JPWO2003002235A1 - 金属水素化物含有排ガス処理剤及びその製造方法並びに金属水素化物含有排ガス処理方法 - Google Patents

金属水素化物含有排ガス処理剤及びその製造方法並びに金属水素化物含有排ガス処理方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、金属水素化物含有排ガス除害性能に優れた処理剤及びその製造方法並びにその処理方法の提供を目的とし、水酸化銅又は塩基性炭酸銅と珪素化合物の混合物若しくは当該銅化合物と珪素化合物の一部が複合体を形成している混合物であり、銅塩水溶液を沈澱母液とし、水酸化アルカリ又はアルカリ炭酸塩とアルカリ珪酸塩の混合水溶液を沈澱剤として沈澱法によって処理剤を調製する。その結果得られた処理剤は、金属水素化物ガスの除害性能が高く、低発熱性であるため、その使用は半導体製造等で発生する金属水素化物含有排ガスの処理に有用である。

Description

技術分野
本発明は金属水素化物含有排ガス処理剤及びその製造方法並びに金属水素化物含有排ガス処理方法に関するものである。更に具体的には半導体製造工程で発生する金属水素化物類含有排ガスの処理剤及びその製造方法並びにその排ガスの処理方法に関するものである。
背景技術
半導体製造工場ではその製造中に各種金属水素化物ガス、ハロゲン化物ガス類が使用されている。これらガスは可燃性及び/又は有害性であることから、これらを含有する排ガスを環境保全上、大気中にそのまま放出することはできず、その危険性・有害性をなくするための処理が必要である。
排ガス処理方法には湿式法と乾式法があり、前者は薬液で排ガスを洗浄処理する方法である。一方、後者は粒状固体処理剤の充填塔に排ガスを流通させ、除害対象ガスと処理剤との化学的作用、即ち吸着及び/又は化学反応により、危険性・有害性ガスを分離・除害する方法であり、金属水素化物含有排ガス或いはハロゲン化物ガス含有排ガスの処理で多く行われている。
粒状固体処理剤としては、担体に金属塩類を担持したものや、金属酸化物、金属水酸化物或いは金属炭酸塩類を粒状に成型したもの等が使用されており、現在までに多くの金属成分が開示されている。しかしながら、これら処理剤の金属水素化物含有ガスに対する除害処理能力は、処理剤と金属水素化物含有ガスとの化学的作用に起因するため、恒久的ではない。従って、実際の使用では、処理性能が低下することを予め検知する手段を講じ、その性能が失われる前に新しい処理剤と交換する方法や、別に準備された処理剤充填塔に排ガスを流通させ、複数の処理剤充填塔を交互に切り換えて使用する方法が必要となる。
金属水素化物含有排ガス処理剤には多くの特許が見られ、例えば金属水酸化物、金属炭酸塩或いは塩基性金属炭酸塩からなる処理剤は、特開平05−284847号公報、特開平06−319945号公報、特開平08−192024号公報、特公平05−61966号公報、登録特許第2604991号公報等に示されている。
これらの特許中に開示の処理剤は、金属化合物として市販の金属水酸化物を使用しているか、金属塩類と水酸化アルカリとの中和反応によって得られる金属水酸化物を使用しているか、或いは金属化合物として市販の金属炭酸塩類を使用しているか、金属塩類とアルカリ炭酸塩類との中和反応によって得られる金属塩基性炭酸塩を使用している。これら金属化合物類は、単独使用されているか、或いは金属化合物に物理的又は化学的性状を改善するため、アルミナ、シリカ、重金属化合物類、酸化チタン、ソーダライム等の各種無機化合物類を組合わせて使用されている。
例えば、登録特許第2926459号公報中には、市販の水酸化銅若しくは銅塩と水酸化アルカリとの中和反応によって得られた水酸化銅に、安定化剤として各種金属化合物を添加した処理剤が金属水酸化物からなる処理剤として開示されている。
特公平5−61966号公報中には、金属化合物として塩基性炭酸銅を使用した処理剤が開示されている。該処理剤は、銅塩類と炭酸アルカリとの中和によって調製した塩基性炭酸銅を、乾式或いは湿式でソーダライム上にまぶし製造されている。
登録特許第2604991号公報中には、同様に金属化合物として塩基性炭酸銅を使用した処理剤が開示されている。この処理剤は、銅塩類水溶液と炭酸ソーダ水溶液との中和反応で得られた塩基性炭酸銅を、アナターゼ型酸化チタンと湿式混練した後、成型することで製造されている。なお、該塩基性炭酸銅は、PH値が中性から弱アルカリ性の状態で沈澱を生成させることにより、分子式をCuCO・Cu(OH)として表示した場合、得られた化合物中に含有するOH基量がその1.1倍以上となるような化合物である。
また、特開平8−192024号公報中には、金属炭酸塩或いは金属塩基性炭酸塩が、Cu,Zn,Mn,Fe,Co,Niからなる群より選択される少なくとも1種以上の金属炭酸塩若しくは金属塩基性炭酸塩からなり、これら金属炭酸塩若しくは金属塩基性炭酸塩が試薬又は工業薬品として入手できるもの、或いは対応する金属塩類水溶液から常法により製造されたものであることが開示されており、該金属炭酸塩若しくは該金属塩基性炭酸塩を成型した処理剤が開示されている。
さらに、特開平10−235185号公報、特開平11−019475号公報等には、金属酸化物からなる処理剤であり、2種類以上の金属酸化物、具体的には酸化銅、酸化銀、二酸化マンガンの中から選択される酸化物を主成分とし、高濃度の金属水素化物ガスを大量に含有する排ガスを常温で除害できる処理剤が開示されている。
なお、上記公報には、これら金属化合物が水酸化物或いは炭酸塩類の場合、除害ガスの吸着及び/又は除害ガスとの化学反応によって変色するため、処理剤色調変化を目視、監視することによって処理剤の残存除害性能を検知でき、処理剤としての役割に加え、金属水素化物ガス漏洩の検知剤としても役立つことが記載されているものもある。
金属化合物類による金属水素化物含有排ガスの処理は、処理剤と除害対象ガスとの吸着及び/又は化学反応に起因するので、処理剤の金属水素化物ガス処理能力を高めるためには、上記吸着性、吸着容量、反応性等を高めることが有効である。しかしながら、上述の金属水酸化物、金属炭酸塩或いは金属塩基性炭酸塩類からなる従来技術の処理剤は、通常の工業薬品或いは沈澱法で得られた化合物類をそのまま成型して使用しているか、別の化合物類と混合後成型して使用しているのみであるため、更に性能を高める創意工夫の余地が残されている。
また、上記排ガスの処理に伴う化学反応はいずれも発熱性である。従って、金属化合物類による排ガス処理は温度上昇が必然的であり、高濃度の金属水素化物を含有する排ガス処理や大量の排ガス処理を行う場合は、大幅な温度上昇が生じる可能性がある。そのため、処理剤は高性能であるだけではなく、低発熱性であることが要求される。
特に、排ガスが水素を含有している場合、処理に伴って発生する熱の蓄積により処理剤層の温度が上昇し、水素による処理剤金属成分の還元反応を引き起こす可能性がある。この還元反応も発熱性であることから、温度上昇は更に助長され、処理剤金属成分の物理的性状の変質や、劣化に加えて、排ガス処理装置材質へ悪影響を及ぼす恐れがある。従って、排ガスが水素を含有している場合処理剤は、除害性能が高いだけではなく低発熱性であることが要求される。
発明の開示
金属水素化物含有排ガス処理剤の除害作用は、処理剤と金属水素化物含有排ガスとの吸着性及び/又は反応性に起因するので、処理剤中の有効成分の結晶子径を微細化し、その表面積を大きくすることで除害作用の性能向上が予想される。しかしながら、公知の処理剤で使用されている金属化合物類原料は市販の金属水酸化物、塩基性金属炭酸塩、若しくはその塩類とアルカリ化合物との中和反応によって製造される金属化合物類であり、必ずしも目的に合った物理的性状を有する原料ではないと考えられる。
また、金属化合物をその塩類とアルカリ化合物との中和反応によって製造する場合、得られる沈澱物はその後、熟成、水洗、濾過、乾燥等の工程を経て完成に到るが、この中で沈澱剤として用いるアルカリ化合物の種類、中和反応条件、乾燥条件等によって最終的に得られる金属化合物の結晶子径、表面積は影響される。
本発明者等は金属水素化物含有排ガス処理剤の性能向上方法として、その製造条件を工夫することにより、有効金属成分の物性を改善し、性能向上が達成できないか鋭意検討すると共に、金属化合物に構造安定化物質を添加することによる微結晶子化、高表面積化の検討を行った。化合物の構造安定化物としてはシリカ、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア等が知られているが、これら物質を金属化合物へ単に物理的に混合添加するだけではその微結晶子化、高表面積化効果は小さかった。さらに、これら物質を懸濁した金属塩類水溶液を沈澱母液として用い沈澱操作を行うことで金属化合物中に添加しても、やはりその微結晶子化、高表面積化効果は小さかった。
そこでさらに金属化合物の物性改善を進める中で、構造安定化物を粉末として沈澱母液に添加するのではなく、有効金属成分と共沈させることによる添加を試みた。金属化合物類による金属水素化物含有排ガスの処理は、開始直後の吸着作用及び/又は化学反応から、時間が経過して処理剤温度が上昇した後は、化学反応へと移行し、化学反応が中心の定常的除害過程が、大部分の金属成分を消費するまで続くが、金属成分の化学的形態と発熱性に関しては、酸化物よりも金属水酸化物、金属炭酸塩、金属塩基性炭酸塩の方が定常的除害過程において低発熱性であると考えられることから、上記構造安定化剤と共沈させた沈殿物は最終処理を乾燥のみに留め、各種試行錯誤を繰り返してその効果を検討した。
すなわち、水酸化アルカリ、アルカリ炭酸塩若しくはアルカリ重炭酸塩を沈殿剤として用い、その中にアルカリ珪酸塩を添加溶解し、次いで沈澱剤として使用することによって金属塩との中和反応を行い、金属成分と珪素成分を共沈させたところ、得られた沈澱物はこれら成分化合物の混合物若しくはこれら成分化合物の一部が複合体を形成した混合物からなり、金属成分が高分散化しており、高表面積を有していることが判明した。この混合物について、金属水素化物ガスの除害性能測定試験を行ったところ、金属酸化物からなる処理剤よりも発熱による温度上昇が小さく、しかも高性能であることを確認して本発明を完成した。
本発明は銅塩類水溶液と、アルカリ珪酸塩類を含有する水酸化アルカリ、アルカリ炭酸塩若しくはアルカリ重炭酸塩類水溶液との中和反応により製造される水酸化銅又は塩基性炭酸銅が珪素化合物と混合している混合物、若しくは前記水酸化銅又は前記塩基性炭酸銅の一部が珪素化合物と複合体を形成している混合物であって、前記混合物のCu/Siの原子比が1〜10である金属水素化物含有排ガス処理剤及びその製造方法並びにその金属水素化物含有排ガス処理方法に関するものである。
本発明で使用する銅塩類は、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、有機酸塩類等、水溶性塩類であればどのような塩類でも使用することができる。なお、本発明では該銅塩類の水溶液(A液とする)を沈澱母液として使用する。
沈澱剤として使用される化合物は、水酸化アルカリ、アルカリ炭酸塩或いはアルカリ重炭酸塩類で、アルカリとしてはナトリウム或いはカリウムが使用され、アルカリ珪酸塩としてはNaO・nSiO・nHO(n=2〜4)の化学式で表わされる珪酸ナトリウム、KO・nSiO・nH2O(n=3〜4)で表わされる珪酸カリウムが好ましく、水酸化アルカリ、アルカリ炭酸塩若しくはアルカリ重炭酸塩の水溶液にアルカリ珪酸塩を添加、溶解した混合水溶液が沈澱剤(B液とする)として使用される。
CuとSiの含有量は、Cu/Siの原子比で表示すると1〜10の範囲であり、その原子比が1より小さい場合、大部分の銅化合物は珪素化合物と複合体を形成していることがX線回折による構造解析から確認され、金属水素化物ガスとの反応性が高い遊離の銅化合物含有量が少なくなってしまうことから、処理剤の除害容量が小さくなり好ましくない。又その原子比が10より大きい場合、微細化した銅化合物からなる高表面積の処理剤は得られず、処理剤として好ましい物性ではない。
沈澱操作にはA液にB液を添加する正中和、B液にA液を添加する逆中和或いは準備された沈澱槽に水を張りその中にA,B両液を同時に添加する一定PH下での中和等がある。いずれの操作によっても良好な沈澱を生成させることができるが、この操作の終点におけるPH値を中性〜弱アルカリ性とすることが重要で、この範囲からPH値が外れると好ましい物性の銅化合物からなる処理剤は得られない。
中和反応によって得られた沈澱物は熟成後、水洗、乾燥される。ここで、水洗は沈殿物中に混在するアルカリ化合物を除去し、得られる処理剤の物性が後工程で変質することを抑制するために行われ、最終的に得られる処理剤中に残存するアルカリ量が0.1%以下になるまで水洗することが好ましい。次いで行われる乾燥は処理剤化合物の熱的な変質が起こらず、製造時間短縮に合理的な温度範囲、80〜200℃で行うことが好ましい。温度が80℃より低い場合、乾燥に時間がかかり過ぎ実用的ではなく、200℃より高い場合、水酸化銅、塩基性炭酸銅の一部が分解し、黒色の酸化銅が生成するため、実用上処理剤の残存除害性能を、処理剤の変色によって確認することが困難になると共に、除外性能が低下してしまい、更に水素を含有した金属水素化物含有排ガス処理での発熱量が特に大きくなってしまう。
得られた乾燥物は青緑色を呈しており、水酸化銅又は塩基性炭酸銅と結晶水を有したシリカの混合物、若しくはこれら化合物の一部が複合体を形成している混合物である。この混合物は、窒素吸着によって求められるBET表面積が100m/g以上、X線回折による銅化合物、すなわち水酸化銅又は塩基性炭酸銅の結晶子径が50nm以下の微細な結晶からなっている。表面積が100m/gより少ない場合、高性能を示す処理剤は得られず、銅化合物の結晶子径が50nmより大きい場合も銅の分散性が不充分なために高性能を示す処理剤は得られない。このことは処理剤中の塩基性炭酸銅結晶子径と金属水素化物ガスとしてのシランガス除害性能の関係を示した図1によって明らかで、塩基性炭酸銅の結晶子径が小さい程除害性能は高くなっている。この関係は水酸化銅の結晶子径と金属水素化物ガス除害性能においても同様である。
本発明の金属化合物類は、沈殿剤として水酸化アルカリを使用した場合は水酸化第2銅と珪素化合物からなる混合物若しくは水酸化銅と珪素化合物の一部が複合体を形成した混合物である。アルカリ炭酸塩又はアルカリ重炭酸塩を沈澱剤とした場合は塩基性炭酸銅と珪素化合物の混合物或いはこれら化合物の一部が複合体を形成した混合物である。塩基性炭酸銅としては、CuCO・2Cu(OH)、3CuCO・5Cu(OH)・HO、CuCO・Cu(OH)、CuCO・Cu(OH)・HO等として表示される化合物類の混合物であつて、銅塩類水溶液との中和反応においてアルカリ炭酸塩、若しくはアルカリ重炭酸塩類水溶液を使用する場合、炭酸根としての炭酸ガス(CO)含有量は全重量に対して5%以上であることが好ましく、その量が5%より少ない場合、一部が酸化物になっており、金属水素化物含有排ガス処理時の発熱性が大きく、除害性能が低くなってしまう。
次に、本発明の処理方法について説明する。銅塩水溶液と珪酸アルカリを含有する水酸化アルカリ、アルカリ炭酸塩若しくはアルカリ重炭酸塩類水溶液との中和反応によって得られた沈澱物を熟成、水洗、乾燥することによって得られた乾燥物を押出し、打錠等によって成型物として製造した本発明の処理剤を、流通式の充填塔に詰め、次いで金属水素化物を含有する還元性排ガスと接触させることによって金属水素化物ガスを除害する。
本発明処理剤によって除害できる金属水素化物ガス類としては、シラン、アルシン、ホスフィン、ジシラン、ジボラン、セレン化水素、ゲルマン、ジクロルシラン等がある。本発明処理剤は水酸化銅又は塩基性炭酸銅を主体としているために青緑色を呈しており、これら金属水素化物ガス類との接触による吸着及び/又は化学反応によって変色するので、その色調変化状況を目視、観察することによって残存する処理性能を見極めることができる長所がある。
本発明者等は一連の操作によって製造した本発明の処理剤を、ステンレス製流通式反応器に充填し、金属水素化物ガスとして、シラン、又はホスフィンを含有する還元性ガスを反応器に流通させ、処理剤層の温度測定を行いつつ、出口ガス中の金属水素化物ガス漏洩量をブレークモニター(バイオニクス社製)によって測定、監視することによって、常温における金属水素化物含有ガスの除害性能測定試験を行った。
その結果、長時間にわたって出口ガス中に金属水素化物は検出されず、その除害性能(L/kg)は公知の同種金属化合物からなる処理剤、即ち有効金属成分のみの処理剤、又は構造安定化剤を共沈以外の方法で添加の処理剤よりも高性能であることから、本処理剤は優れた金属水素化物ガス除去性能を有していることを確認した。
なお、酸化物系処理剤で同様の試験を実施した場合、試験開始後、暴走反応による処理剤層の温度上昇が著しく、性能測定試験の継続が困難であったのに対し、本発明処理剤の場合は充填層の温度上昇がかなり認められたが、試験中断をきたすような激しい発熱ではなかったことを確認して本発明を完成した。
発明を実施するための最良の形態
次に、本発明の内容を実施例によって更に詳細に説明する。本発明の処理剤に関し、性能評価として金属水素化物ガスの除害性能測定試験を行い、物性評価としてBET法による表面積測定及びX線回折による金属化合物の結晶子径測定を行なった。ここで、該除害性能測定試験の測定装置、測定条件、測定操作方法、除害性能計算方法は次のとおりである。
Figure 2003002235
(金属水素化物ガスの除害性能測定操作方法及び除害性能計算法)
処理剤590ccを充填高が300mmになるように反応管内に詰めて測定装置に設置し、次いで上記組成の金属水素化物ガスを処理剤充填層に流通する。ガス流通開始後、処理剤層の温度測定を行いつつ、反応管出口ガス中への金属水素化物ガス漏洩をブレークモニター(日本バイオニクス製)で測定、監視し、その出口濃度がシラン(SiH)で5ppm又はホスフィン(PH)で0.1ppmに達するまでに流入したシラン又はホスフィンの積算量を求め、その量を処理剤1kg当りに換算する。具体的には、上記測定結果より次の式によって金属水素化物ガスの除害性能を計算する。
Figure 2003002235
実施例−1
硫酸銅1.5kgを20Lビーカーに秤取し、純水10Lを加え、撹拌、溶解して沈澱母液(A液)を調製した。これとは別に3号珪酸ナトリウム15%水溶液2.1kgと、炭酸ナトリウム0.62kgとを20Lにビーカーに秤取し、純水10Lを加え、攪拌、溶解して沈澱剤水溶液(B液)を調製した。激しく撹拌されているA液中にB液を徐々に滴下し、沈澱を生成させた。得られた沈澱物を熟成後、充分水洗し、次いで濾過した後、空気中にて110℃で乾燥し、乾燥粉末を得た。
得られた粉末をニーダー中に移し、適量の純水を加えて充分混合した後、押出し成型した。この成型物を110℃で乾燥し、実施例−1の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素非存在下における金属水素化物除害性能の測定結果は表−2に示すとおりであった。
実施例−2
実施例−1において、硫酸銅、3号珪酸ナトリウム15%水溶液及び炭酸ナトリウムの使用量をそれぞれ1.7kg、1.5kg及び0.7kgとし、激しく攪拌されているB液中にA液を徐々に滴下することによって沈澱を生成させた以外は、実施例−1と同一の調製方法によって実施例−2の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素非存在下における金属水素化物除害性能の測定結果は表−2に示すとおりであった。
実施例−3
実施例−1において、硫酸銅、3号珪酸ナトリウム15%水溶液及び炭酸ナトリウムの使用量をそれぞれ1.9kg、0.9kg及び0.9kgとした以外は、実施例―1と同一の調製方法によって実施例−3の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素非存在下における金属水素化物除害性能の測定結果は表−2に示すとおりであった。
実施例−4
実施例−1において、硫酸銅、3号珪酸ナトリウム15%水溶液及び炭酸ナトリウムの使用量をそれぞれ2.0kg、0.58kg及び0.92kgとした以外は実施例−1と同一の調製方法によって実施例−4の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素非存在下における金属水素化物除害性能の測定結果は表−2に示すとおりであった。
実施例−5
実施例−2において、炭酸ナトリウムに代えて炭酸カリウムを0.78kg使用した以外は実施例−2と同一の調製方法によって実施例−5の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素非存在下における金属水素化物除害性能の測定結果は表−2に示すとおりであった。
実施例−6
実施例−2において、炭酸ナトリウムに代えて水酸化ナトリウム0.48kgを使用した以外は実施例−2と同一の調製方法によって実施例−6の金属水素化物ガス含有排処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素非存在下における金属水素化物除害性能の測定結果は表−2に示すとおりであった。
実施例−7
実施例−2において、成型物の乾燥温度を180℃とした以外は、実施例−2と同一の調製方法によって実施例−7の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素非存在下における金属水素化物除害性能の測定結果は表−2に示すとおりであった。
実施例−8
実施例−2において、硫酸銅、炭酸ナトリウムに代えて硝酸銅1.64kg、重炭酸ソーダ1.1kgをそれぞれ使用した以外は実施例−2と同一の調製方法によって実施例−8の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素非存在下における金属水素化物除害性能の測定結果は表−2に示すとおりであった。
実施例−9
硫酸銅1.5kgを20Lビーカーに秤取し、純水10Lを加え、撹拌、溶解し沈澱母液(A液)を調製した。これとは別に3号珪酸ナトリウムの15%水溶液2.1kgと、炭酸ナトリウム0.62kgとを20Lビーカーに秤取し、純水10Lを加え、溶解して沈澱剤水溶液(B液)を調製した。激しく撹拌されているB液中にA液を徐々に滴下し、沈澱を生成させた。得られた沈澱物を熟成後、充分水洗し、次いで濾過した後、空気中にて110℃で乾燥し、乾燥粉末を得た。
得られた粉末をニーダー中に移し、適量の純水を加えて充分混合した後、押出し成型した。この成型物を110℃で乾燥し、実施例−9の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素4%存在下における金属水素化物除害性能の測定結果及び除害性能測定での発熱状況は表−3に示すとおりであった。。
実施例−10
実施例−9において、硫酸銅、3号珪酸ナトリウム15%水溶液及び炭酸ナトリウムの使用量をそれぞれ1.7kg、1.5kg及び0.7kgとした以外は、実施例―9と同一の調製方法によって実施例−10の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素4%存在下における金属水素化物除害性能の測定結果及び除害性能測定での発熱状況は表−3に示すとおりであった。。
実施例−11
実施例−9において、硫酸銅、3号珪酸ナトリウム15%水溶液及び炭酸ナトリウムの使用量をそれぞれ1.9kg、0.9kg及び0.9kgとした以外は、実施例―9と同一の調製方法によって実施例−11の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素4%存在下における金属水素化物除害性能の測定結果及び除害性能測定での発熱状況は表−3に示すとおりであった。。
実施例−12
実施例−9において、硫酸銅、3号珪酸ナトリウム15%水溶液及び炭酸ナトリウムの使用量をそれぞれ2.0kg、0.58kg及び0.92kgとした以外は実施例−9と同一の調製方法によって実施例−12の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素4%存在下における金属水素化物除害性能の測定結果及び除害性能測定での発熱状況は表−3に示すとおりであった。。
実施例−13
実施例−10において、炭酸ナトリウムに代えて炭酸カリウム0.78kgを使用した以外は実施例−10と同一の調製方法によって実施例−13の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素4%存在下における金属水素化物除害性能の測定結果及び除害性能測定での発熱状況は表−3に示すとおりであった。。
実施例−14
実施例−10において、炭酸ナトリウムに代えて水酸化ナトリウム0.48kgを使用した以外は実施例−2と同一の調製方法によって実施例−14の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素4%存在下における金属水素化物除害性能の測定結果及び除害性能測定での発熱状況は表−3に示すとおりであった。。
実施例−15
実施例−10において、成型物の乾燥温度を180℃とした以外は、実施例−10と同一の調製方法によって実施例−15の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素4%存在下における金属水素化物除害性能の測定結果及び除害性能測定での発熱状況は表−3に示すとおりであった。。
実施例−16
実施例−10において、硫酸銅、炭酸ナトリウムに代えて硝酸銅1.64kg、重炭酸ソーダ1.1kgをそれぞれ使用した以外は実施例−10と同一の調製方法によって実施例−16の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素4%存在下における金属水素化物除害性能の測定結果及び除害性能測定での発熱状況は表−3に示すとおりであった。。
比較例−1
硫酸銅2.2kgを20Lビーカーに秤取し、純水10Lを加えて撹拌、溶解して沈澱母液(A液)を調製した。これとは別に炭酸ナトリウム1.12kgを20Lビーカーに秤取し、純水10Lを加え、攪拌、溶解して沈澱剤水溶液(B液)を調製した。激しく撹拌されているA液中にB液を徐々に滴下し、沈澱を生成させた。得られた沈澱物を熟成後、充分水洗し、次いで濾過した後、空気中にて110℃で乾燥し、乾燥粉末を得た。
得られた粉末をニーダー中に移し、適量の純水を添加して充分混合した後、押出し成型した。この成型物を110℃で乾燥し、比較例−1の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素非存在下における金属水素化物除害性能の測定結果は表−2に示すとおりであった。
比較例−2
3号珪酸ナトリウム15%水溶液1.5kgを20Lビーカーに秤取し、純水10Lを加えて希釈した水溶液に5%硫酸水溶液1700ccを徐々に滴下し、中和することによって沈澱物を得た。これを充分水洗後、乾燥、粉砕することによって珪素化合物粉末を先行調製した。硫酸銅1.7kgを20Lビーカーに秤取し、純水10Lを加えて撹拌、溶解して沈澱母液(A液)とした。これとは別に、炭酸ナトリウム0.87kgを20Lビーカーに秤取し、純水10Lを加え、攪拌、溶解した液に、予め先行調製した珪素化合物全量を添加し、沈澱剤水溶液(B液)を調製した。激しく撹拌したB液中にA液を、徐々に滴下し、沈澱物を生成させた。得られた沈澱物を熟成後、充分水洗し、次いで濾過した後、空気中にて110℃で乾燥し、乾燥粉末を得た。
得られた粉末をニーダー中に移し、適量の純水を加えて混合した後、押出し成型した。この成型物を110℃で乾燥し、比較例−2の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素非存在下における金属水素化物除害性能の測定結果は表−2に示すとおりであった。
比較例−3
実施例−1において、硫酸銅、3号珪酸ナトリウム15%水溶液及び炭酸ナトリウムの使用量をそれぞれ2.09kg、0.30kg及び1.04kgとした以外は実施例−1と同一の調製方法によって比較例−3の金属水素化物含有ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素非存在下における金属水素化物除害性能の測定結果は表−2に示すとおりであった。
比較例−4
実施例−1において、硫酸銅、3号珪酸ナトリウム15%水溶液及び炭酸ナトリウムの使用量をそれぞれ0.88kg、3.80kg及び0.20kgとした以外は実施例−1と同一の調製方法によって比較例−4の金属水素化物含有ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素非存在下における金属水素化物除害性能の測定結果は表−2に示すとおりであった。
比較例−5
3号珪酸ナトリウム15%水溶液1.5kgを20Lビーカーに秤取し、純水10Lを加えて希釈した水溶液に5%硫酸水溶液1700ccを徐々に加えて中和することによって沈澱物を得た。これを水洗後、乾燥することによって珪素化合物粉末を先行調製した。硫酸銅1.7kgを20Lビーカーに秤取し、純水10Lを加えて撹拌、溶解した水溶液に、予め調製した珪素化合物粉末全量を添加して沈澱母液(A液)とした。これとは別に、炭酸ナトリウム0.87kgを20Lビーカーに秤取し、純水10Lを加えて溶解し、沈澱剤水溶液(B液)を調製した。激しく撹拌したB液中にA液を、徐々に滴下し、沈澱物を生成させた。得られた沈澱物を熟成後、充分水洗し、次いで濾過した後、空気中にて110℃で乾燥し、乾燥粉末を得た。
得られた粉末をニーダー中に移し、適量の純水を加えて充分混合した後、押出し成型した。この成型物を110℃で乾燥し、比較例−2の金属水素化物含有排ガス処理剤を得た。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素4%存在下における金属水素化物除害性能の測定結果及び除害性能測定での発熱状況は表−3に示すとおりであった。。
比較例−6
実施例−9において、硫酸銅、3号珪酸ナトリウム15%水溶液及び炭酸ナトリウム使用量をそれぞれ2.09kg、0.30kg、1.04kgとした以外は実施例―9と同一の調製方法によって比較例−6の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素4%存在下における金属水素化物除害性能の測定結果及び除害性能測定での発熱状況は表−3に示すとおりであった。。
比較例−7
実施例−9において、硫酸銅及、3号珪酸ナトリウム15%水溶液、及び炭酸ナトリウム使用量をそれぞれ0.88kg、3.80kg、0.20kgとした以外は実施例−9と同一の調製方法によって比較例−7の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素4%存在下における金属水素化物除害性能の測定結果及び除害性能測定での発熱状況は表−3に示すとおりであった。。
比較例−8
実施例−9において、成型物の乾燥に代えて成型物の焼成を350℃で行い、酸化物となした以外は、実施例−9と同一の調製方法によって比較例−8の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素4%存在下における金属水素化物除害性能の測定結果及び除害性能測定での発熱状況は表−3に示すとおりであった。。
比較例−9
実施例−11において、成型物の乾燥に代えて成型物の焼成を350℃で行い、酸化物となした以外は、実施例−9と同一の調製方法によって比較例−9の金属水素化物含有排ガス処理剤を調製した。この処理剤のCu/Si(原子比)、BET表面積及び銅化合物の結晶子径は表−1に、水素4%存在下における金属水素化物除害性能の測定結果及び除害性能測定での発熱状況は表−3に示すとおりであった。。
【表1】金属水素化物含有ガス処理剤の成分組成比及び物性測定結果
Figure 2003002235
Figure 2003002235
【表2】処理剤の金属水素化物ガス除害性能測定結果
(Hを含有しない金属水素化物含有ガス)
Figure 2003002235
【表3】処理剤の金属水素化物含有ガス除害性能測定結果
(Hを4%含有する金属水素化物含有ガス)
Figure 2003002235
産業上の利用の可能性
水酸化銅又は塩基性炭酸銅と珪素化合物の混合物若しくは当該銅化合物と珪素化合物の一部が複合体を形成している混合物であるため、金属水素化物ガスの除害性能が高い低発熱性の金属水素化物含有排ガス処理剤が得られ、金属成分の水素による還元が起こる可能性がある排ガス処理において有効である。
【図面の簡単な説明】
図1 塩基性炭酸銅結晶子径とシランガス除害性能の関係を示す図である。

Claims (9)

  1. 銅塩類水溶液と、アルカリ珪酸塩類を含有する水酸化アルカリ、アルカリ炭酸塩若しくはアルカリ重炭酸塩類水溶液との中和反応により製造される水酸化銅又は塩基性炭酸銅が珪素化合物と混合している混合物、若しくは前記水酸化銅又は前記塩基性炭酸銅の一部が珪素化合物と複合体を形成している混合物であって、前記混合物のCu/Siの原子比が1〜10である金属水素化物含有排ガス処理剤。
  2. BET法による表面積が100m/g以上であり、水酸化銅又は塩基性炭酸銅の結晶子径が50nm以下である請求項1記載の金属水素化物含有排ガス処理剤。
  3. 銅塩類水溶液との中和反応においてアルカリ炭酸塩、若しくはアルカリ重炭酸塩類水溶液を使用の場合、炭酸根としての炭酸ガス含有量が全重量に対して5%以上である請求項1記載の金属水素化物含有排ガス処理剤。
  4. 銅塩類水溶液と、アルカリ珪酸塩類を含有する水酸化アルカリ、アルカリ炭酸塩若しくはアルカリ重炭酸塩類水溶液との中和反応により製造される水酸化銅又は塩基性炭酸銅が珪素化合物と混合している混合物、若しくは前記水酸化銅又は前記塩基性炭酸銅の一部が珪素化合物と複合体を形成している混合物であって、前記混合物のCu/Siの原子比が1〜10である金属水素化物含有排ガス処理剤の製造方法。
  5. BET法による表面積が100m/g以上であり、水酸化銅又は塩基性炭酸銅の結晶子径が50nm以下である請求項4記載の金属水素化物含有排ガス処理剤の製造方法。
  6. 銅塩類水溶液との中和反応においてアルカリ炭酸塩、若しくはアルカリ重炭酸塩類水溶液を使用の場合、炭酸根としての炭酸ガス含有量が全重量に対して5%以上である請求項4記載の金属水素化物含有排ガス処理剤の製造方法。
  7. 銅塩類水溶液と、アルカリ珪酸塩類を含有する水酸化アルカリ、アルカリ炭酸塩若しくはアルカリ重炭酸塩類水溶液との中和反応により製造される水酸化銅又は塩基性炭酸銅が珪素化合物と混合している混合物、若しくは前記水酸化銅又は前記塩基性炭酸銅の一部が珪素化合物と複合体を形成している混合物であって、前記混合物のCu/Siの原子比が1〜10である金属水素化物含有排ガス処理剤に金属水素化物含有排ガスを接触させることによる金属水素化物含有排ガス処理方法。
  8. BET法による表面積が100m/g以上であり、水酸化銅又は塩基性炭酸銅の結晶子径が50nm以下である処理剤に金属水素化物含有排ガスを接触させることによる請求項7記載の金属水素化物含有排ガス処理方法。
  9. 銅塩類水溶液との中和反応においてアルカリ炭酸塩、若しくはアルカリ重炭酸塩類水溶液を使用の場合、炭酸根としての炭酸ガス含有量が全重量に対して5%以上である処理剤に金属水素化物含有排ガスを接触させることによる請求項7記載の金属水素化物含有排ガス処理方法。
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