JPWO2002097536A1 - 樹脂組成物よりなる感光ドラム用基体及びそれを用いた感光ドラム - Google Patents
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Abstract
本発明の高速画像形成装置に装着される樹脂組成物からなる感光ドラム用基体は、基体本体の一方の端部に厚さ0.1〜5mmのフランジ部を介してギヤが取り付けられた構造を有し、かつ射出成形により一体的に成形されているので、脱型時にギヤが変形されることがない。そのため、本発明の感光ドラム用基体から得られた感光ドラムは、回転精度、駆動伝達が良好で、高品質の画像を形成することが出来る。
Description
技術分野
本発明は、樹脂組成物よりなる感光ドラム用基体(以下、単に「感光ドラム用基体」と称することがある)及びそれを用いた感光ドラムに関する。さらに詳しくは、本発明は、電子写真装置や静電記録装置などの高速画像形成装置に装着される感光ドラムの基体として用いられる感光ドラム用基体、及びこの感光ドラム用基体を用いてなる感光ドラムに関する。該感光ドラム用基体は、本体の端部にフランジ部を介してギヤを有し、射出成形により一体的に成形されてなる。
背景技術
複写機、ファクシミリ、プリンターなどの電子写真装置や静電記録装置などにおける静電記録プロセスにおいては、一般にまず、光導電性物質(例えばZnO、CdS、Se、OPC(有機半導体)、アモルファスシリコン(a−Si)など)層を有する感光ドラム表面を一様に帯電させ、該感光ドラム表面に光学系から映像を投射し、光の当たった部分の帯電を消去することによって静電潜像を形成し、次いで、この静電潜像にトナーを供給してトナーの静電的付着によりトナー像を形成し、これを紙、OHP、印画紙等の記録媒体へ転写して画像を形成する方法が採られている。
このような静電記録プロセスに用いられる感光ドラムにおいて、ドラム基体としては、従来、比較的軽量で機械加工性にも優れ、かつ良好な導電性を有することから、アルミニウム合金を円筒状や円柱状に加工したドラム基体が用いられていたが、近年、このアルミニウム合金製基体に代わるものとして、熱可塑性樹脂にカーボンブラックなどの導電剤を混合分散した導電性樹脂組成物を射出成形してなる樹脂製円筒状基体(感光ドラム用基体)を用いることも行われている。この樹脂製円筒状基体は、フランジやギヤなどの付属品も基体本体部と共に一体成形が可能である、低振動・低騒音である、電荷リーク性が小さい、電位の減衰特性が緩やかである、リサイクル性が向上する、などの長所を有している。
しかしながら、端部にギヤを有する構造の樹脂製円筒状基体を射出成形により一体的に成形する場合、得られた成形品を金型から取り出すためにピンで突き出す際に、ギヤ端部に力がかかる。このため、成形品を金型(約120℃)から取り出す際に、ギヤの変形が生じるという好ましくない事態を招来する。ギヤに変形が生じた円筒状基体を用いると、感光ドラムの回転精度の低下はもとより、感光ドラムの動作不良や駆動伝達不良が起こり、画像形成システムの動作に重大な影響を与える。
発明の開示
本発明は、このような状況下で、ギヤを端部に有する構造を持つ感光ドラム用基体の脱型時の変形を効率よく防止できる、射出成形による一体的な成形方法、該方法で製造した感光ドラム用基体、及び、該感光ドラム用基体を用いてなる感光ドラムを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、基体本体の一方の端部に特定の厚さのフランジ部を介してギヤが取り付けられた構造の樹脂製円筒状基体により、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、本体と該本体の一方の端部に取り付けられたフランジ部とギヤとからなる基体を、射出成形により一体的に成形することを特徴とする樹脂組成物からなる感光ドラム用基体の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、画像形成装置に装着される樹脂組成物からなる感光ドラム用基体であって、前記基体が本体と該本体の一方の端部に取り付けられた厚さが0.1〜5mmのフランジ部とギヤとからなり、前記本体とフランジ部とギヤとが射出成形により一体的に成形されていることを特徴とする感光ドラム用基体を提供するものである。
また、本発明は、前記感光ドラム用基体上に感光層を有することを特徴とする感光ドラムをも提供するものである。
発明を実施するための最良の形態
本発明の感光ドラム用基体は樹脂組成物からなり、その本体の一方の端部にフランジ部を介してギヤが取り付けられた構造を有し、前記本体、フランジ部及びギヤが射出成形により一体的に成形されてなるものである。
前記フランジ部の厚さは0.1〜5mmの範囲にあることが必要である。好ましい厚さは0.2〜3mmであり、特に0.4〜2mmの範囲が好適である。この厚さが0.1mm未満ではフランジ部の強度が不充分で、脱型時にピンで成形品を突き出す際に、ギヤの変形を防止することが困難となる。5mmを超える必要はなく、むしろ5mmを超えるとフランジ幅が厚くなり、プリンター機器のスペース確保等の点で問題が生じることがある。また、厚さが5mmを超える場合には、射出成形時に樹脂組成物の流動が乱れ易くなるため、特にギヤ部分にヒケが起こり易い。このため、ギヤ精度の低下、結果としての感光体ドラムの回転精度の低下、画像特性の悪化につながる可能性がある。さらに、帯電、転写ローラなどの近接して駆動させる部材において、駆動ギヤとローラ機能部の間隔が広く開き、そのために回転精度、ローラ機能等が低下し、画像特性が悪化することがある。
また、前記フランジ部の外径は、ギヤの最大外径よりも大きければよく、特に制限はないが、プリンターの設計上、回転時の他のローラなどの回転部品との干渉に問題ない範囲に設計することが好ましい。例えば、本発明の感光ドラム用基体の各部分の寸法を下記のようにするのが好ましい。
本体 外径:28〜30mm
長さ:250〜270mm
周壁の厚さ:1.5〜2.0mm
フランジ部 外径:32〜38mm
厚さ:0.1〜5mm
高さ:2〜4mm
ギヤ 最大外径:30〜35mm
幅:3〜6mm
本発明の感光ドラム用基体は、導電性樹脂組成物を射出成形することにより、製造することができる。
当該導電性樹脂組成物を構成する樹脂成分は、基材樹脂と任意成分である低吸水性樹脂とからなる。基材樹脂としては特に制限はないが、熱可塑性樹脂が好ましい。該熱可塑性樹脂としては、従来感光ドラム用樹脂製基体の樹脂成分として慣用されているものの中から、任意のものを適宜選択して用いることができるが、特に感光層の形成に良好な表面平滑性を有し、かつ耐薬品性及び機械的強度に優れるなどの点で、ポリアミド(PA)系樹脂およびポリエステル系樹脂が好ましい。該ポリアミド系樹脂としては、例えば、ナイロン46、ナイロン6、ナイロン66、低吸水性ポリアミド(吸水率1.0%以下;ナイロン11、ナイロン12、ナイロンMXD6、ナイロン610、ナイロン612など)、及び、これらの共重合物等が挙げられる。これらの中でも、成形性が優れ、低コストである点で、ナイロン6、ナイロン66、低吸水性ポリアミドが好ましく、低吸水性ポリアミドがさらに好ましい。ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、及び、これらの共重合物等が挙げられる。これらの中でも、成形性、寸法安定性に優れ、低コストである点で、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。前記ポリアミド系樹脂及びポリエステル系樹脂は、一種を単独で使用してもよく二種以上を併用してもよい。
吸水による感光ドラム用基体の寸法変化等を抑制するため、ASTM−D570に準拠して測定した吸水率が0.3%以下(以下、低吸水性ということがある)の樹脂を、前記基材樹脂と併用することができる。該低吸水性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等が挙げられ、前記基材樹脂との相溶性等を考慮して適宜選択される。
また、基材樹脂に前記低吸水性樹脂をブレンドしてポリマーアロイとすることにより、例えば、ポリアミド樹脂のように吸水性の高い樹脂を基材樹脂として使用した場合においても吸水率を低くし、高温高湿環境下においても寸法変化の少ない感光ドラム用基体を得ることができる。例えば、基材樹脂と低吸水性樹脂とをブレンドしたポリマーアロイを得るには、上記低吸水性樹脂のブレンド比が基材樹脂に対して、好ましくは1〜70質量%、さらに好ましくは5〜50質量%、特に好ましくは10〜40質量%になるように配合する。
上記ブレンドに際しては、更に基材樹脂と低吸水性樹脂との相溶性を向上させて分散性を高め、強度などの機械特性や、吸水性、耐薬品性を向上させるために、両方の樹脂成分に対して親和性の高い相溶化剤を適宜用いることができる。相溶化剤としては、例えば、PA−PP系に対しては、マレイン酸変性ポリプロピレン(マレイン酸変性PP)、PA−PPS系やPA−PPE系に対しては、エポキシ変性ポリスチレン(エポキシ変性PS)−ポリメチルメタクリレート(PMMA)共重合体などを挙げることができる。
本発明の基材樹脂と低吸水性樹脂とをブレンドしたポリマーアロイは、上述したように、例えば、樹脂成分としてポリアミド樹脂を単独で使用した成形品に比べて優れた寸法安定性を有する。この点について比較した参考例を下記第1表に示す。第1表に示された吸水率と寸法変化は、50℃−相対湿度95%環境下の高温高湿槽に24時間放置前後の差を測定したもので、ポリアミド樹脂に低吸水性樹脂をブレンドすることで、成形品の高温高湿環境下での吸水率、寸法安定性が飛躍的に改善されることが認められる。
前記した樹脂成分としては、ナイロン66+ナイロン6、ナイロン66+ナイロンMXD6、ナイロン66+低吸水性樹脂(ポリマーアロイ)、低級水性ポリアミド、および、ポリブチレンテレフタレートが好ましく、低級水性ポリアミドおよびポリブチレンテレフタレートがより好ましく、ポリブチレンテレフタレートが特に好ましく用いられる。
前記導電性樹脂組成物は、一般に前記樹脂成分に導電剤を配合して導電性を付与したものである。該導電剤としては、前記樹脂成分に均一に分散可能であればよく特に制限されず、例えば、カーボンブラック;グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル等の金属粉;導電性ガラス粉等が挙げられるが、これらの中で特にカーボンブラックが好ましい。
導電剤の配合量は、樹脂組成物全量に基づき、通常5〜50重量%、好ましくは5〜30重量%の範囲から選ばれる。
本発明の感光ドラム用基体は、例えば、特に20〜40枚/分程度の速度でプリントする高速画像形成装置の感光ドラム用として用いられる場合は、その表面抵抗値が1×105Ω/□未満であることが好ましい。この表面抵抗値が1×105Ω/□以上であると表面電位特性(露光時の電位の減衰特性)が低下する、黒点やカブリなどの画像不良が生じるなどの不具合が生じることがある。さらに好ましくは1×104Ω/□未満、特に好ましくは1×103Ω/□未満であり、もっとも好ましくは1×5×102Ω/□以下である。また表面抵抗値の下限については特に制限はないが、該感光ドラム用基体の他の物性などの点からは1×100Ω/□以上が好ましい。さらに、製造コスト、生産性などを考慮すると1×101Ω/□以上が好ましい。したがって、この表面抵抗値の最も好ましい範囲は1×101〜5×102Ω/□である。なお、該表面抵抗値の測定方法については後で説明する。表面抵抗値を上記の範囲とすることにより、得られる感光ドラム用基体の成形加工を容易にし、さらに、露光時における電位の減衰特性を改良し、画像不良の発生を抑制することができる。
本発明の感光ドラム用基体の寸法精度(内外径精度、回転振れ、真円度、真直度など)を維持しつつ軽量化するには、該導電性樹脂組成物の吸水率を1.5%以下となるように調整することが有効である。なお、吸水率はASTM D−570に準拠して測定した値である。
この場合、上記導電性樹脂組成物の吸水率が1.5%を超えると、例えば高温高湿の使用条件において、寸法精度(内外径精度、回転振れ、真円度、真直度など)を維持できなくなることがある。なお、上記導電性樹脂組成物の吸水率のより好ましい範囲は、0.7%以下であり、特に好ましくは0.5%以下である。
また、本発明においては、感光ドラム用基体を50℃、相対湿度90%の条件で24時間放置前後の感光ドラム用基体両端の外径変動(放置後−放置前)が0.1mm以下、特に0.05mm以下であることが好ましい。
次に、金属製のドラム基体並の十分な強度を備え、輸送時や落下時の衝撃により破損しない高品質な感光ドラム用基体とするには、導電性樹脂組成物のアイゾット衝撃値が20J/m以上であることが有効である。
本発明の感光ドラム用基体を形成する樹脂組成物には、補強や増量の目的で、所望により、各種繊維やウィスカ等の充填材を含有させることができる。該充填材としては、例えば、導電性ウィスカ、導電性ガラス繊維等の導電性の無機繊維やウィスカやカーボン繊維などの導電性充填材、ガラス繊維等の非導電性充填材などが挙げられる。該導電性の充填材は、導電剤としても作用し得るため、これらを用いることにより、前記カーボンブラックなどの導電剤の使用量を減らすことができる。
前記充填材の配合量としては、特に制限はなく、充填材の種類、繊維の長さ及び径等に応じて適宜選択されるが、通常は、当該導電性樹脂組成物の全量に基づき、1〜30重量%が好ましく、5〜25重量%がより好ましく、10〜25重量%が更に好ましい。
なお、当該導電性樹脂組成物には、所望により、前記充填材のほか、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、シリコーン樹脂、二硫化モリブデン(MoS2)、各種金属石鹸等の公知の添加剤を適量添加することができる。また、通常用いられるシラン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤等を用い、前記導電剤、充填材等に表面処理を施してもよい。
本発明の感光ドラム用基体は、前述のように射出成形により、一体的に成形される。その際の成形温度(通常、220〜290℃)や射出圧力(通常、50〜100MPa)などの成形条件は、導電性樹脂組成物を構成する樹脂成分の種類などに応じて適宜選択される。本発明においては、感光ドラム用基体の本体の一方の端部に、前記特定範囲の厚さのフランジ部を介してギヤが一体的に取り付けられているので、射出成形後の脱型時において、ピンにより成形品を突き出す際にギヤの変形をもたらすことがない。
本発明の感光ドラム用基体における本体部の外周面は、特に制限されるものではないが、その表面粗さを中心線平均粗さRaで0.8μm以下、特に0.2μm以下、最大高さRmaxで1.6μm以下、特に0.8μm以下、10点平均粗さRzで1.6μm以下、特に0.8μm以下とすることが好ましく、これらRa、Rmax、Rzが大きすぎると、感光ドラム用基体表面の凹凸が、感光ドラムの感光層上に現れて、これが画像不良の原因となる場合がある。
本発明の感光ドラムは、前記本発明の感光ドラム用基体の本体部表面に、感光層及び必要に応じその他の層、例えば下引き層や保護層などを形成することにより得られる。
感光層は、感光剤、バインダー成分をアルコールやクロロホルム、トルエンなどの有機溶媒に溶解した塗液を円筒状基体の外周面に塗工し、加熱乾燥することにより形成される。なお、感光層を形成するための上記塗液は、公知の組成により形成することができ、またその層構成も公知の構成とすることができる。
前記感光層としては、電荷発生層及び電荷輸送層を少なくとも有するものが好ましい。ここで、電荷発生層は、通常電荷発生化合物及び結着樹脂から構成される。前記電荷発生化合物としては、特に制限はなく、従来、感光体の電荷発生層に用いられる公知の化合物の中から適宜選択され、各種無機系導電性化合物、有機系導電性化合物等が挙げられる。これらの中でも、電荷発生能の高い化合物等が好ましい。また、結着樹脂としては、特に制限はなく、従来、感光体の電荷発生層等に用いられる公知の樹脂の中から適宜選択される。この電荷発生層は、塗布、蒸着等の公知の方法によって形成することができる。
一方、電荷輸送層は、不均一電荷輸送層及び均一電荷輸送層を有するものが好ましく、前記不均一電荷輸送層としては、特に制限はないが、粒子分散型不均一電荷輸送層や、相分離型不均一電荷輸送層等が好ましい。該不均一電荷輸送層は、高分子材料等の、前記不均一電荷輸送層に含有させる材料を、溶剤に分散させ、塗布等の公知の方法によって形成することができる。
前記均一電荷輸送層としては、特に制限はないが、電荷輸送能が高く、成膜性に優れる高分子化合物を含有するものが好ましい。該均一電荷輸送層は、前記高分子材料等の、前記均一電荷輸送層に含有させる材料を、溶剤に分散させ、塗布等の公知の方法によって形成することができる。
本発明の感光ドラム用基体は、上述のように、ポリアミド樹脂などの基材樹脂に導電剤と充填材を混合分散した導電性樹脂組成物で形成されると共に、該導電性樹脂組成物のアイゾット衝撃値を20J/m以上となるように調整することにより、輸送時や落下時の衝撃による破損を効率よく防ぐことができる。なお、アイゾット衝撃値は、ASTM D−256に準拠して測定した値である。
この場合、前記導電性樹脂組成物のアイゾット衝撃値が20J/m未満であると、十分な強度を有さないため、輸送時や落下時の衝撃により破損が生じてしまい、本発明の目的を達成することができない。なお、アイゾット衝撃値のより好ましい範囲は30J/m以上、更に好ましくは35J/m以上、特に好ましくは35〜55J/mである。
感光ドラム用基体の曲げ弾性率を適正化することにより、熱による外径や真直度の変化を可及的に防止できる。この場合、感光ドラム用基体の曲げ弾性率が5×103MPa以上になるように導電性樹脂組成物にて形成することにより、多少の熱に晒されても外径や真直度に変化を生じることがなく、寸法精度を低下させることなく感光層を形成することができる上、感光ドラム用基体の射出成形時の収縮による寸法精度の低下も効果的に抑制し得、寸法精度に優れた感光ドラムが確実に得られる。
感光ドラム用基体の曲げ弾性率のさらに好ましい範囲は6×103MPa以上である。感光ドラム用基体の曲げ弾性率を6×103MPa以上とすることにより感光ドラム用基体外周面に感光層を塗工形成する際の加熱乾燥時に外径や真直度が変化してしまうことを可及的に防止して、得られる感光ドラムの寸法精度を向上させることができるものである。この場合、上記曲げ弾性率が低すぎると、感光層の塗工形成時に行われる加熱乾燥操作により外径や真直度が大きく変化し、得られる感光ドラムの寸法精度が低下して良好な印字性能を有する感光ドラムが得られず、本発明の目的を達成し得ない。なお、曲げ弾性率は高ければ高いほど加熱による寸法精度の低下を抑制することができるが、樹脂の性質等を考慮した場合、5×103〜20×103MPaがさらに好ましく、特に6×103〜14×103MPaであることが好ましい。
感光ドラム用基体の曲げ強さは、好ましくは100〜350MPa、さらに好ましくは100〜250MPaである。曲げ強さが上記範囲であると、製造時の過大な負荷により感光ドラム用基体が破壊することが可及的に防止され、感光ドラム用基体を歩留まりよく製造することが可能になる。曲げ強さは高ければ高いほど製造時の破壊防止に効果的であるが、あまりにも曲げ強さが高すぎると、感光ドラムが変形しやすくなり、良好な画像を安定的に得ることが困難になる場合がある。従って、特に100〜250MPaが好ましい。なお、上記曲げ強さは、ASTM D−790に規定の測定法に従って測定することができる。
ここで、上記曲げ強さの調整は、上記導電性樹脂組成物の組成を調整することにより行うことができ、具体的には樹脂成分の種類や補強用充填材及び導電剤を選択することや、これらの混合割合を調節することにより行うことができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、組成物物性及び製品物性は、以下に示す方法に従って求めた。
(1)表面抵抗値
第2表に示す配合組成の導電性樹脂組成物を射出成形して、基体本体の外径30mm、長さ260mm、周壁の厚さ1.7mm、フランジ部の外径36mm、厚さ2mm、ギヤの最大外径34mm、幅4mmの感光ドラム用基体を作製した。感光ドラム用基体の表面に90V(DC)印加し、JIS K7194に基づいて作製された三菱化学株式会社製の四探針式抵抗測定器「ロレスタGP」ASPプローブを使って抵抗値が安定化したところで値を読み取った。
(2)吸水率
ASTM D−570に準拠して測定した。
(3)アイゾット衝撃値(ノッチ付き)
第2表に示す組成の導電性樹脂組成物を射出成形してテストピースを作成し、
ASTM D−256に従って測定した。
(4)曲げ弾性率
第2表に示す組成の導電性樹脂組成物を射出成形してテストピースを作成し、
ASTM D−790に従って測定した。
(5)曲げ強さ
第2表に示す組成の導電性樹脂組成物を射出成形してテストピースを作成し、
ASTM D−790に従って測定した。
(6)落下試験
第2表に示す導電性樹脂組成物を射出成形して、基体本体の外径30mm、長さ260mm、周壁の厚さ1.7mm、フランジ部の外径36mm、厚さ2mm、ギヤの最大外径34mm、幅4mmの感光ドラム用基体を作製した。作成した各円筒状基体を1.2mの高さからコンクリートの床に自由落下させて、破壊が発生した感光ドラム用基体の割合を求めた。
(7)真直度不良率
第2表に示す組成の導電性樹脂組成物を常法に従って調製し、基体本体の外径30mm、長さ260mm、周壁の厚さ1.7mm、フランジ部の外径36mm、厚さ2mm、ギヤの最大外径34mm、幅4mmの感光ドラム用基体を射出成形法により成形した。なお、いずれも同一の金型を用い、同一の成形条件で成形を行った。得られた感光ドラム用基体を120℃の加熱下に60分間放置し、放冷後、基体の全長に亘る真直度を測定した。なお、真直度とは、JIS B0021に定義されているように、幾何学的な公差を表す尺度であり、その測定は下記の通り行った。
高い直線精度をもった基準エッジに対して、感光ドラム用基体をほぼ平行に配置し、該基準エッジと感光ドラム用基体表面との間隔をレーザー検出機と発信器を用いて長さ方向に測定し、得られたデータをプロットしてグラフを作成しその両端に接する基準線を引いて該基準線からの最大差を真直度とした。このようにして得られた真直度が50μm以上である感光ドラム用基体を不良と判定し、その割合を真直度不良率とした。
(8)外径変化不良率
前記真直度不良率測定の場合と同様にして感光ドラム用基体を作成した。熱処理(120℃の加熱下に60分間放置し放冷)前後の両端部(一方をA側、他方をB側とする)の外径を測定した。外径変化が0.1mm以上の場合を不良とし、その割合を外径変化不良率とした。
(9)画像特性不良率
第2表に示す配合組成の導電性樹脂組成物を調製し、基体本体の外径30mm、長さ260mm、周壁の厚さ1.7mm、フランジ部の外径36mm、厚さ2mm、ギヤの最大外径34mm、幅4mmの感光ドラム用基体を作製した。この感光ドラム用基体に、厚み30μmの感光層を形成して感光ドラムを作製した。感光ドラムをレーザーショットプリンタに装着し、20〜40枚/分の速度でプリントし、形成された画像を目視により観察し、画像ムラの発生率を求めた。
(10)ギヤの変形
第2表に示す導電性樹脂組成物を射出成形した。射出成形後、金型(温度約120℃)からピンで突き出して、基体本体の外径30mm、長さ260mm、周壁の厚さ1.7mm、フランジ部の外径32mm、厚さ2mm、ギヤの最大外径30mm、幅5mmの感光ドラム用基体を得た。ギヤの変形の有無を目視にて観察した。
実施例1〜4
第2表に示した配合成分を混合して各導電性樹脂組成物を調製した。
次に、各導電性樹脂組成物を、成形温度280℃、射出圧力70MPaの条件で射出成形して、第2表に示した寸法の感光ドラム用基体を作製した。その部分断面図を図1に示す。本体のみを断面で示した。図1に示すように、本発明の感光ドラム用基体は、本体1の一方の端部に、フランジ部2を介してギヤ3が一体的に取り付けられた構造を有する。符号4は周壁である。
導電性樹脂組成物、感光ドラム用基体、感光ドラムについて、上記各試験を行い、その結果を第2表に示した。
比較例1
実施例1において、フランジ部を設けなかったこと以外は同様にして、感光ドラム用基体を作製した。この場合、射出成形後、金型(温度約120℃)から成形品を取り出すために、ピンで突き出す際に、ギヤの変形が認められた。
比較例2及び3
実施例1において、フランジ部の厚さを6mm(比較例2)、8mm(比較例3)にした以外は同様にして、感光ドラム用基体を作製した。表2に示した結果から明らかなように、フランジ部の厚さが5mmを超えると画像ムラの発生率が増大する。
産業上の利用の可能性
本発明によれば、本体と該本体の一方の端部に取り付けられたフランジ部とギヤとからなる感光ドラム用基体を、樹脂組成物を射出成形することにより、脱型時におけるギヤの変形をもたらすことなく、一体的に成形することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例1で得られた感光ドラム用基体の部分断面図である。
本発明は、樹脂組成物よりなる感光ドラム用基体(以下、単に「感光ドラム用基体」と称することがある)及びそれを用いた感光ドラムに関する。さらに詳しくは、本発明は、電子写真装置や静電記録装置などの高速画像形成装置に装着される感光ドラムの基体として用いられる感光ドラム用基体、及びこの感光ドラム用基体を用いてなる感光ドラムに関する。該感光ドラム用基体は、本体の端部にフランジ部を介してギヤを有し、射出成形により一体的に成形されてなる。
背景技術
複写機、ファクシミリ、プリンターなどの電子写真装置や静電記録装置などにおける静電記録プロセスにおいては、一般にまず、光導電性物質(例えばZnO、CdS、Se、OPC(有機半導体)、アモルファスシリコン(a−Si)など)層を有する感光ドラム表面を一様に帯電させ、該感光ドラム表面に光学系から映像を投射し、光の当たった部分の帯電を消去することによって静電潜像を形成し、次いで、この静電潜像にトナーを供給してトナーの静電的付着によりトナー像を形成し、これを紙、OHP、印画紙等の記録媒体へ転写して画像を形成する方法が採られている。
このような静電記録プロセスに用いられる感光ドラムにおいて、ドラム基体としては、従来、比較的軽量で機械加工性にも優れ、かつ良好な導電性を有することから、アルミニウム合金を円筒状や円柱状に加工したドラム基体が用いられていたが、近年、このアルミニウム合金製基体に代わるものとして、熱可塑性樹脂にカーボンブラックなどの導電剤を混合分散した導電性樹脂組成物を射出成形してなる樹脂製円筒状基体(感光ドラム用基体)を用いることも行われている。この樹脂製円筒状基体は、フランジやギヤなどの付属品も基体本体部と共に一体成形が可能である、低振動・低騒音である、電荷リーク性が小さい、電位の減衰特性が緩やかである、リサイクル性が向上する、などの長所を有している。
しかしながら、端部にギヤを有する構造の樹脂製円筒状基体を射出成形により一体的に成形する場合、得られた成形品を金型から取り出すためにピンで突き出す際に、ギヤ端部に力がかかる。このため、成形品を金型(約120℃)から取り出す際に、ギヤの変形が生じるという好ましくない事態を招来する。ギヤに変形が生じた円筒状基体を用いると、感光ドラムの回転精度の低下はもとより、感光ドラムの動作不良や駆動伝達不良が起こり、画像形成システムの動作に重大な影響を与える。
発明の開示
本発明は、このような状況下で、ギヤを端部に有する構造を持つ感光ドラム用基体の脱型時の変形を効率よく防止できる、射出成形による一体的な成形方法、該方法で製造した感光ドラム用基体、及び、該感光ドラム用基体を用いてなる感光ドラムを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、基体本体の一方の端部に特定の厚さのフランジ部を介してギヤが取り付けられた構造の樹脂製円筒状基体により、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、本体と該本体の一方の端部に取り付けられたフランジ部とギヤとからなる基体を、射出成形により一体的に成形することを特徴とする樹脂組成物からなる感光ドラム用基体の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、画像形成装置に装着される樹脂組成物からなる感光ドラム用基体であって、前記基体が本体と該本体の一方の端部に取り付けられた厚さが0.1〜5mmのフランジ部とギヤとからなり、前記本体とフランジ部とギヤとが射出成形により一体的に成形されていることを特徴とする感光ドラム用基体を提供するものである。
また、本発明は、前記感光ドラム用基体上に感光層を有することを特徴とする感光ドラムをも提供するものである。
発明を実施するための最良の形態
本発明の感光ドラム用基体は樹脂組成物からなり、その本体の一方の端部にフランジ部を介してギヤが取り付けられた構造を有し、前記本体、フランジ部及びギヤが射出成形により一体的に成形されてなるものである。
前記フランジ部の厚さは0.1〜5mmの範囲にあることが必要である。好ましい厚さは0.2〜3mmであり、特に0.4〜2mmの範囲が好適である。この厚さが0.1mm未満ではフランジ部の強度が不充分で、脱型時にピンで成形品を突き出す際に、ギヤの変形を防止することが困難となる。5mmを超える必要はなく、むしろ5mmを超えるとフランジ幅が厚くなり、プリンター機器のスペース確保等の点で問題が生じることがある。また、厚さが5mmを超える場合には、射出成形時に樹脂組成物の流動が乱れ易くなるため、特にギヤ部分にヒケが起こり易い。このため、ギヤ精度の低下、結果としての感光体ドラムの回転精度の低下、画像特性の悪化につながる可能性がある。さらに、帯電、転写ローラなどの近接して駆動させる部材において、駆動ギヤとローラ機能部の間隔が広く開き、そのために回転精度、ローラ機能等が低下し、画像特性が悪化することがある。
また、前記フランジ部の外径は、ギヤの最大外径よりも大きければよく、特に制限はないが、プリンターの設計上、回転時の他のローラなどの回転部品との干渉に問題ない範囲に設計することが好ましい。例えば、本発明の感光ドラム用基体の各部分の寸法を下記のようにするのが好ましい。
本体 外径:28〜30mm
長さ:250〜270mm
周壁の厚さ:1.5〜2.0mm
フランジ部 外径:32〜38mm
厚さ:0.1〜5mm
高さ:2〜4mm
ギヤ 最大外径:30〜35mm
幅:3〜6mm
本発明の感光ドラム用基体は、導電性樹脂組成物を射出成形することにより、製造することができる。
当該導電性樹脂組成物を構成する樹脂成分は、基材樹脂と任意成分である低吸水性樹脂とからなる。基材樹脂としては特に制限はないが、熱可塑性樹脂が好ましい。該熱可塑性樹脂としては、従来感光ドラム用樹脂製基体の樹脂成分として慣用されているものの中から、任意のものを適宜選択して用いることができるが、特に感光層の形成に良好な表面平滑性を有し、かつ耐薬品性及び機械的強度に優れるなどの点で、ポリアミド(PA)系樹脂およびポリエステル系樹脂が好ましい。該ポリアミド系樹脂としては、例えば、ナイロン46、ナイロン6、ナイロン66、低吸水性ポリアミド(吸水率1.0%以下;ナイロン11、ナイロン12、ナイロンMXD6、ナイロン610、ナイロン612など)、及び、これらの共重合物等が挙げられる。これらの中でも、成形性が優れ、低コストである点で、ナイロン6、ナイロン66、低吸水性ポリアミドが好ましく、低吸水性ポリアミドがさらに好ましい。ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、及び、これらの共重合物等が挙げられる。これらの中でも、成形性、寸法安定性に優れ、低コストである点で、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。前記ポリアミド系樹脂及びポリエステル系樹脂は、一種を単独で使用してもよく二種以上を併用してもよい。
吸水による感光ドラム用基体の寸法変化等を抑制するため、ASTM−D570に準拠して測定した吸水率が0.3%以下(以下、低吸水性ということがある)の樹脂を、前記基材樹脂と併用することができる。該低吸水性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等が挙げられ、前記基材樹脂との相溶性等を考慮して適宜選択される。
また、基材樹脂に前記低吸水性樹脂をブレンドしてポリマーアロイとすることにより、例えば、ポリアミド樹脂のように吸水性の高い樹脂を基材樹脂として使用した場合においても吸水率を低くし、高温高湿環境下においても寸法変化の少ない感光ドラム用基体を得ることができる。例えば、基材樹脂と低吸水性樹脂とをブレンドしたポリマーアロイを得るには、上記低吸水性樹脂のブレンド比が基材樹脂に対して、好ましくは1〜70質量%、さらに好ましくは5〜50質量%、特に好ましくは10〜40質量%になるように配合する。
上記ブレンドに際しては、更に基材樹脂と低吸水性樹脂との相溶性を向上させて分散性を高め、強度などの機械特性や、吸水性、耐薬品性を向上させるために、両方の樹脂成分に対して親和性の高い相溶化剤を適宜用いることができる。相溶化剤としては、例えば、PA−PP系に対しては、マレイン酸変性ポリプロピレン(マレイン酸変性PP)、PA−PPS系やPA−PPE系に対しては、エポキシ変性ポリスチレン(エポキシ変性PS)−ポリメチルメタクリレート(PMMA)共重合体などを挙げることができる。
本発明の基材樹脂と低吸水性樹脂とをブレンドしたポリマーアロイは、上述したように、例えば、樹脂成分としてポリアミド樹脂を単独で使用した成形品に比べて優れた寸法安定性を有する。この点について比較した参考例を下記第1表に示す。第1表に示された吸水率と寸法変化は、50℃−相対湿度95%環境下の高温高湿槽に24時間放置前後の差を測定したもので、ポリアミド樹脂に低吸水性樹脂をブレンドすることで、成形品の高温高湿環境下での吸水率、寸法安定性が飛躍的に改善されることが認められる。
前記した樹脂成分としては、ナイロン66+ナイロン6、ナイロン66+ナイロンMXD6、ナイロン66+低吸水性樹脂(ポリマーアロイ)、低級水性ポリアミド、および、ポリブチレンテレフタレートが好ましく、低級水性ポリアミドおよびポリブチレンテレフタレートがより好ましく、ポリブチレンテレフタレートが特に好ましく用いられる。
前記導電性樹脂組成物は、一般に前記樹脂成分に導電剤を配合して導電性を付与したものである。該導電剤としては、前記樹脂成分に均一に分散可能であればよく特に制限されず、例えば、カーボンブラック;グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル等の金属粉;導電性ガラス粉等が挙げられるが、これらの中で特にカーボンブラックが好ましい。
導電剤の配合量は、樹脂組成物全量に基づき、通常5〜50重量%、好ましくは5〜30重量%の範囲から選ばれる。
本発明の感光ドラム用基体は、例えば、特に20〜40枚/分程度の速度でプリントする高速画像形成装置の感光ドラム用として用いられる場合は、その表面抵抗値が1×105Ω/□未満であることが好ましい。この表面抵抗値が1×105Ω/□以上であると表面電位特性(露光時の電位の減衰特性)が低下する、黒点やカブリなどの画像不良が生じるなどの不具合が生じることがある。さらに好ましくは1×104Ω/□未満、特に好ましくは1×103Ω/□未満であり、もっとも好ましくは1×5×102Ω/□以下である。また表面抵抗値の下限については特に制限はないが、該感光ドラム用基体の他の物性などの点からは1×100Ω/□以上が好ましい。さらに、製造コスト、生産性などを考慮すると1×101Ω/□以上が好ましい。したがって、この表面抵抗値の最も好ましい範囲は1×101〜5×102Ω/□である。なお、該表面抵抗値の測定方法については後で説明する。表面抵抗値を上記の範囲とすることにより、得られる感光ドラム用基体の成形加工を容易にし、さらに、露光時における電位の減衰特性を改良し、画像不良の発生を抑制することができる。
本発明の感光ドラム用基体の寸法精度(内外径精度、回転振れ、真円度、真直度など)を維持しつつ軽量化するには、該導電性樹脂組成物の吸水率を1.5%以下となるように調整することが有効である。なお、吸水率はASTM D−570に準拠して測定した値である。
この場合、上記導電性樹脂組成物の吸水率が1.5%を超えると、例えば高温高湿の使用条件において、寸法精度(内外径精度、回転振れ、真円度、真直度など)を維持できなくなることがある。なお、上記導電性樹脂組成物の吸水率のより好ましい範囲は、0.7%以下であり、特に好ましくは0.5%以下である。
また、本発明においては、感光ドラム用基体を50℃、相対湿度90%の条件で24時間放置前後の感光ドラム用基体両端の外径変動(放置後−放置前)が0.1mm以下、特に0.05mm以下であることが好ましい。
次に、金属製のドラム基体並の十分な強度を備え、輸送時や落下時の衝撃により破損しない高品質な感光ドラム用基体とするには、導電性樹脂組成物のアイゾット衝撃値が20J/m以上であることが有効である。
本発明の感光ドラム用基体を形成する樹脂組成物には、補強や増量の目的で、所望により、各種繊維やウィスカ等の充填材を含有させることができる。該充填材としては、例えば、導電性ウィスカ、導電性ガラス繊維等の導電性の無機繊維やウィスカやカーボン繊維などの導電性充填材、ガラス繊維等の非導電性充填材などが挙げられる。該導電性の充填材は、導電剤としても作用し得るため、これらを用いることにより、前記カーボンブラックなどの導電剤の使用量を減らすことができる。
前記充填材の配合量としては、特に制限はなく、充填材の種類、繊維の長さ及び径等に応じて適宜選択されるが、通常は、当該導電性樹脂組成物の全量に基づき、1〜30重量%が好ましく、5〜25重量%がより好ましく、10〜25重量%が更に好ましい。
なお、当該導電性樹脂組成物には、所望により、前記充填材のほか、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、シリコーン樹脂、二硫化モリブデン(MoS2)、各種金属石鹸等の公知の添加剤を適量添加することができる。また、通常用いられるシラン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤等を用い、前記導電剤、充填材等に表面処理を施してもよい。
本発明の感光ドラム用基体は、前述のように射出成形により、一体的に成形される。その際の成形温度(通常、220〜290℃)や射出圧力(通常、50〜100MPa)などの成形条件は、導電性樹脂組成物を構成する樹脂成分の種類などに応じて適宜選択される。本発明においては、感光ドラム用基体の本体の一方の端部に、前記特定範囲の厚さのフランジ部を介してギヤが一体的に取り付けられているので、射出成形後の脱型時において、ピンにより成形品を突き出す際にギヤの変形をもたらすことがない。
本発明の感光ドラム用基体における本体部の外周面は、特に制限されるものではないが、その表面粗さを中心線平均粗さRaで0.8μm以下、特に0.2μm以下、最大高さRmaxで1.6μm以下、特に0.8μm以下、10点平均粗さRzで1.6μm以下、特に0.8μm以下とすることが好ましく、これらRa、Rmax、Rzが大きすぎると、感光ドラム用基体表面の凹凸が、感光ドラムの感光層上に現れて、これが画像不良の原因となる場合がある。
本発明の感光ドラムは、前記本発明の感光ドラム用基体の本体部表面に、感光層及び必要に応じその他の層、例えば下引き層や保護層などを形成することにより得られる。
感光層は、感光剤、バインダー成分をアルコールやクロロホルム、トルエンなどの有機溶媒に溶解した塗液を円筒状基体の外周面に塗工し、加熱乾燥することにより形成される。なお、感光層を形成するための上記塗液は、公知の組成により形成することができ、またその層構成も公知の構成とすることができる。
前記感光層としては、電荷発生層及び電荷輸送層を少なくとも有するものが好ましい。ここで、電荷発生層は、通常電荷発生化合物及び結着樹脂から構成される。前記電荷発生化合物としては、特に制限はなく、従来、感光体の電荷発生層に用いられる公知の化合物の中から適宜選択され、各種無機系導電性化合物、有機系導電性化合物等が挙げられる。これらの中でも、電荷発生能の高い化合物等が好ましい。また、結着樹脂としては、特に制限はなく、従来、感光体の電荷発生層等に用いられる公知の樹脂の中から適宜選択される。この電荷発生層は、塗布、蒸着等の公知の方法によって形成することができる。
一方、電荷輸送層は、不均一電荷輸送層及び均一電荷輸送層を有するものが好ましく、前記不均一電荷輸送層としては、特に制限はないが、粒子分散型不均一電荷輸送層や、相分離型不均一電荷輸送層等が好ましい。該不均一電荷輸送層は、高分子材料等の、前記不均一電荷輸送層に含有させる材料を、溶剤に分散させ、塗布等の公知の方法によって形成することができる。
前記均一電荷輸送層としては、特に制限はないが、電荷輸送能が高く、成膜性に優れる高分子化合物を含有するものが好ましい。該均一電荷輸送層は、前記高分子材料等の、前記均一電荷輸送層に含有させる材料を、溶剤に分散させ、塗布等の公知の方法によって形成することができる。
本発明の感光ドラム用基体は、上述のように、ポリアミド樹脂などの基材樹脂に導電剤と充填材を混合分散した導電性樹脂組成物で形成されると共に、該導電性樹脂組成物のアイゾット衝撃値を20J/m以上となるように調整することにより、輸送時や落下時の衝撃による破損を効率よく防ぐことができる。なお、アイゾット衝撃値は、ASTM D−256に準拠して測定した値である。
この場合、前記導電性樹脂組成物のアイゾット衝撃値が20J/m未満であると、十分な強度を有さないため、輸送時や落下時の衝撃により破損が生じてしまい、本発明の目的を達成することができない。なお、アイゾット衝撃値のより好ましい範囲は30J/m以上、更に好ましくは35J/m以上、特に好ましくは35〜55J/mである。
感光ドラム用基体の曲げ弾性率を適正化することにより、熱による外径や真直度の変化を可及的に防止できる。この場合、感光ドラム用基体の曲げ弾性率が5×103MPa以上になるように導電性樹脂組成物にて形成することにより、多少の熱に晒されても外径や真直度に変化を生じることがなく、寸法精度を低下させることなく感光層を形成することができる上、感光ドラム用基体の射出成形時の収縮による寸法精度の低下も効果的に抑制し得、寸法精度に優れた感光ドラムが確実に得られる。
感光ドラム用基体の曲げ弾性率のさらに好ましい範囲は6×103MPa以上である。感光ドラム用基体の曲げ弾性率を6×103MPa以上とすることにより感光ドラム用基体外周面に感光層を塗工形成する際の加熱乾燥時に外径や真直度が変化してしまうことを可及的に防止して、得られる感光ドラムの寸法精度を向上させることができるものである。この場合、上記曲げ弾性率が低すぎると、感光層の塗工形成時に行われる加熱乾燥操作により外径や真直度が大きく変化し、得られる感光ドラムの寸法精度が低下して良好な印字性能を有する感光ドラムが得られず、本発明の目的を達成し得ない。なお、曲げ弾性率は高ければ高いほど加熱による寸法精度の低下を抑制することができるが、樹脂の性質等を考慮した場合、5×103〜20×103MPaがさらに好ましく、特に6×103〜14×103MPaであることが好ましい。
感光ドラム用基体の曲げ強さは、好ましくは100〜350MPa、さらに好ましくは100〜250MPaである。曲げ強さが上記範囲であると、製造時の過大な負荷により感光ドラム用基体が破壊することが可及的に防止され、感光ドラム用基体を歩留まりよく製造することが可能になる。曲げ強さは高ければ高いほど製造時の破壊防止に効果的であるが、あまりにも曲げ強さが高すぎると、感光ドラムが変形しやすくなり、良好な画像を安定的に得ることが困難になる場合がある。従って、特に100〜250MPaが好ましい。なお、上記曲げ強さは、ASTM D−790に規定の測定法に従って測定することができる。
ここで、上記曲げ強さの調整は、上記導電性樹脂組成物の組成を調整することにより行うことができ、具体的には樹脂成分の種類や補強用充填材及び導電剤を選択することや、これらの混合割合を調節することにより行うことができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、組成物物性及び製品物性は、以下に示す方法に従って求めた。
(1)表面抵抗値
第2表に示す配合組成の導電性樹脂組成物を射出成形して、基体本体の外径30mm、長さ260mm、周壁の厚さ1.7mm、フランジ部の外径36mm、厚さ2mm、ギヤの最大外径34mm、幅4mmの感光ドラム用基体を作製した。感光ドラム用基体の表面に90V(DC)印加し、JIS K7194に基づいて作製された三菱化学株式会社製の四探針式抵抗測定器「ロレスタGP」ASPプローブを使って抵抗値が安定化したところで値を読み取った。
(2)吸水率
ASTM D−570に準拠して測定した。
(3)アイゾット衝撃値(ノッチ付き)
第2表に示す組成の導電性樹脂組成物を射出成形してテストピースを作成し、
ASTM D−256に従って測定した。
(4)曲げ弾性率
第2表に示す組成の導電性樹脂組成物を射出成形してテストピースを作成し、
ASTM D−790に従って測定した。
(5)曲げ強さ
第2表に示す組成の導電性樹脂組成物を射出成形してテストピースを作成し、
ASTM D−790に従って測定した。
(6)落下試験
第2表に示す導電性樹脂組成物を射出成形して、基体本体の外径30mm、長さ260mm、周壁の厚さ1.7mm、フランジ部の外径36mm、厚さ2mm、ギヤの最大外径34mm、幅4mmの感光ドラム用基体を作製した。作成した各円筒状基体を1.2mの高さからコンクリートの床に自由落下させて、破壊が発生した感光ドラム用基体の割合を求めた。
(7)真直度不良率
第2表に示す組成の導電性樹脂組成物を常法に従って調製し、基体本体の外径30mm、長さ260mm、周壁の厚さ1.7mm、フランジ部の外径36mm、厚さ2mm、ギヤの最大外径34mm、幅4mmの感光ドラム用基体を射出成形法により成形した。なお、いずれも同一の金型を用い、同一の成形条件で成形を行った。得られた感光ドラム用基体を120℃の加熱下に60分間放置し、放冷後、基体の全長に亘る真直度を測定した。なお、真直度とは、JIS B0021に定義されているように、幾何学的な公差を表す尺度であり、その測定は下記の通り行った。
高い直線精度をもった基準エッジに対して、感光ドラム用基体をほぼ平行に配置し、該基準エッジと感光ドラム用基体表面との間隔をレーザー検出機と発信器を用いて長さ方向に測定し、得られたデータをプロットしてグラフを作成しその両端に接する基準線を引いて該基準線からの最大差を真直度とした。このようにして得られた真直度が50μm以上である感光ドラム用基体を不良と判定し、その割合を真直度不良率とした。
(8)外径変化不良率
前記真直度不良率測定の場合と同様にして感光ドラム用基体を作成した。熱処理(120℃の加熱下に60分間放置し放冷)前後の両端部(一方をA側、他方をB側とする)の外径を測定した。外径変化が0.1mm以上の場合を不良とし、その割合を外径変化不良率とした。
(9)画像特性不良率
第2表に示す配合組成の導電性樹脂組成物を調製し、基体本体の外径30mm、長さ260mm、周壁の厚さ1.7mm、フランジ部の外径36mm、厚さ2mm、ギヤの最大外径34mm、幅4mmの感光ドラム用基体を作製した。この感光ドラム用基体に、厚み30μmの感光層を形成して感光ドラムを作製した。感光ドラムをレーザーショットプリンタに装着し、20〜40枚/分の速度でプリントし、形成された画像を目視により観察し、画像ムラの発生率を求めた。
(10)ギヤの変形
第2表に示す導電性樹脂組成物を射出成形した。射出成形後、金型(温度約120℃)からピンで突き出して、基体本体の外径30mm、長さ260mm、周壁の厚さ1.7mm、フランジ部の外径32mm、厚さ2mm、ギヤの最大外径30mm、幅5mmの感光ドラム用基体を得た。ギヤの変形の有無を目視にて観察した。
実施例1〜4
第2表に示した配合成分を混合して各導電性樹脂組成物を調製した。
次に、各導電性樹脂組成物を、成形温度280℃、射出圧力70MPaの条件で射出成形して、第2表に示した寸法の感光ドラム用基体を作製した。その部分断面図を図1に示す。本体のみを断面で示した。図1に示すように、本発明の感光ドラム用基体は、本体1の一方の端部に、フランジ部2を介してギヤ3が一体的に取り付けられた構造を有する。符号4は周壁である。
導電性樹脂組成物、感光ドラム用基体、感光ドラムについて、上記各試験を行い、その結果を第2表に示した。
比較例1
実施例1において、フランジ部を設けなかったこと以外は同様にして、感光ドラム用基体を作製した。この場合、射出成形後、金型(温度約120℃)から成形品を取り出すために、ピンで突き出す際に、ギヤの変形が認められた。
比較例2及び3
実施例1において、フランジ部の厚さを6mm(比較例2)、8mm(比較例3)にした以外は同様にして、感光ドラム用基体を作製した。表2に示した結果から明らかなように、フランジ部の厚さが5mmを超えると画像ムラの発生率が増大する。
産業上の利用の可能性
本発明によれば、本体と該本体の一方の端部に取り付けられたフランジ部とギヤとからなる感光ドラム用基体を、樹脂組成物を射出成形することにより、脱型時におけるギヤの変形をもたらすことなく、一体的に成形することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例1で得られた感光ドラム用基体の部分断面図である。
Claims (9)
- 本体と該本体の一方の端部に取り付けられたフランジ部とギヤとからなる基体を、射出成形により一体的に成形することを特徴とする樹脂組成物からなる感光ドラム用基体の製造方法。
- 前記フランジ部の厚さが、0.1から5mmであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 高速画像形成装置に装着される樹脂組成物からなる感光ドラム用基体であって、前記基体が本体と該本体の一方の端部に取り付けられた厚さが0.1から5mmのフランジ部とギヤとからなり、前記本体とフランジとギヤとが射出成形により一体的に成形されていることを特徴とする感光ドラム用基体。
- 前記樹脂組成物を構成する樹脂成分がポリアミド系樹脂及びポリエステル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項3に記載の感光ドラム用基体。
- 前記ポリアミド系樹脂が、ナイロン66、ナイロン6、およびナイロン612からなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項4に記載の感光ドラム用基体。
- 前記ポリエステル系樹脂がポリブチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項4に記載の感光ドラム用基体。
- 前記樹脂組成物が、さらに、導電剤を配合してなることを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の感光ドラム用基体。
- 前記樹脂組成物が、さらに、充填材を配合してなることを特徴とする請求項3から7のいずれか1項に記載の感光ドラム用基体。
- 請求項3から8のいずれか1項に記載の感光ドラム用基体上に感光層を有することを特徴とする感光ドラム。
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