JP3227195U - 自動車用ジャッキ - Google Patents

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Abstract

【課題】走行可能な自動車だけでなく、故障等で動かない自動車、特に車高が低いローライダーであっても、支承なく車体をリフトアップできる自動車用ジャッキを提供する。【解決手段】自動車用ジャッキ10は、ローライダーのタイヤハウスのうち、タイヤより前方の前側隙間とタイヤより後方の後側隙間とに抜き差しされる2本の離間した脚バー14を有するエアシリンダ18と、各脚バーの内側空間に配置され、タイヤの前側下部と後側下部とに当接される2本の離間したリフトアーム16を有し、エアシリンダで昇降されるタイヤリフト部材17と、を備える。2本のリフトアーム16は、それぞれの基端部の離間距離がタイヤのリム径より短くなっている。【選択図】図1

Description

本考案は、自動車、特に車高が低い自動車の車体をリフトアップするための自動車用ジャッキに関する。
1950年代のアメリカ西海岸・イーストロサンゼルスにおいて、メキシコ系移民がカスタマイズした自動車を起源とする車体の低い“ローライダー(低車高車)”は、一部の自動車愛好家の中で人気がある車である。
しかしながら、その所有者が、自宅でオイル交換、内側を中心とする足回りの点検、排気系統の整備といった車体の床下の整備をしようとしたとき、ローライダーは路面と車体との隙間が数センチと低いため、ジャッキを車体フレームのジャッキアップポイントに差し込めず、整備作業ができないことがあった。
そこで、従来、例えば特許文献1に記載された「カースロープ」などを使用し、これに自動車のタイヤを乗り上げ、自動車の車高を高めてから車体の床下の整備を行っていた。
特開2014−227731号公報
しかしながら、特許文献1に記載の「カースロープ」は、自動車が走行可能な状態であることを前提とした自動車整備用の補助具である。そのため、故障やパンク等で自動車が動かない場合には、カースロープにタイヤを乗り上げることができず、車体の床下の整備ができなかった。
そこで、考案者は鋭意研究の結果、従来のように車体フレームのジャッキアップポイントにジャッキを配置して車体を持ち上げるのではなく、タイヤの前側下部と後側下部とに2本のリフトアームをあてがい、この状態のまま、ジャッキ機構により各リフトアームを徐々に上昇させ、車体をリフトアップするように構成すれば、上述した問題は解消されることを知見した。
また、2本のリフトアームを先端へ向かうほど徐々に離間距離が長くなる末広がり状に配置すれば、各リフトアームをタイヤハウスの前側下部の隙間と後側下部の隙間とに差し込むだけで、傾斜した各リフトアームが芯出し用のガイドとなり、平面視してタイヤの軸線とリフトアーム間の中間線とが自動でアライメントされることを知見した。しかも、このように各リフトアームを末広がり状に配置すれば、タイヤパンク時、タイヤのトレッドの下部全体が路面に密着しても、各リフトアームをタイヤハウスの前側下部の隙間と後側下部の隙間とに差し込み易くなることを知見し、この考案を完成させた。
本考案は、この課題に鑑みなされたもので、走行可能な自動車だけでなく、故障やパンク等で動かない自動車、特に車高が低いローライダーであっても、支障なく車体をリフトアップできる自動車用ジャッキを提供することを目的とするものである。
また、本考案は、離間した2本のリフトアームによりタイヤを安定した状態でリフトアップできるとともに、パンクしたタイヤにも各リフトアームを容易にセットすることができる自動車用ジャッキを提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の考案は、自動車のタイヤハウスのうち、タイヤより前方の前側隙間と該タイヤより後方の後側隙間とに抜き差しされる2本の離間した脚バーを有するジャッキ本体と、前記2本の脚バーの内側空間に配置されて、該2本の脚バーの離間方向に長いタイヤリフト部材と、該タイヤリフト部材に基端部が固定され、かつ該タイヤリフト部材の幅方向の一側面より外方へ突出して、前記タイヤの前側下部と後側下部とに当接される2本の離間したリフトアームと、前記タイヤリフト部材を昇降させるジャッキ機構とを備え、前記2本のリフトアームの基端部の離間距離は、前記タイヤのリム径より短いことを特徴とする自動車用ジャッキである。
また、請求項2に記載の考案は、前記2本のリフトアームは、先端に向かうほど徐々に離間距離が長くなる末広がり状に配置されたものである請求項1に記載の自動車用ジャッキである。
さらに、請求項3に記載の考案は、前記2本のリフトアームは、前記タイヤリフト部材の幅方向に延びる仮想線を基準として、それぞれアーム先端に向かうほど徐々に離間距離が長くなるように1°〜30°傾斜したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動車用ジャッキである。
さらにまた、請求項4に記載の考案は、前記2本のリフトアームの基端部の離間距離は、30cm〜45cmであることを特徴する請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載の自動車用ジャッキである。
また、請求項5に記載の考案は、前記ジャッキ機構は、前記ジャッキ本体に取り付けられたエアシリンダを含むアクチュエータであることを特徴とする請求項1〜請求項4のうち、何れか1項に記載の自動車用ジャッキである。
リフトアップされる自動車の種類は、タイヤを有するものであれば任意である。例えば、普通自動車、小型乗用車、軽四輪乗用車、小型貨物車、軽四輪貨物車、四輪貨物車、特殊用途自動車などを採用することができる。
各脚バーおよびジャッキ本体の素材としては、例えば、鉄、ステンレスを含む各種の鋼などを採用することができる。
各脚バーは、並行に離間した水平方向に延びる直線状の部材で、丸棒、角棒または厚板を採用することができる。
各脚バーの長さは任意である。例えば、10cm〜40cmである。10cm未満では、脚バーが短すぎてタイヤリフトアップ時のジャッキ本体の安定性が低下する。また、40cmを超えれば、脚バーが長すぎて自動車用ジャッキの取り扱いがしにくい。各脚バーの好ましい長さは、20cm〜35cmである。
各リフトアームおよびタイヤリフト部材の素材としては、例えば、鉄、ステンレスを含む各種の鋼などの金属を採用することができる。
タイヤリフト部材としては、例えば、丸パイプ、角パイプ、丸棒、角棒などを採用することができる。
2本のリフトアームは、平面視して先端へ向かって徐々に互いの間隔が大きくなるハの字状(ラッパ状、先広がり状)に配置された部材で、例えば丸棒、角棒、丸パイプ、角パイプ、厚板などを採用することができる。
各リフトアームは、各基端面を、タイヤリフト部材の幅方向の一側面に付き合わせた状態で固定(植設)しても、タイヤリフト部材の上面に各リフトアームの基端部の下面を当接した状態で固定してもよい。または、タイヤリフト部材の下面に各リフトアームの基端部の上面を当接した状態で固定してもよい。何れの場合も、各リフトアームは、タイヤリフト部材の幅方向の一側面より外方へ突出した状態となる。
各リフトアームの長さは任意である。例えば、10cm〜40cmである。10cm未満では、リフトアームが短過ぎてタイヤリフトアップ時のタイヤの安定性が低下する。また、40cmを超えれば、リフトアームが長すぎて自動車用ジャッキの取り扱いがしにくい。各リフトアームの好ましい長さは、20cm〜35cmである。
2本のリフトアームの基端部の離間距離を、タイヤのリム径より短くする理由は、タイヤのリフトアップ時、各リフトアームはトレッドの下部に当接されるものの、実質的には剛体のリムを下方から支持してリフトアップするためである。
2本のリフトアームの基端部の離間距離は、30cm〜45cmである。30cm未満では2本のリフトアームの基端部間の距離が短すぎて、タイヤを安定した状態でリフトアップすることができない。また、45cmを超えれば、2本のリフトアームの基端部間の距離が長すぎて、タイヤが小型の場合、各リフトアームはタイヤのトレッドのみを支持するおそれがある。なお、2本のリフトアームの基端部の好ましい離間距離は、32cm〜40cmである。
各リフトアームの傾斜角度は限定されないものの、タイヤリフト部材の幅方向(タイヤリフト部材の長さ方向に直交する方向)に延びる仮想線(リフトアーム同士が平行となる仮想線)を基準として、それぞれ先端に向かうほど徐々に離間距離が長くなるように外方(外側)へ1°〜30°である。1°未満では、タイヤのキャンバー角の関係から、タイヤのリフトアップ時、自動車の荷重がかかる位置が各リフトアームの先端となり易く、垂直に自動車を持ち上げにくい。また、30°を超えれば、各リフトアームの傾斜角度が大きすぎてタイヤがスリップし、ジャッキが外れて自動車が滑落するおそれがある。各リフトアームの好ましい傾斜角度は、1°〜10°である。この範囲であれば、キャンバー角を有するタイヤであっても、リフトアップ時、各リフトアームの自動車の荷重がかかる位置を基端部として、自動車が各リフトアームから滑落するおそれもなく、高い安定性を有してより安全に持ち上げることができる。
ジャッキ機構の構造は、車体をリフトアップ可能であれば任意である。手動式のものでも、アクチュエータを有した自動式のものでもよい。
アクチュエータとしては、例えば、エアシリンダ、油圧シリンダ、電動モータなどを採用することができる。
なお、車体の床下を整備する際には、2台の自動車用ジャッキを使用し、自動車の前部の左右のタイヤを同時に持ち上げて車体前部の床下の整備を行う。または、自動車の後部の左右のタイヤを同時に持ち上げて車体後部の床下の整備を行う。車体全体をリフトアップするときには、合計4台の自動車用ジャッキを使用する。その際には、例えば、車体前部を持ち上げた後、車体後部を持ち上げるか、その反対の手順で持ち上げてもよい。
請求項1に記載の考案によれば、タイヤハウスの前側隙間と後側隙間とに2本の脚バーを差し込むと同時に、2本のリフトアームを、路面とタイヤの前側下部との隙間と、路面と後側下部との隙間にそれぞれ差し込む。このとき、各リフトアームは、タイヤのリムの直下に配置されているものとする。その後、ジャッキ機構を作動し、タイヤリフト部材を徐々に上昇させる。これにより、2本のリフトアームがタイヤの前側下部と後側下部とに当接され、その後も各リフトアームを継続して上昇することにより、各リフトアームが、トレッドを間においてリムを下方支持した状態で、車体がリフトアップされる。
これにより、走行可能な自動車だけでなく、故障等で動かない自動車、特に車高が低いローライダーであっても、支障なく車体をリフトアップすることができる。
特に、請求項2および請求項3に記載の考案によれば、2本のリフトアームとして、平面視して先端に向かうほど徐々に離間距離が長くなる末広がり状のもの(請求項3の場合には、2本のリフトアームをタイヤリフト部材の幅方向に延びる仮想線を基準として互いの先端が離間する方向へ1°〜30°傾斜したもの)を採用したため、2本のリフトアームを、タイヤハウスの前側下部と後側下部の各隙間にそれぞれ差し込むだけで、傾斜した各リフトアームが芯出し用のガイドとなる。よって、平面視して、タイヤの軸線と、2本のリフトアームの中間線とが自動的にアライメントされる。その結果、タイヤのリフトアップ時、タイヤを安定した状態でリフトアップすることができる。
しかも、このように2本のリフトアームが末広がり状に配置されているため、タイヤパンク時、トレッドの下部全体が路面と密着しても、2本のリフトアームをタイヤハウスの前側下部の隙間と後側下部の隙間とに差し込み易い。すなわち、各リフトアームのうち、路面に密着したトレッドの下に強引に押し込まれる部分は、各アームの一部分、例えば各基端部付近のみとなり易く、比較的小さな労力でパンク状態のタイヤに各リフトアームをセットすることができる。
また、請求項4に記載の考案によれば、2本のリフトアームの基端部の離間距離を30cm〜45cmとしたため、一般的なタイヤのリム径が33cm(13インチ)〜64cm(25インチ)であることから、トレッドを介するものの、各リフトアームによってタイヤを確実にリフトアップすることができる。
また、請求項5に記載の考案によれば、ジャッキ機構としてエアシリンダなどのアクチュエータを採用したため、アクチュエータにより2本のリフトアームを上昇させ、車体を自動でリフトアップすることができる。
本考案の実施例1に係る自動車用ジャッキの斜視図である。 (a)本考案の実施例1に係る自動車用ジャッキの一部を構成する2本の脚バーと2本のリフトアームとをタイヤハウスの前側隙間と後側隙間とに差し込んだ状態を示す概略構成の側面図である。(b)本考案の実施例1に係る自動車用ジャッキの一部を構成する2本のリフトアームを上昇させて車体をリフトアップした状態を示す概略構成の側面図である。 本考案の実施例1に係る自動車用ジャッキの一部を構成する2本の脚バーと2本のリフトアームとをタイヤハウスの前側隙間と後側隙間とに差し込んだ状態を示す平面図である。 本考案の実施例1に係る自動車用ジャッキの一部を構成する2本の脚バーと2本のリフトアームとを、タイヤがパンクしたタイヤハウスに差し込んだ状態を示す平面図である。
以下、本考案の実施例を、図面を参照して具体的に説明する。ここでは、低車高の普通自動車であるローライダーの車体をリフトアップするためのものを例とする。なお、説明の都合上、自動車用ジャッキを平面視した状態で、各脚バーの各先端側を自動車用ジャッキの前側、それとは反対側を自動車用ジャッキの後側とする。また、自動車用ジャッキの右側と左側とは、このジャッキを前方から見たときのものとする。
図1および図2(a)において、10は本考案の実施例1に係る自動車用ジャッキで、この自動車用ジャッキ10は、ローライダー(自動車)11のタイヤハウス12のうち、タイヤ13より車体11a前方の前側隙間12aと、タイヤ13より車体11a後方の後側隙間12bとに抜き差しされる平行に離間した2本の脚バー14を有するジャッキ本体15と、2本の脚バー14の内側空間に配置されて、タイヤ13の前側下部と後側下部とに当接される2本の離間したリフトアーム16を有するタイヤリフト部材17と、タイヤリフト部材17を昇降させるエアシリンダ(ジャッキ機構)18とを備えている。
以下、これらの構成体を具体的に説明する。
図1および図2に示すように、ジャッキ本体15は、何れも断面矩形状の鋼管からなる、平行に離間した左右一対の長尺な縦枠19と、短尺な上枠20と、短尺な下枠21とを矩形枠状に連結した縦長なフレームである。
各縦枠19の上端部の後側面には、後方へ延びる左右一対の連結バー22を介して、上枠20の長さ方向に延びる握り棒23が連結されている。また一方の縦枠19の後側面のうち、連結バー22の固定部分の下方近傍には、図示しないコンプレッサと、エアホースHを介して連通されるエアコントローラCが取り付けられている。エアコントローラCには、図示しないエアコンプレッサからのエア供給とエア抜きとを切り換え操作するレバーSが設けられている。
また、各縦枠19の内側面(対峙する面)には、各上半分と各下半分とに、縦方向へ延びる上側スライド孔19aと下側スライド孔19bとが形成されている。
さらに、ジャッキ本体15の下枠21の長さ方向の中間部の上側面には、中央部にピン孔24aが形成された厚肉な連結ブラケット24が固定されている。また、この下枠21の長さ方向の両端部は、左右の縦枠19より外方へ延長されている。これらの延長部の先端面には、対応する脚バー14の基端部分がそれぞれ連結されている。
各脚バー14は、長さが50cm(ジャッキ本体15の下枠21からの突出長さは40cm程度)の断面正方形の鋼管で、各脚バー14の間隔は48cmである。各脚バー14の先端部の下面と先端面とは開口している。また、各脚バー14の先端部の管内には、各開口から各外周部を露出した状態で、脚バー14の幅方向へ延びた短尺な回転軸25を介して、一対の小径な走行ローラ26が軸支されている。また、各脚バー14の基端部は下枠21より若干後方へ突出している。これらの突出部分の内側面(対峙する面)の付近には、脚バー14の幅方向へ延びた回転軸27を介して、一対の大径な走行ローラ28が軸支されている。ジャッキ本体15は、合計4つの大小の走行ローラ26、28を介して移動自在に設けられている。
ジャッキ本体15の内側空間には、ジャッキ本体15の高さの約半分の長さを有する大径なエアシリンダ18が、ロッド18aを下方へ向けて収納されている。このロッド18aの先端部は、連結ピン29を介して、連結ブラケット24に軸支されている。エアシリンダ18の上端面と下端面とには、平面視して矩形状の厚肉な一対の端板30、31が配設されている。このうち、上側の端板30の上面には、各端板30,31を含むエアシリンダ18が、各縦枠19の内側面に沿ってスムーズに昇降するように、断面L字状をした左右一対のガイドブラケット32が配設されている。
各端板30,31の左側面と右側面には、対峙する上側スライド孔19aまたは下側スライド孔19bに挿通され、かつ縦枠19の厚さ方向に延びた合計4本のスライドピンが片持ち状態で固定されている。また、各スライドピンの先端部には、各縦枠19の管内に収納され、各縦枠19の前後側の内面に沿って転動する合計4つのガイドローラ34が軸支されている。
さらに、上側の端板30の前端部と、下側の端板31の前端部とには、ジャッキ本体15の約半分の長さ(高さ)を有し、かつ各縦枠19と並行で各縦枠19よりいくらか前方に配置された縦長な昇降枠35が固定されている。昇降枠35は、平行に離間した左右一対の長尺な縦枠36と、短尺な上枠37と、下枠38とを矩形枠状に連結し、かつ各縦枠19の下端部同士が補強枠39によって連結された縦長なフレームである。これらの枠材は、何れも断面矩形状の鋼管製である。上枠37の下側面に、上側の端板30の前端部の上側面が固定され、補強枠39の上側面に、下側の端板31の前端部の下側面が固定されている。
下枠38は、長さ方向の両端部が左右の縦枠36より外方に突出した部分を有することで、2本の脚バー14の内側空間に配置された前記タイヤリフト部材17を構成している。
タイヤリフト部材17は長さ40cmの肉厚な角型の鋼管で、その長さ方向の両端部の下面には、先端に向かうほど徐々に離間距離が長くなる末広がり状の前記一対のリフトアーム16の基端部の上面が固定されている。これにより、各リフトアーム19は、タイヤリフト部材17の幅方向の一側面より外方へ突出した状態となる。
各リフトアーム16は、長さが35cmで、各脚バー14より細い断面正方形の鋼管からなる。
各リフトアーム16の基端部同士の間隔は、タイヤ13のリム径(16インチ(約40cm))より短い30cmである。
また、右側のリフトアーム16と、左側のリフトアーム16との傾斜角度は、タイヤリフト部材17の幅方向に延びる仮想線(2本のリフトアーム16の中間線bと平行な線)vを基準として、アーム先端に向かうほど徐々に離間距離が長くなるように、それぞれ外方(外側)へ4°である(図3参照)。
次に、図1〜図4を参照して、本考案の実施例1に係る自動車用ジャッキ10によるローライダー11の車体11aのリフトアップ方法を説明する。ここでは、2台の自動車用ジャッキ10を用いて、ローライダー11の車体11aの前部をリフトアップする方法を説明する。
図1および図2に示すように、まず、図示しないコンプレッサから延びたエアホースHの先端部を1台の自動車用ジャッキ10のエアコントローラCに連通する。その後、握り棒23を両手で握り、これを手押しする。こうして、4つの走行ローラ26,28により一方の自動車用ジャッキ10を移動し、ローライダー11の右前のタイヤハウス12のうち、前側隙間12aと後側隙間12bとに2本の脚バー14を、それぞれ車幅方向から差し込む。このとき、2本のリフトアーム16が、路面とタイヤ13の前側下部との隙間、および、路面と後側下部との隙間にそれぞれ同一方向から差し込まれる。また、各リフトアーム16は、右前側のタイヤ13のリム40の直下に配置される(図2(a)参照)。
同様に、もう一方の自動車用ジャッキ10を手押しすることにより、4つの走行ローラ26,28を介してこの別の自動車用ジャッキ10を走行し、ローライダー11の左前のタイヤハウス12のうち、前側隙間12aと後側隙間12bとに、2本の脚バー14をそれぞれ車幅方向から差し込む。このとき、2本のリフトアーム16が、路面とタイヤ13の前側下部との隙間、および、路面と後側下部との隙間にそれぞれ同一方向から差し込まれ、各リフトアーム16は左前側のタイヤ13のリム40の直下に配置される。
その後、図示しない連通ホースを介して、一方の自動車用ジャッキ10のエアコントローラCと、他方の自動車用ジャッキ10のエアコントローラCとを、同期作動するように連通する。
その後、エアシリンダ18を作動し、タイヤリフト部材17を徐々に上昇させる。具体的には、一方のエアコントローラCのレバーSをロッド突出側に入れることで、先端部が連結ブラケット24に軸支された下向きのロッド18aを徐々に突出させる。これにより、各縦枠19の前後側の内面に沿って各ガイドローラ34が転動しながら、エアシリンダ18が徐々に上昇するとともに、昇降枠35およびタイヤリフト部材17を介して、2本のリフトアーム16が徐々に上昇する。
その結果、2本のリフトアーム16がタイヤ13のトレッド13aの前側下部と後側下部とに当接され、その後も各リフトアーム16を継続して上昇することにより、各リフトアーム16が、トレッド13a介してリム40を下方から支持した状態で、車体11aの右側が徐々にリフトアップされていく。
また、もう一方の自動車用ジャッキ10に対しても、コンプレッサからの圧縮空気が、連通ホースを介して他方のエアコントローラCに同時に供給される。これにより、もう一方のエアシリンダ18が作動し、タイヤリフト部材17とともに2本のリフトアーム16が徐々に上昇し、トレッド13a介してリム40を下方から支持した状態で、車体11aの左側が、車体11aの右側と同期して徐々にリフトアップされていく。
これにより、通常の自動車だけでなく、故障やパンク等で動かない自動車、特に車高が低い(車高ゼロを含む)ローライダー11であっても、車体11aのジャッキアップポイントを見つける作業が不要で、かつ支障なく車体11aを例えば高さ35cm程度までリフトアップすることができる(図2(b)参照)。
また、ここでは、2本のリフトアーム16として、平面視して、先端に向かうほど徐々に離間距離が長くなる末広がり状のものを採用している(図3参照、斜線領域はトレッド13aの接地領域)。そのため、2本のリフトアーム16を、タイヤハウス12の前側隙間12aと後側隙間12bにそれぞれ差し込むだけで、傾斜した各リフトアーム16が芯出し用のガイドとなり、平面視してタイヤ13の軸線aと、2本のリフトアーム16の中間線bとが自動的にアライメントされる。その結果、タイヤ13のリフトアップ時、タイヤ13を安定した状態でリフトアップすることができる。
さらには、このように2本のリフトアーム16が末広がり状に配置されているため、タイヤ13のパンク時、仮にトレッド13aの下部全体が路面と密着しても、2本のリフトアーム16をタイヤハウス12の前側隙間12aと後側隙間12bとに差し込み易い(図4参照、斜線領域はパンクにより拡大したトレッド13aの接地領域)。すなわち、各リフトアーム16のうち、路面に密着したトレッド13aの下に強引に押し込まれるのは、各基端部付近のみとなり易く、比較的小さな労力でパンク状態のタイヤ13の下に各リフトアーム16をセットすることができる。
また、2本のリフトアーム16の基端部の離間距離を30cmとしたため、タイヤ13のリム径が40cmであることから、トレッド13aを介するものの、各リフトアーム16によってタイヤ13を確実にリフトアップすることができる。
さらに、ジャッキ機構としてエアシリンダ18を採用したため、2本のリフトアーム16により車体11aを自動でリフトアップすることができる。
また、各走行ローラ26,28は、脚バー14の幅方向へ延びた回転軸25,27を介して各走行ローラ26,28を転動可能に設けたため、縦列駐車した状態のローライダー11についても整備作業を行うことができる。
本考案の自動車用ジャッキは、自動車、特に車高が低い自動車の車体をリフトアップするための技術として有用である。
10 自動車用ジャッキ
11 ローライダー(自動車)
12 タイヤハウス
12a 前側隙間
12b 後側隙間
13 タイヤ
14 脚バー
15 ジャッキ本体
16 リフトアーム
17 タイヤリフト部材
18 エアシリンダ(ジャッキ機構)
v 仮想線

Claims (5)

  1. 自動車のタイヤハウスのうち、タイヤより前方の前側隙間と該タイヤより後方の後側隙間とに抜き差しされる2本の離間した脚バーを有するジャッキ本体と、
    前記2本の脚バーの内側空間に配置されて、該2本の脚バーの離間方向に長いタイヤリフト部材と、
    該タイヤリフト部材に基端部が固定され、かつ該タイヤリフト部材の幅方向の一側面より外方へ突出して、前記タイヤの前側下部と後側下部とに当接される2本の離間したリフトアームと、
    前記タイヤリフト部材を昇降させるジャッキ機構とを備え、
    前記2本のリフトアームの基端部の離間距離は、前記タイヤのリム径より短いことを特徴とする自動車用ジャッキ。
  2. 前記2本のリフトアームは、先端に向かうほど徐々に離間距離が長くなる末広がり状に配置されたものである請求項1に記載の自動車用ジャッキ。
  3. 前記2本のリフトアームは、前記タイヤリフト部材の幅方向に延びる仮想線を基準として、それぞれアーム先端に向かうほど徐々に離間距離が長くなるように1°〜30°傾斜したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動車用ジャッキ。
  4. 前記2本のリフトアームの基端部の離間距離は、30cm〜45cmであることを特徴する請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載の自動車用ジャッキ。
  5. 前記ジャッキ機構は、前記ジャッキ本体に取り付けられたエアシリンダを含むアクチュエータであることを特徴とする請求項1〜請求項4のうち、何れか1項に記載の自動車用ジャッキ。
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