JPWO2002078712A1 - 前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤 - Google Patents

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Abstract

式(I)[式中、R1は水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル基等を表し、X1−X2−X3はCR5=CR6−CR7=CR8、CR5=CR6−S等、を表し、Yは−CH2S−、SOCH2等を表し、R2は水素原子等を表す]で表される三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤を提供する。

Description

枝術分野
本発明は、前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤に関する。
背景技術
前立腺肥大症は、尿道を取り囲むように存在する前立腺の移行領域より発生する良性腺腫である。前立腺肥大症患者は、膀胱閉塞症状または膀胱刺激症状を訴える。膀胱閉塞症状としては、排尿開始の遅れ、いきみ、尿線の勢いの低下、尿線の途切れ、排尿後の漏れ、排尿時間の延長、溢流性尿失禁などが挙げられる。膀胱刺激症状としては、日中頻尿、夜間頻尿、尿意切迫感、残尿感、1回排尿量の低下などが挙げられる。これらの前立腺肥大症の排尿障害発現には、機能的閉塞、機械的閉塞が関与する。さらに機能的閉塞および機械的閉塞は、二次的な排尿筋または神経の変化を引き起こして、膀胱刺激症状および膀胱閉塞症状などの複雑な病態を惹起する。
現在、前立腺肥大症の治療薬としては、例えばα受容体遮断薬、抗アンドロジェン薬、植物製剤、アミノ酸製剤などが用いられる。これらのうち、α受容体遮断薬としては塩酸タムスロシン、塩酸プラゾシン、塩酸テラゾシン、ウラピジルなどがある。抗アンドロジェン薬としては酢酸クロルマジノン、アリルエストレノール、カプロン酸ゲストノロン、オキセンドロン、フィナステリドなどが用いられる。α受容体遮断薬は尿道の機能的閉塞、すなわち交感神経刺激に伴い分泌されるノルアドレナリンのα受容体を介した前立腺部平滑筋の収縮作用を抑制する。抗アンドロジェン薬は機械的閉塞すなわち腫大前立腺そのものによる圧迫による尿道抵抗の上昇を抑制する。しかし、α受容体遮断薬および抗アンドロジェン薬は前立腺肥大症の膀胱閉塞症状には効果を認めるが、膀胱刺激症状に対する改善効果は不充分である。植物製剤およびアミノ酸製剤は抗炎症作用、抗浮腫作用などを有しており、膀胱頸部の通過障害を軽減し、膀胱刺激症状を改善させるが、その効果は弱いうえに、投与量が多く、高齢者には負担になる。そこで現在、膀胱刺激症状を緩解する薬剤が求められている。
尿失禁治療薬として、膀胱収縮間隔の延長作用を有する三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩が知られている(WO97/14672、WO98/46587)。しかし該化合物群が前立腺肥大に伴う膀胱刺激症状の緩解作用を有することは知られていない。
発明の開示
本発明は、以下の(1)〜(27)に関する。
(1)式(I)
Figure 2002078712
[式中、Rは、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルコキシまたはハロゲンを表し、
−X−Xは、CR=CR−CR=CR(式中、R、R、RおよびRは、同一または異なって水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、ヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、ニトロ、アミノ、モノ(低級アルキル)置換アミノ、ジ(低級アルキル)置換アミノ、置換もしくは非置換の低級アルカノイルアミノまたはハロゲンを表す)、N(O)=CR−CR=CR(式中、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義であり、mは0または1を表す)、
CR=CR−N(O)=CR(式中、R、R、Rおよびmはそれぞれ前記と同義である)、CR=CR−CR=N(O)(式中、R、R、Rおよびmはそれぞれ前記と同義である)、CR=CR−O(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)、CR=CR−S(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)、O−CR=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)、S−CR=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはO−CR=N(式中、Rは前記と同義である)を表し、
Yは−CHS−、−CHSO−、−CHSO−、−CHO−、−CH=CH−、−(CH−(式中、pは0〜2の整数を表す)、−SCH−、−SOCH−、−SOCH−または−OCH−を表し、Rは水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、アミノ、モノ(置換もしくは非置換の低級アルキル)置換アミノ、ジ(置換もしくは非置換の低級アルキル)置換アミノ、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のアラルキルアミノ、置換もしくは非置換のアリールアミノまたは置換もしくは非置換の脂環式複素環基を表す]で表される三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(2)式(Ia)
Figure 2002078712
[式中、RおよびX−X−Xはそれぞれ前記と同義であり、
は−CHSO−、−SCH−、−SOCH−、−SOCH−または−OCH−を表し、
が−CHSO−、−SCH−、−SOCH−または−SOCH−であるときに、
2aは水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、トリフルオロメチル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、アミノ、モノ(置換もしくは非置換の低級アルキル)置換アミノ、ジ(置換もしくは非置換の低級アルキル)置換アミノ、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のアラルキルアミノ、置換もしくは非置換のアリールアミノ、置換もしくは非置換の脂環式複素環基または式(II)
Figure 2002078712
(式中、nは0または1であり、RおよびRは、同一または異なって水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の環状アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアラルキルまたはトリフルオロメチルを表すか、RおよびRが隣接する炭素原子と一緒になって環状アルキルを形成してもよく、Qはヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、アミノまたはハロゲンを表す)を表し、
が−OCH−であるときに、
2aは水素原子、置換もしくは非置換の低級アルケニル、トリフルオロメチル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、アミノ、モノ(置換もしくは非置換の低級アルキル)置換アミノ、ジ(置換もしくは非置換の低級アルキル)置換アミノ、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のアラルキルアミノ、置換もしくは非置換のアリールアミノ、置換もしくは非置換の脂環式複素環基または式(II)
Figure 2002078712
(式中、n、R、RおよびQはそれぞれ前記と同義である)を表す]である三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(3)Yが−CHSO−、−SCH−、−SOCH−または−SOCH−である(2)項に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(4)Yが−OCH−である(2)項に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(5)Rが水素原子、置換もしくは非置換の低級アルコキシまたはハロゲンである(2)〜(4)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(6)Rが水素原子である(2)〜(4)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(7)Yが−CHSO−、−SOCH−または−OCH−である(2)、(5)、(6)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(8)Yが−CHSO−または−SOCH−である(2)、(5)、(6)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(9)Yが−CHSO−である(2)、(5)、(6)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(10)X−X−XがS−CR=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である(2)〜(9)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(11)X−X−XがCR=CR−CR=CR(式中、R、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である(2)〜(9)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(12)R2aが式(II)
Figure 2002078712
(式中、n、R、RおよびQはそれぞれ前記と同義である)である(2)〜(11)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(13)nが0である(12)項に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(14)Rがメチルであり、Rがトリフルオロメチルであり、Qがヒドロキシである(13)項に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(15)Rが水素原子であり、Yが−CHSO−であり、X−X−XがS−CR=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)であり、Rが式(III)
Figure 2002078712
である(2)項に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(16)式(Ib)
Figure 2002078712
[式中、RおよびX−X−Xはそれぞれ前記と同義であり、
は−CHO−、−CHS−、−CHSO−、−CH=CH−または−(CH−(式中、pは前記と同義である)を表し、R2bは式(III)
Figure 2002078712
を表す]で表される三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(17)X−X−XがCR=CR−CR=CR(式中、R、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはCR=CR−CR=N(式中、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である(16)項に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(18)X−X−XがCR=CR−O(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはCR=CR−S(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である(16)項に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(19)X−X−XがO−CR=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはS−CR=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である(16)項に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(20)Yが−CHO−である(16)〜(19)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(21)Yが−(CH−(式中、pは前記と同義である)である(16)〜(19)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(22)pが0である(21)項に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(23)pが2である(21)項に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(24)Yが−CH=CH−である(16)〜(19)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(25)Yが−CHS−または−CHSO−である(16)〜(19)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
(26)前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤の製造のための、(1)〜(25)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩の使用。
(27)(1)〜(25)項のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与する工程を含む、前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療方法。
以下、式(I)で表される化合物を、化合物(I)という。他の式番号で表される化合物についても同様である。
式(I)の各基の定義において、低級アルキル、低級アルコキシ、モノ(低級アルキル)置換アミノおよびジ(低級アルキル)置換アミノにおける低級アルキル部分としては、例えば直鎖または分岐している炭素数1〜8の低級アルキル、より具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、1,2,2−トリメチルプロピル、ヘプチル、オクチルなどが挙げられる。ジ(低級アルキル)置換アミノにおける2つの低級アルキル部分は、同一でも異なっていてもよい。
低級アルカノイルアミノにおける低級アルカノイル部分としては、例えば炭素数1〜6の低級アルカノイル、より具体的にはホルミル、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、2,2−ジメチルプロパノイル、ヘキサノイルなどが挙げられる。
低級アルケニルとしては、例えば直鎖または分岐している炭素数2〜6の低級アルケニル、より具体的にはビニル、アリル、1−プロペニル、メタクリル、1−ブテニル、クロチル、ペンテニル、ヘキセニルなどが挙げられる。
アリールおよびアリールアミノのアリール部分としては、例えば炭素数6〜14のアリール、より具体的にはフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。
ヘテロアリールとしては、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む5または6員の単環性芳香族複素環基、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性芳香族複素環基などが挙げられ、より具体的にはピリジル、フリル、チエニル、キノリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、チアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、イソキノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、シンノリニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、プリニルなどが挙げられる。
アラルキルアミノのアラルキル部分としては、例えば炭素数7〜12のアラルキル、より具体的にはベンジル、フェネチル、ナフチルメチルなどが挙げられる。
脂環式複素環基としては、例えば窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む3〜8員の単環性脂環式複素環基、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性脂環式複素環基などが挙げられ、より具体的にはテトラヒドロピリジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、ピロリジニル、ピペリジノ、ピペリジニル、パーヒドロアゼピニル、パーヒドロアゾシニル、モルホリノ、モルホリニル、チオモルホリノ、チオモルホリニル、ピペラジニル、ホモピペリジノ、ホモピペラジニル、ジオキソラニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、インドリニル、イソインドリニル、ピロリニル、ピロリドニル、ピペリドニル、パーヒドロアゼピノニル、チアゾリドニル、オキサゾリドニル、スクシンイミド、フタルイミド、グルタルイミド、マレイミド、ヒダントイニル、チアゾリジンジオニル、オキサゾリジンジオニル、テトラヒドロチエニル、クロマニル、ピペコリニルなどが挙げられる。
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素の各原子を意味する。
置換低級アルキル、置換低級アルコキシ、モノ(置換低級アルキル)置換アミノ、ジ(置換低級アルキル)置換アミノ、置換低級アルカノイルアミノおよび置換低級アルケニルにおける置換基としては、例えば同一または異なって、置換数1〜置換可能な数の(好ましくは1〜6の、より好ましくは1〜4の)、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、アミノ、カルボキシ、モノ(低級アルキル)置換アミノ、ジ(低級アルキル)置換アミノ、低級アルコキシ、環状アルキル、置換環状アルキル(該置換環状アルキルの置換基としては同一または異なって置換数1〜3のヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、アミノ、モノ(低級アルキル)置換アミノ、ジ(低級アルキル)置換アミノ、低級アルコキシなどが挙げられる)、アリール、置換アリール(該置換アリールの置換基は、後記の置換アリールの置換基と同義である)、アラルキル、置換アラルキル(該置換アラルキルの置換基は、後記の置換アラルキルの置換基と同義である)、置換低級アルコキシ[該置換低級アルコキシの置換基としては、例えば同一または異なって置換数1〜3のヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、アミノ、モノ(低級アルキル)置換アミノ、ジ(低級アルキル)置換アミノ、低級アルコキシなどが挙げられる]などが挙げられる。但し、上記において置換低級アルキル上に環状アルキルがスピロ結合していてもよい。ここで、ハロゲンは前記と同義であり、モノ(低級アルキル)置換アミノ、ジ(低級アルキル)置換アミノ、低級アルコキシにおける低級アルキル部分は、前記低級アルキルと同義であり、アリールは前記と同義である。環状アルキルとしては炭素数3〜8の、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどが挙げられる。アラルキルとしては炭素数7〜12の、例えばベンジル、フェネチル、ナフチルメチルなどが挙げられる。
置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アラルキルアミノおよび置換アリールアミノの置換基としては、例えば同一または異なって、置換数1〜3の低級アルキル、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲンなどが挙げられ、低級アルキルおよびハロゲンはそれぞれ前記と同義である。
置換脂環式複素環基における置換基としては、例えば同一または異なって、置換数1〜3の低級アルキル、ヒドロキシ、ハロゲンなどが挙げられ、低級アルキルおよびハロゲンはそれぞれ前記と同義である。
式(Ia)および式(Ib)の定義において、低級アルキル、低級アルコキシ、モノ(低級アルキル)置換アミノおよびジ(低級アルキル)置換アミノにおける低級アルキル部分としては、例えば直鎖または分岐している炭素数1〜6の低級アルキル、より具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、1,2,2−トリメチルプロピルなどが挙げられる。ジ(低級アルキル)置換アミノにおける2つの低級アルキル部分は、同一でも異なっていてもよい。
ハロゲン、低級アルケニル、アリールおよびアリールアミノのアリール部分、ヘテロアリール、アラルキルおよびアラルキルアミノのアラルキル部分、脂環式複素環基並びに環状アルキルは、それぞれ式(I)の各基の定義中の、または式(I)の各基の定義における置換基の定義中のハロゲン、低級アルケニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、脂環式複素環基および環状アルキルと同義である。
置換低級アルキル、置換低級アルコキシ、モノ(置換低級アルキル)置換アミノ、ジ(置換低級アルキル)置換アミノ、置換低級アルケニル、および置換環状アルキルにおける置換基としては、例えば同一または異なって、置換数1〜3の、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、アミノ、カルボキシ、モノ(低級アルキル)置換アミノ、ジ(低級アルキル)置換アミノ、低級アルコキシなどが挙げられ、ハロゲンは前記と同義であり、モノ(低級アルキル)置換アミノ、ジ(低級アルキル)置換アミノおよび低級アルコキシにおける低級アルキル部分は、前記低級アルキルと同義である。
置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アラルキル、置換アラルキルアミノおよび置換アリールアミノの置換基としては、例えば同一または異なって、置換数1〜3の低級アルキル、ヒドロキシ、アミノ、ハロゲンなどが挙げられ、低級アルキルおよびハロゲンはそれぞれ前記と同義である。
置換脂環式複素環基における置換基としては、例えば同一または異なって、置換数1〜3の低級アルキル、ヒドロキシ、ハロゲンなどが挙げられ、低級アルキルおよびハロゲンはそれぞれ前記と同義である。
化合物(I)、化合物(Ia)および化合物(Ib)の薬理学的に許容される塩としては、例えば薬理学的に許容される酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩、アミノ酸付加塩などが挙げられる。酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、グリオキシル酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、乳酸塩などの有機酸塩が挙げられ、金属塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、亜鉛塩などが挙げられ、アンモニウム塩としては、アンモニウム、テトラメチルアンモニウムなどの塩が挙げられ、有機アミン付加塩としては、モルホリン、ピペリジンなどの付加塩が挙げられ、アミノ酸付加塩としては、グリシン、フェニルアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジンなどの付加塩が挙げられる。
本発明で用いられる三環式化合物は、前記刊行物に開示された方法、またはそれらに準じて製造することができ、有機合成化学で常用される精製法、例えば中和、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィーなどに付して単離・精製することができる。
本発明で用いられる三環式化合物の塩を取得したいとき、当該三環式化合物が塩の形で得られる場合には、そのまま精製すればよく、また、遊離塩基の形で得られる場合には、当該遊離塩基を適当な溶媒に溶解または懸濁し、酸または塩基を加えて塩を形成させればよい。
なお、本発明で用いられる三環式化合物の中には光学異性体が存在し得るものもあるが、全ての可能な立体異性体およびそれらの混合物も、本発明の治療剤の有効成分として用いることができる。
また、本発明で用いられる三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩は、水または各種溶媒との付加物の形で存在することもあるが、これら付加物も本発明の治療剤の有効成分として用いることができる。
次に、化合物(I)の代表的化合物の薬理作用を試験例により説明する。試験例1〜3において試験化合物としては、(S)−(+)−N−(5,5−ジオキシド−10−オキソ−4,10−ジヒドロチエノ[3,2−c][1]ベンゾチエピン−9−イル)−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパンアミド
[(S)−(+)−N−(5,5−dioxido−10−oxo−4,10−dihydrothieno[3,2−c][1]benzothiepin−9−yl)−3,3,3−trifluoro−2−hydoxy−2−methylpropanamide]を用いた。以下、上記化合物を本明細書において、化合物1という。なお、化合物1は、WO98/46587中の化合物(1−25)と同一化合物である。
次に、化合物(I)の薬理作用を試験例で説明する。
試験例1:部分的尿道閉塞に伴う頻尿抑制作用
実験は斉藤(Saito)らの方法[ジャーナル・オブ・ユーロロジー(J.Urol.)、150巻、1045−1051頁(1993年)]に準じて行った。
実験には、雄性SD系ラット8−9週令(日本エスエルシー供給)を使用した。ラットは室温19〜25℃、湿度30〜70%、一日12時間照明(午前7時〜午後7時)の飼育室にて、金属ケージに5−7匹ずつ収容し、市販の固形飼料と水を自由に摂取させて飼育した。
ラットに部分尿道閉塞手術を行った。ラットをペントバルビタール・ナトリウム(大日本製薬)50mg/kgの腹腔内投与により麻酔し、仰臥位にした。下腹部を約1cm正中切開して、膀胱、前立腺および尿道を露出した。膀胱頚部および膀胱基部を前立腺より剥離して、尿道基部に手術糸(3号;夏目製作所)を2本通した。尿道に沿って、ポリエチレンチューブ(PE−200;日本ベクトン・ディッキンソン)を置き、尿道をチューブと共に緩く二重結紮した。このときの結紮は、ポリエチレンチューブで尿道を圧迫せず、かつ糸に弛みがない程度にした。ポリエチレンチューブを抜き取り、尿道を部分閉塞した。下腹部の創口を手術糸で縫合した。
部分尿道閉塞手術5〜7日後に、部分尿道閉塞ラットおよび偽手術を施したラットを代謝ケージ(KN−649;夏目製作所)に入れた。馴化のため、自由に飲水および摂餌させてラットを1日間飼育し、翌日より排尿試験を開始した。電子天秤(HF−200;エー・アンド・デイ)を用いて、ラットの排尿量を重量として持続的に測定し、直流アンプ(AD−601G;日本光電)を介してサーマルアレイレコーダー(RTA−1200;日本光電)上に記録した。照明下の明期(9〜18時)、消灯下の暗期(19〜4時)をデータ取得時間とし、これらの時間の排尿回数および排尿量を測定し、測定パラメーターとして排尿頻度(9時間あたりの排尿回数)、1回排尿量および総排尿量を求めた。なお、1回排尿量は、9時間あたりの総排尿量を9時間あたりの排尿回数で除することにより算出した。翌日の8〜9時および18〜19時の間の2回、薬物または溶媒(0.5w/v%メチルセルロース400cP水溶液)を経口投与して、前日と同様に9〜18時、19〜4時の排尿回数および排尿量を測定し、測定値を求めた。各パラメーターについて、薬物投与前からの変化量も併せて算出した。偽手術群については排尿試験初日の排尿頻度、1回排尿量および総排尿量を部分尿道閉塞群と比較した。排尿回数、1回排尿量および総排尿量について、群毎に平均±標準誤差を求めた。
結果について、第1表に排尿頻度を、第2表に1回排尿量を、第3表に総排尿量を示す。
Figure 2002078712
Figure 2002078712
Figure 2002078712
試験例1において、化合物1は、排尿頻度を有意に減少させかつ1回排尿量を増加させる傾向にあった。以上より化合物1は前立腺肥大症に起因する頻尿治療薬として有用であると考えられる。
試験例2:部分的尿道閉塞ラットにおける膀胱容量増加作用
実験は斉藤(Saito)らの方法[ジャーナル・オブ・ユーロロジー(J.Urol.)、150巻、1045−1051頁(1993年)]に準じて行った。
実験には、雄性SD系ラット8−9週令(日本エスエルシー供給)を使用した。ラットは室温19〜25℃、湿度30〜70%、一日12時間照明(午前7時〜午後7時)の飼育室にて、金属ケージに5−7匹ずつ収容し、市販の固形飼料と水を自由に摂取させて飼育した。
ラットに部分尿道閉塞手術を行った。ラットをペントバルビタール・ナトリウム(大日本製薬)50mg/kgの腹腔内投与により麻酔し、仰臥位にした。下腹部を約1cm正中切開して、膀胱、前立腺および尿道を露出した。膀胱頚部および膀胱基部を前立腺より剥離して、尿道基部に手術糸(3号;夏目製作所)を2本通した。尿道に沿って、ポリエチレンチューブ(PE−200;日本ベクトン・ディッキンソン)を置き、尿道をチューブと共に緩く二重結紮した。このときの結紮は、ポリエチレンチューブで尿道を圧迫せず、かつ糸に弛みがない程度にした。ポリエチレンチューブを抜き取り、尿道を部分閉塞した。
引き続き、膀胱カテーテル留置手術を施した。膀胱を露出し、膀胱頂部よりポリエチレンチューブ(PE−50;日本ベクトン・ディッキンソン)を挿入して手術糸で固定した。他端を経皮下的に背頸部より導出して、栓をした後、手術糸で皮膚に固定した。膀胱を元の位置に戻して下腹部を手術用糸で縫合した。
部分尿道閉塞およびカテーテル植え込み手術5〜7日後、部分尿道閉塞ラットおよび偽手術を施したラットをボールマンケージ(KN−326−1;夏目製作所)に入れて拘束状態とし、膀胱カテーテルに三方活栓を連結した。三方活栓の一方には圧トランスデューサー(DX−360;日本光電)を連結し、膀胱内圧信号をひずみ圧力アンプ(AP−601G;日本光電)を介して増幅して、ポリグラフ(RMP−6008;日本光電)にて測定し、サーマルアレイレコーダー(RTA−1200;日本光電)にて記録した。三方活栓の他方には生理食塩液(大塚製薬)を満たした注射筒を接続し、インフュージョンポンプ(KDS220;ニューロサイエンス)にセットした。また、カップを取りつけたFDピックアップ(TB−611T;日本光電)をボールマンケージの下方にセットしてひずみ圧力アンプに接続し、排尿量を張力変化としてサーマルアレイレコーダー上に記録した。測定準備終了後、室温の生理食塩液を膀胱内に6mL/時間の流速で約30分間持続注入し、排尿収縮が定期的に発現する個体を実験に供した。30〜60分間の安定期間後、手圧排尿により残尿を除去した。5分後、膀胱内への生理食塩液注入を開始し、排尿が観察されたら注入を直ちに停止した。排尿発現までの時間より、膀胱容量を算出した(注入速度6mL/時間×注入時間)。膀胱容量から、膀胱収縮時の排尿量(1回排尿量)を減ずることにより残尿量を算出した。30分間の膀胱内生理食塩液注入操作を2〜3回繰り返して測定値を求め、試験化合物または溶媒投与前値とした。その後、試験化合物または溶媒(0.5w/v%メチルセルロース400cP水溶液)を経口投与した。投与1,2,3時間後に膀胱内生理食塩液注入を行い膀胱容量、排尿量および残尿量を測定した。膀胱容量、排尿量および残尿量について、群毎に平均±標準誤差を求めた。
結果について、第4表に膀胱容量を、第5表に排尿量を、第6表に残尿量を示す。
Figure 2002078712
Figure 2002078712
Figure 2002078712
試験例2によれば、化合物1は、膀胱容量を増加させる傾向にあり、排尿量を有意に増加させた。従って、化合物1は膀胱肥大時など前立腺肥大症に起因する部分尿道閉塞に伴う膀胱刺激症状を緩解する作用を示すことが明らかとなった。
試験例1および試験例2によって、化合物1は前立腺肥大症に起因する膀胱刺激症状を緩解する作用を有することが示され、化合物(I)は前立腺肥大症に起因する膀胱刺激症状治療剤として有用である。
試験例3:急性毒性試験
雄性dd系マウス(体重20±1g)を1群3匹用い、試験化合物を経口または腹腔内投与した。投与後7日目の死亡状況を観察し、最小致死量(MLD)値を求めた。
その結果、化合物1のMLDは、経口投与で>1000mg/kgであった。
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩はそのままあるいは各種の製薬形態で使用することができる。本発明の製薬組成物は、活性成分として、有効な量の化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩を薬理学的に許容される担体と均一に混合して製造できる。これらの製薬組成物は、例えば経口または非経口(静脈内を含む)などの投与に対して適する単位服用形態にあることが望ましい。
経口服用形態にある組成物の調製においては、何らかの有用な薬理学的に許容される担体が使用できる。例えば懸濁剤およびシロップ剤のような経口液体調製物は、水、シュークロース、ソルビトール、フラクトースなどの糖類、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、ゴマ油、オリーブ油、大豆油などの油類、p−ヒドロキシ安息香酸エステル類などの防腐剤、ストロベリーフレーバー、ペパーミントなどのフレーバー類などを使用して製造できる。カプセル剤、錠剤、散剤および顆粒剤などは、ラクトース、グルコース、シュークロース、マンニトールなどの賦形剤、でん粉、アルギン酸ソーダなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチンなどの結合剤、脂肪酸エステルなどの表面活性剤、グリセリンなどの可塑剤などを用いて製造できる。錠剤およびカプセル剤は、投与が容易であるという理由で、最も有用な単位経口投与剤である。錠剤やカプセル剤を製造する際には固体の製薬担体が用いられる。
また、注射剤は、例えば蒸留水、塩溶液、グルコース溶液または塩水とグルコース溶液の混合物からなる担体を用いて調製することができる。この際、常法に従い適当な助剤を用いて、溶液、懸濁液または分散液として調製される。
化合物(I)またはその薬理学的に許容される塩は、上記製薬形態で経口的にまたは注射剤などとして非経口的に投与することができ、その有効用量および投与回数は、投与形態、患者の年齢、体重、症状などにより異なるが、1〜900mg/60kg/日、好ましくは1〜200mg/60kg/日が適当である。
以下に、実施例によって本発明の態様を説明する。
発明を実施するための最良の形態
実施例1: 錠剤
常法により、次の組成からなる錠剤を調製した。
化合物1の250g、マンニトール1598.5g、でん粉グリコール酸ナトリウム100g、軽質無水ケイ酸10g、ステアリン酸マグネシウム40gおよび黄色三二酸化鉄1.5gを常法により混合した。この混合物を用い、径8mmの杵を有する打錠機(菊水社製Purepress Correct−12型)で打錠を行って、錠剤(1錠あたり活性成分25mgを含有する)を得た。
処方を第7表に示す。
Figure 2002078712
実施例2: カプセル剤
常法により、次の組成からなるカプセル剤を調製した。
化合物1の500g、ラクトース300g、軽質無水ケイ酸100gおよびラウリル硫酸ナトリウム100gを常法により混合した。この混合物をカプセル充填機(Zanasi社製、LZ−64型)により、ハードカプセル1号(1カプセルあたり100mg容量)に充填し、カプセル剤(1カプセルあたり活性成分50mgを含有する)を得た。
処方を第8表に示す。
Figure 2002078712
実施例3: 注射剤
常法により、次の組成からなる注射剤を調製する。
化合物1の1gを精製ダイズ油100gに溶解させ、精製卵黄レシチン12gおよび注射用グリセリン25gを加える。この混合物を常法により注射用蒸留水で1000mlとして練合・乳化する。得られた分散液を0.2μmのディスポーザブル型メンブランフィルターを用いて無菌濾過後、ガラスバイアルに2mlずつ無菌的に充填して、注射剤(1バイアルあたり活性成分2mgを含有する)を得る。
処方を第9表に示す。
Figure 2002078712
産業上の利用可能性
本発明により、三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤が提供される。

Claims (27)

  1. 式(I)
    Figure 2002078712
    [式中、Rは、水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルコキシまたはハロゲンを表し、
    −X−Xは、CR=CR−CR=CR(式中、R、R、RおよびRは、同一または異なって水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、ヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、ニトロ、アミノ、モノ(低級アルキル)置換アミノ、ジ(低級アルキル)置換アミノ、置換もしくは非置換の低級アルカノイルアミノまたはハロゲンを表す)、N(O)=CR−CR=CR(式中、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義であり、mは0または1を表す)、
    CR=CR−N(O)=CR(式中、R、R、Rおよびmはそれぞれ前記と同義である)、CR=CR−CR=N(O)(式中、R、R、Rおよびmはそれぞれ前記と同義である)、CR=CR−O(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)、CR=CR−S(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)、O−CR=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)、S−CR=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはO−CR=N(式中、Rは前記と同義である)を表し、
    Yは−CHS−、−CHSO−、−CHSO−、−CHO−、−CH=CH−、−(CH−(式中、pは0〜2の整数を表す)、−SCH−、−SOCH−、−SOCH−または−OCH−を表し、
    は水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、アミノ、モノ(置換もしくは非置換の低級アルキル)置換アミノ、ジ(置換もしくは非置換の低級アルキル)置換アミノ、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のアラルキルアミノ、置換もしくは非置換のアリールアミノまたは置換もしくは非置換の脂環式複素環基を表す]で表される三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  2. 式(Ia)
    Figure 2002078712
    [式中、RおよびX−X−Xはそれぞれ前記と同義であり、
    は−CHSO−、−SCH−、−SOCH−、−SOCH−または−OCH−を表し、
    が−CHSO−、−SCH−、−SOCH−または−SOCH−であるときに、
    2aは水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の低級アルケニル、トリフルオロメチル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、アミノ、モノ(置換もしくは非置換の低級アルキル)置換アミノ、ジ(置換もしくは非置換の低級アルキル)置換アミノ、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のアラルキルアミノ、置換もしくは非置換のアリールアミノ、置換もしくは非置換の脂環式複素環基または式(II)
    Figure 2002078712
    (式中、nは0または1であり、RおよびRは、同一または異なって水素原子、置換もしくは非置換の低級アルキル、置換もしくは非置換の環状アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアラルキルまたはトリフルオロメチルを表すか、RおよびRが隣接する炭素原子と一緒になって環状アルキルを形成してもよく、Qはヒドロキシ、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、アミノまたはハロゲンを表す)を表し、
    が−OCH−であるときに、
    2aは水素原子、置換もしくは非置換の低級アルケニル、トリフルオロメチル、置換もしくは非置換の低級アルコキシ、アミノ、モノ(置換もしくは非置換の低級アルキル)置換アミノ、ジ(置換もしくは非置換の低級アルキル)置換アミノ、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、置換もしくは非置換のアラルキルアミノ、置換もしくは非置換のアリールアミノ、置換もしくは非置換の脂環式複素環基または式(II)
    Figure 2002078712
    (式中、n、R、RおよびQはそれぞれ前記と同義である)を表す]である三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  3. が−CHSO−、−SCH−、−SOCH−または−SOCH−である請求の範囲2に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  4. が−OCH−である請求の範囲2に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  5. が水素原子、置換もしくは非置換の低級アルコキシまたはハロゲンである請求の範囲2〜4のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  6. が水素原子である請求の範囲2〜4のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  7. が−CHSO−、−SOCH−または−OCH−である請求の範囲2、5および6のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  8. が−CHSO−または−SOCH−である請求の範囲2、5および6のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  9. が−CHSO−である請求の範囲2、5および6のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  10. −X−XがS−CR=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である請求の範囲2〜9のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  11. −X−XがCR=CR−CR=CR(式中、R、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である請求の範囲2〜9のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  12. 2aが式(II)
    Figure 2002078712
    (式中、n、R、RおよびQはそれぞれ前記と同義である)である請求の範囲2〜11のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  13. nが0である請求の範囲12に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  14. がメチルであり、Rがトリフルオロメチルであり、Qがヒドロキシである請求の範囲13に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  15. が水素原子であり、Yが−CHSO−であり、X−X−XがS−CR=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)であり、Rが式(III)
    Figure 2002078712
    である請求の範囲2に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  16. 式(Ib)
    Figure 2002078712
    [式中、RおよびX−X−Xはそれぞれ前記と同義であり、
    は−CHO−、−CHS−、−CHSO−、−CH=CH−または−(CH−(式中、pは前記と同義である)を表し、R2bは式(III)
    Figure 2002078712
    を表す]で表される三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  17. −X−XがCR=CR−CR=CR(式中、R、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはCR=CR−CR=N(式中、R、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である請求の範囲16に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  18. −X−XがCR=CR−O(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはCR=CR−S(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である請求の範囲16に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  19. −X−XがO−CR=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)またはS−CR=CR(式中、RおよびRはそれぞれ前記と同義である)である請求の範囲16に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  20. が−CHO−である請求の範囲16〜19のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  21. が−(CH−(式中、pは前記と同義である)である請求の範囲16〜19のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  22. pが0である請求の範囲21に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  23. pが2である請求の範囲21に記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  24. が−CH=CH−である請求の範囲16〜19のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  25. が−CHS−または−CHSO−である請求の範囲16〜19のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤。
  26. 前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療剤の製造のための、請求の範囲1〜25のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩の使用。
  27. 請求の範囲1〜25のいずれかに記載の三環式化合物またはその薬理学的に許容される塩の有効量を投与する工程を含む、前立腺肥大症に伴う膀胱刺激症状治療方法。
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