JPWO2002091350A1 - 弦楽器用糸巻装置 - Google Patents
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Abstract
弦楽器のヘッド部Hに取り付けられる本体20に、一端部に巻取軸40を有するウオームホイール30と、このウオームホイール30に噛み合うとともに一端部に摘みを有するウオームギヤ35とを回転自在に支持し、ウオームホイール30に、断面非円形の部分を有する孔31を形成するとともに、巻取軸40に、弦が巻かれる巻取軸本体42と、この巻取軸本体42よりも小径で本体20の板部24を貫通する嵌合部43を備えている。孔31の断面非円形の部分に、嵌合部43を嵌合させ、孔31に締結手段50を挿入して嵌合部43に螺合させている。嵌合部43の軸断面を孔31の軸断面よりも僅かに大きくし、締結手段50を締め込むことで嵌合部43を孔31に圧入した。これにより、巻取軸40とウォームホイール30とを隙間無く固定した。
Description
1.技術分野
本発明は、ギターなどの弦楽器の糸巻装置に係り、特に、弦の張力によって巻取軸が回転するようにしてチューニングを容易にした弦楽器用糸巻装置に関する。
2.背景技術
ギターなどの弦楽器に用いられる糸巻装置は、一般に、摘みと同軸に設けられたウオームギヤと、巻取軸と同軸に設けられてウオームギヤと噛み合うウオームホイールとを備えている。このような糸巻装置では、巻取軸に弦の大きな張力が作用するとともに、チューニングや演奏中にチョーキング等が行われたりして張力は常に変化する。また、糸巻装置は、ギターのヘッドの限られたスペースに取り付けられるため、構造上の制約を受ける。さらに、糸巻装置の外観には装飾性が求められるため、各部品の表面はメッキや塗装で被覆されることが多い。このため、糸巻装置の部品の精度を維持することは容易ではなく、このような事情により糸巻装置の構造には従来より多くの課題があった。
第7図はエレキギターやフォークギターなどに用いられる糸巻装置の一例を示す断面図である。この図に示す糸巻装置は、ギターのヘッドHに取り付けられる本体1に、一端部にウオームホイール2が固定された巻取軸3を回転自在に支持し、本体1に、ウオームホイール2と噛み合うウオームギヤを回転自在に支持するとともに、ウオームギヤに、これと軸線を一致させた摘み(それぞれ図示せず)を固定して構成されている。
ここで、ウオームホイール2は、巻取軸3の端部と相対回転を阻止された状態で嵌合させられ、ネジ4によって巻取軸3に固定されている。そして、巻取軸3の肩面3aとウオームホイール2の底面2aとの間で本体1の板部1aが隙間をもって介装されている。また、本体1の一端部の内周にはネジ1bが形成され、ネジ1bには固定用ナット5が螺合されている。固定用ナット5には巻取軸3が回転自在に挿入されている。
上記のような糸巻装置では、巻取軸3の巻取面3bに弦の先端部が係止され、摘みを回すことで弦が巻き取られる。第7図に示す糸巻装置では、本体1の板部1aがウオームホイール2と巻取軸3の肩面3aとの間に隙間をもって介装されているから、巻取軸3は弦の張力によって弦が緩む方向へ回転可能である。したがって、ウオームホイール2の歯面は、弦の張力によってウオームギヤの歯面に対して常に一定の方向へ押圧される。このような構成は、チューニング時に次のような作用を得るために採用されている。
すなわち、弦を張る場合には、回転するウオームギヤの歯面がウオームホイールの歯面を押圧することで巻取軸3が回転する。一方、ウオームホイール2の歯面がウオームギヤの歯面に対して一定方向に押圧されているから、弦を緩める方向へウオームギヤを回転させると、ウオームホイール2はウオームギヤの回転に追従する。したがって、摘みを回転させた分だけリアルタイムに弦が緩むので、チューニングがやり易いという利点がある。
これに対して、巻取軸3の肩面3aとウオームホイール2の端面2aとによって板部1aを締め付ける構成が従来の一般的な糸巻装置であった。そのような糸巻装置では、巻取軸3と本体1との摩擦抵抗が大きいために弦の張力では巻取軸3が容易に回転しない。したがって、摘みを回転させた後に逆方向へ回転させると、摘みの回転を始めてからウオームホイール2が回転するまでに、ウオームギヤとウオームホイール2のバックラッシュの分だけタイムラグが生じる。このため、チューニングがやり難いという問題があった。また、弦を緩める方向でチューニングを完了すると、弦の張力によってウオームホイール2がバックラッシュの間で徐々に回転し、演奏中にチューニングが狂ってしまうことがある。このため、チューニングをする際には、弦を充分に緩めた後に弦を張りながら音を合わせるという方法を採らざるを得ず、このこともチューニングがやり難いことの大きな原因であった。
しかしながら、第7図に示す糸巻装置にあっても種々の問題が顕在化してきている。すなわち、本体1の板部1aとウオームホイール2および巻取軸3の肩面3aとの隙間は、第7図の状態から巻取軸3が弦の張力で傾いても巻取軸3が軸方向へ移動することなく、しかも弦の張力で回転可能なように設定される。ところが、上記隙間は、巻取軸3および板部1aの加工精度やメッキ厚によって変動する。このため、隙間が設定された値よりも小さいと、巻取軸3と本体1との摩擦抵抗が大きくなって、ギヤのバックラッシュによる上記と同等の問題が生じる。
一方、隙間が設定された値よりも大きいと、巻取軸3が軸方向へ動ける空間が生じてしまう。このため、ウオームギヤの回転方向を変えると、先ずウオームホイール2が巻取軸3とともに軸方向へ移動し、巻取軸3がその移動端に達してからウオームホイール2にウオームギヤの回転が伝わる。つまり、ギヤにバックラッシュがあるのと同じ状態である。また、ウオームホイール2が軸方向へ移動すると、その歯面がウオームギヤの歯面の角で削られ、その結果、回転誤差を生じるようになるとともに歯面に段が形成されて滑らかな回転が阻害され、無理に回転させると板部1aが湾曲したりして使用できなくなる恐れがある。
さらに、第7図に示す糸巻装置では、本体1の板部1aとウオームホイール2および巻取軸3の肩面3aとの間に隙間を設けるために、ネジ4を緩く締める必要がある。このため、演奏時に弦の振動でネジ4がさらに緩んで弦と共振したり、場合によっては抜け落ちることもある。このような不都合を解消するために、ネジ4を接着剤で固定することも試みられているが、そのようにすると、糸巻装置の修理が非常にやり難くなる。
ウオームホイールと板部との間に、スプリングワッシャを介装した糸巻装置も提供されている。このような糸巻装置では、巻取軸の軸方向への移動を抑制しつつ弦の張力による回転を可能にすることができる。しかしながら、本体を構成する材質には、一般にアルミニウムや亜鉛といった軟質金属のダイキャスト製品あるいは真鍮等であるため、ウオームホイールにつられて回転するスプリングワッシャが本体を削るという問題がある。また、ネジの締付け強さによってウオームホイールの軸方向位置が変動し、特に、鼓状のウオームホイールでは、その軸線方向の位置がずれるとウオームギヤとの正常な噛み合いが確保されず、歯面が異常摩耗するという問題がある。また、ウオームホイールはスプリングワッシャの上に乗っているため、弦の張力によって巻取軸およびウオームホイールが傾き易く、これもギヤの正常な噛み合いを阻害する原因となっている。
ウオームホイールと巻取軸との嵌合部は、断面非円形とすることで回り止めが施されている。両者を嵌合させたときに隙間が無いことが理想であるが、加工精度のばらつきやメッキ厚を考慮して、組立に支障が生じない程度のクリアランスが設けられている。このため、ウオームホイールと巻取軸との間には、回転方向のガタが存在し、ギヤのバックラッシュによる場合と同様にチューニングにタイムラグを生じさせる。
第8図はブッシュタイプと呼ばれる他の糸巻装置の例を示す断面図であり、ヘッドHにネジなどで取り付けられる本体10には、一端部に巻取軸11が固定されたウオームホイール12が回転自在に支持され、ウオームホイール12には、一端部に摘み(図示せず)が取り付けられたウオームギヤ13が回転自在に支持されている。また、ヘッドHには孔14が形成され、孔14には、巻取軸11をガイドするブッシュ15が嵌合させられている。
このような糸巻装置では、孔14の中心と巻取軸11の中心を合わせるのが難しい。特に、糸巻装置の中には、1つの本体に複数の巻取軸を設けたものもあり、全ての巻取軸の中心をヘッドの孔に芯合わせするのは至難の技と言える。また、クラシックギターのように本体の取付面がテーパ状に形成され、そこに巻取軸を通すための孔をヘッドの中心線に対して直交して形成しなければならないため、孔どうしの間隔がばらつき易くしかも孔が曲がって形成され易い。このため、第8図に示すように、巻取軸11およびウオームホイール12が傾いた状態で支持される。その結果、巻取軸11とブッシュ15との摩擦抵抗が大きいために弦の張力では巻取軸11が容易に回転せず、したがって、ギヤのバックラッシュによる上記と同等の問題が生じる。また、第8図に示すように、巻取軸11が傾斜しているため、ウオームホイール12とウオームギヤ13の正常な噛み合いが維持されず、歯面が異常摩耗するといった問題や、ウオームギヤ12の角が本体10の内面と接触してチューニングに大きな力を要する等の問題がある。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたもので、弦の張力によって巻取軸が回転することができることは勿論のこと、巻取軸の傾斜や軸方向への移動を抑制して上記した種々の問題点を解決することができる糸巻装置を提供することを目的としている。
発 明 の 概 要
本発明の第1の弦楽器用糸巻装置は、弦楽器のヘッド部に取り付けられる本体に、一端部に巻取軸を有するウオームホイールと、このウオームホイールに噛み合うとともに一端部に摘みを有するウオームギヤとを回転自在に支持し、ウオームホイールに、断面非円形の部分を有する孔を形成するとともに、巻取軸に、弦が巻かれる巻取軸本体と、この巻取軸本体よりも小径で本体の板部を貫通する嵌合部を備え、孔の断面非円形の部分に、嵌合部を嵌合させ、孔に締結手段を挿入して嵌合部に螺合させた弦楽器用糸巻装置において、嵌合部の軸断面を孔の軸断面よりも僅かに大きくし、締結手段を締め込むことで嵌合部を孔に圧入したことを特徴としている。
上記構成の糸巻装置にあっては、巻取軸の嵌合部がウオームホイールの孔に圧入されているから、嵌合部と孔との間に隙間が存在せず、したがって、ウオームホイールがウオームギヤによって回転させられると、その回転はリアルタイムで巻取軸に伝達される。また、本体の板部の厚さに製造誤差やメッキ厚などの要因で変動があっても、締結手段の締込み量を調整して板部とウオームホイールおよび巻取軸本体との隙間を一定にすることができる。したがって、上記隙間を最適にすることにより、巻取軸が弦の張力で回転させられる状態を維持することができるとともに、巻取軸が軸方向へ移動したり傾斜するのを抑制することができる。したがって、本発明の糸巻装置では、チューニング時にギヤのバックラッシュやその他のガタの影響を受けることなく、摘みの回転に対してリアルタイムに巻取軸を回転させることができるので、チューニングがやり易くしかもその精度を向上させることができる。また、本発明では、締結手段を締め込むことで嵌合部が孔に圧入されるから、締結手段の回転に対する抵抗が大きく緩み難いという利点もある。
ここで、嵌合部のうち孔に圧入される部分の長さは0.1〜0.4mmであることが望ましい。圧入長さが0.1mm未満では固定力が不充分なため、ウオームホイールと巻取軸との間に生じるモーメントで両者が相対的に回転してしまうことがある。また、圧入長さが0.4mmを超えると、締結手段の締込みに大きな力を要するとともに、ウオームホイールに大きな内部応力が生じて好ましくない。嵌合部のうち孔に圧入される部分の長さは、より望ましくは0.2〜0.3mmが良い。同様の理由から、嵌合部の軸断面は孔の軸断面よりも半径方向で0.005〜0.2mm大きいことが望ましく、0.05〜0.13mmであればさらに好適である。さらに、板部とウオームホイールおよび巻取軸本体との隙間は、0.1〜0.2mmが望ましく、このような隙間を設けることによって、弦の張力で巻取軸が円滑に回転するとともに、巻取軸の傾斜や軸方向への移動は殆ど問題とならない程度となる。なお、嵌合部の長さを板部の厚さよりも0.3〜0.5mm長く設定し、嵌合部を孔に0.2〜0.3mm圧入することでこの隙間を得ることができる。
嵌合部の孔への導入部は、締結手段側へ向けて先細りとなるテーパ状とすることができる。ただし、この構成では、嵌合部を孔に圧入するとウオームホイールが膨らむように変形するので、ウオームギヤとの正常な噛み合いを維持し難くなる。したがって、嵌合部の孔への導入部は、締結手段側の端部よりも大径の段部とし、この段部が孔の内壁を削り取ることで段部を孔に嵌合させることが望ましい。つまり、段部を孔にかじり付かせるわけであり、このようにすることでウオームホイールの変形を抑制するとともに、嵌合の固定強度を強くすることができる。なお、嵌合部の圧入長さは、締結手段を締め付ける際のトルクを設定できるトルクドライバーのような工具を用いることで管理することができる。
次に、本発明の第2の糸巻装置は、弦楽器のヘッド部に取り付けられる本体に、一端部に巻取軸を有するウオームホイールと、このウオームホイールに噛み合うとともに一端部に摘みを有するウオームギヤとを回転自在に支持し、ウオームホイールに、断面非円形の部分を有する孔を形成するとともに、巻取軸に、弦が巻かれる巻取軸本体と、この巻取軸本体よりも小径で本体の板部を貫通する嵌合部を備え、孔の断面非円形の部分に嵌合部を嵌合させ、孔に締結手段を挿入して嵌合部に螺合させた弦楽器用糸巻装置において、板部と巻取軸本体との間に、巻取軸本体から板部へ向けて弾性部材および平ワッシャをこの順で介装したことを特徴としている。
上記構成の糸巻装置にあっては、本体の板部が弾性部材の弾性力によってウオームホイールおよび巻取軸本体の間で挟持される。そして、弾性部材の弾性力を適宜選定することにより、巻取軸が弦の張力で円滑に回転させられるとともに、巻取軸が軸方向へ移動したり傾斜するのを抑制することができる。また、上記構成では、板部に対する巻取軸の直角度が確保されるので、特にブッシュタイプの糸巻装置のようにブッシュの中心が巻取軸に対してずれ易い場合であっても、巻取軸が傾いた状態で取り付けられることが少ない。
本発明では、弾性部材および平ワッシャが板部と巻取軸本体との間に上記した順番で介装されていることが重要な特徴である。すなわち、この構成では、ウオームホイールの底面が本体の板部に載置されるので、巻取軸が傾き難い。また、板部がウオームホイールと平ワッシャの平らな面で挟持されるので、巻取軸がさらに傾き難くなる。さらに、一般にはウオームホイールよりも小径な巻取軸が板部と直接接触しないから、巻取軸の回転に起因する板部の摩耗を防止することができる。したがって、上記第2の糸巻装置にあっても、チューニング時にギヤのバックラッシュやその他のガタの影響を受けることなく、摘みの回転に対してリアルタイムに巻取軸を回転させることができるので、チューニングがやり易くしかもその精度を向上させることができる。なお、巻取軸本体と弾性部材との間に、上記と同等の平ワッシャを介装するとさらに効果的である。
弾性部材としては、皿べねが好適である。皿ばね以外の弾性部材としては、円周方向に沿って波状をなすスプリングワッシャや、コイルバネ、ゴムや合成樹脂などの弾性材料で製造したワッシャなどを用いることもできる。平ワッシャとしては、合成樹脂製のワッシャまたは表面に潤滑被膜を設けた金属製のワッシャが好適である。具体的には、ポリアセタール樹脂にポリテトラフルオロエチレンを10重量%以上含む合成樹脂、あるいは、金属製のワッシャの表面に二硫化モリブデンなどの固体潤滑材を被覆したものや、金属製ワッシャの表面に、メッキ液とテフロン樹脂(商品名)分散液とによって混合被膜を設けたものなどを用いることができる。このような平ワッシャを用いることにより、板部と平ワッシャとの摩擦抵抗を軽減することができるとともに、板部の摩粍を抑制することができる。
上記のような本発明の第2の特徴は、上記した第1の特徴にも備えると好適である。すなわち、本発明の第1の特徴において、嵌合部の圧入長さを締結手段の締付け力で管理する場合には、巻取軸の加工精度やウオームホイールの硬さのばらつき、あるいはメッキ厚などの要因により、同じ力で締結手段を締め付けても嵌合部の圧入長さにばらつきが生じることがある。その結果、嵌合部の圧入長さが長くなって板部が巻取軸本体とウオームホイールとによって強く締め付けられ、弦の張力では巻取軸が容易に回転しなくなったり、その逆に、嵌合部の圧入長さが短いために巻取軸の軸方向のガタや傾斜が生じたりすることが懸念される。そこで、嵌合部の軸断面を孔の軸断面よりも僅かに大きくし、締結手段を締め込むことで嵌合部を孔に圧入するとともに、板部と巻取軸本体との間に、巻取軸本体から板部へ向けて弾性部材および平ワッシャをこの順で介装することが望ましい。
発明を実施するための最良の形態
本発明の実施の形態について第1図〜第5図を参照して説明する。
第1図は実施の形態の糸巻装置を示す組立図である。図において符号20はハウジング(本体)である。ハウジング20は、ヘッドHの裏面に配置されるギヤケース部21と、ギヤケース部21から側方へ突出するウオームケース部22と、ヘッドHに形成された取付孔Haに嵌合させられる取付部23とから構成されている。また、ギヤケース部21と取付部23とは、厚さが均一な板部24によって互いに接続されている。
ウオームケース部22には、ウオームギヤ35が回転自在に支持されている。ウオームギア35の端部はウオームケース部22から突出させられ、そこに摘み25が取り付けられている。ウオームギヤ35には、ギヤケース部21に収容されたウオームホイール30が螺合させられている。ウオームホイール30には、第5図に示すように、円の両側を平行にカットした非円形断面の嵌合孔部(孔)31と、嵌合孔部31よりもやや大きな内径を有する断面円形の大径孔部32が形成されている。
ハウジング20の板部24には、孔24aが形成され、孔24aには巻取軸40が貫通されている。巻取軸40は、巻取面41を有する巻取軸本体42と、巻取軸本体42よりもやや小径の嵌合部43とからなっている。さらに、嵌合部43は、大径嵌合部44と、この大径嵌合部44よりもやや小径の小径嵌合部45とからなっている。小径嵌合部45は、ウオームホイール30の嵌合孔部31よりも僅かに小径とされている。また、大径嵌合部44は、嵌合孔部31よりも僅かに大径とされ、その半径方向の寸法差tは、0.005〜0.2mmとされ、この実施形態では0.11mmとされている。また、嵌合部43の外周には、その側部を互いに平行に切り欠いた平坦部46が形成され、平坦部46は、小径嵌合部45の全長に亘る部分から大径嵌合部44の一部にかけて形成されている。平坦部46どうしの差し渡し寸法は、嵌合孔部31の平坦部の差し渡し寸法よりも僅かに小さく設定されている。
大径嵌合部44と小径嵌合部45との境界は、軸方向に対して直交する段部47とされている。そして、小径嵌合部45は、嵌合孔部31に緩く嵌合させられる一方、大径嵌合部44は嵌合孔部31に圧入され、嵌合部43は、ウオームホイール30の大径孔部32から挿入したネジ(締結手段)50がそのネジ穴43aに螺合させられることにより、ウオームホイール30に取り付けられている。
小径嵌合部45を嵌合孔部31に挿入すると、段部47が嵌合孔部31の縁部に当接してそれ以上挿入できなくなる。この状態でネジ50を締め付けると、段部47が嵌合孔部31の内壁を削りながら進んで行く。これにより、大径嵌合部44が嵌合孔部31の内壁にかじり付いた状態、つまり圧入された状態となる。大径嵌合部44の圧入長さhは、0.2〜0.3mmとされる。大径嵌合部44に形成された平坦部46は、大径嵌合部44の圧入部分よりも外側に達している。
第2図に示すように、ハウジング20の取付部23の内周にはネジ23aが形成され、ネジ23aには、巻取軸本体42が貫通する固定用ナット51がワッシャ51aを介して螺合させられている。これにより、実施形態の糸巻装置は、ヘッドHに取り付けられている。なお、巻取軸本体42は、固定用ナット51の内周面に緩く嵌合しており、固定用ナット51の内周面でガイドされることで傾斜が抑制されるようになっている。
また、第2図に示すように、ハウジング20の板部24と巻取軸本体42との間には、一対の皿ばね(弾性部材)60と平ワッシャ65とが介装されている。皿ばね60は、好ましくはばね鋼などのばね性を有する材料から構成されている。また、平ワッシャ65は、ポリアセタール樹脂にポリテトラフルオロエチレンを10重量%以上含む合成樹脂で構成されている。この構成のもとに、板部24は皿ばね60の弾性力によりウオームホイール30の底面と平ワッシャ65によって挟持されている。
以上の構成により、ウオームホイール30および巻取軸40は、板部24に回転自在に支持されるとともに、弦の張力によって回転するようになっている。
上記構成の糸巻装置にあっては、巻取軸40の大径嵌合部44がウオームホイール30の嵌合孔部31に圧入されているから、大径嵌合部44と嵌合孔部31との間に隙間が存在せず、したがって、ウオームホイール30がウオームギヤ35によって回転させられると、その回転はリアルタイムで巻取軸40に伝達される。
また、上記糸巻装置にあっては、ハウジング20の板部24が皿ばね60の弾性力によってウオームホイール30および巻取軸本体42の間で挟持されているから、巻取軸40が弦の張力で円滑に回転させられるとともに、巻取軸40が軸方向へ移動したり傾斜するのを抑制することができる。また、この糸巻装置では、ウオームホイール30の底面が板部24に載置されるとともに、板部24がウオームホイール30と平ワッシャ65の平らな面で挟持されるので、巻取軸がさらに傾き難くなる。さらに、巻取軸40が板部24と直接接触しないから、巻取軸40の回転に起因する板部24の摩耗を防止することができる。
したがって、上記糸巻装置では、チューニング時にギヤのバックラッシュやその他のガタの影響を受けることなく、摘みの回転に対してリアルタイムに巻取軸を回転させることができるので、チューニングがやり易くしかもその精度を向上させることができる。また、ネジ50を締め込むことで大径嵌合部44が嵌合孔部31に圧入されるから、ネジ50の回転に対する抵抗が大きくネジ50が緩み難い。さらに、板部24の厚さに製造誤差やメッキ厚などの要因で変動があっても、ネジ50の締込み量を調整して皿ばね60の圧縮量を一定にすることができる。したがって、部品に寸法誤差があった場合でも、巻取軸40が弦の張力で回転させられる状態を維持することができるとともに、巻取軸40が軸方向へ移動したり傾斜するのを抑制することができる。
第6図は本発明の他の実施形態を示す断面図である。図において符号70はハウジング(本体)であり、ハウジング70は本体部71と板部74とを備えている。本体部71には、一端部に摘み(図示せず)を有するウオームギヤ80が回転自在に支持され、ウオームギヤ80にはウオームホイール90が螺合させられている。ウオームホイール90には、前記実施形態と同等の構成により巻取軸100が嵌合させられ、両者は図示しないネジにより互いに取り付けられている。また、巻取軸100の巻取軸本体102と板部74との間には、一対の皿ばね110と平ワッシャ115が介装されている。また、ヘッドHに形成した孔Haには、ブッシュ120が嵌合させられ、ブッシュ120には巻取軸100が挿入されている。
上記のようなブッシュタイプの糸巻装置では、ブッシュ120の中心が巻取軸100の中心に対してずれ易い。しかしながら、上記実施形態では、皿ばね110によって巻取軸100の板部74に対する直角度が確保されるので、巻取軸100が傾いた状態で取り付けられることが少ない。
なお、本発明は、アコースティックギター、エレキギター、エレキアコースティックギター、ベースギター、マンドリン、ウクレレなどあらゆる弦楽器に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施形態の糸巻装置を示す斜視図である。
第2図は第1図のII−II線断面図である。
第3図は第1図のIII−III線断面図である。
第4図は実施形態の糸巻装置の要部を拡大した断面図である。
である。
第5図は第2図のV−V線断面図である。
第6図は本発明の他の実施形態の糸巻装置を示す断面図である。
第7図は従来の糸巻装置を示す断面図である。
第8図は従来の他の糸巻装置を示す断面図である。
本発明は、ギターなどの弦楽器の糸巻装置に係り、特に、弦の張力によって巻取軸が回転するようにしてチューニングを容易にした弦楽器用糸巻装置に関する。
2.背景技術
ギターなどの弦楽器に用いられる糸巻装置は、一般に、摘みと同軸に設けられたウオームギヤと、巻取軸と同軸に設けられてウオームギヤと噛み合うウオームホイールとを備えている。このような糸巻装置では、巻取軸に弦の大きな張力が作用するとともに、チューニングや演奏中にチョーキング等が行われたりして張力は常に変化する。また、糸巻装置は、ギターのヘッドの限られたスペースに取り付けられるため、構造上の制約を受ける。さらに、糸巻装置の外観には装飾性が求められるため、各部品の表面はメッキや塗装で被覆されることが多い。このため、糸巻装置の部品の精度を維持することは容易ではなく、このような事情により糸巻装置の構造には従来より多くの課題があった。
第7図はエレキギターやフォークギターなどに用いられる糸巻装置の一例を示す断面図である。この図に示す糸巻装置は、ギターのヘッドHに取り付けられる本体1に、一端部にウオームホイール2が固定された巻取軸3を回転自在に支持し、本体1に、ウオームホイール2と噛み合うウオームギヤを回転自在に支持するとともに、ウオームギヤに、これと軸線を一致させた摘み(それぞれ図示せず)を固定して構成されている。
ここで、ウオームホイール2は、巻取軸3の端部と相対回転を阻止された状態で嵌合させられ、ネジ4によって巻取軸3に固定されている。そして、巻取軸3の肩面3aとウオームホイール2の底面2aとの間で本体1の板部1aが隙間をもって介装されている。また、本体1の一端部の内周にはネジ1bが形成され、ネジ1bには固定用ナット5が螺合されている。固定用ナット5には巻取軸3が回転自在に挿入されている。
上記のような糸巻装置では、巻取軸3の巻取面3bに弦の先端部が係止され、摘みを回すことで弦が巻き取られる。第7図に示す糸巻装置では、本体1の板部1aがウオームホイール2と巻取軸3の肩面3aとの間に隙間をもって介装されているから、巻取軸3は弦の張力によって弦が緩む方向へ回転可能である。したがって、ウオームホイール2の歯面は、弦の張力によってウオームギヤの歯面に対して常に一定の方向へ押圧される。このような構成は、チューニング時に次のような作用を得るために採用されている。
すなわち、弦を張る場合には、回転するウオームギヤの歯面がウオームホイールの歯面を押圧することで巻取軸3が回転する。一方、ウオームホイール2の歯面がウオームギヤの歯面に対して一定方向に押圧されているから、弦を緩める方向へウオームギヤを回転させると、ウオームホイール2はウオームギヤの回転に追従する。したがって、摘みを回転させた分だけリアルタイムに弦が緩むので、チューニングがやり易いという利点がある。
これに対して、巻取軸3の肩面3aとウオームホイール2の端面2aとによって板部1aを締め付ける構成が従来の一般的な糸巻装置であった。そのような糸巻装置では、巻取軸3と本体1との摩擦抵抗が大きいために弦の張力では巻取軸3が容易に回転しない。したがって、摘みを回転させた後に逆方向へ回転させると、摘みの回転を始めてからウオームホイール2が回転するまでに、ウオームギヤとウオームホイール2のバックラッシュの分だけタイムラグが生じる。このため、チューニングがやり難いという問題があった。また、弦を緩める方向でチューニングを完了すると、弦の張力によってウオームホイール2がバックラッシュの間で徐々に回転し、演奏中にチューニングが狂ってしまうことがある。このため、チューニングをする際には、弦を充分に緩めた後に弦を張りながら音を合わせるという方法を採らざるを得ず、このこともチューニングがやり難いことの大きな原因であった。
しかしながら、第7図に示す糸巻装置にあっても種々の問題が顕在化してきている。すなわち、本体1の板部1aとウオームホイール2および巻取軸3の肩面3aとの隙間は、第7図の状態から巻取軸3が弦の張力で傾いても巻取軸3が軸方向へ移動することなく、しかも弦の張力で回転可能なように設定される。ところが、上記隙間は、巻取軸3および板部1aの加工精度やメッキ厚によって変動する。このため、隙間が設定された値よりも小さいと、巻取軸3と本体1との摩擦抵抗が大きくなって、ギヤのバックラッシュによる上記と同等の問題が生じる。
一方、隙間が設定された値よりも大きいと、巻取軸3が軸方向へ動ける空間が生じてしまう。このため、ウオームギヤの回転方向を変えると、先ずウオームホイール2が巻取軸3とともに軸方向へ移動し、巻取軸3がその移動端に達してからウオームホイール2にウオームギヤの回転が伝わる。つまり、ギヤにバックラッシュがあるのと同じ状態である。また、ウオームホイール2が軸方向へ移動すると、その歯面がウオームギヤの歯面の角で削られ、その結果、回転誤差を生じるようになるとともに歯面に段が形成されて滑らかな回転が阻害され、無理に回転させると板部1aが湾曲したりして使用できなくなる恐れがある。
さらに、第7図に示す糸巻装置では、本体1の板部1aとウオームホイール2および巻取軸3の肩面3aとの間に隙間を設けるために、ネジ4を緩く締める必要がある。このため、演奏時に弦の振動でネジ4がさらに緩んで弦と共振したり、場合によっては抜け落ちることもある。このような不都合を解消するために、ネジ4を接着剤で固定することも試みられているが、そのようにすると、糸巻装置の修理が非常にやり難くなる。
ウオームホイールと板部との間に、スプリングワッシャを介装した糸巻装置も提供されている。このような糸巻装置では、巻取軸の軸方向への移動を抑制しつつ弦の張力による回転を可能にすることができる。しかしながら、本体を構成する材質には、一般にアルミニウムや亜鉛といった軟質金属のダイキャスト製品あるいは真鍮等であるため、ウオームホイールにつられて回転するスプリングワッシャが本体を削るという問題がある。また、ネジの締付け強さによってウオームホイールの軸方向位置が変動し、特に、鼓状のウオームホイールでは、その軸線方向の位置がずれるとウオームギヤとの正常な噛み合いが確保されず、歯面が異常摩耗するという問題がある。また、ウオームホイールはスプリングワッシャの上に乗っているため、弦の張力によって巻取軸およびウオームホイールが傾き易く、これもギヤの正常な噛み合いを阻害する原因となっている。
ウオームホイールと巻取軸との嵌合部は、断面非円形とすることで回り止めが施されている。両者を嵌合させたときに隙間が無いことが理想であるが、加工精度のばらつきやメッキ厚を考慮して、組立に支障が生じない程度のクリアランスが設けられている。このため、ウオームホイールと巻取軸との間には、回転方向のガタが存在し、ギヤのバックラッシュによる場合と同様にチューニングにタイムラグを生じさせる。
第8図はブッシュタイプと呼ばれる他の糸巻装置の例を示す断面図であり、ヘッドHにネジなどで取り付けられる本体10には、一端部に巻取軸11が固定されたウオームホイール12が回転自在に支持され、ウオームホイール12には、一端部に摘み(図示せず)が取り付けられたウオームギヤ13が回転自在に支持されている。また、ヘッドHには孔14が形成され、孔14には、巻取軸11をガイドするブッシュ15が嵌合させられている。
このような糸巻装置では、孔14の中心と巻取軸11の中心を合わせるのが難しい。特に、糸巻装置の中には、1つの本体に複数の巻取軸を設けたものもあり、全ての巻取軸の中心をヘッドの孔に芯合わせするのは至難の技と言える。また、クラシックギターのように本体の取付面がテーパ状に形成され、そこに巻取軸を通すための孔をヘッドの中心線に対して直交して形成しなければならないため、孔どうしの間隔がばらつき易くしかも孔が曲がって形成され易い。このため、第8図に示すように、巻取軸11およびウオームホイール12が傾いた状態で支持される。その結果、巻取軸11とブッシュ15との摩擦抵抗が大きいために弦の張力では巻取軸11が容易に回転せず、したがって、ギヤのバックラッシュによる上記と同等の問題が生じる。また、第8図に示すように、巻取軸11が傾斜しているため、ウオームホイール12とウオームギヤ13の正常な噛み合いが維持されず、歯面が異常摩耗するといった問題や、ウオームギヤ12の角が本体10の内面と接触してチューニングに大きな力を要する等の問題がある。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたもので、弦の張力によって巻取軸が回転することができることは勿論のこと、巻取軸の傾斜や軸方向への移動を抑制して上記した種々の問題点を解決することができる糸巻装置を提供することを目的としている。
発 明 の 概 要
本発明の第1の弦楽器用糸巻装置は、弦楽器のヘッド部に取り付けられる本体に、一端部に巻取軸を有するウオームホイールと、このウオームホイールに噛み合うとともに一端部に摘みを有するウオームギヤとを回転自在に支持し、ウオームホイールに、断面非円形の部分を有する孔を形成するとともに、巻取軸に、弦が巻かれる巻取軸本体と、この巻取軸本体よりも小径で本体の板部を貫通する嵌合部を備え、孔の断面非円形の部分に、嵌合部を嵌合させ、孔に締結手段を挿入して嵌合部に螺合させた弦楽器用糸巻装置において、嵌合部の軸断面を孔の軸断面よりも僅かに大きくし、締結手段を締め込むことで嵌合部を孔に圧入したことを特徴としている。
上記構成の糸巻装置にあっては、巻取軸の嵌合部がウオームホイールの孔に圧入されているから、嵌合部と孔との間に隙間が存在せず、したがって、ウオームホイールがウオームギヤによって回転させられると、その回転はリアルタイムで巻取軸に伝達される。また、本体の板部の厚さに製造誤差やメッキ厚などの要因で変動があっても、締結手段の締込み量を調整して板部とウオームホイールおよび巻取軸本体との隙間を一定にすることができる。したがって、上記隙間を最適にすることにより、巻取軸が弦の張力で回転させられる状態を維持することができるとともに、巻取軸が軸方向へ移動したり傾斜するのを抑制することができる。したがって、本発明の糸巻装置では、チューニング時にギヤのバックラッシュやその他のガタの影響を受けることなく、摘みの回転に対してリアルタイムに巻取軸を回転させることができるので、チューニングがやり易くしかもその精度を向上させることができる。また、本発明では、締結手段を締め込むことで嵌合部が孔に圧入されるから、締結手段の回転に対する抵抗が大きく緩み難いという利点もある。
ここで、嵌合部のうち孔に圧入される部分の長さは0.1〜0.4mmであることが望ましい。圧入長さが0.1mm未満では固定力が不充分なため、ウオームホイールと巻取軸との間に生じるモーメントで両者が相対的に回転してしまうことがある。また、圧入長さが0.4mmを超えると、締結手段の締込みに大きな力を要するとともに、ウオームホイールに大きな内部応力が生じて好ましくない。嵌合部のうち孔に圧入される部分の長さは、より望ましくは0.2〜0.3mmが良い。同様の理由から、嵌合部の軸断面は孔の軸断面よりも半径方向で0.005〜0.2mm大きいことが望ましく、0.05〜0.13mmであればさらに好適である。さらに、板部とウオームホイールおよび巻取軸本体との隙間は、0.1〜0.2mmが望ましく、このような隙間を設けることによって、弦の張力で巻取軸が円滑に回転するとともに、巻取軸の傾斜や軸方向への移動は殆ど問題とならない程度となる。なお、嵌合部の長さを板部の厚さよりも0.3〜0.5mm長く設定し、嵌合部を孔に0.2〜0.3mm圧入することでこの隙間を得ることができる。
嵌合部の孔への導入部は、締結手段側へ向けて先細りとなるテーパ状とすることができる。ただし、この構成では、嵌合部を孔に圧入するとウオームホイールが膨らむように変形するので、ウオームギヤとの正常な噛み合いを維持し難くなる。したがって、嵌合部の孔への導入部は、締結手段側の端部よりも大径の段部とし、この段部が孔の内壁を削り取ることで段部を孔に嵌合させることが望ましい。つまり、段部を孔にかじり付かせるわけであり、このようにすることでウオームホイールの変形を抑制するとともに、嵌合の固定強度を強くすることができる。なお、嵌合部の圧入長さは、締結手段を締め付ける際のトルクを設定できるトルクドライバーのような工具を用いることで管理することができる。
次に、本発明の第2の糸巻装置は、弦楽器のヘッド部に取り付けられる本体に、一端部に巻取軸を有するウオームホイールと、このウオームホイールに噛み合うとともに一端部に摘みを有するウオームギヤとを回転自在に支持し、ウオームホイールに、断面非円形の部分を有する孔を形成するとともに、巻取軸に、弦が巻かれる巻取軸本体と、この巻取軸本体よりも小径で本体の板部を貫通する嵌合部を備え、孔の断面非円形の部分に嵌合部を嵌合させ、孔に締結手段を挿入して嵌合部に螺合させた弦楽器用糸巻装置において、板部と巻取軸本体との間に、巻取軸本体から板部へ向けて弾性部材および平ワッシャをこの順で介装したことを特徴としている。
上記構成の糸巻装置にあっては、本体の板部が弾性部材の弾性力によってウオームホイールおよび巻取軸本体の間で挟持される。そして、弾性部材の弾性力を適宜選定することにより、巻取軸が弦の張力で円滑に回転させられるとともに、巻取軸が軸方向へ移動したり傾斜するのを抑制することができる。また、上記構成では、板部に対する巻取軸の直角度が確保されるので、特にブッシュタイプの糸巻装置のようにブッシュの中心が巻取軸に対してずれ易い場合であっても、巻取軸が傾いた状態で取り付けられることが少ない。
本発明では、弾性部材および平ワッシャが板部と巻取軸本体との間に上記した順番で介装されていることが重要な特徴である。すなわち、この構成では、ウオームホイールの底面が本体の板部に載置されるので、巻取軸が傾き難い。また、板部がウオームホイールと平ワッシャの平らな面で挟持されるので、巻取軸がさらに傾き難くなる。さらに、一般にはウオームホイールよりも小径な巻取軸が板部と直接接触しないから、巻取軸の回転に起因する板部の摩耗を防止することができる。したがって、上記第2の糸巻装置にあっても、チューニング時にギヤのバックラッシュやその他のガタの影響を受けることなく、摘みの回転に対してリアルタイムに巻取軸を回転させることができるので、チューニングがやり易くしかもその精度を向上させることができる。なお、巻取軸本体と弾性部材との間に、上記と同等の平ワッシャを介装するとさらに効果的である。
弾性部材としては、皿べねが好適である。皿ばね以外の弾性部材としては、円周方向に沿って波状をなすスプリングワッシャや、コイルバネ、ゴムや合成樹脂などの弾性材料で製造したワッシャなどを用いることもできる。平ワッシャとしては、合成樹脂製のワッシャまたは表面に潤滑被膜を設けた金属製のワッシャが好適である。具体的には、ポリアセタール樹脂にポリテトラフルオロエチレンを10重量%以上含む合成樹脂、あるいは、金属製のワッシャの表面に二硫化モリブデンなどの固体潤滑材を被覆したものや、金属製ワッシャの表面に、メッキ液とテフロン樹脂(商品名)分散液とによって混合被膜を設けたものなどを用いることができる。このような平ワッシャを用いることにより、板部と平ワッシャとの摩擦抵抗を軽減することができるとともに、板部の摩粍を抑制することができる。
上記のような本発明の第2の特徴は、上記した第1の特徴にも備えると好適である。すなわち、本発明の第1の特徴において、嵌合部の圧入長さを締結手段の締付け力で管理する場合には、巻取軸の加工精度やウオームホイールの硬さのばらつき、あるいはメッキ厚などの要因により、同じ力で締結手段を締め付けても嵌合部の圧入長さにばらつきが生じることがある。その結果、嵌合部の圧入長さが長くなって板部が巻取軸本体とウオームホイールとによって強く締め付けられ、弦の張力では巻取軸が容易に回転しなくなったり、その逆に、嵌合部の圧入長さが短いために巻取軸の軸方向のガタや傾斜が生じたりすることが懸念される。そこで、嵌合部の軸断面を孔の軸断面よりも僅かに大きくし、締結手段を締め込むことで嵌合部を孔に圧入するとともに、板部と巻取軸本体との間に、巻取軸本体から板部へ向けて弾性部材および平ワッシャをこの順で介装することが望ましい。
発明を実施するための最良の形態
本発明の実施の形態について第1図〜第5図を参照して説明する。
第1図は実施の形態の糸巻装置を示す組立図である。図において符号20はハウジング(本体)である。ハウジング20は、ヘッドHの裏面に配置されるギヤケース部21と、ギヤケース部21から側方へ突出するウオームケース部22と、ヘッドHに形成された取付孔Haに嵌合させられる取付部23とから構成されている。また、ギヤケース部21と取付部23とは、厚さが均一な板部24によって互いに接続されている。
ウオームケース部22には、ウオームギヤ35が回転自在に支持されている。ウオームギア35の端部はウオームケース部22から突出させられ、そこに摘み25が取り付けられている。ウオームギヤ35には、ギヤケース部21に収容されたウオームホイール30が螺合させられている。ウオームホイール30には、第5図に示すように、円の両側を平行にカットした非円形断面の嵌合孔部(孔)31と、嵌合孔部31よりもやや大きな内径を有する断面円形の大径孔部32が形成されている。
ハウジング20の板部24には、孔24aが形成され、孔24aには巻取軸40が貫通されている。巻取軸40は、巻取面41を有する巻取軸本体42と、巻取軸本体42よりもやや小径の嵌合部43とからなっている。さらに、嵌合部43は、大径嵌合部44と、この大径嵌合部44よりもやや小径の小径嵌合部45とからなっている。小径嵌合部45は、ウオームホイール30の嵌合孔部31よりも僅かに小径とされている。また、大径嵌合部44は、嵌合孔部31よりも僅かに大径とされ、その半径方向の寸法差tは、0.005〜0.2mmとされ、この実施形態では0.11mmとされている。また、嵌合部43の外周には、その側部を互いに平行に切り欠いた平坦部46が形成され、平坦部46は、小径嵌合部45の全長に亘る部分から大径嵌合部44の一部にかけて形成されている。平坦部46どうしの差し渡し寸法は、嵌合孔部31の平坦部の差し渡し寸法よりも僅かに小さく設定されている。
大径嵌合部44と小径嵌合部45との境界は、軸方向に対して直交する段部47とされている。そして、小径嵌合部45は、嵌合孔部31に緩く嵌合させられる一方、大径嵌合部44は嵌合孔部31に圧入され、嵌合部43は、ウオームホイール30の大径孔部32から挿入したネジ(締結手段)50がそのネジ穴43aに螺合させられることにより、ウオームホイール30に取り付けられている。
小径嵌合部45を嵌合孔部31に挿入すると、段部47が嵌合孔部31の縁部に当接してそれ以上挿入できなくなる。この状態でネジ50を締め付けると、段部47が嵌合孔部31の内壁を削りながら進んで行く。これにより、大径嵌合部44が嵌合孔部31の内壁にかじり付いた状態、つまり圧入された状態となる。大径嵌合部44の圧入長さhは、0.2〜0.3mmとされる。大径嵌合部44に形成された平坦部46は、大径嵌合部44の圧入部分よりも外側に達している。
第2図に示すように、ハウジング20の取付部23の内周にはネジ23aが形成され、ネジ23aには、巻取軸本体42が貫通する固定用ナット51がワッシャ51aを介して螺合させられている。これにより、実施形態の糸巻装置は、ヘッドHに取り付けられている。なお、巻取軸本体42は、固定用ナット51の内周面に緩く嵌合しており、固定用ナット51の内周面でガイドされることで傾斜が抑制されるようになっている。
また、第2図に示すように、ハウジング20の板部24と巻取軸本体42との間には、一対の皿ばね(弾性部材)60と平ワッシャ65とが介装されている。皿ばね60は、好ましくはばね鋼などのばね性を有する材料から構成されている。また、平ワッシャ65は、ポリアセタール樹脂にポリテトラフルオロエチレンを10重量%以上含む合成樹脂で構成されている。この構成のもとに、板部24は皿ばね60の弾性力によりウオームホイール30の底面と平ワッシャ65によって挟持されている。
以上の構成により、ウオームホイール30および巻取軸40は、板部24に回転自在に支持されるとともに、弦の張力によって回転するようになっている。
上記構成の糸巻装置にあっては、巻取軸40の大径嵌合部44がウオームホイール30の嵌合孔部31に圧入されているから、大径嵌合部44と嵌合孔部31との間に隙間が存在せず、したがって、ウオームホイール30がウオームギヤ35によって回転させられると、その回転はリアルタイムで巻取軸40に伝達される。
また、上記糸巻装置にあっては、ハウジング20の板部24が皿ばね60の弾性力によってウオームホイール30および巻取軸本体42の間で挟持されているから、巻取軸40が弦の張力で円滑に回転させられるとともに、巻取軸40が軸方向へ移動したり傾斜するのを抑制することができる。また、この糸巻装置では、ウオームホイール30の底面が板部24に載置されるとともに、板部24がウオームホイール30と平ワッシャ65の平らな面で挟持されるので、巻取軸がさらに傾き難くなる。さらに、巻取軸40が板部24と直接接触しないから、巻取軸40の回転に起因する板部24の摩耗を防止することができる。
したがって、上記糸巻装置では、チューニング時にギヤのバックラッシュやその他のガタの影響を受けることなく、摘みの回転に対してリアルタイムに巻取軸を回転させることができるので、チューニングがやり易くしかもその精度を向上させることができる。また、ネジ50を締め込むことで大径嵌合部44が嵌合孔部31に圧入されるから、ネジ50の回転に対する抵抗が大きくネジ50が緩み難い。さらに、板部24の厚さに製造誤差やメッキ厚などの要因で変動があっても、ネジ50の締込み量を調整して皿ばね60の圧縮量を一定にすることができる。したがって、部品に寸法誤差があった場合でも、巻取軸40が弦の張力で回転させられる状態を維持することができるとともに、巻取軸40が軸方向へ移動したり傾斜するのを抑制することができる。
第6図は本発明の他の実施形態を示す断面図である。図において符号70はハウジング(本体)であり、ハウジング70は本体部71と板部74とを備えている。本体部71には、一端部に摘み(図示せず)を有するウオームギヤ80が回転自在に支持され、ウオームギヤ80にはウオームホイール90が螺合させられている。ウオームホイール90には、前記実施形態と同等の構成により巻取軸100が嵌合させられ、両者は図示しないネジにより互いに取り付けられている。また、巻取軸100の巻取軸本体102と板部74との間には、一対の皿ばね110と平ワッシャ115が介装されている。また、ヘッドHに形成した孔Haには、ブッシュ120が嵌合させられ、ブッシュ120には巻取軸100が挿入されている。
上記のようなブッシュタイプの糸巻装置では、ブッシュ120の中心が巻取軸100の中心に対してずれ易い。しかしながら、上記実施形態では、皿ばね110によって巻取軸100の板部74に対する直角度が確保されるので、巻取軸100が傾いた状態で取り付けられることが少ない。
なお、本発明は、アコースティックギター、エレキギター、エレキアコースティックギター、ベースギター、マンドリン、ウクレレなどあらゆる弦楽器に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施形態の糸巻装置を示す斜視図である。
第2図は第1図のII−II線断面図である。
第3図は第1図のIII−III線断面図である。
第4図は実施形態の糸巻装置の要部を拡大した断面図である。
である。
第5図は第2図のV−V線断面図である。
第6図は本発明の他の実施形態の糸巻装置を示す断面図である。
第7図は従来の糸巻装置を示す断面図である。
第8図は従来の他の糸巻装置を示す断面図である。
Claims (6)
- 弦楽器のヘッド部に取り付けられる本体に、一端部に巻取軸を有するウオームホイールと、このウオームホイールに噛み合うとともに一端部に摘みを有するウオームギヤとを回転自在に支持し、上記ウオームホイールに、断面非円形の部分を有する孔を形成するとともに、上記巻取軸に、弦が巻かれる巻取軸本体と、この巻取軸本体よりも小径で上記本体の板部を貫通する嵌合部を備え、上記孔の断面非円形の部分に、上記嵌合部を嵌合させ、上記孔に締結手段を挿入して上記嵌合部に螺合させた弦楽器用糸巻装置において、
上記嵌合部の軸断面を上記孔の軸断面よりも僅かに大きくし、上記締結手段を締め込むことで上記嵌合部を上記孔に圧入したことを特徴とする弦楽器用糸巻装置。 - 前記嵌合部のうち前記孔に圧入される部分の長さは0.1〜0.4mmであり、上記嵌合部の軸断面は前記孔の軸断面よりも半径方向で0.005〜0.2mm大きいことを特徴とする請求項1に記載の弦楽器用糸巻装置。
- 前記嵌合部の前記孔への導入部分は、前記締結手段側の端部よりも大径の段部とされ、この段部が前記孔の内周壁部を削り取ることで段部が上記孔に嵌合していることを特徴とする請求項1に記載の弦楽器用糸巻装置。
- 前記本体の板部を前記ウオームホイールと前記巻取軸との間に配置し、上記板部と上記巻取軸との間に、上記巻取軸から上記板部へ向けて弾性部材および合成樹脂製または表面に潤滑被膜を設けた金属製のワッシャをこの順で介装したことを特徴とする請求項1に記載の弦楽器用糸巻装置。
- 弦楽器のヘッド部に取り付けられる本体に、一端部に巻取軸を有するウオームホイールと、このウオームホイールに噛み合うとともに一端部に摘みを有するウオームギヤとを回転自在に支持し、上記ウオームホイールに、断面非円形の部分を有する孔を形成するとともに、上記巻取軸に、弦が巻かれる巻取軸本体と、この巻取軸本体よりも小径で上記本体の板部を貫通する嵌合部を備え、上記孔の断面非円形の部分に上記嵌合部を嵌合させ、上記孔に締結手段を挿入して上記嵌合部に螺合させた弦楽器用糸巻装置において、
上記板部と上記巻取軸本体との間に、上記巻取軸本体から上記板部へ向けて弾性部材および平ワッシャをこの順で介装したことを特徴とする弦楽器用糸巻装置。 - 前記弾性部材は皿ばねであり、前記平ワッシャは、合成樹脂製または表面に潤滑被膜を設けた金属製であることを特徴とする請求項5に記載の弦楽器用糸巻装置。
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