JPS647524Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は車輛用灯具に係り、特にバルブに接続
したコネクターとハウジングとの取付構造の改良
に関するものである。

〔考案の背景〕

従来、リヤーコンビネーシヨンランプ等の車輛
用灯具にあつては、バルブに接続するコネクター
をハウジングに組付け、そのコネクターに電源が
わに接続すべき相手コネクターを挿入できるよう
になつている。コネクターとハウジングの取付構
造は、第１図及び第２図に示すように、コネクタ
ーａの両側に翼部ｂを一体に形成し、一方、ハウ
ジングｃの外壁に取付突起ｄを２個突設し、該
夫々の取付突起ｄにコネクターａの翼部ｂをねじ
ｅにより締付けて固定している。

しかし、コネクターａをねじｅによつて組付け
ると、一個のコネクターに対し２本のねじｅが必
要になるので、それだけ組付工数がかさむばかり
でなく、ねじの締付作業に手間がかかる難点があ
る。

〔考案の目的〕

本考案は、上記事情に鑑み、コネクターの取付
けを簡単かつ確実に行うことができ、しかもコネ
クターに何らの取付機能を形成することを不要に
させ、以て組付作業性を向上させることができる
と共に安価にすることができる車輛用灯具を提供
せんとするものである。

〔考案の概要〕

本考案は、前記の目的を達成せんがため、一端
部に少なくとも１個の予備端子用空間室を有する
コネクターを利用し、そのコネクターの前記予備
端子用空間室中に嵌合し得る突起と、コネクター
の一方の側壁に当接し得る当接板とをハウジング
の外壁に形成し、前記当接板にコネクターの側壁
を押し付け乍ら前記予備端子用空間室と突起とを
適合することにより、ハウジングにコネクターを
取付けたことを特徴とするものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案による車輛用灯具をリヤーコンビ
ネーシヨンランプに適用した一実施例を第３図乃
至第７図について説明する。

本考案による車輛用灯具は、一端部に少なくと
も１個の予備端子用空間室を有するコネクター１
を使い、このコネクター１を利用することにより
ハウジング２に取付けている。

即ち、前記コネクター１は第７図に示すよう
に、本体１１と、該本体に一体に形成しかつ相手
コネクター（図示せず）を係止する為の係止孔１
２ａを有する頭部１２とで長四角の筒状をなして
いる。コネクター１の本体１１の一端部には、端
子室１３を複数形成し、該複数の端子室１３のう
ち、一個を除く各端子室１３に端子１４を夫々配
置すると共に、これ以外の端子室１３に端子１４
を配置しないで予備端子用空間室１３′として構
成している。前記端子室１３は二段に構成して、
その各段に３個ずつ並設して６個形成されてい
る。前記予備端子用空間室１３′は、前記係止孔
１２ａを有する側壁１ａがわの段の中央に位置し
ている。なお、各端子１４にはコード３の一端を
接続し、その他端をバルブ４に接続している。

一方、前記ハウジング２は第３図乃至第６図に
示すように、その前面開口部にレンズ５を配設
し、かつその内部にバルブホルダー６を介して前
記バルブ４を取付けている。そして、ハウジング
２の外壁に前記コネクター１の予備端子用空間室
１３′に嵌合し得る突起２１を形成すると共に、
コネクター１の側壁に当接し得る当接板２２を形
成している。前記突起２１は、ハウジング２の外
壁に後方に向つて真直に突設されて、予備端子用
空間室１３′に適合する形状をなしており、その
先端から前記空間室１３′中に差し込むことによ
り嵌合することができるようになつている。前記
当接板２２は、ハウジング２の外壁に対しコネク
ター１の他方の側壁１ａより巾を広くして、突起
２１と同様後方に向つて突設され、その突起２１
と前記空間室１３′との嵌合のとき、コネクター
１の側壁１ｂを当接させ乍ら案内することによ
り、前記空間室１３′と突起２１とが嵌合しやす
いようにしている。その際、当接板２２は、その
先端がコネクター１の本体１１と頭部１２との段
差部に突き当ることにより、コネクター１の一端
とハウジング２外壁との間にコード３を通すこと
ができる程度のすき間をもつような長さをなして
いる。またハウジング２外壁には前記突起２１の
近傍位置に複数のコード３を一ケ所で押える為の
クランプ２３を形成している。該クランプ２３
は、双方を適度の間隔をもつたまま立ち上げると
共に、その立ち上げ部の先端に互に内方に向つて
形成し、その内方にコード３を通すことにより複
数本のコードを一括的に押えることができるよう
にしている。

本考案による車輛用灯具は、上記の如き構成よ
りなるので、コネクター１をハウジング２に組付
けるには、コネクター１の側壁１ａをハウジング
２の当接板２２に当てて、その突起２１とコネク
ター１の予備端子用空間室１３′とを一致させ、
そのままの状態でコネクター１を当接板２２に沿
つて移動することにより、前記空間室１３′と突
起２１とが嵌合するので、コネクター１をハウジ
ング２に取付けることができる。従つて、前記空
間室１３′と突起２１との嵌合によつて取付ける
ので、取付け作業を極めて簡単に行うことができ
る。しかも、突起２１の先端が前記空間室１３′
の末端に突き当り、かつ当接板２２の先端がコネ
クター１の段差部に突き当ることによつて、ハウ
ジング２に対するコネクター１の取付位置が必然
的に定められるので、便利である。また、当接板
２２がコネクター１を案内させてその嵌合を容易
にさせるばかりでなく、突起２１と協働してコネ
クター１を挾持することにもなるので、取付けを
確実に行うことができると共に、車輛の振動等の
際でも抜けるおそれがない。

その結果、従来例に比較すると、ねじｅが不要
になるので、それだけ部品点数を削減することが
できると共に、組付工数がかさむことがない。ま
た、コネクターに翼部ｂを形成することも不要に
なるので、コネクター１の金型構造を簡素化する
ことができると共に、成形時の材料使用量を節約
することができる。さらに図示実施例では、クラ
ンパー２３を設けてコード３を一括的に押えるの
で、特にコンビネーシヨンクランプのように複数
本配線する必要がある場合に極めて有効である。
また、突起２１及び当接板２２の双方を、ハウジ
ング２に対し後方に向つて形成して、ハウジング
の型抜き方向と一致させているので、金型構造が
それほど複雑になることがない。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、一端部に
予備端子用空間室を有するコネクターを利用して
ハウジングに簡単に取付けることができるので、
従来のように組付工数がかさむことがなく、また
コネクターの金型構造の簡素化及び材料の節約を
でき、従つて、組付作業性を向上させることがで
きると共にコストダウンを図ることもできる効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の車輛用灯具の一構成例を示す破
断断面図、第２図はコネクターの側面図、第３図
は本考案による車輛用灯具をリヤーコンビネーシ
ヨンランプに適用した一実施例を示す断面図、第
４図はコネクターの取付状態を示す第３図の矢
視に対応する拡大図、第５図は第４図の−線
断面図、第６図はハウジングに対するコネクター
の取付けを示す説明用斜視図、第７図はコネクタ
ーの斜視図である。 １……コネクター、１ａ，１ｂ……側壁、１
３′……予備端子用空間室、２……ハウジング、
２１……突起、２２……当接板、４……バルブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジングにバルブに接続したコネクターを取
   付ける車輛用灯具において、一端部に少なくとも
   一個の予備端子用空間室を有するコネクターを利
   用し、前記ハウジングの外壁にコネクターの予備
   端子用空間室中に嵌合し得る突起と、該突起と対
   向し、かつコネクターの一方の側壁に当接し得る
   当接板とを形成し、該当接板にコネクターの側壁
   を押し当て乍ら前記空間室中に突起を嵌合させる
   ことにより、コネクターをハウジングに取付けた
   ことを特徴とする車輛用灯具。