JPWO2003083862A1 - データ記録再生方法及びデータ記録再生装置 - Google Patents

データ記録再生方法及びデータ記録再生装置 Download PDF

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Abstract

本発明の具体例として示すディスクドライブ装置(10)は、ADIPのクラスタアドレスのAC0〜AC12をアドレスユニットのAU6〜AU18に対応付け、AU5には、前半クラスタ(セクタFC〜0D)のとき0、後半クラスタ(セクタ0E〜1F)のとき1となるセクタアドレスの上位桁を対応付け、ランドグルーブ記録のような記録領域を複数有するディスクの記録領域を識別するためのアドレスビットABLGは0とし、これらのAU5〜AU18、ABLGの各ビットを疑似乱数発生用の16ビットシフトレジスタのうちの下位側から15ビット分の各ビットs0〜s14に対応付ける。また、最上位ビットs15には1を対応付ける。これにより、高密度記録データに対して誤り訂正能力を向上できる。

Description

技術分野
本発明は、データ記録再生装置及びデータ記録再生方法に関し、特に、発生した乱数に基づいて記録するデータをスクランブル処理するデータ記録再生装置及びデータ記録再生方法に関する。
本出願は、日本国において2002年3月29日に出願された日本特許出願番号2002−098048を基礎として優先権を主張するものであり、この出願は参照することにより、本出願に援用される。
背景技術
映像データや音声データ、或いは計算機用のデータ等の各種のソフトウェアを記録する記録媒体として、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記録媒体が普及している。
また、近年では、高能率符号化技術の発達につれて、映像データをはじめとしてあらゆる種類のデータが帯域圧縮され、デジタルデータとして扱われるようになってきている。これに伴い、記録媒体の大容量化並びに記録密度の向上が要求されている。しかし、記録媒体の記録密度を向上させると、記録媒体から読み出された信号1と信号0の差が小さくなるため、読み取りマージンが小さくなり、再生された信号の品質の劣化を招きやすい。このような再生信号の品質劣化を回避するには、例えば、記録媒体に信号を記録する際に、この記録信号の低周波数成分を抑制すればよい。これは、記録媒体から再生された信号には低周波ノイズが多く含まれているためである。しかし、この低周波ノイズをフィルタで除去してS/Nを向上させた際に、再生信号の必要な低周波数成分をもカットしてしまう。そこで、記録信号の低周波数成分を予め抑制して、その影響を回避する技術や、低周波数成分を抑制し得るデータの符号化方式が提案されている。
しかしながら、この符号化方式を適用しても、低周波成分を抑制し得ないデータのパターンが長く続くことがあるので、この確率を下げるために、データのスクランブルを行うことが有効である。
ところで、記録媒体にデータを記録し、これを再生する場合は、適宜に規定された大きさのデータを単位(以下、セクタと記す。)とし、このセクタで記録及び再生を行っている。このセクタに記録される符号は、記録及び再生装置の通信の周波数帯域幅を狭くするために、そのランレングスが制限されている。ランレングスを制限されたセクタのデータを記録及び再生するときに、エラーが一旦発生すると、このエラー箇所だけでなく、これに引き続くデータの部分にもエラーが伝播することが知られている。これを防ぐために、セクタには、一定間隔毎に、記録データと見分けがつくような予め定められたシンクコードとよばれるパターンを記録するようにしている。
光ディスク等では、スクランブル回路は、主データの入力に伴う論理アドレスの一部、例えば上位4ビットをシード選択信号として入力し、16の各論理アドレス毎にスクランブルデータを変更している。ここでのスクランブルデータとは、相互に異なる16種類の各疑似乱数系列の何れかを示すもので、各セクタ毎にスクランブルデータによって各疑似乱数系列を順次選択し、この選択した疑似乱数系列によって、1セクタのデータをスクランブルしている。
このようなスクランブル回路は、主データと、所定の多項式によって示されるM系列(Maximum length sequence系列)から生成される乱数との排他的論理和を両者のデータの各ビット毎に求めている。
ところが、記録するデータ列がテキストデータ等の場合、上述のようなスクランブルを行ってランダムデータを生成しても比較的単調なランダムデータパターンになってしまう。このようなランダムデータは、特に高密度記録に対してはエラー訂正能力に欠け、記録再生特性が低下するといった問題点があった。
発明の開示
本発明は、上述の事情を考慮してなされたものであり、高密度記録データに対して誤り訂正能力を向上するデータ記録再生装置及びデータ記録再生装置を提供することにある。
本発明に係るデータ記録再生方法は、所定数のセクタをブロック化してクラスタが形成され、クラスタに対応するクラスタアドレス及びセクタに対応するセクタアドレスから成る第1のアドレス情報が予め所定の変調を施されて記録された記録媒体上にセクタ単位より短いデータセクタ単位でデータを高密度記録するデータ記録再生方法において、記録媒体からクラスタアドレス及びセクタアドレスから成る第1のアドレス情報を再生するステップと、再生された第1のアドレス情報中のクラスタアドレスに基づいて第2のアドレス情報を生成するとともに記録媒体の記録領域を特定する識別情報を付加するステップと、生成された第2のアドレス情報及び識別情報を乱数の初期値として乱数を発生させるステップと、発生した乱数に基づいてデータセクタをスクランブル処理するステップと、スクランブル処理されたデータセクタを記録媒体に記録するステップとからなる。
記録媒体の記録領域が単一の場合、識別子は固定値であり、識別情報を表す少なくとも1ビットと、アドレスを表す複数ビットと、最上位桁を1とするビットとを連結して得られる複数ビットの数値を乱数の初期値とする。
また、乱数発生は、生成多項式に対応するシフトレジスタに生成された第2のアドレス情報及び識別情報を初期値としてロードすることにより開始され、データの所定単位毎に対応するアドレスに基づく乱数のシードを初期値としてロードする。スクランブル処理は、データと発生された乱数との排他的論理和(Ex−OR)を取ることで行われる。
更に、本発明に係るデータ記録再生装置は、所定数のセクタをブロック化してクラスタが形成され、クラスタに対応するクラスタアドレス及びセクタに対応するセクタアドレスから成る第1のアドレス情報が予め所定の変調を施されて記録された記録媒体にセクタ単位より短いデータセクタ単位でデータを高密度記録するデータ記録再生装置において、記録媒体からクラスタアドレス及びセクタアドレスから成る第1のアドレス情報を再生する再生手段と、再生手段にて再生された第1のアドレス情報中のクラスタアドレスに基づいて第2のアドレス情報を生成するとともに記録媒体の記録領域を特定する識別情報を付加するアドレス生成手段と、アドレス生成手段にて生成された第2のアドレス情報及び識別情報を乱数の初期値として乱数を発生させる乱数発生手段と、乱数発生手段にて発生した乱数に基づいてデータセクタをスクランブル処理するスクランブル処理手段と、スクランブル処理されたデータセクタを記録媒体に記録する記録手段とを備える。
ここで、記録領域の数が単一の記録媒体に対しては、識別情報を固定値とし、識別情報を表す少なくとも1ビットと、アドレスを表す複数ビットと、最上位桁を1とするビットとを連結して得られる複数ビットの数値を乱数のシードとする。
乱数発生は、生成多項式に対応するシフトレジスタに第2のアドレス情報及び識別情報を初期値としてロードすることにより開始され、データの所定単位毎に対応するアドレスに基づく乱数のシードを初期値としてロードする。スクランブル処理は、データと発生された乱数との排他的論理和(Ex−OR)を取ることにより行われる。
本発明の更に他の目的、本発明によって得られる具体的な利点は、以下に説明される実施例の説明から一層明らかにされる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照して説明する。
本発明は、アドレスが付された記録領域を有する記録媒体にデータを記録する際に、記録領域として複数の記録領域を持ち得るように予め規定された規格に基づく複数の記録領域の1つを識別するための識別情報とアドレスとから得られる値を乱数のシードとし、この乱数に基づいてデータをスクランブル処理することによって、記録領域毎に異なるスクランブルデータを得るものである。これにより、記録データの単調化が防止され、高密度記録データに対して高い誤り訂正能力を発揮するようにしたものである。
このディスクドライブ装置は、従来の光磁気記録方式を採用したディスク状記録媒体に対して、このディスク状記録媒体の記録再生方式として通常用いられ記録フォーマットとは異なる信号方式を適用することによって、従来の光磁気記録媒体の記録容量を増加することを実現したものである。さらに、高密度記録技術及び新規ファイルシステムを適用することによって、従来の光磁気記録媒体と筐体外形及び記録再生光学系に互換性を有しつつ、記録容量を飛躍的に増加することを可能にした記録形式を提供するものである。
本具体例では、ディスク状の光磁気記録媒体として、ミニディスク(登録商標)方式の記録媒体に適用した場合に関して説明する。ここでは、特に、通常用いられる記録形式とは異なる形式を適用することによって、従来の光磁気記録媒体を用いて、その記録容量を増加することを実現したディスクを「次世代MD1」とし、高密度記録可能な新規記録媒体に対して新規記録形式を適用することにより、記録容量の増加を実現したディスクを「次世代MD2」として説明する。
以下では、次世代ディスクMD1及び次世代ディスクMD2の仕様例を説明するとともに、本発明に係るアドレス変換方法を適用してこれら両ディスクに対する記録データを生成する処理について説明する。
1.ディスク仕様及びエリア構造
まず、従来のミニディスク、次世代MD1及び次世代MD2の仕様について図1を用いて説明する。ミニディスク(及びMD−DATA)の物理フォーマットは、以下のように定められている。トラックピッチは、1.6μm、ビット長は、0.59μm/bitとなる。また、レーザ波長λは、λ=780nmであり、光学ヘッドの開口率は、NA=0.45としている。記録方式としては、グルーブ(ディスク盤面上の溝)をトラックとして記録再生に用いるグルーブ記録方式を採用している。また、アドレス方式としては、ディスク盤面上にシングルスパイラルのグルーブを形成し、このグルーブの両側に対して所定の周波数(22.05KHz)で蛇行したウォブル(Wobble)を形成し、絶対アドレスを上記周波数を基準にFM変調してウォブルドグルーブトラックに記録する方式を採っている。なお、本明細書では、ウォブルとして記録される絶対アドレスをADIP(Address in Pre−groove)ともいう。
従来のMDでは、メインデータ部である32セクタにリンクセクタである4セクタを付加して合計36セクタを1クラスタ単位として記録を行っている。上記ADIP信号はクラスタアドレス、セクタアドレスから構成される。上記クラスタアドレスは、8ビットのクラスタHと8ビットのクラスタLとから構成され、セクタアドレスは、4ビットのセクタから構成される。
また、従来のミニディスクでは、記録データの変調方式としてEFM(8−14変換)変調方式が採用されている。また、誤り訂正方式としては、ACIRC(Advanced Cross Interleave Reed−Solomon Code)を用いている。データインタリーブには、畳み込み型を採用している。これにより、データの冗長度は、46.3%となっている。
また、従来のミニディスクにおけるデータの検出方式は、ビットバイビット方式であって、ディスク駆動方式としては、CLV(Constant Linear Velocity)が採用されている。CLVの線速度は、1.2m/sである。
記録再生時の標準のデータレートは、133kB/s、記録容量は、164MB(MD−DATAでは、140MB)である。また、データの最小書換単位(単位クラスタ)は、上述のように32個のメインセクタと4個のリンクセクタによる36セクタで構成されている。
続いて、本具体例として示す次世代MD1に関して説明する。次世代MD1は、上述した従来のミニディスクと記録媒体の物理的仕様は、同一である。そのため、トラックピッチは、1.6μm、レーザ波長λは、λ=780nmであり、光学ヘッドの開口率は、NA=0.45である。記録方式としては、グルーブ記録方式を採用している。また、アドレス方式は、ADIPを利用する。このように、ディスクドライブ装置における光学系の構成やADIPアドレス読出方式、サーボ処理は、従来のミニディスクと同様であるため、従来ディスクとの互換性が達成されている。
次世代MD1は、記録データの変調方式として、高密度記録に適合したRLL(1−7)PP変調方式(RLL;Run Length Limited、PP:Parity preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transition runlength))を採用している。また、誤り訂正方式としては、より訂正能力の高いBIS(Burst Indicator Subcode)付きのRS−LDC(Reed Solomon−Long Distance Code)方式を用いている。
具体的には、ホストアプリケーション等から供給されるユーザデータの2048バイトに4バイトのEDC(Error Detection Code)を付加した2052バイトを1セクタ(データセクタ、後述するディスク上の物理セクタとは異なる)とし、図2に示すように、Sector0〜Sector31の32セクタを304列×216行のブロックにまとめる。ここで、各セクタの2052バイトに対しては、所定の疑似乱数との排他的論理和(Ex−OR)をとるようなスクランブル処理が施される。このスクランブル処理されたブロックの各列に対して32バイトのパリティを付加して、304列×248行のLDC(Long Distance Code)ブロックを構成する。このLDCブロックにインタリーブ処理を施して、152列×496行のブロック(Interleaved LDC Block)とし、これを図3に示すように38列ずつ1列の上記BISを介して配列することで155列×496行の構造とし、さらに先頭位置に2.5バイト分のフレーム同期コード(Frame Sync)を付加して、1行を1フレームに対応させ、157.5バイト×496フレームの構造とする。この図3の各行が、後述する図9に示す1レコーディングブロック(クラスタ)内のデータ領域のFrame10〜Frame505の496フレームに相当する。
以上のデータ構造において、データインタリーブは、ブロック完結型とする。これによりデータの冗長度は、20.50%になる。また、データの検出方式として、PR(1,2,1)MLによるビタビ復号方式を用いる。
ディスク駆動方式には、CLV方式を用い、その線速度は、2.4m/sとする。記録再生時の標準データレートは、4.4MB/sである。この方式を採用することにより、総記録容量を300MBにすることができる。変調方式をEFMからRLL(1−7)PP変調方式とすることによって、ウインドウマージンが0.5から0.666となるため、1.33倍の高密度化が実現できる。また、データの最小書換単位であるクラスタは、16セクタ、64kBで構成される。このように記録変調方式をCIRC方式からBIS付きのRS−LDC方式及びセクタ構造の差異とビタビ復号を用いる方式にすることで、データ効率が53.7%から79.5%となるため、1.48倍の高密度化が実現できる。
これらを総合すると、次世代MD1は、記録容量を従来ミニディスクの約2倍である300MBにすることができる。
一方、次世代MD2は、例えば、磁壁移動検出方式(DWDD:Domain Wall Displacement Detection)等の高密度化記録技術を適用した記録媒体であって、上述した従来ミニディスク及び次世代MD1とは、物理フォーマットが異なっている。次世代MD2は、トラックピッチが1.25μm、ビット長が0.16μm/bitであり、線方向に高密度化されている。
また、従来ミニディスク及び次世代MD1との互換を採るため、光学系、読出方式、サーボ処理等は、従来の規格に準じて、レーザ波長λは、λ=780nm、光学ヘッドの開口率は、NA=0.45とする。記録方式は、グルーブ記録方式、アドレス方式は、ADIPを利用した方式とする。また、筐体外形も従来ミニディスク及び次世代MD1と同一規格とする。
但し、従来ミニディスク及び次世代MD1と同等の光学系を用いて、上述のように従来より狭いトラックピッチ及び線密度(ビット長)を読み取る際には、デトラックマージン、ランド及びグルーブからのクロストーク、ウォブルのクロストーク、フォーカス漏れ、CT信号等における制約条件を解消する必要がある。そのため、次世代MD2では、グルーブの溝深さ、傾斜、幅等を変更した点が特徴的である。具体的には、グルーブの溝深さを160nm〜180nm、傾斜を60°〜70°、幅を600nm〜800nmの範囲と定める。
また、次世代MD2は、記録データの変調方式として、高密度記録に適合したRLL(1−7)PP変調方式(RLL;Run Length Limited、PP:Parity preserve/Prohibit rmtr(repeated minimum transition runlength))を採用している。また、誤り訂正方式としては、より訂正能力の高いBIS(Burst Indicator Subcode)付きのRS−LDC(Reed Solomon−Long Distance Code)方式を用いている。
データインタリーブは、ブロック完結型とする。これによりデータの冗長度は、20.50%になる。またデータの検出方式は、PR(1,−1)MLによるビタビ復号方式を用いる。また、データの最小書換単位であるクラスタは、16セクタ、64kBで構成されている。
ディスク駆動方式には、ZCAV(Zone Constant Angular Velocity)方式を用い、その線速度は、2.0m/sとする。記録再生時の標準データレートは、9.8MB/sである。したがって、次世代MD2では、DWDD方式及びこの駆動方式を採用することにより、総記録容量を1GBにできる。
本具体例に示す次世代MD1の盤面上のエリア構造例を図4、図5に模式的に示す。次世代MD1は、従来ミニディスクと同じ媒体であって、ディスクの最内周側は、プリマスタードエリアとして、PTOC(Premastered Table Of Contents)が設けられている。ここには、ディスク管理情報が物理的な構造変形によるエンボスピットとして記録されている。
プリマスタードエリアより外周は、光磁気記録可能なレコーダブルエリアとされ、記録トラックの案内溝としてのグルーブが形成された記録再生可能領域である。このレコーダブルエリアの最内周側は、UTOC(User Table Of Contents)領域であって、このUTOC領域には、UTOC情報が記述されるとともに、プリマスタードエリアとの緩衝エリアや、レーザ光の出力パワー調整等のために用いられるパワーキャリブレーションエリアが設けられている。
次世代MD2は、図5に示すように、高密度化を図るためにプリピットを用いない。したがって、次世代MD2には、PTOC領域がない。次世代MD2には、レコーダブルエリアのさらに内周領域に、著作権保護のための情報、データ改竄チェックのための情報、他の非公開情報等を記録するユニークIDエリア(Unique ID;UID)が設けられている。このUIDエリアは、次世代MD2に適用されるDWDD方式とは異なる記録方式で記録されている。
なお、ここでは、次世代MD1及び次世代MD2に音楽データ用のオーディオトラックとデータトラックとをディスク上に混在記録することもできる。この場合、例えば、図6に示すように、データエリアに少なくとも1つのオーディオトラックが記録されたオーディオ記録領域AAと、少なくとも1つのデータトラックが記録されたPC用データ記録領域DAとがそれぞれ任意の位置に形成されることになる。
一連のオーディオトラックやデータトラックは、ディスク上で必ずしも物理的に連続して記録される必要はなく、図6に示すように複数のパーツに分割して記録されていてもよい。パーツとは、物理的に連続して記録される区間を示す。すなわち、図6のように物理的に離れた2つのPCデータ記録領域が存在する場合でも、データトラックの数としては、1つの場合もあり、複数の場合もある。但し、図6は、次世代MD1の物理的仕様に関して示したものであるが、次世代MD2に関しても同様に、オーディオ記録領域AAとPC用データ記録領域DAとを混在して記録することができる。
上述した物理的仕様を有する次世代MD1と次世代MD2との互換性を有した記録再生装置の具体例に関しては、後段で詳細に説明する。
2.ディスクの管理構造
図7及び図8に基づいて、本具体例のディスクの管理構造を説明する。図7は、次世代MD1のデータ管理構造を示したものであり、図8は、次世代MD2のデータ管理構造を示したものである。
次世代MD1では、上述したように、従来のミニディスクと同一の媒体であるため、次世代MD1では、従来ミニディスクで採用されているように書換不可能なエンボスピットによりPTOCが記録されている。このPTOCには、ディスクの総容量、UTOC領域におけるUTOC位置、パワーキャリブレーションエリアの位置、データエリアの開始位置、データエリアの終了位置(リードアウト位置)等が管理情報として記録されている。
次世代MD1では、ADIPアドレス0000〜0002には、レーザの書込出力を調整するためのパワーキャリブレーションエリア(Rec Power Calibration Area)が設けられている。続く0003〜0005には、UTOCが記録される。UTOCには、トラック(オーディオトラック/データトラック)の記録・消去等に応じて書き換えられる管理情報が含まれ、各トラック及びトラックを構成するパーツの開始位置、終了位置等を管理している。また、データエリアにおいて未だトラックが記録されていないフリーエリア、すなわち書込可能領域のパーツも管理している。UTOC上では、PC用データ全体をMDオーディオデータによらない1つのトラックとして管理している。そのため、仮にオーディオトラックとデータトラックとを混在記録したとしても、複数のパーツに分割されたPC用データの記録位置を管理できる。
また、UTOCデータは、このUTOC領域における特定のADIPクラスタに記録され、UTOCデータは、このADIPクラスタ内のセクタ毎に、その内容が定義されている。具体的には、UTOCセクタ0(このADIPクラスタ内の先頭のADIPセクタ)は、トラックやフリーエリアにあたるパーツを管理しており、UTOCセクタ1及びセクタ4は、トラックに対応した文字情報を管理している。また、UTOCセクタ2には、トラックに対応した記録日時を管理する情報が書き込まれる。
UTOCセクタ0は、記録されたデータや記録可能な未記録領域、さらにデータの管理情報等が記録されているデータ領域である。例えば、ディスクにデータを記録する際、ディスクドライブ装置は、UTOCセクタ0からディスク上の未記録領域を探し出し、ここにデータを記録する。また、再生時には、再生すべきデータトラックが記録されているエリアをUTOCセクタ0から判別し、そのエリアにアクセスして再生動作を行う。
なお、次世代MD1では、PTOC及びUTOCは、従来のミニディスクシステムに準拠する方式、ここではEFM変調方式により変調されたデータとして記録されている。したがって、次世代MD1は、EFM変調方式により変調されたデータとして記録された領域と、RS−LDC及びRLL(1−7)PP変調方式で変調された高密度データとして記録された領域とを有することになる。
また、ADIPアドレス0032に記述されるアラートトラックには、従来ミニディスクのディスクドライバ装置に次世代MD1を挿入したとしても、この媒体が従来ミニディスクのディスクドライバ装置に対応していないことを知らせるための情報が格納されている。この情報は、「このディスクは、この再生装置に対応していないフォーマットです。」等の音声データ、或いは警告音データとしてもよい。また、表示部を備えるディスクドライバ装置であれば、この旨を表示するためのデータであってもよい。このアラートトラックは、従来ミニディスクに対応したディスクドライバ装置でも読取可能なように、EFM変調方式によって記録されている。
ADIPアドレス0034には、次世代MD1のディスク情報を表したディスクディスクリプションテーブル(Disc Description Table;DDT)が記録される。DDTには、フォーマット形式、ディスク内論理クラスタの総数、媒体固有のID、このDDTの更新情報、不良クラスタ情報等が記述される。
DDT領域からは、RS−LDC及びRLL(1−7)PP変調方式で変調された高密度データとして記録されるため、アラートトラックとDDTとの間には、ガードバンド領域が設けられている。
また、RLL(1−7)PP変調方式で変調された高密度データが記録される最も若いADIPアドレス、すなわち、DDTの先頭アドレスには、ここを0000とする論理クラスタ番号(Logical Cluster Number;LCN)が付される。1論理クラスタは、65,536バイトであり、この論理クラスタが読み書き最小単位となる。なお、ADIPアドレス0006〜0031は、リザーブされている。
続くADIPアドレス0036〜0038には、認証によって公開可能となるセキュアエリア(Secure Area)が設けられている。このセキュアエリアによって、データを構成する各クラスタの公開可・不可等の属性を管理している。特に、このセキュアエリアでは、著作権保護のための情報、データ改竄チェックのための情報等を記録する。また、このほかの各種の非公開情報を記録することができる。この公開不可領域は、特別に許可された特定外部機器のみが限定的にアクセスできるようになっており、このアクセス可能な外部機器を認証する情報も含まれる。
ADIPアドレス0038からは、書込及び読取自由なユーザエリア(User Area)(任意データ長)とスペアエリア(Spare Area)(データ長8)とが記述される。ユーザエリアに記録されたデータは、LCNの昇順に並べたとき、先頭から2,048バイトを1単位としたユーザセクタ(User Sector)に区切られており、PC等の外部機器からは、先頭のユーザセクタを0000とするユーザセクタ番号(User Sector Number;USN)を付してFATファイルシステムにより管理されている。
続いて、次世代MD2のデータ管理構造について図8を用いて説明する。次世代MD2は、PTOCエリアを持たない。そのため、ディスクの総容量、パワーキャリブレーションエリアの位置、データエリアの開始位置、データエリアの終了位置(リードアウト位置)等のディスク管理情報は、PDPT(Preformat Disc Parameter Table)として全てADIP情報に含まれて記録されている。データは、BIS付きのRS−LDC及びRLL(1−7)PP変調方式で変調され、DWDD方式で記録されている。
また、リードインエリア及びリードアウトエリアには、レーザパワーキャリブレーションエリア(Power Calibration Area;PCA)が設けられる。次世代MD2では、PCAに続くADIPアドレスを0000としてLCNを付ける。
また、次世代MD2では、次世代MD1におけるUTOC領域に相当するコントロール領域が用意されている。図8には、著作権保護のための情報、データ改竄チェックのための情報、他の非公開情報等を記録するユニークIDエリア(Unique ID;UID)が示されているが、実際には、このUIDエリアは、リードイン領域のさらに内周位置に、通常のDWDD方式とは異なる記録方式で記録されている。
次世代MD1及び次世代MD2のファイルは、ともにFATファイルシステムに基づいて管理される。例えば、各データトラックは、それぞれ独自にFATファイルシステムを持つ。或いは、複数のデータトラックにわたって1つのFATファイルシステムを記録するようにもできる。
3.ADIPセクタ/クラスタ構造とデータブロック
続いて、本発明の具体例として示す次世代MD1及び次世代MD2のADIPセクタ構造とデータブロックとの関係について図9を用いて説明する。従来のミニディスク(MD)システムでは、ADIPとして記録された物理アドレスに対応したクラスタ/セクタ構造が用いられている。本具体例では、説明の便宜上、ADIPアドレスに基づいたクラスタを「ADIPクラスタ」と記す。また、次世代MD1及び次世代MD2におけるアドレスに基づくクラスタを「レコーディングブロック(Recording Block)」あるいは「次世代MDクラスタ」と記す。
次世代MD1及び次世代MD2では、データトラックは、図9に示すようにアドレスの最小単位であるクラスタの連続によって記録されたデータストリームとして扱われている。
図9に示すように次世代MD1では、従来の1クラスタ(36セクタ)を2分割して、1レコーディングブロックを18セクタで構成し、次世代MD2では16セクタで構成する。
図9に示す1レコーディングブロック(1次世代MDクラスタ)のデータ構造としては、10フレームのプリアンブルと、6フレームのポストアンブルと、496フレームのデータ部とからなる512フレームから構成されている。さらにこのレコーディングブロック内の1フレームは、同期信号領域と、データ、BIS、DSVとからなる。
また、1レコーディングブロックの512フレームのうち、メインデータが記録される496フレームを16等分した各々をアドレスユニット(Address Unit)とよぶ。各アドレスユニットは、31フレームから成る。また、このアドレスユニットの番号をアドレスユニットナンバ(Address Unit Number;AUN)とよぶ。このAUNは、全てのアドレスユニットに付される番号であって、記録信号のアドレス管理に使用される。
次世代MD1のように、ADIPに記述された物理的なクラスタ/セクタ構造を有する従来ミニディスクに対して、1−7PP変調方式で変調された高密度データを記録する場合、ディスクに元々記録されたADIPアドレスと、実際に記録するデータブロックのアドレスとが一致しなくなるという問題が生じる。ランダムアクセスは、ADIPアドレスを基準として行われるが、ランダムアクセスでは、データを読み出す際、所望のデータが記録された位置近傍にアクセスしても、記録されたデータを読み出せるが、データを書き込む際には、既に記録されているデータを上書き消去しないように正確な位置にアクセスする必要がある。そのため、ADIPアドレスに対応付けした次世代MDクラスタ/次世代MDセクタからアクセス位置を正確に把握することが重要となる。
そこで、次世代MD1の場合、媒体表面上にウォブルとして記録されたADIPアドレスを所定規則で変換して得られるデータ単位によって高密度データクラスタを把握する。この場合、ADIPセクタの整数倍が高密度データクラスタになるようにする。この考え方に基づいて、従来ミニディスクに記録された1ADIPクラスタに対して次世代MDクラスタを記述する際には、各次世代MDクラスタを1/2ADIPクラスタ(18セクタ)区間に対応させる。
したがって、次世代MD1では、従来のMDクラスタの1/2クラスタが最小記録単位(レコーディングブロック(Recording Block))として対応付けされている。
一方、次世代MD2では、1クラスタが1レコーディングブロックとして扱われるようになっている。
なお、本具体例では、前述したように、ホストアプリケーションから供給される2048バイト単位のデータブロックを1論理データセクタ(Logical Data Sector;LDS)とし、このとき同一レコーディングブロック中に記録される32個の論理データセクタの集合を論理データクラスタ(Logical Data Cluster;LDC)としている。
以上説明したようなデータ構造とすることにより、次世代MDデータを任意位置へ記録する際、媒体に対してタイミングよく記録できる。また、ADIPアドレス単位であるADIPクラスタ内に整数個の次世代MDクラスタが含まれるようにすることによって、ADIPクラスタアドレスから次世代MDデータクラスタアドレスへのアドレス変換規則が単純化され、換算のための回路又はソフトウェア構成が簡略化できる。
なお、図9では、1つのADIPクラスタに2つの次世代MDクラスタを対応付ける例を示したが、1つのADIPクラスタに3以上の次世代MDクラスタを配することもできる。このとき、1つの次世代MDクラスタは、16ADIPセクタから構成される点に限定されず、EFM変調方式とRLL(1−7)PP変調方式におけるデータ記録密度の差や次世代MDクラスタを構成するセクタ数、また1セクタのサイズ等に応じて設定することができる。
図9においては、記録媒体上に記録するデータ構造を示したが、次に記録媒体上のグルーブウオーブルトラックに記録されているADIP信号を、後述する図13のADIP復調器38で復調した際のデータ構造に関してデータ構造に関して説明する。
図10Aには、次世代MD2のADIPのデータ構造が示され、図10Bには、次世代MD1のADIPのデータ構造が示されている。
次世代MD1では、同期信号と、ディスクにおけるクラスタ番号等を示すクラスタH(Cluster H)情報及びクラスタL(Cluster L)情報と、クラスタ内におけるセクタ番号等を含むセクタ情報(Sector)とが記述されている。同期信号は、4ビットで記述され、クラスタHは、アドレス情報の上位8ビットで記述され、クラスタLは、アドレス情報の下位8ビットで記述され、セクタ情報は、4ビットで記述される。また、後半の14ビットには、CRCが付加されている。以上、42ビットのADIP信号が各ADIPセクタに記録されている。
また、次世代MD2では、4ビットの同期信号データと、4ビットのクラスタH(Cluster H)情報、8ビットのクラスタM(Cluster M)情報及び4ビットのクラスタL(Cluster L)情報と、4ビットのセクタ情報とが記述される。後半の18ビットには、BCHのパリティが付加される。次世代MD2でも同様に42ビットのADIP信号が各ADIPセクタに記録されている。
ADIPのデータ構造では、上述したクラスタH(Cluster H)情報、クラスタM(Cluster M)及びクラスタL(Cluster L)情報の構成は、任意に決定できる。また、ここに他の付加情報を記述することもできる。例えば、図11に示すように、次世代MD2のADIP信号において、クラスタ情報を上位8ビットのクラスタH(Cluster H)と下位8ビットのクラスタL(Cluster L)とで表すようにし、下位8ビットで表されるクラスタLに替えて、ディスクコントロール情報を記述することもできる。ディスクコントロール情報としては、サーボ信号補正値、再生レーザパワー上限値、再生レーザパワー線速補正係数、記録レーザパワー上限値、記録レーザパワー線速補正係数、記録磁気感度、磁気−レーザパルス位相差、パリティ等があげられる。
4.ディスクドライブ装置
図12及び図13を用いて、次世代MD1及び次世代MD2の記録再生に対応したディスクドライブ装置10の具体例について説明する。ここでは、ディスクドライブ装置10は、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記す。)100と接続でき、次世代MD1及び次世代MD2をオーディオデータのほか、PC等の外部ストレージとして使用できる。
ディスクドライブ装置10は、メディアドライブ部11と、メモリ転送コントローラ12と、クラスタバッファメモリ13と、補助メモリ14と、USBインタフェース15、16と、USBハブ17と、システムコントローラ18と、オーディオ処理部19とを備える。
メディアドライブ部11は、装填された従来ミニディスク、次世代MD1、及び次世代MD2等の個々のディスク90に対する記録/再生を行う。メディアドライブ部11の内部構成は、図13で後述する。
メモリ転送コントローラ12は、メディアドライブ部11からの再生データやメディアドライブ部11に供給する記録データの送受制御を行う。クラスタバッファメモリ13は、メディアドライブ部11によってディスク90のデータトラックから高密度データクラスタ単位で読み出されたデータをメモリ転送コントローラ12の制御に基づいてバッファリングする。補助メモリ14は、メディアドライブ部11によってディスク90から読み出されたUTOCデータ、CATデータ、ユニークID、ハッシュ値等の各種管理情報や特殊情報をメモリ転送コントローラ12の制御に基づいて記憶する。
システムコントローラ18は、USBインタフェース16、USBハブ17を介して接続されたPC100との間で通信可能とされ、このPC100との間の通信制御を行って、書込要求、読出要求等のコマンドの受信やステイタス情報、その他の必要情報の送信等を行うとともに、ディスクドライブ装置10全体を統括制御している。
システムコントローラ18は、例えば、ディスク90がメディアドライブ部11に装填された際に、ディスク90からの管理情報等の読出をメディアドライブ部11に指示し、メモリ転送コントローラ12によって読み出されたPTOC、UTOC等の管理情報等を補助メモリ14に格納させる。
システムコントローラ18は、これらの管理情報を読み込むことによって、ディスク90のトラック記録状態を把握できる。また、CATを読み込ませることにより、データトラック内の高密度データクラスタ構造を把握でき、PC100からのデータトラックに対するアクセス要求に対応できる状態となる。
また、ユニークIDやハッシュ値により、ディスク認証処理及びその他の処理を実行したり、これらの値をPC100に送信し、PC100上でディスク認証処理及びその他の処理を実行させる。
システムコントローラ18は、PC100から、あるFATセクタの読出要求があった場合、メディアドライブ部11に対して、このFATセクタを含む高密度データクラスタの読出を実行する旨の信号を与える。読み出された高密度データクラスタは、メモリ転送コントローラ12によってクラスタバッファメモリ13に書き込まれる。但し、既にFATセクタのデータがクラスタバッファメモリ13に格納されていた場合、メディアドライブ部11による読出は必要ない。
このとき、システムコントローラ18は、クラスタバッファメモリ13に書き込まれている高密度データクラスタのデータから、要求されたFATセクタのデータを読み出す信号を与え、USBインタフェース15、USBハブ17を介して、PC100に送信するための制御を行う。
また、システムコントローラ18は、PC100から、あるFATセクタの書込要求があった場合、メディアドライブ部11に対して、このFATセクタを含む高密度データクラスタの読出を実行させる。読み出された高密度データクラスタは、メモリ転送コントローラ12によってクラスタバッファメモリ13に書き込まれる。但し、既にこのFATセクタのデータがクラスタバッファメモリ13に格納されていた場合は、メディアドライブ部11による読出は必要ない。
また、システムコントローラ18は、PC100から送信されたFATセクタのデータ(記録データ)をUSBインタフェース15を介してメモリ転送コントローラ12に供給し、クラスタバッファメモリ13上で該当するFATセクタのデータの書き換えを実行させる。
また、システムコントローラ18は、メモリ転送コントローラ12に指示して、必要なFATセクタが書き換えられた状態でクラスタバッファメモリ13に記憶されている高密度データクラスタのデータを記録データとしてメディアドライブ部11に転送させる。このとき、メディアドライブ部11は、装着されている媒体が従来ミニディスクであればEFM変調方式で、次世代MD1又は次世代MD2であればRLL(1−7)PP変調方式で高密度データクラスタの記録データを変調して書き込む。
なお、本具体例として示すディスクドライブ装置10において、上述した記録再生制御は、データトラックを記録再生する際の制御であり、MDオーディオデータ(オーディオトラック)を記録再生する際のデータ転送は、オーディオ処理部19を介して行われる。
オーディオ処理部19は、入力系として、例えば、ライン入力回路/マイクロフォン入力回路等のアナログ音声信号入力部、A/D変換器、及びデジタルオーディオデータ入力部を備える。また、オーディオ処理部19は、ATRAC圧縮エンコーダ/デコーダ、圧縮データのバッファメモリを備える。さらに、オーディオ処理部19は、出力系として、デジタルオーディオデータ出力部、D/A変換器及びライン出力回路/ヘッドホン出力回路等のアナログ音声信号出力部を備えている。
ディスク90に対してオーディオトラックが記録されるのは、オーディオ処理部19にデジタルオーディオデータ(又は、アナログ音声信号)が入力される場合である。入力されたリニアPCMデジタルオーディオデータ、或いはアナログ音声信号で入力された後、A/D変換器で変換されて得られたリニアPCMオーディオデータは、ATRAC圧縮エンコードされ、バッファメモリに蓄積される。その後、所定タイミング(ADIPクラスタ相当のデータ単位)でバッファメモリから読み出され、メディアドライブ部11に転送される。
メディアドライブ部11では、転送された圧縮データをEFM変調方式又はRLL(1−7)PP変調方式で変調してディスク90にオーディオトラックとして書き込む。
メディアドライブ部11は、ディスク90からオーディオトラックを再生する場合、再生データをATRAC圧縮データ状態に復調してオーディオ処理部19に転送する。オーディオ処理部19は、ATRAC圧縮デコードを行ってリニアPCMオーディオデータとし、デジタルオーディオデータ出力部から出力する。或いは、D/A変換器によりアナログ音声信号としてライン出力/ヘッドホン出力を行う。
なお、この図12に示す構成は、一例であって、例えば、ディスクドライブ装置10をPC100に接続してデータトラックのみ記録再生する外部ストレージ機器として使用する場合は、オーディオ処理部19は、不要である。一方、オーディオ信号を記録再生することを主たる目的とする場合、オーディオ処理部19を備え、さらにユーザインタフェースとして操作部や表示部を備えることが好適である。また、PC100との接続は、USBに限らず、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers,Inc.:アメリカ電気・電子技術者協会)の定める規格に準拠した、いわゆるIEEE1394インタフェースのほか、汎用の接続インタフェースが適用できる。
続いて、従来ミニディスク、次世代MD1及び次世代MD2を記録再生するためのメディアドライブ部11の構成を図13を用いて、さらに詳細に説明する。
メディアドライブ部11は、従来ミニディスク、次世代MD1及び次世代MD2を記録再生するために、特に、記録処理系として、従来ミニディスクの記録のためのEFM変調・ACIRCエンコードを実行する構成と、次世代MD1及び次世代MD2の記録のためのRLL(1−7)PP変調・RS−LDCエンコードを実行する構成とを備える点が特徴的である。また、再生処理系として、従来ミニディスクの再生のためのEFM復調・ACIRCデコードを実行する構成と、次世代MD1及び次世代MD2の再生にPR(1,2,1)ML及びビタビ復号を用いたデータ検出に基づくRLL(1−7)復調・RS−LDCデコードを実行する構成を備えている点が特徴的である。
メディアドライブ部11は、装填されたディスク90をスピンドルモータ21によってCLV方式又はZCAV方式にて回転駆動する。記録再生時には、このディスク90に対して、光学ヘッド22からレーザ光が照射される。
光学ヘッド22は、記録時に記録トラックをキュリー温度まで加熱するための高レベルのレーザ出力を行い、また再生時には、磁気カー効果により反射光からデータを検出するための比較的低レベルのレーザ出力を行う。このため、光学ヘッド22は、レーザ出力手段としてのレーザダイオード、偏光ビームスプリッタや対物レンズ等からなる光学系及び反射光を検出するためのディテクタが搭載されている。光学ヘッド22に備えられる対物レンズとしては、例えば2軸機構によってディスク半径方向及びディスクに接離する方向に変位可能に保持されている。
また、本具体例では、媒体表面の物理的仕様が異なる従来ミニディスク及び次世代MD1と、次世代MD2とに対して最大限の再生特性を得るために、両ディスクに対してデータ読取り時のビットエラーレートを最適化できる位相補償板を、光学ヘッド22の読取光光路中に設ける。
ディスク90を挟んで光学ヘッド22と対向する位置には、磁気ヘッド23が配置されている。磁気ヘッド23は、記録データによって変調された磁界をディスク90に印加する。また、図示しないが光学ヘッド22全体及び磁気ヘッド23をディスク半径方向に移動させためのスレッドモータ及びスレッド機構が備えられている。
このメディアドライブ部11では、光学ヘッド22、磁気ヘッド23による記録再生ヘッド系、スピンドルモータ21によるディスク回転駆動系のほかに、記録処理系、再生処理系、サーボ系等が設けられる。記録処理系としては、従来ミニディスクに対する記録時にEFM変調、ACIRCエンコードを行う部位と、次世代MD1及び次世代MD2に対する記録時にRLL(1−7)PP変調、RS−LDCエンコードを行う部位とが設けられる。
また、再生処理系としては、従来ミニディスクの再生時にEFM変調に対応する復調及びACIRCデコードを行う部位と、次世代MD1及び次世代MD2の再生時にRLL(1−7)PP変調に対応する復調(PR(1,2,1)ML及びビタビ復号を用いたデータ検出に基づくRLL(1−7)復調)、RS−LDCデコードを行う部位とが設けられる。
光学ヘッド22のディスク90に対するレーザ照射によりその反射光として検出された情報(フォトディテクタによりレーザ反射光を検出して得られる光電流)は、RFアンプ24に供給される。RFアンプ24では、入力された検出情報に対して電流−電圧変換、増幅、マトリクス演算等を行い、再生情報としての再生RF信号、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FE、グルーブ情報(ディスク90にトラックのウォブリングにより記録されているADIP情報)等を抽出する。
従来ミニディスクの再生時には、RFアンプで得られた再生RF信号は、コンパレータ25、PLL回路26を介して、EFM復調部27及びACIRCデコーダ28で処理される。再生RF信号は、EFM復調部27で2値化されてEFM信号列とされた後、EFM復調され、さらにACIRCデコーダ28で誤り訂正及びデインタリーブ処理される。オーディオデータであれば、この時点でATRAC圧縮データの状態となる。このとき、セレクタ29は、従来ミニディスク信号側が選択されており、復調されたATRAC圧縮データがディスク90からの再生データとしてデータバッファ30に出力される。この場合、図12のオーディオ処理部19に圧縮データが供給される。
一方、次世代MD1又は次世代MD2の再生時には、RFアンプで得られた再生RF信号は、A/D変換回路31、イコライザ32、PLL回路33、PRML回路34を介して、RLL(1−7)PP復調部35及びRS−LDCデコーダ36で信号処理される。再生RF信号は、RLL(1−7)PP復調部35において、PR(1,2,1)ML及びビタビ復号を用いたデータ検出によりRLL(1−7)符号列としての再生データを得て、このRLL(1−7)符号列に対してRLL(1−7)復調処理が行われる。さらに、RS−LDCデコーダ36にて誤り訂正及びデインタリーブ処理される。
この場合、セレクタ29は、次世代MD1・次世代MD2側が選択され、復調されたデータがディスク90からの再生データとしてデータバッファ30に出力される。このとき、図12のメモリ転送コントローラ12に対して復調データが供給される。
RFアンプ24から出力されるトラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEは、サーボ回路37に供給され、グルーブ情報は、ADIPデコータ38に供給される。
ADIPデコータ38は、グルーブ情報に対してバンドパスフィルタにより帯域制限してウォブル成分を抽出した後、FM復調、バイフェーズ復調を行ってADIPアドレスを抽出する。抽出された、ディスク上の絶対アドレス情報であるADIPアドレスは、従来ミニディスク及び次世代MD1の場合であれば、MDアドレスデコーダ39を介し、次世代MD2の場合であれば、次世代MD2アドレスデコーダ40を介してドライブコントローラ41に供給される。
ドライブコントローラ41では、各ADIPアドレスに基づいて、所定の制御処理を実行する。またグルーブ情報は、スピンドルサーボ制御のためにサーボ回路37に戻される。
サーボ回路37は、例えばグルーブ情報に対して再生クロック(デコード時のPLL系クロック)との位相誤差を積分して得られる誤差信号に基づき、CLVサーボ制御及びZCAVサーボ制御のためのスピンドルエラー信号を生成する。
またサーボ回路37は、スピンドルエラー信号や、上記のようにRFアンプ24から供給されたトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号、或いはドライブコントローラ41からのトラックジャンプ指令、アクセス指令等に基づいて各種サーボ制御信号(トラッキング制御信号、フォーカス制御信号、スレッド制御信号、スピンドル制御信号等)を生成し、モータドライバ42に対して出力する。すなわち、上記サーボエラー信号や指令に対して位相補償処理、ゲイン処理、目標値設定処理等の必要処理を行って各種サーボ制御信号を生成する。
モータドライバ42では、サーボ回路37から供給されたサーボ制御信号に基づいて所定のサーボドライブ信号を生成する。ここでのサーボドライブ信号としては、2軸機構を駆動する2軸ドライブ信号(フォーカス方向、トラッキング方向の2種)、スレッド機構を駆動するスレッドモータ駆動信号、スピンドルモータ21を駆動するスピンドルモータ駆動信号となる。このようなサーボドライブ信号により、ディスク90に対するフォーカス制御、トラッキング制御、及びスピンドルモータ21に対するCLV制御又はZCAV制御が行われる。
ディスク90に対して記録動作が実行される際には、図12に示したメモリ転送コントローラ12から高密度データ、或いはオーディオ処理部19からの通常のATRAC圧縮データが供給される。
従来ミニディスクに対する記録時には、セレクタ43が従来ミニディスク側に接続され、ACIRCエンコーダ44及びEFM変調部45が機能する。この場合、オーディオ信号であれば、オーディオ処理部19からの圧縮データは、ACIRCエンコーダ44でインタリーブ及びエラー訂正コード付加が行われた後、EFM変調部45においてEFM変調される。EFM変調データがセレクタ43を介して磁気ヘッドドライバ46に供給され、磁気ヘッド23がディスク90に対してEFM変調データに基づいた磁界印加を行うことで変調されたデータが記録される。
次世代MD1及び次世代MD2に対する記録時には、セレクタ43が次世代MD1・次世代MD2側に接続され、RS−LCDエンコーダ47及びRLL(1−7)PP変調部48が機能する。この場合、メモリ転送コントローラ12から送られた高密度データは、RS−LCDエンコーダ47でインタリーブ及びRS−LDC方式のエラー訂正コード付加が行われた後、RLL(1−7)PP変調部48にてRLL(1−7)変調される。
RLL(1−7)符号列に変調された記録データは、セレクタ43を介して磁気ヘッドドライバ46に供給され、磁気ヘッド23がディスク90に対して変調データに基づいた磁界印加を行うことでデータが記録される。
レーザドライバ/APC49は、上記のような再生時及び記録時においてレーザダイオードにレーザ発光動作を実行させるが、いわゆるAPC(Automatic Laser Power Control)動作も行う。具体的には、図示しないが、光学ヘッド22内には、レーザパワーモニタ用のディテクタが設けられており、このモニタ信号がレーザドライバ/APC49にフィードバックされるようになっている。レーザドライバ/APC49は、モニタ信号として得られた現在のレーザパワーを予め設定されているレーザパワーと比較して、その誤差分をレーザ駆動信号に反映させることによって、レーザダイオードから出力されるレーザパワーが設定値で安定化されるように制御している。ここで、レーザパワーは、ドライブコントローラ41によって、再生レーザパワー及び記録レーザパワーとしての値がレーザドライバ/APC49内部のレジスタにセットされる。
ドライブコントローラ41は、システムコントローラ18からの指示に基づいて、以上の各動作(アクセス、各種サーボ、データ書込、データ読出の各動作)が実行されるように各構成を制御する。なお、図13において一点鎖線で囲った各部は、1チップの回路として構成することもできる。
ところで、ディスク90が図6のように、予めデータトラック記録領域とオーディオトラック記録領域とが分割して領域設定されている場合、システムコントローラ18は、記録再生するデータがオーディオトラックかデータトラックかに応じて、設定された記録領域に基づいたアクセスをメディアドライブ部11のドライブコントローラ41に指示することになる。
また、装着されたディスク90に対して、PC用のデータ又はオーディオデータの何れか一方のみを記録許可し、これ以外のデータの記録を禁止する制御を行うようにもできる。すなわち、PC用のデータとオーディオデータとを混在しないように制御することもできる。
したがって、本具体例として示すディスクドライブ装置10は、上述した構成を備えることにより、従来ミニディスク、次世代MD1及び次世代MD2の間の互換性を実現できる。
5.データトラックのセクタ再生処理
以下、上述したディスクドライブ装置10によって、次世代MD1及び次世代MD2に対する再生処理、記録処理について説明する。データ領域に対するアクセスでは、例えば、外部のPC100からディスクドライブ装置10のシステムコントローラ18に対して、USBインタフェース16を経由して「論理セクタ(以下、FATセクタと記す。)」単位で記録又は再生する指示が与えられる。データクラスタは、図7に示したように、PC100からみれば、2048バイト単位に区切られてUSNの昇順にFATファイルシステムに基づいて管理されている。一方、ディスク90におけるデータトラックの最小書換単位は、それぞれ65,536バイトの大きさを有した次世代MDクラスタであり、この次世代MDクラスにタは、LCNが与えられている。
FATにより参照されるデータセクタのサイズは、次世代MDクラスタよりも小さい。そのため、ディスクドライブ装置10では、FATにより参照されるユーザセクタを物理的なADIPアドレスに変換するとともに、FATにより参照されるデータセクタ単位での読み書きをクラスタバッファメモリ13を用いて、次世代MDクラスタ単位での読み書きに変換する必要がある。
図14に、PC100からあるFATセクタの読出要求があった場合のディスクドライブ装置10におけるシステムコントローラ18における処理を示す。
システムコントローラ18は、USBインタフェース16を経由してPC100からのFATセクタ#nの読出命令を受信すると、指定されたFATセクタ番号#nのFATセクタが含まれる次世代MDクラスタ番号を求める処理を行う。
まず、仮の次世代MDクラスタ番号u0を決定する。次世代MDクラスタの大きさは、65536バイトであり、FATセクタの大きさは、2048バイトであるため、1次世代MDクラスタのなかには、FATセクタは、32個存在する。したがって、FATセクタ番号(n)を32で整数除算(余りは、切り捨て)したもの(u0)が仮の次世代MDクラスタ番号となる。
続いて、ディスク90から補助メモリ14に読み込んであるディスク情報を参照して、データ記録用以外の次世代MDクラスタ数uxを求める。すなわち、セキュアエリアの次世代MDクラスタ数である。
上述したように、データトラック内の次世代MDクラスタのなかには、データ記録再生可能なエリアとして公開しないクラスタもある。そのため、予め補助メモリ14に読み込んでおいたディスク情報に基づいて、非公開のクラスタ数uxを求める。その後、非公開のクラスタ数uxを次世代MDクラスタ番号u0に加え、その加算結果uを実際の次世代MDクラスタ番号#uとする。
FATセクタ番号#nを含む次世代MDクラスタ番号#uが求められると、システムコントローラ18は、クラスタ番号#uの次世代MDクラスタが既にディスク90から読み出されてクラスタバッファメモリ13に格納されているか否かを判別する。もし格納されていなければ、ディスク90からこれを読み出す。
システムコントローラ18は、読み出した次世代MDクラスタ番号#uからADIPアドレス#aを求めることでディスク90から次世代MDクラスタを読み出している。
次世代MDクラスタは、ディスク90上で複数のパーツに分かれて記録されることもある。したがって、実際に記録されるADIPアドレスを求めるためには、これらのパーツを順次検索する必要がある。そこでまず、補助メモリ14に読み出してあるディスク情報からデータトラックの先頭パーツに記録されている次世代MDクラスタ数pと先頭の次世代MDクラスタ番号pxとを求める。
各パーツには、ADIPアドレスによってスタートアドレス/エンドアドレスが記録されているため、ADIPクラスタアドレス及びパーツ長から、次世代MDクラスタ数pと先頭の次世代MDクラスタ番号pxとを求めることができる。続いて、このパーツに、目的となっているクラスタ番号#uの次世代MDクラスタが含まれているか否かを判別する。含まれていなければ、次のパーツに移る。すなわち、注目していたパーツのリンク情報によって示されるパーツである。以上により、ディスク情報に記述されたパーツを順に検索していき、目的の次世代MDクラスタが含まれているパーツを判別する。
目標の次世代MDクラスタ(#u)が記録されたパーツが発見されたら、このパーツの先頭に記録される次世代MDクラスタ番号pxと、目標の次世代MDクラスタ番号#uの差を求めることで、そのパーツ先頭から目標の次世代MDクラスタ(#u)までのオフセットを得る。
この場合、1ADIPクラスタには、2つの次世代MDクラスタが書き込まれるため、このオフセットを2で割ることによって、オフセットをADIPアドレスオフセットfに変換することができる(f=(u−px)/2)。
但し、0.5の端数が出た場合は、クラスタfの中央部から書き込むこととする。最後に、このパーツの先頭ADIPアドレス、すなわちパーツのスタートアドレスにおけるクラスタアドレス部分にオフセットfを加えることで、次世代MDクラスタ(#u)を実際に書き込む記録先のADIPアドレス#aを求めることができる。以上がステップS1において再生開始アドレス及びクラスタ長を設定する処理にあたる。なお、ここでは、従来ミニディスクか、次世代MD1か次世代MD2かの媒体の判別は、別の手法により、既に完了しているものとする。
ADIPアドレス#aが求められると、システムコントローラ18は、メディアドライブ部11にADIPアドレス#aへのアクセスを命じる。これによりメディアドライブ部11では、ドライブコントローラ41の制御によってADIPアドレス#aへのアクセスが実行される。
システムコントローラ18は、ステップS2において、アクセス完了を待機し、アクセスが完了したら、ステップS3において、光学ヘッド22が目標とする再生開始アドレスに到達するまで待機し、ステップS4において、再生開始アドレスに到達したことを確認すると、ステップS5において、メディアドライブ部11に次世代MDクラスタの1クラスタ分のデータ読取開始を指示する。
メディアドライブ部11では、これに応じて、ドライブコントローラ41の制御により、ディスク90からのデータ読出を開始する。光学ヘッド22、RFアンプ24、RLL(1−7)PP復調部35、RS−LDCデコーダ36の再生系で読み出したデータを出力し、メモリ転送コントローラ12に供給する。
このとき、システムコントローラ18は、ステップS6において、ディスク90との同期がとれているか否かを判別する。ディスク90との同期が外れている場合、ステップS7において、データ読取りエラー発生の旨の信号を生成する。ステップS8において、再度読取りを実行すると判別された場合は、ステップS2からの工程を繰り返す。
1クラスタ分のデータを取得すると、システムコントローラ18は、ステップS10において、取得したデータのエラー訂正を開始する。ステップS11において、取得したデータに誤りあれば、ステップS7に戻ってデータ読取りエラー発生の旨の信号を生成する。また、取得したデータに誤りがなければ、ステップS12において、所定のクラスタを取得したか否かを判別する。所定のクラスタを取得していれば、一連の処理を終了し、システムコントローラ18は、このメディアドライブ部11による読出動作を待機し、読み出されてメモリ転送コントローラ12に供給されたデータをクラスタバッファメモリ13に格納させる。取得していない場合、ステップS6からの工程を繰り返す。
クラスタバッファメモリ13に読み込まれた次世代MDクラスタの1クラスタ分のデータは、複数個のFATセクタを含んでいる。そのため、この中から要求されたFATセクタのデータ格納位置を求め、1FATセクタ(2048バイト)分のデータをUSBインタフェース15から外部のPC100へと送出する。具体的には、システムコントローラ18は、要求されたFATセクタ番号#nから、このセクタが含まれる次世代MDクラスタ内でのバイトオフセット#bを求める。そして、クラスタバッファメモリ13内のバイトオフセット#bの位置から1FATセクタ(2048バイト)分のデータを読み出させ、USBインタフェース15を介してPC100に転送する。
以上の処理により、PC100からの1FATセクタの読出要求に応じた次世代MDセクタの読み出し・転送が実現できる。
6.データトラックのセクタ書込処理
次に、PC100からあるFATセクタの書込要求があった場合のディスクドライブ装置10におけるシステムコントローラ18の処理を図15に基づいて説明する。
システムコントローラ18は、USBインタフェース16を経由してPC100からのFATセクタ#nの書込命令を受信すると、上述したように指定されたFATセクタ番号#nのFATセクタが含まれる次世代MDクラスタ番号を求める。
FATセクタ番号#nを含む次世代MDクラスタ番号#uが求められると、続いて、システムコントローラ18は、求められたクラスタ番号#uの次世代MDクラスタが既にディスク90から読み出されてクラスタバッファメモリ13に格納されているか否かを判別する。格納されていなければ、ディスク90からクラスタ番号uの次世代MDクラスタを読み出す処理を行う。すなわち、メディアドライブ部11にクラスタ番号#uの次世代MDクラスタの読出を指示し、読み出された次世代MDクラスタをクラスタバッファメモリ13に格納させる。
また、上述のようにして、システムコントローラ18は、書込要求にかかるFATセクタ番号#nから、このセクタが含まれる次世代MDクラスタ内でのバイトオフセット#bを求める。続いて、PC100から転送されてくる当該FATセクタ(#n)への書込データとなる2048バイトのデータをUSBインタフェース15を介して受信し、クラスタバッファメモリ13内のバイトオフセット#bの位置から、1FATセクタ(2048バイト)分のデータを書き込む。
これにより、クラスタバッファメモリ13に格納されている当該次世代MDクラスタ(#u)のデータは、PC100が指定したFATセクタ(#n)のみが書き換えられた状態となる。そこでシステムコントローラ18は、クラスタバッファメモリ13に格納されている次世代MDクラスタ(#u)をディスク90に書き込む処理を行う。以上がステップS21における記録データ準備工程である。この場合も同様に、媒体の判別は、別の手法により既に完了しているものとする。
続いて、システムコントローラ18は、ステップS22において、書込を行う次世代MDクラスタ番号#uから、記録開始位置のADIPアドレス#aを設定する。ADIPアドレス#aが求められたら、システムコントローラ18は、メディアドライブ部11にADIPアドレス#aへのアクセスを命じる。これによりメディアドライブ部11では、ドライブコントローラ41の制御によってADIPアドレス#aへのアクセスが実行される。
ステップS23において、アクセスが完了したことを確認すると、ステップS24において、システムコントローラ18は、光学ヘッド22が目標とする再生開始アドレスに到達するまで待機し、ステップS25において、データのエンコードアドレスに到達したことを確認すると、ステップS26において、システムコントローラ18は、メモリ転送コントローラ12に指示して、クラスタバッファメモリ13に格納されている次世代MDクラスタ(#u)のデータのメディアドライブ部11への転送を開始する。
続いて、システムコントローラ18は、ステップS27において、記録開始アドレスに到達したことを確認すると、メディアドライブ部11に対しては、ステップS28において、この次世代MDクラスタのデータのディスク90への書込開始を指示する。このとき、メディアドライブ部11では、これに応じてドライブコントローラ41の制御により、ディスク90へのデータ書込を開始する。すなわち、メモリ転送コントローラ12から転送されてくるデータについて、RS−LDCエンコーダ47、RLL(1−7)PP変調部48、磁気ヘッドドライバ46、磁気ヘッド23及び光学ヘッド22の記録系でデータ記録を行う。
このとき、システムコントローラ18は、ステップS29において、ディスク90との同期がとれているか否かを判別する。ディスク90との同期が外れている場合、ステップS30において、データ読取りエラー発生の旨の信号を生成する。ステップS31において、再度読取りを実行すると判別された場合は、ステップS2からの工程を繰り返す。
1クラスタ分のデータを取得すると、システムコントローラ18は、ステップS32において、所定のクラスタを取得したか否かを判別する。所定のクラスタを取得していれば、一連の処理を終了する。
以上の処理により、PC100からの1FATセクタの書込要求に応じた、ディスク90へのFATセクタデータの書込が実現される。つまり、FATセクタ単位の書込は、ディスク90に対しては、次世代MDクラスタ単位の書換として実行される。
7.ADIPのアドレスとアドレスユニットのアドレスとの関係
次に、図16及び図17を参照しながらADIPのアドレスとアドレスユニットのアドレスとの関係について説明する。これらの図16、図17において、ACはディスク上の物理アドレスである上記ADIPに基づくクラスタアドレス(クラスタ番号)を示し、AUはデータをアクセスするための上記アドレスユニットのアドレスを示している。また、図16は次世代MD1の場合を、図17は次世代MD2の場合をそれぞれ示している。
先ず、図16において、次世代MD1は、従来のMDのADIPを流用していることから、クラスタアドレス(クラスタ番号)としてAC0〜AC15の16ビットが用いられる。
図16において上記ACは、アドレスクラスタを示し、ASは、アドレスセクタを示す。現実に使用されるMDとしては、80分程度の記録容量を考慮しても、12ビット程度のクラスタアドレスで充分である。このADIPクラスタアドレスのAC0〜AC14が、上記アドレスユニットのアドレスビットAU6〜AU20に対応付けられる。
また、従来MDのADIPアドレスとしては、クラスタアドレスの下位側に8ビットのセクタアドレスが配置されるが、このセクタアドレスに基づき、図9に示す前半クラスタのセクタアドレス(FC〜0D)と、後半クラスタのセクタアドレス(0E〜1F)とを表す0/1が、アドレスユニットのアドレスビットAU5に対応付けられる。
すなわち、このアドレスビットAU5は、前半クラスタ(セクタFC〜0D)のとき後半クラスタ(セクタ0E〜1F)のとき1となる。このアドレスユニットのアドレスビットAU5が上述したレコーディングユニットのアドレスの最下位ビットとなり、AU5〜AU20がレコーディングブロック番号、あるいはレコーディングブロックアドレスを表すことになる。これよりも下位側のアドレスビットAU4〜AU1の4ビットの部分110には、4ビットカウンタにより生成された各ビットが割り当てられる。すなわち、図9に上述した1レコーディングブロックを16等分したときの各部分を示すための4ビットがアドレスビットAU4〜AU1で表される。
より具体的には、上記図9の1レコーディングブロックの512フレームの内のデータ領域としてのFrame10〜Frame505の496フレームを16等分したそれぞれがAU4〜AU1でアクセスされる。
最下位ビットのAU0は常に0とされる。この具体例では、アドレスユニットのビット数を25ビットとしており、上記AU20よりも上位側のAU21〜AU23には、上記ADIPアドレスのAC14の値(符号)が代入される。これは、アドレスユニットのAU20の値をAU21〜AU23に代入してもよい。また、AC14の値(符号)をAU20に代入し、AC15の値(符号)をAU21〜AU23に代入してもよい。
さらに、ランド・グルーブ記録や2スパイラルトラック記録、あるいは2層ディスクのような記録領域を複数有するディスクを考慮して、これらの記録領域を識別するためのアドレスビットABLGが設けられ、AU0〜AU23及びABLGで25ビットのアドレスとしている。
上記図9に示す496フレームを16分割した各アドレスユニットを構成する31フレームの先頭3フレームに上記25ビットからなるアドレスユニット番号を記録する。また、この25ビットのアドレスユニット番号は、例えば上記図3のBIS領域の一部に、所定周期で(例えば31フレーム周期で)書き込むようにしてもよい。
上記次世代MD1において上記クラスタアドレス→ユニットアドレス変換を実現するための構成を図20に示す。図20における付与番号は、図13の番号に一部対応している。
ADIP復調回路38で復調されたADIPアドレスは、MDアドレス復調回路39にて、クラスタH、クラスタL、セクタの合計20ビットのアドレスに変換される。上記クラスタH、クラスタLの16ビット(AC15−AC0)は、前半クラスタ/後半クラスタ識別子生成回路411にて識別子が生成され、アドレスユニット生成回路413にてAU5に登録される。
レコーディングブロックアドレス生成回路412にてレコーディングユニット毎に生成されたアドレスは、アドレスユニット生成回路413にてAU1−AU4に登録される。ADIP復調回路38で復調されたADIPアドレスは、MDアドレス復調回路39にてAC8−AC23に複写され、クラスタH、クラスタLは、一部アドレスユニット生成回路413にてAC8−AC23に複写される。
また、AU0には0が登録され、ABLG生成回路414から生成されたアドレスビットABLGがAU25に登録される。上記アドレスユニット生成回路413にて生成したアドレスユニット番号は、データバッファ30に伝送され、所定の変調を施されて各アドレスユニットを構成する31フレームの冒頭3フレームに複数回記録される。
この図16に示す具体例では、1つの記録領域を有するディスクを用いており、ABLGを0としているが、2つの記録領域を有するディスクの場合には、それぞれの記録領域に応じて1又は0が与えられることは勿論である。なお、3以上の記録領域を有するディスクを想定する場合には、記録領域を識別するためのアドレスビットを2ビット以上設けるようにしてもよい。
次に、図17に示す次世代MD2の場合には、ADIPクラスタが16セクタで構成されていることから、ADIPアドレスのクラスタアドレス(クラスタ番号)のAC0〜AC15をアドレスユニットのAU5〜AU20に対応付けている。この場合も、アドレスユニットのアドレスビットAU5が上述したレコーディングユニットのアドレスの最下位ビットとなり、AU5〜AU20がレコーディングブロック番号、あるいはレコーディングブロックアドレスを表すことになる。AU5よりも下位側のアドレスビットAU4〜AU1の4ビットの部分111には、4ビットカウンタにより生成された各ビットが割り当てられ、最下位ビットのAU0は常に0とされる。また、上記AU20よりも上位側のAU21〜AU23には、上記ADIPアドレスのAC15の値(符号)が代入される。
この図17に示す具体例でも、上記図16の場合と同様に、1つの記録領域を有するディスクに対応してABLGを常に0としているが、2つの記録領域を有するディスクの場合には、それぞれの記録領域に応じて1又は0が代入されることは勿論である。また、3以上の記録領域を有するディスクを想定する場合には、記録領域を識別するためのアドレスビットを2ビット以上設けるようにしてもよいことも同様である。
図17の具体的な回路は、上述した図20から前半クラスタ/後半クラスタ識別子生成回路411を省いたものである。
このような本発明の実施の形態によれば、次世代MD1としては、従来のMDと同様の物理アドレスフォーマットを流用しながら、増大したデータ容量を取り扱うために拡張された25ビットのアドレス(AU0〜AU25)を用いてデータアクセスを行うことができ、互換性に優れ、何ら不具合なく容量の増大されたデータをアクセスすることができる。また、次世代MD1と次世代MD2とについても、アドレスユニットの25ビットのアドレス(AU0〜AU25)については等化に取り扱うことができ、データ互換性に優れたものとなっている。
8.データのセクタ(論理セクタ)毎のスクランブル処理
次に、図18及び図19を参照しながら、データのセクタ(論理セクタ)毎のスクランブル処理について説明する。これらの図18、図19において、ACはディスク上の物理アドレスである上記ADIPに基づくクラスタアドレス(クラスタ番号)を示し、AUはデータをアクセスするための上記アドレスユニットのアドレスを示し、sは疑似乱数発生用のシフトレジスタの各ビットをそれぞれ示している。また、図18は次世代MD1の場合を、図19は次世代MD2の場合をそれぞれ示している。
上記図2の説明において、ホストアプリケーション等から供給されるユーザデータの2048バイト毎に4バイトのEDC(Error Detection Code)を付加した2052バイトを1セクタ(データセクタ、論理セクタ)とし、Sector0〜Sector31の32セクタを304列×216行のブロックにまとめることを説明したが、各セクタの2052バイトのデータに対しては、上記ADIPアドレスを乱数のシード(種)あるいは初期値として疑似乱数を発生し、この疑似乱数との排他的論理和(Ex−OR)をとることで、スクランブル処理を施している。疑似乱数は、例えば生成多項式を用いたいわゆるM系列から生成すればよく、このM系列生成用のシフトレジスタに上記乱数のシード(種)を初期値としてロードすればよい。乱数のシード(種)としては、例えば、上記ADIPアドレスのクラスタアドレス(クラスタ番号)が挙げられるが、これに限定されない。ただし、本発明の実施の形態においては、ランド・グルーブ記録や2スパイラルトラック記録、あるいは2層ディスクのような記録領域を複数有するディスクを考慮して、これらの記録領域を識別情報、例えば図18、図19におけるランドグルーブ識別用アドレスビットABLGを上記乱数のシード(種)の一部に用いるようにしている。
上記2048バイトのデータ単位をユーザデータセクタと呼び、上記EDCを付加した2052バイトのデータ単位をデータセクタと呼ぶ。
すなわち、先ず図18に示す次世代MD1の場合において、ADIPのクラスタアドレスのAC0〜AC12をアドレスユニットのAU6〜AU18に対応付け、AU5には、前半クラスタ(セクタFC〜0D)のとき0、後半クラスタ(セクタ0E〜1F)のとき1となるセクタアドレスの上位桁を対応付け、上記ランド・グルーブ記録のような記録領域を複数有するディスクの記録領域を識別するためのアドレスビットABLGは0とし、これらのAU5〜AU18、ABLGの各ビットを、疑似乱数発生用の16ビットシフトレジスタの内の下位側から15ビット分の各ビットs0〜s14に対応付けている。また、シフトレジスタの全てのビットが0となると疑似乱数発生が行えなくなることを考慮して、最上位ビットs15には1を対応付けている。これらのAU5〜AU18、ABLGの各ビットの値、及び最上位ビット用の値1は、上記図2のデータセクタの開始毎に16ビットシフトレジスタの各ビットs0〜s15にロードされ、これを初期値として疑似乱数が発生され、発生された疑似乱数とデータセクタの各データとの排他的論理和(Ex−OR)がとられる。
次に、図19に示す次世代MD2の場合に、ADIPのクラスタアドレスのAC0〜AC13をアドレスユニットのAU5〜AU18に対応付け、上記ランド・グルーブ記録のような記録領域を複数有するディスクの記録領域を識別するためのアドレスビットABLGは0とし、これらのAU5〜AU18、ABLGの各ビットを、疑似乱数発生用の16ビットシフトレジスタの内の下位側から15ビット分の各ビットs0〜s14に対応付けている。また、シフトレジスタの全てのビットが0となると疑似乱数発生が行えなくなることを考慮して、最上位ビットs15には1を対応付けている。これらのAU5〜AU18、ABLGの各ビットの値、及び最上位ビット用の値1は、上記データセクタの開始毎に16ビットシフトレジスタの各ビットs0〜s15にロードされ、これを初期値として疑似乱数が発生され、発生された疑似乱数とデータセクタの各データとの排他的論理和(Ex−OR)がとられる。
なお、上記具体例においては、クラスタアドレス(レコーディングブロック番号)と記録領域識別用のアドレスビットABLGと最上位桁の1とを連結して得られる16ビットを乱数のシードとして、上記図2のデータセクタの開始毎に、疑似乱数発生用の16ビットシフトレジスタに初期値としてロードして疑似乱数を発生させているが、アドレスとしてはクラスタアドレス(レコーディングブロック番号)に限定されず例えばAU5よりも下位側のアドレスの一部を含むようにしてもよく、乱数のシードのロードのタイミングも限定されない。また、2つの記録領域を有するディスクの場合には、それぞれの記録領域に応じて1又は0が代入されることは勿論であり、3以上の記録領域を有するディスクを想定する場合には、記録領域を識別するためのアドレスビットを2ビット以上設けるようにしてもよい。
このような本発明の具体例によれば、データの規則性等により偏りが生じやすいデジタルデータに対してスクランブル処理を施すことによりランダム化され記録再生効率の向上が図れるのみならず、ランド・グルーブ記録ディスクや多層ディスクのような複数の記録領域を有し近接するトラックのアドレスが同じとなる場合でも、記録領域毎に乱数発生のシードが異なるため、同じ乱数となることがなく、異なるスクランブル処理が施されるため、トラック間の干渉を低減できる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施例に限定されるものではなく、添付の請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な変更、置換又はその同等のものを行うことができることは同業者にとって明らかである。
産業上の利用可能性
本発明によれは、アドレスが付された記録領域を有する記録媒体にデータを記録する際に、記録領域として複数の記録領域を持ち得るように予め規定された規格に基づく複数の記録領域の1つを識別するための識別情報とアドレスとから得られる値を乱数のシードとし、この乱数に基づいてデータをスクランブル処理することによって、記録領域毎に異なるスクランブルデータを得ることができ、記録データの単調化が防止され、高密度記録データに対して高い誤り訂正能力を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の具体例として示す次世代MD1及び次世代MD2、並びに従来のミニディスクの仕様を説明する図である。
図2は、本発明の具体例として示す次世代MD1及び次世代MD2における誤り訂正方式のBIS付きRS−LDCブロックを説明する図である。
図3は、本発明の具体例として示す次世代MD1及び次世代MD2の1レコーディングブロック内のBIS配置を説明する図である。
図4は、本発明の具体例として示す次世代MD1のディスク盤面上のエリア構成を説明する模式図である。
図5は、本発明の具体例として示す次世代MD2のディスク盤面上のエリア構成を説明する模式図である。
図6は、本発明の具体例として示す次世代MD1のディスクにオーディオデータとPC用データとを混在記録した場合の盤面上のエリア構成を説明する模式図である。
図7は、本発明の具体例として示す次世代MD1のデータ管理構造を説明する模式図である。
図8は、本発明の具体例として示す次世代MD2のデータ管理構造を説明する模式図である。
図9は、本発明の具体例として示す次世代MD1及び次世代MD2のADIPセクタ構造とデータブロックとの関係を説明する模式図である。
図10Aは、次世代MD2のADIPデータ構造を示す模式図であり、図10Bは、次世代MD1のADIPデータ構造を示す模式図である。
図11は、本発明の具体例として示す次世代MD2のデータ管理構造の変形例を説明する模式図である。
図12は、本発明の具体例として示す次世代MD1及び次世代MD2に対して互換性を有して記録再生を行うディスクドライブ装置を説明するブロック図である。
図13は、上記ディスクドライブ装置のメディアドライブ部を説明するブロック図である。
図14は、上記ディスクドライブ装置において次世代MD1及び次世代MD2のセクタ再生処理を説明するフローチャートである。
図15は、上記ディスクドライブ装置において次世代MD1及び次世代MD2のセクタ記録処理を説明するフローチャートである。
図16は、本発明の具体例として示す次世代MD1のADIPアドレスとアドレスユニットのアドレスとの関係を説明する図である。
図17は、本発明の具体例として示す次世代MD2のADIPアドレスとアドレスユニットのアドレスとの関係を説明する図である。
図18は、本発明の具体例として示す次世代MD1の論理セクタのスクランブル処理を説明する図である。
図19は、本発明の具体例として示す次世代MD2の論理セクタのスクランブル処理を説明する図である。
図20は、本発明のアドレスユニット変換を実現するための回路図である。

Claims (10)

  1. 所定数のセクタをブロック化してクラスタが形成され、上記クラスタに対応するクラスタアドレス及び上記セクタに対応するセクタアドレスから成る第1のアドレス情報が予め所定の変調を施されて記録された記録媒体上に上記セクタ単位より短いデータセクタ単位でデータを高密度記録するデータ記録再生方法において、
    上記記録媒体から上記クラスタアドレス及びセクタアドレスから成る第1のアドレス情報を再生するステップと、
    上記再生された第1のアドレス情報中のクラスタアドレスに基づいて第2のアドレス情報を生成するとともに上記記録媒体の記録領域を特定する識別情報を付加するステップと、
    上記生成された第2のアドレス情報及び上記識別情報を乱数の初期値として乱数を発生させるステップと、
    上記発生した乱数に基づいて上記データセクタをスクランブル処理するステップと、
    上記スクランブル処理されたデータセクタを上記記録媒体に記録するステップとからなることを特徴とするデータ記録再生方法。
  2. 上記記録媒体の記録領域が単一の場合、上記識別子は、固定値であることを特徴とする請求の範囲第1項記載のデータ記録再生方法。
  3. 上記識別情報を表す少なくとも1ビットと、上記アドレスを表す複数ビットと、最上位桁を1とするビットとを連結して得られる複数ビットの数値を上記乱数の初期値とすることを特徴とする請求の範囲第1項記載のデータ記録再生方法。
  4. 上記乱数発生は、生成多項式に対応するシフトレジスタに上記生成された第2のアドレス情報及び上記識別情報を初期値としてロードすることにより開始され、データの所定単位毎に対応するアドレスに基づく上記乱数のシードを初期値としてロードすることを特徴とする請求の範囲第1項記載のデータ記録再生方法。
  5. 上記スクランブル処理は、上記データと上記発生された乱数との排他的論理和(Ex−OR)を取ることにより行われることを特徴とする請求の範囲第1項記載のデータ記録再生方法。
  6. 所定数のセクタをブロック化してクラスタが形成され、上記クラスタに対応するクラスタアドレス及び上記セクタに対応するセクタアドレスから成る第1のアドレス情報が予め所定の変調を施されて記録された記録媒体に上記セクタ単位より短いデータセクタ単位でデータを高密度記録するデータ記録再生装置において、
    上記記録媒体から上記クラスタアドレス及びセクタアドレスから成る第1のアドレス情報を再生する再生手段と、
    上記再生手段にて再生された第1のアドレス情報中のクラスタアドレスに基づいて第2のアドレス情報を生成するとともに上記記録媒体の記録領域を特定する識別情報を付加するアドレス生成手段と、
    上記アドレス生成手段にて生成された第2のアドレス情報及び上記識別情報を乱数の初期値として乱数を発生させる乱数発生手段と、
    上記乱数発生手段にて発生した乱数に基づいて上記データセクタをスクランブル処理するスクランブル処理手段と、
    上記スクランブル処理されたデータセクタを上記記録媒体に記録する記録手段とを備えることを特徴とするデータ記録再生装置。
  7. 上記記録領域の数が単一の記録媒体に対しては、上記識別情報を固定値とすることを特徴とする請求の範囲第6項記載のデータ記録再生装置。
  8. 上記識別情報を表す少なくとも1ビットと、上記アドレスを表す複数ビットと、最上位桁を1とするビットとを連結して得られる複数ビットの数値を上記乱数のシードとすることを特徴とする請求の範囲第6項記載のデータ記録再生装置。
  9. 上記乱数発生は、生成多項式に対応するシフトレジスタに上記第2のアドレス情報及び上記識別情報を初期値としてロードすることにより開始され、データの所定単位毎に対応するアドレスに基づく上記乱数のシードを初期値としてロードすることを特徴とする請求の範囲第6項記載のデータ記録再生装置。
  10. 上記スクランブル処理は、上記データと上記発生された乱数との排他的論理和(Ex−OR)を取ることにより行われることを特徴とする請求の範囲第6項記載のデータ記録再生装置。
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