JPS649869B2 - - Google Patents

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JPS649869B2
JPS649869B2 JP8651182A JP8651182A JPS649869B2 JP S649869 B2 JPS649869 B2 JP S649869B2 JP 8651182 A JP8651182 A JP 8651182A JP 8651182 A JP8651182 A JP 8651182A JP S649869 B2 JPS649869 B2 JP S649869B2
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JP
Japan
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ammonium phosphate
calcium hydroxide
particle size
fap
amount
Prior art date
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Expired
Application number
JP8651182A
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English (en)
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JPS58203774A (ja
Inventor
Kazuo Fujita
Kunio Imamura
Toshihiro Takakura
Yutaka Yamauchi
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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  • Fire-Extinguishing Compositions (AREA)
  • Fireproofing Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、粉末消火剤に関し、さらに詳しく述
べると、特にABC火災用、すなわち、普通・
油・電気火災用粉末消火剤において使用するのに
有用な改良された燐酸アンモニウム組成物に関す
る。
周知の通り、ABC火災用粉末消火剤は消火効
力にすぐれており、また、その主原料として、多
くは燐酸アンモニウムが用いられている。燐酸ア
ンモニウムは、通常、保存中の粉末消火剤が大気
中の水分を吸収してケーキングを生じるのを回避
するため、比較的高い純度のものが用いられてい
る。しかし、このような高純度の燐酸アンモニウ
ムは、一般的に、粗製品と比較して精製工程が付
加される分、それだけ経済的に高価であることが
難点となつている。一方、現在市販されている燐
酸アンモニウムには試薬用及び工業用燐酸アンモ
ニウムの他、化成肥料の燐酸成分及び窒素成分用
原料として所謂肥料用燐酸アンモニウム(以下
FAPと称する)というものがあり、これは比較
的純度の高い精製された工業用燐酸アンモニウム
と比較して純度が低い反面経済的に安価であり入
手が容易であるという利点がある。
この肥料用の燐酸アンモニウム(FAP)は、
通常、肥料としての保証成分として窒素(N)及
び燐酸(P2O5)をそれぞれ10〜20%、45〜55%
程含んでいるが、化学的成分としては燐酸二アン
モニウム(燐酸一水素アンモニウム
(NH42HPO4)を主成分として含有するものと
燐酸一アンモニウム(燐酸二水素アンモニウム
NH4H2PO4)を主成分とするものとがある。
FAPには、上記した主成分に加えて、例えばカ
リウム、ナトリウムなどのようなアルカリ金属、
例えばマグネシウム、カルシウムなどのようなア
ルカリ土類金属、例えば鉄、アルミニウム、珪素
などのような金属、及びこれら陽イオン成分に対
する陰イオン成分として例えば弗素、硫酸、塩素
など、その他種々の不純物が混在しており、ま
た、多くの場合、これらの不純物が複雑な塩類を
形成している。さらに加えて、FAPには、中間
生成物であるところの湿式燐酸を精製しない限り
において、原鉱石(燐鉱石)に由来する有機物も
残存しており、またこれがあるために、外観上は
通常黒褐色を呈示している。因みにFAP中に含
まれる主要な構成元素の組成の一例を示すと、下
記の通りである。 成 分 重量% P2O5 47.01 N 18.04 H2SO4 7.85 F 0.73 Fe2O5 1.13 Al2O3 1.25 K2O 0.08 Na2O 0.17 MgO 0.36 CaO 0.27 SiO2 0.24 含まれる燐酸塩の代表例としては、前述した燐
酸アンモニウム以外に、例えば(NH4、K)
H2PO4、K2HPO4、Ca(H2PO42・H2Oなどのよ
うな水溶性塩、例えばCaHPO4・2H2O、
MgNH4PO4・6H2O、NH4FeH2(PO42・1/2
H2Oなどのような水溶性塩、その他の複雑な塩
類をあげることができる。ところで、このような
性状を有するFAPはそのままでは吸湿性が大き
く、前述の粉末消火剤に用いることはできない。
FAPの吸湿性が大であることは、はつきりと
した結論を出すまでに至つていないというもの
の、上記したような種々の不純物の影響と、そし
てまた、複数の塩類の混合による臨界湿度の低下
とに一因があるものと考えられる。なぜななら、
純度の高い燐酸アンモニウムを供試料として国の
規格に基づいた粉末消火剤のための吸湿試験を実
施した場合、30℃及びRH(相対湿度)80%で48
時間保存した後の燐酸二アンモニウムの吸湿率
は、吸湿水分測定による重量増加率で示せば、
0.5%以下であり、燐酸一アンモニウムのそれは
ほぼ0%であり、そして同温度における臨界温度
は91.6%であるからである。ちなみに、FAPを上
記と同一の吸湿試験に供した場合、例えば、N18
%−P2O546%の製品の吸湿率は5〜15%であり、
そしてN11%−P2O547%の製品のそれは2〜4
%である。なお、2%以下の吸湿率は、塩類のう
ち何が支配的に吸湿性に影響があるのか定かでは
ないけれども、FAPにおいて得ることができな
い。
本発明者らは、上記事実にかんがみて、高純度
の燐酸アンモニウムに代えて使用し得る防湿性能
にすぐれた粉末消火剤用主原料を見い出すべく研
究を進めた結果、このたび、本発明を完成するに
至つた。
本発明は、顕著な吸湿性を有している粗製の燐
酸アンモニウムでも、それに一定量の消石灰(水
酸化カルシウム)を加えて改質を行なつた場合に
はすぐれた防湿性能を達成し得るという知見にも
とづいてなされたものであり、その要旨とすると
ころは、44μm以下の粒子サイズが60〜80%を占
める粒径分布をもつた粗製の燐酸アンモニウムの
微粒子と、44μm以下の粒子サイズが100%を占
める粒径分布をもつた吸湿性低下量の水酸化カル
シウムの微粒子とを含んでなることを特徴とする
粉末消火剤用燐酸アンモニウム組成物にある。
本発明に従うと、上記した通り、顕著な吸湿性
を有しているこれらのFAPを少量の、吸湿性低
下量の水酸化カルシウムで改質することによつて
それらの吸湿性を低下させ、よつて、粉末消火剤
用として有利に使用し得る燐酸アンモニウム組成
物を得ることができる。これらの燐酸アンモニウ
ム組成物は、吸湿性が非常に低いという第1の利
点に加えて、原材料コストが低いので最終的に得
られる製品が安価である、不純物除去のための精
製工程が不要となるので製造工程が短縮できる、
等の付加的な利点をも有している。
本発明を実施する場合には、FAPとして一般
に市販されている、通常、約1〜4mmの粒子サイ
ズを有しているFAP製品を使用することができ
る。但し、これらのFAPは、改質反応直後の形
態において0.5mm程度の粒子サイズを有する粗粒
子であるので、消火剤用として使用するに先がけ
て微粉砕して44μm以下の粒子サイズが約60〜80
%を占めるような粒径分布となすことが好まし
い。FAP粒子の微紛砕は、例えばハンマーミル、
ピンミルなどのような常用の粉砕機を使用して行
なうことができ、また、すぐれた粒径分布を有す
る微粒子を得ようとするならば、エアージエツト
式粉砕機、高速回転式粉砕機などを使用して行な
うことが好ましい。
上記FAPの微粒子に吸湿性低下量の水酸化カ
ルシウムの微粒子を添加して両者を混合する。
FAPの吸湿性を所望のレベルまで低下させるた
めには、得られる燐酸アンモニウム組成物の全量
を基準にして2〜15重量%、特に5〜10重量%の
量の水酸化カルシウム微粒子を添加するのが好ま
しいということが判明した。上記範囲を下廻る量
の水酸化カルシウムを添加したのでは十分な吸湿
性の低下を導くことができず、また、反対に、上
記範囲を上廻る量の水酸化カルシウムを添加した
のでは粉末消火剤の性能の低下を甘受しなければ
ならない。水酸化カルシウムの添加量の一例を示
すと、N18%−P2O546%のFAPに対しては5〜
15重量%を、N11%−P2O547%のFAPに対して
は2〜10重量%を、それぞれ添加することが好ま
しい。
本発明において使用する水酸化カルシウムの微
粒子は、通常、44μm以下の粒子が100%を占め
るような粒径分布を有するものが好ましい。しか
しながら、このような微粒子は、必要に応じて、
上記FAPと同一の粒径範囲を有していてもよく、
このような場合には、両者を混合した後に微粉砕
を行なうことができる。
使用する水酸化カルシウムの純度は、その微粒
子が所期の吸湿性低下機能を奏し得る限りにおい
て特に限定されるものではない。しかしながら、
一般には、95%以上の純度を有する水酸化カルシ
ウムを使用するのが好ましい。
本発明を実施する場合には、水酸化カルシウム
を添加剤として使用することが極めて重要であ
る。これに代えて同じカルシウム塩であるところ
の石膏(CaSO4・1/2H2O、・2H2O)や燐酸カル
シウム(CaHPO4、Ca(HPO42・H2O)を使用
したところで、期待通りの吸湿性低下効果を得る
ことができない。
尚、粉末消火剤の調製に際して必要に応じて、
本発明の燐酸アンモニウム組成物に例えば微粉タ
ルク、微粉シリカなどのような造粒防止剤、例え
ばチタンホワイトなどのような着色剤、そしてこ
の技術分野において通常用いられているその他の
添加剤を添加することができる。造粒防止剤は、
一般に、約1〜5%の量で添加するのが好まし
い。これは、改質反応後、着色剤とともに微粒子
混合物に添加して5〜10分間にわたつて十分に混
合してもよく、さもなければ、改質反応前、
FAP及び水酸化カルシウムの混合物に添加して
もよい。更に、本発明の燐酸アンモニウム組成物
は、その微粒子の表面を樹脂で被覆して粉体間の
摩擦を低下させ、そしてすべり性を向上させるこ
ともできる。被覆に有用な樹脂としては、例えば
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンな
どのような熱可塑性樹脂、例えばフエノール樹
脂、エポキシ樹脂などのような熱硬化性樹脂、そ
の他をあげることができる。これらの樹脂を、1
〜5%の量で、溶融させるかもくしくは溶剤に溶
解して改質反応器中に噴霧し(反応器内容物を撹
拌しながら)、よつて、微粒子を被覆する。
次に、下記の実施例によりさらに詳しく本発明
を説明する。
実施例 1 FAP(N18%−P2O546%品)をエアージエツト
式粉砕機で微粉砕して粒子サイズ44μm以下の粒
子が60〜80%の範囲にあるようにした。得られた
微粒子を、水酸化カルシウムの微粒子と、ヘンシ
エルミキサーなる商品名で市販されている反応槽
で5分間にわたつて混合した。混合時の温度は35
℃であつた。
水酸化カルシウムの添加量をいろいろに変えて
実験を行なつたところ、次の第1表に記載するよ
うな結果が得られた。
第 1 表 Ca(OH)2添加量(重量%) 吸湿率*(重量%) 5 2.5 7 1.78 10 0.48 15 0.12 吸湿率*=本文に記載せる吸湿試験による 実施例 2 前記実施例1に記載の手法を繰り返した。但
し、本例の場合、FAP(18%−46%品)に代えて
FAP(11%−47%品)を使用した。次の第2表に
記載するような結果が得られた。
第 2 表 Ca(OH)2添加量(重量%) 吸湿率(重量%) 2 2.02 5 1.58 10 0.25 比較例 1 前記実施例1に記載の手法を繰り返した。但
し、本例の場合、水酸化カルシウムを添加しない
場合及び水酸化カルシウム以外の添加剤を使用し
た場合について実験を行なつた。次の第3表に記
載するような結果が得られた。
第 3 表 添加剤(5重量%で) 吸湿率(重量%) − 7.93 K2SO4 8.12 KCl 18.22 Mg(OH)2 11.30 MgCO3 4.19 CaHPO4・2H2O 9.54 CaSO4・2H2O 4.54 比較例 2 前記実施例2に記載の手法を繰り返した。但
し、本例の場合、水酸化カルシウムを添加しない
場合及び水酸化カルシウム以外の添加剤を使用し
た場合について実験を行なつた。次の第4表に記
載するような結果が得られた。
第 4 表 添加剤(5重量%で) 吸湿率(重量%) − 2.13 K2SO4 3.06 KCl 10.51 Mg(OH)2 7.29 MgCO3 3.57 CaHPO4・2H2O 5.28 CaSO4・2H2O 4.15

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 44μm以下の粒子サイズが60〜80%を占める
    粒径分布をもつた粗製の燐酸アンモニウムの微粒
    子と、44μm以下の粒子サイズが100%を占める
    粒径分布をもつた吸湿性低下量の水酸化カルシウ
    ムの微粒子とを含んでなることを特徴とする粉末
    消火剤用燐酸アンモニウム組成物。 2 前記水酸化カルシウムの量が組成物の全量を
    基準にして2〜15重量%である、特許請求の範囲
    第1項に記載の燐酸アンモニウム組成物。
JP8651182A 1982-05-24 1982-05-24 粉末消火剤用燐酸アンモニウム組成物 Granted JPS58203774A (ja)

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JPS58203774A JPS58203774A (ja) 1983-11-28
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KR102301944B1 (ko) * 2019-10-14 2021-09-16 (주)대동소방 제3종 분말소화기 및 그에 적합한 분말 소화약제

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