JPWO2003043442A1 - フライ調理方法 - Google Patents
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Abstract
フライ調理中にフライ油層の少なくとも一部の領域にバブリング気泡を存在させた状態で具材をフライ調理する。
Description
技術分野
本発明は、フライ調理方法に関する。
背景技術
フライ調理は、具材をそのまま、またはパン粉、小麦粉等からなる衣で被覆した状態で、高温(通常160〜180℃)のフライ油に投入することにより加熱する調理方法である。
従来、冷凍食材や、厚みのある食材、衣が厚い食材(コロッケや豚カツのようなパン粉揚げ類等)の場合、具材の内部の温度を短時間で上げることが困難であるため、フライ時間が長くなる。特に、具材の中心温度がなかなか上昇しない。具材の内部の温度が十分に上昇しないと食味面で問題があるだけでなく、衛生上の問題が生じることもある。
具材の温度をより短時間で上昇させようと、油温を高くした状態(例えば、200℃程度)でフライ調理すると、具材表面のみが過度に加熱されてしまい、「焦げ」が生じる等の外観や食味上の問題が生じる。また、油温を高くすることはフライ油の劣化を促進し、その結果、フライ調理品の風味等へ悪影響を与えるとともに、発煙・発臭が増えて作業環境が悪化することや、廃油の発生量が増加するという環境面・処理コスト面における弊害が生じる。
本発明は、フライ用具材を短時間で均一に調理することができ、併せて、使用する油の劣化も抑制することができるフライ調理方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明者らは、鋭意研究した結果、フライ調理において、フライ油層が気泡を含有し、バブリング(泡立ち)状態となることで、油層が攪拌され、効率よく具材をフライ調理することができ、また、フライ油の劣化も少なくなることを見いだした。本発明はこの知見に基づく。
すなわち、本発明は、フライ調理中にフライ油層の少なくとも一部の領域にバブリング気泡を存在させた状態で具材をフライ調理することを特徴とするフライ調理方法を提供する。本発明において、好ましくは、油層の50%(体積)以上が気泡を有し、バブリング状態にある。また、油層の気泡含有率は、好ましくは、2%以上である。さらに、油層の比重は、0.80以下であることが好ましい。
本発明において、フライ用具材の充填率は10%〜35%であり、フライ用具材全体が油面より下になるよう設置することが好ましい。また、油面の面積SAと油底から油面までの高さHAとが、HA/SA1/2=0.6〜3.5なる関係を満たす条件の下で、油層中でフライ調理することも好ましい。好ましくは、フライ用具材の水分は30質量%以上である。形状が偏平状である具材に関しては、その広い面を含む平面が油面に対して角度をもつように設置してフライ調理を行うことが好ましく、さらには偏平状具材を、その広い面が油面対して角度をもつようにキャリヤーに設置し、フライ調理を行うことが好ましい。
また、フライ調理中において、油層中に気体を吹き入れることにより油層をバブリング状態に維持することができる。その際、好ましくは気体を微細な気泡となるよう吹き入れる。前記気体は不活性ガス、窒素、二酸化炭素のうちの1種または2種以上であることが好ましく、気体が水蒸気であることがより好ましい。さらには、加熱された気体を油層中に吹き入れることが特に好ましい。
発明を実施するための最良の形態
本発明は、具材をフライ調理するに際し、フライ調理中の油層がバブリング状態であることを特徴とするフライ調理方法に関する。すなわち、本発明は、具材から発生する、または、吹き入れられることによって生じる水蒸気等の気体の気泡(バブリング気泡)によってバブリングされた状態の油層でフライ調理すること特徴とするフライ調理方法である。本発明のバブリングされている状態の油層においては、油脂が激しく攪拌されており、その結果、油槽内の油温は場所によらず均一となり、フライ用具材に効率よく接触するため短時間で調理が終了するという効果を有する。さらには、油脂がフライ調理における加熱源にも効率よく接触し、また、加熱源との接触時間が短く過加熱されることもないため、油脂の劣化を抑制することができるという効果を有する。
バブリング気泡を含有し、バブリング状態にある油層域は、好適なフライゾーンを提供する。ここで、フライゾーンは、温度が実質的に均一であり、実際にフライ調理が行われる油層域である。本発明においては、フライ調理時に大きなフライゾーンを提供することができる。例えば、フライ油層の全体積の50%〜100%、好ましくは60%〜100%、さらに好ましくは70%〜100%、特に好ましくは80%〜99.99%、最も好ましくは95〜99.9%にバブリング気泡が存在しバブリング状態にあってフライゾーンを提供することができる。油層の50%以上に気泡が存在する状態とは、フライ油層の高さの中央の位置から上が気泡を有している状態をいい、その部分がバブリングされている場合をいう。同様に、油層の70%以上に気泡が存在する状態とは、油層の高さの下から30%の位置から上が気泡を有している状態をいう。油面付近のみがバブリングされていても本発明の効果は得られない。バブリングされている油層域(フライゾーン)が少なすぎると油脂の攪拌による加熱源/油脂/具材間の好適な熱交換効果が得られない。また、加熱源からあまりに離れていると上述の効果が得られないため、バブリングされている油層域に加熱源が含まれるか、比較的近い位置にあることが好ましい。
フライゾーンにおける油温は均一であり、熱効率もよいため、短時間で好適にフライ調理することができる。つまり、本発明のフライ調理方法はフライゾーンを調整することができ、また、極めて広いフライゾーンを有するフライ調理を可能とすることができる。バブリングされているフライゾーンは具材の設置方法や水蒸気等の気体の吹き入れの位置によって調整することができ、油層全てをフライゾーンにすることもできる。
ここで、バブリングフライゾーンにおける気泡含有率が2〜30%、好ましくは3〜30%、さらに好ましくは4〜30%の場合、攪拌等がなされることによる本発明の効果を好適に得ることができるため好ましい。
気泡含有率とは気泡を含んだ油層全体に占める気泡の割合(体積比)をいい、実際上は、例えば1分間の気泡量を観察し、その平均値を気泡含有率とすることができる。また、油面の上昇率によっても観察、把握することができる。すなわち、気泡を存在させないときの油層の油面を基準として、気泡を存在させたときの油層の油面の上昇した高さ分に基づいて、気泡含有率を算出することができる。気泡含有率が2%以下であると好適なバブリングが行われず、逆に30%以上であるとバブリングが激しすぎて具材の衣が剥離する場合や、油層からの油はね、油が溢れる等が生じるため好ましいとはいえない。
さらに、油層の比重が0.80以下、好ましくは0.79以下、さらに好ましくは0.78以下である場合、当該油層は気泡を一定量含むことができ、バブリングが好適に行われる。加えて、比重が小さいことにより、具材が油中に沈むことが期待される。外面的には、気泡の存在する油層部分の比重は、上記同様に油面の上昇率や具材の体積等から算出することができる。
本発明の方法は上述の通り、フライゾーンが大きいという特徴があるが、この特徴を生かすためには、フライ用具材を油中に沈めて調理することが好ましい。キャリアー等により強制的に沈めることもできるが、例えば、油層の比重が小さくなり、具材が沈降する場合も好ましい。
また、具材が油面付近にある場合でも、バブリングされているため、具材の上面にも油が接触する機会が多い。通常のてんぷら等のフライ調理の場合、油面に具材が浮かんでいる状態で調理されるため、片面しか調理されず、時間的にも、また、品質面においても問題が生じる。通常のフライ調理方法では、油面に浮かんだ具材の下面に気泡が滞留するため、フライ調理として好ましくない点があるが、油の比重が小さくなり、具材が少し沈降することで両面が調理され、バブリング効果で気泡が滞留しなくなれば好適である。
本発明のフライ調理方法によれば、油層がバブリングされることにより攪拌され、対流することで、具材に対しては効率よく加熱調理することができ、短時間で具材が調理され、例えば具材の中心温度を短時間で上昇させることができる。この場合でも特に油温を高温にする必要がないため、衣が焦げる等のこともなく、また、油温が均一であることから外観、風味も高品質の調理品を得ることができる。
さらに、バブリングにより、熱源との接触効率もよく、油に対する熱効率もよく、また、対流することにより熱源による過加熱も抑止することができ、油の劣化を抑制する効果も有する。併せて、油に対する熱効率がよいことから、熱源の温度自体も無理に高くする必要がないことから、さらに、油の劣化を抑制することができる。この場合、熱源との接触面積が広いほど好ましく、例えば油槽側面加熱等が好ましい。
上述の通り、フライゾーンが広いため、一度に多くの具材を揚げることができるため、作業効率、コスト性にも優れている。
本発明において、フライ調理に供する油層は、その油面から油底までの距離が、5cm〜200cm、好ましくは10〜200cm、より好ましくは10〜100cm、さらに好ましくは10〜40cmであることが望ましい。また、油面の表面積(SA)は、30〜30,000cm2、好ましくは30〜3,000cm2、より好ましくは30〜1,000cm2であることが望ましい。使用するフライ調理器は、フライ油を供給したときそのような油層を提供し得る油槽を有するものであり、油槽は立方体形状であっても円筒体形状であってもよい。
ここで、フライ調理とは、フライ、から揚げ、天ぷら、衣揚げ等の比較的多量の油脂を熱媒として使用する加熱調理方法をいい、具材の種類、形態等は特に制限されない。
フライ調理に供される具材としては、コロッケ、とんかつ、メンチカツ、から揚げ、魚介類フライ、肉類フライ、野菜類フライ、かき揚げ、天ぷら、ハムカツ、フライドポテト、揚げ肉団子、プリフライタイプの天ぷら、油揚げ米菓(揚げ煎餅等)、油揚げスナック、油揚げ、さつま揚げ、アメリカンドッグ、カレーパン、ピロシキ、春巻等が含まれる。特に偏平状具材としては、コロッケ、とんかつ、メンチカツ、ハムカツ、魚のフライ等が含まれる。
本発明のフライ方法の実施形態として、例えば、フライ用具材の充填率が10%〜35%、好ましくは12%〜30%であり、さらに好ましくは15〜25%であり、該フライ用具材が油面から下になるよう設置するフライ方法を例示することができる。この場合、具材自体から生じる水蒸気等の気泡により、具材の下部から上の油層部は気泡を含み、バブリングされることになる。ここで、充填率が10%未満の場合は好適にバブリングされないため好ましくない。また、充填率が35%を超える場合は油温の著しい低下等によりフライ調理自体に支障が生じるため好ましくない。
充填率とは、調理時に油層に充填される具材の総体積に対する具材の総体積と油層体積との和の百分率で、(具材総体積/(具材総体積+油層体積)×100)で表される。
ここで、油面から下になるように設置してフライ調理するとは、油面に浮かべてフライ調理している場合を除くという意味であり、完全に油中に固定されている場合は当然であるが、実質上調理されている間には油中にある場合や、具材の一部は油面から上に出ているが、全体的には油面から下で調理することが認識でき、油面に浮かべて調理しているものではないと認識できる場合をいう。
また、充填率が高くても、あまりに油面が広く、油層が浅い場合には、バブリングが生じ難いため、油面は狭く、油層が深い方が本発明のフライ調理方法としては好適である。さらに、これらはフライ調理に支障がない程度の関係であることが必要である。
ここで、例えば、油面の表面積(SA)と油底から油面までの高さHAとが、HA/SA1/2=0.6〜3.5、好ましくは0.65〜3.0、さらに好ましくは0.7〜2.75なる関係を満たす条件の下で、該油層中でフライ調理することを特徴とするフライ調理方法を例示することができる。これらの関係にある場合、好適なバブリングとフライ作業性が確保されるため好ましい。
具材自体から発生する気泡によりバブリングを行う場合には、フライ用具材の性質も影響する。例えば具材の水分は影響を与え、水分が30質量%以上、好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上である場合、フライ調理中に発生する水蒸気等により好適にバブリングされるため好ましい。
具材の形状に関しては特に制限はされないが、例えば、コロッケ、トンカツ等の形状が偏平状である具材については、その広い面を含む平面が油面に対して角度をなすように設置してフライ調理を行うことで、具材の下部に気泡が溜まることなくフライ調理することができ、油層全体の対流も好適となるため好ましい。形状が偏平状であるフライ具材は、その広い扁平面を含む平面が油面に対して、好ましくは45°〜135°、より好ましくは60°〜120°、さらに好ましくは70°〜110°、特に好ましくは75°〜105°の角度をなすように配置することができる。また、特に、偏平状具材を、その広い面を油面とかかる角度をなすようにキャリヤーに設置しフライ調理を行うことで、好適に上記フライ調理を行うことができる。通常のフライ調理においては、具材は油面と平行または油面に浮かせて調理するため、前記に対応する具材と油面の角度は約180度を保っている。
上記偏平状具材を、油面より下に設置することで、上述の通り、その広い面が油面と角度をなすようにキャリヤーに設置し、フライ調理を行うことは本発明の好ましい態様といえる。
特に、該偏平状の具材は、通常は油面に浮かべてフライ調理することから、具材の充填率も低く、バブリングされないが、上述の方法によれば本発明のフライ調理方法により調理することができるため好ましい態様といえる。
また、本発明の態様として、フライ調理中において、油層中に気体を吹き入れることを特徴とするフライ調理方法を例示することができ、好ましくは、前記気体を微細な気泡となるよう吹き入れることを特徴とするフライ調理方法に関する。
本発明においては、具材自体から発生する気泡によりバブリングを行うばかりでなく、油層中に強制的に気体を吹き入れることにより、好ましくは微細な気泡となるように吹き入れることにより、油層をバブリング状態とすることができる。吹き入れは、一箇所でも、数箇所でもよい。また、微細な気泡とするためには、吹き入れ口に多孔性のカバーを設置する等、吹き入れ口で調整することもでき、口の小さな吹き入れ口を多数設置する等の吹き入れ口の数によって調整することもできる。
また、吹き入れ口の設置場所も特に制限されない。設置場所は底面でも、中段でもよく、この設置場所によって、バブリングされる油層域、つまり、フライゾーンを調整することができる。
吹き入れる気体は特に制限されないが、不燃性で、食品加工上使用が認められているガスであることが好ましい。不活性ガスであればなお好ましい。例えば窒素、二酸化炭素、蒸気を使用することができる。
また、吹き入れる気体が水蒸気である場合も好ましい。この場合、油脂自体の臭い等の品質を調整する目的で使用することもできる。
特に、油温の管理等を含むフライ作業、フライ品質等を考えれば、加熱された気体を吹き入れることが好ましい。また、気体の温度としては150〜300℃、好ましくは160〜280℃、さらに好ましくは170〜250℃である。この場合、具材による油温の変化の調整をすることもできるため好ましい。
また、気体は、油1L当たり20〜3000mL/秒、好ましくは25〜2500mL/秒、より好ましくは30〜2000mL/秒の流速で吹き入れることが望ましい。特に、吹き入れる気体と油との間の温度差が大きいほど、気体の吹き入れ量は少なくてすむ。例えば、窒素を吹き入れる場合、油が20℃であるときには40mL/秒で吹き入れることが必要な場合でも、油が180℃であるときには約26mL/秒で吹き入れればよい。
本発明においては、バブリング気泡の存在状態を調節することにより、具材近傍における油の流速、フライ油を加熱するための熱源(好ましくは、熱源は、油槽の側壁内に内蔵される)近傍における油の流速を調節することが好ましい。具材近傍における油の流速は、2〜100cm/秒、好ましくは5〜90cm/秒、より好ましくは7.5〜80cm/秒、特に好ましくは10〜70cm/秒とすることが望ましい。また、熱源近傍における油の流速は、1〜100cm/秒、好ましくは2〜90cm/秒、より好ましくは3〜80cm/秒、特に好ましくは5〜70cm/秒とすることが望ましい。これらの流速は、具材の充填率、具材の水分、気体吹き入れの流速などを調整することにより調節することができる。
また、本発明においては、具材周辺で熱交換され温度が低下した油が円滑に油面から側面の加熱源に流れ、再度加熱された油が円滑に具材に接触し得るように油を対流させることが好ましい。例えば、具材間の油が気泡の作りだす流れに沿って油面に到達した後、加熱部である油槽側壁に沿って流下し、その後具材に接触するようにすることが好ましい。これは、例えば、油槽底面に設けられた気体吹き入れ口の数を中央部に多く、側壁方向に向うに従って少なくするか、あるいは吹き入れ口の大きさを中央部で大きく、側壁方向に向うに従って小さくすることによって行うことができる。このような対流を生じさせることにより、気泡が具材表面から迅速に離れ、より好適にフライ調理を行うことができる。また、対流の速度を具材間に若干の陰圧が生じるように設定することが好ましい。このような陰圧は、具材からさらなる気泡を発生させ、したがって余分な水分を具材から蒸発させるので、より一層好適にフライ調理を行うことができる。なお、本発明において、加熱源は、フライ油層中に存在する具材に対応する油槽側壁内の位置に設置することが好ましい。
本発明において、具材をフライ油中に沈めてフライ調理することにより、上述の効果を得ることができる。ここで、具材はフライ油中で加熱されるため、対流により油面に到達した油の温度は低い状態にあることがわかる。従来のフライ調理器・調理方法では、油面が最も温度が高いため油が劣化し易いが、本発明の方法によれば、油が劣化し難いという効果も得られる。
図1は、気体の吹き入れにより本発明を実施するためのフライ調理器の一例を示す概略斜視図であり、図1Bは、図1Aの縦断面図である。図1Aおよび1Bに示すフライ調理器10は、縦長の有底筒状油槽101を備える。図1Aおよび1Bにおいて、油槽101は、4つの側壁と1つの底壁により規定される実質的に直方体の形状を有する。この油槽101は、一定の間隔を隔てて、筺体102により囲まれている。図1Bに示されるように、油槽101の外側側面は、油槽101に充填されるフライ油OLを加熱するためのヒーターユニット103により囲包されている。油槽101の底部近傍には、上面に多数の透孔を有する気体吹き入れ管104が例えば同一面内に蛇行して設置されている。バブリング気体源105からバブリング気体が気体吹き入れ管104に供給される。バブリング気体は気体吹き入れ管104の多数の透孔から気泡BBとなってフライ油OL中を上昇する。HAは、上記油面OSから油底までの距離(高さ)である。なお、気体吹き入れ管104の代わりに油槽の底板に多数の気体吹き入れ口を設け、その下から気体を吹き入れるようにすることもできる。
図2Aは、具材を立てた状態で調理するために使用され得る具材キャリアーの一例を示す概略斜視図であり、図2(A)は、概略斜視図であり、図2Bは、図2Aのキャリアーに具材を設置した状態を示す概略側面図である。図2Aおよび図2Bに示すキャリアー20は、全体的に筐状体に構成されている。キャリアー20は、金属ワイヤのような棒状体で立方体形状に形成された下部枠体201、および下部枠体201の上に連接され、金属ワイヤのような棒状体で下部枠体201とほぼ同様に立方体形状に形成された上部枠体202を備える。下部枠体201内は、ほぼ凹字状に形成された複数の仕切り棒201a〜201cにより仕切られており、下部枠体201とともに複数(この場合4つ)のセクション201sに分けられている。いうまでもなく、凹字状の仕切り棒は、その水平部位において下部枠体201に支持される。下部枠体201の底には、セクション201sに収容される具材を下側から支持するための2本の棒状部材203a、203bが差し渡されており、この棒状部材203a、203bは、キャリアー20の側部において下部枠体201および上部枠体202に沿って直立し、上部枠体202を越えてから斜め上方に延びて合流し、取っ手204を構成している。各仕切り棒201a〜201c間の距離および仕切り棒201aまたは201cと下部枠体201との間の距離は、例えば、図2Bに示すように、セクション201sに扁平形状の具材(例えば、コロッケ)30を収容したとき、実質的に該具材が上に述べたように角度をもって立っている状態を保持し得るようなものである。なお、図2に示すキャリヤーは、その周側面および底面をメッシュもしくは金網で覆うことができ、この場合、バスケット状となるため、扁平形状以外の具材も通常のように投入、フライ調理することができる。また、上部枠体202は、これを設けなくともよい。
図3Aおよび3Bは、対流を好適に調節し得るフライ調理器であって、図1に示すフライ調理器における気体吹き入れ管104の代わりに、油槽の底板111に気体吹き入れ口を多数設け、この底板の下から気体を吹き入れ口を介して油OL中に吹き入れる構成のフライ調理器を示す。横断面を示す図3Aに示されるように、油槽101の横方向中央部における気体吹き入れ口112は、数が多く(および/またはサイズが大きく)、油槽101の側面に向って吹き入れ口113、吹き入れ口114の順にその数が少なくなる(および/またはサイズがちいさくなる)。このようなフライ調理器を用いてフライ調理すると、縦断面を示す図3Bに矢印で示されるように、油は、具材30間において気泡の作りだす流れに沿って油面に到達した後、ヒーター103の内蔵された油槽側壁に沿って流下し、その後具材に接触するように効率的に対流し得る。
実施例1
下記試験条件で、本発明によるフライ方法を実施可能な試作フライヤーを用いた場合と、従来のフライヤーを用いた場合において、調理後のコロッケの品温(中心温度)を比較した。
試験条件:
フライ調理器
試作フライヤー
油槽形状 :横10cm、縦18cm、高さ21cm
油量 :2.0リットル
具材の配置:コロッケの広い面を油面と垂直となるように、また、油中に完全に沈んだ状態となるように固定した。
従来機(市販5L型電機フライヤー、エイシン電機EF−5型)
油槽形状 :横25cm、縦27cm、高さ13cm
油量 :5.0リットル
具材の配置:コロッケの広い面を油面と平行となるように配置し、とくに固定はしなかった(従来のフライ方法)。
油温:具材を投入していないときの温度が180℃となるように設定。
具材:業務用冷凍コロッケ(75g/個)×4個
フライ時間:6分間
品温の測定:フライ後6分間室温放置した時点で、熱電対式デジタル温度計にて各コロッケの中心温度を測定した。実験は3回繰り返し、計12個のコロッケについて中心温度を測定した。結果を図4に示す。また、図4に示すデータをまとめたものを表1に示す。
図4および表1に示す結果から明らかなように、本発明による試作フライヤーで揚げたコロッケは、従来のフライヤーで揚げたものより中心温度が高く、温度のばらつきが少なかった。すなわち、より短時間で、揚げむらの少ないフライ品を調理することが可能であった。
また、フライ調理完了の目安となる中心温度80℃を中心に、それぞれの温度に達するためのフライ時間を下記表2に示す。
表2に示す結果から、本発明によれば、従来のフライヤーを用いた場合よりも短時間でフライ調理を行うことができることがわかる。
実施例2
下記条件で、本発明によるフライ方法を実施可能な試作フライヤーを用いた場合と、従来のフライヤーを用いた場合において、フライ調理時のフライ油の状態(泡の割合、流速)およびフライ調理後のコロッケの状態(外観、中心温度)を比較した。
試験条件:
フライ調理器
<本発明機>
油槽形状 :横9cm、縦16cm、高さ17cm
油量 :1500mLの油を添加
ヒーター :ヒーターは油槽の左右の側壁面に内蔵されており、油槽内に露出していない。
具材の配置:コロッケの広い面を油面と垂直となるように、また、油中に完全に沈んだ状態となるように固定した。
<従来機>(エイシン電機EF−3L型)
油槽形状 :横24cm、縦23cm、高さ11cm
油量 :3000mLの油を添加
ヒーター :ヒーターは油槽内の下部中央に配置されている。
具材の配置:コロッケの広い面を油面と平行となるように配置し、とくに固定はしなかった(従来のフライ方法)。
温度設定:具材を投入していないときの温度が180℃となるように設定。
具材 :業務用冷凍コロッケ(75g/個)×3個
フライ時間:6分間
気泡含有率の測定:油面の上昇率から換算して求めた。
油の対流速度の測定:油とほぼ同一の比重を有する固形物(揚げかす等)を油に混入し、その移動速度を調べることにより油の対流速度とした。
コロッケの中心温度の測定:フライ調理後6分間室温で放置した時点で熱電対式デジタル温度計で測定した。
結果を下記表3および表4に示す。
表3に示す結果からもわかるように、本発明の方法によれば、フライ油層中に気泡が好適に含有されていることから対流が生じ、熱源、具材近傍に油が滞留することなく、好適にフライ調理が行える。特に、従来の方法では、油面に浮かんだ具材の下面では油が滞留してしまっていることがわかった。
また、表4に示す結果からもわかるように、本発明によるフライ調理後の具材の中心温度が従来に比べて高いことから、具材は好適に加熱調理されている。また、本発明によれば、揚げムラもなく、好適な品質のフライ調理品を得ることができることがわかった。
以上述べたように、本発明は、フライ用具材が短時間で均一に調理することができ、併せて、使用する油の劣化も抑制することができるフライ調理方法を提供する。また、作業時間の短縮や、廃油処理量の低減という環境面やコスト面での効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
図1Aおよび図1Bは、気体の吹き入れにより本発明を実施するためのフライ調理器の一例を示す図、
図2Aおよび2Bは、具材を立てた状態で調理するために使用され得る具材キャリアーの一例を示す図、
図3Aおよび図3Bは、気体の吹き入れにより本発明を実施するためのフライ調理器の別の例を示す図、
図4は、本発明により調理されたコロッケの中心温度を示すグラフ。
本発明は、フライ調理方法に関する。
背景技術
フライ調理は、具材をそのまま、またはパン粉、小麦粉等からなる衣で被覆した状態で、高温(通常160〜180℃)のフライ油に投入することにより加熱する調理方法である。
従来、冷凍食材や、厚みのある食材、衣が厚い食材(コロッケや豚カツのようなパン粉揚げ類等)の場合、具材の内部の温度を短時間で上げることが困難であるため、フライ時間が長くなる。特に、具材の中心温度がなかなか上昇しない。具材の内部の温度が十分に上昇しないと食味面で問題があるだけでなく、衛生上の問題が生じることもある。
具材の温度をより短時間で上昇させようと、油温を高くした状態(例えば、200℃程度)でフライ調理すると、具材表面のみが過度に加熱されてしまい、「焦げ」が生じる等の外観や食味上の問題が生じる。また、油温を高くすることはフライ油の劣化を促進し、その結果、フライ調理品の風味等へ悪影響を与えるとともに、発煙・発臭が増えて作業環境が悪化することや、廃油の発生量が増加するという環境面・処理コスト面における弊害が生じる。
本発明は、フライ用具材を短時間で均一に調理することができ、併せて、使用する油の劣化も抑制することができるフライ調理方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明者らは、鋭意研究した結果、フライ調理において、フライ油層が気泡を含有し、バブリング(泡立ち)状態となることで、油層が攪拌され、効率よく具材をフライ調理することができ、また、フライ油の劣化も少なくなることを見いだした。本発明はこの知見に基づく。
すなわち、本発明は、フライ調理中にフライ油層の少なくとも一部の領域にバブリング気泡を存在させた状態で具材をフライ調理することを特徴とするフライ調理方法を提供する。本発明において、好ましくは、油層の50%(体積)以上が気泡を有し、バブリング状態にある。また、油層の気泡含有率は、好ましくは、2%以上である。さらに、油層の比重は、0.80以下であることが好ましい。
本発明において、フライ用具材の充填率は10%〜35%であり、フライ用具材全体が油面より下になるよう設置することが好ましい。また、油面の面積SAと油底から油面までの高さHAとが、HA/SA1/2=0.6〜3.5なる関係を満たす条件の下で、油層中でフライ調理することも好ましい。好ましくは、フライ用具材の水分は30質量%以上である。形状が偏平状である具材に関しては、その広い面を含む平面が油面に対して角度をもつように設置してフライ調理を行うことが好ましく、さらには偏平状具材を、その広い面が油面対して角度をもつようにキャリヤーに設置し、フライ調理を行うことが好ましい。
また、フライ調理中において、油層中に気体を吹き入れることにより油層をバブリング状態に維持することができる。その際、好ましくは気体を微細な気泡となるよう吹き入れる。前記気体は不活性ガス、窒素、二酸化炭素のうちの1種または2種以上であることが好ましく、気体が水蒸気であることがより好ましい。さらには、加熱された気体を油層中に吹き入れることが特に好ましい。
発明を実施するための最良の形態
本発明は、具材をフライ調理するに際し、フライ調理中の油層がバブリング状態であることを特徴とするフライ調理方法に関する。すなわち、本発明は、具材から発生する、または、吹き入れられることによって生じる水蒸気等の気体の気泡(バブリング気泡)によってバブリングされた状態の油層でフライ調理すること特徴とするフライ調理方法である。本発明のバブリングされている状態の油層においては、油脂が激しく攪拌されており、その結果、油槽内の油温は場所によらず均一となり、フライ用具材に効率よく接触するため短時間で調理が終了するという効果を有する。さらには、油脂がフライ調理における加熱源にも効率よく接触し、また、加熱源との接触時間が短く過加熱されることもないため、油脂の劣化を抑制することができるという効果を有する。
バブリング気泡を含有し、バブリング状態にある油層域は、好適なフライゾーンを提供する。ここで、フライゾーンは、温度が実質的に均一であり、実際にフライ調理が行われる油層域である。本発明においては、フライ調理時に大きなフライゾーンを提供することができる。例えば、フライ油層の全体積の50%〜100%、好ましくは60%〜100%、さらに好ましくは70%〜100%、特に好ましくは80%〜99.99%、最も好ましくは95〜99.9%にバブリング気泡が存在しバブリング状態にあってフライゾーンを提供することができる。油層の50%以上に気泡が存在する状態とは、フライ油層の高さの中央の位置から上が気泡を有している状態をいい、その部分がバブリングされている場合をいう。同様に、油層の70%以上に気泡が存在する状態とは、油層の高さの下から30%の位置から上が気泡を有している状態をいう。油面付近のみがバブリングされていても本発明の効果は得られない。バブリングされている油層域(フライゾーン)が少なすぎると油脂の攪拌による加熱源/油脂/具材間の好適な熱交換効果が得られない。また、加熱源からあまりに離れていると上述の効果が得られないため、バブリングされている油層域に加熱源が含まれるか、比較的近い位置にあることが好ましい。
フライゾーンにおける油温は均一であり、熱効率もよいため、短時間で好適にフライ調理することができる。つまり、本発明のフライ調理方法はフライゾーンを調整することができ、また、極めて広いフライゾーンを有するフライ調理を可能とすることができる。バブリングされているフライゾーンは具材の設置方法や水蒸気等の気体の吹き入れの位置によって調整することができ、油層全てをフライゾーンにすることもできる。
ここで、バブリングフライゾーンにおける気泡含有率が2〜30%、好ましくは3〜30%、さらに好ましくは4〜30%の場合、攪拌等がなされることによる本発明の効果を好適に得ることができるため好ましい。
気泡含有率とは気泡を含んだ油層全体に占める気泡の割合(体積比)をいい、実際上は、例えば1分間の気泡量を観察し、その平均値を気泡含有率とすることができる。また、油面の上昇率によっても観察、把握することができる。すなわち、気泡を存在させないときの油層の油面を基準として、気泡を存在させたときの油層の油面の上昇した高さ分に基づいて、気泡含有率を算出することができる。気泡含有率が2%以下であると好適なバブリングが行われず、逆に30%以上であるとバブリングが激しすぎて具材の衣が剥離する場合や、油層からの油はね、油が溢れる等が生じるため好ましいとはいえない。
さらに、油層の比重が0.80以下、好ましくは0.79以下、さらに好ましくは0.78以下である場合、当該油層は気泡を一定量含むことができ、バブリングが好適に行われる。加えて、比重が小さいことにより、具材が油中に沈むことが期待される。外面的には、気泡の存在する油層部分の比重は、上記同様に油面の上昇率や具材の体積等から算出することができる。
本発明の方法は上述の通り、フライゾーンが大きいという特徴があるが、この特徴を生かすためには、フライ用具材を油中に沈めて調理することが好ましい。キャリアー等により強制的に沈めることもできるが、例えば、油層の比重が小さくなり、具材が沈降する場合も好ましい。
また、具材が油面付近にある場合でも、バブリングされているため、具材の上面にも油が接触する機会が多い。通常のてんぷら等のフライ調理の場合、油面に具材が浮かんでいる状態で調理されるため、片面しか調理されず、時間的にも、また、品質面においても問題が生じる。通常のフライ調理方法では、油面に浮かんだ具材の下面に気泡が滞留するため、フライ調理として好ましくない点があるが、油の比重が小さくなり、具材が少し沈降することで両面が調理され、バブリング効果で気泡が滞留しなくなれば好適である。
本発明のフライ調理方法によれば、油層がバブリングされることにより攪拌され、対流することで、具材に対しては効率よく加熱調理することができ、短時間で具材が調理され、例えば具材の中心温度を短時間で上昇させることができる。この場合でも特に油温を高温にする必要がないため、衣が焦げる等のこともなく、また、油温が均一であることから外観、風味も高品質の調理品を得ることができる。
さらに、バブリングにより、熱源との接触効率もよく、油に対する熱効率もよく、また、対流することにより熱源による過加熱も抑止することができ、油の劣化を抑制する効果も有する。併せて、油に対する熱効率がよいことから、熱源の温度自体も無理に高くする必要がないことから、さらに、油の劣化を抑制することができる。この場合、熱源との接触面積が広いほど好ましく、例えば油槽側面加熱等が好ましい。
上述の通り、フライゾーンが広いため、一度に多くの具材を揚げることができるため、作業効率、コスト性にも優れている。
本発明において、フライ調理に供する油層は、その油面から油底までの距離が、5cm〜200cm、好ましくは10〜200cm、より好ましくは10〜100cm、さらに好ましくは10〜40cmであることが望ましい。また、油面の表面積(SA)は、30〜30,000cm2、好ましくは30〜3,000cm2、より好ましくは30〜1,000cm2であることが望ましい。使用するフライ調理器は、フライ油を供給したときそのような油層を提供し得る油槽を有するものであり、油槽は立方体形状であっても円筒体形状であってもよい。
ここで、フライ調理とは、フライ、から揚げ、天ぷら、衣揚げ等の比較的多量の油脂を熱媒として使用する加熱調理方法をいい、具材の種類、形態等は特に制限されない。
フライ調理に供される具材としては、コロッケ、とんかつ、メンチカツ、から揚げ、魚介類フライ、肉類フライ、野菜類フライ、かき揚げ、天ぷら、ハムカツ、フライドポテト、揚げ肉団子、プリフライタイプの天ぷら、油揚げ米菓(揚げ煎餅等)、油揚げスナック、油揚げ、さつま揚げ、アメリカンドッグ、カレーパン、ピロシキ、春巻等が含まれる。特に偏平状具材としては、コロッケ、とんかつ、メンチカツ、ハムカツ、魚のフライ等が含まれる。
本発明のフライ方法の実施形態として、例えば、フライ用具材の充填率が10%〜35%、好ましくは12%〜30%であり、さらに好ましくは15〜25%であり、該フライ用具材が油面から下になるよう設置するフライ方法を例示することができる。この場合、具材自体から生じる水蒸気等の気泡により、具材の下部から上の油層部は気泡を含み、バブリングされることになる。ここで、充填率が10%未満の場合は好適にバブリングされないため好ましくない。また、充填率が35%を超える場合は油温の著しい低下等によりフライ調理自体に支障が生じるため好ましくない。
充填率とは、調理時に油層に充填される具材の総体積に対する具材の総体積と油層体積との和の百分率で、(具材総体積/(具材総体積+油層体積)×100)で表される。
ここで、油面から下になるように設置してフライ調理するとは、油面に浮かべてフライ調理している場合を除くという意味であり、完全に油中に固定されている場合は当然であるが、実質上調理されている間には油中にある場合や、具材の一部は油面から上に出ているが、全体的には油面から下で調理することが認識でき、油面に浮かべて調理しているものではないと認識できる場合をいう。
また、充填率が高くても、あまりに油面が広く、油層が浅い場合には、バブリングが生じ難いため、油面は狭く、油層が深い方が本発明のフライ調理方法としては好適である。さらに、これらはフライ調理に支障がない程度の関係であることが必要である。
ここで、例えば、油面の表面積(SA)と油底から油面までの高さHAとが、HA/SA1/2=0.6〜3.5、好ましくは0.65〜3.0、さらに好ましくは0.7〜2.75なる関係を満たす条件の下で、該油層中でフライ調理することを特徴とするフライ調理方法を例示することができる。これらの関係にある場合、好適なバブリングとフライ作業性が確保されるため好ましい。
具材自体から発生する気泡によりバブリングを行う場合には、フライ用具材の性質も影響する。例えば具材の水分は影響を与え、水分が30質量%以上、好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上である場合、フライ調理中に発生する水蒸気等により好適にバブリングされるため好ましい。
具材の形状に関しては特に制限はされないが、例えば、コロッケ、トンカツ等の形状が偏平状である具材については、その広い面を含む平面が油面に対して角度をなすように設置してフライ調理を行うことで、具材の下部に気泡が溜まることなくフライ調理することができ、油層全体の対流も好適となるため好ましい。形状が偏平状であるフライ具材は、その広い扁平面を含む平面が油面に対して、好ましくは45°〜135°、より好ましくは60°〜120°、さらに好ましくは70°〜110°、特に好ましくは75°〜105°の角度をなすように配置することができる。また、特に、偏平状具材を、その広い面を油面とかかる角度をなすようにキャリヤーに設置しフライ調理を行うことで、好適に上記フライ調理を行うことができる。通常のフライ調理においては、具材は油面と平行または油面に浮かせて調理するため、前記に対応する具材と油面の角度は約180度を保っている。
上記偏平状具材を、油面より下に設置することで、上述の通り、その広い面が油面と角度をなすようにキャリヤーに設置し、フライ調理を行うことは本発明の好ましい態様といえる。
特に、該偏平状の具材は、通常は油面に浮かべてフライ調理することから、具材の充填率も低く、バブリングされないが、上述の方法によれば本発明のフライ調理方法により調理することができるため好ましい態様といえる。
また、本発明の態様として、フライ調理中において、油層中に気体を吹き入れることを特徴とするフライ調理方法を例示することができ、好ましくは、前記気体を微細な気泡となるよう吹き入れることを特徴とするフライ調理方法に関する。
本発明においては、具材自体から発生する気泡によりバブリングを行うばかりでなく、油層中に強制的に気体を吹き入れることにより、好ましくは微細な気泡となるように吹き入れることにより、油層をバブリング状態とすることができる。吹き入れは、一箇所でも、数箇所でもよい。また、微細な気泡とするためには、吹き入れ口に多孔性のカバーを設置する等、吹き入れ口で調整することもでき、口の小さな吹き入れ口を多数設置する等の吹き入れ口の数によって調整することもできる。
また、吹き入れ口の設置場所も特に制限されない。設置場所は底面でも、中段でもよく、この設置場所によって、バブリングされる油層域、つまり、フライゾーンを調整することができる。
吹き入れる気体は特に制限されないが、不燃性で、食品加工上使用が認められているガスであることが好ましい。不活性ガスであればなお好ましい。例えば窒素、二酸化炭素、蒸気を使用することができる。
また、吹き入れる気体が水蒸気である場合も好ましい。この場合、油脂自体の臭い等の品質を調整する目的で使用することもできる。
特に、油温の管理等を含むフライ作業、フライ品質等を考えれば、加熱された気体を吹き入れることが好ましい。また、気体の温度としては150〜300℃、好ましくは160〜280℃、さらに好ましくは170〜250℃である。この場合、具材による油温の変化の調整をすることもできるため好ましい。
また、気体は、油1L当たり20〜3000mL/秒、好ましくは25〜2500mL/秒、より好ましくは30〜2000mL/秒の流速で吹き入れることが望ましい。特に、吹き入れる気体と油との間の温度差が大きいほど、気体の吹き入れ量は少なくてすむ。例えば、窒素を吹き入れる場合、油が20℃であるときには40mL/秒で吹き入れることが必要な場合でも、油が180℃であるときには約26mL/秒で吹き入れればよい。
本発明においては、バブリング気泡の存在状態を調節することにより、具材近傍における油の流速、フライ油を加熱するための熱源(好ましくは、熱源は、油槽の側壁内に内蔵される)近傍における油の流速を調節することが好ましい。具材近傍における油の流速は、2〜100cm/秒、好ましくは5〜90cm/秒、より好ましくは7.5〜80cm/秒、特に好ましくは10〜70cm/秒とすることが望ましい。また、熱源近傍における油の流速は、1〜100cm/秒、好ましくは2〜90cm/秒、より好ましくは3〜80cm/秒、特に好ましくは5〜70cm/秒とすることが望ましい。これらの流速は、具材の充填率、具材の水分、気体吹き入れの流速などを調整することにより調節することができる。
また、本発明においては、具材周辺で熱交換され温度が低下した油が円滑に油面から側面の加熱源に流れ、再度加熱された油が円滑に具材に接触し得るように油を対流させることが好ましい。例えば、具材間の油が気泡の作りだす流れに沿って油面に到達した後、加熱部である油槽側壁に沿って流下し、その後具材に接触するようにすることが好ましい。これは、例えば、油槽底面に設けられた気体吹き入れ口の数を中央部に多く、側壁方向に向うに従って少なくするか、あるいは吹き入れ口の大きさを中央部で大きく、側壁方向に向うに従って小さくすることによって行うことができる。このような対流を生じさせることにより、気泡が具材表面から迅速に離れ、より好適にフライ調理を行うことができる。また、対流の速度を具材間に若干の陰圧が生じるように設定することが好ましい。このような陰圧は、具材からさらなる気泡を発生させ、したがって余分な水分を具材から蒸発させるので、より一層好適にフライ調理を行うことができる。なお、本発明において、加熱源は、フライ油層中に存在する具材に対応する油槽側壁内の位置に設置することが好ましい。
本発明において、具材をフライ油中に沈めてフライ調理することにより、上述の効果を得ることができる。ここで、具材はフライ油中で加熱されるため、対流により油面に到達した油の温度は低い状態にあることがわかる。従来のフライ調理器・調理方法では、油面が最も温度が高いため油が劣化し易いが、本発明の方法によれば、油が劣化し難いという効果も得られる。
図1は、気体の吹き入れにより本発明を実施するためのフライ調理器の一例を示す概略斜視図であり、図1Bは、図1Aの縦断面図である。図1Aおよび1Bに示すフライ調理器10は、縦長の有底筒状油槽101を備える。図1Aおよび1Bにおいて、油槽101は、4つの側壁と1つの底壁により規定される実質的に直方体の形状を有する。この油槽101は、一定の間隔を隔てて、筺体102により囲まれている。図1Bに示されるように、油槽101の外側側面は、油槽101に充填されるフライ油OLを加熱するためのヒーターユニット103により囲包されている。油槽101の底部近傍には、上面に多数の透孔を有する気体吹き入れ管104が例えば同一面内に蛇行して設置されている。バブリング気体源105からバブリング気体が気体吹き入れ管104に供給される。バブリング気体は気体吹き入れ管104の多数の透孔から気泡BBとなってフライ油OL中を上昇する。HAは、上記油面OSから油底までの距離(高さ)である。なお、気体吹き入れ管104の代わりに油槽の底板に多数の気体吹き入れ口を設け、その下から気体を吹き入れるようにすることもできる。
図2Aは、具材を立てた状態で調理するために使用され得る具材キャリアーの一例を示す概略斜視図であり、図2(A)は、概略斜視図であり、図2Bは、図2Aのキャリアーに具材を設置した状態を示す概略側面図である。図2Aおよび図2Bに示すキャリアー20は、全体的に筐状体に構成されている。キャリアー20は、金属ワイヤのような棒状体で立方体形状に形成された下部枠体201、および下部枠体201の上に連接され、金属ワイヤのような棒状体で下部枠体201とほぼ同様に立方体形状に形成された上部枠体202を備える。下部枠体201内は、ほぼ凹字状に形成された複数の仕切り棒201a〜201cにより仕切られており、下部枠体201とともに複数(この場合4つ)のセクション201sに分けられている。いうまでもなく、凹字状の仕切り棒は、その水平部位において下部枠体201に支持される。下部枠体201の底には、セクション201sに収容される具材を下側から支持するための2本の棒状部材203a、203bが差し渡されており、この棒状部材203a、203bは、キャリアー20の側部において下部枠体201および上部枠体202に沿って直立し、上部枠体202を越えてから斜め上方に延びて合流し、取っ手204を構成している。各仕切り棒201a〜201c間の距離および仕切り棒201aまたは201cと下部枠体201との間の距離は、例えば、図2Bに示すように、セクション201sに扁平形状の具材(例えば、コロッケ)30を収容したとき、実質的に該具材が上に述べたように角度をもって立っている状態を保持し得るようなものである。なお、図2に示すキャリヤーは、その周側面および底面をメッシュもしくは金網で覆うことができ、この場合、バスケット状となるため、扁平形状以外の具材も通常のように投入、フライ調理することができる。また、上部枠体202は、これを設けなくともよい。
図3Aおよび3Bは、対流を好適に調節し得るフライ調理器であって、図1に示すフライ調理器における気体吹き入れ管104の代わりに、油槽の底板111に気体吹き入れ口を多数設け、この底板の下から気体を吹き入れ口を介して油OL中に吹き入れる構成のフライ調理器を示す。横断面を示す図3Aに示されるように、油槽101の横方向中央部における気体吹き入れ口112は、数が多く(および/またはサイズが大きく)、油槽101の側面に向って吹き入れ口113、吹き入れ口114の順にその数が少なくなる(および/またはサイズがちいさくなる)。このようなフライ調理器を用いてフライ調理すると、縦断面を示す図3Bに矢印で示されるように、油は、具材30間において気泡の作りだす流れに沿って油面に到達した後、ヒーター103の内蔵された油槽側壁に沿って流下し、その後具材に接触するように効率的に対流し得る。
実施例1
下記試験条件で、本発明によるフライ方法を実施可能な試作フライヤーを用いた場合と、従来のフライヤーを用いた場合において、調理後のコロッケの品温(中心温度)を比較した。
試験条件:
フライ調理器
試作フライヤー
油槽形状 :横10cm、縦18cm、高さ21cm
油量 :2.0リットル
具材の配置:コロッケの広い面を油面と垂直となるように、また、油中に完全に沈んだ状態となるように固定した。
従来機(市販5L型電機フライヤー、エイシン電機EF−5型)
油槽形状 :横25cm、縦27cm、高さ13cm
油量 :5.0リットル
具材の配置:コロッケの広い面を油面と平行となるように配置し、とくに固定はしなかった(従来のフライ方法)。
油温:具材を投入していないときの温度が180℃となるように設定。
具材:業務用冷凍コロッケ(75g/個)×4個
フライ時間:6分間
品温の測定:フライ後6分間室温放置した時点で、熱電対式デジタル温度計にて各コロッケの中心温度を測定した。実験は3回繰り返し、計12個のコロッケについて中心温度を測定した。結果を図4に示す。また、図4に示すデータをまとめたものを表1に示す。
図4および表1に示す結果から明らかなように、本発明による試作フライヤーで揚げたコロッケは、従来のフライヤーで揚げたものより中心温度が高く、温度のばらつきが少なかった。すなわち、より短時間で、揚げむらの少ないフライ品を調理することが可能であった。
また、フライ調理完了の目安となる中心温度80℃を中心に、それぞれの温度に達するためのフライ時間を下記表2に示す。
表2に示す結果から、本発明によれば、従来のフライヤーを用いた場合よりも短時間でフライ調理を行うことができることがわかる。
実施例2
下記条件で、本発明によるフライ方法を実施可能な試作フライヤーを用いた場合と、従来のフライヤーを用いた場合において、フライ調理時のフライ油の状態(泡の割合、流速)およびフライ調理後のコロッケの状態(外観、中心温度)を比較した。
試験条件:
フライ調理器
<本発明機>
油槽形状 :横9cm、縦16cm、高さ17cm
油量 :1500mLの油を添加
ヒーター :ヒーターは油槽の左右の側壁面に内蔵されており、油槽内に露出していない。
具材の配置:コロッケの広い面を油面と垂直となるように、また、油中に完全に沈んだ状態となるように固定した。
<従来機>(エイシン電機EF−3L型)
油槽形状 :横24cm、縦23cm、高さ11cm
油量 :3000mLの油を添加
ヒーター :ヒーターは油槽内の下部中央に配置されている。
具材の配置:コロッケの広い面を油面と平行となるように配置し、とくに固定はしなかった(従来のフライ方法)。
温度設定:具材を投入していないときの温度が180℃となるように設定。
具材 :業務用冷凍コロッケ(75g/個)×3個
フライ時間:6分間
気泡含有率の測定:油面の上昇率から換算して求めた。
油の対流速度の測定:油とほぼ同一の比重を有する固形物(揚げかす等)を油に混入し、その移動速度を調べることにより油の対流速度とした。
コロッケの中心温度の測定:フライ調理後6分間室温で放置した時点で熱電対式デジタル温度計で測定した。
結果を下記表3および表4に示す。
表3に示す結果からもわかるように、本発明の方法によれば、フライ油層中に気泡が好適に含有されていることから対流が生じ、熱源、具材近傍に油が滞留することなく、好適にフライ調理が行える。特に、従来の方法では、油面に浮かんだ具材の下面では油が滞留してしまっていることがわかった。
また、表4に示す結果からもわかるように、本発明によるフライ調理後の具材の中心温度が従来に比べて高いことから、具材は好適に加熱調理されている。また、本発明によれば、揚げムラもなく、好適な品質のフライ調理品を得ることができることがわかった。
以上述べたように、本発明は、フライ用具材が短時間で均一に調理することができ、併せて、使用する油の劣化も抑制することができるフライ調理方法を提供する。また、作業時間の短縮や、廃油処理量の低減という環境面やコスト面での効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
図1Aおよび図1Bは、気体の吹き入れにより本発明を実施するためのフライ調理器の一例を示す図、
図2Aおよび2Bは、具材を立てた状態で調理するために使用され得る具材キャリアーの一例を示す図、
図3Aおよび図3Bは、気体の吹き入れにより本発明を実施するためのフライ調理器の別の例を示す図、
図4は、本発明により調理されたコロッケの中心温度を示すグラフ。
Claims (19)
- フライ調理中にフライ油層の少なくとも一部の領域にバブリング気泡を存在させた状態で具材をフライ調理することを特徴とするフライ調理方法。
- 油層の50体積%以上の領域にバブリング気泡が存在し、該気泡存在領域がバブリング状態にある請求項1に記載のフライ調理方法。
- 気泡存在領域中の気泡含有率が2体積%以上であることを特徴とする請求項1に記載のフライ調理方法。
- フライ油の比重が0.80以下であることを特徴とする請求項1に記載のフライ調理方法。
- 具材の充填率が10%〜35%であり、該具材が油面から下になるよう設置することを特徴とする請求項1に記載のフライ調理方法。
- フライ調理中にフライ油層の少なくとも一部の領域にバブリング気泡を存在させた状態で具材をフライ調理することを包含し、該油層の50体積%以上の領域にバブリング気泡が存在し、該気泡存在領域がバブリング状態にあり、該気泡存在領域中の気泡含有率が2体積%以上であり、該フライ油の比重が0.80以下であり、該具材の充填率が10%〜35%であり、該具材が該フライ油層の油面から下になるよう設置することを特徴とするフライ調理方法。
- 油層の油面の面積SAと油底から油面までの高さHAとが、HA/SA1/2=0.6〜3.5なる関係を満たす条件の下で、該油層中でフライ調理することを特徴とする請求項5に記載のフライ調理方法。
- 油層の油面の面積SAと油底から油面までの高さHAとが、HA/SA1/2=0.6〜3.5なる関係を満たす条件の下で、該油層中でフライ調理することを特徴とする請求項6に記載のフライ調理方法。
- 形状が偏平状である具材をその広い面が油面に対して角度をなすように設置してフライ調理を行うことを特徴とする請求項5に記載のフライ調理方法。
- 偏平状具材を、その広い面が油面に対して角度をなすようにようにキャリヤーに設置し、フライ調理を行うことを特徴とする請求項9に記載のフライ調理方法。
- 油層中に気体を吹き入れることにより油層をバブリング状態に維持することを特徴とする請求項1に記載のフライ調理方法。
- 気体を微細な気泡となるよう吹き入れることを特徴とする請求項11に記載のフライ調理方法。
- 気体が不活性ガス、窒素、水蒸気、二酸化炭素のうち1種または2種以上であることを特徴とする請求項11に記載のフライ調理方法。
- 気体が水蒸気であることを特徴とする請求項13に記載のフライ調理方法。
- 気体を加熱された状態で吹き入れることを特徴とする請求項11に記載のフライ調理方法。
- 油層が、その油面から油底までの距離5〜200cmを有することを特徴とする請求項1に記載のフライ調理方法。
- 油層が、30〜30,000cm2の表面積を有することを特徴とする請求項1に記載のフライ調理方法。
- フライ油が、具材の近傍において2〜100cm/秒の流速を示すことを特徴とする請求項1に記載のフライ調理方法。
- フライ油が、フライ油槽を加熱するための加熱源の近傍において1〜100cm/秒の流速を示すことを特徴とする請求項1に記載のフライ調理方法。
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