JPWO2002040751A1 - 目的膜の製造方法及びそれによって得られた目的膜並びに複層構造物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、結晶性の良い目的膜を低コストで製造できる方法を提供するものである。この方法においては、シリコン単結晶からなる基板(1)の上面に、中間層(2)をエピタキシャル成長させる。中間層(2)としては、例えばシリサイド(MSix)である。ついで、中間層(2)の上面に、目的膜(3)をエピタキシャル成長させる。目的膜(3)としては、例えば、太陽電池となるシリコン結晶である。ついで、中間層(2)をエッチングにより除去する。これにより、目的膜(3)を基板から取り外すことができる。本発明により、結晶性の良い薄膜を低コストで製造することができ、各種のデバイス製造における利用が期待できる。
Description
技術分野
本発明は、例えば太陽電池に使用できる、結晶性の良い目的膜を製造する方法に関するものである。
背景技術
従来から、結晶性の良い薄膜を作製するための技術はいくつか存在する。しかしながら、いずれも、コストの面で改善すべき余地が大きい。
例えば、太陽電池となる結晶薄膜を作製するための技術の一つとして、ゾーンメルト法が知られている。この方法では、まず、単結晶シリコン基板上にSiO2を介してシリコン膜を作る。ついで、シリコンの融点(1410℃)近傍で溶融・再結晶化をして、シリコン膜の結晶性を向上させる。ついで、SiO2をエッチングにて除去して、シリコン薄膜を単離し、単結晶シリコン基板を回収する。しかしながら、このプロセスは、高温を用いるため、高価な単結晶基板が劣化し、数回しか使用できない。また、製造工程がかなり複雑になる。
太陽電池による大規模発電は、次世代クリーンエネルギーシステムとして期待されている。結晶シリコン太陽電池を低コストで製造することができれば、太陽電池の普及に貢献できるものと考えられる。
また、太陽電池に限らず、結晶性の良い薄膜を低コストで製造することができれば、各種のデバイス製造における利用が期待できる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、結晶性の良い目的膜を低コストで製造できる方法を提供することを目的としている。
発明の開示
請求項1記載の目的膜の製造方法は、下記のステップを含む。
(1)結晶性の良い基板の表面に中間層をエピタキシャル成長させるステップ、(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ。
請求項2記載の目的膜の製造方法は、下記のステップを含む。
(1)結晶性の良い基板の表面に中間層をエピタキシャル成長させるステップ、(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ、
(3)前記目的膜を成長させた後、前記中間層をエッチングにより除去するステップ。
請求項3記載の目的膜の製造方法は、請求項1または2に記載のものにおいて、前記基板を単結晶としている。
請求項4記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のものにおいて、前記基板を、シリコンにより構成されたものとしている。
請求項5記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のものにおいて、前記中間層を、シリサイドにより構成されたものとしている。
請求項6記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のものにおいて、前記中間層を、他元素がドープされたシリコンにより構成されたものとしている。
請求項7記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のものにおいて、前記中間層を、金属により構成されたものとしている。
請求項8記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のものにおいて、前記中間層を、半導体(化合物半導体を含む。)により構成されたものとしている。
請求項9記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜8のいずれか1項に記載のものにおいて、前記目的膜を、シリコンにより構成されたものとしている。
請求項10記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜9のいずれか1項に記載のものにおいて、前記目的膜を、太陽電池となるように構成している。
請求項11記載の目的膜の製造方法は、下記のステップを含むものとなっている。
(1)結晶性の良い基板の表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ。
請求項12記載の目的膜の製造方法は、下記のステップを含むものとなっている。
(1)結晶性の良い基板の表面に、前記基板との間で実質的に連続した結晶構造を有する中間層を作るステップ、
(2)前記中間層の表面に、前記中間層との間で実質的に連続した結晶構造を有する目的膜を作るステップ。
このような、実質的に連続した結晶構造は、例えば、ヘテロまたはホモエピタキシィを用いて得ることができる。それ以外にも、例えば、基板表面(または中間層表面)に不純物をドープし、アニールによって結晶構造を修復するといった方法によっても得ることができる。この場合は、一般的に、不純物がドープされた層を中間層(または目的膜)とすることになる。
請求項13記載の目的膜の製造方法は、請求項4記載の目的膜の製造方法であって、前記中間層はシリサイドにより構成されており、前記シリサイドの中間層をエピタキシャル成長させるステップには、下記のステップが含まれているものである。
(1)前記基板の表面に、前記基板とは異なる金属元素の層を堆積させるステップ、
(2)ついで、前記金属元素の層と前記基板とを固相拡散させることで、前記基板の表面にエピタキシャル成長した前記シリサイドの中間層を得るステップ。
請求項14記載の目的膜の製造方法は、請求項4記載の目的膜の製造方法であって、前記中間層はシリサイドにより構成されており、前記シリサイドの中間層をエピタキシャル成長させるステップには、下記のステップが含まれているものである。
(1)前記基板の表面に、前記基板とは異なる組成の第1層を堆積させるステップ、
(2)ついで、前記第1層の表面に、前記第1層とは異なる組成でかつ金属元素の第2層を堆積させるステップ、
(3)ついで、前記第2層と前記基板とを、前記第1層を通して固相拡散させることで、前記基板の表面にエピタキシャル成長した前記シリサイドの中間層を得るステップ。
請求項15記載の目的膜の製造方法は、請求項13または14記載の目的膜の製造方法であって、前記シリサイドの中間層を得るステップには、下記のステップがさらに含まれているものである。
前記基板の表面にエピタキシャル成長した前記シリサイドの中間層を得るステップの後、前記中間膜の表面に残留した、前記金属元素を含む層を除去することにより、前記中間層の表面を露出させるステップ。
請求項16記載の目的膜の製造方法は、請求項15記載の方法において、前記金属元素を含む層を除去する方法がエッチングとされているものである。
請求項17記載の目的膜の製造方法は、下記のステップを含んでいる。
(1)結晶性の良い基板の表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ、
(3)前記目的膜の表面に支持体を取り付けるステップ。
請求項18記載の目的膜の製造方法は、請求項17記載のものにおいて、前記支持体の組成はガラスを含んでいる構成となっている。
請求項19記載の目的膜の製造方法は、請求項17または18記載の製造方法により支持体を目的膜の表面に取り付けた後、前記中間層をエッチングにより除去するステップをさらに備えた構成となっている。
請求項20記載の目的膜の製造方法は、下記のステップを含んでいる。
(1)結晶性の良い基板における、凹凸形状を有する表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ。
請求項21記載の目的膜の製造方法は、請求項20記載の製造方法により目的膜をエピタキシャル成長させた後、前記中間層をエッチングにより除去するステップをさらに備えたものである。
請求項22記載の目的膜の製造方法は、貫通穴を有し、かつ、前記貫通穴の一端が前記基板の表面に面しており、かつ、前記貫通穴の他端が前記表面以外の部分に面している基板を用いており、さらに、下記のステップを含むものである。
(1)前記基板の表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ。
請求項23記載の目的膜の製造方法は、請求項22記載の製造方法により目的膜をエピタキシャル成長させた後、前記貫通穴からエッチング用の媒質を導入し、前記媒質により中間層を除去するステップをさらに備えたものである。
請求項24記載の目的膜の製造方法は、貫通穴を有し、かつ、前記貫通穴の一端が前記基板の表面に面しており、かつ、前記貫通穴の他端が前記表面以外の部分に面している基板を用いており、前記基板は、その表面に凹凸形状を有しており、さらに下記のステップを含むものである。
(1)結晶性の良い基板における、前記凹凸形状を有する表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ、
(3)前記目的膜の表面に支持体を取り付けるステップ。
請求項25記載の目的膜の製造方法は、請求項24記載の製造方法により支持体を目的膜の表面に取り付けた後、前記貫通穴からエッチング用の媒質を導入し、前記媒質により中間層を除去するステップをさらに備えた構成となっている。
請求項26記載の目的膜は、請求項1〜25記載の製造方法により製造されたものである。
請求項27記載の複層構造物は、結晶性の良い基板と、前記基板の表面にエピタキシャル成長した中間層と、前記中間層の表面にエピタキシャル成長した目的膜とを備えたものである。
請求項28記載の複層構造物は、結晶性の良い基板と、前記基板の表面に形成され、かつ、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層と、前記中間層の表面にエピタキシャル成長した目的膜とを備えたものである。
請求項29記載の複層構造物は、結晶性の良い基板と、前記基板の表面に形成され、かつ、前記基板との間で実質的に連続した結晶構造を有する中間層と、前記中間層の表面に形成され、かつ、前記中間層との間で実質的に連続した結晶構造を有する目的膜とを備えたものである。
請求項30記載の複層構造物は、請求項27〜29記載の複層構造物において、前記目的膜の表面には支持体が取り付けられているものである。
請求項31記載の複層構造物は、請求項30記載のものにおいて、前記支持体の組成を、ガラスを含んだものとしている。
請求項32記載の複層構造物は、請求項27〜29記載の複層構造物において、前記基板と前記中間層と前記目的膜とに、互いに実質的に相似形である凹凸形状を形成したものである。
請求項33記載の複層構造物は、請求項27〜29記載の複層構造物において、前記基板は、貫通穴を有し、かつ、前記貫通穴の一端が前記基板の表面に面しており、かつ、前記貫通穴の他端が前記表面以外の部分に面している構成となっている。
請求項34記載の複層構造物は、請求項27〜33のいずれか1項記載のものにおいて、前記基板および/または前記目的膜をシリコンにより構成したものである。
発明を実施するための最良の形態
本発明の第1実施形態に係る目的膜の製造方法を、図1を参照しながら以下に説明する。
まず、図1(a)に示される基板1を準備する。この基板1としては、例えば、単結晶シリコンを用いることができる。単結晶に限らず、結晶性が良いもの(例えば、目的膜3(後述)の厚さに対して結晶粒径が10倍以上のもの)であれば、利用可能である。また、その材質としては、純粋なシリコンに限らず不純物を含んでいても良く、また、ゲルマニウム等の半導体、ガリウム砒素等の化合物半導体、水晶等の酸化物、銅等の金属、有機高分子等を材質として用いていても良い。要は、後述する中間層2を基板1の表面にエピタキシャル成長させることができる組成であればよい。基板1は、後述する中間層2をエピタキシャル成長させるための平坦な表面(図1では上面)を有している。
ついで、図1(b)に示されるように、基板1の表面に、中間層2をエピタキシャル成長させる。中間層2の厚さとしては、限定されないが、例えば、1μm以下とされている。中間層2の材質としては、この第1実施形態では、シリサイドが使用されている。シリサイドは、シリコンとそれよりも電気的に陽性な元素との2元化合物である。特にシリコンと金属元素との化合物を指すことが多く、そのときはMSix(M:金属)で表される。シリサイドの具体例としては、例えば、NiSi2,CoSi2,Pd2Siである。シリサイドは、多くの場合、希酸で加水分解され、シラン・水素などを発生する。中間層2としては、エッチングにより除去可能なものが望ましい。
中間層2をエピタキシャル成長させる技術としては、例えば、気相成長や固相成長を利用できる。エピタキシャル成長の具体的な方法は、種々のものが考えられる。例えば、固相成長の場合は、
(a)スパッタにより金属を基板1の表面に成膜し、その後のアニールにより固相拡散させることでシリサイドをエピタキシャル成長させる方法、
(b)スパッタにより高温で金属を成膜することで、固相拡散を同時に起こさせ、これにより、シリサイドをエピタキシャル成長させる方法、
(c)金属とシリコンとをスパッタにより同時成膜し、その後アニールすることで、シリサイドをエピタキシャル成長させる方法、
(d)金属とシリコンとを高温でスパッタにより同時成膜することで、シリサイドをエピタキシャル成長させる方法、
などが考えられる。
シリコンの基板1にシリサイドの中間層2をエピタキシャル成長させた場合は、ヘテロエピタキシャル構造ということになる。
なお、図1における中間層2中の線は、結晶粒界を模式的に示したものである。このように、エピタキシャル成長では、理想的には単結晶を形成するが、現実的には結晶粒径の比較的大きい多結晶(非単結晶)となることが多い。
ついで、図1(c)に示されるように、中間層2の表面(図1における上面)に、目的膜3をエピタキシャル成長させる。これにより、3層構造の構造体(中間体)を得ることができる。このようにして得た目的膜3は、中間層2に対してヘテロエピタキシャル構造となる。目的膜3としては、例えば、p型不純物を含んだ結晶シリコンである。目的膜の厚さは、例えば約10μm〜100μmであるが、その厚さや形状は全く限定されない。目的膜の組成としては、他に、例えば、高純度結晶シリコン、n型不純物を含んだ結晶シリコンが可能である。
エピタキシャル成長の方法としては、いろいろなものが考えられる。例えば、気相エピタキシャル成長であれば、シラン系ガスやクロロシラン系ガスを用いたCVD法による実施が可能である。
ついで、目的膜3に対してn型不純物を所定の深さだけ拡散させることにより、目的膜3にpn接合を作ることができる。このようにすれば、目的膜3は、太陽電池としての構成になる。太陽電池となる構成としては、これ以外にも、ショットキー接合を用いたものでもよく、構成は任意である。
ついで、図1(d)に示されるように、中間層2をエッチングにより除去する。エッチングの方法としては、中間層2を除去できるものであればよい。例えば、中間層2がシリサイドであれば、フッ酸の使用による液相エッチングや、塩化水素ガスによる気相エッチングが可能である。つまり、エッチング用の媒質は任意である。
このようにして目的膜3を製造することにより、次の利点がある。
(1)エピタキシャル成長によって目的膜3を得ているので、目的膜3の結晶性を良好にすることができる。具体的には、(a)膜厚方向に単結晶で、(b)粒径が大きい(例えば、結晶粒径が膜厚の10倍以上の)目的膜3を得ることが可能である。このような目的膜3を太陽電池として使用すれば、単結晶太陽電池に近い発電効率を期待することができる。
(2)エピタキシャル成長を利用しているので、基板1と中間層2との間、および、中間層2と目的膜3との間は、結晶方位が実質的に等しい結晶構造(すなわち実質的に連続した結晶構造)となる。したがって、基板1の結晶構造情報を目的膜3にコピーすることができる。このため、目的膜3の結晶粒径、結晶粒界、結晶方位、結晶欠陥等の結晶構造を制御することが容易となり、その特性を向上させることができる。これにより、得られる目的膜3の利用価値を高めることができる。
(3)気相や固相のエピタキシャル成長は、比較的低温(660℃〜1200℃程度と考えられる)で行うことができる。したがって、本実施形態の方法は、全体として、比較的低温(例えば1200℃以下)で行うことが可能である。従来のゾーンメルト法では、高温を使用するために基板が劣化するという問題を生じていた。これに対して、本実施形態では、基板の劣化が少なく、繰り返して使用できる回数を大幅に増やすことが可能になる。したがって、目的膜3の製造コストを引き下げることが可能になる。
(4)中間層2をエッチングにより除去できるので、目的膜3を基板1から単離させる作業が容易である。
(5)本実施形態では、目的膜3を得た後は、中間層2の性質を利用する必要がない。このため、電気的性質や磁気的性質などに制約されることなく、種々の材質を中間層2として使用することが可能になる。このため、エッチングやエピタキシャル成長のために好適な材料を中間層2として選択することが容易となる。
次に、本発明の第2実施形態に係る目的膜の製造方法を、図2を参照しながら以下に説明する。本実施形態の説明においては、第1実施形態と実質的に同じ構成については、同一符号を付すことによって説明を省略する。
第2実施形態の製造方法においても、第1実施形態と同様に、基板1の表面に中間層20をエピタキシャル成長させる(図2(b))。または、ドーピングを利用する後述の方法により、中間層20を得る。これにより、基板1の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層20を形成する。ここで、第2実施形態の製造方法においては、中間層20として、結晶シリコン(多結晶でもよい)が用いられている点で、第1実施形態のものと相違する。結晶シリコンとしては、不純物(p型、n型、その他の不純物を含む)がヘビードープされたものが望ましい。そのようにすると、エッチングによって中間層20を容易に除去することが可能になる。用いられる不純物とその濃度は、例えば、ホウ素1018〜1021原子/cm3、リン1018〜1021原子/cm3、酸素1018〜1021原子/cm3、アルミニウム1018〜1021原子/cm3、ナトリウム1016〜1021原子/cm3、ニッケル1016〜1021原子/cm3、銅1016〜1021原子/cm3である。
中間層20を得る方法としては、例えば、次の方法がある。
(a)例えば単結晶シリコンからなる基板1の表面に、他元素をドーピングし、アニールする。これにより、基板1の表面に中間層20(他元素がドープされた部分)を得ることができる。この構成は、エピタキシャル成長を利用しているとは言い難いが、実質的に連続した結晶構造または結晶方位関係を有していることにはなる。
(b)単結晶シリコン基板1の上に中間層20となるシリコンを成膜する際に、短時間、他元素を同時析出させる。これにより、他元素が含まれた薄い中間層20を基板1の表面に形成することができる。
(c)例えば単結晶シリコンからなる基板1の表面に、他元素を堆積する。堆積方法の例としては、他元素を気相で基板1の表面に供給して、他元素からなる層を形成するものがある。他元素の例としては、金属元素(例えばNiやCo)である。ついで、アニールを行う。アニール方法としては、急速熱アニール(RTA)が望ましい。アニールにより、他元素の層と基板とを固相拡散させることができる。これにより、基板1の表面に、他元素がドープされた中間層20を得ることができる。ここで、中間層20は、基板1の表面にエピタキシャル成長したものとなっている。また、ここで、中間層20の表面に、他元素の不要な層が残留した場合には、エッチングなどの任意の手段により除去すればよい。これにより、中間層20の表面を露出させることができる。
中間層20を得た後、その上に、第1実施形態と同様に、目的膜3をエピタキシャル成長させる(図2(c))。
その後、第1実施形態と同様に、中間層20をエッチングにより除去する。エッチングの方法としては、例えば、中間層20が不純物を含んだ結晶シリコンであれば、フッ酸、硝酸、酢酸の混合溶液による液相エッチングなどが可能である。
第2実施形態の製造方法によれば、シリコン基板1の上に成長させられた中間層20および、その上に成長させられた目的膜3は、ホモエピタキシャル構造となる。このため、ヘテロエピタキシィを用いる場合に比較して、成膜作業が容易になるという利点がある。他の利点は、第1実施形態のものと同様である。
なお、第2実施形態の製造方法において、中間層20を得る方法は、図9に示される方法であっても良い。この方法においては、まず、基板1の表面に、基板とは異なる組成により構成された第1層(例えばTiからなる層)21を堆積させる(図9(a)(b))。ここで、第1層は、シリサイドの成長制御のために設けられるものである。よって、第1層の組成としては、金属元素に限らず、酸化物(例えばSiO2)であってもよい。要するに、成長制御が実現できる組成であればよい。ついで、第1層21の表面に、第1層21とは異なる組成であり、かつ金属元素(例えばCo)から構成された第2層22を堆積させる(図9(c))。ついで、第2層22と基板1とを、第1層21を通して固相拡散させる。これにより、基板1の表面にエピタキシャル成長したシリサイドの中間層20を得ることができる(図9(d))。中間層20の組成は、例えば、CoSi2である。この場合、中間層20表面に、Co−Ti−Si−Oの組成(金属元素を含む組成の層)である部分が存在する。この部分は、第2実施形態と同様に、エッチングなどの任意の手段により除去することが望ましい。これにより、中間層20の表面を露出させることができる。その後、前記第2実施形態と同様にして、目的膜3を得ることができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る目的膜の製造方法を、図10を参照しながら以下に説明する。本実施形態の説明においては、第1実施形態と実質的に同じ構成については、同一符号を付すことによって説明を省略する。
まず、基板1を用意する(図10(a))。ついで、基板1の表面に、凹凸形状のパターン1aを形成する(図10(b))。さらに、基板1に、貫通穴1bを形成する。貫通穴1bは、その一端が基板1の表面に面しており、他端が前記表面以外の部分(図示の例では裏面)に面している。図示の例では、貫通穴1bは、基板1の厚さ方向に貫通させられている。基板1の表面に形成される凹凸形状は、「後述の方法により目的膜3を成長させたときに、目的膜3に形成される凹凸形状が、所望の形状(例えば太陽電池としての光閉じこめ効果を発揮できる形状)となる」ように設定することが好ましい。パターン1aおよび貫通穴1bの形成方法としては、異方性エッチングによる方法や、フォトリソグラフィによる方法や、機械的加工による方法が可能である。
ついで、基板1の表面に中間層20を形成する(図10(c))。形成方法としては、第2実施形態と同様の方法、すなわち、エピタキシャル成長やドーピングを用いた方法を用いることができる。これにより、基板1と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層20を得ることができる。また、中間層20に代えて、第1実施形態で説明した中間層2を用いても良い。中間層20の表面には、基板1の表面に形成された凹凸形状に沿った凹凸形状が形成される。
中間層20を得た後、その表面に、第1実施形態と同様に、目的膜3をエピタキシャル成長させる(図10(c))。本実施形態によれば、中間層20を介して、目的膜3の表裏に、基板1の凹凸形状と実質的に相似形な(より具体的にはほぼ同一な)凹凸形状を持つパターン3aを形成することができる。これにより、本実施形態によれば、目的膜3を太陽電池として用いたときに、凹凸形状を利用して、光の閉じこめ効果を得ることが可能となる。すると、発光効率の向上が可能となるという利点がある。
ついで、好ましくは、目的膜3を太陽電池のセルとして用いるための工程を複数行う。この工程としては、例えば、元素ドープによるpn接合形成、表面不活性化処理、反射防止コーティング、金属配線である。
ついで、目的膜3の表面に支持体4を取り付ける。取付方法の例としては、(1)目的膜3と支持体4とを、エポキシ樹脂等の接着剤を用いて貼り合わせる方法、(2)流動状態とされたガラス素材を目的膜3の表面に載せ、その後固化させる方法、がある。これにより、ガラスにより構成された支持体4を目的膜3に取り付けることができる。
その後、中間層20をエッチングにより除去する。ここで、本実施形態では、貫通穴1bの他端から一端に向けて、エッチング用の媒質(例えばエッチング用のガス)を導入することができる。これにより、貫通穴1bの一端側に位置する中間層20にエッチング媒質を容易にかつ効率的に接触させることができる。したがって、本実施形態では、中間層20のエッチングを効率的に行うことができるという利点がある。
第3実施形態の製造方法によれば、中間層20を除去した後の目的膜3に支持体4が取り付けられているので、目的膜3が変形しやすい薄膜状であっても、そのハンドリングが容易となるという利点がある。他の構成および利点は、第1実施形態のものと同様である。
なお、上記各実施形態においては、中間層をシリサイドまたは不純物シリコンから構成したが、これに限らず、例えば、金属、または、不純物シリコン以外の半導体(化合物半導体を含む)から構成しても良い。要するに、中間層としては、エッチングによる除去が可能であるものを用いることが望ましい。ここで、金属とは、例えば銅である。半導体とは、例えばゲルマニウムである。化合物半導体とは、例えば窒化ガリウムである。金属または半導体の中間層を得る方法としては、例えば、次のものがある。
(a)単結晶シリコンの基板1の上に、スパッタ法によって金属、半導体(化合物半導体でもよい)を成膜すると、エピタキシャル金属層、エピタキシャル半導体層、もしくはエピタキシャル化合物半導体層が直接に形成される。この金属層、半導体層、もしくは化合物半導体層を中間層とする。
(b)単結晶シリコンの基板1の上に、スパッタ法によって金属、半導体(化合物半導体でもよい)を成膜し、アニールすると、エピタキシャル金属層、エピタキシャル半導体層、もしくはエピタキシャル化合物半導体層が形成される。この金属層、半導体層、もしくは化合物半導体層を中間層とする。
[実施例1]
次に、前記実施形態の製造方法を用いた実施例1を説明する。
まず、マグネトロンスパッタ法により、単結晶シリコン基板上に、TiとCoを成膜し、Co/Ti/Si基板の3層構造を作製した。この3層構造体を急速熱アニールすることで、Ti層を介してCoをSi基板へ拡散させた。これにより、
Co−Ti−Si−O/CoSi2/Si基板
のヘテロエピタキシャル構造を作製した。
次に、表面に形成されたCo−Ti−Si−Oの化合物層を、化学的にエッチング除去した。これにより、
CoSi2/Si基板
を得た。この基板の上にSiをエピタキシャル成長させ、三層エピタキシャル構造を得てから、中間層CoSi2をエッチングすることで、Siの目的膜を得ることができる。
この実験において、CoSi2/Si基板のエピタキシャル成長が確認された条件を、表1に記す。表1の備考欄には、エピタキシャル成長が実現可能と思われる条件を記す。
本実験において、エピタキシャル成長していることの確認は、X線回折(XRD)法で行った。その結果を、図3〜図7に示す。図3〜図5は、Co/Ti/(100)Si構造の3層基板をアニールしたものについてのXRDの結果である。図6〜図7は、Co/Ti/(111)Si構造の3層基板をアニールしたものについてのXRDの結果である。図3〜図5では、33°と34°付近にある鋭いピークが、それぞれ基板のSi(200),CoSi2のエピタキシャルピーク(200)であり、図6〜図7では、28°と29°付近にある鋭いピークが、それぞれ基板のSi(111),CoSi2のエピタキシャルピーク(111)である。したがって、表1の多くの条件下でエピタキシャル成長が確認されていることが分かる。
図3〜図5に基づいて、エピタキシャル成長の条件を温度条件ごとにまとめてみると、以下の表2のようになる。
上記表において○は実現したこと、×は実現しないことを示す。
表2から分かるように、100℃温度が下がる毎に、成長に必要な時間は10倍になった。また、Co膜厚が3倍になると、必要な時間は10倍になった。ただし、600℃や、Co層厚が100nmでは、長時間アニールしてもエピタキシャル成長しないという結果が得られた。
さらに、膜構造を電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)により観察した結果を、図8に示す。CoとCoSi2の密度はそれぞれ8.788g/cm3,4.954g/cm3なので、シリサイド化によりCo膜厚の3.47倍のCoSi2が形成された。図2によれば、10nmのCo層から、約30nmのCoSi2の連続層が形成されていることが分かる。ここで、成膜条件は、Si(100)基板、Co10nm、RTA温度800℃、RTA保持時間10sである。
また、膜構造をTEMにより観察した結果を、図11に示す。基板1と中間層20とが実質的に連続した結晶方位関係(つまりエピタキシャル構造)となってたことが確認できた。
[実施例2]
次に、前記実施形態の製造方法を用いた実施例2を説明する。この実施例においては、基板温度400〜800℃において、スパッタ法にて、単結晶Siからなる基板1の表面にCo(中間層2)を10〜30nm成膜した。その後、Si(目的膜3)を30〜200nm成膜した。この連続成膜により、Si/CoSi2/Si基板の三層ヘテロエピタキシャル構造を作製した。ここで中間層としてのCoは、拡散によりCoSi2となっている。すなわち、本発明では、中間層組成が工程中で変化する場合を含んでいる。
本実施形態および実施例の記載は単なる実施の一例に過ぎず、本発明に必須の構成を示したものではない。本発明の構成は、本発明の趣旨を達成できれば、前記以外の任意のものとすることができる。例えば、目的膜3の結晶性を過度に劣化させなければ、基板1と中間層2と目的膜3との、それぞれの間に、介在物があってもよい。
産業上の利用可能性
本発明によれば、結晶性の良い目的膜を低コストで製造できる方法を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1実施形態に係る目的膜の製造方法を説明するための説明図であって、断面図に相当する図である。
図2は、本発明の第2実施形態に係る目的膜の製造方法を説明するための説明図であって、断面図に相当する図である。
図3は、本発明の実施例1を説明するためのグラフである。各分図における横軸は回折角度を示し、縦軸はX線強度を示している。各分図をまとめた横軸は、Coの膜厚を示し、縦軸は、アニール温度(600〜700℃)を示している。
図4は、本発明の実施例1を説明するためのグラフである。各分図における横軸は回折角度を示し、縦軸はX線強度を示している。各分図をまとめた横軸は、Coの膜厚を示し、縦軸は、アニール温度(800〜900℃)を示している。
図5は、本発明の実施例1を説明するためのグラフである。各分図における横軸は回折角度を示し、縦軸はX線強度を示している。各分図をまとめた横軸は、Coの膜厚を示し、縦軸は、アニール温度(1000〜1100℃)を示している。
図6は、本発明の実施例1を説明するためのグラフである。各分図における横軸は回折角度を示し、縦軸はX線強度を示している。各分図をまとめた横軸は、Coの膜厚を示し、縦軸は、アニール温度(700〜800℃)を示している。
図7は、本発明の実施例1を説明するためのグラフである。各分図における横軸は回折角度を示し、縦軸はX線強度を示している。各分図をまとめた横軸は、Coの膜厚を示し、縦軸は、アニール温度(900〜1000℃)を示している。
図8は、本発明の実施例1を説明するための図であり、エピタキシャル成長したCoSi2/Si(100)基板のFE−SEM像を示している。同図(a)は断面像であり、上部約30nmがCoSi2層である。ここでは、シリサイド化により、元のCo膜厚に対して3倍の厚さのCoSi2が連続層を形成している。同図(b)は平面像であり、Co−Ti−Si−O層が見えていると考えられ、若干の凹凸が見られる。
図9は、本発明の第2実施形態に係る目的膜の製造方法の変形例を説明するための説明図であって、断面図に相当する図である。
図10は、本発明の第3実施形態に係る目的膜の製造方法を説明するための説明図であって、断面図に相当する図である。
図11は、本発明の実施例1を説明するための図であり、エピタキシャル成長したCoSi2/Si(100)基板のTEM像を示している。
図12は、本発明の実施例2を説明するための図であり、(100)Si基板上にエピタキシャル成長したCoSi2(中間層)およびSi単結晶(目的膜)のTEM像を示している。
本発明は、例えば太陽電池に使用できる、結晶性の良い目的膜を製造する方法に関するものである。
背景技術
従来から、結晶性の良い薄膜を作製するための技術はいくつか存在する。しかしながら、いずれも、コストの面で改善すべき余地が大きい。
例えば、太陽電池となる結晶薄膜を作製するための技術の一つとして、ゾーンメルト法が知られている。この方法では、まず、単結晶シリコン基板上にSiO2を介してシリコン膜を作る。ついで、シリコンの融点(1410℃)近傍で溶融・再結晶化をして、シリコン膜の結晶性を向上させる。ついで、SiO2をエッチングにて除去して、シリコン薄膜を単離し、単結晶シリコン基板を回収する。しかしながら、このプロセスは、高温を用いるため、高価な単結晶基板が劣化し、数回しか使用できない。また、製造工程がかなり複雑になる。
太陽電池による大規模発電は、次世代クリーンエネルギーシステムとして期待されている。結晶シリコン太陽電池を低コストで製造することができれば、太陽電池の普及に貢献できるものと考えられる。
また、太陽電池に限らず、結晶性の良い薄膜を低コストで製造することができれば、各種のデバイス製造における利用が期待できる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、結晶性の良い目的膜を低コストで製造できる方法を提供することを目的としている。
発明の開示
請求項1記載の目的膜の製造方法は、下記のステップを含む。
(1)結晶性の良い基板の表面に中間層をエピタキシャル成長させるステップ、(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ。
請求項2記載の目的膜の製造方法は、下記のステップを含む。
(1)結晶性の良い基板の表面に中間層をエピタキシャル成長させるステップ、(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ、
(3)前記目的膜を成長させた後、前記中間層をエッチングにより除去するステップ。
請求項3記載の目的膜の製造方法は、請求項1または2に記載のものにおいて、前記基板を単結晶としている。
請求項4記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のものにおいて、前記基板を、シリコンにより構成されたものとしている。
請求項5記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のものにおいて、前記中間層を、シリサイドにより構成されたものとしている。
請求項6記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のものにおいて、前記中間層を、他元素がドープされたシリコンにより構成されたものとしている。
請求項7記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のものにおいて、前記中間層を、金属により構成されたものとしている。
請求項8記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のものにおいて、前記中間層を、半導体(化合物半導体を含む。)により構成されたものとしている。
請求項9記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜8のいずれか1項に記載のものにおいて、前記目的膜を、シリコンにより構成されたものとしている。
請求項10記載の目的膜の製造方法は、請求項1〜9のいずれか1項に記載のものにおいて、前記目的膜を、太陽電池となるように構成している。
請求項11記載の目的膜の製造方法は、下記のステップを含むものとなっている。
(1)結晶性の良い基板の表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ。
請求項12記載の目的膜の製造方法は、下記のステップを含むものとなっている。
(1)結晶性の良い基板の表面に、前記基板との間で実質的に連続した結晶構造を有する中間層を作るステップ、
(2)前記中間層の表面に、前記中間層との間で実質的に連続した結晶構造を有する目的膜を作るステップ。
このような、実質的に連続した結晶構造は、例えば、ヘテロまたはホモエピタキシィを用いて得ることができる。それ以外にも、例えば、基板表面(または中間層表面)に不純物をドープし、アニールによって結晶構造を修復するといった方法によっても得ることができる。この場合は、一般的に、不純物がドープされた層を中間層(または目的膜)とすることになる。
請求項13記載の目的膜の製造方法は、請求項4記載の目的膜の製造方法であって、前記中間層はシリサイドにより構成されており、前記シリサイドの中間層をエピタキシャル成長させるステップには、下記のステップが含まれているものである。
(1)前記基板の表面に、前記基板とは異なる金属元素の層を堆積させるステップ、
(2)ついで、前記金属元素の層と前記基板とを固相拡散させることで、前記基板の表面にエピタキシャル成長した前記シリサイドの中間層を得るステップ。
請求項14記載の目的膜の製造方法は、請求項4記載の目的膜の製造方法であって、前記中間層はシリサイドにより構成されており、前記シリサイドの中間層をエピタキシャル成長させるステップには、下記のステップが含まれているものである。
(1)前記基板の表面に、前記基板とは異なる組成の第1層を堆積させるステップ、
(2)ついで、前記第1層の表面に、前記第1層とは異なる組成でかつ金属元素の第2層を堆積させるステップ、
(3)ついで、前記第2層と前記基板とを、前記第1層を通して固相拡散させることで、前記基板の表面にエピタキシャル成長した前記シリサイドの中間層を得るステップ。
請求項15記載の目的膜の製造方法は、請求項13または14記載の目的膜の製造方法であって、前記シリサイドの中間層を得るステップには、下記のステップがさらに含まれているものである。
前記基板の表面にエピタキシャル成長した前記シリサイドの中間層を得るステップの後、前記中間膜の表面に残留した、前記金属元素を含む層を除去することにより、前記中間層の表面を露出させるステップ。
請求項16記載の目的膜の製造方法は、請求項15記載の方法において、前記金属元素を含む層を除去する方法がエッチングとされているものである。
請求項17記載の目的膜の製造方法は、下記のステップを含んでいる。
(1)結晶性の良い基板の表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ、
(3)前記目的膜の表面に支持体を取り付けるステップ。
請求項18記載の目的膜の製造方法は、請求項17記載のものにおいて、前記支持体の組成はガラスを含んでいる構成となっている。
請求項19記載の目的膜の製造方法は、請求項17または18記載の製造方法により支持体を目的膜の表面に取り付けた後、前記中間層をエッチングにより除去するステップをさらに備えた構成となっている。
請求項20記載の目的膜の製造方法は、下記のステップを含んでいる。
(1)結晶性の良い基板における、凹凸形状を有する表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ。
請求項21記載の目的膜の製造方法は、請求項20記載の製造方法により目的膜をエピタキシャル成長させた後、前記中間層をエッチングにより除去するステップをさらに備えたものである。
請求項22記載の目的膜の製造方法は、貫通穴を有し、かつ、前記貫通穴の一端が前記基板の表面に面しており、かつ、前記貫通穴の他端が前記表面以外の部分に面している基板を用いており、さらに、下記のステップを含むものである。
(1)前記基板の表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ。
請求項23記載の目的膜の製造方法は、請求項22記載の製造方法により目的膜をエピタキシャル成長させた後、前記貫通穴からエッチング用の媒質を導入し、前記媒質により中間層を除去するステップをさらに備えたものである。
請求項24記載の目的膜の製造方法は、貫通穴を有し、かつ、前記貫通穴の一端が前記基板の表面に面しており、かつ、前記貫通穴の他端が前記表面以外の部分に面している基板を用いており、前記基板は、その表面に凹凸形状を有しており、さらに下記のステップを含むものである。
(1)結晶性の良い基板における、前記凹凸形状を有する表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ、
(3)前記目的膜の表面に支持体を取り付けるステップ。
請求項25記載の目的膜の製造方法は、請求項24記載の製造方法により支持体を目的膜の表面に取り付けた後、前記貫通穴からエッチング用の媒質を導入し、前記媒質により中間層を除去するステップをさらに備えた構成となっている。
請求項26記載の目的膜は、請求項1〜25記載の製造方法により製造されたものである。
請求項27記載の複層構造物は、結晶性の良い基板と、前記基板の表面にエピタキシャル成長した中間層と、前記中間層の表面にエピタキシャル成長した目的膜とを備えたものである。
請求項28記載の複層構造物は、結晶性の良い基板と、前記基板の表面に形成され、かつ、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層と、前記中間層の表面にエピタキシャル成長した目的膜とを備えたものである。
請求項29記載の複層構造物は、結晶性の良い基板と、前記基板の表面に形成され、かつ、前記基板との間で実質的に連続した結晶構造を有する中間層と、前記中間層の表面に形成され、かつ、前記中間層との間で実質的に連続した結晶構造を有する目的膜とを備えたものである。
請求項30記載の複層構造物は、請求項27〜29記載の複層構造物において、前記目的膜の表面には支持体が取り付けられているものである。
請求項31記載の複層構造物は、請求項30記載のものにおいて、前記支持体の組成を、ガラスを含んだものとしている。
請求項32記載の複層構造物は、請求項27〜29記載の複層構造物において、前記基板と前記中間層と前記目的膜とに、互いに実質的に相似形である凹凸形状を形成したものである。
請求項33記載の複層構造物は、請求項27〜29記載の複層構造物において、前記基板は、貫通穴を有し、かつ、前記貫通穴の一端が前記基板の表面に面しており、かつ、前記貫通穴の他端が前記表面以外の部分に面している構成となっている。
請求項34記載の複層構造物は、請求項27〜33のいずれか1項記載のものにおいて、前記基板および/または前記目的膜をシリコンにより構成したものである。
発明を実施するための最良の形態
本発明の第1実施形態に係る目的膜の製造方法を、図1を参照しながら以下に説明する。
まず、図1(a)に示される基板1を準備する。この基板1としては、例えば、単結晶シリコンを用いることができる。単結晶に限らず、結晶性が良いもの(例えば、目的膜3(後述)の厚さに対して結晶粒径が10倍以上のもの)であれば、利用可能である。また、その材質としては、純粋なシリコンに限らず不純物を含んでいても良く、また、ゲルマニウム等の半導体、ガリウム砒素等の化合物半導体、水晶等の酸化物、銅等の金属、有機高分子等を材質として用いていても良い。要は、後述する中間層2を基板1の表面にエピタキシャル成長させることができる組成であればよい。基板1は、後述する中間層2をエピタキシャル成長させるための平坦な表面(図1では上面)を有している。
ついで、図1(b)に示されるように、基板1の表面に、中間層2をエピタキシャル成長させる。中間層2の厚さとしては、限定されないが、例えば、1μm以下とされている。中間層2の材質としては、この第1実施形態では、シリサイドが使用されている。シリサイドは、シリコンとそれよりも電気的に陽性な元素との2元化合物である。特にシリコンと金属元素との化合物を指すことが多く、そのときはMSix(M:金属)で表される。シリサイドの具体例としては、例えば、NiSi2,CoSi2,Pd2Siである。シリサイドは、多くの場合、希酸で加水分解され、シラン・水素などを発生する。中間層2としては、エッチングにより除去可能なものが望ましい。
中間層2をエピタキシャル成長させる技術としては、例えば、気相成長や固相成長を利用できる。エピタキシャル成長の具体的な方法は、種々のものが考えられる。例えば、固相成長の場合は、
(a)スパッタにより金属を基板1の表面に成膜し、その後のアニールにより固相拡散させることでシリサイドをエピタキシャル成長させる方法、
(b)スパッタにより高温で金属を成膜することで、固相拡散を同時に起こさせ、これにより、シリサイドをエピタキシャル成長させる方法、
(c)金属とシリコンとをスパッタにより同時成膜し、その後アニールすることで、シリサイドをエピタキシャル成長させる方法、
(d)金属とシリコンとを高温でスパッタにより同時成膜することで、シリサイドをエピタキシャル成長させる方法、
などが考えられる。
シリコンの基板1にシリサイドの中間層2をエピタキシャル成長させた場合は、ヘテロエピタキシャル構造ということになる。
なお、図1における中間層2中の線は、結晶粒界を模式的に示したものである。このように、エピタキシャル成長では、理想的には単結晶を形成するが、現実的には結晶粒径の比較的大きい多結晶(非単結晶)となることが多い。
ついで、図1(c)に示されるように、中間層2の表面(図1における上面)に、目的膜3をエピタキシャル成長させる。これにより、3層構造の構造体(中間体)を得ることができる。このようにして得た目的膜3は、中間層2に対してヘテロエピタキシャル構造となる。目的膜3としては、例えば、p型不純物を含んだ結晶シリコンである。目的膜の厚さは、例えば約10μm〜100μmであるが、その厚さや形状は全く限定されない。目的膜の組成としては、他に、例えば、高純度結晶シリコン、n型不純物を含んだ結晶シリコンが可能である。
エピタキシャル成長の方法としては、いろいろなものが考えられる。例えば、気相エピタキシャル成長であれば、シラン系ガスやクロロシラン系ガスを用いたCVD法による実施が可能である。
ついで、目的膜3に対してn型不純物を所定の深さだけ拡散させることにより、目的膜3にpn接合を作ることができる。このようにすれば、目的膜3は、太陽電池としての構成になる。太陽電池となる構成としては、これ以外にも、ショットキー接合を用いたものでもよく、構成は任意である。
ついで、図1(d)に示されるように、中間層2をエッチングにより除去する。エッチングの方法としては、中間層2を除去できるものであればよい。例えば、中間層2がシリサイドであれば、フッ酸の使用による液相エッチングや、塩化水素ガスによる気相エッチングが可能である。つまり、エッチング用の媒質は任意である。
このようにして目的膜3を製造することにより、次の利点がある。
(1)エピタキシャル成長によって目的膜3を得ているので、目的膜3の結晶性を良好にすることができる。具体的には、(a)膜厚方向に単結晶で、(b)粒径が大きい(例えば、結晶粒径が膜厚の10倍以上の)目的膜3を得ることが可能である。このような目的膜3を太陽電池として使用すれば、単結晶太陽電池に近い発電効率を期待することができる。
(2)エピタキシャル成長を利用しているので、基板1と中間層2との間、および、中間層2と目的膜3との間は、結晶方位が実質的に等しい結晶構造(すなわち実質的に連続した結晶構造)となる。したがって、基板1の結晶構造情報を目的膜3にコピーすることができる。このため、目的膜3の結晶粒径、結晶粒界、結晶方位、結晶欠陥等の結晶構造を制御することが容易となり、その特性を向上させることができる。これにより、得られる目的膜3の利用価値を高めることができる。
(3)気相や固相のエピタキシャル成長は、比較的低温(660℃〜1200℃程度と考えられる)で行うことができる。したがって、本実施形態の方法は、全体として、比較的低温(例えば1200℃以下)で行うことが可能である。従来のゾーンメルト法では、高温を使用するために基板が劣化するという問題を生じていた。これに対して、本実施形態では、基板の劣化が少なく、繰り返して使用できる回数を大幅に増やすことが可能になる。したがって、目的膜3の製造コストを引き下げることが可能になる。
(4)中間層2をエッチングにより除去できるので、目的膜3を基板1から単離させる作業が容易である。
(5)本実施形態では、目的膜3を得た後は、中間層2の性質を利用する必要がない。このため、電気的性質や磁気的性質などに制約されることなく、種々の材質を中間層2として使用することが可能になる。このため、エッチングやエピタキシャル成長のために好適な材料を中間層2として選択することが容易となる。
次に、本発明の第2実施形態に係る目的膜の製造方法を、図2を参照しながら以下に説明する。本実施形態の説明においては、第1実施形態と実質的に同じ構成については、同一符号を付すことによって説明を省略する。
第2実施形態の製造方法においても、第1実施形態と同様に、基板1の表面に中間層20をエピタキシャル成長させる(図2(b))。または、ドーピングを利用する後述の方法により、中間層20を得る。これにより、基板1の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層20を形成する。ここで、第2実施形態の製造方法においては、中間層20として、結晶シリコン(多結晶でもよい)が用いられている点で、第1実施形態のものと相違する。結晶シリコンとしては、不純物(p型、n型、その他の不純物を含む)がヘビードープされたものが望ましい。そのようにすると、エッチングによって中間層20を容易に除去することが可能になる。用いられる不純物とその濃度は、例えば、ホウ素1018〜1021原子/cm3、リン1018〜1021原子/cm3、酸素1018〜1021原子/cm3、アルミニウム1018〜1021原子/cm3、ナトリウム1016〜1021原子/cm3、ニッケル1016〜1021原子/cm3、銅1016〜1021原子/cm3である。
中間層20を得る方法としては、例えば、次の方法がある。
(a)例えば単結晶シリコンからなる基板1の表面に、他元素をドーピングし、アニールする。これにより、基板1の表面に中間層20(他元素がドープされた部分)を得ることができる。この構成は、エピタキシャル成長を利用しているとは言い難いが、実質的に連続した結晶構造または結晶方位関係を有していることにはなる。
(b)単結晶シリコン基板1の上に中間層20となるシリコンを成膜する際に、短時間、他元素を同時析出させる。これにより、他元素が含まれた薄い中間層20を基板1の表面に形成することができる。
(c)例えば単結晶シリコンからなる基板1の表面に、他元素を堆積する。堆積方法の例としては、他元素を気相で基板1の表面に供給して、他元素からなる層を形成するものがある。他元素の例としては、金属元素(例えばNiやCo)である。ついで、アニールを行う。アニール方法としては、急速熱アニール(RTA)が望ましい。アニールにより、他元素の層と基板とを固相拡散させることができる。これにより、基板1の表面に、他元素がドープされた中間層20を得ることができる。ここで、中間層20は、基板1の表面にエピタキシャル成長したものとなっている。また、ここで、中間層20の表面に、他元素の不要な層が残留した場合には、エッチングなどの任意の手段により除去すればよい。これにより、中間層20の表面を露出させることができる。
中間層20を得た後、その上に、第1実施形態と同様に、目的膜3をエピタキシャル成長させる(図2(c))。
その後、第1実施形態と同様に、中間層20をエッチングにより除去する。エッチングの方法としては、例えば、中間層20が不純物を含んだ結晶シリコンであれば、フッ酸、硝酸、酢酸の混合溶液による液相エッチングなどが可能である。
第2実施形態の製造方法によれば、シリコン基板1の上に成長させられた中間層20および、その上に成長させられた目的膜3は、ホモエピタキシャル構造となる。このため、ヘテロエピタキシィを用いる場合に比較して、成膜作業が容易になるという利点がある。他の利点は、第1実施形態のものと同様である。
なお、第2実施形態の製造方法において、中間層20を得る方法は、図9に示される方法であっても良い。この方法においては、まず、基板1の表面に、基板とは異なる組成により構成された第1層(例えばTiからなる層)21を堆積させる(図9(a)(b))。ここで、第1層は、シリサイドの成長制御のために設けられるものである。よって、第1層の組成としては、金属元素に限らず、酸化物(例えばSiO2)であってもよい。要するに、成長制御が実現できる組成であればよい。ついで、第1層21の表面に、第1層21とは異なる組成であり、かつ金属元素(例えばCo)から構成された第2層22を堆積させる(図9(c))。ついで、第2層22と基板1とを、第1層21を通して固相拡散させる。これにより、基板1の表面にエピタキシャル成長したシリサイドの中間層20を得ることができる(図9(d))。中間層20の組成は、例えば、CoSi2である。この場合、中間層20表面に、Co−Ti−Si−Oの組成(金属元素を含む組成の層)である部分が存在する。この部分は、第2実施形態と同様に、エッチングなどの任意の手段により除去することが望ましい。これにより、中間層20の表面を露出させることができる。その後、前記第2実施形態と同様にして、目的膜3を得ることができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る目的膜の製造方法を、図10を参照しながら以下に説明する。本実施形態の説明においては、第1実施形態と実質的に同じ構成については、同一符号を付すことによって説明を省略する。
まず、基板1を用意する(図10(a))。ついで、基板1の表面に、凹凸形状のパターン1aを形成する(図10(b))。さらに、基板1に、貫通穴1bを形成する。貫通穴1bは、その一端が基板1の表面に面しており、他端が前記表面以外の部分(図示の例では裏面)に面している。図示の例では、貫通穴1bは、基板1の厚さ方向に貫通させられている。基板1の表面に形成される凹凸形状は、「後述の方法により目的膜3を成長させたときに、目的膜3に形成される凹凸形状が、所望の形状(例えば太陽電池としての光閉じこめ効果を発揮できる形状)となる」ように設定することが好ましい。パターン1aおよび貫通穴1bの形成方法としては、異方性エッチングによる方法や、フォトリソグラフィによる方法や、機械的加工による方法が可能である。
ついで、基板1の表面に中間層20を形成する(図10(c))。形成方法としては、第2実施形態と同様の方法、すなわち、エピタキシャル成長やドーピングを用いた方法を用いることができる。これにより、基板1と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層20を得ることができる。また、中間層20に代えて、第1実施形態で説明した中間層2を用いても良い。中間層20の表面には、基板1の表面に形成された凹凸形状に沿った凹凸形状が形成される。
中間層20を得た後、その表面に、第1実施形態と同様に、目的膜3をエピタキシャル成長させる(図10(c))。本実施形態によれば、中間層20を介して、目的膜3の表裏に、基板1の凹凸形状と実質的に相似形な(より具体的にはほぼ同一な)凹凸形状を持つパターン3aを形成することができる。これにより、本実施形態によれば、目的膜3を太陽電池として用いたときに、凹凸形状を利用して、光の閉じこめ効果を得ることが可能となる。すると、発光効率の向上が可能となるという利点がある。
ついで、好ましくは、目的膜3を太陽電池のセルとして用いるための工程を複数行う。この工程としては、例えば、元素ドープによるpn接合形成、表面不活性化処理、反射防止コーティング、金属配線である。
ついで、目的膜3の表面に支持体4を取り付ける。取付方法の例としては、(1)目的膜3と支持体4とを、エポキシ樹脂等の接着剤を用いて貼り合わせる方法、(2)流動状態とされたガラス素材を目的膜3の表面に載せ、その後固化させる方法、がある。これにより、ガラスにより構成された支持体4を目的膜3に取り付けることができる。
その後、中間層20をエッチングにより除去する。ここで、本実施形態では、貫通穴1bの他端から一端に向けて、エッチング用の媒質(例えばエッチング用のガス)を導入することができる。これにより、貫通穴1bの一端側に位置する中間層20にエッチング媒質を容易にかつ効率的に接触させることができる。したがって、本実施形態では、中間層20のエッチングを効率的に行うことができるという利点がある。
第3実施形態の製造方法によれば、中間層20を除去した後の目的膜3に支持体4が取り付けられているので、目的膜3が変形しやすい薄膜状であっても、そのハンドリングが容易となるという利点がある。他の構成および利点は、第1実施形態のものと同様である。
なお、上記各実施形態においては、中間層をシリサイドまたは不純物シリコンから構成したが、これに限らず、例えば、金属、または、不純物シリコン以外の半導体(化合物半導体を含む)から構成しても良い。要するに、中間層としては、エッチングによる除去が可能であるものを用いることが望ましい。ここで、金属とは、例えば銅である。半導体とは、例えばゲルマニウムである。化合物半導体とは、例えば窒化ガリウムである。金属または半導体の中間層を得る方法としては、例えば、次のものがある。
(a)単結晶シリコンの基板1の上に、スパッタ法によって金属、半導体(化合物半導体でもよい)を成膜すると、エピタキシャル金属層、エピタキシャル半導体層、もしくはエピタキシャル化合物半導体層が直接に形成される。この金属層、半導体層、もしくは化合物半導体層を中間層とする。
(b)単結晶シリコンの基板1の上に、スパッタ法によって金属、半導体(化合物半導体でもよい)を成膜し、アニールすると、エピタキシャル金属層、エピタキシャル半導体層、もしくはエピタキシャル化合物半導体層が形成される。この金属層、半導体層、もしくは化合物半導体層を中間層とする。
[実施例1]
次に、前記実施形態の製造方法を用いた実施例1を説明する。
まず、マグネトロンスパッタ法により、単結晶シリコン基板上に、TiとCoを成膜し、Co/Ti/Si基板の3層構造を作製した。この3層構造体を急速熱アニールすることで、Ti層を介してCoをSi基板へ拡散させた。これにより、
Co−Ti−Si−O/CoSi2/Si基板
のヘテロエピタキシャル構造を作製した。
次に、表面に形成されたCo−Ti−Si−Oの化合物層を、化学的にエッチング除去した。これにより、
CoSi2/Si基板
を得た。この基板の上にSiをエピタキシャル成長させ、三層エピタキシャル構造を得てから、中間層CoSi2をエッチングすることで、Siの目的膜を得ることができる。
この実験において、CoSi2/Si基板のエピタキシャル成長が確認された条件を、表1に記す。表1の備考欄には、エピタキシャル成長が実現可能と思われる条件を記す。
本実験において、エピタキシャル成長していることの確認は、X線回折(XRD)法で行った。その結果を、図3〜図7に示す。図3〜図5は、Co/Ti/(100)Si構造の3層基板をアニールしたものについてのXRDの結果である。図6〜図7は、Co/Ti/(111)Si構造の3層基板をアニールしたものについてのXRDの結果である。図3〜図5では、33°と34°付近にある鋭いピークが、それぞれ基板のSi(200),CoSi2のエピタキシャルピーク(200)であり、図6〜図7では、28°と29°付近にある鋭いピークが、それぞれ基板のSi(111),CoSi2のエピタキシャルピーク(111)である。したがって、表1の多くの条件下でエピタキシャル成長が確認されていることが分かる。
図3〜図5に基づいて、エピタキシャル成長の条件を温度条件ごとにまとめてみると、以下の表2のようになる。
上記表において○は実現したこと、×は実現しないことを示す。
表2から分かるように、100℃温度が下がる毎に、成長に必要な時間は10倍になった。また、Co膜厚が3倍になると、必要な時間は10倍になった。ただし、600℃や、Co層厚が100nmでは、長時間アニールしてもエピタキシャル成長しないという結果が得られた。
さらに、膜構造を電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)により観察した結果を、図8に示す。CoとCoSi2の密度はそれぞれ8.788g/cm3,4.954g/cm3なので、シリサイド化によりCo膜厚の3.47倍のCoSi2が形成された。図2によれば、10nmのCo層から、約30nmのCoSi2の連続層が形成されていることが分かる。ここで、成膜条件は、Si(100)基板、Co10nm、RTA温度800℃、RTA保持時間10sである。
また、膜構造をTEMにより観察した結果を、図11に示す。基板1と中間層20とが実質的に連続した結晶方位関係(つまりエピタキシャル構造)となってたことが確認できた。
[実施例2]
次に、前記実施形態の製造方法を用いた実施例2を説明する。この実施例においては、基板温度400〜800℃において、スパッタ法にて、単結晶Siからなる基板1の表面にCo(中間層2)を10〜30nm成膜した。その後、Si(目的膜3)を30〜200nm成膜した。この連続成膜により、Si/CoSi2/Si基板の三層ヘテロエピタキシャル構造を作製した。ここで中間層としてのCoは、拡散によりCoSi2となっている。すなわち、本発明では、中間層組成が工程中で変化する場合を含んでいる。
本実施形態および実施例の記載は単なる実施の一例に過ぎず、本発明に必須の構成を示したものではない。本発明の構成は、本発明の趣旨を達成できれば、前記以外の任意のものとすることができる。例えば、目的膜3の結晶性を過度に劣化させなければ、基板1と中間層2と目的膜3との、それぞれの間に、介在物があってもよい。
産業上の利用可能性
本発明によれば、結晶性の良い目的膜を低コストで製造できる方法を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1実施形態に係る目的膜の製造方法を説明するための説明図であって、断面図に相当する図である。
図2は、本発明の第2実施形態に係る目的膜の製造方法を説明するための説明図であって、断面図に相当する図である。
図3は、本発明の実施例1を説明するためのグラフである。各分図における横軸は回折角度を示し、縦軸はX線強度を示している。各分図をまとめた横軸は、Coの膜厚を示し、縦軸は、アニール温度(600〜700℃)を示している。
図4は、本発明の実施例1を説明するためのグラフである。各分図における横軸は回折角度を示し、縦軸はX線強度を示している。各分図をまとめた横軸は、Coの膜厚を示し、縦軸は、アニール温度(800〜900℃)を示している。
図5は、本発明の実施例1を説明するためのグラフである。各分図における横軸は回折角度を示し、縦軸はX線強度を示している。各分図をまとめた横軸は、Coの膜厚を示し、縦軸は、アニール温度(1000〜1100℃)を示している。
図6は、本発明の実施例1を説明するためのグラフである。各分図における横軸は回折角度を示し、縦軸はX線強度を示している。各分図をまとめた横軸は、Coの膜厚を示し、縦軸は、アニール温度(700〜800℃)を示している。
図7は、本発明の実施例1を説明するためのグラフである。各分図における横軸は回折角度を示し、縦軸はX線強度を示している。各分図をまとめた横軸は、Coの膜厚を示し、縦軸は、アニール温度(900〜1000℃)を示している。
図8は、本発明の実施例1を説明するための図であり、エピタキシャル成長したCoSi2/Si(100)基板のFE−SEM像を示している。同図(a)は断面像であり、上部約30nmがCoSi2層である。ここでは、シリサイド化により、元のCo膜厚に対して3倍の厚さのCoSi2が連続層を形成している。同図(b)は平面像であり、Co−Ti−Si−O層が見えていると考えられ、若干の凹凸が見られる。
図9は、本発明の第2実施形態に係る目的膜の製造方法の変形例を説明するための説明図であって、断面図に相当する図である。
図10は、本発明の第3実施形態に係る目的膜の製造方法を説明するための説明図であって、断面図に相当する図である。
図11は、本発明の実施例1を説明するための図であり、エピタキシャル成長したCoSi2/Si(100)基板のTEM像を示している。
図12は、本発明の実施例2を説明するための図であり、(100)Si基板上にエピタキシャル成長したCoSi2(中間層)およびSi単結晶(目的膜)のTEM像を示している。
Claims (34)
- 下記のステップを含むことを特徴とする、目的膜の製造方法;
(1)結晶性の良い基板の表面に中間層をエピタキシャル成長させるステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ。 - 下記のステップを含むことを特徴とする、目的膜の製造方法;
(1)結晶性の良い基板の表面に中間層をエピタキシャル成長させるステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ、
(3)前記目的膜を成長させた後、前記中間層をエッチングにより除去するステップ。 - 前記基板は単結晶であることを特徴とする、請求項1または2に記載の目的膜の製造方法。
- 前記基板は、シリコンにより構成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の目的膜の製造方法。
- 前記中間層は、シリサイドにより構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の目的膜の製造方法。
- 前記中間層は、他元素がドープされたシリコンにより構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の目的膜の製造方法。
- 前記中間層は、金属により構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の目的膜の製造方法。
- 前記中間層は、半導体により構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の目的膜の製造方法。
- 前記目的膜は、シリコンにより構成されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の目的膜の製造方法。
- 前記目的膜は、太陽電池となるように構成されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の目的膜の製造方法。
- 下記のステップを含むことを特徴とする、目的膜の製造方法;
(1)結晶性の良い基板の表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ。 - 下記のステップを含むことを特徴とする、目的膜の製造方法;
(1)結晶性の良い基板の表面に、前記基板との間で実質的に連続した結晶構造を有する中間層を作るステップ、
(2)前記中間層の表面に、前記中間層との間で実質的に連続した結晶構造を有する目的膜を作るステップ。 - 請求項4記載の目的膜の製造方法であって、前記中間層はシリサイドにより構成されており、前記シリサイドの中間層をエピタキシャル成長させるステップには、下記のステップが含まれていることを特徴とする目的膜の製造方法;
(1)前記基板の表面に、前記基板とは異なる金属元素の層を堆積させるステップ、
(2)ついで、前記金属元素の層と前記基板とを固相拡散させることで、前記基板の表面にエピタキシャル成長した前記シリサイドの中間層を得るステップ。 - 請求項4記載の目的膜の製造方法であって、前記中間層はシリサイドにより構成されており、前記シリサイドの中間層をエピタキシャル成長させるステップには、下記のステップが含まれていることを特徴とする目的膜の製造方法;
(1)前記基板の表面に、前記基板とは異なる組成の第1層を堆積させるステップ、
(2)ついで、前記第1層の表面に、前記第1層とは異なる組成でかつ金属元素の第2層を堆積させるステップ、
(3)ついで、前記第2層と前記基板とを、前記第1層を通して固相拡散させることで、前記基板の表面にエピタキシャル成長した前記シリサイドの中間層を得るステップ。 - 請求項13または14記載の目的膜の製造方法であって、前記シリサイドの中間層を得るステップには、下記のステップがさらに含まれていることを特徴とする目的膜の製造方法;
前記基板の表面にエピタキシャル成長した前記シリサイドの中間層を得るステップの後、前記中間膜の表面に残留した、前記金属元素を含む層を除去することにより、前記中間層の表面を露出させるステップ。 - 前記金属元素を含む層を除去する方法は、エッチングであることを特徴とする請求項15記載の目的膜の製造方法。
- 下記のステップを含むことを特徴とする、目的膜の製造方法;
(1)結晶性の良い基板の表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ、
(3)前記目的膜の表面に支持体を取り付けるステップ。 - 前記支持体の組成はガラスを含んでいることを特徴とする請求項17記載の目的膜の製造方法。
- 請求項17または18記載の製造方法により支持体を目的膜の表面に取り付けた後、前記中間層をエッチングにより除去するステップをさらに備えたことを特徴とする、目的膜の製造方法。
- 下記のステップを含むことを特徴とする、目的膜の製造方法;
(1)結晶性の良い基板における、凹凸形状を有する表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ。 - 請求項20記載の製造方法により目的膜をエピタキシャル成長させた後、前記中間層をエッチングにより除去するステップをさらに備えたことを特徴とする、目的膜の製造方法。
- 貫通穴を有し、かつ、前記貫通穴の一端が前記基板の表面に面しており、かつ、前記貫通穴の他端が前記表面以外の部分に面している基板を用いており、さらに、下記のステップを含むことを特徴とする、目的膜の製造方法;
(1)前記基板の表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ。 - 請求項22記載の製造方法により目的膜をエピタキシャル成長させた後、前記貫通穴からエッチング用の媒質を導入し、前記媒質により中間層を除去するステップをさらに備えたことを特徴とする、目的膜の製造方法。
- 貫通穴を有し、かつ、前記貫通穴の一端が前記基板の表面に面しており、かつ、前記貫通穴の他端が前記表面以外の部分に面している基板を用いており、前記基板は、その表面に凹凸形状を有しており、さらに下記のステップを含むことを特徴とする、目的膜の製造方法;
(1)結晶性の良い基板における、前記凹凸形状を有する表面に、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層を形成するステップ、
(2)前記中間層の表面に目的膜をエピタキシャル成長させるステップ、
(3)前記目的膜の表面に支持体を取り付けるステップ。 - 請求項24記載の製造方法により支持体を目的膜の表面に取り付けた後、前記貫通穴からエッチング用の媒質を導入し、前記媒質により中間層を除去するステップをさらに備えたことを特徴とする、目的膜の製造方法。
- 請求項1〜25記載の製造方法により製造された目的膜。
- 結晶性の良い基板と、前記基板の表面にエピタキシャル成長した中間層と、前記中間層の表面にエピタキシャル成長した目的膜とを備えた複層構造物。
- 結晶性の良い基板と、前記基板の表面に形成され、かつ、前記基板の表面と実質的に同じ結晶方位関係を有する中間層と、前記中間層の表面にエピタキシャル成長した目的膜とを備えた複層構造物。
- 結晶性の良い基板と、前記基板の表面に形成され、かつ、前記基板との間で実質的に連続した結晶構造を有する中間層と、前記中間層の表面に形成され、かつ、前記中間層との間で実質的に連続した結晶構造を有する目的膜とを備えた複層構造物。
- 請求項27〜29記載の複層構造物において、前記目的膜の表面には支持体が取り付けられていることを特徴とする複層構造物。
- 前記支持体の組成はガラスを含んでいることを特徴とする請求項30記載の複層構造物。
- 請求項27〜29記載の複層構造物において、前記基板と前記中間層と前記目的膜とには、互いに実質的に相似形である凹凸形状が形成されていることを特徴とする複層構造物。
- 請求項27〜29記載の複層構造物において、前記基板は、貫通穴を有し、かつ、前記貫通穴の一端が前記基板の表面に面しており、かつ、前記貫通穴の他端が前記表面以外の部分に面していることを特徴とする複層構造物。
- 前記基板および/または前記目的膜はシリコンにより構成されていることを特徴とする請求項27〜33のいずれか1項記載の複層構造物。
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