JP2767900B2 - オートテンショナ - Google Patents

オートテンショナ

Info

Publication number
JP2767900B2
JP2767900B2 JP1155663A JP15566389A JP2767900B2 JP 2767900 B2 JP2767900 B2 JP 2767900B2 JP 1155663 A JP1155663 A JP 1155663A JP 15566389 A JP15566389 A JP 15566389A JP 2767900 B2 JP2767900 B2 JP 2767900B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil spring
torsion coil
tensioner
auto
fixed shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1155663A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0324347A (ja
Inventor
英男 大内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP1155663A priority Critical patent/JP2767900B2/ja
Publication of JPH0324347A publication Critical patent/JPH0324347A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2767900B2 publication Critical patent/JP2767900B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H2007/0802Actuators for final output members
    • F16H2007/081Torsion springs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H7/0829Means for varying tension of belts, ropes, or chains with vibration damping means

Landscapes

  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明に係るオートテンショナは、オルタネータや
コンプレッサ等のエンジン用補機を駆動する為のベル
ト、或は自動車用エンジンのタイミングベルトに適正な
張力を付与する為に利用する。
(従来の技術) オルタネータやコンプレッサ、或はパワーステアリン
グ用油ポンプ等の自動車用エンジンの補機を駆動する場
合、第10図に示す様なベルト駆動機構により行なってい
る。
この第10図に於いて、2はエンジンのクランクシャフ
トにより回転駆動される駆動プーリ、3、3は各種補機
の入力軸の端部に固定された従動プーリ、4、4はベル
ト1の一部を案内するガイドプーリ、5はベルト1に適
正な張力を付与する為のテンションプーリである。
このテンションプーリ5は、例えば枢軸6を中心とし
て揺動する揺動部材7の先端部に枢支されている。そし
て、この揺動部材7にはばね8の一端を結合し、テンシ
ョンプーリ5をベルト1に向けて弾性的に押圧する事に
より、長期間の使用に伴なうベルト1等の寸法変化(伸
び)に拘らず、このベルト1の張力が常に一定に保たれ
る様にしている。
ところで、この様なベルト1に常に適正な張力を付与
する為のオートテンショナとして従来から、例えば米国
特許第4698049号明細書、同第4473362号明細書等に記載
されている様なオートテンショナが知られている。
この従来からのオートテンショナの内、例えば上記米
国特許第4473362号明細書に記載されたものは、第11図
に示す様に構成されている。
この第11図に於いて10は、ボルト9により基板11に固
定された固定軸で、この固定軸10の外周面には、ゴム製
の緩衝筒12が、圧入により固着されている。
一方、先端にテンションプーリ5を枢支した揺動部材
7の基端部に固定された、合成樹脂製の保持筒13の円周
面には、金属製のスリーブ14が固定されており、このス
リーブ14は上記緩衝筒12に、摺動自在に外嵌されてい
る。
基板11に固定のハウジング15と揺動部材7との間に
は、捩り方向の弾力を有する捩りコイルばね16が設けら
れており、この捩りコイルばね16によって、上記テンシ
ョンプーリ5に、ベルトを押圧する為の弾力を付与して
いる。
即ち、上記捩りコイルばね16の両端部は、適当な方向
に(第11図に示した例の場合、外方に)直角に折り曲げ
る事で係止部51、51とし、各係止部51、51を、ハウジン
グ15に形成したすり割り52、或は揺動部材7に形成した
係止段部53に係合させる事で、上記揺動部材7に、前記
固定軸10を中心として揺動する方向の弾力を付与してい
る。
この様に構成されるオートテンショナに於いて、テン
ションプーリ5が弾接したベルトが細かく振動した場合
には、ゴム製の緩衝筒12がこの振動を吸収し、ベルトが
大きく変位した場合には、スリーブ14の内周面と緩衝筒
12の外周面とが、捩りコイルばね16の弾力に基づいて、
互いに摺動する事で揺動部材7を揺動させ、テンション
プーリ5をベルトの動きに追従させる。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上記の様に構成され作用する従来のオート
テンショナの場合、次に述べる様な不都合を生じる。
即ち、捩りコイルばね16の一方の係止部51を係止した
ハウジング15と基板11とは、ハウジング15に形成した係
止突片54と基板11に形成した係止孔55とを互いに係合さ
せる事で、基板11に対してハウジング15が回転しない様
に組み合わされ、ハウジング15と揺動部材7との間に捩
りコイルばね16の弾力を介在させている為、テンション
プーリ5が弾接したベルト1(第10図)に適正な弾力を
付与する為には、上記ハウジング15と揺動部材7との間
に設ける捩りコイルばね16の弾力が、設計値通りの正確
な値となっている事が必要である。
ところが、従来のオートテンショナに組み込まれてい
た捩りコイルばね16の場合、両端部に係止部51、51を形
成する事に伴ない、弾力を設計値通りの正確な値にする
事が難しかった。
即ち、捩りコイルばね16両端部の係止部51、51は、こ
の捩りコイルばね16を構成する線材を、小さな曲率で直
角に折り曲げる事により形成する為、折り曲げ時に上記
線材に亀裂(クラック)が発生しない様にする為には、
折り曲げ時に、線材の端部を加熱して焼き戻ししておく
必要がある。線材の両端部に係止部51、51を形成した後
には、この線材の両端部を焼き入れしておくが、焼き入
れ、焼き戻しを繰り返す事に伴なって線材が変形し、捩
りコイルばね16の捩り角が、設計値とは異なったものに
なり易い。
捩りコイルばね16の捩り角が設計値とは異なったもの
になった場合、この捩りコイルばね16を組み込んだオー
トテンショナによっては、タイミングベルト等に、所望
の張力を付与する事が出来なくなってしまう。
この様な不都合を解消する為本発明者は先に、第12〜
14図に示す様なオートテンショナを発明した(平成1年
実用新案登録願第53939号)。
この先発明に係るオートテンショナの場合、固定軸10
を設けた固定部材17をテンションプーリ5を支承した揺
動部材7との間に設ける捩りコイルばね18として、第13
〜14図に示す様に、両端部に、接線方向に延びた第一、
第二の直線部19、20を形成したものを使用している。
そして、各直線部19、20の先端部に形成した孔21、21
に、固定部材17及び揺動部材7に形成した係止ピン22、
22を挿入し、捩りコイルばね18の両端部を上記固定部材
17及び揺動部材7にそれぞれ係止している。
上述の様に構成される先発明のオートテンショナの場
合、張力付与用の捩りコイルばね18を構成する線材を小
さな曲率で折り曲げる必要がなくなる結果、この線材を
加熱する必要がなくなり、この線材の焼き入れや焼き戻
しを繰り返す事もなくなる為、捩りコイルばね18の弾性
を設計値通り、正確に仕上げる事が容易となって、オー
トテンショナによりベルトに付与する張力が比較的正確
になる。
上述の様に構成され作用する先発明の場合、張力付与
用の捩りコイルばね18の弾力を、比較的正確に仕上げる
事が出来るが、上記弾力を完全に設計値通りに規制する
事は、やはり難しい。この為、張力の許容限度が狭い、
特殊な用途に使用するオートテンショナの場合、より一
層の改良が望まれる。
本発明のオートテンショナは、上述の様な事情に鑑み
て考えられたものである。
(課題を解決する為の手段) 本発明のオートテンショナは、従来のオートテンショ
ナと同様に、固定部材の固定軸と、この固定軸に外嵌さ
れた状態で、固定軸を中心として揺動する揺動部材と、
この揺動部材の半径方向に延びた腕片の端部に設けられ
た、固定軸と平行な枢軸によって揺動部材に枢支された
テンションプーリと、両端部を上記固定部材及び揺動部
材にそれぞれ係止し、上記テンションプーリをベルトに
押し付ける方向の弾力を、揺動部材に対して付与する捩
りコイルばねとを有する。
更に、本発明のオートテンショナに於いては、上記捩
りコイルばねの両端部に、接線方向に延びた第一、第二
の直線部を形成すると共に、上記固定部材に形成した第
一の係止壁部を上記第一の直線部の外側縁に、上記揺動
部材に形成した第二の係止壁部を上記第二の直線部の外
側縁に、それぞれ対向させ、第一の係止壁部と第二の係
止壁部との少なくとも一方に形成した螺子孔に外側から
螺合した調整螺子の先端を、上記捩りコイルばね端部の
直線部の外側縁に当接させている。
(作用) 上述の様に構成される本発明のオートテンショナによ
り、ベルトに張力を付与する際の作用自体は、前述した
従来のオートテンショナの場合と同様である。
但し、本発明のオートテンショナの場合、何れかの係
止壁部に形成した螺子孔に螺合した調整螺子を回転させ
る事により、この調整螺子の先端部が当接した張力付与
用の捩りコイルばねの端部を変位させ、この捩りコイル
ばねの弾性を調節する事が出来る。
この為、捩りコイルばね本来の弾力が設計値通り、正
確に仕上げられていなくても、後からこの弾力を調節す
る事が可能となり、捩りコイルばねの弾力に基づいて、
オートテンショナによりベルトに付与する張力が正確に
なる。
(実施例) 次に、図示の実施例を説明しつつ、本発明を更に詳し
く説明する。
第1〜9図は本発明の実施例を示しており、第1図は
全体構成を示す断面図、第2図は揺動部材のみを取り出
して第1図の上方から見た図、第3図は第2図のA−A
断面図、第4図は第3図の下方から見た図、第5図は固
定部材のみを取り出して第1図の上方から見た図、第6
図は第5図のB−B断面図、第7図は第6図の右方から
見た図、第8図は捩りコイルばねの側面図、第9図は第
8図の右方から見た図である。
23は固定部材24の固定軸で、全体を円管状に形成する
と共に、一端(第1図の上端)を、上記固定部材24の一
部を成し、オートテンショナを取り付けるべき面に当接
する、有底短筒状のハウジング片25の基板部25aに連続
させている。このハウジング片25は、上記固定軸23の一
端から連続する基板部25aの更に周縁部に、第5図に示
す様な形状の第一の周壁27を形成する事で構成されてい
る。
即ち、この第一の周壁27は、固定軸23と同心で四分の
三円弧状に形成された、第一曲面部26の周方向両端縁同
士を、互いに直交する1対の第一平面部28a、28bで互い
に連続させて成るもので、この第一の周壁27の内側に、
自由状態に於いて第8〜9図に示す様な形状を有する捩
りコイルばね29の、軸方向片半部を収納自在としてい
る。
一方、上述の様な形状を有する固定部材24の中央部に
形成された固定軸23には、揺動部材30の基端部に形成し
た揺動筒31を、滑り軸受32、32を介して外嵌している。
揺動板部33の内周縁に上記揺動筒31を形成した、揺動
部材30の外周縁部で、上記揺動筒31を囲む位置には、有
底短筒状の第二の周壁34を、揺動筒31と連続する状態で
形成する事により、ハウジング片42を構成している。
即ち、この第二の周壁34は、第2図に示す様に、四分
の三円弧状に形成された第二曲面部35の周方向両端縁同
士を、互いに直交する1対の第二平面部36a、36bで互い
に連続させ、前記第一の周壁27と鏡面対称の形状として
成るもので、この第二の周壁34の内側には、自由状態に
於いて第8〜9図に示す様な形状を有する捩りコイルば
ね29の、軸方向残り半部を収納自在としている。
上記第二の周壁34を含むハウジング片42と前記第一の
周壁27を含むハウジング片25とは、揺動部材30の揺動筒
31を固定部材24の固定軸23に外嵌した状態に於いて、互
いに最中状に組み合わされ、次述する捩りコイルばね29
やゴム筒49を覆うハウジング41として機能する。
上記捩りコイルばね29は、半径方向(第1図の左右方
向)を長辺とする矩形断面を有する線材38を、上記長辺
が固定軸23と直角方向に配置される様に、コイル状に密
着巻きする事で構成されているが、上記線材38は、その
両端部に形成した第一、第二の直線部39a、39bを、それ
ぞれコイル部40の接線方向に延出し、このコイル部40の
外周よりも外方に突出させる事で構成されている。
上述の様な形状を有する捩りコイルばね29を、前述の
様な第一の周壁27と第二の周壁34との内側に収納する場
合、第一の周壁27の一部を成す、第一の係止壁部である
第一平面部28aの内面に、第一の直線部39aの外側縁を、
第二の周壁34の一部を成す、第二の係止壁部である第二
平面部36bに、第二の直線部39bの外側縁を、それぞれ対
向させる。
捩りコイルばね29の自由状態に於いては、上記第一、
第二の直線部39a、39bが互いに直線上に位置するが、本
発明のオートテンショナを組み立てる場合、この捩りコ
イルばね29の片半部を第一の周壁27内に、他半部を第二
の周壁34内に、それぞれ収納した後、固定部材24と揺動
部材30とを相対的に90度回転させ、捩りコイルばね29を
第2図に鎖線で示す様に弾性変形させる事で、揺動部材
30に予圧を付与した状態とする。
即ち、この様に捩りコイルばね29を弾性的に変形させ
た状態に於いて、捩りコイルばね29の両端部に形成した
第一、第二の直線部39a、39bの内、第一の直線部39aの
外側縁が第一平面部28aの内面に、第二の直線部39bの外
側縁が第二平面部36bの内面に、直接、或は後述する調
整螺子46を介して、それぞれ弾性的に押圧される。
この結果、揺動部材30に、固定軸23を中心として、第
2図で時計方向に揺動しようとする弾力が付与される。
尚、前述の様に、1対のハウジング片25、42を最中状に
組み合わせ、両ハウジング片25、42を設けた固定部材24
と揺動部材30とを相対的に90度回転させた状態に於い
て、第一の周壁27の開口縁部と第二の周壁34の開口縁部
とは、互いにほぼ整合する為、上記両ハウジング片25、
42の合わせ目に大きな隙間が形成される事はない。
又、揺動部材30側のハウジング片42を構成する第二の
周壁34の外周面には、腕片43の基端部が結合されてお
り、この腕片43の先端部に設けた枢軸44に外嵌支持した
転がり軸受45により、テンションプーリ5を回転自在に
支承している。このテンションプーリ5の回転中心(枢
軸44及び転がり軸受45の中心と一致する。)は、前記固
定軸23と平行であり、捩りコイルばね29の弾力によって
揺動部材30が、固定軸23を中心として揺動する事に伴な
い、テンションプーリ5の外周面が、ベルト1(第10
図)に押圧される様にしている。
一方、固定部材24側のハウジング片25を構成する第一
の周壁27を成し、捩りコイルばね29の一端部に形成され
た第一の直線部39aの外側縁が対向する、第一平面部28a
の一部で、上記第一の直線部39aの先端部外側縁と対向
する位置には、螺子孔47を形成している。そして、この
螺子孔47に調整螺子46を、上記第一平面部28aの外側か
ら螺合させ、この調整螺子46の先端部を、上記第一の直
線部39aの先端部外側縁に当接させている。48は、上記
調整螺子46の弛み止めを図る為、この調整螺子46の中間
部に螺合させたロックナットである。
又、前記ハウジング41を構成する1対のハウジング片
25、42の内、固定軸23を有する一方のハウジング片25の
基板部25aの内面には、固体減衰装置であるゴム筒49の
軸方向(第1図の上下方向)一端面(第1図の上端面)
を結合し、滑り軸受32、32を介して固定軸23を挿通する
揺動筒31を有する、ハウジング片42の底部42aの内面に
は、上記ゴム筒49の軸方向他端面を結合している。従っ
て、本発明のオートテンショナを組み立てた状態に於い
てゴム筒49には、固定軸23と揺動部材30との変位に伴な
って、捩り方向の応力が加わる。
又、固定軸23側のハウジング片25の基板部25a外面に
は、突部50を形成しており、オートテンショナの組み付
け時には、この突部50を、エンジンの側面等、オートテ
ンショナを装着する基板11(第11図)に形成した凹部
(図示せず)に嵌合させて、上記ハウジング片25が基板
11に対して変位する事を防止している。
尚、1対のハウジング片25、42同士の移動量は、ハウ
ジング片25側に設けた固定軸23端部に固定した係止リン
グ56の外周縁に設けた小径部と、ハウジング片42側に設
けた揺動筒31の開口部内周縁に形成した突起57との係合
により制限し、両ハウジング片25、42を組み合わせた場
合に、両ハウジング片25、42の間に設けた捩りコイルば
ね29に、予圧を付与し続けられる様にしている。尚、こ
の様にして捩りコイルばね29に予圧を付与した状態に於
いて、ゴム筒49は、1対のハウジング片25、42の間で捩
り方向の応力を加えられるが、捩りコイルばね29に付与
された予圧とゴム筒49に加えられた応力とは互いに独立
したものとする。即ち、捩りコイルばね29に付与する予
圧は、タイミングベルトに適正な張力を付与する点か
ら、その大きさを定め、ゴム筒49に加える応力は、振動
減衰を効果的に行なう点から、その大きさを定める。
上述の様に構成される本発明のオートテンショナは、
円筒状の固定軸23を、第1図の下方から挿通したボルト
9により、エンジンブロックの側面等の基板に固定する
事で、基板前面の所定部分に装着するが、この装着作業
を行なう際、ハウジング片25の基板部25a外面に形成し
た突部50を、基板に形成した凹部に挿入する。
この様に、基板前面の所定場所にオートテンショナを
装着したならば、捩りコイルばね29の弾力に抗して揺動
部材30を、先端部に枢支したテンションプーリ5がタイ
ミングベルト1(第10図)の走行位置から遠ざかる方向
に揺動させる。そして、この様に揺動部材30を揺動させ
た状態のまま、上記タイミングベルト1をテンションプ
ーリ5に引っ掛ける。
この状態で揺動部材30は、捩りコイルばね29の弾力に
よって揺動し、この揺動部材30の先端に転がり軸受45に
より回転自在に枢支されたテンションプーリ5の外周面
が、タイミングベルト1に押圧され、このタイミングベ
ルト1に、捩りコイルばね29の弾力に応じて、適正な張
力が付与される。
ところで、本発明のオートテンショナに組み込まれる
捩りコイルばね29の場合、この捩りコイルばね29を構成
する線材38の両端に形成した第一、第二の直線部39a、3
9bを、それぞれ固定部材24側の第一平面部28aと揺動部
材30側の第二平面部36bとの弾性的に当接させる事によ
り、上記捩りコイルばね29の両端部を、固定部材24に固
定の第一の周壁27と、揺動部材30に固定の第二の周壁34
とに係止している。従って、第11図に示した従来のオー
トテンショナに組み込む捩りコイルばね16に於ける様
な、係止部51、51を形成する事がなく、この捩りコイル
ばね29を構成する線材38を小さな曲率で折り曲げる必要
がなくなる。
この為、上記捩りコイルばね29を造る場合、熱処理さ
れた線材38を冷間で巻き取るのみで、捩りコイルばね29
とする事が出来、熱処理済の線材38を再び加熱する必要
がなくなる。この結果、線材38の焼き入れや焼き戻しを
繰り返す熱処理もなくなる為、捩りコイルばね29の寸法
精度を設計値通り正確に仕上げる事が比較的容易となっ
て、そのままでも、オートテンショナによりベルトに付
与する張力が比較的正確になる。
更に、本発明のオートテンショナの場合、仮に捩りコ
イルばね29の弾性が設計値通りになっていなくても、こ
の捩りコイルばね29をオートテンショナに組み込んだ後
に於いて、この捩りコイルばね29の弾性を調節する事が
出来る。
即ち、前記第一の周壁27の第一平面部28aに形成した
螺子孔47に螺合した調整螺子46を回転させ、この調整螺
子46の先端部が上記第一平面部28aの内面から突出する
量を調節する事により、上記捩りコイルばね29の捩り量
を調節し、揺動部材30に付与される弾力の大きさを調節
する事が出来る。調節後は、調整螺子46の中間部に螺合
したロックナット48を第一平面部28aの外面に向けて締
め付け、上記調整螺子46の弛み止めを図る。
タイミングベルト1が弛んだり、テンションプーリ5
が変位した場合、捩りコイルばね29もこれに合わせて変
位するが、本実施例の場合、断面矩形の線材38の全長を
十分に長くする事で、この捩りコイルばね29のばね常数
を小さく設定出来る為、タイミングベルト1が弛んだり
した場合にも、捩りコイルばね29の弾力によりテンショ
ンプーリ5がタイミングベルト1を押圧する力は殆ど変
化する事がなく、このタイミングベルト1に安定した張
力を付与し続ける事が出来る。しかも、この様に捩りコ
イルばね29のばね常数を小さくする事で、この捩りコイ
ルばね29のトルク容量が小さくなる事もない。
更に、テンションプーリ5が押圧されたタイミングベ
ルト1が細かい振動を起こした場合(タイミングベルト
1の張力が急激に上昇する運動が繰り返し生じた場合)
は、この振動が転がり軸受45を介して揺動部材30に伝達
され、この揺動部材30が、捩りコイルばね29の弾力に抗
して揺動する傾向となる。
この場合に於いて、揺動部材30が揺動しようとする
と、この揺動部材30側のハウジング片42と固定軸23側の
ハウジング片25との間に掛け渡す様にして設けたゴム筒
49に、捩り方向の応力が加えられる。ゴム筒49を変形さ
せる場合、内部でヒステリシス損失が生じる為、上述の
様にゴム筒49に捩り方向の応力が加えられても、この応
力の内の多くの部分がヒステリシス損失として消費され
る結果、揺動部材30に加わった振動が減衰される。
本実施例のオートテンショナの場合、予めゴム筒49に
加えられている捩り変形量は、前述の様に、捩りコイル
ばね29に付与された予圧とは独立して、最高のヒステリ
シス損失が生じる様に定められている為、ゴム筒49によ
る振動減衰効果は十分なものとなる。
又、長期間に亙る使用に伴なうタイミングベルト1の
伸び等により、このタイミングベルト1の張力が大きく
変動した場合(張力が減少した場合)は、固定軸23を中
心として揺動部材30が、捩りコイルばね29の弾力に基づ
いて揺動し、この揺動部材30の先端部に転がり軸受45を
介して枢支されたテンションプーリ5を、タイミングベ
ルト1の動きに追従させ、このタイミングベルト1に適
正な張力を付与し続ける。この場合に於いても、タイミ
ングベルト1の張力に大きな変動を生じない事は、前述
の通りである。
尚、上述の実施例の場合、捩りコイルばね29として、
断面矩形の線材38により造れられたものを使用し、この
捩りコイルばね29の固定部材24との間にのみ、調整螺子
46を設けた構造を示したが、本発明のオートテンショナ
に組み込む捩りコイルばね29としては、この様な形状の
ものに限定されず、第11図に示した様な、断面が円形の
線材により造られたものでも良い。
更に、調整螺子46を設ける部分も、捩りコイルばね29
と揺動部材30との間としたり、或は捩りコイルばね29と
固定部材24との間及び捩りコイルばね29と揺動部材33と
の間に設ける事も出来る。
(発明の効果) 本発明のオートテンショナは、以上に述べた通り構成
され作用する為、ベルトに付与する張力を得る為の捩り
コイルばねの弾力を、設計値通り正確に仕上げる事が容
易となり、しかも、仮に弾力が設計値からずれた場合で
も、この弾力を後から調整自在である為、タイミングベ
ルト等、各種ベルトに所望通り、正確な張力を付与する
事が出来る。
言い換えれば、捩りコイルばねを製造する場合に要求
される精度が厳しくなくなる為、この捩りコイルばねの
製造が容易となり、捩りコイルばねの歩留まりも向上す
る為、製作費の低廉化を図る事も可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1〜9図は本発明の実施例を示しており、第1図は全
体構成を示す断面図、第2図は揺動部材のみを取り出し
て第1図の上方から見た図、第3図は第2図のA−A断
面図、第4図は第3図の下方から見た図、第5図は固定
部材のみを取り出して第1図の上方から見た図、第6図
は第5図のB−B断面図、第7図は第6図の右方から見
た図、第8図は捩りコイルばねの側面図、第9図は第8
図の右方から見た図、第10図はオートテンショナの使用
状態の1例を示す略正面図、第11図は従来のオートテン
ショナの1例を示す、第1図同様の図、第12〜14図は先
発明に係るオートテンショナを示しており、第12図は全
体構成を示す略正面図、第13図は捩りコイルばねの正面
図、第14図は同側面図である。 1:ベルト、2:駆動プーリ、3:従動プーリ、4:ガイドプー
リ、5:テンションプーリ、6:枢軸、7:揺動部材、8:ば
ね、9:ボルト、10:固定軸、11:基板、12:緩衝筒、13:保
持筒、14:スリーブ、15:ハウジング、16:捩りコイルば
ね、17:固定部材、18:捩りコイルばね、19:第一の直線
部、20:第二の直線部、21:孔、22:係止ピン、23:固定
軸、24:固定部材、25:ハウジング片、25a:基板部、26:
第一曲面部、27:第一の周壁、28a、28b:第一平面部、2
9:捩りコイルばね、30:揺動部材、31:揺動筒、32:滑り
軸受、33:揺動板部、34:第二の周壁、35:第二曲面部、3
6a、36b:第二平面部、37:ゴム筒、38:線材、39a:第一の
直線部、39b:第二の直線部、40:コイル部、41:ハウジン
グ、42:ハウジング片、42a:底部、43:腕片、44:枢軸、4
5:転がり軸受、46:調整螺子、47:螺子孔、48:ロックナ
ット、49:ゴム筒、50:突部、51:係止部、52:すり割り、
53:係止段部、54:係止突片、55:係止孔、56:係止リン
グ、57:突起。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 7/00 - 7/24 F16F 1/00 - 1/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定部材の固定軸と、この固定軸を中心と
    して揺動する揺動部材と、この揺動部材の一部に設けら
    れた、上記固定軸と平行な枢軸に枢支されたテンション
    プーリと、両端部を上記固定部材及び揺動部材にそれぞ
    れ係止し、上記テンションプーリをベルトに押し付ける
    方向の弾力を、揺動部材に対して付与する捩りコイルば
    ねとを有するオートテンショナに於いて、上記捩りコイ
    ルばねの両端部に、接線方向に延びた第一、第二の直線
    部を形成すると共に、上記固定部材に形成した第一の係
    止壁部を上記第一の直線部の外側縁に、上記揺動部材に
    形成した第二の係止壁部を上記第二の直線部の外側縁
    に、それぞれ対向させ、第一の係止壁部と第二の係止壁
    部との少なくとも一方に形成した螺子孔に外側から螺合
    した調整螺子の先端を、上記捩りコイルばね端部の直線
    部の外側縁に当接させた事を特徴とするオートテンショ
    ナ。
  2. 【請求項2】オートテンショナを取り付けるべき面に当
    接する基板部の内周縁に、円管状の固定軸を、この基板
    の外周縁に、四分の三円弧状の第一曲面部の間に互いに
    直交する1対の第一平面部を設けた短筒状の第一の周壁
    を、それぞれ形成して固定部材を成し、上記1対の第一
    平面部の内の一方を第一の係止壁部とし、揺動板部の内
    周縁に、滑り軸受を介して上記固定軸に外嵌される揺動
    筒を、この揺動板部の外周縁に、四分の三円弧状の第二
    曲面部の間に互いに直交する1対の第二平面部を設けた
    短筒状で、上記第一の周壁と鏡面対称形の第二の周壁
    を、それぞれ形成して揺動部材を成し、上記1対の第二
    平面部の内の一方を第二の係止壁部とした、請求項1に
    記載のオートテンショナ。
  3. 【請求項3】揺動部材と固定部材との互いに対向する周
    面同士の間に、軸方向一端を上記揺動部材に、軸方向他
    端を上記固定部材に、それぞれ結合した固体減衰装置を
    具え、且つ、使用時に於ける上記ばねの変形量と固体減
    衰装置の変形量とが異なる様に、上記両変形量を互いに
    独立して設定した、請求項1又は請求項2に記載のオー
    トテンショナ。
  4. 【請求項4】固体減衰装置が円筒状のゴム筒であり、小
    径の固定軸と、中径のゴム筒と、大径の捩りコイルばね
    とが、互いに同心に配置されている、請求項3に記載の
    オートテンショナ。
  5. 【請求項5】捩りコイルばねが、矩形断面を有する線材
    を、断面の長辺を捩りコイルばねの半径方向に一致させ
    て密着巻きしたものである、請求項1〜4の何れかに記
    載のオートテンショナ。
JP1155663A 1989-06-20 1989-06-20 オートテンショナ Expired - Fee Related JP2767900B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1155663A JP2767900B2 (ja) 1989-06-20 1989-06-20 オートテンショナ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1155663A JP2767900B2 (ja) 1989-06-20 1989-06-20 オートテンショナ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0324347A JPH0324347A (ja) 1991-02-01
JP2767900B2 true JP2767900B2 (ja) 1998-06-18

Family

ID=15610873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1155663A Expired - Fee Related JP2767900B2 (ja) 1989-06-20 1989-06-20 オートテンショナ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2767900B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0893870A (ja) * 1994-09-22 1996-04-12 Unitta Co Ltd ベルトテンショナー
JP4792356B2 (ja) * 2006-09-15 2011-10-12 株式会社クボタ エンジンの巻き掛け伝動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0324347A (ja) 1991-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2263565C (en) Belt tensioner for motor vehicle
US5011460A (en) Belt tensioner with elastic damping feature
US6264578B1 (en) Belt tensioner with vibration damping function
RU2449189C2 (ru) Натяжное устройство
CZ253592A3 (en) Flexible adjustable tightening device for belts or chains
US5256112A (en) Eccentric type belt tensioner
JPH0681914A (ja) テンショナおよびベルト駆動システム
US5399124A (en) Autotensioner
KR930000568B1 (ko) 구동벨트의 장력 조정공정
JP2767900B2 (ja) オートテンショナ
JPH10252843A (ja) ベルト、特に歯付ベルト用の引っ張り装置
US3829176A (en) Stretcher-pulleys
JP3341515B2 (ja) オートテンショナ
JPH02118252A (ja) オートテンショナによるベルトの張力調整装置
JP2762527B2 (ja) オートテンショナ
JPH10252844A (ja) ベルト、特に歯付ベルト用の引っ張り装置
JP3453732B2 (ja) アイドラプーリ装置
JPH09184551A (ja) ベルト用テンショナー
JP2740068B2 (ja) オートテンショナー
JPH0747634Y2 (ja) ベルトの張力調整装置
JP3527583B2 (ja) ベルト用テンショナー
US20230039281A1 (en) Adjustable damping mechanism for tensioner device
JP2890620B2 (ja) オートテンショナ
JPH02245553A (ja) オートテンショナ
JP2000234657A (ja) ベルトテンショナー

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees