JPS64910Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はサウナバスに関するものである。

近年の住宅には、間取りや室内スペースの取り
方等、部屋の扱い易さや住み良さの面で優れるこ
とに加えて、日照室や運動スペースの設置等、健
康増進のための設備やスペースの充実をも考慮し
た上での総合的な居住性のよさが要求されるよう
になつている。

このような背景において、近年、健康増進のた
めの設備の一つとしてサウナバスが注目されてき
ているが、住宅内に浴槽を有する浴室に加えてサ
ウナバスを設けると、工事手間がかかる上に設備
費の負担も大きくなる。このため最近、サウナ室
を囲む箱体の内部に熱線を出すサウナヒータを設
けるとともに、箱体にサウナヒータの電源の入切
や箱体内の温度制御をなすコントロールボツクス
を取り付けて構成し、室内に据え置くのみでサウ
ナバスになるサウナボツクスが注目されるように
なつた。

ところが上記サウナボツクスの箱体は内部にサ
ウナ室を有する関係上、ある程度寸法が大きくな
るため住宅内の限られたスペースには持ち込みに
くいのが現状であり、また、１日僅かの時間しか
使用しない設備のための大きなスペースを専用化
することは無駄が多い。さらにサウナボツクスの
使用時のみ作動させるサウナヒータは一日あたり
の遊休時間の長い器具になり、利用率の面で充分
ではない。

この考案は上記のような事情に鑑みてなされた
もので、箱体と、この箱体に回動自在に取り付け
た天井板および床板と、箱体に出入自在に収納し
たカーテンとによつてサウナ室を囲む構成による
とともに、箱体に形成した収納凹部にサウナヒー
タを着脱自在に付設することによつて、非使用時
にはコンパクトに折り畳んだ場所をとらないよう
にでき、また、サウナヒータをサウナ室用の他の
室内の暖房用として使用できる等、サウナヒータ
の使用範囲を広めたサウナバスを提供することを
目的とする。

以下この考案を図面を参照して説明する。

第１図ないし第５図はこの考案の一実施例を示
すもので、１は偏平の縦長状でかつ高さが人の身
長より少し高い程度の箱体を示し、この箱体１の
正面壁１ａの中央部には収納凹部１ｂが形成され
ている。この収納凹部１ｂの両内側壁下部には、
起立状態で収納凹部１ｂの開口部を塞ぎ、かつ倒
れた状態で下面の一部を収納凹部１ｂの底面に接
触させて箱体１の正面壁１ａから突出する座板２
ａが起倒自在に設けられている。なおこの座板２
ａには背もたれ２ｂが座板２に対して起倒自在に
取り付けられていて、座板２ａと背もたれ２ｂと
によつて椅子２が構成され、この椅子２は背もた
れ２ｂを座板２ａに沿わせて倒し座板２ａを収納
凹部１ｂに入れることにつて収納凹部１ｂに収納
できるようになつている。

また、上記箱体１には椅子２を出した状態の収
納凹部１ｂに収納されるパネル状のサウナヒータ
３が着脱自在に付設されている。このサウナヒー
タ３は遠赤外線等の熱線を出す電熱体を内蔵した
もので、その正面部に設けられたコントロールス
イツチ３ａを操作することによつて電熱体の作動
を支配することができるようになつている。

一方、上記箱体１の正面壁上端部には天井板４
が上下に回動自在に、また正面壁１ａの下端部に
は床板５が起倒自在にそれぞれ取り付けられてい
る。上記、天井板４と床板５は箱体１の正面壁１
ａに沿わせることができるとともに、沿わせた状
態で天井板４と床板５とは各々の先端部が接して
正面壁１ａのほぼ全面を覆うようになつている。

また、天井板４を箱体１の正面壁１ａに対して
起立させた状態で下を向く天井板４の下面には、
この下面の周辺に沿つてカーテンレール６が平面
コ字状に形成され、このカーテンレール６の両端
は箱体１の正面壁１ａ側の天井板４の端部に達し
ている。さらに、床板５を倒した状態で上を向く
床板の上面には上記天井板４のカーテンレール６
に対向してカーテンレール７が形成されている。
そして、箱体１の正面壁１ａの幅方向両端部の内
部には、両カーテンレール６，７の各々の端部を
上下に連絡する繰出口８ａ，８ａを正面壁１ａに
あけて収納部８，８が形成されている。この収納
部８，８には耐熱性を有する材料で形成されロー
ル状にまかれたカーテン９が上記繰出口８ａ，８
ａから繰り出し自在に設けられている。なお、上
記カーテン９は収納部８，８内に設けられた枢軸
１０に巻かれるとともに、枢軸１０には、繰出口
８ａから繰り出したカーテン９を収納部８内に巻
き戻すように枢軸１０を回動させる周知の回動手
段が付設されている。なおまた、上記カーテン９
の上下辺にはカーテン吊り具等の周知の案内具が
複数取り付けられていてカーテン９はカーテンレ
ール６，７に沿つて動くこれら案内具に案内され
て移動し、箱体１と天井板４と床板５と協同して
箱体正面側にサウナ室Ｓを形成するようになつて
いる。

しかして図中１１は上方の回動位置で箱体１の
正面壁１ａに対して起立した天井板４を支持する
ステー、１２は繰り出されるカーテン９，９の先
端辺に固定され数個の磁石が固定されたマグネツ
トバー、１３は天井板４の中央部にあけられた換
気孔、１４は収納凹部１ｂの正面壁１ａに固定さ
れたコンセント、１５は照明器具、１６はコンセ
ント１４に連絡する電源コードである。

次に以上のように構成されたこの考案の作用に
ついて説明する。

サウナバスを使用するには、まず、箱体１を所
用の場所（室内壁の前方等）に置いて床板５を倒
すとともに天井板４を上方に回動させてステー１
１によつて支持し、座板２ａを倒して背もたれ２
ｂを起立させ、サウナヒータ３を収納凹部１ｂに
設置する。次にコントロールスイツチ３ａを操作
してサウナヒータ３に通電するとともに、カーテ
ン９，９を引いてサウナ室Ｓを形成し、このサウ
ナ室Ｓに入いり、マグネツトバー１２同士を接触
させてカーテン９，９を係止し、椅子２に座る。
そして、サウナヒータ３により体を暖めて発汗作
用を促進する。

また、サウナバスを使用しない時は収納凹部１
ｂからサウナヒータ３を取り外して椅子２を収納
凹部１ｂに、またカーテン９，９を収納部８，８
に、各々収納するとともに、ステー１１をはずし
て天井板４と床板５とを折り畳み各々箱体１に沿
わせる。以上の操作によつてサウナバスはコンパ
クトになり、場所をとらず、設置および移動が容
易になる。また箱体１は上記のようにコンパクト
になるため部屋のコーナ部の壁面の手前の他に壁
面中央部の手前にも置くことができる。

なお、サウナヒータ３は箱体１から自由に取り
外して室内用の暖房器具として利用できるため、
使用範囲が広がる。また、従来のサウナボツクス
に取り付けられていた制御装置は、この考案の箱
体１には不用なため、箱体１を低価格にできる。

なお、繰出口８ａの形成位置は箱体１の正面壁
１ａに限らずに側壁でもよいし、カーテンレール
６，７の形成位置は天井板４と床板５の各々の周
囲面でもよい。

以上説明したようにこの考案は、サウナヒータ
を着脱自在にした収納凹部を設けた箱体、収納凹
部の上下の箱体上下部に上下に回動自在に各々取
り付けられた天井板および床板と、箱体の周囲壁
に繰出口をあけて箱体内部に設けられた収納部に
出入自在に設けられ、天井板と床板に形成したカ
ーテンレールに沿つて移動して天井板と箱体と床
板とともにサウナ室を形成するカーテンとから構
成したため、カーテンを収納部に収納して天井板
と床板とを折り畳むことによつて全体が極めてコ
ンパクトになる。したがつて据え付けが容易であ
り、また、据付場所も室内コーナ部に限らず室内
壁の中央部手前等、従来のサウナボツクスより広
範囲になる。また、サウナヒータは箱体より自由
に取り外すことができ、室内用の暖房器具として
使用可能なため使用範囲が広くなる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は天井板と床板を開いた状態を示す斜視図、第
２図はサウナヒータの載置状態を示す斜視図、第
３図は使用状態を示す斜視図、第４図は箱体の断
面図、第５図は天井板と床板の折畳状態を示す斜
視図である。 １……箱体、１ａ……正面壁、１ｂ……収納凹
部、２……椅子、３……サウナヒータ、４……天
井板、５……床板、６……カーテンレール、７…
…カーテンレール、８……収納部、８ａ……繰出
口、１１……ステー（支持部材）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 椅子等を出入自在に収納する収納凹部が正面壁
   に設けられた箱体と、上記収納凹部に着脱自在に
   付設されたサウナヒータと、周辺部にカーテンレ
   ールが設けられ上記収納凹部より上方の箱体の正
   面壁上部に上下に回動自在に取り付けられた天井
   板と、周辺部にカーテンレールが設けられ上記箱
   体の正面壁下端部に起倒自在に取り付けられた床
   板と、上記箱体に付設され上記天井板を上方の回
   動位置で支持する支持部材と、上記箱体の周囲壁
   に繰出口をあけて箱体内に設けられた収納部と、
   この収納部に出入自在に収納され上記支持状態の
   天井板と倒した状態の床板の両カーテンレールに
   沿つて張り出して天井板と箱体と床板と協同して
   箱体正面側にサウナ室を形成するカーテンとから
   成ることを特徴とするサウナバス。