JPS648154B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本願は、建築物の庇下面に施設したレールに沿
つて走行しながら建築物の外壁面を作業するモノ
レール型のゴンドラの吊下装置に関するものであ
る。

この種の吊下装置は、建築物の庇下面に施設し
たレールに、長尺な支持フレームの両端位置に回
動自在に軸承した少なくとも一方に電動機を備え
て成る１対のトロリーを走行可能に懸架し、かつ
前記支持フレームの両端下面に設けたブラケツト
に、ゴンドラの両側位置に装備したワインダーか
ら延びる吊下ロープを支持し、前記電動機の駆動
により１対のトロリーを介してゴンドラをレール
に沿つて移動せしめ、かつ前記１対のワインダー
の駆動によりゴンドラを昇降する構成のものであ
り、前記したレールは、建築物の直角隅部におい
て彎曲状に形成され、従つて１対のトロリーはこ
の彎曲状部を迂回しながら走行すると共にゴンド
ラが一方の壁面からこれと直交する他方の壁面に
移行する。

ところで上記において、レール彎曲部の曲率半
径を一定のものとするときは、レールに沿つて走
行する１対のトロリーの間隔が大きい場合に直角
隅部において外壁面とゴンドラとが水平状に対向
する状態の対向距離が他の平面部における該距離
に比し若干離れる程度であるので、直角隅部にお
ける外壁面の作業を支障なく行うことができる反
面、レール彎曲部の曲率半径を大きくしないとゴ
ンドラがその迂回時に外壁面隅部と衝合してその
迂回が不能となるのに対し、前記１対のトロリー
の間隔が小さい場合は、レール彎曲部の曲率半径
を大きくしなくともゴンドラは外壁面隅部と衝合
することなく迂回できるが、直角隅部における外
壁面とゴンドラとの平行状態における対向距離が
大きくなつてその外壁面の作業が困難となる不都
合を有する。

即ち第３図実線は大きい間隔Ｓで対峙する１対
のトロリーによつて支持イ、ロされたゴンドラＧ
がレールｒの彎曲部に沿つて迂回したときの該ゴ
ンドラＧの移動過程を示しており、同図点線は小
さい間隔S′で対峙する１対のトロリーによつて支
持イ′、ロ′されたゴンドラG′がレールｒの彎曲
部に沿つて迂回したときの該ゴンドラG′の移動
過程を示しており、上記において支持点イ、ロの
場合は、直角隅部における外壁面ＡとゴンドラＧ
との距離ｌは、平面部における該距離Ｌより若干
大きくなる反面、ゴンドラＧが迂回時に外壁面隅
角部と衝合するのに対し、支持点イ′、ロ′の場合
はゴンドラG′を外壁面隅部と衝合することなく
迂回することができる反面、直角隅部における外
壁面とゴンドラG′との平行対向距離l′が大きくな
る。

そこで本願は、外壁面の直角隅部における外壁
面とゴンドラとの平行対向距離が大きくなること
なく、しかもゴンドラが支障なく迂回することが
できるように構成したもので、その実施例を以下
図面について詳述すると、１は建築物の庇下面に
沿つて施設されたＨ型鋼より成るレール、２は１
対のコ型鋼を対峙しその両端部を閉じた長尺の支
持フレームで、その一方の端部にはモータ３によ
り駆動されるローラ４を備えた電動トロリー５
が、また他方の端部にはローラ４′を備えた従動
トロリー５′が、夫々連結機構６，６′により水平
回転自在に連結されて下方に延びかつ下部に前記
支持フレーム２内を長手方向に転動する支持ロー
ラ７，７′を有した支軸８，８′を介して移動可能
に取付けられている。９は前記支持フレーム２の
上方に平行状に配置されその中央部が軸受１０を
介して支持フレーム２上に回転自在に支承された
作動軸で、その両端に螺旋方向の異なるネジ部１
１，１１′が夫々形成され、このネジ部１１，１
１′は夫々対応する前記支軸８，８′に直交状に螺
合接続され、また中央部には前記支持フレーム２
上に設置されたモータ１２により回転駆動される
駆動車１３が軸着されている。１４はケージの両
側位置にワインダー１５，１５′を装備したゴン
ドラで、前記ワインダー１５，１５′から延びる
吊下ロープ１６，１６′が夫々前記支持フレーム
２の両端下面に設けたブラケツト１７，１７′に
夫々支持され、前記ゴンドラ１４は吊下ロープ１
６，１６′を介して前記支持フレーム２に昇降可
能に吊下げられる。１８，１８′は前記トロリー
５，５′に夫々設けたレール１の側面と当接する
案内ローラ、１９は制御ボツクス、２０はキヤプ
タイヤコードを懸架するための支持ローラであ
る。

しかして第１図の状態からモータ３を駆動する
と、１対のトロリー５，５′がレール１に沿つて
走行し、これによつてゴンドラ１４も同方向に移
動すると共に、１対のワインダー１５，１５′を
同期回転することによりゴンドラ１４が吊下ロー
プ１６，１６′を介して昇降し、その過程におい
て建築物外壁面の作業が行われる。

そして外壁面の平面部を作業するときは、モー
タ１２の駆動により１対のトロリー１５，１５′
の間隔を大きく設定しこの状態でゴンドラ１４を
外壁面の平面部終端位置即ち外壁面の一方の直角
隅部位置まで水平移動して該隅部の外壁面を作業
したのち、前記モータ１２を逆転駆動して１対の
トロリー１５，１５′の間隔を狭ばめ、この状態
でモータ３を駆動する、すると１対のトロリー１
５，１５′の間隔が小さいことによりゴンドラ１
４は外壁面の直角隅部を支障なく迂回して直交す
る他の平面部に移行する。

以上のように本願によれば、レールに対する１
対のトロリーの支持点間隔を調整することができ
るように構成したので、建築物外壁面の直角隅部
を他の平面部と同様に作業することができると共
に、該直角隅部におけるレール彎曲部の曲率半径
を大きくする必要がなくなり、かつ１対のトロリ
ーの支持点間隔の調整操作も容易に行えるなどの
利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は総
体の正面図、第２図は第１図−線断面図、第
３図はゴンドラの移動状態を示す説明図である。 図中１はレール、２は支持フレーム、４，４′
はローラ、５，５′はトロリー、６，６′は連結機
構、７，７′は支持ローラ、８，８′は支軸、９は
作動軸、１０は軸受、１１，１１′はネジ部、１
２はモータ、１３は駆動車、１４はゴンドラ、１
５，１５′はワインダー、１６，１６′は吊下ロー
プ、１７，１７′はブラケツトである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 長手方向の両端部にゴンドラの吊下ロープを
   支持するブラケツトを設けた長尺な支持フレーム
   と、この支持フレームの両端部に位置してその長
   手方向に移動可能に設けられた１対の支軸と、こ
   の支軸に夫々回転自在に連結されかつ建築物の庇
   下面に施設したレールを走行するローラを備えた
   １対のトロリーと、前記１対の支軸を相対方向に
   移動してその支軸間隔を可変する可変調整機構と
   から構成したことを特徴とするゴンドラの吊下装
   置。 ２ 可変調整機構が、中間部が支持フレーム上に
   回転自在に支承されかつ両端部に螺旋方向を異に
   するネジ部を形成して、このネジ部を夫々対応す
   る支軸に直交状に螺合した作動軸に、モータによ
   り駆動される駆動車を軸着して成る特許請求の範
   囲第１項記載のゴンドラの吊下装置。