JPWO2003040977A1 - 広告制作支援システム及び広告制作支援制御方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、広告の制作に従事するスタッフ毎に制作情報を管理する制作管理サーバ１０と、作業内容が終了したことを示す報告を制作管理サーバ１０に送信する複数のスタッフ端末３０ａ〜３０ｘとを備え、制作管理サーバ１０は、端末から報告が送信された際には、次の工程を進行させる命令を他のスタッフ端末３０ａ〜３０ｘに通知するものである。

Description

技術分野
本発明は、広告が制作されるまでの各種工程の作業内容又は進行状況を含む制作情報を管理する広告制作支援システムに関する。
背景技術
広告制作は、新聞及び雑誌広告等のいわゆる印刷物、テレビＣＭ及びラジオＣＭ等の放送メディア、又はインターネット広告等の双方向（インタラクティブ）メディアに関わるものである。また、広告制作は、広告主からの要望を広告の制作者が纏め上げ、広告物として作成するまでを行うものである。作成された広告主の希望する広告は、広告媒体やメディアに掲載（放送）され、広く一般に公開される。
この広告が行われるまでは、先ず広告の制作スタッフが複数名参加してそれぞれの役割を分担する。そして、各制作スタッフが、企画からカンプ制作、デザイン、フィニッシュ、校正を行い、最終的な広告主の確認を得る。その後、完成された広告は、新聞、雑誌等を扱う会社へ送付される。その広告の送付を受けた会社は、その広告を専用紙等に掲載する。
具体的には、先ず、広告の制作に必要な制作スタッフが呼び集められる。その複数の制作スタッフは、広告の企画内容が指示者から伝えられる。その企画内容が伝えられた各制作スタッフは、分担された各自の作業を行う。この一連の流れにより、広告制作が進行される。
これらの進行は、指示者が中心となって行われる。この指示者は、一の制作スタッフの作業が終了次第、次の担当者に順次指示（バトンリレー方式）を出す。これは、図１に示すように指示者を中心とした制作スタッフＡ〜Ｘが参加する。この制作スタッフＡ〜Ｘは、個々の作業を指示者の指示で行い、自己の作業結果を指示者に伝える。この作業結果が伝えられた指示者は、別の制作スタッフＡ〜Ｘに次の作業を指示する。
このような一連の流れでは、指示者が次なる指示を順次行っているため、指示者に掛かる負担が大きい。また、作業に携わっている制作スタッフＡ〜Ｘは、指示者からの変更点を修正する度に、その修正した情報を他の制作スタッフＡ〜Ｘにも伝達する必要性があるため、各制作スタッフＡ〜Ｘに掛かる負担も大きくなっている。
一方、広告制作の指示者は、各制作スタッフをまとめなければならないという負担があり、更には、各種の管理業務をコントロールしなければならない。この管理業務としては、例えば制作スタッフ間のスケジュール調整、広告制作に関するスケジュール管理、コスト管理、品質管理、最新情報の更新、又は各制作スタッフの進行状況の管理等が挙げられる。
ところで、近年においては、インターネットの登場により、帯域がナローバンドからブロードバンドへと変化している。これにより、制作スタッフ間ではデータサイズの大きい広告データの送受信が可能となっている。また、ミーティング、電話又はＦＡＸで行っていた広告内容の確認作業等が、全てインターネットのブラウザを介して行うことができるので、各制作スタッフは、簡易な方法で各制作スタッフ間の進行を任意の時間に確認することができる。
このように社会環境が変化して行く中で、広告制作もネットワークに対応したシームレスなデジタルワークフローの実現が要望されつつある。しかし、個々の作業単位はデジタル化しているが、それらの作業間を繋ぐ方法としては、制作スタッフが広告原稿を指示者等に渡したり、郵送業者が原稿をバイク等で郵送している。したがって、作業の一連の流れは、従来からの作業の流れと何ら変りがなかった。そのため、各制作スタッフにおける作業の効率は向上しているが、全体の作業の一連の流れは従来と変わらないため、広告業者は、デジタル機器を投資した分、広告の制作費用が高くなる場合があった。
そこで、本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ネットワークを介して広告制作に関わる作業を効率良く支援することのできる広告制作支援システムを提供することを目的とする。
発明の開示
上記目的を達成するために本願に係る発明は、広告が制作されるまでの各種工程の作業内容又は進行状況を含む制作情報を管理する際に、広告の制作に従事するスタッフ毎に制作情報を管理する制作管理サーバと、作業内容が終了したことを示す報告を制作管理サーバに送信する複数の端末とを有し、制作管理サーバは、端末からその報告が送信された際には、次の工程を進行させる命令を他の端末に通知することを特徴とする。
上記発明においては、制作管理サーバは、端末から送信されたパスワードと、予め記憶された複数の認証情報とを照合し、そのパスワードと一致する認証情報を検索することができたときは、制作管理サーバで管理されている各制作情報を端末の画面に表示させることが好ましい。
上記発明においては、制作情報には、広告の制作に用いる画像又は文章が制作材料として含められ、制作管理サーバは、端末から送信されたパスワードと、予め記憶された各認証情報とを照合し、そのパスワードと一致する認証情報を検索することができたときは、制作管理サーバで管理されている制作材料を端末に送信することが好ましい。
上記発明においては、端末は、スタッフからの入力操作により、作業内容に要した時間を制作管理サーバに送信し、制作管理サーバは、端末から送信された時間の大きさに応じて広告の制作に要した費用を計算することが好ましい。また、制作管理サーバは、制作された広告のデータ量の大きさに応じて広告の制作に要した費用を計算することが好ましい。
発明を実施するための最良の形態
以下本発明に係る広告制作支援システム及び広告制作支援制御方法を、その実施例を示す図面を参酌しながら詳述する。
図２は、本実施形態に係る広告制作支援システムの概略構成を示す図である。図２に示すように、広告制作支援システムは、広告が制作されるまでの各種工程の作業内容又は進行状況を含む制作情報を管理するものである。
この広告制作支援システムは、本実施形態では、制作管理サーバ１０と、指示者端末２０と、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘとを有する。制作管理サーバ１０、指示者端末２０及びスタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、ネットワーク４０に接続されている。このネットワーク４０は、例えば、インターネット、イントラネット、ＬＡＮ、専用回線等が挙げられる。
制作管理サーバ１０は、図３に示すように、本実施形態では、通信部１０１と、制御部１０２と、メールサーバ１０３と、制作スタッフ管理サーバ１０４と、素材管理サーバ１０６と、資産管理サーバ１０７とを有する。通信部１０１は、ネットワーク４０を介して、指示者端末２０とスタッフ端末３０ａ〜３０ｘとの間でデータの送受信を行うものである。
制御部１０２は、制作管理サーバ１０の全体を管理するものである。この制御部１０２は、例えばＣＰＵ等が挙げられる。メールサーバ１３は指示者端末２０又はスタッフ端末３０ａ〜３０ｘに各種情報を送信するためのアドレスを記憶するものである。制作スタッフ管理サーバ１０４は、広告の制作に関わる複数の制作スタッフ、又は制作スタッフを認証するための認証情報を記憶するものである。制作情報管理サーバ１０５は、各制作情報を記憶するものである。素材管理サーバ１０６は、広告素材を記憶するものである。資産管理サーバ１０７は、広告資産を記憶するものである。
具体的に、制作管理サーバ１０は、広告の制作に従事するスタッフ毎に制作情報を管理する。また、制作管理サーバは、作業内容が終了したことを示す報告がスタッフ端末３０ａ〜３０ｘから入力された際には、次の工程を進行させる命令を他のスタッフ端末３０ａ〜３０ｘに通知する。尚、後述する指示者端末２０又は各スタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、広告制作に関する情報（制作情報）等を更新することができる。
また、制作管理サーバ１０は、制作スタッフＡ〜Ｘから入力されたパスワードと、予め記憶された複数の認証情報とを照合し、そのパスワードと一致する認証情報を検索することができたときは、制作管理サーバ１０で管理されている各制作情報をスタッフ端末３０の画面に表示させるものでもある。
ここで、制作管理サーバ１０は、図４に示すように、例えば、仮想空間上のプロジェクトルームを指示者端末２０及び各スタッフ端末３０ａ〜３０ｘにおける画面上に表示させる。その画面上には、各制作スタッフＡ〜Ｘがログインするためのドア１１が配置されている。各制作スタッフＡ〜Ｘは、ドア１１の箇所をマウスでクリックすると、ログインするための専用画面が表示される。各制作スタッフＡ〜Ｘは、その専用画面に、作業指示者から予め取得した識別子を入力することで、ログインすることができる。
この仮想空間上のプロジェクトルームには、作業内容を報告するための掲示板１２と、制作に携わる制作スタッフの名前を表示させるスタッフ表１３と、各制作スタッフＡ〜Ｘが担当する作業についての各期限を示すスケジュール表１４とが配置されている。
その他には、広告の制作に用いる所定の図柄、文章、人物、ロゴ、挿絵、写真、画像等から構成される電子データを意味する広告素材１５（制作材料）と、既に発行された新聞又は雑誌の広告等の既に完成された電子的なデータを意味する広告資産１６（制作材料）とが表示されている。本実施形態では、この広告素材１５は、未だ発行されていない広告の電子データを意味する。また、広告資産１６は、既に発行された広告の電子データを意味する。
これらの広告素材１５又は広告資産１６は、制作スタッフＡ〜Ｘが自由にダウンロードすることができる。具体的に、制作管理サーバ１０は、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘから入力されたパスワードと、予め記憶された各認証情報とを照合し、そのパスワードと一致する認証情報を検索する。その認証情報を検索した制作管理サーバ１０は、制作スタッフの指示により、制作管理サーバ１０で管理されている広告素材１５又は広告資産１６を該当するスタッフ端末３０ａ〜３０ｘに送信する。
これにより、ログの管理が制作管理サーバ１０で行われるため、システムの管理者は、広告素材１５又は広告資産１６等を部外者に知得させないようにすることができる。更に、ログの管理が制作管理サーバ１０で行われるので、各制作スタッフＡ〜Ｘは、制作管理サーバ１０を通じて他の制作スタッフＡ〜Ｘへの連絡を何時でもすることができる。
また、仮想空間上のプロジェクトルームには、掲示板１２、スタッフ表１３、スケジュール表１４が配置されているので、各制作スタッフＡ〜Ｘは、その配置された掲示板１２等を通じて、他の制作スタッフＡ〜Ｘの役割とその作業範囲とを明確に理解することができる。更に、各作業を終えた制作スタッフＡ〜Ｘからの作業報告がスケジュール表１４に取込まれることで、各制作スタッフＡ〜Ｘは、各自のデータを共有化することができる。
指示者端末２０は、制作管理サーバ１０を通じて、広告制作に関する指示を各スタッフ端末３０ａ〜３０ｘにするものである。具体的に、指示者端末２０は、指示者が作成した制作情報を制作管理サーバ１０に記憶させる。この制作情報は、制作スタッフＡ〜Ｘが行う作業内容等が示されている。各スタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、制作スタッフＡ〜Ｘからの指示により、制作管理サーバ１０で記憶された各制作情報を画面上に表示させる。制作スタッフＡ〜Ｘは、画面上に表示された制作情報を見て自己の作業を行う。
また、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、作業内容が終了したことを示す報告を制作管理サーバに送信するものである。また、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、制作スタッフＡ〜Ｘが作成したデータを制作管理サーバ１０に記憶させるものでもある。更にスタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、制作スタッフＡ〜Ｘが行っている作業の進捗状況（作業が終了したこと、作業に対する成果物の送信を行うこと等）を制作管理サーバ１０に通知するものでもある。
尚、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、制作スタッフＡ〜Ｘからの入力操作により、作業内容に要した時間を制作管理サーバ１０に送信する。この制作管理サーバは、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘから送信された時間の大きさに応じて広告の制作に要した費用を計算することが好ましい。
上記構成を有する広告制作支援システムによる広告制作支援制御方法は、以下の手順により実施することができる。図５は、広告制作支援方法の手順を示すフロー図である。
図５に示すように、先ず、指示者が、指示者端末２０を用いて、制作情報を制作管理サーバ１０に記憶（登録）させる（Ｓ３０１）。ここで、制作情報は、例えば、作業名、作業のタイプ、作業内容、作業期限等からなる。この制作情報は、指示者がこれから任命する制作スタッフ毎に作成する。
次いで、指示者が、指示者端末２０を用いて、広告制作支援システムに参加するための制作スタッフＡ〜Ｘを任命する（Ｓ３０２）。具体的には、指示者端末２０が、指示者から入力された制作スタッフＡ〜Ｘを制作管理サーバ１０に登録する。
そして、制作管理サーバ１０が、任命された各制作スタッフＡ〜Ｘに対して、パスワードを発行する（Ｓ３０３）。このパスワードは、会員登録した際に発行するパスワードが挙げられる。その後、制作管理サーバ１０が、任命された制作スタッフＡ〜Ｘ毎に、その制作スタッフＡ〜Ｘに対応する制作情報を対応付ける（Ｓ３０４）。
その後、制作管理サーバ１０が、制作スタッフＡ〜Ｘ毎に対応付けられた制作情報を、その各制作スタッフＡ〜Ｘが使用するそれぞれのスタッフ端末３０ａ〜３０ｘに通知する（Ｓ３０５）。各制作スタッフＡ〜Ｘは、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘを通じて、通知された制作情報の閲覧し、自己の作業と作業期限との確認を行う（Ｓ３０６）。
具体的には、各制作スタッフＡ〜Ｘが、制作管理サーバ１０で発行されたパスワードを取得する。そのパスワードを取得した制作スタッフＡ〜Ｘは、取得したパスワードをスタッフ端末３０ａ〜３０ｘに入力し、ログオンする。図６に示すように、制作スタッフＡ〜Ｘがログオンすると、その制作スタッフＡ〜Ｘは、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘを通じて各種情報を閲覧することができる（Ｓ４０１〜Ｓ４０５）。尚、指示者も指示者端末２０を通じて上記各種情報を閲覧することができる。
すなわち、このスタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、制作スタッフＡ〜Ｘからパスワードが入力された場合には、そのパスワードと予め登録された各認証情報とを照合する。この照合をしたスタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、各認証情報の中から、入力されたパスワードと一致する認証情報を検索することができたときは、ログオンする。一方、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、各認証情報の中から、入力されたパスワードと一致する認証情報を検索することができないときは、エラー画面を表示させる（Ｓ４０６）。
ログオンが成功すると、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、ホーム画面を表示させる（Ｓ４０７）。このホーム画面には、次の画面への選択項目等が表示されている。各制作スタッフＡ〜Ｘは、制作情報の一覧を表示させるプロジェクト一覧画面（Ｓ４０８）、進捗状況等を知らせる掲示板画面（Ｓ４０９）へと進むことができる。
更に、各制作スタッフＡ〜Ｘは、制作管理データベースに格納されている各種データを表示させるデータベース表示画面（Ｓ４１０）、広告素材１５等を表示させる素材表示画面（Ｓ４１５）、各種ファイルの形式を他の形式へと変換させるファイルトランスファー表示画面（Ｓ４１６）、リモートプルーフ表示画面（Ｓ４１７）、アセットマネジメント表示画面（Ｓ４１８）へも進むことができる。
また、プロジェクト一覧画面（Ｓ４０８）からは、指示者が制作情報を登録するためのプロジェクト登録画面（Ｓ４１１）、指示者が制作スタッフＡ〜Ｘを任命するためのスタッフ登録画面（Ｓ４１２）へと進むことができる。更に、プロジェクト一覧画面（Ｓ４０８）からは、個々の制作情報を表示させるプロジェクト表示画面（Ｓ４１４）に進むことができる。
このプロジェクト表示画面からは、上述した（Ｓ４１５）〜（Ｓ４１８）の画面に進むことができる。また、プロジェクト表示画面からは、制作情報に関連する情報の一覧を表示させるオーバービュー表示画面（Ｓ４１９）、各制作スタッフＡ〜Ｘの作業期限を表示させるスケジュール表示画面（Ｓ４２０）、タスク表示画面（Ｓ４２１）、メディア表示画面（Ｓ４２２）、データベース表示画面（Ｓ４１０）、システムに参加している制作スタッフＡ〜Ｘの一覧を表示させるスタッフ表示画面（Ｓ４２３）に進むことができる。
また、掲示板画面（Ｓ４０９）からは、掲示板に書き込むことができる者を新規に登録するための新規登録画面（Ｓ４２４）、掲示板に書き込まれた情報の詳細を閲覧するための掲示板閲覧画面（Ｓ４２５）、掲示板に情報を書き込むための掲示板書込み画面（Ｓ４２６）、掲示板に書き込んだ情報を削除するための画面（Ｓ４２７）に進むことができる。
ここで、制作管理サーバ１０で管理されている各種情報は、指示者端末２０及びスタッフ端末３０ａ〜３０ｘを介して、指示者及び制作スタッフＡ〜Ｘの全員で行うことができる。作業に従事した制作スタッフＡ〜Ｘがスタッフ端末３０ａ〜３０ｘを通じて制作管理サーバ１０にアクセスすることで、その制作スタッフＡ〜Ｘは、広告の制作に関わる最新の情報を把握することができる。
指示者及び制作スタッフＡ〜Ｘが把握できる情報には、例えば、作業内容、種別、作業期限、作業時間（作業に要した時間）、作業の工程数、成果物を含む作業情報報告、又は制作スタッフＡ〜Ｘの作業が終了したことを示す作業報告がある。これらの情報のうち、特に作業時間や工程数は、予算を管理する上で最重要項目となる。
スタッフ端末３０ａ〜３０ｘから作業報告が入力された制作管理サーバ１０は、その作業報告、又は次の工程を進行させる命令を他のスタッフ端末３０ａ〜３０ｘに通知する。この通知は、電子メールで行うことができる。また、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘから作業時間が入力された制作管理サーバ１０は、入力された作業時間の大きさに応じて広告の制作に要した費用を算出する。
これにより、制作管理サーバ１０がこれらの情報を管理することができるので、その制作管理サーバ１０は、制作スタッフＡ〜Ｘが作業を行ったことにより生ずる制作費用を即座に算出することができる。また、指示者等は、制作スタッフＡ〜Ｘの作業時間に応じて、制作費用を参照することができるので、どの段階で費用が多く発生しているのかを容易に把握することができる。
図７に示すように、例えば、各制作スタッフＡ〜Ｘが広告を制作する際には、各制作スタッフＡ〜Ｘは、スタッフ端末３０を用いて、作業内容、作業期限、全体の作業スケジュール、広告素材又は広告資産を含む広告制作情報５０を制作管理サーバ１０から入手する。
これを入手した各制作スタッフＡ〜Ｘは、入手した広告制作情報に基づいて、作業内容に対する成果物を制作する。スタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、その制作された成果物を広告完成情報５１として制作管理サーバ１０に格納する。これにより、制作スタッフＡ〜Ｘ及び指示者は、全ての制作スタッフＡ〜Ｘ及び指示者の間で作業報告等の情報を共有することができる。
ある広告を制作する開始時には、各制作スタッフＡ〜Ｘは、図８Ａに示すような画面で自己の制作情報（タイトルのみ）を確認する。各制作スタッフＡ〜Ｘが、図８Ａ中に示されている丸で囲まれた箇所をマウスでクリックすることにより確認することができる。
その確認をした各制作スタッフＡ〜Ｘは、図８Ｂに示すように、与えられた制作情報を選択する（図中の丸で囲まれた箇所）。その選択をした各制作スタッフＡ〜Ｘは、図８Ｃに示すように、制作情報の詳細を確認する（タイトル名、作業のタイプ等）。スタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、制作スタッフＡ〜Ｘからの指示に基づいて、その制作情報についてのデータファイルを制作管理サーバ１０からダウンロードする。
そのダウンロードを終えたスタッフ端末３０ａ〜３０ｘは、作業を開始する旨の報告を制作管理サーバ１０にする。その報告を受け取った制作管理サーバ１０は、その旨が他の全ての制作スタッフＡ〜Ｘのスタッフ端末３０ａ〜３０ｘに通知される。
また、図９Ａに示すように、制作スタッフＡ〜Ｘが、作業が終了したことを制作管理サーバ１０に報告する際には、制作スタッフＡ〜Ｘは、作業を行った制作情報を選択し、成果物としてのデータファイルを、制作管理サーバ１０を示す表示箇所にドラッグ＆ドロップする。
その後、図９Ｂに示すように、画面上には、作業内容等を入力するダイアログが表示される。制作スタッフＡ〜Ｘは、所定の欄に情報を入力する。図９Ｃに示すように、その入力が終了し、制作スタッフＡ〜Ｘが「登録」をクリックすると、画面上には、作業明細を入力するダイアログが表示される。制作スタッフＡ〜Ｘは、そのダイアログの特定箇所に所定の情報を入力する。図１０Ａに示すように、これらの入力された情報（制作データファイル）は、制作管理サーバ１０に記憶される。
図１０Ｂに示すように、その格納をした制作管理サーバ１０は、スケジュール表５２のうち、作業が終えた箇所についてはその箇所を書き換える。また、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘから作業の報告を受けた制作管理サーバ１０は、その報告の内容を他のスタッフ端末３０ａ〜３０ｘに通知する。
このように本実施形態では、広告制作に関する全ての情報が制作管理サーバ１０で管理されるので、指示者及び制作スタッフＡ〜Ｘは、ネットワーク４０を介して、他の制作スタッフＡ〜Ｘの作業の進捗状況を容易に把握することができる。また、制作スタッフＡ〜Ｘは、他の制作スタッフＡ〜Ｘの作業の進捗状況を容易に把握することができるので、広告制作に関する作業を効率良く行うことができる。
具体的には、図１１及び図１２に示すように、指示者が、指示者端末２０を介して制作管理サーバ１０に各制作情報を制作スタッフＡ〜Ｘ毎に登録した後には、制作スタッフＡ〜Ｘは、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘを介して成果物であるデータを制作管理サーバ１０に送信する。その送信を受けた制作管理サーバ１０は、その旨を他の指示者端末２０及びスタッフ端末３０ａ〜３０ｘに通知する。
これにより、各制作スタッフＡ〜Ｘは、現在の最新の進捗状況を容易に把握することができる。また、制作スタッフＡ〜Ｘは、他の制作スタッフＡ〜Ｘから現在の進捗状況を確認する手間が省ける。更に、制作管理サーバ１０が、電子メール等を通じて、各制作スタッフＡ〜Ｘの成果物を送信するので、その制作管理サーバ１０を運営する者は、各種広告原稿（成果物）が他の制作スタッフＡ〜Ｘに郵送されるまでの時間を無くすことができる。この結果、その者は、広告原稿等を流通させる際に発生するコストを削減することができる。
また、図１２（ａ）に示すように、制作管理サーバ１０は、各制作スタッフＡ〜Ｘからの作業報告に基づいて、後の作業に関係する制作スタッフＡ〜Ｘに対してその作業報告を即座に通知する。これにより、制作スタッフＡ〜Ｘは、他の制作スタッフＡ〜Ｘの進捗状況を容易に把握することができるので、他の制作スタッフＡ〜Ｘ間で生じる連絡待ちの時間を削減することができる。
すなわち、図１２（ｂ）に示すように、制作スタッフＡの作業が終わり、その作業についての成果物が制作管理サーバ１０にアップロードされることで、制作スタッフＢは、自分への作業がバトンタッチされたことを容易に理解することができる。同時に制作スタッフＣは、自分の作業を取り掛かる準備をすることができる。
また、図１２（ｃ）に示すように、制作スタッフＣが自らの作業報告を制作管理サーバ１０に報告する際には、その制作管理サーバ１０がその報告を他の制作スタッフＤ、Ｘ等に通知する。このため、制作スタッフＣは、自己の作業が終了したことを前の作業を担当していた制作スタッフＡ及びＢに報告する必要がなくなり、別の作業に即座に従事することができる。
なお、広告制作支援システム１００は、図１３に示すように、例えば、プロデュースシステム２００と、プロダクションサービスシステム３００とを組合わせることにより広告制作支援総合システムとすることができる。この広告制作支援総合システムは、広告の制作・送稿・配信までの全工程をシームレスに行うことができる。また、広告制作支援総合システムは、ワントップで広告制作のトータルソリューション・サービスを提供することができる。このプロデュースシステム２００及びプロダクションサービスシステムは、ネットワーク４００を介して接続されている。
広告制作支援システム１００は、上記内容で示した処理と同様のことをするものである。すなわち、この広告制作支援システム１００は、広告制作の支援、又は管理を核とした処理をすることができる。この広告制作支援システム１００は、広告制作の支援又は工程を管理するツールとして「ＡＤ Ｍａｎａｇｅｒ」（この名称は一般名称）を起動することにより、各種機能を実行することができる。
これにより、制作スタッフ全員は、起動されたブラウザを用いて、他の制作スタッフの進捗状況等を確認又は自己の作業の報告等（ワークフローマネジメント）をすることができる。また、制作スケジュール、制作費用、制作スタッフ、校正、品質に関する情報は、広告制作支援システム１００で一元管理することができる。
また、広告制作支援システム１００は、「ＤＡＭ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ａｓｓｅｔｓ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ）」（この名称は一般名称）を起動させることにより、著作権、肖像権、使用期限・制限等の情報を付加した広告素材１５又は広告資産１６を管理する機能を実行することができる。
プロデュースシステム２００は、制作管理や運用等の制作業務全般を行うものである。また、プロデュースシステム２００は、デジタル広告制作プロデューサーからの指示により、広告制作支援システム１００で管理される情報の更新、制作作業の一連の流れを変更するものである。
この広告制作支援システム１００は、指示者端末２０に相当するものである。これにより、プロデュースシステム２００は、広告制作支援システムで管理されている制作作業の進捗状況等を含む全体の管理を行うことができる。
プロダクションサービスシステム３００は、広告を作成又はその修正等の業務に関するすることを全般的に行うものである。具体的に、プロダクションサービスシステム３００は、画像素材のスキャニング、レタッチ、送稿用デジタルデータの作成やその修正、各種ＤＤＣＰ出力、最終データのチェック等のプロダクション業務を全般的に行うものである。このプロダクションサービスシステム３００は、スタッフ端末３０ａ〜３０ｘに相当するものである。これらのプロダクション業務は、印刷作業（プリンティング・メディア）では印刷部門（プリプレス＆プリンティング）が中心となって行われる。
また、プロダクション業務を行う者は、プロダクションサービスシステム３００を介して、広告制作会社又は協力会社に対し、印刷に関するコンサルティング等を行うことができる。尚、プロダクションサービスシステム３００で扱われたデータは、「ＡＤ Ｍａｎａｇｅｒ」を介して、上述した制作管理サーバ１０に蓄積することができる。
なお、本実施例は、広告の分野だけではなく、クリエーティブな分野、コラボレーションを前提とする分野等にも当然に適用することができる。
産業上の利用可能性
以上説明したように本発明によれば、制作スタッフはネットワークを介して他の制作スタッフの進捗状況を容易に把握することができる。この結果、広告制作を指揮する指示者及び各制作スタッフは、自己に割り当てられた作業を効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
図１は、広告が制作されるまでの一連の流れを示す従来図である。
図２は、本発明の広告制作支援システムを示す概念図である。
図３は、制作管理サーバの内部構造を示す図である。
図４は、インターフェイス及び各種機能の表示を示す図である。
図５は、本発明の広告制作支援制御方法の流れを示す図である。
図６は、スタッフ端末で行われる処理内容を示す図である。
図７は、指示者端末とスタッフ端末との間で行われるデータの送受信の流れを示す図である。
図８は、スタッフ端末の画面上に表示される一連の表示内容を示す図である（その１）。
図９は、スタッフ端末の画面上に表示される一連の表示内容を示す図である（その２）。
図１０は、指示者端末が作業の進行をスタッフ端末に通知するまでの流れを示す図である。
図１１は、各制作スタッフが自己の作業内容の開始又は終了の流れを示す図である（その１）。
図１２は、各制作スタッフが自己の作業内容の開始又は終了の流れを示す図である（その２）。
図１３は、本発明の広告制作支援総合システムを示す概念図である。

Claims (8)

1. 広告が制作されるまでの各種工程の作業内容又は進行状況を含む制作情報を管理する広告制作支援システムであって、
   広告の制作に従事するスタッフ毎に前記制作情報を管理する制作管理サーバと、
   前記作業内容が終了したことを示す報告を前記制作管理サーバに送信する複数の端末とを有し、
   前記制作管理サーバは、前記端末から前記報告が送信された際には、次の工程を進行させる命令を前記他の端末に通知する
   ことを特徴とする広告制作支援システム。
2. 請求項１に記載の広告制作支援システムであって、
   前記制作管理サーバは、前記端末から送信されたパスワードと、予め記憶された複数の認証情報とを照合し、該パスワードと一致する前記認証情報を検索することができたときは、前記制作管理サーバで管理されている前記各制作情報を前記端末に送信することを特徴とする広告制作支援システム。
3. 請求項２に記載の広告制作支援システムであって、
   前記制作情報には、広告の制作に用いる画像又は文章が制作材料として含められ、
   前記制作管理サーバは、前記端末から送信された前記パスワードと、予め記憶された前記各認証情報とを照合し、該パスワードと一致する前記認証情報を検索することができたときは、前記制作管理サーバで管理されている前記制作材料を前記端末に送信することを特徴とする広告制作支援システム。
4. 請求項２に記載の広告制作支援システムであって、
   前記端末は、前記スタッフからの入力操作により、前記作業内容に要した時間を前記制作管理サーバに送信し、
   前記制作管理サーバは、前記端末から送信された前記時間の大きさに応じて広告の制作に要した費用を計算する
   ことを特徴とする広告制作支援システム。
5. 各種情報を管理する制作管理サーバが、端末からの指示により、広告が制作されるまでの各種工程の作業内容又は進行状況を含む制作情報を管理する広告制作支援制御方法であって、
   前記作業内容が終了したことを示す報告を前記端末で前記制作管理サーバに送信する第一ステップと、
   前記端末から前記報告が前記制作管理サーバに送信された際に、前記制作管理サーバが次の工程を進行させる命令を前記他の端末に通知する第二ステップと
   を有することを特徴とする広告制作支援制御方法。
6. 請求項５に記載の広告制作支援制御方法であって、
   前記端末から送信されたパスワードと、予め記憶された複数の認証情報とを照合し、該パスワードと一致する前記認証情報を検索することができたときは、前記制作管理サーバで管理されている前記各制作情報を前記端末に送信する第三ステップを有することを特徴とする広告制作支援制御方法。
7. 請求項６に記載の広告制作支援制御方法であって、
   前記制作情報には、広告の制作に用いる画像又は文章が制作材料として含められ、
   前記第三ステップでは、前記端末から送信された前記パスワードと、予め記憶された前記各認証情報とを照合し、該パスワードと一致する前記認証情報を検索することができたときは、前記制作管理サーバで管理されている前記制作材料を前記端末に送信することを特徴とする広告制作支援制御方法。
8. 請求項６に記載の広告制作支援制御方法であって、
   前記端末が、前記スタッフからの入力操作により、前記作業内容に要した時間を前記制作管理サーバに送信する第四ステップと、
   前記制作管理サーバが、前記端末から送信された前記時間の大きさに応じて広告の制作に要した費用を計算する第五ステップと
   を有することを特徴とする広告制作支援制御方法。

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