JPS646797Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は多数の掛桿を吊枠部材間に並設したお
むつ干器の改良に係る、おむつ干器に於ける吊桿
用グリツプに関するものである。

〔従来の技術〕

従来より、おむつ干器を含む洗濯用物干器は、
これを物干竿等に懸吊するための掛鉤を設けてお
り、該掛鉤を高所へ容易に掛けることができるよ
うにする構造として、掛鉤と一体的になる把手桿
を下方に延長したものが使用されている。しか
し、この種の掛鉤は使用時に物干器の吊枠部材面
と直交しており、一般に非使用時にこれを吊枠部
材面に沿うように折り畳む構造に成つているた
め、おむつ干器のように吊枠部材間に多数の掛桿
を並設した構造のものでは上記把手桿を吊枠部材
面より下方に延長することが不能であつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は上記問題に鑑みて成されたもので、吊
桿が吊枠部材に対して折り畳み自在に成ると共
に、該吊桿から把手桿が吊枠部材面より下方に延
びるおむつ干器を提供することを目的とするもの
で、本考案はおむつ干器に於ける吊桿用グリツプ
の新規構造に有る。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案のおむつ干器に於ける吊桿用グリツプ
は、吊枠部材の両側から適宜間隔を隔して中央で
対向する多数の掛桿を並設したおむつ干器に於い
て、上記吊枠部材の両横枠部中央に基端を揺動自
在に枢着し、該吊枠部材面に対して起伏自在にな
り、且つ頂部に鉤状の掛鉤を構成して成る吊桿に
対して、該吊桿起立時に上記吊枠部材面を越えて
下方に突出する如く一体成型され、桿部の両側に
前記掛桿の端部が通過可能になる該掛桿と略同ピ
ツチの複数個の摺抜用切欠を構成した吊桿用グリ
ツプを構成したことを要旨とする。

〔作用〕

即ち、吊桿から下方に延びるグリツプに、対向
する掛桿の間を摺り抜けるように摺抜用切欠を該
掛桿と等ピツチで構成したことにより、該グリツ
プは上記吊桿の枢着部を中心にして多数の掛桿の
間で該掛桿面を横切るように旋回可能になるもの
で、これによつて該グリツプを吊枠部材面下方に
充分に下げることができ、該吊桿の頂部に構成し
た掛鉤を高所に懸吊することが可能と成る。また
グリツプに摺抜用切欠を構成したことにより、対
向する掛桿の間隙と関係なく、グリツプの握り部
の幅を好ましい大きさに設計することが可能と成
り、安定した握り感を有するグリツプを構成する
ことができる。

〔実施例〕

以下、本考案のおむつ干器に於ける吊桿用グリ
ツプの一実施例を図面に従つて説明する。

符号１は横枠部２，２と縦枠部３，３により矩
形状枠体を構成して成る吊枠部材であり、該吊枠
部材１の枠面には横枠部２，２から突設した多数
の掛桿４を、各一対の掛桿４，４が該横枠部２，
２間の中央でヒトの指が通過可能な間隙５を隔し
て相対向するように、幅方向に一定の間隔Ｐを持
つて並設して成る。符号６は上記吊枠部材１の各
横枠部２，２間に設けた吊桿であり、略円弧状の
桿体基部を上記横枠部２，２の中央部上面に突設
したヒンジ突起７，７とそれぞれピン軸８，８を
介して回動自在に枢着し、吊桿６を吊枠部材１面
に対して起伏自在に構成して成ると共に、該吊桿
６の頂部に穿設した軸孔９に掛鉤１０の基部を回
動自在に軸着して成る。また符号１１は上記吊桿
６と一体になる把手桿であり、該把手桿１１の下
端には吊桿６起立時に上記吊枠部材１面を越えて
下方に突出するグリツプ１２が構成され、該グリ
ツプ１２の桿部両側に上記掛桿４の端部が通過可
能になる複数個の摺抜用切欠１３，１３…を該掛
桿４の並設ピツチＰと同ピツチで構成して成ると
共に、該グリツプ１２に掛止用透孔１４を穿設し
て成る。

上記構成のおむつ干器は、環状に成つたおむつ
を間隙５を利用して相対向する一対の掛桿４，４
に掛止又は取外しするものである。このおむつ干
器は、非使用時或は搬送時等に、吊桿６をピン軸
８を支点として吊枠部材１面上に横倒すると、該
吊桿６と一体になるグリツプ１２も把手桿１１を
介して横倒するが、このとき掛桿４の並設面を横
断している該グリツプ１２は各掛桿４の間隙５間
を両側に形成した摺抜用切欠１３，１３…を介し
て摺り抜けるようになる。従つて、該グリツプ１
２は間隙５の幅に関係なくその幅を広く構成する
ことができ、握り感を良好にすることができる。
また掛止用透孔１４は上記掛鉤１０が挿通可能な
孔径を有し、おむつ干器又は他の洗濯用物干器等
を縦列に懸吊使用することができるものである。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案のおむつ干器に於ける
掛止桿用グリツプは、吊桿から下方に延びるグリ
ツプに摺抜用切欠を構成したことにより、該グリ
ツプをおむつ干器の吊枠部材面下方に延長するこ
とができる為、頂部に構成した掛鉤を高所に掛止
することが可能と成ると共に、摺抜用切欠の構成
により該グリツプの握り部の幅を好ましい大きさ
に設計することが可能と成り、安定した握り感を
有するグリツプを構成することができる等の特徴
を有するもので、本考案実施後の実用的効果は極
めて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案おむつ干器に於ける掛止桿用グ
リツプの一実施例を示す、おむつ干器の斜視図、
第２図は同要部断面図、第３図は折畳み状態の要
部平面図である。 １……吊枠部材、４……掛桿、５……間隙、６
……吊桿、８……ピン軸、１０……掛鉤、１１…
…把手桿、１２……グリツプ、１３……摺抜用切
欠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吊枠部材の両側から適宜間隔を隔して中央で対
   向する多数の掛桿を並設したおむつ干器に於い
   て、上記吊枠部材の両横枠部中央に基端を揺動自
   在に枢着し、該吊枠部材面に対して起伏自在にな
   り、且つ頂部に鉤状の掛鉤を構成して成る吊桿に
   対して、該吊桿起立時に上記吊枠部材面を越えて
   下方に突出する如く一体成型され、桿部の両側に
   前記掛桿の端部が通過可能になる該掛桿と略同ピ
   ツチの複数個の摺抜用切欠を構成して成ることを
   特徴とするおむつ干器に於ける吊桿用グリツプ。