JPWO2003080179A1 - サイトカイン制御装置、治療装置および治療方法 - Google Patents

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Abstract

コイルボビン(1−1)に放射用コイル(1−2)を巻回した電磁波放射部(1)をケース(2)の内部に設ける。電力供給部(3)から放射用コイル(1−2)に共振回路(4)を介して電流(例えば、共振周波数60kHz、共振電流0.95mA)を流す。これにより、放射用コイル(1−2)から微弱な電磁波が照射され、P点に治療に適した電磁場(例えば、磁束密度≒6.7nT、電場強度≒0.42V/m)が形成される。P点およびその近傍に患部を置くと、サイトカインの分泌が制御される。例えば炎症を起こさせた動物については炎症性サイトカインが大きく抑制されることを確認している。なお、20〜180kHzの範囲で有効性が認められ、その中でも60kHz近辺が好ましい結果を得た。

Description

発明の背景
本発明は、生体に分泌されるサイトカインを制御するサイトカイン制御装置、およびその制御作用を利用した治療装置に関するもので、例えば炎症性サイトカインを抑制する炎症治療装置の如きものに関するものである。
生体は侵襲(生体の内部環境を乱す可能性のある攻撃、または刺激)に際してサイトカインを分泌し、自己の恒常性を維持して生き延びようとする。このとき、生体にはサイトカインにより引き起こされる生体反応がみられる。例えば炎症を引き起こすような刺激によって炎症性サイトカインが分泌されて生体に炎症反応が惹起される。
炎症性サイトカインとしては、TNF(腫傷壊死因子)−α、IL(インターロイキン)−1β、IL−6、IL−8などが知られている。なお、サイトカインについては、文献1(別冊・医学のあゆみ「サイトカインと疾患」、今西二郎(編者)、藤田勝治(発行者)、医歯薬出版株式会社(発行所)、2000年7月10日第1版1刷発行)などに詳述されているので、ここでの詳しい説明は省略する。従来はサイトカインの分泌を促進したり、抑制したりする手段は薬物や生体成分など何らかの化学物質を分泌に関与する神経や細胞に存在するレセプター等に作用させることがほとんどであった。
サイトカインの炎症に対する役割については多くの研究がある。TNF−α(腫瘍壊死因子−α)やIL−1等のサイトカイン類は、感染その他の細胞性ストレスに呼応して免疫担当細胞をはじめとする種々の細胞によって産生される(Koj,A.,Biochim.Biophys.Acta,1317,84−94(1996))。これらのサイトカインの生物活性には、正の調節機構と負の調節機構の両方が存在し、正常状態では調節機構がバランスよく作動し相互にネットワークを組み生体の恒常性を担っていて、適量存在するときには免疫反応において重要な役割を担っているものの、過剰な産生は多くの炎症性疾患に関わっていると考えられている(Dinarello,C.A.,Curr.Opin.Immunol.,3,941−948(1991)。例えば、産生された腫瘍壊死因子(TNF−α)に対する負の調節機構(制御機構)が十分機能しない場合、TNF−αはサイトカインネットワークを介して、IL−1β、IL−6、IL−8等のさまざまな他の炎症性サイトカインの産生を促進し、産生されたサイントカインが再びTNF−αの産生を促進するといった連鎖反応により、炎症の悪循環を生じさせ、ついには骨、軟骨等での組織が破壊され、自己免疫疾患である関節リウマチ等につながるといわれている。
サイトカインを抑制する方法は従来より研究がなされ、特開2002−363104では非ステロイド性抗炎症剤による炎症性サイトカイン抑制剤が報告されている。又、特開2002−326950ではラクトフェリンを有効成分とする炎症性サイトカイン抑制剤の報告がある。その他、特開2001−114690、特表平7−50317号公報(WO 93/14081)、特表平9−505055号公報(WO 95/13067)にはp38MAPキナーゼ阻害剤が、特開平11−180873ではNF−κB活性阻害剤、特開2000−239182では肝実質細胞増殖因子を有効成分とした炎症性サイトカイン制御剤の報告がなされている。これら報告は全て、薬剤、抽出物を利用した方法であり、過剰抑制、耐性出現、薬剤による副作用の恐れがある。さらに炎症性サイトカインにより誘発される自己免疫疾患等の炎症性疾患は慢性化することが多く、長期療養が必要となり、根本治療を期待できない非ステロイド剤のように対症療法が中心となり副作用のある薬物の使用には適していない。
薬剤によらないサイトカインの制御方法としては、同種T細胞の懸濁液中にオゾンと酸素の混合ガスを泡立たせるような適量の酸化性ストレスまたはそれに加えて、UV光による細胞の照射を行い、T細胞における炎症性サイトカイン生成の減少と増殖性反応の減少を誘発する事が報告されている(特表2002−523332)。血液を、濾過器具内部に体外循環させているときに、電気分解を起こさない範囲内の電圧又は電気分解を起こす電圧以上の電圧又は磁場をかけて、電極と電極又は磁場と磁場の間を通過させて、白血球等の細胞の表面上にあるイオンチャネル又は細胞膜電位の変化又は細胞表面にあるポンプを、電圧及び電流又は磁場の作用により細胞を刺激して強制的に開放し、細胞を活性化してサイトカインである、インターロイキン及びインターフェロンを産出又は放出させる事が報告されている(特表平8−508299)。人体の血液又はリンパ液を体外循環させ、電極、電場の間を通過させて、白血球等の細胞の表面上にあるイオンチャンネル又は細胞膜電位の変化又は細胞表面にあるポンプ等を、電圧及び電流の作用により刺激して強制的に開放し、細胞を活性化してサイトカインであるインターキロン及びインターフェロンを、産出させる方法が特開平11−322619に記載されている。
これら、薬剤によらないサイトカイン制御方法は全て生体外に取り出した細胞を生体外で処理する方法についての記載であり、生体に対する非侵襲的治療法とはなっていない。
発明の概要
本発明の目的は、生体内の細胞から分泌されるサイトカインを薬物や生体成分等の化学物質の介在によるのではなく、電磁波や電磁場の作用によりその分泌を制御するサイトカイン制御装置を提供することである。
また、薬物など化学物質によって抑制しようとする場合、副作用や薬害などの虞れがあるので、生体に対して微弱な電磁波や電磁場刺激で制御することによって副作用や薬害を回避できる治療装置を提供するものである。
このような目的を達成するために本発明は、電力の供給を受けて電磁波を放射する電磁波放射手段と、この電磁波放射手段に電力を供給する電力供給手段とを設けたものである。これにより、例えば20〜180kHz(好ましくは、60kHz)の微弱な電磁波を放射し、この電磁波によって形成される電磁場を生体に作用させることによって、生体に分泌される炎症性サイトカインを大きく抑制することが可能となる。
今まで、生体に対するサイトカイン制御法の研究は薬剤の利用によるものが主で電場、磁場を利用した非観血的なサイトカイン制御に関する報告はされていない。本発明の電力供給手段と電磁波放射手段により生体外より生体に電磁波を照射することで、非観血的に生体内のサイトカイン量を調節することが可能となった。
なお、電磁波放射手段が放射する電磁波の周波数は、サイトカインを制御することが可能であればよく、20〜180kHzに限られるものではない。すなわち、本発明において、電磁波放射手段が放射する電磁波の取り得る周波数範囲にはある程度の幅がある。磁場、電場の強度は共振周波数(fr)の調節で可能である。
また、本発明は、電磁波の周波数や強さなどを変えることによって、生体に分泌するサイトカインの量を制御したり、制御するサイトカインを選択したりすることが可能であり、治療装置としてだけではなく、試験装置や研究用の装置(サイトカイン制御装置)として用いることができる。
治療の対象となる疾患としては、例えば炎症性サイトカインの抑制作用を利用すると、リウマチ,多発性骨髄腫,キャッスルマン病,クローン病,心筋炎,心筋梗塞,動脈硬化,強直性脊髄炎,脊髄損傷などが対象になろうが、これらに限定されるものではなく、サイトカイン制御によって治療効果を発揮できる疾患には応用できる。
また、電磁波放射手段としては一般的にはコイルを用いるが、アンテナなどを用いてもよい。また、共振回路を設け、電磁波の周波数をこの共振回路の共振周波数に合わせ込み、電磁波放射手段に共振電流を流すようにしてもよい。また、放射する電磁波は、正弦波、矩形波、複合波、バンドノイズなどの連続波、これらをパルス状にしたものなどとしてもよい。
実施例の詳細な説明
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例を示すサイトカイン制御装置の基本構成を示す図である。同図において、1は電磁波放射部、2は電磁波放射部1を内部に収容したケース、3は電磁波放射部1へ電力を供給する電力供給部である。
電磁波放射部1は、円筒状のコイルボビン1−1と、このコイルボビン1−1に巻回されたコイル(放射用コイル)1−2とから構成されている。ケース2は、円筒状のケース本体2−1と、このケース本体2−1の前面および後面に設けられた円盤2−2,2−3とから構成されている。コイルボビン1−1,ケース2−1および円盤2−2,2−3は塩化ビニル製とされている。電磁波放射部1は、ケース2の内部空間2−4のほゞ中央に位置するように、図示されていない取り付け具によって固定されている。電磁波放射部1の放射用コイル1−2は、電力供給部3と一体とする場合と、リード線LAおよびLBを延長して分離する場合のいずれでもよい。
なお、コイルボビン1−1の直径D1は約5cm、長さL1は約7cmとされている。また、ケース本体2−1の直径D2は約10cm、長さL2は約15cmとされている。また、放射用コイル1−2は1層で、その巻数は45回とされており、放射用コイル1−2の一端および他端はリード線LA,LBを介して円盤2−3側からケース2の外部に導出されている。
図2に電力供給部3の内部回路構成の概略を示す。電力供給部3は、電源(直流電源)3−1と、この電源3−1からの電力の供給を受けて発振信号F1を生成する発振器3−2と、電源3−1からの電力の供給を受けて発振器3−2からの発振信号F1を増幅する増幅器3−3と、1次巻線T1と2次巻線T2とからなる昇圧トランス3−4と、共振用コイル3−5と、共振用コンデンサ3−6とを備えている。
昇圧トランス3−4は、増幅器3−3によって増幅された発振信号F1を1次巻線T1への入力交流電圧e1とし、この入力交流電圧e1を昇圧し、2次巻線T2から出力交流電圧e2として出力する。なお、この実施例において、2次巻線T2から出力される交流電圧e2の波形は正弦波とする。また、発振器3−2は、図示してはいないが調整つまみを有しており、この調整つまみを操作することによって発振信号F1の周波数を調整することができるようになっている。
電磁波放射部1の放射用コイル1−2の一端からのリード線LAは、電力供給部3において、端子P1を介して昇圧トランス3−4の2次巻線T2の一端に接続されている。放射用コイル1−2の他端からのリード線LBは、端子P2を介して共振用コイル3−5の一端に接続されている。昇圧トランス3−4の2次巻線T2の他端は接地されている。共振用コイル3−5の他端は共振用コンデンサ3−6を介して接地されている。
なお、この実施例において、共振用コイル3−5のインダクタンスは150mH、共振用コンデンサ3−6の容量は47pFとされており、放射用コイル1−2と共振用コイル3−5とコンデンサ3−6とによって、交流電圧e2の周波数が60kHzとなったときにそこを流れる交流電流i2の値が最大となる直列共振回路4が形成されている。すなわち、共振周波数frを60kHzとし、交流電圧(交流電源)e2の周波数が60kHzとなったときに共振電流が流れる直列共振回路4が形成されている。
また、この実施例では、前もって、直列共振回路4に流れる交流電流i2の増加を電流計でモニタしながら、この交流電流i2の値が最大となるように、発振器3−2における発振信号F1の周波数を調整している。因に、この調整によって、昇圧トランス3−4の2次巻線T2から出力される交流電圧e2の値は5.6V、直列共振回路4に流れる交流電流i2の値は0.95mA、交流電圧e2および交流電流i2の周波数は60kHzに設定される。
〔電磁波の放射〕
図2において、電源(直流電源)3−1をオンとし、この電源3−1からの電力を発振回路3−2および増幅器3−3に供給する。発振回路3−2は、電源3−1からの電力の供給を受けて発振信号F1を生成し、増幅器3−3へ送る。増幅器3−3は、発振回路3−2からの発振信号F1を増幅し、昇圧トランス3−4へ送る。
昇圧トランス3−4は、増幅器3−3によって増幅された発振信号F1を1次巻線T1への入力交流電圧e1とし、この入力交流電圧e1を昇圧し、2次巻線T2から出力交流電圧e2として出力する。これにより、電磁波放射部1の放射用コイル1−2に交流電流i2が流れ、放射用コイル1−2が電磁波を放射する。
このとき、前もって調整されている発振信号F1の周波数に応じ、交流電圧e2の周波数は60kHzとされ、直列共振回路4の共振周波数frに一致することから、放射用コイル1−2に流れる交流電流i2は最大となる。したがって、放射用コイル1−2は、最大の効率で電磁波を放射する。すなわち、放射用コイル1−2に共振周波数frの交流を流すことで、放射用コイル1−2にかかる電圧が高くなり、磁場とともに電場を効率良く放射する。
共振周波数frは、共振用コイルのインダクタンスL、共振用コンデンサの容量Cとして、fr=1/〔2π(LC)1/2〕で求められる。共振周波数frは、L、Cの積が一定ならば同じ値となり、インダクタンスLを大きくし、容量Cを小さくすると回路の鋭さを示すQが大きくなり、電場が大きくなる。反対にインダクタンスLを小さくし、容量Cを大きくすると回路の鋭さを示すQが小さくなり、電場が小さくなる。このようにして電場と磁場の強度比を変化させることが可能である。また、回路のQは共振回路の直流抵抗に反比例するので、共振回路のアース側に可変抵抗を挿入することでも電場、磁場の強度を調節可能である。
共振周波数frを変える方法としては、図4Aに示すように中間タップ付きの共振用コイル3−51を設ける方法、図4Bに示すように共振用コンデンサ群3−61を設ける方法、図4Cに示すように共振用コイル群3−52を設ける方法、図4Dに示すような共振用コイルと共振用コンデンサとの直列回路群3−53を設ける方法などがある。
図4Aでは、共振用コンデンサ3−6の一端に接続する共振用コイル3−51の中間タップの位置をスイッチSW1によって切り替えることにより、共振周波数frを変えるようにしている。
図4Bでは、共振用コイル3−5に接続する共振用コンデンサ群3−61中の容量値が異なるコンデンサC1,C2,C3をスイッチSW1によって切り替えることにより、共振周波数frを変えるようにしている。
図4Cでは、放射用コイル1−2と共振用コイル3−6との間に接続する共振用コイル群3−52中のインダクタンス値が異なるコイルCL1,CL2,CL3をスイッチSW1によって切り替えることにより、共振周波数frを変えるようにしている。
図4Dでは、コイルCL1とコンデンサC1、コイルCL2とコンデンサC2、コイルCL3とコンデンサC3をそれぞれ直列に接続し、このコイルとコンデンサとの直列接続回路をスイッチSW1によって切り替えることにより、共振周波数frを変えるようにしている。
また、図2における回路構成において、直列共振回路4は、増幅器3−3の歪み成分を減衰させ、共振周波数以外の成分を減衰させる効果を有している。勿論、発振器3−2からの発振信号F1を増幅した増幅器3−3の信号が共振周波数以外の成分が少ない場合には、共振用コイル3−5および共振用コンデンサ3−6は省略可能である。
また、図2における回路構成では、放射用コイル1−2に共振電流を流すことによって、P点に形成される電磁場における磁場と電場との割合をおおよそ1:0.044としている。同様の治療効果が得られる磁場と電場との割合にはある程度の幅があり、必ずしも放射コイル1−2に共振電流を流さなくてもよい。すなわち、交流電圧e2の周波数が共振周波数frに対してずれていたり、共振回路を用いることなく60kHzの交流電圧e2を放射コイル1−2に印加したりしてもよい。また、電磁場の強度についても、ある程度の幅がある。
また、本実施例では、交流電圧e2を正弦波とし、放射用コイル1−2から正弦波状の電磁波を放射するようにしているが、矩形波、複合波、バンドノイズなどの連続波、これらをパルス状にしたものなどとしてもよい。例えば、図5に示すように、コイルボビン1−1に第1の放射用コイル1−21と第2の放射用コイル1−2とを巻回し、第1の放射用コイル1−21から周波数f1の電磁波を、第2の放射用コイル1−22から周波数f2(f1≠f2)の電磁波を同時に放射するようにしてもよい。
また、本実施例では、電磁波を放射する手段として円筒状の放射用コイル1−2を用いたが、例えば図6Aに示すような環状のコイル(トロイダルコイル)5−1を用いてもよく、図6Bに示すようなロッド状のアンテナ5−2、図6Cに示すような平板状のアンテナ5−3などを用いてもよい。
放射用コイル1−2から放射された60kHzの微弱な電磁波は、円盤2−2を透過し、円盤2−2の前面に電磁場を形成する。本実施例では、円盤2−2から距離d(d=50cm)だけ離れたP点において、磁束密度≒6.7nT、電場強度≒0.42V/mの電磁場が作られる。このP点の電磁場において、磁場による電力密度はほゞ0.011(W/m)、電場の電力密度はほゞ0.00047(W/m)であり、磁場と電場による電力密度の割合はおおよそ1:0.044とされる。この比の電磁波は、放射用コイル1−2に共振電流を流すことにより得られる。
なお、この実施例では、放射用コイル1−2を1層としたが、1層に限られるものではなく、2層以上にしてもよい。また、平行線や2本のよじり線を一対の線として巻いたコイルとし、このコイルの一対の線の一方および他方に流す電流の位相をずらすことによって、磁場の大きさを調整することも可能である。
〔動物試験▲1▼:ラットのアジュバント関節炎における生体内サイトカインへの影響試験〕
〔試験動物〕
5週齢の雄性SD系ラットを購入(日本チャールス・リバー株式会社より購入)して試験に用いた。
〔飼育〕
動物はステンレス製ブラケット飼育ケージに1匹ずつ収容して飼育した。動物室の温度は22±3℃(実測値:20〜23℃)、湿度は55±15%(実測値:57〜65%)、換気回数は1時間10回以上のオールフレッシュ方式、室内照明は午前6時より午後6時の12時間、照度は150−300ルクスとした。飼料は固形飼料CE−2(日本クレア株式会社製)を、水は自由摂取させた。
〔試験方法〕
(1)群構成
動物は1群5例とし、下記の▲1▼、▲2▼の2群構成とした。
▲1▼:電磁波非照射群(対照群) ・・・・A群
▲2▼:60kHz電磁波照射群 ・・・・B群
上記の動物群にアジュバント液(関節炎惹起物質)を投与してサイトカイン制御装置100からの60kHzの電磁波の反復照射効果を検討した。B群(電磁波照射群)の照射期間は11日間とした。
(2)60kHz電磁波の照射
チップを薄く敷いたポリカーボネイト製マウスケージ(215W×320D×130H:単位mm)に動物を入れ、サイトカイン制御装置100からの60kHz電磁波を動物の真上から50cm離して、すなわち図1におけるP点に対象の動物を位置させて、午前中に1日当たり20分間の休憩を挟んで10分間の照射を3回(合計30分間)繰り返した。60kHz電滋波の照射は、アジュバント投与前10日間および投与後1日間の合計11日間行った。
(3)アジュバント関節炎の作製
関節炎惹起物質は、「mycobacterium butyricum(Difco)」を流動パラフィン(関東化学)に懸濁し、アジュバント液とした。これを0.3mg/0.05ml/siteを右後肢足蹠に皮内注射して関節炎ラットを作製した。
(4)採血
採血はアジュバント投与翌日に断頭して行った。血液は定法に従いEDTA処理して遠心分離して血漿を得た。この血漿は直ちに凍結し、サイトカインの測定に用いた。
(5)サイトカインの測定
炎症性サイトカインTNF−α、IL−6をそれぞれ市販キット(TNF−α:ラットTNF−α ELISAキットワコー、和光純薬工業、IL−6(Endogen Rat Interleukin−6 ELISA、Endogen)を用いて測定した。
〔試験結果〕
図3に、サイトカイン制御装置100からの60kHz電磁波照射による炎症性サイトカインTNF−αとIL−6の抑制効果を示す。
A群とB群の炎症性サイトカインTNF−αとIL−6の量を比較したところ、TNF−αは、電磁波非照射のA群では215pg/mlであり、60kHz電磁波照射のB群では96pg/mlであり、電磁波非照射のA群より60kHz電磁波照射のB群の方が有意に抑制されていることが分かる(有意水準0.1%)。TNF−αの抑制は炎症疾患や関節リウマチの治療に有効であることが知られている。
IL−6は、電磁波非照射のA群では754pg/mlであり、60kHz電磁波照射のB群では204pg/mlであり、電磁波非照射のA群より60kHz電磁波照射のB群の方が有意に抑制されていることが分かる(有意水準0.1%)。IL−6は炎症の程度に応じた量が分泌されることから、IL−6の抑制は炎症が抑制されていることを示している。
本ラット関節炎モデルはヒト慢性関節炎との強い相関が知られており、本モデルで炎症性サイトカインであるTNF−α、IL−6を抑制したことは、人体における炎症疾患や関節リウマチなどの治療に有効であることが強く示唆される。〔動物試験▲2▼:MRLマウスの自然発症関節炎におけるリウマチ因子と組織に及ぼす効果〕
〔試験動物〕
関節炎を自然発症する6週齢のMRLマウス(MRL/Mp JUmmCrjマウス)を購入(日本チャールス・リバー株式会社より購入)して試験に用いた。なお、MRLマウスについては、文献2(関節炎モデル、安倍千之・澤井高志(編集)、(株)日本医学館(発行所)、2000年7月19日第1巻第1刷発行)に記載されている。MRLマウスは関節炎惹起物質を投与しなくても関節炎を自然発症する。
〔飼育〕
動物試験▲1▼と同様に飼育した
〔試験方法〕
(1)群構成
動物は1群6例とし、下記の▲1▼、▲2▼の2群構成とした。
▲1▼:電磁波非照射群(対照群) 6例・・・・C群
▲2▼:60kHz電磁波照射群 6例・・・・D群
(2)電磁波の照射
電磁波の照射方法は動物試験▲1▼と同様とした。電磁波の照射期間は試験開始日から5週間、1日当たり、20分の休みを挟んで10分照射を3回計30分行った。
(3)血清学的検査、組織学的検査
血液は試験開始前日、試験5週目に尾静脈から採血し、血清中のリウマチ因子,抗ds−DNA抗体を測定した。実験終了時,マウス右前肢を定法にしたがいHE染色を行って、組織学的検査を行った。
〔試験結果〕
(1)血清学的検査結果
▲1▼リウマチ因子RF−IgG
リウマチ因子RF−IgGは、電磁波非照射のC群では平均120Unit/mlで、60kHz電磁波照射のD群では73Unit/mlと、60kHz電磁波照射によりRF−IgGは抑制された。RF−IgGは炎症の程度に応じて分泌されることから、RF−IgGの抑制は炎症が抑制されていることを示している。
▲2▼リウマチ因子RF−IgM
リウマチ因子RF−IgMは、電磁波非照射のC群では24Unit/ml、60kHz電磁波照射のD群では15Unit/mlであり、60kHz電磁波照射によりRF−IgMは抑制された。RF−IgMは急性期の炎症程度を反映するとされており、60kHz電磁波照射が急性炎症を抑制したことを示している。
▲3▼抗ds−DNA抗体
急性炎症から慢性炎症への移行に関与する抗ds−DNA抗体は、電磁波非照射のC群では1457Unit/ml、60kHz電磁波照射のD群では737Unit/mlであり、60kHz電磁波照射によって抑制された。
(2)組織学的検査結果
試験終了時、動物は屠殺し、右前肢を定法に従いHE染色し組織検査を行った。標本は滑膜組織の重層化、滑膜下軟部組織の浮腫性変化、フィブリンの析出、線維芽細胞増殖、絨毛形成、軟骨破壊、軟骨肥厚、骨・軟骨の結合織置換、パンヌス形成、骨新生に付いて観察し変化なし(−)、軽度変化(+)、中程度変化(++)、重篤変化(+++)に分けスコア化し、統計解析はウィルコクソンUテストとchisquared testを使用して有意差検定を行い、有意水準はp<0.05とした。
組織検査結果を図9に示す。電磁波非照射群(対照群)では滑膜の重層化、浮腫、フィブリン析出、繊維芽細胞の増殖、軟骨破壊、肉芽による置換、骨新生が認められ関節障害の進行が観察された。これに対して、60kHz電磁波照射群では、対照群で見られた滑膜の中程度の重層化が有意に改善していた。同様に浮腫、フィブリン析出、繊維芽細胞の増殖、軟骨破壊、肉芽による置換も有意に改善していた。本MRLモデルはヒト慢性関節リウマチとの強い相関も知られており、サイトカイン制御装置はリウマチなど炎症性疾患の治療に有効と思われる。
〔動物試験▲3▼:II型コラーゲン誘導関節炎モデルマウスの関節炎組織所見に対する効果〕
〔試験動物〕
DBAマウス、雄、6週令を購入して実験に使用した。関節炎はウシII型コラーゲン(Elastin Products Co.,Inc.)100μg/匹を1週間間隔を空けて2回、尾根部皮内投与して作成した。デキサメタゾン(ICN Biomedicals Inc.)は週1回投与、電磁波の照射期間は4週間とした。
〔試験方法〕
(1)群構成
各群6匹で以下の3群に分けた。
(2)電磁波の照射
▲1▼:電磁波非照射群(対照群).
▲2▼:デキサメタゾン投与群(デキサメタゾン1mg/kg、週一回、筋肉内投与).
▲3▼:電磁波照射群(60kHz照射群)、10分照射、20分中断、10分照射、20分中断、10分照射、計30分間連日照射.
(3)組織検査
試験終了時、動物は屠殺し、右前肢を定法に従いHE染色し組織検査を行った。標本は滑膜組識の重層化、滑膜下軟部組織の浮腫性変化、フィブリンの析出、線維芽細胞増殖、絨毛形成、軟骨破壊、軟骨肥厚、骨・軟骨の結合織(肉芽)置換、パンヌス形成、骨新生に付いて観察し変化なし(−)、軽度変化(+)、中程度変化(++)、重篤変化(+++)に分けスコア化し、統計解析はウィルコクソンUテストとchisquared testを使用して有意差検定を行い、有意水準はp<0.05とした。
〔試験結果〕
組織検査結果を図10に示す。対照群▲1▼では滑膜の重層化、浮腫、フィブリン析出、繊維芽細胞の増殖、軟骨破壊、肉芽による置換、骨新生スコアの悪化が認められ関節障害の進行が観察された。これらの変化のうちデキサメタゾン投与群▲2▼、60kHz照射群▲3▼では滑膜重層化、浮腫、肉芽による置換においてスコアの有意な改善が認められた。フィブリン析出、繊維芽細胞の増殖、軟骨破壊、骨新生においてはデキサメタゾン投与群▲2▼、60kHz照射群▲3▼共に非照射対照群▲1▼に比べて有意な変化は認められなかった。デキサメタゾン投与群▲2▼と照射群▲3▼間においては有意差は観察されなかった。これらの結果よりII型コラーゲン誘導関節炎モデルマウスにおいて電磁波の照射は抗リウマチ薬であるデキサメタゾンと同等の治療効果をもつことが示唆された。
〔電磁波の周波数を変えての動物試験〕
〔動物試験▲4▼:コラーゲン誘導関節炎ラットモデルにおける血清中IL−6,抗II型コラーゲン抗体価測定〕
〔試験動物〕
Lew系雌ラット6週令を使用した。
〔試験方法〕
(1)群構成
各群5匹で▲1▼無処置群(対照群)、▲2▼疾患対照群、▲3▼デキサメタゾン投与群、▲4▼電磁波照射群(20kHz照射群)、▲5▼電磁波照射群(60kHz照射群)、▲6▼電磁波照射群(180kHz照射群)、▲7▼電磁波照射群(540kHz照射群)の7群の構成とした。
(2)関節炎の作成
▲2▼〜▲7▼群のラットには0.02Mトリス/0.15M食塩緩衝液(pH8.0)溶液にウシII型コラーゲン(Elastin Products Co.,Inc.)を10mg/mlとなるように攪拌作成したエマルジョンを1mg/匹となるようラット尾根部に皮内投与した。
(3)電磁波照射方法
II型コラーゲン投与前日より、連日、10分照射、20分休憩、10分照射、20分休憩、10分照射を▲4▼〜▲7▼群に対してそれぞれ電磁波の照射周波数を20,60,180,540kHzに調節して行った。
(4)薬物投与
抗炎症作用のあるデキサメタゾン(ICN Biomedicals Inc.)をデキサメタゾン投与群▲3▼のラットにII型コラーゲン投与翌日より1mg/匹、週一回筋肉投与した。
(5)血清中IL−6の測定
ラットの血清を採取し、ANALYZA社製ラットIL−6イムノアッセイキットを使用して血清中IL−6量の測定を行った。
(6)血清中抗II型コラーゲン抗体価測定
ラット血清を採取し、ラットIgG抗II型コラーゲンELISAキット(Chondrex製)を用いて測定した。
(7)組織検査
動物試験▲3▼と同様に実施した。
〔試験結果〕
(1)IL−6測定結果
図7参照。II型コラーゲン投与42日目の慢性期において、関節炎を起こしていない無処置群(対照群)▲1▼のIL−6が241pg/mlであったのに対して関節炎の惹起物質であるII型コラーゲン投与し治療を行わなかった疾患対照群▲2▼では443pg/mlと増加していた。
抗炎症作用のある事が知られているステロイド剤の一種であるデキサメタゾン1mg/匹/週、筋肉内投与したデキサメタゾン投与群▲3▼ではIL−6の増加は144pg/mlと疾患対照群▲2▼に比べて有意に抑制されていた。
20kHz照射群▲4▼、60kHz照射群▲5▼、180kHz照射群▲6▼、540kHz照射群▲7▼では血清中IL−6測定値は202、106、156、282pg/mlと疾患対照群▲2▼の443pg/mlよりも低値を示し、電磁波の照射によるII型コラーゲン誘導関節炎において炎症性サイトカインIL−6の増加抑制作用が確認できた。特に照射周波数60kHz、180kHzにおいてはデキサメタゾン投与群▲3▼と同等で有意な抑制効果を示した。また、20kHzにおいても、かなり有意な抑制効果を示している。本発明において、20kHz〜180kHzの数値限定は、この測定結果に基づいている。
(2)抗II型コラーゲン抗体価測定結果
図8参照。II型コラーゲンを投与していない対照群▲1▼の血清中抗体価は180Unit/mlであったが、疾患対照群▲2▼ではII型コラーゲン投与42日目で抗II型抗体価は530Unit/mlであった。デキサメタゾン投与群▲3▼では抗体価の増加が有意に抑制されており、290Unit/mlであった。20kHz照射群▲4▼、60kHz照射群▲5▼はデキサメタゾン投与群▲3▼とほぼ同等の有意な抗II型コラーゲン抗体価増加抑制効果を示し、それぞれ246Unit/ml、275Unit/mlであった。
(3)組織検査結果
組織検査結果を図11に示す。疾患対照群▲2▼では無処置対照群▲1▼と比べて滑膜重層化、浮腫、フィブリン析出、線維芽細胞の増殖、リンパ球、多核白血球、軟骨破壊、軟骨肥厚、肉芽置換、骨新生などの検査項目で炎症による明らかな組織変化が見られた。デキサメタゾン投与群▲3▼や20〜180kHz電磁波照射群▲4▼,▲5▼,▲6▼では疾患対照群▲2▼と比べて多くの項目で明らかな炎症組織像改善が見られた。540kHz照射群▲7▼では改善傾向は見られたが有意な改善像を示した項目は浮腫のみであった。60kHz照射群▲5▼はデキサメタゾン投与群▲3▼と同等に滑膜重層、浮腫、リンパ球、多核白血球、軟骨破壊、軟骨肥厚、肉芽置換などで有意な改善を示し、デキサメタゾンに匹敵する効果を示した。有意な改善を示した項目数で効果を比較すると、60kHzとデキサメタゾンは6項目で最も有効、その次に180kHzが3項目、つづいて20kHzが2項目、540kHzが1項目の順であった。
医療の場においては、炎症疾患や関節リウマチなど炎症が生じている固体や患部を図1に示したP点およびその近傍に置き、サイトカイン制御装置(治療装置)100から電磁波を照射すれば、分泌される炎症性サイトカインは抑えられ、その炎症が軽減される。この場合、薬は用いなくてもよく、あるいは薬の量を減らすことができ、副作用や薬害の虞れなく、炎症性疾患の治療を行うことができるようになる。本治療装置は身体に接触させてもよいが適切な距離を隔てて照射することができるため、侵襲,安全性,簡便性の面で有利であるという特徴を有する。
以上のように、本発明にかかる装置は、生体に分泌されるサイトカインを著明に抑制し、強い炎症抑制作用を発揮する。しかもその効果は医療の場において広く使用される強力な炎症抑制剤であるステロイドに匹敵することを複数の病態動物モデルで確認したので、人における炎症疾患、即ち、炎症性サイトカインTNF−α、IL−1β、IL−6、IL−8などが関与する疾患、例えばリウマチ、多発性骨髄腫、キャッスルマン病、クローン病、心筋炎、心筋梗塞、動脈硬化、強直性脊髄炎,脊髄損傷などに有効であると思われる。
また、放射用コイルから放射される電磁波の周波数や強さなどを変えることによって制御しようとするサイトカインを選択することも可能であり、治療装置としてだけではなく、試験装置や研究用の装置として用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の一実施例を示すサイトカイン制御装置の基本構成を示す図である。
図2は、このサイトカイン制御装置の電力供給部の内部回路構成の概略を示すブロック図である。
図3は、サイトカイン制御装置からの電磁波照射による炎症性サイトカインTNF−αとIL−6の抑制効果を説明する図である。
図4Aは、共振周波数を中間タップ付きの共振用コイルによって変える方法を例示する図である。
図4Bは、共振周波数を共振用コンデンサ群によって変える方法を例示する図である。
図4Cは、共振周波数を共振用コイル群によって変える方法を例示する図である。
図4Dは、共振周波数を共振用コイルと共振用コンデンサとの直列回路群によって変える方法を例示する図である。
図5は、異なる周波数の電磁波を同時に放射する場合の放射用コイルの設置例を示す斜視図である。
図6Aは、放射用コイルとして環状のコイル(トロイダルコイル)を用いた例を示す平面図である。
図6Bは、放射用コイルに代えて使用可能な放射用アンテナ(ロッドアンテナ)を例示する斜視図である。
図6Cは、放射用コイルに代えて使用可能な放射用アンテナ(平板状アンテナ)を例示する断面図である。
図7は、サイトカイン制御装置からの電磁波の周波数を変えてのコラーゲン誘導関節炎ラットモデルにおける血清中のIL−6の測定結果を示す図である。
図8は、サイトカイン制御装置からの電磁波の周波数を変えてのコラーゲン誘導関節炎ラットにおける血清中抗II型コラーゲン抗体価の測定結果を示す図である。
図9は、サイトカイン制御装置からの電磁波照射によるMRL自然発症関節炎モデルマウスの関節炎組織の検査結果を示す図である。
図10は、サイトカイン制御装置からの電磁波照射によるII型コラーゲン誘導関節炎モデルマウスの関節炎組織の検査結果を示す図である。
図11はサイトカイン制御装置からの周波数を変えての電磁波照射によるII型コラーゲン誘導関節炎モデルラットの関節炎組織の検査結果を示す図である。

Claims (14)

  1. 電力の供給を受けて電磁波を放射する電磁波放射手段と、この電磁波放射手段に電力を供給する電力供給手段とを備えたことを特徴とするサイトカイン制御装置。
  2. 前記電磁波放射手段はコイルであることを特徴とする請求の範囲第1項記載のサイトカイン制御装置。
  3. 前記電磁波放射手段への電力供給手段は交流電源であることを特徴とする請求の範囲第1項記載のサイトカイン制御装置。
  4. さらに共振回路を有することを特徴とする請求の範囲第3項記載のサイトカイン制御装置。
  5. 前記電磁波の周波数は20〜180kHzとされていることを特徴とする請求の範囲第3項記載のサイトカイン制御装置。
  6. 前記電磁波は生体に対して非観血的であることを特徴とする請求の範囲第1項記載のサイトカイン制御装置。
  7. 電力の供給を受けて電磁波を放射する電磁波放射手段と、この電磁波放射手段に電力を供給する電力供給手段とを備え、前記電磁波放射手段が放射する電磁波によりサイトカインを制御することを特徴とする治療装置。
  8. 前記電磁波により炎症性サイトカインを制御することを特徴とする請求の範囲第7項記載の治療装置。
  9. 前記電磁波の周波数は20〜180kHzであることを特徴とする請求の範囲第8項記載の治療装置。
  10. 前記電磁波は生体に対して非観血的であることを特徴とする請求の範囲第7項記載の治療装置。
  11. 電磁波を使用してサイトカインを制御することによって疾患を治療する治療方法。
  12. 前記サイトカインは炎症性サイトカインであることを特徴とする請求の範囲第11項記載の治療方法。
  13. 前記電磁波の周波数は20〜180kHzであることを特徴とする請求の範囲第12項記載の治療方法。
  14. 前記電磁波は生体に対して非観血的であることを特徴とする請求の範囲第11項記載の治療方法。
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