JP2001249474A - 感光ドラム - Google Patents

感光ドラム

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JP2001249474A
JP2001249474A JP2000395680A JP2000395680A JP2001249474A JP 2001249474 A JP2001249474 A JP 2001249474A JP 2000395680 A JP2000395680 A JP 2000395680A JP 2000395680 A JP2000395680 A JP 2000395680A JP 2001249474 A JP2001249474 A JP 2001249474A
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photosensitive drum
cylindrical substrate
conductive
photosensitive layer
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Munenori Iizuka
宗紀 飯塚
Kunio Machida
邦郎 町田
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複写機、ファクシミリ、プリンター等の電子
写真装置に用いられる感光ドラムに関し、更に詳述する
と、円筒状基体を高硬度の導電性樹脂組成物で形成する
ことにより、円筒状基体の表面が成形後のハンドリング
時の傷付着を可及的に防止して、この円筒状基体表面に
感光層を塗工形成する際に生じる不都合の発生を防止し
得、良好感光層を確実に形成し得て、優れた印字性能を
確実に達成し得る感光ドラムを得ることを目的とする。 【解決手段】 円筒状基体の外周面に感光層を塗工形成
してなる感光ドラムにおいて、上記円筒状基体として、
ビッカース硬度15以上の樹脂をベース樹脂として含有
する導電性樹脂組成物からなる導電性樹脂パイプを用い
たことを特徴とする感光ドラムを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター等の電子写真装置に用いられる感光ド
ラムに関し、更に詳述すると、円筒状基体を高硬度の導
電性樹脂組成物で形成することにより、円筒状基体の表
面が成形後のハンドリング時に傷付くことを可及的に防
止して、この円筒状基体表面に感光層を塗工形成する際
に生じる不都合の発生を防止し得、良好な感光層を形成
し得て、優れた印字性能を有する感光ドラムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】複写
機、ファクシミリ、プリンター等における静電記録プロ
セスでは、まず、感光ドラムの表面を一様に帯電させ、
この感光ドラム表面に光学系から映像を投射して光の当
たった部分の帯電を消去することによって静電潜像を形
成し、次いで、この静電潜像にトナーを供給してトナー
の静電的付着によりトナー像を形成し、これを紙,OH
P,印画紙等の記録媒体へと転写することにより、プリ
ントする方法が採られている。
【0003】このような静電記録プロセスに用いられる
感光ドラムとしては、図1に示した構造のものが一般に
用いられている。
【0004】即ち、良導電性を有する円筒状基体1の両
端にフランジ2a,2bを嵌合固定すると共に、該円筒
状基体1の外周面に感光層3を形成したものが一般に用
いられており、通常、この感光ドラムは、図1に示され
ているように、電子写真装置の本体aに設けられた支持
軸4,4が両フランジ2a,2bに設けられた軸孔5,
5に挿入されて回転自在に支持され、一方のフランジ2
bに形成された駆動用ギア6にモータ等の駆動源と連結
されたギア7を歯合させ、回転駆動されるようになって
いる。
【0005】この場合、上記円筒状基体1を形成する材
料としては、比較的軽量で機械加工性にも優れ、かつ良
好な導電性を有することから、アルミニウム合金が従来
から用いられている。
【0006】しかしながら、アルミニウム合金からなる
円筒状基体は、厳しい寸法精度に対する要求や所定の表
面粗さを満足するために、個々に高精度の機械加工を施
す必要があり、また両端に上記フランジ2a,2bを嵌
合固定させるための加工を施す必要もあり、更に場合に
よっては表面の酸化などを防止するための加工を要する
場合もある。このため、製造工数が多くなって製造コス
トが高くなるという問題を有しており、アルミニウム合
金は、感光ドラムを構成する円筒状基体用の材料として
必ずしも満足し得るものではない。
【0007】一方、熱可塑性樹脂にカーボンブラック等
の導電剤を混合分散した導電性樹脂組成物を射出成形し
て導電性樹脂からなる円筒状基体を得、かかる導電性樹
脂製の基体外周面に感光層を塗工して感光ドラムを得る
ことも行われている。
【0008】この樹脂製の基体を用いた感光ドラムによ
れば、上述したアルミニウム合金製の基体を用いる場合
に必要であった多くの加工工程を省略することができ、
また感光ドラムの軽量化を図ることもできる。
【0009】しかしながら、樹脂製の円筒状基体は成形
後の脱型時や、脱型後に行われるアニール処理、感光層
の塗工処理などに供する際のハンドリング時に、外周面
が傷付きやすい。この場合、外周面に付いた傷が感光層
の塗工性を低下させ、感光層の塗工不良を生じる原因と
なる場合がある。この場合、感光層の形成状態は、感光
ドラムの印字性能に大きく影響し、感光ドラムの印字性
能を低下させることとなる。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、樹脂製の円筒状基体を形成した後の脱型時や該円筒
状基体をその後の工程に供する際のハンドリング時に、
該円筒状基体表面が傷付くことを可及的に防止して、感
光層の塗工性が向上し、良好な感光層が形成され、優れ
た印字性能を有する感光ドラムを提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、円筒状基体を形成する導電性樹脂組成物を、ビッカ
ース硬度が15以上の樹脂をベース樹脂として調製する
ことにより、円筒状基体成形後の脱型時やその後の工程
に供する際のハンドリング時に、かかる円筒状基体の外
周面が傷付くことを可及的に防止し得、これにより感光
層の塗工性が向上し、良好な感光層を確実に形成して、
優れた印字性能を確実に付与できることを知見し、本発
明をなすに至ったものである。
【0012】従って、本発明は、円筒状基体の外周面に
感光層を塗工形成してなる感光ドラムにおいて、上記円
筒状基体として、ビッカース硬度15以上の樹脂をベー
ス樹脂として含有する導電性樹脂組成物からなる導電性
樹脂パイプを用いたことを特徴とする感光ドラムを提供
する。
【0013】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の感光ドラムは、円筒状基体としてビッカース硬
度が15以上の樹脂をベース樹脂とした導電性樹脂組成
物からなる樹脂パイプを用いたものである。
【0014】ここで、上記導電性樹脂組成物に用いられ
るベース樹脂としては、ビッカース硬度が15以上、好
ましくは20以上のものであればいずれのものでもよ
く、特に制限されるものではないが、良好な耐薬品性、
機械的強度、表面平滑性が得られることから、ポリアミ
ド樹脂が好ましく用いられ、特にメタキシリレンジアミ
ンとアジピン酸とから得られるポリアミド樹脂、ε−カ
プロラクタムから得られるポリアミド樹脂及びポリアミ
ド樹脂と吸水率が0.3%以下の樹脂とをブレンドした
アロイ系樹脂から選ばれる少なくとも1種であることが
好ましい。
【0015】なお、上記メタキシリレンジアミンとアジ
ピン酸との重縮合反応によって製造されるポリアミド樹
脂は一般にナイロンMXD6と呼ばれるものであり、ま
た、ε−カプロラクタムを開環重合反応することによっ
て得られるポリアミド樹脂は一般にナイロン6と称され
るものである。
【0016】また、本発明のポリアミド樹脂と吸水率が
0.3%以下の樹脂とをブレンドしたアロイ系樹脂は、
以下の理由から好適に使用することができる。
【0017】即ち、これまでにポリアミド樹脂をベース
とした導電性樹脂で円筒状基体を形成することが提案さ
れているが、これらポリアミド樹脂(PA)は、PA6
6やPA6などのように吸水性が高く、吸水率(AST
M−D570に準拠)としては、PA66が約0.6〜
3%、PA6が約0.7〜1.8%と他の樹脂に比べて
比較的高くなっている。このため製品の寸法精度保持の
面で問題が生じる場合があり、30℃〜、90%RH〜
などの高温高湿条件下においては、2〜3時間程度さら
された状態でも、吸水により寸法の膨張が起こる場合が
ある。このため、感光体の機能に影響を与え、結果とし
て画像品質に重大な影響を与える場合がある。
【0018】本発明においては、ポリアミド樹脂のよう
に吸水性の高い樹脂に対して、吸水率が0.3%以下の
樹脂をブレンドし、アロイ化したものを基材としたこと
で、吸水率を低くし、高温高湿環境下においても寸法変
化の少ない性質を付与することができる。
【0019】上記ブレンドするポリアミド樹脂として
は、公知のものを使用でき、具体的には、ナイロンMX
D6、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイ
ロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン6
12、ナイロン1212、及びこれらの共重合物などの
他のポリアミド樹脂を挙げることができ、特に制限され
るものではない。
【0020】また、上記ポリアミドに対してブレンドす
る吸水率が0.3%以下の樹脂(以下、ブレンド用樹脂
という)としては、PP(ポリプロピレン)、PPE
(ポリフェニレンエーテル)、PPS(ポリフェニレン
スルフィド)等を挙げることができ、好ましくはPP
S、PPEが、更に好ましくはPPEを挙げることがで
きる。
【0021】本発明のポリアミド樹脂と吸水率が0.3
%以下の樹脂とをブレンドしたアロイ系樹脂を得るに
は、上記ブレンド用樹脂をそのブレンド比がPA66な
どのポリアミド樹脂に対して、通常1〜70質量%、好
ましくは5〜50質量%、更に好ましくは10〜40質
量%になるように配合することにより得ることができ
る。
【0022】上記ブレンドに際しては、更にポリアミド
樹脂とブレンド樹脂との相溶性を向上させて分散性を高
め、強度などの機械特性や、吸水性、耐薬品性を向上さ
せるために、両方の樹脂成分に対して親和性の高い相溶
化剤を適宜用いることができる。相溶化剤としては、例
えば、PA−PP系に対しては、マレイン酸変性ポリプ
ロピレン(マレイン酸変性PP)、PA−PPS系やP
A−PPE系に対しては、エポキシ変性ポリスチレン
(エポキシ変性PS)−ポリメチルメタクリレート(P
MMA)共重合体などを挙げることができる。
【0023】本発明のポリアミド樹脂と吸水率が0.3
%以下の樹脂とのブレンドしたアロイ系樹脂は、上述し
たように、樹脂成分として他のポリアミド樹脂を単独で
使用した成形品に比べて優れた寸法安定性を有する。こ
の点について比較した参考例を下記表に示す。下記表1
に示された吸水率と寸法変化は、50℃−95%RH環
境下の高温高湿槽に24時間放置前後の差を測定したも
ので、ポリアミド樹脂に吸水率の低い樹脂をブレンドす
ることで、成形品の高温高湿環境下での吸水率、寸法変
化が飛躍的に改善されることが認められる。
【0024】
【表1】
【0025】また、本発明では、上記ビッカース硬度を
達成するため、又は機械的強度、耐薬品性などのその他
の物性を調整するため複数の樹脂を混合してもよく、上
記ナイロンMXD6、ナイロン6、ポリアミド樹脂と吸
水率が0.3%以下の樹脂とをブレンドしたアロイ系樹
脂から選ばれる少なくとも1種と他の樹脂とを混合して
用いてもよい。この場合、他の樹脂としては、特に制限
されるものではないが、ナイロン11、ナイロン12、
ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロ
ン612、ナイロン1212、及びこれらの共重合物な
どの他のポリアミド樹脂を用いることが好ましい。これ
ら他の樹脂を混合する場合、その混合割合は、特に制限
されるものではないが、組成物を構成する樹脂成分中の
他のポリアミド樹脂に対して少なくとも30〜100質
量%、特に40〜100質量%が上記ナイロンMXD
6、ナイロン6、ポリアミド樹脂と吸水率が0.3%以
下の樹脂とをブレンドしたアロイ系樹脂から選ばれる少
なくとも1種又はこれらの混合物となるようにすること
が好ましい。
【0026】ここで、上記ベース樹脂は、上記ビッカー
ス硬度が高ければ高いほど表面の傷付きを確実に防止す
ることができるが、機械的強度などの他の物性との関係
から、ベース樹脂のビッカース硬度は、通常、15〜3
5、特に20〜30とされる。
【0027】また、上記導電性樹脂組成物中に配合され
る導電剤としては、上記樹脂中に均一に分散させること
が可能なものであればいずれのものでもよく、例えばカ
ーボンブラック、グラファイト、アルミニウム,銅,ニ
ッケル等の金属粉、導電性ガラス粉などが挙げられる
が、特にカーボンブラックを用いることが好ましい。導
電剤の添加量は、特に制限されるものではないが、組成
物の5〜30質量%、特に5〜20質量%とすることが
好ましく、これにより円筒状基体の表面抵抗値106Ω
/□(オーム/スクエア)以下、特に105Ω/□以
下、好ましくは104Ω/□以下であることが推奨され
る。
【0028】更に、上記導電性樹脂組成物中には、補強
や増量の目的で、各種繊維等の無機充填材を配合するこ
とができる。この無機充填材としては、カーボン繊維,
導電性ウィスカー,導電性ガラス繊維等の導電性繊維や
ウィスカー,ガラス繊維等の非導電性繊維などを用いる
ことができる。この場合、上記導電性繊維は、導電剤と
しても作用することができ、導電性繊維を用いることに
より、上記導電剤の使用量を減らすことができる。
【0029】これら無機充填材の配合量は、用いる無機
充填材の種類や繊維の長さ,径などに応じて適宜選定さ
れ、特に制限されるものではないが、通常は組成物の1
〜30質量%、より好ましくは5〜25質量%、更に好
ましくは10〜25質量%とすることが好ましい。この
場合、このような無機充填材の添加により、表面平滑性
を低下させることなく成形物の強度や剛性を向上させる
ことができる。
【0030】なお、本発明に用いられる導電性樹脂組成
物には、必要に応じて上記導電剤及び無機充填材の他
に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、シリコ
ーン、二硫化モリブデン(MoS2)、各種金属石鹸等
の公知の添加剤を適量添加することができる。また、通
常用いられるシランカップリング剤やチタネートカップ
リング剤などを用いて、上記導電剤や無機充填材に表面
処理を施してもよい。
【0031】本発明の感光ドラムは、上記導電性樹脂組
成物により形成した円筒状基体を有するものであり、円
筒状基体を成形する成形法は、特に制限されず、射出成
形法や押出成形法などの公知の方法とすることができる
が、通常は射出成形法が好ましく採用される。この場
合、成形温度や射出圧力などの成形条件は、用いる材料
などに応じた通常の条件とすることができる。
【0032】本発明の感光ドラムは、その円筒状基体を
形成する上記導電性樹脂組成物のベース樹脂として、ビ
ッカース硬度が15以上、好ましくは20以上の樹脂を
用いるものであり、これにより円筒状基体成形後の脱型
時やその後の工程に供する際のハンドリング時に、外周
面に傷が付くのを可及的に防止することができ、これに
より感光層を良好に塗工形成し得、優れた印字性能が確
実に付与されるものである。
【0033】上記導電性樹脂組成物からなる円筒状基体
の外周面は、特に制限されるものではないが、その表面
粗さを中心線平均粗さ(Ra)で0.8μm以下、特に
0.2μm以下、最大高さ(Rmax)で1.6μm以
下、特に0.8μm以下、10点平均粗さ(Rz)で
1.6μm以下、特に0.8μm以下とすることが好ま
しく、(Ra)、(Rmax)、(Rz)が大きすぎる
と、円筒状基体表面の凹凸が感光層上に現れて、これが
画像不良の原因となる場合がある。なお、導電性樹脂組
成物の樹脂成分として上記メタキシリレンジアミンとア
ジピン酸とから得られるポリアミド樹脂、ε−カプロラ
クタムから得られるポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂と
吸水率が0.3%以下の樹脂とをブレンドしたアロイ系
樹脂から選ばれる少なくとも1種を用いることにより、
補強用の無機充填材を添加した場合でも、このような表
面粗さを容易に達成することができる。
【0034】本発明の感光ドラムを構成する円筒状基体
は、ビッカース硬度15以上の樹脂をベース樹脂とする
導電性樹脂組成物からなる導電性樹脂パイプであり、射
出成形法などにより成形し脱型した後、その外周面に感
光層が塗工形成されて感光ドラムが構成されるが、この
場合本発明によれば、上述のように、脱型時や塗工工程
に供する際などのハンドリング時に円筒状基体表面の傷
付着が避けられ、良好な感光層を確実に形成することが
できるものである。また、円筒状基体を脱型後、所定温
度で所定時間加熱するアニール処理を施すなど、脱型
後、感光層を塗工する前に円筒状基体に適宜な処理を施
してもよく、この場合にも表面を傷付けることなくハン
ドリング性を良好にできる。
【0035】なお、この円筒状基体の外周面に形成され
る上記感光層は、公知の材料,組成により形成すること
ができ、またその層構成も公知の構成とすることができ
る。更に、この感光層の塗工形成方法も、通常の方法と
することができ、具体的には感光剤をバインダーと共に
有機溶媒に溶解した塗液を円筒状基体の外周面に塗布
し、所定温度で所定時間加熱乾燥して溶媒を除去する方
法等が挙げられる。
【0036】上記円筒状基体には、通常図1に示されて
いるように両端面に別体に形成したフランジ2a,2b
が嵌着固定されるが、この場合、フランジ2a,2bの
少なくとも一方を上記本発明の導電性樹脂組成物によ
り、円筒状基体1又は駆動用ギア等と一体に成形するこ
とができ、特にフランジと駆動用ギアとを一体化させた
ものは、上記補強用の無機充填材の添加による基体の強
度,剛性化により、好適に採用できる。
【0037】
【発明の効果】本発明の感光ドラムによれば、円筒状基
体を形成する導電性樹脂組成物のベース樹脂としてビッ
カース硬度15以上の樹脂を用いたことにより、円筒状
基体成形後の脱型時やその後の工程に供する際のハンド
リング時に、かかる円筒状基体の外周面が傷付くことを
可及的に防止し得、これにより良好な感光層の塗工性が
確保され、良好な感光層を形成して、印字性能を向上さ
せることができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例,比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。
【0039】〔実施例1,2、比較例1〜3〕表2に示
す組成の導電性樹脂組成物を常法に従って調製し、外径
30mm,長さ230mm,周壁の厚さ2mmの感光ド
ラム用円筒状基体を射出成形法により成形し、外周面の
ビッカース硬度を測定した。結果を表2に示す。なお、
いずれも同一の金型を用い、同一の成形条件で成形を行
った。また、上記導電性樹脂組成物の調製に用いた材料
は下記の通りである。一方、各導電性樹脂組成物中から
ウィスカ及びC/Bを除去した樹脂成分のみを射出成形
して試験片を作成し、その表面のビッカース硬度をベー
ス樹脂硬度として測定した。結果を表2に併記する。
【0040】導電性樹脂組成物組成 PA66:三菱エンプラ製「ノバミッド」 PA6:宇部興産製「UBEナイロン」 PAMXD6:三菱エンプラ製「レニー」 C/B:ライオン製「ケッチェンブラック」 ウィスカ:チタン酸カリウムウィスカ繊維(大塚化学製
「デントール」) 上記各円筒状基体に120℃,60分の条件でアニール
処理を施した後、下記組成の感光層形成用塗液を浸漬塗
工法により塗布し、120℃,60分の条件で加熱乾燥
させて感光層を形成し、感光ドラムを得た。このとき、
上記感光層の塗工前に各円筒状基体の外周面をマイクロ
スコープで観察し、傷の有無を確認した。また、感光層
塗工後に感光ドラム表面を観察し、感光層の形成状態を
確認した。結果を表2に示す。
【0041】感光層形成用組成 第1層(CGL/電荷発生層) バインダー樹脂:ポリビニルブチラール 50% 感光剤(CGM):フタロシアニン 50% 溶剤:クロロホルム 第2層(CTL/電荷輸送層) バインダー樹脂:ポリカーボネート 50% 感光剤(CTM):ジフェニルヒドラゾン50% 溶剤:クロロホルム 次いで、得られた上記各感光ドラムをレーザービームプ
リンターに装着して実際に印字を行い、印字性能を評価
した。結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】表2に示されているように、ビッカース硬
度が適正化された樹脂をベース樹脂とした円筒状基体
は、成形脱型後の後工程におけるハンドリング時に、外
周面の傷付着が可及的に防止されて、良好な感光層を塗
工し得、濃緑色又は黄緑色の点を生じるなどの不都合の
ない優れた印字性能を有する感光ドラム用基体として好
適であることが確認された。また、表2の結果からは、
ウィスカの充填量を多くすることが、円筒状基体の表面
硬度を向上させる点で有効であることも認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光ドラムの一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 円筒状基体 2a,2b フランジ 3 感光層 4 支持軸 5 軸孔 6 駆動用ギア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 21/00 350 G03G 21/00 350

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状基体の外周面に感光層を塗工形成
    してなる感光ドラムにおいて、上記円筒状基体として、
    ビッカース硬度15以上の樹脂をベース樹脂として含有
    する導電性樹脂組成物からなる導電性樹脂パイプを用い
    たことを特徴とする感光ドラム。
  2. 【請求項2】 上記導電性樹脂組成物のベース樹脂が、
    メタキシリレンジアミンとアジピン酸とから得られるポ
    リアミド樹脂、ε−カプロラクタムから得られるポリア
    ミド樹脂及びポリアミド樹脂と吸水率が0.3%以下の
    樹脂とをブレンドしたアロイ系樹脂から選ばれる少なく
    とも1種を樹脂成分として含有するものである請求項1
    記載の感光ドラム。
  3. 【請求項3】 上記導電性樹脂組成物が、導電剤として
    カーボンブラックを含有するものである請求項1又は2
    記載の感光ドラム。
  4. 【請求項4】 カーボンブラックの含有量が5〜30質
    量%である請求項3記載の感光ドラム。
  5. 【請求項5】 上記導電性樹脂組成物が、補強用無機充
    填材を混合分散したものである請求項1〜4のいずれか
    1項に記載の感光ドラム。
  6. 【請求項6】 上記補強用無機充填材の含有量が1〜3
    0質量%である請求項5記載の感光ドラム。
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