JPH0794116A - 陰極線管用電子銃 - Google Patents
陰極線管用電子銃Info
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- JPH0794116A JPH0794116A JP5240063A JP24006393A JPH0794116A JP H0794116 A JPH0794116 A JP H0794116A JP 5240063 A JP5240063 A JP 5240063A JP 24006393 A JP24006393 A JP 24006393A JP H0794116 A JPH0794116 A JP H0794116A
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- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
- H01J29/46—Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
- H01J29/48—Electron guns
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- H01J29/58—Arrangements for focusing or reflecting ray or beam
- H01J29/62—Electrostatic lenses
- H01J29/622—Electrostatic lenses producing fields exhibiting symmetry of revolution
- H01J29/624—Electrostatic lenses producing fields exhibiting symmetry of revolution co-operating with or closely associated to an electron gun
Abstract
(57)【要約】
【目的】 電流の増加に伴うスポットサイズの増大を低
減し、高電流域で良好な解像度を得る。 【構成】 電子ビームを放出するカソードと上記電子ビ
ームの通過孔を有する第1、第2の電極とを含む3極
部、この3極部において形成された電子ビームをスクリ
ーン上に集束させる主レンズ部とを有する陰極線管用電
子銃において、電子ビームに発散作用を与えないように
第1の電極と第2の電極の電極間隔と第2の電極の厚み
を凸レンズを形成する構成とした陰極線管用電子銃。
減し、高電流域で良好な解像度を得る。 【構成】 電子ビームを放出するカソードと上記電子ビ
ームの通過孔を有する第1、第2の電極とを含む3極
部、この3極部において形成された電子ビームをスクリ
ーン上に集束させる主レンズ部とを有する陰極線管用電
子銃において、電子ビームに発散作用を与えないように
第1の電極と第2の電極の電極間隔と第2の電極の厚み
を凸レンズを形成する構成とした陰極線管用電子銃。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子銃、特に陰極線
管用電子銃に関するものである。
管用電子銃に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来技術の一例である4極レン
ズ形(Quadra Potential Focus 以下、QPF形と称す)電
子銃の電極構成を説明する説明図であり、図12はこの
QPF形電子銃の原理を説明する説明図である。図におい
て、1はステム、2はカソード、3、4は制御電極であ
る第1、第2グリッド、5は第3グリッド、6は第4グ
リッド、7は第5グリッドで、第3から第5グリッドは
それぞれ円筒状電極で構成され、第3グリッド5と第5
グリッド7にはアノード電圧の20〜30%の電圧EF
(以下フォーカス電圧と称す)が印加され、第4グリッ
ド6には第2グリッド4と同電位(カットオフ電圧)E
G2か、フォーカス電圧より低い電圧が印加されることに
より前段レンズ部11を構成する。また、第6グリッド
8にはアノード電圧EBが印加され、第5グリッド7と
第6グリッド8により主レンズ部12を構成する。
ズ形(Quadra Potential Focus 以下、QPF形と称す)電
子銃の電極構成を説明する説明図であり、図12はこの
QPF形電子銃の原理を説明する説明図である。図におい
て、1はステム、2はカソード、3、4は制御電極であ
る第1、第2グリッド、5は第3グリッド、6は第4グ
リッド、7は第5グリッドで、第3から第5グリッドは
それぞれ円筒状電極で構成され、第3グリッド5と第5
グリッド7にはアノード電圧の20〜30%の電圧EF
(以下フォーカス電圧と称す)が印加され、第4グリッ
ド6には第2グリッド4と同電位(カットオフ電圧)E
G2か、フォーカス電圧より低い電圧が印加されることに
より前段レンズ部11を構成する。また、第6グリッド
8にはアノード電圧EBが印加され、第5グリッド7と
第6グリッド8により主レンズ部12を構成する。
【0003】このように構成されたQPF形電子銃の動作
を図12により次に説明する。カソード2から放出され
た電子ビーム101を第1グリッド3、第2グリッド4
により制御し、クロスオーバ13を形成した後、前段レ
ンズ部11のユニポテンシャル形レンズ作用によって予
備集束させ、この予備集束した電子ビームを主レンズ部
12のバイポテンシャルレンズ作用によりスクリーン上
10でフォーカスさせてビームスポットを得ている。
を図12により次に説明する。カソード2から放出され
た電子ビーム101を第1グリッド3、第2グリッド4
により制御し、クロスオーバ13を形成した後、前段レ
ンズ部11のユニポテンシャル形レンズ作用によって予
備集束させ、この予備集束した電子ビームを主レンズ部
12のバイポテンシャルレンズ作用によりスクリーン上
10でフォーカスさせてビームスポットを得ている。
【0004】このような構成のQPF形電子銃の第1グリ
ッド3、第2グリッド4、第3グリッド5の周辺の3極
部14の電位分布(第3グリッドは図示せず)を示した
ものが図13であり、これをレンズ光学系で示したのが
図14である。図14では3極部14に凸レンズ102
−凹レンズ103−凸レンズ104の構成を形成してい
ることが示されている。以後、レンズ光学系で話をすす
めると、形成された凹レンズ103は発散作用を有し、
カソード2から放出された外側ビーム15と内側ビーム
16の仮想物点位置17(主レンズから見た時の物点の
位置で焦点距離に影響する)をほぼ同位置に揃え、なお
かつ電流増加に伴う仮想物点移動を抑えるという効果が
ある。従って、3極部14でのビームの収差を小さくで
き、スクリーン10上でのビームスポット径を小さくで
き、解像度を改善することができた。
ッド3、第2グリッド4、第3グリッド5の周辺の3極
部14の電位分布(第3グリッドは図示せず)を示した
ものが図13であり、これをレンズ光学系で示したのが
図14である。図14では3極部14に凸レンズ102
−凹レンズ103−凸レンズ104の構成を形成してい
ることが示されている。以後、レンズ光学系で話をすす
めると、形成された凹レンズ103は発散作用を有し、
カソード2から放出された外側ビーム15と内側ビーム
16の仮想物点位置17(主レンズから見た時の物点の
位置で焦点距離に影響する)をほぼ同位置に揃え、なお
かつ電流増加に伴う仮想物点移動を抑えるという効果が
ある。従って、3極部14でのビームの収差を小さくで
き、スクリーン10上でのビームスポット径を小さくで
き、解像度を改善することができた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のビームの低電流
域でのビーム軌道を図15に、高電流域でのビーム軌道
を図16に示す。従来のQPF電子銃は以上のように構成
されているので、低電流域では、仮にレンズに収差がな
い理想的な条件下では、1点から出たビームは、1点に
集束される。しかし、実際は低電流域において、主レン
ズ部12が有する球面収差を若干受け、図15に示すよ
うにスクリーン10上でのビーム径が若干増大するのに
対し、電流増加に伴い、主レンズ部12の球面収差が大
きくなり、図16に示すように画面上でのスポットサイ
ズが増大し、解像度の劣化を引き起こすという問題があ
った。このため、従来はこのような主レンズ部12の球
面収差を低減する為に、第2グリッド4の板厚を厚くす
る。または、第3から第5グリッド5、6、7のビーム
通過口径を小さくしたり、第4グリッド6の板厚を厚く
して前段レンズ部11を強くすることにより、偏向中心
位置でのビーム径を小さくすることで対処していた。し
かし、これは仮想物点17の径の増大を引き起こし、そ
の結果像倍率が大きくなり、スクリーン10中央でのビ
ームスポット径が増大し、根本的な改善とはならないと
いう問題があった。
域でのビーム軌道を図15に、高電流域でのビーム軌道
を図16に示す。従来のQPF電子銃は以上のように構成
されているので、低電流域では、仮にレンズに収差がな
い理想的な条件下では、1点から出たビームは、1点に
集束される。しかし、実際は低電流域において、主レン
ズ部12が有する球面収差を若干受け、図15に示すよ
うにスクリーン10上でのビーム径が若干増大するのに
対し、電流増加に伴い、主レンズ部12の球面収差が大
きくなり、図16に示すように画面上でのスポットサイ
ズが増大し、解像度の劣化を引き起こすという問題があ
った。このため、従来はこのような主レンズ部12の球
面収差を低減する為に、第2グリッド4の板厚を厚くす
る。または、第3から第5グリッド5、6、7のビーム
通過口径を小さくしたり、第4グリッド6の板厚を厚く
して前段レンズ部11を強くすることにより、偏向中心
位置でのビーム径を小さくすることで対処していた。し
かし、これは仮想物点17の径の増大を引き起こし、そ
の結果像倍率が大きくなり、スクリーン10中央でのビ
ームスポット径が増大し、根本的な改善とはならないと
いう問題があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、電流増加に伴うスポットサイズ
の増大を低減し、高電流域で良好な解像度を得ると共
に、電流に対するビームスポット径の変化の少ない電子
銃を提供することを目的とするものである。
ためになされたもので、電流増加に伴うスポットサイズ
の増大を低減し、高電流域で良好な解像度を得ると共
に、電流に対するビームスポット径の変化の少ない電子
銃を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る陰極線管
用電子銃は、電子ビームを放出するカソードと上記電子
ビームの通過孔を有する第1、第2の電極とを含む3極
部、該3極部において形成された電子ビームをスクリー
ン上に集束させる主レンズ部とを有する陰極線管用電子
銃であって、電子ビームに発散作用を与えないように上
記第1の電極と第2の電極の電極間隔と第2の電極の厚
みを凸レンズを形成する構成としたことを特徴とするも
のである。
用電子銃は、電子ビームを放出するカソードと上記電子
ビームの通過孔を有する第1、第2の電極とを含む3極
部、該3極部において形成された電子ビームをスクリー
ン上に集束させる主レンズ部とを有する陰極線管用電子
銃であって、電子ビームに発散作用を与えないように上
記第1の電極と第2の電極の電極間隔と第2の電極の厚
みを凸レンズを形成する構成としたことを特徴とするも
のである。
【0008】この発明に係る陰極線管用電子銃は、第2
の電極の厚みを第2の電極の電子ビーム通過孔口径の1
/2以下に薄くし、第1の電極と第2の電極の間隔を第
1、第2の電極の電子ビーム通過孔口径の1/2以下に
狭くしたことを特徴とするものである。
の電極の厚みを第2の電極の電子ビーム通過孔口径の1
/2以下に薄くし、第1の電極と第2の電極の間隔を第
1、第2の電極の電子ビーム通過孔口径の1/2以下に
狭くしたことを特徴とするものである。
【0009】この発明に係る陰極線管用電子銃は、カッ
トオフ状態で、カソード電位と第2の電極の電位差が、
400V以下となるようにしたことを特徴とするもので
ある。
トオフ状態で、カソード電位と第2の電極の電位差が、
400V以下となるようにしたことを特徴とするもので
ある。
【0010】
【作用】この発明における陰極線管用電子銃は、凸レン
ズを形成する構造とすることにより、電子ビームに発散
作用を与えないようにしたものである。
ズを形成する構造とすることにより、電子ビームに発散
作用を与えないようにしたものである。
【0011】この発明における陰極線管用電子銃は、カ
ソード電位と第2の電極の差を400V以下とするよう
にして電子銃の発散角を抑えるようにした。
ソード電位と第2の電極の差を400V以下とするよう
にして電子銃の発散角を抑えるようにした。
【0012】
【実施例】以下において本発明の実施例を図を用いなが
ら詳細に説明する。 実施例1.図1は、本発明に係る陰極線管用電子銃の実
施例を表す電極構成全体図であり、図2はこのような電
極構成により形成されるレンズの全体構成図を示したも
のである。図3は図2で示した3極部14に着目し、そ
の電位分布を示したものであり、これを光学レンズ系で
示したのが図4である。本願発明は図2にも示す通り、
3極部14のレンズ構成を2つの凸レンズ構成(CONVEX
-CONVEX;TWIN-VEX構成と称す)とした構成が特徴であ
る。従来の電子銃は、図14でも述べたとおり、3極部
14に発散作用を有した凹レンズ103が存在するた
め、前段レンズ部11から見たときカソードから出た外
側ビーム15と内側ビーム16の仮想物点位置17がほ
ぼ同位置に揃う。このため、外側ビーム15と内側ビー
ム16とがクロスすることはなく、3極部14での収差
は小さくできるというものであった。
ら詳細に説明する。 実施例1.図1は、本発明に係る陰極線管用電子銃の実
施例を表す電極構成全体図であり、図2はこのような電
極構成により形成されるレンズの全体構成図を示したも
のである。図3は図2で示した3極部14に着目し、そ
の電位分布を示したものであり、これを光学レンズ系で
示したのが図4である。本願発明は図2にも示す通り、
3極部14のレンズ構成を2つの凸レンズ構成(CONVEX
-CONVEX;TWIN-VEX構成と称す)とした構成が特徴であ
る。従来の電子銃は、図14でも述べたとおり、3極部
14に発散作用を有した凹レンズ103が存在するた
め、前段レンズ部11から見たときカソードから出た外
側ビーム15と内側ビーム16の仮想物点位置17がほ
ぼ同位置に揃う。このため、外側ビーム15と内側ビー
ム16とがクロスすることはなく、3極部14での収差
は小さくできるというものであった。
【0013】これに対し、本発明は、図4で示す通り3
極部14で凹レンズ103を形成させないので、カソー
ド2から出た外側ビーム15と内側ビーム16の仮想物
点位置が離れる。すなわち、外側ビームの仮想物点位置
17aの方が、内側ビームの仮想物点位置17bに比べ主
レンズ12に対し遠くなる。特に外側ビームと内側ビー
ムの仮想物点位置17a、17bの差は、カソード2の動
作面積が大きくなる高電流域で顕著に現われる。このた
め、外側ビーム15と内側ビーム16がクロス(図4
中、点18)し、3極部14としては収差が大きくなる
(TWIN-VEX効果と称す)。この3極部14のTWIN-VEX効
果により生じるレンズ収差を利用して、特に中〜高電流
域での主レンズ部12の球面収差を低減することができ
るという原理を示したのが図5、図6である。図5は低
電流域における本発明のビーム軌道を示す説明図であ
り、図6は高電流域における本発明のビーム軌道を示す
説明図である。低電流域では、本発明は3極部14が有
する外側ビームの仮想物点位置17aと内側ビームの仮
想物点位置17bとの差が、主レンズ12の球面収差を
補正する方向に働くが、過補正してしまうため、ビーム
径が従来と同程度またはそれ以下の範囲で増大する。
極部14で凹レンズ103を形成させないので、カソー
ド2から出た外側ビーム15と内側ビーム16の仮想物
点位置が離れる。すなわち、外側ビームの仮想物点位置
17aの方が、内側ビームの仮想物点位置17bに比べ主
レンズ12に対し遠くなる。特に外側ビームと内側ビー
ムの仮想物点位置17a、17bの差は、カソード2の動
作面積が大きくなる高電流域で顕著に現われる。このた
め、外側ビーム15と内側ビーム16がクロス(図4
中、点18)し、3極部14としては収差が大きくなる
(TWIN-VEX効果と称す)。この3極部14のTWIN-VEX効
果により生じるレンズ収差を利用して、特に中〜高電流
域での主レンズ部12の球面収差を低減することができ
るという原理を示したのが図5、図6である。図5は低
電流域における本発明のビーム軌道を示す説明図であ
り、図6は高電流域における本発明のビーム軌道を示す
説明図である。低電流域では、本発明は3極部14が有
する外側ビームの仮想物点位置17aと内側ビームの仮
想物点位置17bとの差が、主レンズ12の球面収差を
補正する方向に働くが、過補正してしまうため、ビーム
径が従来と同程度またはそれ以下の範囲で増大する。
【0014】これに対し、高電流域では、従来例が、主
レンズ12が有する球面収差を大きく受け、スクリーン
10の位置でのビーム径の増大を引き起こすのに対し、
本発明は3極部が有する外側ビームの仮想物点位置17
aと内側ビームの仮想物点位置17bの差が主レンズ部1
2の球面収差を補正し、ビーム径の増大を低減する。こ
れらの効果をまとめたのが図7である。このように3極
部14のレンズ収差(カソードから放出された外側のビ
ームと内側のビームの仮想物点位置の差)を利用して、
特に中〜高電流領域での主レンズの球面収差を低減する
ことが出来る。実際の電子銃における3極部14におい
て、従来のような凹レンズを形成せず、凸レンズ作用の
みをもたせるには、凹レンズが形成されないように、第
1グリッド3と第2グリッド4の電極間隔を狭くすると
ともに、第2グリッド4の板厚を薄く構成することによ
り実現できる。
レンズ12が有する球面収差を大きく受け、スクリーン
10の位置でのビーム径の増大を引き起こすのに対し、
本発明は3極部が有する外側ビームの仮想物点位置17
aと内側ビームの仮想物点位置17bの差が主レンズ部1
2の球面収差を補正し、ビーム径の増大を低減する。こ
れらの効果をまとめたのが図7である。このように3極
部14のレンズ収差(カソードから放出された外側のビ
ームと内側のビームの仮想物点位置の差)を利用して、
特に中〜高電流領域での主レンズの球面収差を低減する
ことが出来る。実際の電子銃における3極部14におい
て、従来のような凹レンズを形成せず、凸レンズ作用の
みをもたせるには、凹レンズが形成されないように、第
1グリッド3と第2グリッド4の電極間隔を狭くすると
ともに、第2グリッド4の板厚を薄く構成することによ
り実現できる。
【0015】また、第2グリッド4と第3グリッド5の
電極間隔が従来程度に広いと、第2グリッド出口にでき
る凸レンズが弱くなり、発散角が大きくなる問題があ
る。そこで、前段レンズ部11の位置をカソード2に近
づけることにより、主レンズ内ビーム径を同等、もしく
は、それ以下にすることができ、画面周辺でのビーム径
の劣化を防ぐことができる。さらに、第2グリッド3と
第3グリッド4との間隔を狭くし、軸上電位勾配を10
KV/mm以上とすることでビームを急激に加速すること
により外側ビームを内側に曲げる効果を大きくすること
によりスクリーン10上のビームスポット径の改善をよ
り効果的に行なうことができる。
電極間隔が従来程度に広いと、第2グリッド出口にでき
る凸レンズが弱くなり、発散角が大きくなる問題があ
る。そこで、前段レンズ部11の位置をカソード2に近
づけることにより、主レンズ内ビーム径を同等、もしく
は、それ以下にすることができ、画面周辺でのビーム径
の劣化を防ぐことができる。さらに、第2グリッド3と
第3グリッド4との間隔を狭くし、軸上電位勾配を10
KV/mm以上とすることでビームを急激に加速すること
により外側ビームを内側に曲げる効果を大きくすること
によりスクリーン10上のビームスポット径の改善をよ
り効果的に行なうことができる。
【0016】具体的には、図8にディメンジョンの一例
を示しているが、第2グリッド4の板厚を第2グリッド
4のビーム通過孔口径の1/2以下に薄くし、第1グリ
ッド3と第2グリッド4の間隔を第1・第2グリッド
3、4のビーム通過孔口径の1/2以下に狭くし、第2
グリッド3と第3グリッド4の間隔を、軸上電位勾配
が、10KV/mm以上にすることによりビームスポット
径の改善のために好ましい効果を得ることができる。こ
のようなディメンジョンを基に、電子ビームの軌道解析
を行い、画面上のスポット径を予測したのが図9であ
る。これにより、中〜高電流域で従来の10%、低電流
域で5%、スクリーン10上でのビームスポット径の改
善が予想されると共に、電流に対するビームスポット径
の変化が小さくなることが予想される。
を示しているが、第2グリッド4の板厚を第2グリッド
4のビーム通過孔口径の1/2以下に薄くし、第1グリ
ッド3と第2グリッド4の間隔を第1・第2グリッド
3、4のビーム通過孔口径の1/2以下に狭くし、第2
グリッド3と第3グリッド4の間隔を、軸上電位勾配
が、10KV/mm以上にすることによりビームスポット
径の改善のために好ましい効果を得ることができる。こ
のようなディメンジョンを基に、電子ビームの軌道解析
を行い、画面上のスポット径を予測したのが図9であ
る。これにより、中〜高電流域で従来の10%、低電流
域で5%、スクリーン10上でのビームスポット径の改
善が予想されると共に、電流に対するビームスポット径
の変化が小さくなることが予想される。
【0017】実施例2.上記実施例1に示した電子銃
は、3極部14に凸レンズ効果のみをもたせるために、
第2グリッド4の板厚を薄く、第1グリッド3と第2グ
リッド4の電極間隔を狭くする必要があった。この時、
第2グリッド4に印加するカットオフ電位が、従来と同
じ(high−G2;700V)であれば、従来と同電
流を得るためには、カソード2と第1グリッド3の間隔
を広げなければならず、ドライブ特性の悪化が予想され
る。また、第2グリッド4の出口に出来る凸レンズの集
束作用を強め、電子ビームの発散角を抑え、TWIN-VEX効
果をもたせるためにも、カットオフ状態でカソード電位
と第2グリッドの電位差が400V以下になるようにす
る。この際のドライブチャートを図10に示す。これに
よると従来と同様のドライブチャートを得られることが
わかる。
は、3極部14に凸レンズ効果のみをもたせるために、
第2グリッド4の板厚を薄く、第1グリッド3と第2グ
リッド4の電極間隔を狭くする必要があった。この時、
第2グリッド4に印加するカットオフ電位が、従来と同
じ(high−G2;700V)であれば、従来と同電
流を得るためには、カソード2と第1グリッド3の間隔
を広げなければならず、ドライブ特性の悪化が予想され
る。また、第2グリッド4の出口に出来る凸レンズの集
束作用を強め、電子ビームの発散角を抑え、TWIN-VEX効
果をもたせるためにも、カットオフ状態でカソード電位
と第2グリッドの電位差が400V以下になるようにす
る。この際のドライブチャートを図10に示す。これに
よると従来と同様のドライブチャートを得られることが
わかる。
【0018】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、電流
増加に伴うスポットサイズの増大を低減し、高電流域で
良好な解像度を得ると共に、電流に対するビームスポッ
ト径の変化の少ない陰極線管用電子銃を得ることができ
る。
増加に伴うスポットサイズの増大を低減し、高電流域で
良好な解像度を得ると共に、電流に対するビームスポッ
ト径の変化の少ない陰極線管用電子銃を得ることができ
る。
【図1】この発明の一実施例を示す陰極線管用電子銃の
電極構成全体図である。
電極構成全体図である。
【図2】図1のレンズの全体構成図である。
【図3】図2で示した3極部の電位分布を示す図であ
る。
る。
【図4】図2で示した3極部を光学レンズ系で示した説
明図である。
明図である。
【図5】この発明により球面収差を低減することができ
るという原理を示す説明図である。。
るという原理を示す説明図である。。
【図6】この発明により球面収差を低減することができ
るという原理を示す説明図である。。
るという原理を示す説明図である。。
【図7】この発明の効果をまとめたまとめ図である。
【図8】ディメンジョンの一例を示す説明図である。
【図9】画面上のスポット径を予測した予測図である。
【図10】ドライブチャートを示すチャート図である。
【図11】従来の電子銃の電極構成を説明する説明図で
ある。
ある。
【図12】従来の電子銃の原理を示す説明図である。
【図13】従来の3極部の電位分布を示す説明図であ
る。
る。
【図14】図13をレンズ光学系で説明した説明図であ
る。
る。
【図15】従来のビームの低電流域でのビーム軌道を示
す図である。
す図である。
【図16】従来のビームの高電流域でのビーム軌道を示
す図である。
す図である。
3 第1グリッド 4 第2グリッド 14 3極部
Claims (3)
- 【請求項1】 電子ビームを放出するカソードと上記電
子ビームの通過孔を有する第1、第2の電極とを含む3
極部、該3極部において形成された電子ビームをスクリ
ーン上に集束させる主レンズ部とを有する陰極線管用電
子銃において、電子ビームに発散作用を与えないように
上記第1の電極と第2の電極の電極間隔と第2の電極の
厚みを凸レンズを形成する構成としたことを特徴とする
陰極線管用電子銃。 - 【請求項2】 請求項1において、第2の電極の厚みを
第2の電極の電子ビーム通過孔口径の1/2以下に薄く
し、第1の電極と第2の電極の間隔を第1、第2の電極
の電子ビーム通過孔口径の1/2以下に狭くしたことを
特徴とする陰極線管用電子銃。 - 【請求項3】 請求項1において、カットオフ状態で、
カソード電位と第2の電極の電位差が、400V以下と
なるようにしたことを特徴とする陰極線管用電子銃。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
JP5240063A JPH0794116A (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 陰極線管用電子銃 |
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JP5240063A JPH0794116A (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 陰極線管用電子銃 |
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