JPS647094Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車の組立ライン等で使用するキヤ
スタ輪と固定輪とを有する台車を、並置する後退
路終点と前進路始点との間で横移動させる装置に
関する。

従来、上記台車を後退路終点から前進路始点に
移動させるために、旋回場を設けここに台車旋回
装置を配置しているが、旋回場は広い面積を必要
とし、また台車旋回装置は大型である問題があ
る。

本考案は上記従来の問題を解消した台車の横移
動装置を提供することを目的とするものであつ
て、その構成上の特徴とするところは、固定輪と
前後および横方向に旋回可能なキヤスタ輪とを有
する台車を、並置する後退路終点と前進路始点と
の間で横移動させる装置において、後退路終点と
前進路始点との間に配置されたガイドと、後退路
終点を示す後退路ストツパーと、該ガイドによつ
て案内される移動台と、該移動台の第１駆動装置
と、前記移動台に前記ガイドと直角をなす方向に
第２駆動装置により移動可能に配置されて台車の
固定輪側端部を持上げる持上装置とを包含し、後
退路終点にある台車が持上げられ並びに本横移動
装置から離れる方向に移動させられた後、前進路
始点まで横移動させられることである。従つて、
本考案によれば、小さい面積の場所に設置可能な
小型横移動装置によつて、後退路終点にある台車
を前進路始点に横移動させることができる利点を
有する。

以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。
台車１〜８は、第１図に示すように、キヤスタ輪
１０及び固定輪１２を有し、後退路１４及び前進
路１６を走行する。後退路１４の終点は台車１が
ある位置であり、後退路ストツパー１８によつて
決められる。前進路１６の始点は台車２がある位
置であり、後退路１４の終点と並置していて、こ
こで台車にワーク１９が載置される。

横移動装置２０は、ガイド２２、移動台２４、
移動台２４の駆動装置２６、移動台２４に取付け
られた持上装置２８とを包含する。ガイド２２
は、第２図に示すように、その上面下面が水平な
平面であつて、移動台２４の８個の転動輪３０が
転動して、移動台２４の移動が案内される。持上
装置２８は、第２図及び第３図に示すように、前
後シリンダ３２，前後シリンダ３２に取付けられ
た１対の爪アツパ３４、爪アツパ３４に軸支され
て爪用シリンダ３６によつて爪アツパ３４に対し
揺動する１対の爪ロア３８からなる。爪ロア３８
の先端はコの字状に形成され、このコの字状部と
爪アツパ３４とによつて台車のクロスメンバ４０
を把持する。駆動装置２６は、エアモータ４２、
エアモータ４２の回転軸に取付けられたスプロケ
ツト４４、スプロケツト４４に係合する駆動チエ
ーン４６及びエアモータ４２を制御するリミツト
スイツチ４８とからなる。

後退路１４及び前進路１６で走行させる引き側
台車走行ユニツト１００は該走路の適所に複数台
配置され、第４図及び第５図に示すように、ユニ
ツトボデー１０１、エアシリンダ１０２、エアシ
リンダロツド１０４、４個のコロ１０６、２本の
コロガイド１０８、ユニツトボデー１０１に揺動
自在に軸支された揺動爪１１０及び揺動爪１１０
の下端に取付けられた重り１１２とからなる。重
り１１２は揺動爪１１０の直立状態を維持するよ
うに作用する。

次に、以上の構成の作動を説明する。本作動
は、準備作動、（台車設置）、把持作動、後退作
動、横移動作動及び解放作動からなり、この一連
の作動が順次繰返される。準備作動は、移動台２
４が駆動装置２６によつて第１図に示す位置に移
動され、続いて爪用シリンダ３６が作動して爪ロ
ア３８を下降させ、さらに前後シリンダ３２が作
動して持上装置２８を第３図の左方向に移動させ
る。続いて、台車が台車走行ユニツト１００によ
り移動させられて固定輪１２が後退路ストツパー
１８に当接して停止させられ、台車設置が終了す
る。把持作動は、一対の爪用シリンダ３６が作動
して１対の爪ロア３８が上昇し、第３図に示すよ
うに、１対の爪ロア３８のコの字状部と１対の爪
アツパ３４の先端部とによつて台車のクロスメン
バ４０を２ケ所で把持する。この時、台車の固定
輪１２は床面より離れて上昇するが、キヤスタ輪
１０は床面上にある。後退作動は、前後シリンダ
３２が作動して爪アツパ３４と爪ロア３８及びこ
れらによつて把持された台車が移動台２４から離
れる方向にわずかに移動させられる。これは、後
退路ストツパー１８と固定輪１２との係合を解放
するためである。横移動作動は、駆動装置２６が
作動して移動台２４、持上装置２８及び台車が一
体となつて後退路終点から前進路始点に移動す
る。この時、キヤスタ輪１０は横方向（台車の移
動方向）を向く。横移動作動は移動台２４がリミ
ツトスイツチ４８に当接して駆動装置２６が停止
して終了する。解放作動は、爪用シリンダ３６が
作動して爪ロア３８が下降して固定輪１２が床面
に着き、さらに爪ロア３８が下降して爪ロア３８
とクロスメンバ４０との係合を解く。この状態
で、台車は前進路を走行可能となつて、台車走行
ユニツト１００により走行させられる。

台車走行ユニツト１００の作動は、エアシリン
ダ１０２が伸長作動してユニツトボデー１０１を
クロスメンバー４０の方向に移動させる。揺動爪
１１０がクロスメンバー４０が当接すると、揺動
爪１１０は第５図に点線で示す位置まで揺動させ
られる。ユニツトボデー１０１がさらに移動する
と、揺動爪１１０はクロスメンバー４０の裏側
（台車の内側）で第５図に実線で示すように直立
してクロスメンバー４０に係合する。続いて、エ
アシリンダ１０２が短縮作動して台車が後退路１
４又は前進路１６内を走行させられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は台車走行システムの説明図、第２図は
本考案の実施例の横移動装置の斜視図、第３図は
第２図の線−に沿つた断面図、第４図は台車
走行ユニツトの斜視図、第５図は台車走行ユニツ
トの作動説明図である。 １〜８……台車、１０……キヤスタ輪、１２…
…固定輪、１４……後退路、１６……前進路、１
８……後退路ストツパー、２０……横移動装置、
２２……ガイド、２４……移動台、２８……持上
装置、３２……前後シリンダ、３４……爪アツ
パ、３８……爪ロア、１００……台車走行ユニツ
ト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 固定輪と前後および横方向に旋回可能なキヤス
   タ輪とを有する台車を、並置する後退路終点と前
   進路始点との間で横移動させる装置において、 後退路終点と前進路始点との間に配置されたガ
   イドと、後退路終点を示す後退路ストツパーと、
   該ガイドによつて案内される移動台と、該移動台
   の第１駆動装置と、前記移動台に前記ガイドと直
   角をなす方向に第２駆動装置により移動可能に配
   置されて台車の固定輪側端部を持上げる持上装置
   とを包含し、後退路終点にある台車が持上げられ
   並びに本横移動装置から離れる方向に移動させら
   れた後、前進路始点まで横移動させられるように
   構成したことを特徴とする台車の横移動装置。