域とは異なる非マーク領域を照明ビームで照明し、この非マーク領域を観察系(22A,22B)を介して撮像することにより行う。
また、マーク(RM1,RM2)が複数のマーク要素を含む場合、この複数のマーク要素のうち、計測対象を除くマーク要素を含む領域を照明ビームで照明することにより、位置計測に影響を及ぼすノイズの光量依存成分を、より正確に計測できる。
また、ノイズに影響を及ぼす環境因子を計測し、その計測結果に基づいて、ノイズの再計測を行うことにより、長期に渡り安定した位置計測が可能となる。
光量依存成分を含んだノイズは、例えば、マーク(RM1,RM2)から発生したビームが観察系(22A,22B)を通過することに起因して発生する。
観察系(22A,22B)におけるノイズの発生起因としては、例えば、ミラー(73,86)や撮像素子(78)のカバーガラスで生じる干渉縞、あるいは撮像素子(78)における複数の画素の間における感度のばらつきなどが挙げられる。
また、ノイズは、光量依存成分の他に、光量非依存成分を含むことがある。
この場合、ノイズに含まれる光量非依存成分を、照明ビームが観察系(22A,22B)で観察されない状態で、撮像信号の信号処理を実行する前に予め計測するとよい。
ノイズが光量依存成分と光量非依存成分とを含む場合、信号処理が、撮像信号からノイズの光量非依存成分を減算する処理や、撮像信号に対してノイズの光量依存成分を減算又は除算する処理を含むことにより、撮像信号に対するノイズの影響が良好に補正される。
あるいは、信号処理が、撮像信号からノイズの光量非依存成分を減算した処理結果に対して、ノイズの光量依存成分から光量非依存成分を減算した処理結果を除算する処理を含むことにより、撮像信号に対するノイズの影響が良好に補正される。
本発明では、マスク(R)上に形成されたパターンを、基板(W)上に転写する露光方法において、マスク(R)又は基板(W)上に形成されたマーク(RM1,RM2,WFM1,WFM2)を照明ビームで照明し、このマークから発生したビームを観察系(22A,22B)を介して撮像し、観察系(22A,22B)の撮像信号と、この撮像信号に含まれる、光量依存成分を含んだノイズに関する情報とに基づいて、撮像信号を信号処理してマークの位置に関する位置情報を計測し、計測された位置情報に基づいて、マスク(R)又は基板(W)を露光位置に位置決めする。
また、本発明では、マスク(R)上に形成されたパターンを、基板(W)上に転写する露光装置において、物体を照明ビームで照明し、この物体から発生したビームを撮像する観察系(22A,22B)と、マスク(R)又は基板(W)上に形成されたマーク(RM1,RM2,WFM1,WFM2)を観察系(22A,22B)を介して撮像し、その撮像信号を信号処理して前記マークの位置に関する位置情報を計測する信号処理手段(13)と、計測された位置情報に基づいて、マスク(R)又は基板(W)を露光位置に位置決めする位置決め手段(24)とを有し、信号処理手段(13)は、撮像信号に含まれる、光量依存成分を含んだノイズに関する情報と、撮像信号とに基づいて、信号処理を行う。
この露光方法及び露光装置によれば、マークの位置情報を精度よく計測することができることから、露光精度を向上させることができる。
また、本発明に係るデバイス製造方法は、上記の露光方法、又は上記の露光装置を用いて、マスク上に形成されたデバイスパターンを基板上に転写する工程を含む。
このデバイス製造方法によれば、露光精度が高く、パターン精度の向上を図ることができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に好ましく適用される半導体デバイス製造用の縮小投影型露光装置10の構成を概略的に示している。この投影露光装置10は、マスクとしてのレチクルRと基板としてのウエハWとを1次元方向に同期移動させつつ、レチクルRに形成された回路パターンを、ウエハW上の各ショット領域に転写する、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置、いわゆるスキャニング・ステッパである。
投影露光装置10は、光源12を含む照明系11、レチクルRを保持するレチクルステージRST、レチクルRに形成されたパターンの像をウエハW上に投影する投影光学系PL、ウエハWを保持する基板ステージとしてのウエハステージWST、一対の観察手段としてのレチクルアライメント顕微鏡22A,22B、ウエハアライメントセンサ27、メインフォーカス検出系(60a,60b)、及び制御系等を備えている。
照明系11は、例えばエキシマレーザから成る光源12、ビーム整形用レンズ、及びオプチカルインテグレータ(フライアイレンズ)等を含む照度均一化光学系16の他に、照明系開口絞り板(レボルバ)18、リレー光学系20、不図示のレチクルブラインド、折り曲げミラー37、及び不図示のコンデンサレンズ系等を含む。以下、照明系11の各構成を、その作用とともに説明する。光源12から射出された照明ビームIL(エキシマレーザ光(KrF、ArF)等)に対しては、照度均一化光学系16により、光束の一様化や、スペックルの低減化等が行われる。光源12のレーザパルスの発光は、後述する主制御装置13により制御される。なお、光源12として、超高圧水銀ランプを用いても良い。この場合には、g線、i線等の紫外域の輝線が照明ビームとして用いられるとともに、不図示のシャッタの開閉が、主制御装置13によって制御される。
照度均一化光学系16の出口部分には、円板状部材からなる照明系開口絞り板18が配置されている、この照明系開口絞り板18には、ほぼ等角度間隔で、例えば、通常の円形開口からなる開口絞り、小さな円形開口からなり、コヒーレンスファクタであるσ値を小さくするための開口絞り、輪帯照明用の、輪帯状をなす開口絞り、及び、変形光源法に使用するための、複数の開口を偏心させて配置された変形開口絞り(いずれも図示省略)等が配置されている。この照明系開口絞り板18は、主制御装置13により制御されるモータ等の駆動系24により回転駆動され、これにより、いずれかの開口絞りが、照明ビームILの光路上に選択的に配置される。
照明系開口絞り板18の後方の照明ビームILの光路上には、不図示のブラインドを介して、リレー光学系20が設置されている。ブラインドの設置面はレチクルRと共役関係にある。リレー光学系20の後方の照明ビームILの光路上には、このリレー光学系20を通過した照明ビームILをレチクルRに向けて反射する折り曲げミラー37が配置され、このミラー37の後方の照明ビームILの光路上には、不図示のコンデンサレンズが配置されている。照明ビームILは、リレー光学系20を通過する際に、不図示のブラインドでレチクルRの照明領域が規定(制限)された後、ミラー37で垂直下方に折り曲げられ、不図示のコンデンサレンズを介して、レチクルRの上記照明領域内のパターン領域PAを、均一な照度で照明する。
レチクルRは、レチクルステージRST上に、不図示のバキュームチャック等を介して吸着保持されている。レチクルステージRSTは、水平面(XY平面)内で2次元移動可能とされ、レチクルRがレチクルステージRSTに載置された後、レチクルRのパターン領域PAの中心点が光軸AXと一致するように、位置決めされる。こうしたレチクルステージRSTの位置決め動作は、主制御装置13によって不図示の駆動系が制御されることにより行われる。なお、レチクルRの初期設定のためのレチクルアライメントについては、後に詳述する。また、レチクルRは図示しないレチクル交換装置により適宜交換されて使用される。
投影光学系PLは、両側テレセントリックな光学配置になるように配置された共通のZ軸方向の光軸AXを有する複数枚のレンズエレメントから構成されている。また、この投影光学系PLとしては、投影倍率が例えば1/4又は1/5のものが使用されている。このため、上述したように、照明ビームILによりレチクルR上の照明領域が照明されると、レチクルRのパターン面に形成されたパターンが、投影光学系PLによって、表面にレジスト(感光材)が塗布されたウエハW上に縮小投影され、ウエハW上の一つのショット領域に、レチクルRの回路パターンの縮小像が転写される。
ウエハステージWSTは、投影光学系PLの下方に配設された定盤(ステージ定盤BS)上に載置されている。このウエハステージWSTは、実際には水平面(XY面)内を2次元移動可能なXYステージと、このXYステージ上に搭載され光軸方向(Z方向)に微動可能なZステージ等から構成されるが、図1では、これらを代表してウエハステージWSTとして示している。以下の説明中では、このウエハステージWSTは、駆動系25によってステージ定盤BSの上面に沿ってXY2次元方向に駆動されるとともに微小範囲(例えば100μm程度)内で光軸AX方向にも駆動されるようになっているものとする。なお、ステージ定盤BSの表面は、平坦に加工されており、且つ低反射率の物質(黒クロム等)により、一様にめっき加工が施されている。
また、ウエハステージWST上には、ウエハホルダ52を介して、ウエハWが、真空吸着等によって保持されている。ウエハステージWSTの2次元的な位置は、ウエハステージWST上に固定された移動鏡53を介して、レーザ干渉計56により、所定の分解能(例えば1nm程度)で常時検出される。このレーザ干渉計56の出力は主制御装置13に与えられ、その情報に基づいて、主制御装置13により、駆動系25が制御される。このような閉ループの制御系により、例えば、ウエハステージWSTは、ウエハW上の1つのショット領域に対するレチクルRのパターンの転写露光(スキャン露光)が終了すると、次のショットに対する露光開始位置までステッピングされる。また、すべてのショット位置に対する露光が終了すると、ウエハWは、不図示のウエハ交換装置によって他のウエハWに交換される。なお、ウエハ交換装置は、ウエハステージWSTから外れた位置に配置され、ウエハWの受け渡しを行うウエハローダ等のウエハ搬送系を備えている。
また、ウエハW面のZ方向の位置は、メインフォーカス検出系により測定される。メインフォーカス検出系としては、投影光学系PLの結像面に向けてピンホールまたはスリットの像を形成するための結像光束もしくは平行光束を光軸AXに対して斜め方向より照射する照射光学系60aと、結像光束もしくは平行光束のウエハW表面(又は後述する基準板WFB表面)での反射光束を受光する受光光学系60bとから成る、斜入射光式の焦点検出系が用いられ、受光光学系60bからの信号が主制御装置13に供給されている。主制御装置13では、受光光学系60bからの信号に基づき、常に投影光学系PLの最良結像面にウエハWの面が来るように、駆動系25を介してウエハWのZ位置を制御する。
制御系は、主制御装置13によって主に構成される。主制御装置13は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等から成るいわゆるマイクロコンピュータ(又はミニコンピュータ)によって構成され、露光動作が的確に行われるように、レチクルRとウエハWとの位置合わせ(アライメント)、ウエハWのステッピング、露光タイミング等を統括して制御する。また、主制御装置13は、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bの焦点位置の調整を行なう他、装置全体を統括制御する。
ここで、ウエハアライメントセンサ27、及びレチクルアライメント顕微鏡22A,22Bについて詳しく説明する。
ウエハアライメントセンサ27としては、検出基準となる指標を備え、その指標を基準としてマークの位置を検出する、例えば特開平4−65603号公報等で公知の画像処理方式の結像式センサが用いられる。ウエハステージWST上には、後述するレチクルアライメント及びベースライン計測のためのウエハ基準マーク(ウエハフィデューシャルマーク)WFM1,WFM2,及びWFM3等の各種の基準マークが形成された基準板WFBが設けられている。この基準板WFBの表面位置(Z方向の位置)は、ウエハWの表面位置とほぼ同一とされている。ウエハアライメントセンサ27は、この基準板WFB上のウエハ基準マークWFM及びウエハW上のウエハアライメントマークの位置を検出し、その検出結果を主制御装置13に供給する。なお、ウエハアライメントセンサとして、例えば特開平10−141915号公報等で公知のレーザスキャン式センサや、レーザ干渉式センサ等の他の方式のものを用いてもよい。
レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bは、それぞれ、検出用照明をレチクルRに導くアライメント照明系、比較的に粗い検出を実施するためのサーチ観察系、及び比較的に精密な検出を実施するためのファイン観察系等からなる。
図2に、レチクルアライメント顕微鏡22Aの構成を代表的に示す。なお、他方のレチクルアライメント顕微鏡22Bも同様の構成及び機能を備えているので、ここではその説明を省略する。
図2において、アライメント照明系は、検出用照明として露光光(照明ビームIL;図1参照)を用い、この露光光(照明ビームIL)の一部の光束をミラー等で分岐させた後、光ファイバを用いてレチクルアライメント顕微鏡22A内に導き、さらにその光束を、レチクルR上に導く。より具体的には、アライメント照明系は、可動ミラー82、集光レンズ83、結像レンズ84、偏向ミラー85等を含み、ハーフミラー86によりファイン観察系及びサーチ観察系に接続されている。
可動ミラー82は、照明ビームILの光路を切り換えるためのミラーであり、照明ビームILを反射させない第1の位置と照明ビームILを反射させる第2の位置との間で移動可能である。可動ミラー82が第1の位置にあるときには、ウエハ露光用の光路が得られ、可動ミラー82が第2の位置にあるときには、アライメント用の光路が得られるようになっている。可動ミラー82の位置は、主制御装置13により選択される。
また、落斜ミラー30Aは、図2中の矢印A−A’の方向に、照明位置と退避位置との間を移動自在に配置されている。主制御装置13は、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bを用いてアライメントを行う際には、不図示の駆動系を介して落斜ミラー30Aを矢印A方向に駆動して図2に示される照明位置に位置決めし、アライメントが終了すると、露光の際に邪魔にならないように、不図示の駆動系を介して落斜ミラー30Aを矢印A’方向に駆動して、所定の退避位置に退避させる。
アライメント照明系により導かれた照明ビームは、落斜ミラー30Aを介してレチクルマークRM1を照明するとともに、レチクルR及び投影光学系PLを介して基準板WFB上のウエハ基準マークWFM1を照明する。レチクルマークRM1及びウエハ基準マークWFM1からの反射ビームは、落斜ミラー30Aでそれぞれ反射され、それらの反射ビームは、サーチ観察系及びファイン観察系に入射する。
サーチ観察系は、落斜ミラー30A、第1対物レンズ72、ハーフミラー73、偏向ミラー74及び第2対物レンズ75等を含むサーチ光学系とサーチ観察用カメラ76とを含む。ファイン観察系は、落斜ミラー30A、第1対物レンズ72、第2対物レンズ77等を含むファイン光学系とファイン観察用カメラ78とを含む。サーチ観察用カメラ76及びファイン観察用カメラ78として、本実施形態では、CCD等の撮像素子をそれぞれ用いる。また、サーチ観察用カメラ76としては低感度のものを、ファイン観察用カメラ78としては高感度のものが用いられる。さらに、サーチ光学系では、拡大倍率が低く、開口数(N.A.)が小さく設定されており、ファイン光学系では、拡大倍率が高く、開口数が大きく設定されている。サーチ観察用カメラ76及びファイン観察用カメラ78の撮像信号(光電変換信号)は、主制御装置13に供給される。
上記構成を有する本実施形態の露光装置10において、レチクルRの位置決め(アライメント)を行う際には、主制御装置13により可動ミラー82を第2の位置に設定し、アライメント照明系を介してレチクルRのレチクルマークRM1を照明する。レチクルR及び基準板WFBでの反射ビームは、サーチ光学系を介してサーチ観察用カメラ76に入射し、レチクルマークRM1、及びウエハ基準マークWFM1の像が、同時にサーチ観察用カメラ76の受光面に結像される。また、レチクルR及び基準板WFBでの反射ビームは、ファイン光学系を介してファイン観察用カメラ78に入射し、レチクルマークRM、及びウエハ基準マークWFM1の像が、同時にファイン観察用カメラ78の受光面に結像される。
図3は、レチクルマークRM1,RM2の構成の例を示し、図4は、ウエハ基準マークWFM1,WFM2,及びWFM3の構成の例を示している。これらレチクルマークRMやウエハ基準マークWFMの具体的な形状は特に限定されないが、同図に示すように、二次元方向の位置ずれ量を検知することができるような二次元マークであることが好ましい。
レチクルマークRM1,RM2(以下、必要に応じて、レチクルマークRMと総称する)は、レチクルRの下方に配される面におけるパターン領域の外側に設けられており、例えばパターンジェネレータやEB露光装置といった装置により、設計データに基づき、レチクルRの母材であるガラス板上に転写され、クロムからなる遮光部として、所定の形状に形成されている。図3に示す例では、レチクルマークRM1,RM2は、それぞれ、十字状のマーク要素と矩形状のマーク要素とを組み合わせて構成されている。
ウエハ基準マークWFM1,WFM2,及びWFM3(以下、必要に応じウエハ基準マークWFMと総称する)は、ガラスで形成された下地領域上にクロムでマーク要素を配列させることにより構成される。図4に示す例では、ウエハ基準マークWF1,WFM2,及びWFM3はそれぞれ、Y軸方向に延びた直線状のラインパターンがX軸方向に周期的に配列されたマーク要素と、X軸方向に延びた直線状のラインパターンがY軸方向に周期的に配列されたマーク要素とを含んで構成されている。なお、ウエハ基準マークWFMとして、クロムで形成された下地領域上にガラスでマーク要素を形成してもよい。また、本実施形態では、ウエハ基準マークWFM1,WFM2,及びWFM3が形成された基準板WFBをウエハステージWST(図1参照)上に設けているが、この基準板WFBは、ステージ定盤BS上であれば他の位置(例えばウエハホルダ52上や移動鏡53上等)にあってもよい。
図5は、サーチ観察用カメラ76又はファイン観察用カメラ78の受光面に同時に結像されたレチクルマークRM及びウエハ基準マークWFMの像、並びにファイン観察用カメラ78で撮像した撮像信号(光電変換信号)を示す図である。なお、ファイン観察用カメラ78は、X軸用及びY軸用のカメラをそれぞれ有し、X軸用及びY軸用のカメラはそれぞれ、予め規定された撮像領域PFx,PFy内の像を撮像する。本実施形態では、前述したように、レチクルマークRM及びウエハ基準マークWFMの各マーク要素がクロムで形成されていることから、そのマーク要素で反射したビームの強度が強く、その結果、これらのマーク要素に対応する部分で信号強度(Vx,Vy)が凸形状となる信号波形データが得られる。
レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bのそれぞれのサーチ観察用カメラ76又はファイン観察用カメラ78は、レチクルマークRMの像とウエハ基準マークWFMの像とをそれぞれ撮像すると、二次元方向に光電変換信号を検出して、主制御装置13に供給する。主制御装置13は、これらレチクルマークRMとウエハ基準マークWFMとの相対的な位置関係を所定のアルゴリズムに基づいて算出すると、その算出結果に基づいて、レチクルRの位置及び姿勢を調整する(レチクルアライメント)。また、レチクルアライメントでは、サーチ観察系の観察結果に基づいて、比較的に粗くレチクルRを位置決めした後に、ファイン観察系の観察結果に基づいて、精密なレチクルRの位置決めを行う。
図6は、レチクルアライメントに伴うマークの位置計測動作、特に、上記ファイン観察系を用いたレチクルの位置決め処理(ファインアライメント処理)に伴うマークの位置計測動作の手順の一例を示すフローチャート図である。
本実施形態の位置計測動作では、マークを実際に撮像した信号を信号処理する前に、その信号に含まれるノイズを予め計測し、その計測結果を信号処理に用いる。以下、図6を参照して、ファインアライメント処理に伴うマークの位置計測動作について説明する。
この場合、前提として、レチクルRが、不図示のレチクル交換装置を介してレチクルステージRST上に搭載された後、予め、サーチ観察系を用いたサーチアライメント処理により、レチクルRのラフな位置決めが行われている。
まず、主制御装置13では、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bの撮像信号に含まれるノイズの光量非依存成分を計測する(ステップ100)。ノイズの光量非依存成分の計測は、照明ビームがレチクルアライメント顕微鏡22A,22Bで観察されない状態において行う。具体的には、主制御装置13では、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bにおける可動ミラー82を第1の位置とし、レチクルマークRM1,RM2に対する照明を行わない状態で、観察用カメラ78の信号を取得する。なお、照明ビームが観察されない状態を得るためには、上述した可動ミラー82を制御する方法に限らず、他の手段で照明ビームの光路を遮ってもよく、光源の出力を制御してもよい。
照明ビームがレチクルアライメント顕微鏡22A,22B(観察用カメラ78)で観察されない状態で、観察用カメラ78の信号を取得することにより、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bにおけるノイズの光量非依存成分を計測できる。このノイズ成分は、主として、観察用カメラ78の暗電流成分である。主制御装置13では、上述したノイズの光量非依存成分を計測すると、その情報を記憶する。
次に、主制御装置13では、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bの撮像信号に含まれるノイズの光量依存成分を計測する(ステップ101)。ノイズの光量依存成分の計測は、レチクルR及び基準板WFB上で、それぞれレチクルマークRM、及びウエハ基準マークWFMが形成されたマーク領域とは異なる非マーク領域を照明ビームで照明し、この非マーク領域を、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bを介して撮像することにより行う。より具体的には、主制御装置13では、予め定められた設計値に基づいて、上記非マーク領域がレチクルアライメント顕微鏡22A,22Bの観察位置に位置するように、駆動系を介して、レチクルステージRST、及びウエハステージWSTを移動させ、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bを用いて、レチクルR、及びウエハ基準板WFB上の非マーク領域を観察する。
上記非マーク領域は、レチクルマークRM、及びウエハ基準マークWFMの各マークパターンが形成されたそれぞれの下地領域と同じ材質からなる。この非マーク領域から発生したビームを観察した信号を取得することにより、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bにおけるノイズの光量依存成分を計測できる。このノイズ成分は、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bをビームが通過することに起因して生じるもので、その発生起因としては、例えば、観察用カメラ76,78のカバーガラスや、ハーフミラー73,86で生じる干渉縞、あるいは観察用カメラ76,78における複数の画素の間の感度ばらつきなどが挙げられる。こうしたノイズ成分は、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bを通過するビームの光量にほぼ比例して変化し、ビームの光量が大きいほど大きくなる傾向にある。主制御装置13では、上述したノイズの光量依存成分を計測すると、その情報を記憶する。
上記ノイズ(光量非依存成分、光量依存成分)を計測するタイミングは、マークの撮像信号を信号処理する前であれば、任意のタイミングで実施可能である。例えば、所定の期間ごとに実施してもよく、装置立ち上げ時ごとに実施してもよい。あるいは、上記ノイズに影響を及ぼす環境因子を計測し、その計測結果に基づいて、ノイズの計測タイミングを決定してもよい。この場合、ノイズに影響を及ぼす環境因子の例としては、雰囲気温度、気圧、装置温度などがある。例えば、上述した暗電流成分(光量非依存成分)は、温度に応じて変化する傾向にあることから、観察用カメラ(撮像素子)の温度あるいはその周辺温度を温度センサを用いて定期的に計測しておき、温度変化が所定の許容値を超えた場合に、ノイズの光量非依存成分を再計測してもよい。同様に、例えば、上述した観察用カメラのカバーガラスやハーフミラーは温度や気圧に応じてわずかに変形し、それに伴い、ノイズの光量依存成分が変化する可能性がある。そのため、それらの物体の温度あるいはその周辺温度を定期的に計測しておき、温度変化が所定の許容値を超えた場合に、ノイズの光量依存成分を再計測してもよい。このように、ノイズに影響を及ぼす環境因子の計測結果に基づいてノイズの再計測を行うことにより、長期に渡り安定した位置計測が可能となる。なお、光量非依存成分は必ずしも先に計測せずともよく、光量依存成分を先に計測してもよい。
また、光量依存成分の経時変化特性に応じて、ノイズを再計測することも好ましい。すなわち、光量依存成分が経時変化する特性を有する場合、この経時変化分が誤差となるが、経時変化に対して充分小さい時間間隔でノイズを再計測すれば、経時変化分の誤差をキャンセルすることができる。光量依存成分に経時変化が無い場合には、一度計測した結果を継続的に使用しても良い。
また、上記ノイズ(光量非依存成分、光量依存成分)の計測を複数回繰り返して行い、その複数回の計測結果を用いて信号処理を行ってもよい。すなわち、ノイズの計測にあたっては、電気系のランダムノイズなど、レチクルアライメント顕微鏡に直接起因しない外的な要因で生じるノイズを含む可能性がある。そこで、複数回繰り返して上記ノイズ(光量非依存成分、光量依存成分)の計測を行い、その複数回の計測結果を例えば平均化することにより、ノイズの計測誤差が軽減される。
次に、主制御装置13では、実際にマークを観察し、その撮像信号を取得する(ステップ102)。すなわち、主制御装置13では、予め定められた設計値に基づいて、基準板WFB上のウエハ基準マークWFM1,WFM2の中心点が投影光学系PLの光軸AX上に位置するように、レーザ干渉計56の出力をモニタしつつ、ウエハステージWSTを移動させる。続いて、主制御装置13では、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bを用いて、照明ビームをレチクルRに導くとともに、レチクルR上のレチクルマークRM1,RM2及び基準板WFB上のウエハ基準マークWFM1,WFM2を同時に観察する。
次に、主制御装置13では、レチクルマークRM1,RM2及びウエハ基準マークWFM1,WFM2を同時観察した結果と、前述したノイズの計測結果とに基づいて、所定のアルゴリズムで信号処理を行い、両マークRM1、WFM1の相対的な位置関係、及び両マークRM2、WFM2の相対的な位置関係を計測する(ステップ103)。本実施形態では、位置算出用の信号処理に、ノイズの計測結果を用いることで、計測精度の向上が図られる。
図7A及び図7Bは、撮像信号に含まれるノイズがマークの位置計測に与える影響を説明するための図である。
図7Aは、ノイズを含まない理想的なマークの信号波形を示している。マークの位置計測に際しては、例えば、撮像信号のマーク頂上部Tの強度と図中マーク頂上部Tより左側のベース部B1とからマークの信号波形の振幅を求め、その振幅からスライスレベルSL1を決定する。また、撮像信号のマーク頂上部Tの強度と図中マーク頂上部Tより右側のベース部B2とからマークの信号波形の振幅を求め、その振幅からスライスレベルSL2を決定する。そして、図中マーク頂上部Tより左側の信号波形とスライスレベルSL1との交点a1を求め、図中マーク頂上部Tより右側の信号波形とスライスレベルSL2との交点a2を求め、これら交点a1とa2との中点cをマークの中心とする。なお、レチクルマーク中心位置と、ウエハ基準マークの中心位置とから、両マークの相対位置関係を求めることができる。
これに対して、図7Bに示すように撮像信号にノイズNが含まれる場合、ノイズNの影響によって図中マーク頂上部T左側のベース部が変化し(B1→B1’)、このためスライスレベルが変化し(SL1→SL1’)、図中頂上部T左側の信号波形とスライスレベルSL1’との交点も変化するため(a1→a1’)、交点間の中点もa1とa2との中点cからa1’とa2との中点c’に変化し、計測誤差が生じる。よって、マークを実際に観察したときの撮像信号(光電変換信号)からその撮像信号に含まれるノイズを除去あるいは軽減することにより、こうした計測誤差の発生を抑制し、計測精度の向上を図ることができる。なお、上記したマークの中心位置を求める方法は一例であって、本発明はこれに限定されない。
信号処理のアルゴリズムは、撮像信号に含まれるノイズ成分の大きさや度合いに応じて定めるとよい。撮像信号からノイズの光量非依存成分を減算する処理を行うことにより、観察用カメラ78の暗電流成分などのノイズの光量非依存成の影響が除去または軽減される。また、撮像信号に対してノイズの光量依存成分を減算又は除算する処理を行うことにより、ビームの干渉や撮像素子の複数の画素間の感度ばらつきなどのノイズの光量依存成分の影響が除去または軽減される。なお、ノイズの光量依存成分は、撮像用ビームの光量にほぼ比例して変化するため、撮像信号に対してノイズの光量依存成分を除算処理することにより、減算処理する場合に比べて、より正確にノイズの光量依存成分の影響を補正できる。
以上説明した一連の位置計測動作により、撮像信号にノイズが含まれる場合にも、そのノイズの影響が補正され、レチクルマークとウエハ基準マークとの相対的な位置関係を精度よく計測することができる。
なお、レチクルRの初期設定として、上記相対的位置関係の計測結果に基づいて、投影光学系PLに対するレチクルRの位置決め、すなわちレチクルアライメントを行うことができる。
また、この相対位置計測と同時に、ウエハアライメントセンサ27を用いて基準板WFB上のウエハ基準マークWFM3を観察し、ウエハ基準マークWFM3とウエハアライメントセンサ27の指標との相対位置関係を計測することにより、いわゆるベースライン量を算出することができる。すなわち、基準板WFB上のウエハ基準マークWFM1,WFM2,及びWFM3は、予め定められた設計上の位置関係に対応する位置にそれぞれ形成されているので、設計上の配置情報と上述した動作により求められた相対位置関係とから、レチクルRのパターンの投影位置とウエハアライメントセンサ27の指標との相対距離(ベースライン量)を算出することができる。
上記レチクルアライメント及びベースライン計測の後、主制御装置13では、ウエハW上の複数ショット領域に付設されたウエハアライメントマークの位置をウエハアライメントセンサ27を用いて順次計測し、いわゆるEGA(エンハンストグローバルアライメント)の手法により、ウエハW上の全てのショット配列データを求める。そして、この配列データに従って、ウエハW上のショット領城を投影光学系PLの真下(露光位置)に順次位置決めしつつ、光源12のレーザ発光を制御して、いわゆるステップアンドリピート方式で露光を行う。なお、EGA等については、特開昭61−44429号公報等で公知であるから、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、上記実施形態で説明したマークの位置計測動作に基づいて、マークの撮像信号の信号処理を行った実施例について以下に説明する。
図8Aは、マーク(レチクルマーク及びウエハ基準マーク)を観察カメラで観察した際の撮像信号(光電変換信号)を示し、図8Bは、その撮像信号に含まれるノイズの光量非依存成分を計測した際の信号波形データを、図8Cは、ノイズの光量依存成分を計測した際の信号波形データをそれぞれ示している。また、図9〜図11は、図8Aに示した撮像信号に対して所定のアルゴリズムに基づいて信号処理を行った波形データを示している。
ここで、以下の説明において、マークの信号波形データ(マークの撮像信号);Dm、ノイズの光量非依存成分を示す信号波形データ;Dnb、ノイズの光量依存成分を示す信号波形データ;Dna、信号処理後の信号波形データ;D、とする。
(実施例1)
図9は、下記の式(1)に示す信号処理を行った波形データを示している。
D=(Dm−Dnb)/(Dna−Dnb) …(1)
すなわち、この例では、ノイズ補正用のアルゴリズムとして、マークの信号波形データ(Dm)からノイズの光量非依存成分の信号波形データ(Dnb)を減算した処理結果に対して、ノイズの光量依存成分の信号波形データ(Dna)から光量非依存成分の信号波形データ(Dnb)を減算した処理結果を除算処理した。その結果、マークの撮像信号に対するノイズの影響が良好に補正された。
(実施例2)
図10は、下記の式(2)に示す信号処理を行った波形データを示している。
D=(Dm−Dnb) …(2)
すなわち、この例では、ノイズ補正用のアルゴリズムとして、マークの信号波形データ(Dm)からノイズの光量非依存成分を減算処理した。その結果、マークの撮像信号に対するノイズ(光量非依存成分)の影響が良好に補正された。本例は、ノイズに含まれる光量非依存成分が多く、光量依存成分が少ない場合に好ましく適用される。なお、本例では、上記の式(1)に示した処理アルゴリズムに比べて簡易な演算処理で済むため、高いスループットが得られる。
(実施例3)
図11は、下記の式(3)に示し信号処理を行った波形データを示している。
D=(Dm−Dna) …(3)
すなわち、この例では、ノイズ補正用のアルゴリズムとして、マークの信号波形データ(Dm)からノイズの光量依存成分を減算処理した。その結果、マークの撮像信号に対するノイズ(光量非依存成分)の影響が良好に補正された。本例は、ノイズに含まれる光量依存成分が多く、光量非依存成分が少ない場合に好ましく適用される。なお、本例においても、上記式(1)に示した処理アルゴリズムに比べて簡易な演算処理で済むため、高いスループットが得られる。
このように、いずれの実施例においても、マークの撮像信号に対するノイズの影響が良好に補正される。そのため、この処理波形データを用いることにより、マークの位置計測精度の向上を図り、精度よく露光処理を行うことができる。
なお、ノイズ補正用のアルゴリズムは、上記式(1)〜(3)に示したものに限らない。例えば、下記の式(4)のように信号処理を行ってもよい。
D=(Dm/Dna) …(4)
すなわち、ノイズ補正用のアルゴリズムとして、マークの信号波形データ(Dm)に対してノイズの光量依存成分を除算処理してもよい。
図12は、マークの位置計測動作の他の実施形態の例を示している。
本実施形態では、ノイズの光量依存成分を計測する際、前述した実施形態で示した非マーク領域を観察するのではなく、マークに含まれる複数のマーク要素のうち、計測対象を除くマーク要素を照明ビームで照明し、その観察結果からノイズの光量依存成分を計測する。
すなわち、図12に示すように、X軸方向の位置計測に際して、非計測対象となるX軸方向に延びるマーク要素Mx1のみを含む観察領域PFxを照明し、その観察結果からノイズの光量依存成分を計測する。また、Y軸方向の位置計測に際して、非計測対象となるY軸方向に延びるマーク要素My1のみを含む観察領域PFyを照明し、その観察結果からノイズの光量依存成分を計測する。そして、そのノイズ成分の計測結果を用いて、マークのX軸方向、Y軸方向それぞれの位置情報を計測する。ノイズに非計測方向の場所依存性がある場合、非マーク領域を観察しただけでは、非計測対象のマーク要素で反射したビームによって生じるノイズを計測できない可能性がある。これに対し、できるだけ実際のマーク計測に近い状態でノイズ成分を計測することにより、ノイズの影響をより正確に位置計測に反映することができる。
ところで、近年、集積回路の高密度集積化、すなわち回路パターンの微細化に伴い、マスク技術に対する要求が高まっており、様々な特性を有するマスクが用いられるようになっている。
そのため、マスクによっては、マスクマークから発生するビームの強度が弱くなり、マスクマークの像を十分なコントラストで観察できない場合がある。例えば、高反射レチクルと呼ばれるレチクル(マスク)は、一般的な照明ビームに対するマスクマークの反射率が高く、比較的高いコントラストでマスクマークが観察されるのに対し、低反射レチクルあるいはハーフトーンレチクルと呼ばれるレチクル(マスク)は、上記照明ビームに対するマスクマークの反射率が低いため、マスクマークからの反射ビームを用いてマスクマークを観察しようとしても、その反射ビームの強度が弱く、低いコントラストでマスクマークが観察される傾向にある。観察されるマスクマークのコントラストが低いと、マーク位置の計測精度の低下を招く可能性がある。さらに、マスクマークに対して観察系の焦点状態を調節する際にも誤差が生じやすい。
この問題に関して、本願出願人は本願より先の特許出願である特願平2000−375798号において、この問題を解決する発明を提案している。
前記先の特許出願に記載された発明(以下、先願発明と呼称する)では、前述の図4に示したウエハ基準マークとして、図13に示すようなウエハ基準マークWFM11,12,13を用いる。ウエハ基準マークWFM11,12,13は、上述した照明ビームILに対する反射率特性が互いに異なる複数のマークを含んでいる。具体的には、ウエハ基準マークWFM11,12,13は、ガラスで形成された下地領域上にクロムでマークパターンMPaが形成された第1基準マークFMaと、クロムで形成された下地領域上にガラスでマークパターンMPbが形成された第2基準マークFMbとからなる。マークパターンMPaとマークパターンMPbとは、上述したように材質は異なるものの、互いに同一形状に形成され、所定の方向(例えばY方向)に所定の距離を互いに離間して基準板WFB’上に配置されている。前述したレチクルアライメント及びベースラインの計測に際しては、これらの複数の基準マークFMa,FMbのうちのいずれかが選択的にレチクルアライメント顕微鏡22A,22Bの観察視野内に位置決めされて観察される。
次に、上記した先願発明による重ね合わせ露光時の動作について、特にベースライン計測に伴う動作について説明する。
この場合、前提として、レチクルステージRST上には、レチクルRが載置され、ウエハW上には、それまでの工程で、既にパターンが形成されており、このパターンとともに不図示のウエハアライメントマークも形成されている。
まず、主制御装置13では、予め定められた設計値に基づいて、落斜ミラー30A,30Bを移動させ、その観察視野内にレチクルR上のレチクルマークRM1,RM2を位置決めする。
また、主制御装置13では、予め定められた設計値に基づいて、基準板WFB上のウエハ基準マークWFM11,12,13の中心点が投影光学系PLの光軸AX上に位置するように、レーザ干渉計56の出力をモニタしつつ、ウエハステージWSTを移動させる。このとき、主制御装置13では、照明ビームIL(検出用照明としての露光光)に対するレチクルRの反射率特性に基づいて、駆動系25を介して、各ウエハ基準マークWFM11,12,13に含まれる複数の基準マークFMa,FMb(図13参照)のうちのいずれかを、選択的にレチクルアライメント顕微鏡22A,22Bの観察視野内に位置決めする。
具体的には、例えば高反射レチクル(例えば、マークの反射率が30パーセント程度)など、レチクルステージRSTに載置されているレチクルR上のレチクルマークRM1,RM2の反射率が所定の反射率以上の場合には、駆動系25はウエハステージWSTを移動させて、複数の基準マークFMa,FMbのうちの第1基準マークFMaを、その観察視野内に選択的に位置決めする。逆に、例えば低反射レチクル(例えば、マークの反射率が5〜10%程度)やハーフトーンレチクル(例えば、マークの反射率が5〜10%程度)など、レチクルステージRSTに載置されているレチクルRのレチクルマークRM1,RM2の反射率が所定の反射率よりも小さい場合には、駆動系25は、第2基準マークFMbを、その観察視野内に選択的に位置決めする。なお、選択基準となる反射率は、レチクルマークとウエハ基準マークとを同時に観察したときに、レチクルマークのコントラストが高くなるように設定される。また、反射率特性など、レチクル固有の特性に関する情報は、各レチクルごとに対応づけて主制御装置13に予め記憶されている。
そして、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bを用いて、照明ビームILをレチクルR上に導くとともに、レチクルR上のレチクルマークRM1,RM2及び基準板WFB上のウエハ基準マークWFM11,12,13を同時に観察する。このとき、レチクルR上のレチクルマークRM1,RM2の反射率が高く、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bの観察視野内に第1基準マークFMaが配される場合には、反射ビームとして、レチクルマークRM1,RM2から比較的強いビームが発生するとともに、第1基準マークFMaにおけるガラスの下地領域からは比較的強度の弱いビームが発生する。そのため、レチクルマークRM1,RM2から発生したビームは明るく観察され、ウエハ基準マークWFM1,WFM2の下地領域から発生したビームはレチクルマークRM1,RM2よりも暗く観察される。これにより、高いコントラストでレチクルマークRM1,RM2が観察される。逆に、レチクルR上のレチクルマークRM1,RM2の反射率が低く、レチクルアライメント顕微鏡22A,22Bの観察視野内に第2基準マークFMbが配される場合には、レチクルマークRM1,RM2から発生する反射ビームの強度は比較的弱いものの、第2基準マークFMbにおけるクロムの下地領域から比較的強いビームが発生する。そのため、レチクルマークRM1,RM2から発生したビームは暗く観察され、ウエハ基準マークWFM1,WFM2の下地領域から発生したビームはレチクルマークRM1,RM2よりも明るく観察される。つまり、この場合においても、高いコントラストでレチクルマークRM、RM2が観察される。
以上説明したような先願発明においても、本発明を適用することが好ましい。すなわち、図13の第1基準マークFMaに対するノイズの光量依存成分と第2基準マークFMbに対するノイズの光量依存成分との両方を予め計測しておき、第1基準マークFMaと第2基準マークFMbとのいずれが選択されるかに応じて、予め記憶してあった二種類のノイズの光量依存成分を選択的に用いて信号を補正すれば良い。
また、実際の装置では、図13のような第1基準マークFMaと第2基準マークFMbとを含むウエハ基準マーク11,12,13のうちの複数を用いて計測を行う場合があるが、この際にマークの製造誤差が計測結果に影響を及ぼす可能性がある。以下では、説明を簡潔にするため、例えば「ウエハ基準マークWFM11の第1基準マークFMa」を「FM11a」と表記することとする。
例えば、FM11a、FM12a、FM13aの相対位置関係と、FM11b、FM12b、FM13bの相対位置関係とがマーク製造誤差により不一致である場合、ガラスの下地領域を持つマークFMaを用いて計測するか、クロムの下地領城を持つマークFMbを用いて計測するかによって、計測結果に差が生じる。
この問題に対処するには、FM11a、FM12a、FM13aの相対位置関係とFM11b、FM12b、FM13bの相対位置関係との間の差をオフセットとして記憶しておき、ガラスの下地マークFMaを用いて計測するか、クロムの下地マークFMbを用いて計測するか、に応じて、位置計測結果にそのオフセットを加えるようにすれば良い。
さらには、ガラス下地マーク間の相対位置関係(FM11a、FM12a、FM13aの相対位置関係)とクロム下地マーク間の相対位置関係(FM11b、FM12b、FM13bの相対位置関係)との間の製造誤差のみならず、ガラス下地マーク内での製造誤差、すなわち、FM11a、FM12a、FM13aのマーク自体の製造誤差も、アライメント計測結果に影響を及ぼす。
例えば、図13には4つのマークパターンMPaが示されているが、向かい合う2つのマークパターンMpaの間隔は、ウエハ基準マークWFM11のFMaとウエハ基準マークWFM12のFMaとでは、製造誤差の影響により、間隔が異なる場合がある。このため、ウエハ基準マークWFM11,12,13のいずれを用いて計測を行うかによって、計測結果に差が生じる。
この問題に対処するには、ウエハ基準マークWFM11のFMa、ウエハ基準マークWFM12のFMa、ウエハ基準マークWFM13のFMa、それぞれのマークパターン間の距離を予め計測して記憶しておき、いずれのマークを用いたかに応じて、予め記憶したマークパターン間の距離情報を用いて計測結果を補正するのが好ましい。なお、クロム下地マーク内での製造誤差に関しても同様の対処をするのが好ましい。
図14は、本発明の一実施形態による露光装置を用いたマイクロデバイス(半導体デバイス)の生産のフローチャートである。図14に示すように、まず、ステップS200(設計ステップ)において、デバイスの機能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS201(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンに基づいて、マスクを製作する。一方、ステップS202(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップS203(ウエハプロセスステップ)において、ステップS200〜ステップS202で用意したマスクとウエハを使用して、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS204(組立ステップ)において、ステップS203において処理されたウエハをチップ化する。このステップS204には、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程が含まれる。最後に、ステップS205(検査ステップ)において、ステップS204で作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、出荷される。
以上、図面を参照しながら本発明に係る好適な実施例について説明したが、本発明はこれらの例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかである。したがって、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本発明に係る位置計測方法は、露光が正確に行われたかどうかを評価するための位置ずれ計測や、パターン像が描画されているフォトマスクの描画精度の計測にも適用できる。
また、ウエハやレチクル、基準板などに形成されるマークの数や配置位置、及び形状は任意に定めてよい。基板上のマークは1次元マーク及び2次元マークのいずれでもよい。
また、本発明が適用される露光装置は、露光用照明ビームに対してマスク(レチクル)と基板(ウエハ)とをそれぞれ相対移動する走査露光方式(例えば、ステップ・アンド・スキャン方式など)に限られるものではなく、マスクと基板とをほぼ静止させた状態でマスクのパターンを基板上に転写する静止露光方式、例えばステップ・アンド・リピート方式などでもよい。さらに、基板上で周辺部が重なる複数のショット領域にそれぞれパターンを転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置などに対しても本発明を適用することができる。また、投影光学系PLは縮小系、等倍系、及び拡大系のいずれでもよいし、屈折系、反射屈折系、及び反射系のいずれでもよい。さらに、投影光学系を用いない、例えばプロキシミティ方式の露光装置などに対しても本発明を適用できる。
また、本発明が適用される露光装置は、露光用照明光としてg線、i線、KrFエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光、Fレーザ光、及びArレーザ光などの紫外光だけでなく、例えばEUV光、X線、あるいは電子線やイオンビームなどの荷電粒子線などを用いてもよい。さらに、露光用光源は水銀ランプやエキシマレーザだけでなく、YAGレーザ又は半導体レーザなどの高調波発生装置、SOR、レーザプラズマ光源、電子銃などでもよい。
また、本発明が適用される露光装置は、半導体デバイス製造用に限られるものではなく、液晶表示素子、ディスプレイ装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、及びDNAチップなどのマイクロデバイス(電子デバイス)製造用、露光装置で用いられるフォトマスクやレチクルの製造用などでもよい。
また、本発明は、これらの露光装置だけでなく、デバイス製造工程で使用される他の製造装置(検査装置などを含む)に対しても適用することができる。
また、上述したウエハステージやレチクルステージにリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。さらに、ステージの駆動系として平面モータを用いる場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニットのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットの他方をステージの移動面側(定盤、ベース)に設ければよい。
また、ウエハステージの移動により発生する反力は、特開平8−166475号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
また、レチクルステージの移動により発生する反力は、特開平8−330224号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
また、本発明が適用される露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系に対しては光学的精度を達成するための調整、各種機械系に対しては機械的精度を達成するための調整、各種電気系に対しては電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程には、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は、温湿度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【図面の簡単な説明】
図1は、半導体デバイス製造用の縮小投影型露光装置の構成を概略的に示す図である。
図2は、レチクルアライメント顕微鏡の構成を示す図である。
図3は、レチクルマークの構成例を示す図である。
図4は、ウエハ基準マークの構成例を示す図である。
図5は、観察用カメラの受光面に同時に結像されたレチクルマーク及びウエハ基準マークの像、並びにその撮像信号(光電変換信号)を示す図である。
図6は、マークの位置計測動作の手順の一例を示すフローチャート図である。
図7Aは、撮像信号に含まれるノイズがマークの位置計測に与える影響を説明するための図である。
図7Bは、撮像信号に含まれるノイズがマークの位置計測に与える影響を説明するための図である。
図8Aは、マーク(レチクルマーク及びウエハ基準マーク)を観察カメラで観察した際の撮像信号(光電変換信号)を示す図である。
図8Bは、図8Aに示す撮像信号に含まれるノイズの光量非依存成分を計測した際の信号波形データを示す図である。
図8Cは、図8Aに示す撮像信号に含まれるノイズの光量依存成分を計測した際の信号波形データを示す図である。。
図9は、図8Aに示す撮像信号に対して所定のアルゴリズムに基づいて信号処理を行った波形データを示す図である。
図10は、図8Aに示す撮像信号に対して所定のアルゴリズムに基づいて信号処理を行った波形データを示す図である。
図11は、図8Aに示す撮像信号に対して所定のアルゴリズムに基づいて信号処理を行った波形データを示す図である。
図12は、マークの位置計測動作の他の実施形態の例を示す図である。
図13は、マークの位置計測動作の別の実施形態の例を示す図である。
図14は、本発明の一実施形態による露光装置を用いたマイクロデバイスの生産のフローチャート図である。

Claims (44)

  1. 物体上に形成されたマークを照明ビームで照明し、このマークから発生したビームを観察系を介して撮像し、その撮像信号を信号処理して前記マークの位置に関する位置情報を計測する位置計測方法において、
    前記撮像信号に含まれる、光量依存成分を含んだノイズに関する情報と、前記撮像信号とに基づいて、前記信号処理を行う位置計測方法。
  2. 前記光量依存成分を含んだノイズを、前記撮像信号の信号処理を実行する前に予め計測する請求項1に記載の位置計測方法。
  3. 前記光量依存成分の経時変化特性に応じて、前記ノイズの再計測を行う請求項2に記載の位置計測方法。
  4. 前記光量依存成分を含んだノイズの計測では、前記物体上で前記マークが形成されたマーク領域とは異なる非マーク領域を前記照明ビームで照明し、この非マーク領域を前記観察系を介して撮像する請求項2に記載の位置計測方法。
  5. 前記マークが複数のマーク要素を含み、前記複数のマーク要素のうち、計測対象を除くマーク要素を含む領域を前記照明ビームで照明し、前記ノイズの光量依存成分を計測する請求項2に記載の位置計測方法。
  6. 前記ノイズに影響を及ぼす環境因子を計測し、その計測結果に基づいて、前記ノイズの再計測を行う請求項2に記載の位置計測方法。
  7. 前記光量依存成分を含んだノイズが、前記マークから発生したビームが前記観察系を通過することに起因して発生する請求項1に記載の位置計測方法。
  8. 前記観察系がミラーを含む請求項7に記載の位置計測方法。
  9. 前記観察系が撮像素子を含み、この撮像素子が、複数画素、及びこの複数画素を保護するカバーガラスを含む請求項7に記載の位置計測方法。
  10. 前記ノイズが、前記光量依存成分及び光量非依存成分を含む請求項1に記載の位置計測方法。
  11. 前記ノイズに含まれる光量非依存成分を、前記照明ビームが前記観察系で観察されない状態において、前記撮像信号の信号処理を実行する前に予め計測する請求項10に記載の位置計測方法。
  12. 前記信号処理が、前記撮像信号から前記ノイズの光量非依存成分を減算する処理を含む請求項10に記載の位置計測方法。
  13. 前記信号処理が、前記撮像信号に対して前記ノイズの光量依存成分を減算又は除算する処理を含む請求項10に記載の位置計測方法。
  14. 前記信号処理が、前記撮像信号から前記ノイズの光量非依存成分を減算した処理結果に対して、前記ノイズの光量依存成分から光量非依存成分を減算した処理結果を除算する処理を含む請求項10に記載の位置計測方法。
  15. マスク上に形成されたパターンを、基板上に転写する露光方法において、
    前記マスク又は前記基板上に形成されたマークを照明ビームで照明し、このマークから発生したビームを観察系を介して撮像し、前記観察系の撮像信号と、この撮像信号に含まれる、光量依存成分を含んだノイズに関する情報とに基づいて、前記撮像信号を信号処理して前記マークの位置に関する位置情報を計測し、計測された位置情報に基づいて、前記マスク又は前記基板を露光位置に位置決めする露光方法。
  16. 前記光量依存成分を含んだノイズを、前記撮像信号の信号処理を実行する前に予め計測する請求項15に記載の露光方法。
  17. 前記光量依存成分の経時変化特性に応じて、前記ノイズの再計測を行う請求項16に記載の露光方法。
  18. 前記光量依存成分を含んだノイズの計測では、前記マスク又は前記基板上で前記マークが形成されたマーク領域とは異なる非マーク領域を前記照明ビームで照明し、この非マーク領域を前記観察系を介して撮像する請求項16に記載の露光方法。
  19. 前記マークが複数のマーク要素を含み、前記複数のマーク要素のうち、計測対象を除くマーク要素を含む領域を前記照明ビームで照明し、前記ノイズの光量依存成分を計測する請求項16に記載の露光方法。
  20. 前記ノイズに影響を及ぼす環境因子を計測し、その計測結果に基づいて、前記ノイズの再計測を行う請求項16に記載の露光方法。
  21. 前記光量依存成分を含んだノイズが、前記マークから発生したビームが前記観察系を通過することに起因して発生する請求項15に記載の露光方法。
  22. 前記観察系がミラーを含む請求項21に記載の露光方法。
  23. 前記観察系が撮像素子を含み、この撮像素子が、複数画素、及びこの複数画素を保護するカバーガラスを含む請求項21に記載の露光方法。
  24. 前記ノイズが、前記光量依存成分及び光量非依存成分を含む請求項15に記載の露光方法。
  25. 前記ノイズに含まれる光量非依存成分を、前記照明ビームが前記観察系で観察されない状態において、前記撮像信号の信号処理を実行する前に予め計測する請求項24に記載の露光方法。
  26. 前記信号処理が、前記撮像信号から前記ノイズの光量非依存成分を減算する処理を含む請求項24に記載の露光方法。
  27. 前記信号処理が、前記撮像信号に対して前記ノイズの光量依存成分を減算又は除算する処理を含む請求項24に記載の露光方法。
  28. 前記信号処理が、前記撮像信号から前記ノイズの光量非依存成分を減算した処理結果に対して、前記ノイズの光量依存成分から光量非依存成分を減算した処理結果を除算する処理を含む請求項24に記載の露光方法。
  29. マスク上に形成されたパターンを、基板上に転写する露光装置において、
    物体を照明ビームで照明し、この物体から発生したビームを撮像する観察系と、
    前記マスク又は前記基板上に形成されたマークを前記観察系を介して撮像し、その撮像信号を信号処理して前記マークの位置に関する位置情報を計測する信号処理手段と、
    前記計測された位置情報に基づいて、前記マスク又は前記基板を露光位置に位置決めする位置決め手段とを有し、
    前記信号処理手段が、前記撮像信号に含まれる、光量依存成分を含んだノイズに関する情報と、前記撮像信号とに基づいて、前記信号処理を行う露光装置。
  30. 前記信号処理手段が、前記光量依存成分を含んだノイズを、前記撮像信号の信号処理を実行する前に予め計測する請求項29に記載の露光装置。
  31. 前記信号処理手段が、前記光量依存成分の経時変化特性に応じて、前記ノイズの再計測を行う請求項30に記載の露光装置。
  32. 前記信号処理手段が、前記マスク又は前記基板上で前記マークが形成されたマーク領域とは異なる非マーク領域を前記観察系を介して撮像した結果に基づいて、前記ノイズの光量依存成分を計測する請求項30に記載の露光装置。
  33. 前記マークが複数のマーク要素を含み、前記信号処理手段が、前記複数のマーク要素のうち、計測対象を除くマーク要素を含む領域を前記観察系を介して撮像した結果に基づいて、前記ノイズの光量依存成分を計測する請求項30に記載の露光装置。
  34. 前記ノイズに影響を及ぼす環境因子を計測する計測手段を有し、前記信号処理手段が、前記計測手段の計測結果に基づいて、前記ノイズの再計測を行う請求項30に記載の露光装置。
  35. 前記光量依存成分を含んだノイズが、前記マークから発生したビームが前記観察系を通過することに起因して発生する請求項29に記載の露光装置。
  36. 前記観察系がミラーを含む請求項35に記載の露光装置。
  37. 前記観察系が撮像素子を含み、この撮像素子が、複数画素、及びこの複数画素を保護するカバーガラスを含む請求項35に記載の露光装置。
  38. 前記ノイズが、前記光量依存成分及び光量非依存成分を含む請求項29に記載の露光装置。
  39. 前記信号処理手段が、前記ノイズに含まれる光量非依存成分を、前記照明ビームが前記観察系で観察されない状態において、前記撮像信号の信号処理を実行する前に予め計測する請求項38に記載の露光装置。
  40. 前記信号処理が、前記撮像信号から前記ノイズの光量非依存成分を減算する処理を含む請求項38に記載の露光装置。
  41. 前記信号処理が、前記撮像信号に対して前記ノイズの光量依存成分を減算又は除算する処理を含む請求項38に記載の露光装置。
  42. 前記信号処理が、前記撮像信号から前記ノイズの光量非依存成分を減算した処理結果に対して、前記ノイズの光量依存成分から光量非依存成分を減算した処理結果を除算する処理を含む請求項38に記載の露光装置。
  43. 請求項15に記載の露光方法を用いて、マスク上に形成されたデバイスパターンを基板上に転写する工程を含むデバイス製造方法。
  44. 請求項29に記載の露光装置を用いて、マスク上に形成されたデバイスパターンを基板上に転写する工程を含むデバイス製造方法。
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