JPWO2003007991A1 - Lpa受容体調節剤からなる膵液分泌制御剤 - Google Patents

Lpa受容体調節剤からなる膵液分泌制御剤 Download PDF

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Abstract

リゾホスファチジン酸(LPA)受容体調節剤を含有することを特徴とする膵液分泌制御剤に関する。LPA受容体調節剤は膵液分泌制御作用を有することから、同受容体に作用する化合物は膵液分泌異常に伴う疾患の治療に有用である。例えば、LPA受容体アゴニストは膵臓疾患および肥満症の治療および/または予防に有用であり、LPA受容体アンタゴニストは消化不全、便秘症、下痢症、拒食症の治療および/または予防に有用である。

Description

技術分野
本発明は、リゾホスファチジン酸(Lysophosphatidic acid;以下、LPAと略記する。)受容体調節剤からなる膵液分泌制御剤、詳しくは、LPA受容体アゴニストからなる膵液分泌抑制剤、LPA受容体アンタゴニストからなる膵液分泌促進剤、およびそれらを有効成分とする医薬に関する。更に詳しく言えば、本発明は、EDG−2アゴニストからなる膵液分泌抑制剤、EDG−2アンタゴニストからなる膵液分泌促進剤、およびそれらを有効成分とする医薬に関する。
背景技術
細胞膜よりホスホリパーゼの働きによりエイコサノイド、血小板活性化因子(Platelet activating factor;PAF)など様々な脂質メディエーターが産生されることが知られている。
脂質メディエーターの一種である一般式(I)
Figure 2003007991
(式中、Rはアシル基、アルケニル基またはアルキル基を表わす。)で示されるリゾホスファチジン酸は細胞膜または血中で産生され、情報伝達物質として作用し、細胞内に様々なシグナルを伝えることのできる脂質である。その中で、天然に存在するものはL−α−LPAである。
最近、LPA受容体として3種の遺伝子が同定され、LPAの様々な生理作用がこれらLPA受容体を介していることが分かってきた。3種のLPA受容体はEDG(Endothelial differentiation gene)−2,4,7(LPA、LPA、LPA)と呼ばれており、スフィンゴシン−1リン酸受容体のEDG−1,3,5,6,8(S1P、S1P、S1P、S1P、S1P)とともにEDG受容体ファミリーの一部を形成している。なお、EDG−2はVZG−1とも呼ばれている(Mol.Pharmacol.Dec.,58(6),1188−96(2000))。LPAはLPA受容体と結合し、同受容体にカップリングしたGタンパク質を介して細胞内にシグナルを伝える。LPA受容体に結合し得るGタンパク質としてはGs、Gi、Gq、G12/13などが知られており、この多様性がLPAの作用機構に深く関わっている。また、EDG−2、4および7は生体の広範囲に分布しているが、サブタイプによって局在様式が異なることから、それぞれの受容体の役割は組織により異なると考えられている。しかし、未だ各組織に局在する受容体サブタイプの種類は特定されていない。
これまでに分かっているLPAの作用としては、インビトロ(in vitro)での線維芽細胞増殖亢進作用、平滑筋の収縮作用(J.Pharm.Pharmacol.,43,774(1991),J.Pharm.Pharmacol.,34,514(1982))、免疫細胞からのサイトカイン放出制御作用などがある。またインビボ(in vivo)でのLPAが惹起する薬理作用としては、ラットの血圧上昇作用、モルモット気道収縮作用などが知られている。
一方、膵臓におけるLPAの作用としては、膵ランゲルハンス島β細胞に対してLPAがDNA合成促進作用を有すること(BBRC 218,132(1996))およびLPAが導管系癌細胞株に作用し、細胞内カルシウム濃度の上昇を引き起こすこと(J.Cell Phys.,186,53(2001))が知られている。また、LPA受容体のサブタイプであるEDG−2およびEDG−7が膵臓に存在することが知られている(Biochem.and Biophys.Res.Commun.,231,619(1997),J.Biol.Chem.,274,39 2776(1999))。
しかしながら、LPAの腺房系に対する作用および膵液の分泌に対する作用に関してはこれまでにインビトロ(in vitro)でもインビボ(in vivo)においても全く報告例がなかった。
これまでに、膵液分泌を亢進する物質としてコレシストキニン、セクレチンなどの生理活性ペプチドが知られていたが、膵液分泌を抑制する天然物としては自律神経系の交感神経伝達物質であるアドレナリンやソマトスタチンなどのホルモン以外には報告例がなく、神経伝達物質やホルモンとして分類されていないLPAが膵液分泌を抑制する作用を持つことは全く予想できなかった。
一般的に、膵液分泌異常が急性膵炎や慢性膵炎の病態成立の原因となることが知られている(図説消化器病シリーズ14膵炎,膵癌,90,株式会社メジカルビュー社発行)。これは膵液中に含有されるアミラーゼや蛋白質分解酵素の働きが過剰になり自己組織を破壊するからと考えられている。既存の膵炎の治療薬としては、トリプシンを主とする蛋白質分解酵素を阻害して効果を発揮するメシル酸カモスタット(camostat mesilate)(現代医療16,844(1984))およびコレシストキニン依存性の膵液分泌を抑制する作用を有するロキシグルミド(loxiglumide)(肝胆膵37(5),703−728(1998))が知られている。
一方、膵液中に存在する酵素のうち、膵リパーゼは脂肪を分解する重要な酵素である。近年、膵リパーゼの阻害剤が消化管からの脂肪の吸収を阻害することが明らかになり、この作用が抗肥満作用に繋がることから、膵リパーゼ阻害作用を持つ抗肥満薬オーリスタット(orlistat)が上市された(Expert Opin Pharmacother 2000 May,1(4),841−847)。従って膵液内の膵リパーゼ量を減少させることによっても抗肥満効果が期待される。
一方、LPA受容体またはEDG−2に対するリガンドとしては、以下の化合物が知られている。
(1)US6380177号明細書には、一般式(A)
Figure 2003007991
(式中、Xは水酸基、
Figure 2003007991
を表わし、Zは水素原子、臭素原子、塩素原子、フッ素原子、ヨウ素原子またはOR2Aであり、R2Aは1〜3個の炭素を含有する不飽和アルキル基であり、R1Aは15〜17個の炭素を含有する飽和又は不飽和アルキル基を表わす。)で示される化合物がEDG−2アゴニストであると記載されている。
(2)Molecular Pharmacology 2001,Vol.60,No.6,1173−1180には、一般式(B)
Figure 2003007991
(式中、R1BおよびR2Bのうち一方は水素原子、メチレンヒドロキシ基、カルボメチル基、メチレンアミノ基、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ベンジル基またはベンジル−4−オキシベンジル基を表わし、他方は必ず水素原子を表わす。)で示される化合物がLPA(EDG−2)およびLPA(EDG−7)のアゴニストまたはアンタゴニストであることが記載されている。
(3)WO01/60819号明細書には、一般式(C)
Figure 2003007991
[式中、R1Cは、置換基を有してもよい、アルキル基、アリール基、複素環式基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはハロゲン原子を表わし、
2Cは、置換基を有してもよい、アルキル基、アリール基、複素環式基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、またはハロゲン基を表わし、
3Cは、水素原子、低級アルキル基あるいはハロゲン化アルキル基を表わし、
4Cは、(a)置換基を有してもよい、フェニル基、アリール基、あるいは複素環式基、(b)置換あるいは無置換のアルキル基、および(c)置換あるいは無置換のアルケニル基からなる群から選択される基を表わし、
Xは酸素原子あるいは硫黄原子を表わす。但し、R3CとR4Cは、それらが結合している炭素原子と一緒になって5〜10員環構造を形成してもよく、また、R3Cが水素原子である場合、R4Cはメチル基を除く基を表わす。]
で示される化合物またはその塩が、EDG−2過剰発現細胞を用いた実験においてLPA受容体拮抗作用を有し、EDG−2などに対して作用を示すことが報告されている。
発明の開示
本発明者らは、LPAの受容体の役割を解明すべくLPA受容体調節剤が有する生理作用について種々検討を行なった結果、意外にもこれらが膵臓に作用し膵液分泌に関わっていることを見出した。またLPA受容体のサブタイプのうちEDG−2が特に関与していることも見出した。これらのことは従来技術からは全く予期できないことであり、今回、本発明者らが実験により初めて確認したことである。
すなわち、本発明は、以下の1〜24の膵液分泌制御剤および25〜28のLPA受容体調節剤のスクリーニング方法に関する。
1.リゾホスファチジン酸(LPA)受容体調節剤を含有することを特徴とする膵液分泌制御剤、
2.LPA受容体調節剤がLPA受容体アゴニストである前記1記載の膵液分泌制御剤、
3.膵液分泌抑制作用を有する前記1または2記載の膵液分泌制御剤、
4.前記2または3記載の制御剤を有効成分として含有する膵臓疾患または肥満症の治療および/または予防剤、
5.膵臓疾患が、先天性外分泌不全症、急性膵炎、慢性膵炎、膵石症、胆石症、膵腫瘍、膵嚢胞症または自律神経系異常を伴う膵疾患である前記4記載の治療および/または予防剤、
6.LPA受容体アゴニストが、1−リノレノイルリゾホスファチジン酸または1−オレオイルリゾホスファチジン酸である前記2記載の膵液分泌制御剤、
7.LPA受容体アゴニストが一般式(A)
Figure 2003007991
(式中、XAは水酸基、
Figure 2003007991
を表わし、Zは水素原子、臭素原子、塩素原子、フッ素原子、ヨウ素原子またはOR2Aであり、R2Aは1〜3個の炭素を含有する不飽和アルキル基であり、R1Aは15〜17個の炭素を含有する飽和又は不飽和アルキル基を表わす。)で示される化合物である、前記2記載の膵液分泌制御剤、
8.LPA受容体アゴニストが一般式(B)
Figure 2003007991
(式中、R1BおよびR2Bのうち一方は水素原子、メチレンヒドロキシ基、カルボメチル基、メチレンアミノ基、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ベンジル基またはベンジル−4−オキシベンジル基を表わし、他方は必ず水素原子を表わす。)で示される化合物である前記2記載の膵液分泌制御剤、
9.LPA受容体調節剤がLPA受容体アンタゴニストである前記1記載の膵液分泌制御剤、
10.膵液分泌促進作用を有する前記1または9記載の制御剤、
11.前記9または10記載の制御剤を有効成分として含有する消化器疾患の治療および/または予防剤、
12.消化器疾患が、消化不全、便秘症、下痢症、拒食症または吸収不良症候群である前記11記載の治療および/または予防剤、
13.LPA受容体アンタゴニストが、一般式(B)
Figure 2003007991
(式中、R1BおよびR2Bのうち一方は水素原子、メチレンヒドロキシ基、カルボメチル基、メチレンアミノ基、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ベンジル基またはベンジル−4−オキシベンジル基を表わし、他方は必ず水素原子を表わす。)で示される化合物である、前記9記載の制御剤、
14.LPA受容体アンタゴニストが、一般式(C)
Figure 2003007991
[式中、R1Cは、置換基を有してもよい、アルキル基、アリール基、複素環式基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基またはアリールチオ基、またはハロゲン原子を表わし、
2Cは、置換基を有してもよい、アルキル基、アリール基、複素環式基、アルキルオキシ基またはアリールオキシ基、またはハロゲン基を表わし、
3Cは、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン化アルキル基を表わし、
4Cは、(a)置換基を有してもよい、フェニル基、アリール基、または複素環式基、(b)置換あるいは無置換のアルキル基、および(c)置換あるいは無置換のアルケニル基からなる群から選択される基を表わし、
Xは酸素原子または硫黄原子を表わす。但し、R3CとR4Cは、それらが結合している炭素原子と一緒になって5〜10員環構造を形成してもよく、また、R3Cが水素原子である場合、R4Cはメチル基を除く基を表わす。]
で示される化合物である、前記9記載の制御剤、
15.LPA受容体アンタゴニストがメチル3−({4−[4−({[1−(2−クロロフェニル)エトキシ]カルボニル}アミノ)−3−メチル−5−イソキサゾリル]ベンジル}スルファニル)プロパノエートである、前記14記載の制御剤、
16.LPA受容体がEDG−2、EDG−4またはEDG−7である前記2記載の制御剤、
17.LPA受容体がEDG−2である前記16記載の制御剤、
18.EDG−2アゴニストが一般式(A)
Figure 2003007991
(式中、すべての記号は前記7と同じ意味を表わす。)で示される化合物である、前記17記載の制御剤、
19.EDG−2アゴニストが一般式(B)
Figure 2003007991
(式中、すべての記号は前記8と同じ意味を表わす。)で示される化合物である、前記17記載の制御剤、
20.LPA受容体がEDG−2、EDG−4またはEDG−7である前記9記載の制御剤、
21.LPA受容体がEDG−2である前記9記載の制御剤、
22.EDG−2アンタゴニストが一般式(B)
Figure 2003007991
(式中、すべての記号は前記8と同じ意味を表わす。)で示される化合物である前記21記載の制御剤、
23.EDG−2アンタゴニストが一般式(C)
Figure 2003007991
(式中、すべての記号は前記14と同じ意味を表わす。)で示される化合物である前記21記載の制御剤、
24.EDG−2アンタゴニストが、メチル3−({4−[4−({[1−(2−クロロフェニル)エトキシ]カルボニル}アミノ)−3−メチル−5−イソキサゾリル]ベンジル}スルファニル)プロパノエートである前記23記載の制御剤、
25.膵液分泌作用を評価することからなる哺乳動物におけるLPA受容体調節剤のスクリーニング方法、
26.LPA受容体調節剤がLPA受容体アゴニストである、前記25のスクリーニング方法、
27.LPA受容体調節剤がLPA受容体アンタゴニストである、前記25のスクリーニング方法、および
28.LPA受容体がEDG−2,EDG−4,EDG−7のいずれかである、前記25乃至27のいずれか記載のスクリーニング方法。
詳細な説明
本発明において、LPAとは一般式(I)で示されるリゾホスファチジン酸を意味し、グリセロリン酸のグリセロールの二つの水酸基のうち一つが脂肪酸に置換された化合物の総称である。
本明細書ではLPAの構造式を便宜的に一般式(I)で示しているが、LPAにはR基がグリセロールの他方の水酸基に結合した化合物、すなわち以下の一般式(I’)
Figure 2003007991
(式中、Rは前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物も含まれる。
LPA受容体調節剤とは、LPA受容体アゴニストおよびアンタゴニストを表わす。
LPA受容体アゴニストとしては、LPA受容体に作用し、LPA受容体を活性化するものなら何でもよく、天然および非天然の化合物を含む。好ましくは分子量100〜700の低分子化合物であり、より好ましくはLPA誘導体、より好ましくは18:3−LPA(一般式(I)中、Rが1−リノレノイル基である化合物)および18:1−LPA(一般式(I)中、Rが1−オレオイル基である化合物)が好ましく、特に18:3−LPAが好ましい。その他に、以下の化合物が好適に用いられる。
(1)一般式(A)
Figure 2003007991
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物。
(2)一般式(B)
Figure 2003007991
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物。
また、一般式(I)で示されるLPAの中でも、好ましいのは天然に存在するL−α−LPAである。
LPA受容体アゴニストは膵液分泌抑制作用を有することから、膵液分泌亢進に起因する疾患である、膵臓疾患(先天性外分泌不全症、急性膵炎、慢性膵炎、膵石症、胆石症、膵腫瘍、膵嚢胞)および膵液のリパーゼが関与する肥満症の治療および/または予防に有用である。
LPA受容体アゴニストのうち、特にEDG−2アゴニストが好ましい。
EDG−2アゴニストとしては、一般式(A)で示される化合物および一般式(B)で示される化合物が好ましい。EDG−2アゴニストとしては、現在知られている化合物はもちろん、今後見出される化合物も含まれるべきである。
一般式(A)で示される化合物のうち好ましくは、US6380177号明細書に記載された化合物、具体的にはLXR100023、LXR100008、LXR100016、LXR100024、LXR100001、LXR100013、LXR100030の化合物である。
一般式(B)で示される化合物のうち好ましくは、Mol.Pharmacol.2001,Vol.60,No.6,1173−1180中に具体的に示される化合物である。特に好ましくは、NAEPA,VPC31143,VPC31144,VPC31139,VPC31180,VPC12178,VPC12048,VPC12086,VPC12101,VPC12109,VPC12115,VPC12098,VPC40105,VPC12084,VPC12255,VPC12204の化合物である。
一方、LPA受容体アンタゴニストとしては、LPA受容体に作用し、LPA受容体を不活性化するものなら何でもよい。
具体的には、前記した一般式(B)および一般式(C)
Figure 2003007991
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される化合物が好適に用いられる。
LPA受容体アンタゴニストは膵液分泌促進作用を有することから、膵液分泌不足に起因する疾患である消化不全、便秘症、下痢症、拒食症の治療および/または予防に有用である。
またEDG−2アンタゴニストは正常動物の膵液分泌を促進しないので(実施例6、図5)、消化管手術、肝胆道疾患、膵疾患、クローン病等により消化吸収が長期間障害を生じ、下痢軟便、各種栄養素の吸収不良、栄養障害が認められる場合(すなわち吸収不良症候群)などの膵液分泌作用が低下した際に効果を表わすと期待される。
EDG−2アンタゴニストとしては、一般式(B)および(C)で示される化合物が好ましい。
一般式(B)で示される化合物のうち、好ましいのは、Molecular Pharmacology 2001,Vol.60,No.6,1173−1180中に具体的に示される化合物である。特に好ましいのは、VPC12249の化合物である。
一般式(C)で示される化合物のうち、好ましいのは、WO01/60819号明細書中の実施例に記載された化合物である。特に好ましいのは、メチル3−({4−[4−({[1−(2−クロロフェニル)エトキシ]カルボニル}アミノ)−3−メチル−5−イソキサゾリル]ベンジル}スルファニル)プロパノエートである。
本発明者らは、18:3−LPAがインビボ(in vivo)において膵臓に対する強い作用を示すことを確認した。詳しくは、LPAを投与することによって膵液分泌が抑制されること(実施例1)、アミラーゼおよびリパーゼの分泌量が低下すること(実施例2および実施例3)、またコレシストキニン(CCK)刺激による膵液分泌量の増加が、LPAの投与によって緩和されること(実施例4)が分かった。CCKは膵炎を悪化させたり、生体にストレスを与える因子として知られている。LPAがCCKシグナルを抑制したことより、LPAを作用させることによりCCKによる膵炎症状が軽減し、ストレスが緩和されるなどの効果が考えられる。
なお、これらのLPAの作用は、同じ炭素鎖をもつLPCによっては確認できなかったことから、このLPAの作用はLPA受容体を介するものと考えられる。
また、LPA受容体のサブタイプとしてはEDG(Endothelial differentiation gene)−2,4,7の3種類が知られていることより、特にこれらに作用する化合物が膵臓疾患に有効であることが考えられる。
さらには、EDG−2アゴニストを用いた実験(実施例6)により、膵液分泌抑制作用が確認されたこと、ならびにEDG−2アンタゴニストを用いた実験(実施例7)により、18:3−LPAによって引き起こされる膵液分泌抑制作用を回復させ、無処理群と同等の膵液分泌作用を起こすことが確認されたことから、この作用はEDG−2を介した作用であることが示唆される。
従って、LPA受容体アンタゴニスト、特にEDG−2アンタゴニストは膵液分泌促進作用を有することが期待される。またその一方で、LPA受容体アゴニスト、特にEDG−2アゴニストは膵液分泌抑制作用を有することが期待される。
本発明において見出したLPAの膵臓における膵液分泌抑制作用は、LPA自身ならびにLPA受容体アゴニストおよびアンタゴニストが、膵液分泌異常に起因する疾患の治療剤として有用であることを示唆するものである。
なお、本発明において開示された膵液分泌に対する効果の測定方法は、LPA受容体調節剤、特にEDG−2調節剤のラットなどの哺乳動物におけるインビボ(in vivo)でのスクリーニング方法として有用である。
[毒性]
本発明に用いられる化合物の毒性は低いものであり、医薬として使用するために十分に安全であると判断できる。
産業上の利用可能性
[医薬品への適用]
本発明で使用されるLPA受容体調節剤、すなわちLPA受容体アゴニストおよびアンタゴニストは、LPA受容体に結合し、活性化または不活性化作用を発揮するため、膵液分泌異常に起因する疾患の予防および/または治療に有用であると考えられる。すなわち、LPA受容体アゴニストは膵液分泌を抑制するため、膵臓疾患および肥満症の治療および/または予防に有用であり、LPA受容体アンタゴニストは膵液分泌を促進するため、消化不全、便秘症、下痢症および拒食症の治療および/または予防に有用であると考えられる。
本発明に用いられるLPA受容体調節剤を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。
さらに、本発明においては、LPA受容体調節剤は、
1)その化合物の予防および/または治療効果の補完および/または増強、
2)その化合物の動態・吸収改善、投与量の低減、および/または
3)その化合物の副作用の軽減を目的として他の薬剤と組み合わせた併用剤
として投与してもよい。
LPA受容体調節剤と他の薬剤の併用剤は、一つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。この別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、LPA受容体調節剤を先に投与し、他の薬剤を後に投与してもよいし、他の薬剤を先に投与し、LPA受容体調節剤を後に投与してもよく、それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。
上記併用剤により、予防および/または治療効果を奏する疾患は特に限定されず、LPA受容体調節剤の予防および/または治療効果を補完および/または補強する疾患であればよい。
LPA受容体作働剤(アゴニスト)の膵臓疾患(慢性膵炎)に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、蛋白分解酵素阻害剤、胃酸分泌抑制薬、鎮痙薬(COMT阻害剤、抗セロトニン薬など)、非ステロイド性消炎鎮痛薬、中枢性鎮痛薬、鎮静薬、消化酵素剤、制酸薬、H2受容体拮抗薬、抗うつ薬、胃粘膜局所麻酔薬、消化管機能調整薬(CCK−A拮抗薬)、ミトコンドリアルベンゾジアゼピン受容体拮抗薬などが挙げられる。
LPA受容体アゴニストの肥満症に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、β3作働剤、膵リパーゼ阻害剤などが挙げられる。
β3作動薬としては、SR−58611A、AJ−9677、KUL−7211、SB−418790、GW−427353、N−5984、SR−59062Aなどが挙げられる。
膵リパーゼ阻害剤としてはオーリスタットなどが挙げられる。
LPA受容体アンタゴニストの消化不全および/または吸収不良症候群に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、制酸薬、H2受容体拮抗薬、消化器機能調節薬、消化管機能促進薬、抗不安薬、精神安定薬、消化酵素薬、プロトンポンプ阻害薬、ムスカリン受容体拮抗薬、抗コリン薬、防御因子増強薬、ドパミン拮抗薬、消化促進薬、整腸薬、ミトコンドリアルベンゾジアゼピン受容体拮抗薬などが挙げられる。
LPA受容体アンタゴニストの便秘症に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、しゃ下薬などが挙げられる。
しゃ下薬としては、小腸性下剤(ヒマシ油、オリブ油)、浸透圧性(塩類)下剤(硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、人工カルルス塩)、膨張性下剤(メチルセルロース、カルメロースナトリウム、寒天)、粘滑性下剤(流動パラフィン)、浸潤性下剤(ジオクチルナトリウムスルホスクシネート)、大腸性下剤(ビサコジル、フェノバリン、ピコスルファートナトリウム、センノシド)などが挙げられる。
LPA受容体アンタゴニストの下痢症に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、止しゃ薬などが挙げられる。
止しゃ薬としては、収斂薬(タンニン酸アルブミン、次硝酸ビスマス、次没食子酸ビスマス)、抗コリン薬(臭化プロパンテリン、ロートエキス、スコポラミン)、オピオイド化合物(モルヒネ、塩酸ロペラミド)、吸着剤(薬用炭、ケイ酸アルミニウム)などが挙げられる。
LPA受容体アンタゴニストの拒食症に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬剤としては、例えば、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)、SNRI(選択的セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤)などが挙げられる。
SSRIとしては、塩酸フルオキセチン、マレイン酸フルボキサミンなどが挙げられる。
他のSSRIとしては、塩酸ミナプリン、塩酸シブトラミン、塩酸トラマドール、塩酸ベンラファキシン、塩酸パロキセチン、塩酸ミルナシプラン、臭化水素酸シタロプラム、塩酸ネファゾロン、塩酸セルトラリン、エシタロプラム、塩酸ドゥロキセチン、塩酸トラマドールなどが挙げられる。
SNRIとしては、ベンラフェキシンなどが挙げられる。
LPA受容体調節剤と他の薬剤の重量比は特に限定されない。他の薬剤は、任意の2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、LPA受容体調節剤の予防および/または治療効果を補完および/または増強する他の薬剤には、上気したメカニズムに基づいて、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。
LPA受容体調節剤と他の薬剤の併用剤を上記の目的で用いるには、通常、全身的にまたは局所的に、経口または非経口の形態で投与される。
投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間などにより異なるが、通常、成人一人あたり、1回につき、1mgから1000mgの範囲で、1日1回から数回経口投与されるか、または成人一人あたり、1回につき、0.1mgから100mgの範囲で、1日1回から数回非経口投与(好ましくは、静脈内投与)されるか、または1日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。
もちろん前記したように、投与量は種々の条件によって変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて必要な場合もある。
LPA受容体調節剤またはLPA受容体調節剤と他の薬剤の併用剤を投与する際には、経口投与のための内服用固形剤、内服用液剤、および非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤などとして用いられる。
経口投与のための内服用固形剤には、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。
このような内服用固形剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質はそのままか、または賦形剤(ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン等)、結合剤(ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)等と混合され、常法に従って製剤化して用いられる。また、必要によりコーティング剤(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。さらにゼラチンのような吸収され得る物質のカプセルも包含される。
経口投与のための内服用液剤は、薬剤的に許容される水剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含む。このような液剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、一般的に用いられる希釈剤(精製水、エタノールまたはそれらの混液等)に溶解、懸濁または乳化される。さらにこの液剤は、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤等を含有していてもよい。
非経口投与のための外用剤の剤形には、例えば、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、湿布剤、貼付剤、リニメント剤、噴霧剤、吸入剤、スプレー剤、エアゾル剤、点眼剤、および点鼻剤等が含まれる。これらはひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、公知の方法または通常使用されている処方により調製される。
軟膏剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に研和、または溶融させて調製される。軟膏基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸または高級脂肪酸エステル(アジピン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アジピン酸エステル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステル、オレイン酸エステル等)、ロウ類(ミツロウ、鯨ロウ、セレシン等)、界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等)、高級アルコール(セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール等)、シリコン油(ジメチルポリシロキサン等)、炭化水素類(親水ワセリン、白色ワセリン、精製ラノリン、流動パラフィン等)、グリコール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マクロゴール等)、植物油(ヒマシ油、オリーブ油、ごま油、テレピン油等)、動物油(ミンク油、卵黄油、スクワラン、スクワレン等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保湿剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
ゲル剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させて製造される。ゲル基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、低級アルコール(エタノール、イソプロピルアルコール等)、ゲル化剤(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース等)、中和剤(トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等)、界面活性剤(モノステアリン酸ポリエチレングリコール等)、ガム類、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
クリーム剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融または乳化させて製造される。クリーム基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸エステル、低級アルコール、炭化水素類、多価アルコール(プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等)、高級アルコール(2−ヘキシルデカノール、セタノール等)、乳化剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、脂肪酸エステル類等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
湿布剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、練合物とし支持体上に展延塗布して製造される。湿布基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、増粘剤(ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、デンプン、ゼラチン、メチルセルロース等)、湿潤剤(尿素、グリセリン、プロピレングリコール等)、充填剤(カオリン、酸化亜鉛、タルク、カルシウム、マグネシウム等)、水、溶解補助剤、粘着付与剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
貼付剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、支持体上に展延塗布して製造される。貼付剤用基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高分子基剤、油脂、高級脂肪酸、粘着付与剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
リニメント剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物を水、アルコール(エタノール、ポリエチレングリコール等)、高級脂肪酸、グリセリン、セッケン、乳化剤、懸濁化剤等から選ばれるもの単独または2種以上に溶解、懸濁または乳化させて製造される。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
噴霧剤、吸入剤、およびスプレー剤は、一般的に用いられる希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば米国特許第2,868,691号および同第3,095,355号に詳しく記載されている。
非経口投与のための注射剤としては、溶液、懸濁液、乳濁液および用時溶剤に溶解または懸濁して用いる固形の注射剤を包含する。注射剤は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。溶剤として、例えば注射用蒸留水、生理食塩水、植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせが用いられる。さらにこの注射剤は、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)等)、懸濁化剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤等を含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか無菌操作法によって調製される。また無菌の固形剤、例えば凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。
非経口投与のための点眼剤には、点眼液、懸濁型点眼液、乳濁型点眼液、用時溶解型点眼液および眼軟膏が含まれる。
これらの点眼剤は公知の方法に準じて製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。点眼剤の溶剤としては、例えば、滅菌精製水、生理食塩水、その他の水性溶剤または注射用非水性用剤(例えば、植物油等)等およびそれらの組み合わせが用いられる。点眼剤は、等張化剤(塩化ナトリウム、濃グリセリン等)、緩衝化剤(リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、界面活性化剤(ポリソルベート80(商品名)、ステアリン酸ポリオキシル40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等)、安定化剤(クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム等)、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)等などを必要に応じて適宜選択して含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか、無菌操作法によって調製される。また無菌の固形剤、例えば凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の滅菌精製水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。
非経口投与のための吸入剤としては、エアロゾル剤、吸入用粉末剤又は吸入用液剤が含まれ、当該吸入用液剤は用時に水又は他の適当な媒体に溶解又は懸濁させて使用する形態であってもよい。
これらの吸入剤は公知の方法に準じて製造される。
例えば、吸入用液剤の場合には、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、着色剤、緩衝化剤(リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、等張化剤(塩化ナトリウム、濃グリセリン等)、増粘剤(カリボキシビニルポリマー等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
吸入用粉末剤の場合には、滑沢剤(ステアリン酸およびその塩等)、結合剤(デンプン、デキストリン等)、賦形剤(乳糖、セルロース等)、着色剤、防腐剤(塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。
吸入用液剤を投与する際には通常噴霧器(アトマイザー、ネブライザー)が使用され、吸入用粉末剤を投与する際には通常粉末薬剤用吸入投与器が使用される。
非経口投与のためその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される直腸内投与のための坐剤および腟内投与のためのペッサリー等が含まれる。
発明を実施するための最良の形態
以下、参考例および実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
参考例1:1−リノレノイル(18:3)−LPA(1−リノレノイル−sn−グリセロ−3−リン酸)の調製
1−リノレノイル(18:3)−LPC(リゾホスファチジルコリン)(SRL−B641)(3mg/mL)、ホスフォリパーゼD(Sigma P−8023)(60U/mL)、Tris−HCl(200mM,pH7.5)、フッ化ナトリウム(5mM)の組成で、37℃で激しく撹拌しながら一晩酵素反応を行なった。クロロホルムおよびメタノール混合溶媒で抽出(クロロホルム:メタノール=2:1で1回、クロロホルム:メタノール=17:3で2回抽出)後、上層にメタノールおよび1N塩酸を適宜加えてpHを2.5に調整した。クロロホルム:メタノール=17:3の混合溶媒で2回抽出後クロロホルム層を分取し、濃縮した。残渣をクロロホルム−メタノール−3%アンモニア水(6:5:1)で中和したあと濃縮し、1−リノレノイル(18:3)−LPAを得た。
また同様の方法で、相当するリゾホスファチジルコリン(LPC)を用いて、所望のリゾホスファチジン酸(LPA)を調製することができる。
実施例1:ラット分泌膵液量の測定
前日朝より絶食したラット(雄、8〜9週齢)にウレタン(1.2g/5mL/kg)を皮下投与して麻酔し、総頸静脈および大腿静脈にポリエチレンチューブを挿入した。正中線に沿って開腹し、胃の幽門部を結紮した。次に肝門部にて胆管にポリエチレンチューブを挿入し、十二指腸に小孔を開けて胆管からのチューブの先端を十二指腸内に挿入し、胆汁を十二指腸内に戻した。十二指腸からの胆膵管起始部を切開し、胆膵管内に胆管と同様のチューブを挿入して体外に導き、この純粋膵液を採取した。
薬物投与は生理食塩水を大腿静脈から、また18:3−LPA、18:3−LPCもしくは対照群(vehicle)とした0.5%ウシ血清アルブミン(Sigma,A−0281)含有生理食塩水を頸静脈より持続投与(1mL/h)し、膵液を1時間採取した。ラット膵液分泌に対する、LPAの用量依存的抑制効果を確認した。実験は表1に示す群構成で行なった。
Figure 2003007991
採取した膵液について、その容量を計測した。なお、薬物投与前の1時間に頸静脈及び大腿静脈から生理食塩水を持続投与し、この間の膵液分泌量を測定し、各個体の膵液分泌に対するプレ値として、個体間に顕著な差がないことを確認した。
18:3−LPAはラット膵液分泌量を低下させ、その作用はLPAに対して用量依存性を示し、3mg/kg/h、1mL/h、静脈持続投与(i.v.infusion)でほぼ最大を示した(図1)。一方、同じ脂肪酸側鎖を持つリン脂質のLPCの作用を検討したところ、18:3−LPC(10mg/kg/h,1mL/h,静脈持続投与(i.v.infusion))は、膵液分泌量に対してLPAのような抑制作用を示さなかった。従って、LPAの膵液分泌抑制作用はLPA受容体を介した作用と考えられる。
実施例2:アミラーゼ分泌量測定
実施例1で採取した膵液をダルベッコリン酸緩衝塩類溶液(−)(PBS(−))で適当倍率に希釈し、ダイヤカラーAMYネオレート(小野薬品)キット試薬を用いてアミラーゼ活性を測定した。アミラーゼ標準液(Worthington Biochemical、PBS(−)で100U/L〜6,400U/Lに希釈)もしくは採取膵液希釈液10μLに、キット酵素試薬50μLを添加して37℃で3分間インキュベーション後、キット基質試薬を50μL添加し、37℃でOD 400nmの吸光度変化(Vmax)を3分間モニター(SPECTRAMAX 250)した。膵液のアミラーゼ活性はアミラーゼ標準曲線より算出し、酵素活性(濃度)(U/L)に採取膵液量(L/h)を乗じた分泌酵素量(U/h)で被験物質の作用を評価した。その結果を図2に示す。
LPAは1,3,10mg/kg/hの投与で、分泌アミラーゼ量を低下させた。一方、同じ脂肪酸側鎖をもつリン脂質のLPCの作用を検討したところ、18:3−LPC(10mg/kg/h、1mL/h、静脈持続投与(i.v.infusion))は、ラット分泌アミラーゼ量に対してLPAのような抑制作用を示さなかった。従って、LPAのアミラーゼ分泌量の抑制作用は前述と同様にLPA受容体を介した作用と考えられる。
実施例3:リパーゼ分泌量測定
実施例1で採取した膵液を生理食塩水で適当倍率に希釈し、リキテックリパーゼカラー(ロシュ・ダイアグノスティクス)キット試薬を用いてリパーゼ活性を測定した。リパーゼ標準液(Worthington Biochemical、生理食塩水で1U/L〜1,000U/Lに作製)もしくは採取膵液希釈液10μLに、キットR−1液100μLを添加して37℃で5分間インキュベーション後、キットR−2液を60μL添加し、37℃でOD 570−700nmの吸光度変化(Vmax)を3分間モニター(SPECTRAMAX 250)した。膵液のリパーゼ活性はリパーゼ標準曲線より算出し、酵素活性(U/L)に採取膵液量(L/h)を乗じた分泌酵素量(U/h)で作用を評価した。その結果を図3に示す。
LPAは3,10mg/kg/hで分泌リパーゼ量を有意に低下させた。一方、同じ脂肪酸側鎖をもつリン脂質のLPCの作用を検討したところ、18:3−LPC(10mg/kg/h、1mL/h、静脈持続投与(i.v.infusion))は、ラット膵液分泌に対してLPAのような抑制作用を示さなかった。従って、LPAのリパーゼ分泌量の抑制作用はLPA受容体を介した作用と考えられる。
実施例4:コレシストキニン(CCK)刺激によるラット膵液分泌量の測定
ラット分泌膵液の採取方法は上記実施例1で示される方法と同様に行なった。CCKによる膵液分泌亢進作用に対するLPAの効果を確認した実験は、以下の表2に示す群構成で行なった。CCKとしてはCCK−8(Sigma No.C−2175)を用いた。
Figure 2003007991
各個体の膵液分泌量に対するプレ値として、薬物投与前に頸静脈及び大腿静脈から生理食塩水を1時間持続投与した時の膵液分泌量を測定し、個体間に顕著な差がないことを確認した。その後、1時間連続して生理食塩水を投与し、18:3−LPA群、18:3−LPC群については大腿静脈から18:3−LPAを3mg/kg/hで、また18:3−LPCを10mg/kg/hでそれぞれ投与した。さらにその後1時間、CCK−8刺激を頸静脈より静脈持続投与により行ない、膵液分泌亢進に対するLPAの作用を検討した。CCK−8無刺激コントロール群には頸静脈から0.5%BSA含有生理食塩水をCCK−8の対照群(vehicle)として、また大腿静脈から生理食塩水をLPAの対照群(vehicle)として投与した。その他の群では頸静脈からCCK−8を0.12μg/kg/h、1mL/hで投与し、18:3−LPA群および18:3−LPC群については、大腿静脈からそれぞれ18:3−LPAを3mg/kg/hで、18:3−LPCを10mg/kg/hで持続投与した。CCK−8無刺激コントロール群および18:3−LPAの対照群(vehicle)においては、大腿静脈より生理食塩水を投与した。最終1時間(投与2)に採取した膵液の容量を計測した。その結果を図4に示す。
CCK−8はラット膵液分泌を著明に増加させた。18:3−LPA(3mg/kg/h,静脈持続投与はこの膵液分泌の増加をほぼコントロールレベルまで低下させた。なお、同じ脂肪酸側鎖をもつリン脂質のリゾホスファチジルコリン(LPC)の作用を検討したところ、18:3−LPC(10mg/kg/h,1mL/h,静脈持続投与)は、CCK−8による膵液分泌の亢進に対して18:3−LPAのような抑制作用を示さなかった。従って、LPAの本作用はLPA受容体を介した作用と考えられる。
実施例5:EDG−2アンタゴニスト活性およびアゴニスト活性の評価
EDG−2に対する作用は、例えば、以下に示す実験により証明された。
ヒトEDG−2遺伝子を過剰発現させたチャイニーズハムスターオーバリー(Chinese Hamster Ovary、CHO)細胞を用いて該受容体アンタゴニストの活性評価を行なった。EDG−2発現細胞は、10%FBS(ウシ胎児血清)、ペニシリン/ストレプトマイシン、ブラスチサイジン(5μg/ml)含有Ham’sF12培地(GIBCO BRL社製)を用いて培養した。まず、Fura2−AM(Dojindo社製)を細胞内へ取り込ませるため、細胞をFura2−AM溶液[10%FBS、HEPES緩衝液(20mM,pH7.4)、プロベネシド(2.5mM,Sigma社製、No.P−8761)含有Ham’sF12培地](5μM)で、37℃で60分間インキュベーションし、HEPES緩衝液(20mM,pH7.4)およびプロベネシド(2.5mM)を含むHanks液で1回洗浄し、同Hanks液に浸した。引き続き、以下の(i)または(ii)の方法に従って評価を行なった。
(i)アンタゴニスト活性の評価
蛍光ドラッグスクリーニングシステム(浜松ホトニクス社製)にプレートをセットし、30秒間無刺激で測定し、被験化合物の溶液を加えた。5分後に18:3−LPA(終濃度:100nM)を加え、添加前後の細胞内カルシウムイオン濃度を3秒間隔で測定した(励起波長340nmおよび380nm、蛍光波長500nm)。化合物はDMSOに溶解し、終濃度が1nM〜10μMになるように添加した。18:3−LPA(1−リノレノイルLPA)は、18:3−LPC(1−リノレノイルリゾホスファチジルコリン)(Sedary社製)よりホスホリパーゼDを用いて合成した。EDG−2拮抗活性は、化合物1を含まないDMSOを添加したウェルでのLPA(終濃度:100nM)によるピーク値をコントロール値(A)とし、化合物で処理した細胞でのLPA添加前の値から添加後の値の差(B)とを比較し、以下の数式を用いて抑制率(%)を算出した。抑制率(%)=((A−B)/A)×100
IC50値は、抑制率50%を示す本発明化合物の濃度として算出した。
被験化合物としてWO01/60819号明細書に記載された化合物((メチル3−({4−[4−({[1−(2−クロロフェニル)エトキシ]カルボニル}アミノ)−3−メチル−5−イソキサゾリル]ベンジル}スルファニル)プロパノエート);化合物1とする)を用いて、EDG−2に対する拮抗活性を測定した。化合物1のIC50は1.5μMであった。
(ii)アゴニスト活性の測定 上記蛍光ドラッグスクリーニングシステムにプレートをセットし、30秒間無刺激で測定し、被験化合物の溶液を添加した。評価化合物は、DMSOに溶解し、終濃度が0.1nM〜10μMの範囲でDMSO溶液が最終的に1/1000濃度になるように添加した。添加前後の細胞内Ca2+濃度(Fura2−Ca2+蛍光)を3秒間隔で測定した(励起波長340nmおよび380nm、蛍光波長500nm)。
アゴニスト活性は評価化合物の代わりにDMSOを添加したウエルでの18:3−LPA(1−リノレノイルLPA)刺激でのピーク値をコントロール値(A)とし、評価化合物の添加前の値から添加後の蛍光比の上昇値(B)とを比較し、細胞内Ca2+濃度上昇率を
上昇率(%)=(B/A)×100
として算出した。化合物の各濃度での上昇率を求めEC50値を算出した。
実施例6:ラット膵液分泌に対するLPA受容体またはEDG−2アゴニストの作用
ラット膵液分泌に対するEDG−2アゴニストの作用は、例えば、以下に示す方法に従って確認することができる。
LPA受容体またはEDG−2アゴニストを用いて、LPAの膵液分泌作用に対する影響を検討した。LPA受容体アゴニストである18:3−LPAをラット頸静脈から静脈持続投与し、その後の分泌膵液量を測定した。18:3−LPAの投与群は、ラットの膵液分泌量を抑制した。
同様に、EDG−2アゴニスト活性を持つ化合物が膵液分泌を抑制することも確認した。
実施例7:ラット膵液分泌に対するLPA受容体またはEDG−2アンタゴニストの作用
膵液分泌に対するLPA受容体またはEDG−2アンタゴニストの作用は、例えば、以下に示す方法に従って確認することができる。
実施例5で確認したEDG−2アンタゴニスト作用を有する化合物1を用いて、LPAの膵液分泌抑制作用に対する影響を検討した。
(1)18:3−LPAおよび(2)18:3−LPAの対照群(vehicle)である生理食塩水をラット大腿静脈から、また(3)化合物1および(4)化合物1の対照群(vehicle)である5%牛血清アルブミン/10%DMSO/生理食塩水溶液を頚静脈からそれぞれ0.5mL/hの速度で1時間点滴静注投与した。
なお、予め大腿静脈および頚静脈より生理食塩水を注入し(0.5mL/h)、その1時間後に膵液を採取し、各群のラット膵液分泌量の初期値に差がないことを確認した。
結果を図5に示す。化合物1(10mg/kg/h,点滴静注)単独の投与では、投与1時間後のラットの基礎(静止時)分泌膵液量に対照群(vehicle)(5%牛血清アルブミン/10%DMSO/生理食塩水)投与群と比較して差は認められなかった。また18:3−LPA(3mg/kg/h,点滴静注)投与群では、前述の結果通り基礎分泌量の抑制が認められた。この抑制に対し化合物1を18:3−LPAと同時に投与すると、18:3−LPAによる膵液分泌の抑制作用が有意に解除された。このことより、18:3−LPAによる膵液分泌抑制作用はEDG−2を介していることが強く示唆された。
製剤例1:
以下の各成分を常法により混合した後打錠して、一錠中に50mgの活性成分を含有する錠剤100錠を得た。
・18:3−LPA(1−リノレノイルリゾホスファチジン酸)・・・5.0g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤) ・・・・・0.2g
・ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤) ・・・・・0.1g
・微結晶セルロース ・・・・・4.7g
製剤例2:
以下の各成分を常法により混合した後、溶液を常法により滅菌し、5mlずつアンプルに充填し、常法により凍結乾燥し、1アンプル中20mgの活性成分を含有するアンプル100本を得た。
・18:3−LPA ・・・・・2.0g
・マンニトール ・・・・・20g
・蒸留水 ・・・・・1000ml
製剤例3:
以下の各成分を常法により混合した後打錠して、一錠中に50mgの活性成分を含有する錠剤100錠を得た。
・メチル3−({4−[4−({[1−(2−クロロフェニル)エトキシ]
カルボニル}アミノ)−3−メチル−5−イソキサゾリル]ベンジル}スル
ファニル)プロパノエート ・・・・・5.0g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤) ・・・・・0.2g
・ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤) ・・・・・0.1g
・微結晶セルロース ・・・・・4.7g
製剤例4:
以下の各成分を常法により混合した後、溶液を常法により滅菌し、5mlずつアンプルに充填し、常法により凍結乾燥し、1アンプル中20mgの活性成分を含有するアンプル100本を得た。
・メチル3−({4−[4−({[1−(2−クロロフェニル)エトキシ]カルボニル}アミノ)−3−メチル−5−イソキサゾリル]ベンジル}スルファニル)プロパノエート ・・・・・2.0g
・マンニトール ・・・・・20g
・蒸留水 ・・・・・1000ml
【図面の簡単な説明】
図1は、ラットの膵液分泌作用に対するLPAの抑制効果を示すグラフである。
図2は、ラットのアミラーゼ分泌作用に対するLPAの抑制効果を示すグラフである。
図3は、ラットのリパーゼ分泌作用に対するLPAの抑制効果を示すグラフである。
図4は、コレシストキニン刺激によるラットの膵液分泌作用に対するLPAの抑制効果を示すグラフである。
図5は、18:3−LPAの膵液分泌抑制作用に対する、メチル3−({4−[4−({[1−(2−クロロフェニル)エトキシ]カルボニル}アミノ)−3−メチル−5−イソキサゾリル]ベンジル}スルファニル)プロパノエート(化合物1)の回復作用を示すグラフである。

Claims (28)

  1. リゾホスファチジン酸(LPA)受容体調節剤を含有することを特徴とする膵液分泌制御剤。
  2. LPA受容体調節剤がLPA受容体アゴニストである請求の範囲1記載の膵液分泌制御剤。
  3. 膵液分泌抑制作用を有する請求の範囲1または2記載の膵液分泌制御剤。
  4. 請求の範囲2または3記載の制御剤を有効成分として含有する膵臓疾患または肥満症の治療および/または予防剤。
  5. 膵臓疾患が、先天性外分泌不全症、急性膵炎、慢性膵炎、膵石症、胆石症、膵腫瘍、膵嚢胞症または自律神経系異常を伴う膵疾患である請求の範囲4記載の治療および/または予防剤。
  6. LPA受容体アゴニストが、1−リノレノイルリゾホスファチジン酸または1−オレオイルリゾホスファチジン酸である請求の範囲2記載の膵液分泌制御剤。
  7. LPA受容体アゴニストが一般式(A)
    Figure 2003007991
    (式中、XAは水酸基、
    Figure 2003007991
    を表わし、Zは水素原子、臭素原子、塩素原子、フッ素原子、ヨウ素原子またはOR2Aであり、R2Aは1〜3個の炭素を含有する不飽和アルキル基であり、R1Aは15〜17個の炭素を含有する飽和又は不飽和アルキル基を表わす。)で示される化合物である、請求の範囲2記載の膵液分泌制御剤。
  8. LPA受容体アゴニストが一般式(B)
    Figure 2003007991
    (式中、R1BおよびR2Bのうち一方は水素原子、メチレンヒドロキシ基、カルボメチル基、メチレンアミノ基、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ベンジル基またはベンジル−4−オキシベンジル基を表わし、他方は必ず水素原子を表わす。)で示される化合物である、請求の範囲2記載の膵液分泌制御剤。
  9. LPA受容体調節剤がLPA受容体アンタゴニストである請求の範囲1記載の膵液分泌制御剤。
  10. 膵液分泌促進作用を有する請求の範囲1または9記載の制御剤。
  11. 請求の範囲9または10記載の制御剤を有効成分として含有する消化器疾患の治療および/または予防剤。
  12. 消化器疾患が、消化不全、便秘症、下痢症、拒食症または吸収不良症候群である請求の範囲11記載の治療および/または予防剤。
  13. LPA受容体アンタゴニストが、一般式(B)
    Figure 2003007991
    (式中、R1BおよびR2Bのうち一方は水素原子、メチレンヒドロキシ基、カルボメチル基、メチレンアミノ基、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ベンジル基またはベンジル−4−オキシベンジル基を表わし、他方は必ず水素原子を表わす。)で示される化合物である、請求の範囲9記載の制御剤。
  14. LPA受容体アンタゴニストが、一般式(C)
    Figure 2003007991
    [式中、R1Cは、置換基を有してもよい、アルキル基、アリール基、複素環式基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基またはアリールチオ基、またはハロゲン原子を表わし、
    2Cは、置換基を有してもよい、アルキル基、アリール基、複素環式基、アルキルオキシ基またはアリールオキシ基、またはハロゲン基を表わし、
    3Cは、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン化アルキル基を表わし、
    4Cは、(a)置換基を有してもよい、フェニル基、アリール基、または複素環式基、(b)置換あるいは無置換のアルキル基、および(c)置換あるいは無置換のアルケニル基からなる群から選択される基を表わし、
    Xは酸素原子または硫黄原子を表わす。但し、R3CとR4Cは、それらが結合している炭素原子と一緒になって5〜10員環構造を形成してもよく、また、R3Cが水素原子である場合、R4Cはメチル基を除く基を表わす。]
    で示される化合物である、請求の範囲9記載の制御剤。
  15. LPA受容体アンタゴニストがメチル3−({4−[4−({[1−(2−クロロフェニル)エトキシ]カルボニル}アミノ)−3−メチル−5−イソキサゾリル]ベンジル}スルファニル)プロパノエートである、請求の範囲14記載の制御剤。
  16. LPA受容体がEDG−2、EDG−4またはEDG−7である請求の範囲2記載の制御剤。
  17. LPA受容体がEDG−2である請求の範囲16記載の制御剤。
  18. EDG−2アゴニストが一般式(A)
    Figure 2003007991
    (式中、すべての記号は請求の範囲7と同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求の範囲17記載の制御剤。
  19. EDG−2アゴニストが一般式(B)
    Figure 2003007991
    (式中、すべての記号は請求の範囲8と同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求の範囲17記載の制御剤。
  20. LPA受容体がEDG−2、EDG−4またはEDG−7である請求の範囲9記載の制御剤。
  21. LPA受容体がEDG−2である請求の範囲9記載の制御剤。
  22. EDG−2アンタゴニストが一般式(B)
    Figure 2003007991
    (式中、すべての記号は請求の範囲8と同じ意味を表わす。)で示される化合物である請求の範囲21記載の制御剤。
  23. EDG−2アンタゴニストが一般式(C)
    Figure 2003007991
    (式中、すべての記号は請求の範囲14と同じ意味を表わす。)で示される化合物である請求の範囲21記載の制御剤。
  24. EDG−2アンタゴニストが、メチル3−({4−[4−({[1−(2−クロロフェニル)エトキシ]カルボニル}アミノ)−3−メチル−5−イソキサゾリル]ベンジル}スルファニル)プロパノエートである請求の範囲23記載の制御剤。
  25. 膵液分泌作用を評価することからなる哺乳動物におけるLPA受容体調節剤のスクリーニング方法。
  26. LPA受容体調節剤がLPA受容体アゴニストである、請求の範囲25のスクリーニング方法。
  27. LPA受容体調節剤がLPA受容体アンタゴニストである、請求の範囲25のスクリーニング方法。
  28. LPA受容体がEDG−2,EDG−4,EDG−7のいずれかである、請求の範囲25乃至27のいずれか記載のスクリーニング方法。
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