JPWO2002043101A1 - 陰極線管 - Google Patents
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Abstract
カソードと、それぞれ電子通過孔が設けられた第1、第2電極とを有し、第1、第2電極は、それぞれの電子通過孔をカソードから取り出された電子線が通過するように、カソードの前面で同軸上に配置された陰極線管において、カットオフ時のカソード電圧を、第1電極を基準として50Vから80Vに設定することにより、陰極線管の高輝度化を実現する。
Description
技術分野
本発明は、画像表示用CRTなどに使用される陰極線管に関し、特に陰極線管からの電子取り出し部における電極構成に関する。
背景技術
陰極線管における一般的な電子取り出し部の電極構成を第12図に示す。第12図は電子イオンビームハンドブック第3版143ページより抜粋したもので、一般的な陰極線管の電子取り出し部の電極構成を示す構成図である。図に示されるように、通常の電子取り出し部の構造は、カソード1と、カソード1から前面に設けられた第1電極2、第2電極3より構成されている。第1電極2、第2電極3は電子通過孔としてそれぞれ第1電極の孔5、第2電極の孔6を備えており、カソード1から取り出された電子線が通過するように同軸上に配置されている。カソード1と第2電極3には所定の電圧を供給する電源Vが接続され、第1電極2は接地電位となっている。
次に陰極線管に対面するスクリーン(図示せず)上の画面輝度の調整について説明する。陰極線管の画面輝度は、スクリーン上に到達する電流値におおよそ比例する。すなわち、高輝度状態ではカソード1から大電流が引き出され、低輝度の場合は低電流が引き出されている。カソード1から引き出される電流値の調整(変調)はカソード電圧を用いて行われる。第13図は、従来の陰極線管のカソード変調電圧とカソードから取り出される電流値の関係を示す特性図であり、横軸は電源Vからカソードに供給される電圧を示している。なお、取り出し電流が出始めるカソードの電圧のことをカットオフ電圧と呼び、カットオフ電圧を基準(0V)としてカソードに印加する電圧をカソード変調電圧と呼ぶ。第13図に示すように、カソード変調電圧を低くする(すなわち第13図において水平軸の左方向)と、カソードから取り出される電流値は減少する
従来の陰極線管の構成は、例えば、第1電極および第2電極の孔径が0.35mm、第1電極の板厚が0.08mm、第2電極の板厚が0.3mm、第1、第2電極間距離が0.25mmである。
この構成においては、第1電極の電極孔径、第1電極の孔部分の板厚、第2電極の電極孔径、第2電極の孔部分の板厚、および第1、第2電極間距離が、
第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径≒0.86
第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径≒0.71
第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径≒0.23
のように構成されている。この電子銃の動作時におけるカットオフ電圧は約110Vである。この構成は、本発明の請求項2に記載されている3条件式のうち、第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径≦0.69を満たしていない。
また、このような従来の構成では、動作時におけるカットオフ電圧は約110Vである。
上記のように構成した従来の陰極線管においては、変調電圧50Vの時の取り出し電流は約450μAである。
電子取り出し部の性能を示す一つの指標としてエミッタンスという数値がある。エミッタンスとは電子取り出し部通過後の電子の発散角と仮想的な物点幅によって決定される数値であり、一般に、同じ取り出し電流値で比較した場合、エミッタンスが大きければスクリーン上で得られるスポット径が大きくなり、解像度が悪くなる。逆にエミッタンスが小さければスポット径が小さくなり解像度が良くなる。本明細書で使用するエミッタンスの数値は、シミュレーションにおいて、取り出し電流が300μAになるように条件を合わせて計算したとき、得られた電子軌道の中で中心軸から遠い5%の電子軌道を除いたうえで、発散角と物点幅を求め、これらの積をとったものである。5%の電子軌道を考慮に入れない理由は、中心軸から遠い5%の電子ビームはスクリーン上においてもスポットの外側を形成するが、この部分は暗く、視認が難しいため、解像度に大きな影響を与えないためである.
物点幅を測定で直接求めることは難しいので、エミッタンスの値は基本的にシミュレーションにより求めている。しかし、発散角は測定により、比較的に簡単に求めることが出来るため、測定とシミュレーションを比較した。その結果、シミュレーションにおける第2電極の板厚を測定における板厚の約10%増し、シミュレーションにおける第1、第2電極間距離を測定における距離の約30%増しに設定すれば、発散角が良く一致することが判明した。そこで、本明細書におけるエミッタンスの値は、第2電極の板厚および第1、第2電極間距離を補正した上でシミュレーションを行って得られた数値を使用している。
上記した従来の陰極線管においてはエミッタンスが約690μm・mradであり、ディスプレイモニターとして画像を表示する場合がある陰極線管としてはエミッタンスをこれ以下にする必要がある。
上述したように、通常、画像表示用などに使用される陰極線管においては、カソード変調電圧を増やすことで取り出し電流を増加させている。しかしながら、陰極線管の解像度の向上に伴ってカソード1に入力されるビデオ信号の周波数が非常に高周波となり、カソード変調電圧を形成するアンプの性能の限界に近づいてきた。現状のディスプレイモニター用陰極線管のアンプ出力としては50V程度が上限となっており、変調電圧の上限を増やすことによって高輝度を得ることはコスト上難しいという問題があった。
この問題を解決する方法としては、第2電極3の電圧を低下させ、カットオフ時のカソード電圧を低くする方法があるが、エミッタンスが大きくなり、スクリーン上のスポット径が大きくなり、フオーカス劣化により解像度が悪くなるという問題があった。
本発明はかかる課題を解決するためになされたもので、スポット径の増加を抑えて、解像度を維持しつつ、従来と同じ輝度であれば従来に比べて小さい変調電圧で得ることが出来る。また、変調電圧をアンプ出力上限である50V程度まで変調した場合は従来のディスプレイモニター用陰極線管では達成できなかった高輝度表示が可能になる。
発明の開示
本発明の第1の構成に係る陰極線管は、カソードと、それぞれ電子通過孔が設けられた第1、第2電極とを有し、第1、第2電極は、それぞれの電子通過孔をカソードから取り出された電子線が通過するように、カソードの前面で同軸上に配置された陰極線管において、カットオフ時のカソード電圧が第1電極を基準として、50〜80Vに設定したものである。これにより、陰極線管の高輝度化が達成されるという効果がある。
本発明の第2の構成に係る陰極線管は、本発明の第1の構成に係る陰極線管において、第1電極の電極孔径、第1電極の孔部分の板厚、第2電極の電極孔径、第2電極の孔部分の板厚、および第1、第2電極間距離が、以下の条件式
第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径≦0.87
第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径≦0.73
第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径≦0.23
第2電極の孔径≧0.4mm
を満たすように構成したものである。これにより、電流値が、同一の変調電圧で約1.7倍に向上することが可能になるとともに、解像度も従来と同程度を維持できるという効果がある。
本発明の第3の構成に係る陰極線管は、本発明の第1の構成におけるカソードを、基体表面に形成されたタングステン層上に、少なくともBaを含むアルカリ土類金属酸化物と、アルカリ土類金属とを含有させたカソードにより構成したものである。これにより、陰極線管の高輝度化が達成されると共にカソードからの電流取り出し効率が向上するという効果がある。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
実施例1
本発明の実施例1におけるの電子取り出し部の電極構成について第12図により説明する。なお、この実施例1における電子取り出し部の電極構成は、第12図に示す従来の陰極線管における電子取り出し部の電極構成と同一である。第12図において、1はカソード、2は第1電極、3は第2電極、5は第1電極の孔(電子線通過孔)、6は第2電極の孔(電子線通過孔)である。上記カソード1から前面に、カソード1から取り出された電子線が上記各電子通過孔を通過するように同軸上に配置された第1電極2、第2電極3により、陰極線管の三極部を構成している。なお、実施例1は請求項1、3に対応する。
上記電子取り出し部の構成を、第1電極の孔径を0.35mm、第2電極の孔径を0.44mm、第1電極の板厚を0.065mm、第2電極の板厚を0.38mm、第1、第2電極間隔を0.3mmとした。動作の条件としては、カットオフ時のカソード電圧を65V(第1電極を基準)とし、第1、第2電極への印加電圧を0V、400Vとした。
第1図は陰極線管で動画もしくは静止状態の自然画(例えば、デジタル写真の映像を陰極線管で表示した場合などを想定している)を表示させた時のピーク輝度と視認性の関係を測定した結果である。
第1図に示されているように輝度が300nit近傍で動画の視認性は非常に改善されると共にそれ以上では改善度合いがあまりあがらない事が示される(このような動画の視認性については、月刊ディスプレイ「2001年7月号」に掲載予定である)。このような動画の視認性と輝度との関係からみて、通常のCRTモニタは17インチクラスではピーク輝度150nitで動作されており、動画表示にはあまり適していない。
第2図はカットオフ電圧と50Vドライブした時のピーク輝度の関係を示している。第2図に示されるようにカットオフ電圧を80V以下に設定する事がピーク輝度を300nitにする為には必要である事が分かる。このようにして請求項のカソードカットオフ電圧の範囲は制限されている。
また、このときのカソード表面上の発生電流密度分布を第3図に示す。実線が本実施例1による電流分布を示しており、破線が従来例の分布を示している。第3図に示されるように、負荷が若干従来より小さくなっていることが分かる。しかしながら、高輝度を発生するためには、瞬時負荷は非常の大きくなることが予想されるために、タングステン蒸着カソードを使用する。このタングステン蒸着カソードは、基体表面に形成されたタングステン層の上に、少なくともBaを含むアルカリ土類金属酸化物と、Ca,Stなどのアルカリ土類金属とを含有する電子放出源が形成されており、低コストで大電流特性を持つ。タングステン蒸着カソードを使用すると、他のカソードに比べて寿命の点で有利である。
実施例2
本発明の実施例2における電子取り出し部の電極構成について、第12図を用いて説明する。なお、この実施例2における電子取り出し部の電極構成は、第12図に示す従来の陰極線管における電子取り出し部の電極構成と同一である。第12図において、1はカソード、2は第1電極、3は第2電極、5は第1電極の孔(電子線通過孔)、6は第2電極の孔(電子線通過孔)である。上記カソード1から前面に、カソード1から取り出された電子線が上記各電子線通過孔を通過するように同軸上に配置された第1電極2、第2電極3により、陰極線管の三極部を構成している。なお、この実施例2は請求項2に対応する。
上記電子取り出し部の構成を、第1電極の孔径を0.30mm、第2電極の孔径を0.44mm、第1電極の板厚を0.065mm、第2電極の板厚を0.38mm、第1、第2電極間隔を0.23mmとした。動作の条件としては、カットオフ時のカソード電圧を50V(第1電極を基準)とし、第1、第2電極への印加電圧を0V、510Vとした。
第4図は、実施例2におけるビームプロフアイルであり、これは、電子銃のカットオフ電圧を50Vとしたとき、スクリーン上におけるビームプロフアイル、すなわち、スクリーン上の径方向における電子線の分布状態を表している。
実線は実施例2におけるビームプロフアイルであり、破線は従来例の場合のプロフアイルを示している。実施例2では45Vドライブでほぼ300nitを達成できるとともに、第4図で示されるように従来例とほぼ同じビームプロファイルを得ることが可能となる。従って、エミッタンスは従来とほぼ同一であると考えられる。
実施例2においては、第1電極の孔部分の板厚、第2電極の電極孔径、第2電極の孔部分の板厚、および第1、第2電極間距離が、
第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径≒0.86
第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径≒0.68
第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径≒0.18
第2電極の孔径=0.4mm
を満たすように構成されており、この構成は請求項2に記載した4つの条件式をそれぞれ満足している。
実施例2においては、上記電子取り出し部の構成を、第1電極の孔径を0.35mm、第2電極の孔径を0.44mm、第1電極の板厚を0.065mm、第2電極の板厚を0.38mm、第1、第2電極間隔を0.3mmとした。動作の条件としては、カットオフ時のカソード電圧を65V(第1電極を基準)とし、第1、第2電極への印加電圧を0V、400Vとした。
カットオフ電圧は低いほど同一の変調電圧における取り出し電流を多くすることができるが、カソードの変調電圧が調整裕度を含めて50数Vあるために、カットオフ電圧は50数V以上にする必要がある。これは、カソードの電圧が第1電極の電圧よりも低くなると、第1電極に電子が入射し、カソードの寿命の劣化などを引き起こすためである。
さらに、通常のカラー陰極線管においては、第1電極、第2電極の電圧はRGBで共通であるため、部品ばらつき及び組立ばらつきにより、カットオフ電圧に数Vから10数Vのばらつきが生じる。従って、カットオフ電圧は65V程度を目標とし、実質的には50Vから80Vの間に調整した。
実施例3
第5図は本発明の実施例3を説明するための特性図である。この特性図の縦軸はカソードからの取り出し電流、横軸はカソード変調電圧を示している。
実施例3においては、第1電極の電極孔径、第1電極の孔部分の板厚、第2電極の電極孔径、第2電極の孔部分の板厚、および第1、第2電極間距離が、第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径≒0.86
第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径≒0.68
第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径≒0.23
第2電極の孔径=0.44mm
を満たすように構成されており、ぎりぎりで請求項2に記載された4つの条件式をそれぞれ満足している。なお、この実施例3は請求項2に対応する。
カソード変調電圧と取り出し電流値の関係を示す第5図において、実線が実施例3における電流値であり、破線は従来の構成における電流値である。第5図から明らかなように、実施例3においては、変調電圧50Vでは約750μAの取り出し電流を得ることが出来、同一の変調電圧で約1.7倍の取り出し電流を得ることができる。
また、実施例3におけるエミッタンスは約690μm・mradであり、従来と同等の解像度で画像を表示することができる。
このように、実施例3においては、カットオフ電圧を50〜80Vの範囲内に設定し、しかも、請求項2に記載の4つの条件式を満たすように構成したので、解像度を劣化させることなく、約1.7倍の取り出し電流を得ることができ、従来では不可能な高輝度での表示を行うことができる。
実施例3において、カットオフ電圧を65V、第1電極の電圧を0V、第2電極の電圧を400Vに固定した上で、第2電極の孔部分の電極板厚と第2電極の電極孔径をパラメーターとしてシミュレーションを行った結果を第6図に示す。第6図から、エミッタンスを690μm・mrad以下にするためには、第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径の値を0.87以下にすることが必要である。なお、第7図に第2電極の孔部分の電極板厚と第2電極の電極孔径をパラメーターとして、カソード変調電圧が32Vのときの取り出し電流値を示す。この第7図から明らかなように、第2電極の孔部分の板厚/第2電極の電極孔径を変化しても取り出し電流値はほとんど変化しない。
次に、実施例3において、カットオフ電圧を65V、第1電極の電圧を0V、第2電極の電圧を400Vに固定した上で、第1、第2電極間距離と第2電極の電極孔径をパラメーターとしてシミュレーションを行った結果を第8図に示す。第8図から、エミッタンスを690μm・mrad以下にするためには、第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径の値を0.73以下にすることが必要である。なお、第9図に第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径をパラメーターとして、カソード変調電圧が32Vのときの取り出し電流値を示す。この第9図からわかるように、第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径を変化しても取り出し電流値はほとんど変化しない。
さらに、実施例3において、カットオフ電圧を65V、第1電極の電圧を0V、第2電極の電圧を400Vに固定した上で、第1電極の孔部分の電極板厚と第1電極の電極孔径をパラメーターとしてシミュレーションを行った結果を第10図に示す。第10図から、エミッタンスを690μm・mrad以下にするためには、第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径を0.23以下にすることが必要である。なお、第11図に第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径をパラメーターとして、カソード変調電圧が32Vのときの取り出し電流値を示す。この第11図からわかるように、第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径を変化しても取り出し電流値はほとんど変化しない。
このように請求項2に記した4つの条件式を満たすことが、カットオフを65V(実質的には50Vから80V)に下げ、取り出し電流を増やし、かつ、解像度を従来以上に保つために必要である。
以上、請求項2に記載された4つの条件式を満たすことが必要であることを、実施例3について説明したが、実質的な範囲内で電子銃の電子取り出し部の寸法を変化しても、やはり請求項2に記載された4つの条件式を満たすことが必要である。
実施例4
実施例4における陰極線管の構造は、第1電極の孔形状以外は第12図に示す構造と同様である。実施例1において、第1電極の電子通過孔の形状は直径が真円であったが、実施例4においては短径が0.33mm、長径が0.37mmの上下方向に縦長の楕円である。なお、この実施例4は請求項2に対応する。
第1電極に真円ではない孔形状を用いることによって、非軸対称な形に電子ビームの出射形状を整形することができ、画面全体のフォーカス特性の改善などに利用することができる。この方法は電子銃においてたびたび使用される技術であるが、本実施例4のように本発明においても利用することができる。真円ではない形状を使用した場合、そのフォーカス特性および取り出し電流は、おおよそ同じ孔面積の真円を使用した場合に準ずる。本実施例4における第1電極の電子通過孔である楕円孔の面積は約0.35mmの真円の面積と等しいため、実施例3と同様の効果が得られる。
実施例4においては第1電極の電子通過孔として楕円孔を用いたが、その他にも長方形状の形状、長方形と楕円を組み合わせた形状などが考えられる。
実施例5
実施例5における陰極線管の基本的な構造は第12図に示す構造と同様である。
第12図に示す陰極線管の上記電子取り出し部において、カットオフ時のカソード電圧を65V(第1電極を基準)、第1、第2電極の孔径をそれぞれ0.3mmφ、0.40mmφ、第1、第2電極の板厚をそれぞれ0.065mm、0.23mm、第1、第2電極間隔を0.16mm、第1、第2電極への印加電圧を0V、400Vとした。
実施例5においては、第1電極の電極孔径、第1電極の孔部分の板厚、第2電極の電極孔径、第2電極の孔部分の板厚、及び第1、第2電極間距離が、
第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径(≒0.58)≦0.87
第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径(≒0.40)≦0.69
第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径(≒0.22)≦0.23
第2電極の孔径=0.4mm
を満たすように構成している。実施例5は請求項2に対応する。
この構成は請求項2の4つの条件式を満足する構成であるため、同一のカソード変調電圧で、約1.7倍の取り出し電流を得ることができる。また、本実施例5においては、上記の3条件式を比較的余裕を持って満たしているために、エミッタンスは620μm・mradであり、この値は従来よりも小さく、良好な結果が得られている。
しかし、実施例3に比較して、第1、第2電極間隔が小さいため放電が起こり易いこと、第1電極の孔部分の電極板厚が薄いため組立時に変形が生じやすいことなどの問題がある。このように、請求項2の3つの条件式は余裕を持って満たすことが特性上望ましいが、製造上の理由から下限が存在する。下限値は発明の要旨とは直接関係ない。
実施例6
実施例6における陰極線管の基本的な構成は第12図に示す構成と同様である。なお、この実施例6は請求項2に対応している。
実施例6では、第12図に示された陰極線管の上記電子取り出し部において、カットオフ時のカソード電圧を65V(第1電極を基準)、第1、第2電極の孔径をそれぞれ0.25mmφ、0.4mmφ、第1、第2電極の板厚をそれぞれ0.05mm、0.18mm、第1、第2電極間隔を0.12mm、第1、第2電極への印加電圧を0V、400Vとした。
実施例6においては、第1電極の電極孔径、第1電極の孔部分の板厚、第2電極の電極孔径、第2電極の孔部分の板厚、および第1、第2電極間距離が、第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径(≒0.45)≦0.87
第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径(≒0.40)≦0.69
第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径(≒0.20)≦0.23
第2電極の孔径=0.4mm
を満足するように構成している。
このような構成により、同一のカソード変調電圧で、約1.7倍の取り出し電流を得ることができる。また、実施例6おいては、上記の4条件式を上記実施例1、実施例2に比較して余裕を持って満たしているために、エミッタンスは570μm・mradと小さい値であり、良好な結果が得られている。
このように、請求項2の4つの条件式について余裕を持って満たす構成とするほどエミッタンスが向上する一方、製造上の理由から下限が存在する。下限値は発明の要旨とは直接関係ない。
産業上の利用可能性
本発明は、陰極線管の解像度を従来と同程度に維持しながら高輝度化を達成することができ、画像表示CRTなど、各種CRTに有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1における陰極線管における視認性と輝度との関係を示す特性図である。
第2図は本発明の実施例1における陰極線管における50Vドライブ時の輝度とカットオフ電圧との関係を示す特性図である。
第3図は本発明の実施例1における陰極線管における電流密度とカソードの半径R(m)との関係を示す特性図である。
第4図は本発明の実施例2における陰極線管における分布関数とカソードの半径R(m)との関係を示す特性図である。
第5図は本発明の実施例3における陰極線管のカソード変調電圧と取り出し電流値の関係を示す特性図である。
第6図は本発明の実施例3における陰極線管において、第2電極の電極板厚と電極孔径の比に対する陰極線管のエミッタンスの変化を示す特性図である。
第7図は本発明の実施例3による陰極線管において、第2電極の電極板厚と第2電極の電極孔径の比に対する陰極線管の取り出し電流値の変化を示す特性図である。
第8図は本発明の実施例3による陰極線管において、第1、第2電極間距離と第2電極の電極孔径の比に対する陰極線管のエミッタンスの変化を示す特性図である。
第9図は本発明の実施例1による陰極線管において、第1、第2電極間距離と第2電極の電極孔径の比に対する陰極線管の取り出し電流値の変化を示す特性図である。
第10図は本発明の実施例3による陰極線管において、第1電極の電極板厚と第1電極の電極孔径の比に対する陰極線管のエミッタンスの変化を示す特性図である。
第11図は本発明の実施例3による陰極線管において、第1電極の電極板厚と第1電極の電極孔径の比に対する陰極線管の取り出し電流値の変化を示す特性図である。
第12図は従来における一般的な陰極線管における電子取り出し部の電極構成を示す構成図である。
第13図は従来の陰極線管のカソード変調電圧と取り出し電流値の関係を示す特性図である。
本発明は、画像表示用CRTなどに使用される陰極線管に関し、特に陰極線管からの電子取り出し部における電極構成に関する。
背景技術
陰極線管における一般的な電子取り出し部の電極構成を第12図に示す。第12図は電子イオンビームハンドブック第3版143ページより抜粋したもので、一般的な陰極線管の電子取り出し部の電極構成を示す構成図である。図に示されるように、通常の電子取り出し部の構造は、カソード1と、カソード1から前面に設けられた第1電極2、第2電極3より構成されている。第1電極2、第2電極3は電子通過孔としてそれぞれ第1電極の孔5、第2電極の孔6を備えており、カソード1から取り出された電子線が通過するように同軸上に配置されている。カソード1と第2電極3には所定の電圧を供給する電源Vが接続され、第1電極2は接地電位となっている。
次に陰極線管に対面するスクリーン(図示せず)上の画面輝度の調整について説明する。陰極線管の画面輝度は、スクリーン上に到達する電流値におおよそ比例する。すなわち、高輝度状態ではカソード1から大電流が引き出され、低輝度の場合は低電流が引き出されている。カソード1から引き出される電流値の調整(変調)はカソード電圧を用いて行われる。第13図は、従来の陰極線管のカソード変調電圧とカソードから取り出される電流値の関係を示す特性図であり、横軸は電源Vからカソードに供給される電圧を示している。なお、取り出し電流が出始めるカソードの電圧のことをカットオフ電圧と呼び、カットオフ電圧を基準(0V)としてカソードに印加する電圧をカソード変調電圧と呼ぶ。第13図に示すように、カソード変調電圧を低くする(すなわち第13図において水平軸の左方向)と、カソードから取り出される電流値は減少する
従来の陰極線管の構成は、例えば、第1電極および第2電極の孔径が0.35mm、第1電極の板厚が0.08mm、第2電極の板厚が0.3mm、第1、第2電極間距離が0.25mmである。
この構成においては、第1電極の電極孔径、第1電極の孔部分の板厚、第2電極の電極孔径、第2電極の孔部分の板厚、および第1、第2電極間距離が、
第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径≒0.86
第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径≒0.71
第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径≒0.23
のように構成されている。この電子銃の動作時におけるカットオフ電圧は約110Vである。この構成は、本発明の請求項2に記載されている3条件式のうち、第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径≦0.69を満たしていない。
また、このような従来の構成では、動作時におけるカットオフ電圧は約110Vである。
上記のように構成した従来の陰極線管においては、変調電圧50Vの時の取り出し電流は約450μAである。
電子取り出し部の性能を示す一つの指標としてエミッタンスという数値がある。エミッタンスとは電子取り出し部通過後の電子の発散角と仮想的な物点幅によって決定される数値であり、一般に、同じ取り出し電流値で比較した場合、エミッタンスが大きければスクリーン上で得られるスポット径が大きくなり、解像度が悪くなる。逆にエミッタンスが小さければスポット径が小さくなり解像度が良くなる。本明細書で使用するエミッタンスの数値は、シミュレーションにおいて、取り出し電流が300μAになるように条件を合わせて計算したとき、得られた電子軌道の中で中心軸から遠い5%の電子軌道を除いたうえで、発散角と物点幅を求め、これらの積をとったものである。5%の電子軌道を考慮に入れない理由は、中心軸から遠い5%の電子ビームはスクリーン上においてもスポットの外側を形成するが、この部分は暗く、視認が難しいため、解像度に大きな影響を与えないためである.
物点幅を測定で直接求めることは難しいので、エミッタンスの値は基本的にシミュレーションにより求めている。しかし、発散角は測定により、比較的に簡単に求めることが出来るため、測定とシミュレーションを比較した。その結果、シミュレーションにおける第2電極の板厚を測定における板厚の約10%増し、シミュレーションにおける第1、第2電極間距離を測定における距離の約30%増しに設定すれば、発散角が良く一致することが判明した。そこで、本明細書におけるエミッタンスの値は、第2電極の板厚および第1、第2電極間距離を補正した上でシミュレーションを行って得られた数値を使用している。
上記した従来の陰極線管においてはエミッタンスが約690μm・mradであり、ディスプレイモニターとして画像を表示する場合がある陰極線管としてはエミッタンスをこれ以下にする必要がある。
上述したように、通常、画像表示用などに使用される陰極線管においては、カソード変調電圧を増やすことで取り出し電流を増加させている。しかしながら、陰極線管の解像度の向上に伴ってカソード1に入力されるビデオ信号の周波数が非常に高周波となり、カソード変調電圧を形成するアンプの性能の限界に近づいてきた。現状のディスプレイモニター用陰極線管のアンプ出力としては50V程度が上限となっており、変調電圧の上限を増やすことによって高輝度を得ることはコスト上難しいという問題があった。
この問題を解決する方法としては、第2電極3の電圧を低下させ、カットオフ時のカソード電圧を低くする方法があるが、エミッタンスが大きくなり、スクリーン上のスポット径が大きくなり、フオーカス劣化により解像度が悪くなるという問題があった。
本発明はかかる課題を解決するためになされたもので、スポット径の増加を抑えて、解像度を維持しつつ、従来と同じ輝度であれば従来に比べて小さい変調電圧で得ることが出来る。また、変調電圧をアンプ出力上限である50V程度まで変調した場合は従来のディスプレイモニター用陰極線管では達成できなかった高輝度表示が可能になる。
発明の開示
本発明の第1の構成に係る陰極線管は、カソードと、それぞれ電子通過孔が設けられた第1、第2電極とを有し、第1、第2電極は、それぞれの電子通過孔をカソードから取り出された電子線が通過するように、カソードの前面で同軸上に配置された陰極線管において、カットオフ時のカソード電圧が第1電極を基準として、50〜80Vに設定したものである。これにより、陰極線管の高輝度化が達成されるという効果がある。
本発明の第2の構成に係る陰極線管は、本発明の第1の構成に係る陰極線管において、第1電極の電極孔径、第1電極の孔部分の板厚、第2電極の電極孔径、第2電極の孔部分の板厚、および第1、第2電極間距離が、以下の条件式
第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径≦0.87
第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径≦0.73
第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径≦0.23
第2電極の孔径≧0.4mm
を満たすように構成したものである。これにより、電流値が、同一の変調電圧で約1.7倍に向上することが可能になるとともに、解像度も従来と同程度を維持できるという効果がある。
本発明の第3の構成に係る陰極線管は、本発明の第1の構成におけるカソードを、基体表面に形成されたタングステン層上に、少なくともBaを含むアルカリ土類金属酸化物と、アルカリ土類金属とを含有させたカソードにより構成したものである。これにより、陰極線管の高輝度化が達成されると共にカソードからの電流取り出し効率が向上するという効果がある。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
実施例1
本発明の実施例1におけるの電子取り出し部の電極構成について第12図により説明する。なお、この実施例1における電子取り出し部の電極構成は、第12図に示す従来の陰極線管における電子取り出し部の電極構成と同一である。第12図において、1はカソード、2は第1電極、3は第2電極、5は第1電極の孔(電子線通過孔)、6は第2電極の孔(電子線通過孔)である。上記カソード1から前面に、カソード1から取り出された電子線が上記各電子通過孔を通過するように同軸上に配置された第1電極2、第2電極3により、陰極線管の三極部を構成している。なお、実施例1は請求項1、3に対応する。
上記電子取り出し部の構成を、第1電極の孔径を0.35mm、第2電極の孔径を0.44mm、第1電極の板厚を0.065mm、第2電極の板厚を0.38mm、第1、第2電極間隔を0.3mmとした。動作の条件としては、カットオフ時のカソード電圧を65V(第1電極を基準)とし、第1、第2電極への印加電圧を0V、400Vとした。
第1図は陰極線管で動画もしくは静止状態の自然画(例えば、デジタル写真の映像を陰極線管で表示した場合などを想定している)を表示させた時のピーク輝度と視認性の関係を測定した結果である。
第1図に示されているように輝度が300nit近傍で動画の視認性は非常に改善されると共にそれ以上では改善度合いがあまりあがらない事が示される(このような動画の視認性については、月刊ディスプレイ「2001年7月号」に掲載予定である)。このような動画の視認性と輝度との関係からみて、通常のCRTモニタは17インチクラスではピーク輝度150nitで動作されており、動画表示にはあまり適していない。
第2図はカットオフ電圧と50Vドライブした時のピーク輝度の関係を示している。第2図に示されるようにカットオフ電圧を80V以下に設定する事がピーク輝度を300nitにする為には必要である事が分かる。このようにして請求項のカソードカットオフ電圧の範囲は制限されている。
また、このときのカソード表面上の発生電流密度分布を第3図に示す。実線が本実施例1による電流分布を示しており、破線が従来例の分布を示している。第3図に示されるように、負荷が若干従来より小さくなっていることが分かる。しかしながら、高輝度を発生するためには、瞬時負荷は非常の大きくなることが予想されるために、タングステン蒸着カソードを使用する。このタングステン蒸着カソードは、基体表面に形成されたタングステン層の上に、少なくともBaを含むアルカリ土類金属酸化物と、Ca,Stなどのアルカリ土類金属とを含有する電子放出源が形成されており、低コストで大電流特性を持つ。タングステン蒸着カソードを使用すると、他のカソードに比べて寿命の点で有利である。
実施例2
本発明の実施例2における電子取り出し部の電極構成について、第12図を用いて説明する。なお、この実施例2における電子取り出し部の電極構成は、第12図に示す従来の陰極線管における電子取り出し部の電極構成と同一である。第12図において、1はカソード、2は第1電極、3は第2電極、5は第1電極の孔(電子線通過孔)、6は第2電極の孔(電子線通過孔)である。上記カソード1から前面に、カソード1から取り出された電子線が上記各電子線通過孔を通過するように同軸上に配置された第1電極2、第2電極3により、陰極線管の三極部を構成している。なお、この実施例2は請求項2に対応する。
上記電子取り出し部の構成を、第1電極の孔径を0.30mm、第2電極の孔径を0.44mm、第1電極の板厚を0.065mm、第2電極の板厚を0.38mm、第1、第2電極間隔を0.23mmとした。動作の条件としては、カットオフ時のカソード電圧を50V(第1電極を基準)とし、第1、第2電極への印加電圧を0V、510Vとした。
第4図は、実施例2におけるビームプロフアイルであり、これは、電子銃のカットオフ電圧を50Vとしたとき、スクリーン上におけるビームプロフアイル、すなわち、スクリーン上の径方向における電子線の分布状態を表している。
実線は実施例2におけるビームプロフアイルであり、破線は従来例の場合のプロフアイルを示している。実施例2では45Vドライブでほぼ300nitを達成できるとともに、第4図で示されるように従来例とほぼ同じビームプロファイルを得ることが可能となる。従って、エミッタンスは従来とほぼ同一であると考えられる。
実施例2においては、第1電極の孔部分の板厚、第2電極の電極孔径、第2電極の孔部分の板厚、および第1、第2電極間距離が、
第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径≒0.86
第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径≒0.68
第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径≒0.18
第2電極の孔径=0.4mm
を満たすように構成されており、この構成は請求項2に記載した4つの条件式をそれぞれ満足している。
実施例2においては、上記電子取り出し部の構成を、第1電極の孔径を0.35mm、第2電極の孔径を0.44mm、第1電極の板厚を0.065mm、第2電極の板厚を0.38mm、第1、第2電極間隔を0.3mmとした。動作の条件としては、カットオフ時のカソード電圧を65V(第1電極を基準)とし、第1、第2電極への印加電圧を0V、400Vとした。
カットオフ電圧は低いほど同一の変調電圧における取り出し電流を多くすることができるが、カソードの変調電圧が調整裕度を含めて50数Vあるために、カットオフ電圧は50数V以上にする必要がある。これは、カソードの電圧が第1電極の電圧よりも低くなると、第1電極に電子が入射し、カソードの寿命の劣化などを引き起こすためである。
さらに、通常のカラー陰極線管においては、第1電極、第2電極の電圧はRGBで共通であるため、部品ばらつき及び組立ばらつきにより、カットオフ電圧に数Vから10数Vのばらつきが生じる。従って、カットオフ電圧は65V程度を目標とし、実質的には50Vから80Vの間に調整した。
実施例3
第5図は本発明の実施例3を説明するための特性図である。この特性図の縦軸はカソードからの取り出し電流、横軸はカソード変調電圧を示している。
実施例3においては、第1電極の電極孔径、第1電極の孔部分の板厚、第2電極の電極孔径、第2電極の孔部分の板厚、および第1、第2電極間距離が、第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径≒0.86
第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径≒0.68
第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径≒0.23
第2電極の孔径=0.44mm
を満たすように構成されており、ぎりぎりで請求項2に記載された4つの条件式をそれぞれ満足している。なお、この実施例3は請求項2に対応する。
カソード変調電圧と取り出し電流値の関係を示す第5図において、実線が実施例3における電流値であり、破線は従来の構成における電流値である。第5図から明らかなように、実施例3においては、変調電圧50Vでは約750μAの取り出し電流を得ることが出来、同一の変調電圧で約1.7倍の取り出し電流を得ることができる。
また、実施例3におけるエミッタンスは約690μm・mradであり、従来と同等の解像度で画像を表示することができる。
このように、実施例3においては、カットオフ電圧を50〜80Vの範囲内に設定し、しかも、請求項2に記載の4つの条件式を満たすように構成したので、解像度を劣化させることなく、約1.7倍の取り出し電流を得ることができ、従来では不可能な高輝度での表示を行うことができる。
実施例3において、カットオフ電圧を65V、第1電極の電圧を0V、第2電極の電圧を400Vに固定した上で、第2電極の孔部分の電極板厚と第2電極の電極孔径をパラメーターとしてシミュレーションを行った結果を第6図に示す。第6図から、エミッタンスを690μm・mrad以下にするためには、第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径の値を0.87以下にすることが必要である。なお、第7図に第2電極の孔部分の電極板厚と第2電極の電極孔径をパラメーターとして、カソード変調電圧が32Vのときの取り出し電流値を示す。この第7図から明らかなように、第2電極の孔部分の板厚/第2電極の電極孔径を変化しても取り出し電流値はほとんど変化しない。
次に、実施例3において、カットオフ電圧を65V、第1電極の電圧を0V、第2電極の電圧を400Vに固定した上で、第1、第2電極間距離と第2電極の電極孔径をパラメーターとしてシミュレーションを行った結果を第8図に示す。第8図から、エミッタンスを690μm・mrad以下にするためには、第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径の値を0.73以下にすることが必要である。なお、第9図に第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径をパラメーターとして、カソード変調電圧が32Vのときの取り出し電流値を示す。この第9図からわかるように、第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径を変化しても取り出し電流値はほとんど変化しない。
さらに、実施例3において、カットオフ電圧を65V、第1電極の電圧を0V、第2電極の電圧を400Vに固定した上で、第1電極の孔部分の電極板厚と第1電極の電極孔径をパラメーターとしてシミュレーションを行った結果を第10図に示す。第10図から、エミッタンスを690μm・mrad以下にするためには、第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径を0.23以下にすることが必要である。なお、第11図に第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径をパラメーターとして、カソード変調電圧が32Vのときの取り出し電流値を示す。この第11図からわかるように、第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径を変化しても取り出し電流値はほとんど変化しない。
このように請求項2に記した4つの条件式を満たすことが、カットオフを65V(実質的には50Vから80V)に下げ、取り出し電流を増やし、かつ、解像度を従来以上に保つために必要である。
以上、請求項2に記載された4つの条件式を満たすことが必要であることを、実施例3について説明したが、実質的な範囲内で電子銃の電子取り出し部の寸法を変化しても、やはり請求項2に記載された4つの条件式を満たすことが必要である。
実施例4
実施例4における陰極線管の構造は、第1電極の孔形状以外は第12図に示す構造と同様である。実施例1において、第1電極の電子通過孔の形状は直径が真円であったが、実施例4においては短径が0.33mm、長径が0.37mmの上下方向に縦長の楕円である。なお、この実施例4は請求項2に対応する。
第1電極に真円ではない孔形状を用いることによって、非軸対称な形に電子ビームの出射形状を整形することができ、画面全体のフォーカス特性の改善などに利用することができる。この方法は電子銃においてたびたび使用される技術であるが、本実施例4のように本発明においても利用することができる。真円ではない形状を使用した場合、そのフォーカス特性および取り出し電流は、おおよそ同じ孔面積の真円を使用した場合に準ずる。本実施例4における第1電極の電子通過孔である楕円孔の面積は約0.35mmの真円の面積と等しいため、実施例3と同様の効果が得られる。
実施例4においては第1電極の電子通過孔として楕円孔を用いたが、その他にも長方形状の形状、長方形と楕円を組み合わせた形状などが考えられる。
実施例5
実施例5における陰極線管の基本的な構造は第12図に示す構造と同様である。
第12図に示す陰極線管の上記電子取り出し部において、カットオフ時のカソード電圧を65V(第1電極を基準)、第1、第2電極の孔径をそれぞれ0.3mmφ、0.40mmφ、第1、第2電極の板厚をそれぞれ0.065mm、0.23mm、第1、第2電極間隔を0.16mm、第1、第2電極への印加電圧を0V、400Vとした。
実施例5においては、第1電極の電極孔径、第1電極の孔部分の板厚、第2電極の電極孔径、第2電極の孔部分の板厚、及び第1、第2電極間距離が、
第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径(≒0.58)≦0.87
第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径(≒0.40)≦0.69
第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径(≒0.22)≦0.23
第2電極の孔径=0.4mm
を満たすように構成している。実施例5は請求項2に対応する。
この構成は請求項2の4つの条件式を満足する構成であるため、同一のカソード変調電圧で、約1.7倍の取り出し電流を得ることができる。また、本実施例5においては、上記の3条件式を比較的余裕を持って満たしているために、エミッタンスは620μm・mradであり、この値は従来よりも小さく、良好な結果が得られている。
しかし、実施例3に比較して、第1、第2電極間隔が小さいため放電が起こり易いこと、第1電極の孔部分の電極板厚が薄いため組立時に変形が生じやすいことなどの問題がある。このように、請求項2の3つの条件式は余裕を持って満たすことが特性上望ましいが、製造上の理由から下限が存在する。下限値は発明の要旨とは直接関係ない。
実施例6
実施例6における陰極線管の基本的な構成は第12図に示す構成と同様である。なお、この実施例6は請求項2に対応している。
実施例6では、第12図に示された陰極線管の上記電子取り出し部において、カットオフ時のカソード電圧を65V(第1電極を基準)、第1、第2電極の孔径をそれぞれ0.25mmφ、0.4mmφ、第1、第2電極の板厚をそれぞれ0.05mm、0.18mm、第1、第2電極間隔を0.12mm、第1、第2電極への印加電圧を0V、400Vとした。
実施例6においては、第1電極の電極孔径、第1電極の孔部分の板厚、第2電極の電極孔径、第2電極の孔部分の板厚、および第1、第2電極間距離が、第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径(≒0.45)≦0.87
第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径(≒0.40)≦0.69
第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径(≒0.20)≦0.23
第2電極の孔径=0.4mm
を満足するように構成している。
このような構成により、同一のカソード変調電圧で、約1.7倍の取り出し電流を得ることができる。また、実施例6おいては、上記の4条件式を上記実施例1、実施例2に比較して余裕を持って満たしているために、エミッタンスは570μm・mradと小さい値であり、良好な結果が得られている。
このように、請求項2の4つの条件式について余裕を持って満たす構成とするほどエミッタンスが向上する一方、製造上の理由から下限が存在する。下限値は発明の要旨とは直接関係ない。
産業上の利用可能性
本発明は、陰極線管の解像度を従来と同程度に維持しながら高輝度化を達成することができ、画像表示CRTなど、各種CRTに有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1における陰極線管における視認性と輝度との関係を示す特性図である。
第2図は本発明の実施例1における陰極線管における50Vドライブ時の輝度とカットオフ電圧との関係を示す特性図である。
第3図は本発明の実施例1における陰極線管における電流密度とカソードの半径R(m)との関係を示す特性図である。
第4図は本発明の実施例2における陰極線管における分布関数とカソードの半径R(m)との関係を示す特性図である。
第5図は本発明の実施例3における陰極線管のカソード変調電圧と取り出し電流値の関係を示す特性図である。
第6図は本発明の実施例3における陰極線管において、第2電極の電極板厚と電極孔径の比に対する陰極線管のエミッタンスの変化を示す特性図である。
第7図は本発明の実施例3による陰極線管において、第2電極の電極板厚と第2電極の電極孔径の比に対する陰極線管の取り出し電流値の変化を示す特性図である。
第8図は本発明の実施例3による陰極線管において、第1、第2電極間距離と第2電極の電極孔径の比に対する陰極線管のエミッタンスの変化を示す特性図である。
第9図は本発明の実施例1による陰極線管において、第1、第2電極間距離と第2電極の電極孔径の比に対する陰極線管の取り出し電流値の変化を示す特性図である。
第10図は本発明の実施例3による陰極線管において、第1電極の電極板厚と第1電極の電極孔径の比に対する陰極線管のエミッタンスの変化を示す特性図である。
第11図は本発明の実施例3による陰極線管において、第1電極の電極板厚と第1電極の電極孔径の比に対する陰極線管の取り出し電流値の変化を示す特性図である。
第12図は従来における一般的な陰極線管における電子取り出し部の電極構成を示す構成図である。
第13図は従来の陰極線管のカソード変調電圧と取り出し電流値の関係を示す特性図である。
Claims (3)
- カソードと、それぞれ電子通過孔が設けられた第1、第2電極とを有し、第1、第2電極は、それぞれの電子通過孔をカソードから取り出された電子線が通過するように、カソードの前面で同軸上に配置された陰極線管において、カットオフ時のカソード電圧が、第1電極を基準として50Vから80Vであることを特徴とする陰極線管。
- 第1電極の孔部分の板厚、第2電極の電極孔径、第2電極の孔部分の板厚、および第1、第2電極間距離が、下記条件式を満たすことを特徴とする請求項1記載の陰極線管。
第2電極の孔部分の電極板厚/第2電極の電極孔径≦0.87
第1、第2電極間距離/第2電極の電極孔径≦0.73
第1電極の孔部分の電極板厚/第1電極の電極孔径≦0.23
第2電極の孔径≧0.4mm - 上記カソードとして、基体表面に形成されたタングステン層上に、少なくともBaを含むアルカリ土類金属酸化物と、アルカリ土類金属とを含有させたカソードを用いたことを特徴とする請求項1記載の陰極線管。
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