JPS646585Y2 - - Google Patents

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JPS646585Y2
JPS646585Y2 JP3711483U JP3711483U JPS646585Y2 JP S646585 Y2 JPS646585 Y2 JP S646585Y2 JP 3711483 U JP3711483 U JP 3711483U JP 3711483 U JP3711483 U JP 3711483U JP S646585 Y2 JPS646585 Y2 JP S646585Y2
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capacitance
circuit
inductance
frequency
parallel
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Description

【考案の詳細な説明】 (考案の対象) 本考案は高周波テレビジヨン信号受信回路の映
像中間周波回路(以下、PIF回路と記す)に関す
る。
(考案の目的) 本考案は、PIF回路以外に、周波数特性補正回
路等の別回路を設けることなく、1つの選択性信
号通過素子を共用して広帯域特性、狭帯域特性の
切換えが可能で、前記2つの帯域特性が共に、理
想的な帯域特性となり、小型・軽量化が図りやす
いPIF回路を提供することを目的とする。
(従来例の内容とその欠点) 高周波テレビジヨン信号の受信回路のうちの
PIF回路には、その前段であるチユーナ回路から
出力された中間周波信号が入力される。
また、世界のテレビジヨン放送の方式は、大き
く分けて、PAL、SECAM、NTSCの3方式があ
り、PIF回路は受信する方式に対応した最適な信
号選択度特性を示すように、つまり、PAL及び
SECAM方式の受信に対応する広帯域特性、
NTSC方式の受信に対応する狭帯域特性の2つの
帯域特性に対応するように設計されている。2つ
の帯域特性に対応したPIF回路を設け、スイツチ
等で切換えて、使用することも考えられるが、小
型・軽量化・低コスト化を考慮すると、表面弾性
波フイルタ等の選択性信号通過素子を共用し、容
易に帯域特性を切換えることができ、理想的な帯
域特性を有するPIF回路を用いることが考えられ
る。
第1図乃至第3図は、従来のPIF回路を説明す
るもので、第1図はその等価回路図、第2図はそ
の伝達周波数特性を示す図、第3図はその具体的
回路図である。
第1図において、1は電流源、2は広帯域特性
を有する表面弾性波フイルタ(以下、SAWFと
記すこともある。)等の選択性信号通過素子、3,
4はSAWF2の入力端子、5,6はSAWF2の
出力端子、L1,L2,L3はインダクタンス、C1
C2,C3はキヤパシタンス、R1′,R2′はSAWF2
の入力側及び出力側終端抵抗R1,R2と、SAWF
2の入出力インピーダンスRin,Routとの以下の
式に示すような並列等価抵抗で、 R1′=R1//Rin R2′=R2//Rout SW1,SW2はPIF回路の帯域特性切換用のスイツ
チである。
第1図に示すように、電流源1の一端は、イン
ダクタンスL1、キヤパシタンスC1、直列に接続
されたスイツチSW2、インダクタンスL2とキヤ
パシタンスC2とからなる並列回路をそれぞれ介
して電流源1の他端に接続されると共に、インダ
クタンスL3とキヤパシタンスC3とからなる並列
回路、スイツチSW1をそれぞれ介してSAWFの
入力端子3に接続されている。
SAWF2の入力端子3は、電流源1の他端に
接続されている入力端子4に抵抗R1′を介して接
続されている。
SAWF2の出力端子5は、抵抗R2′を介して出
力端子6に接続されている。
以下に、従来のPIF回路の動作を説明する。第
1図に示したPIF回路が、PAL/SECAM方式に
対応する際は、広帯域特性に、NTSC方式に対応
する際は、狭帯域特性になるように、PIF回路の
周波数帯域特性はスイツチSW1とスイツチSW2
により切換えられる。
PIF回路の周波数帯域特性をPAL/SECAM方
式に対応させるために、広帯域特性に切換えるに
はスイツチSW1をON、スイツチSW2をOFFの状
態にすればよい。この状態において、電流源1の
出力電流は、インダクタンスL1、キヤパシタン
スC1、抵抗R1′からなる並列回路を駆動する。前
記並列回路の尖鋭度Q1が低い場合、第1図に示
したPIF回路の伝達周波数特性は、前記並列回路
に継続接続されるSAWF2の伝達周波数特性に
ほぼ等しくなる。従つて、SAWF2の伝達周波
数特性がPAL/SECAM方式に対応した広帯域特
性にほぼ一致した特性のSWAF2を用いれば、
第1図に示したPIF回路はPAL/SECAM方式に
対応した(後述する第2図中に実線Aで示したよ
うな)伝達周波数特性を有するものとなる。
ただし、前記並列回路の尖鋭度Q1が、比較的
高い場合は、第1図に示したPIF回路の特性は、
多少尖鋭度の高いものとなる。
第1図に示すPIF回路の周波数帯域特性を
NTSC方式に対応させるために、狭帯域特性に切
換えるには、スイツチSW1をOFF、スイツチ
SW2をONの状態にすればよい。この状態で、イ
ンダクタンスL1、キヤパシタンスC1、抵抗R1′か
らなる並列回路に、インダクタンスL2、キヤパ
シタンスC2からなる並列回路が並列に挿入され
ると共に、インダクタンスL3、キヤパシタンス
C3からなる並列回路が直列に挿入された回路を
電流源1の出力電流が駆動する。
この際、インダクタンスL3、キヤパシタンス
C3からなる並列回路を挿入したことよるトラツ
プ特性が加わるため、インダクタンスL3、キヤ
パシタンスC3からなる並列回路の共振周波数の
点でレベルが減衰され、更に、インダクタンス
L2、キヤパシタンスC2からなる並列回路を並列
に挿入したことにより、第1図に示したPIF回路
の尖鋭度Q2は以下の(1)式に示すようになる。こ
こで、帯域中心周波数をo2とすると、 Q2=ω02(C1+C2)R1′ =ω02C1R1′+ω02C2R1′ =Q1+ΔQ …(1) (ただし、ω02=2πo2 ω02≒ω01 ΔQ=ω02C2R1′) (1)式より、尖鋭度Q2は尖鋭度Q1より、ΔQだけ高
く補正され、 1/ω02 2 =L2/((L1+L2)ω01 2) +L1/((L1+L2)ω03 2) …(2) (ただし、ω03=1/√2 2) (2)式より、ω02(=2πo2)は、ω01とω03との間で
任意に決定できる。
上述したことより広帯域特性の尖鋭度Q1より、
尖鋭度Q2を高く補正することができると共に、
帯域中心周波数o2を広帯域特性時の帯域中心周
波数o1と異なる位置に設定することができるの
で、第1図に示したPIF回路はNTSC方式に対応
した(後述する第2図中に破線Bで示したよう
な)狭帯域特性を示す。ただし、上述した式(1)は
帯域中心周波数o2近傍のみ成立する。
以下、第3図に示したPIF回路の説明をする。
第3図に示したPIF回路は第1図のPIF回路中に
示した電流源1をトランジスタTRのコレクタ電
流に、第1図中に示したスイツチSW1、スイツチ
SW2をダイオードD1、ダイオードD2に置換した
回路であり、第3図に示したPIF回路において、
第1図に示したPIF回路と同一の構成要素には同
一の符号を付して、その説明を省略する。TRは
トランジスタ、D1,D2はスイツチング用のダイ
オード、Rb1〜Rb5はバイアス用の抵抗、Cp1
Cp7はバイアス用のキヤパシタンス、R1はSAWF
2の入力抵抗Rinと並列に位置しているSWAF2
の入力側終端抵抗、R2はPIF回路の次段の回路へ
の入力等価抵抗でSWAF2の出力側終端抵抗を
兼ねている。7は入力端子、8は電源端子、9は
帯域特性切換用の制御端子、10,11は出力端
子である。
入力端子7はトランジスタTRのベースに接続
されており、トランジスタTRのエミツタは抵抗
Rb1とキヤパシタンスCp2とからなる並列回路を
介して接地されており、トランジスタTRのコレ
クタはインダクタンスL1の一次側を介して電源
端子8に接続されると共に、キヤパシタンスCp1
を介して接地されている。電源端子8とキヤパシ
タンスCp1との接続部は、抵抗Rb3、並列接続さ
れた抵抗Rb2及びキヤパシタンスCp3をそれぞれ
介して接地されると共に、インダクタンスL1
二次側とキヤパシタンスC1とからなる並列回路、
インダクタンスL3とキヤパシタンスC3とからな
る並列回路、キヤパシタンスCp6をそれぞれ介し
てSAWF2の入力端子3に接続されている。
インダクタンスL1の二次側、キヤパシタンス
C1からなる並列回路と、インダクタンスL3、キ
ヤパシタンスC3からなる並列回路との接続部は
ダイオードD1のアノードに接続され、ダイオー
ドD1のカソードは抵抗Rb5を介してSAWF2の入
力端子3に接続されると共に、キヤパシタンス
Cp5を介してキヤパシタンスC3、インダクタンス
L3からなる並列回路とキヤパシタンスCp6との接
続部に接続されている。ダイオードD2のカソー
ドは、ダイオードD1のアノードに接続されてお
り、ダイオードD2のアノードは、キヤパシタン
スC2とインダクタンスL2とからなる並列回路を
介して一端が接地されているキヤパシタンスCp4
に接続されている。
帯域特性切換用の制御端子9は、キヤパシタン
スCp7を介して接地されると共に、抵抗R1を介し
てSAWF2の入力端子3に接続され、SAWF2
の入力端子3は、抵抗Rb4を介してダイオードD2
のアノードに接続されている。
SAWF2の入力端子4は接地され、出力端子
5は抵抗R2を介して出力端子6に接続されると
共に、出力端子10に接続され、出力端子6は出
力端子11に接続されている。
第3図に示したPIF回路の周波数帯域特性を
PAL/SECAM方式に対応させるために、広帯域
特性に切換えるには、帯域特性切換用の制御端子
9に低い電圧(例えば、0V)印加すればよく、
この電圧の印加により、抵抗Rb3、ダイオード
D1、抵抗Rb5、抵抗R1を介して電流が流れるので
ダイオードD1はON、ダイオードD2は逆バイアス
されてOFFの状態となり、この状態では、トラ
ンジスタTRのベースに接続されている入力端子
7に、第3図に示したPIF回路の前段に接続され
ているチユーナーより、音声IF信号を含む映像
IF信号が入力されるので、トランジスタTRのコ
レクタ電流がインダクタンスL1、キヤパシタン
スC1、抵抗R1からなる並列共振回路を駆動する。
この際、第3図中に示したPIF回路の伝達周波
数特性は、第2図中に実線Aで示したようにな
り、第2図中に実線Aで示した伝達周波数特性に
おいて、以下に示すものは、それぞれPAL/
SECAM方式に対応する広帯域特性時のものであ
り、s1は音声キヤリア周波数、c1はクロマキヤ
リア周波数、p1は映像キヤリア周波数、o1は帯
域中心周波数で、クロマキヤリア周波数c1と映
像キヤリア周波数p1とのほぼ中間に位置してい
て、インダクタンスL1、キヤパシタンスC1から
なる並列回路の共振周波数は、帯域中心周波数
o1にほぼ一致しているものとする。音声キヤリ
ア周波数s1におけるレベルは、映像キヤリア周
波数p1におけるレベルに比べ、ある一定の減衰
量(14〜20dB)をもたせるのが一般的であり、
また、クロマキヤリア周波数c1におけるレベル
と映像キヤリア周波数p1におけるレベルとは帯
域中心周波数o1におけるレベルに比べ、共に、
ある一定量(約6dB)減衰しており、ほぼ同一レ
ベルにあるのが普通である。
第3図に示したPIF回路の周波数帯域特性を
NTSC方式に対応させるために、狭帯域特性に切
換えるには、周波数帯域特性切換用制御端子9に
高い電圧(例えば、電源電圧)を印加すればよ
く、この電圧の印加により、抵抗R1、抵抗Rb4
ダイオードD2、抵抗Rb2を介して電流が流れ、ダ
イオードD1は逆バイアスされてOFF、ダイオー
ドD2はONの状態となり、この状態では、トラン
ジスタTRのコレクタ電流はインダクタンスL1
キヤパシタンスC1、抵抗R1からなる並列回路に、
インダクタンスL2、キヤパシタンスC2からなる
並列回路が並列に挿入され、インダクタンスL3
キヤパシタンスC3からなる並列回路が直列に挿
入された回路を駆動する。
この際、第3図に示したPIF回路の伝達周波数
特性は、第2図中に破線Bで示したようになり、
第2図中に破線Bで示した伝達周波数特性におい
て、以下に示すものは、それぞれNTSC方式に対
応した狭帯域特性時のものであり、s2は音声キ
ヤリア周波数、c2はクロマキヤリア周波数、p2
は映像キヤリア周波数、o2は帯域中心周波数で
ある。つまり、インダクタンスL3、キヤパシタ
ンスC3からなる並列回路が挿入されていること
によるトラツプ特性が加わるため、インダクタン
スL3、キヤパシタンスC3からなる並列回路の共
振周波数をNTSC方式の音声キヤリア周波数s2
と一致させることにより、NTSC方式の音声キヤ
リア周波数s2の点で第3図中に示した実線Aに
くらべて一定の減衰がなされ、インダクタンス
L2、キヤパシタンスC2からなる並列回路が挿入
されていることにより、前述したように、尖鋭度
Qの補正が行なわれ、帯域中心周波数o2を広帯
域特性時の帯域中心周波数o1と異なる位置に設
定し、狭帯域特性に対応したクロマキヤリア周波
数c2と映像キヤリア周波数p2(=p1)との中間
に位置する帯域中心周波数o2におけるレベルに
対して、クロマキヤリア周波数c2におけるレベ
ル及び映像キヤリア周波数p2におけるレベルは
それぞれ減衰がなされている。
NTSC方式のテレビジヨン信号を良好に受信す
るためには、前述した広帯域特性における音声キ
ヤリア周波数s1におけるレベル、クロマキヤリ
ア周波数c1にけるレベル、映像キヤリア周波数
p1におけるレベル、帯域中心周波数o1における
レベルの相互間の相対減衰量の関係を、音声キヤ
リア周波数s2におけるレベル、クロマキヤリア
周波数c2におけるレベル、映像キヤリア周波数
p2におけるレベル、帯域中心周波数o2にけるレ
ベルの相互間でも満足する必要がある。
つまり、音声キヤリア周波数s2におけるレベ
ルが、映像キヤリア周波数p2におけるレベルに
対してある一定量(14〜20dB)だけ減衰し、ク
ロマキヤリア周波数c2におけるレベルと映像キ
ヤリア周波数p2におけるレベルとが、クロマキ
ヤリア周波数c2と映像キヤリア周波数p2との中
間に位置する帯域中心周波数o2におけるレベル
に比べ、共に、ある一定量(約6dB)減衰し、ほ
ぼ同一レベルになるような周波数帯域特性にする
ことが必要である。
しかし、上述した従来のPIF回路を狭帯域特性
に切換えた場合、音声キヤリア周波数s2の点で
減衰をさせるために、インダクタンスL3、キヤ
パシタンスC3からなる並列回路を挿入し、トラ
ツプ特性を加わえ、また、インダクタンスL2
キヤパシタンスC2からなる並列回路を挿入する
ことにより、尖鋭度Q2の補正及び帯域中心周波
数の補正は可能であるが、前述したトラツプ特性
による影響が、音声キヤリア周波数s2以外の点
にも及び、レベルの減衰が生じ、帯域中心周波数
o2におけるレベルに対するクロマキヤリア周波
数c2の点におけるレベル減衰量が、帯域中心周
波数o2におけるレベルに対して適正なレベル減
衰量を持つ映像キヤリア周波数p2の点における
レベル減衰量に対して大きくなつてしまうので、
NTSC方式のテレビジヨン信号を受信する際に、
クロマのS/N不良、色相不良、彩度不良等が生
じ、極端な場合には、テレビジヨンの映像に色が
つかなくなるという不都合が生じる恐れがあると
いう欠点を有していた。
(問題点を解消するための手段) 本考案は上述の問題点を解消するために、並列
接続された第1のインダクタンスと第1のキヤパ
シタンスとからなる第1の接地型回路と、前記第
1の接地型回路に接続されている直列接続された
第1のスイツチと第2のキヤパシタンスとからな
る第2の接地型回路と、前記第2の接地型回路に
接続されている並列接続された第2のスイツチと
第2のインダクタンスと第3のキヤパシタンスと
からなる第1の並列回路と、前記第1の並列回路
に接続されている直列接続された第3のスイツチ
と第3のインダクタンスとからなる第3の接地型
回路と、前記第3の接地型回路に接続されている
選択性信号通過素子とを具備したものである。
(考案の実施例) 第4図乃至第6図は本考案になるPIF回路の一
実施例を示すもので、第4図はその等価回路図、
第5図はその具体的回路図、第6図はその伝達周
波数特性を示す図である。
以下、第4図に示したPIF回路の説明をする。
第4図に示したPIF回路において、第1図に示し
たPIF回路と同一の構成要素には同一の符号を付
してその説明を省略する。
第4図において、第3のスイツチであるSW3
PIF回路の帯域特性切換用のスイツチである。
第4図に示すように、電流源1の一端は、第1
のインダクタンスであるインダクタンスL1、第
1のキヤパシタンスであるキヤパシタンスC1
らなる第1の接地型回路、直列に接続された第1
のスイツチであるスイツチSW2、第2のキヤパシ
タンスであるキヤパシタンスC2からなる第2の
接地型回路をそれぞれ介して電流源1の他端に接
続されると共に、第2のインダクタンスであるイ
ンダクタンスL3と第3のキヤパシタンスである
キヤパシタンスC3とからなる並列回路、及び第
2のスイツチであるスイツチSW1からなる第1の
並列回路をそれぞれ介してSAWF2の入力端子
3に接続されている。
SAWF2の入力端子3は抵抗R1′、直列に接続
されたスイツチSW3、第3のインダクタンスであ
るインダクタンスL2からなる第3の接地型回路
をそれぞれ介して、電流源1の他端に接続されて
いる入力端子4に接続されている。
SAWF2の出力端子5は、抵抗R2′を介して出
力端子6に接続されている。
以下に、上述したPIF回路の動作を説明する。
第4図に示したPIF回路が、PAL/SECAM方式
に対応する際は、広帯域特性に、NTSC方式に対
応する際は、狭帯域特性になるように、PIF回路
の周波数帯域特性はスイツチSW1、スイツチ
SW2、スイツチSW3により切換えられる。
PIF回路の周波数帯域特性をPAL/SECAM方
式に対応させるために、広帯域特性に切換えるに
はスイツチSW1をON、スイツチSW2をOFF、ス
イツチSW3をOFFの状態にすればよい。この状
態において、電流源1の出力電流は、インダクタ
ンスL1、キヤパシタンスC1、抵抗R1′からなる並
列回路を駆動する。これは第1図に示したPIF回
路が広帯域特性を有する場合と同一の構成であ
り、その伝達周波数特性は第5図中に実線Aで示
したようになり、これは第2図中に実線Aで示し
た特性と同一であるので、その説明を省略する。
第4図に示すPIF回路の周波数帯域特性を
NTSC方式に対応させるために、狭帯域特性に切
換えるには、スイツチSW1をOFF、スイツチ
SW2をON、スイツチSW3をONの状態にすれば
よい。この状態で、インダクタンスL1、キヤパ
シタンスC1、抵抗R1′からなる並列回路にキヤパ
シタンスC2が並列に挿入され、インダクタンス
L3、キヤパシタンスC3からなる並列回路が直列
に挿入され、インダクタンスL2が並列に挿入さ
れた回路を電流源1の出力電流が駆動する。
この際、インダクタンスL3、キヤパシタンス
C3からなる並列回路を挿入したことにより、ト
ラツプ特性が加わるため、インダクタンスL3
キヤパシタンスC3からなる並列回路の共振周波
数の点でレベルが減衰され、インダクタンスL2
及びキヤパシタンスC2が並列に挿入されること
により、尖鋭度Qの補正と、帯域中心周波数o2
の広帯域特性時の帯域中心周波数o1とは異なる
位置への設定とが行なわれる。
インダクタンスL3、キヤパシタンスC3からな
る並列回路の共振周波数と、NTSC方式の音声キ
ヤリア周波数s2とが一致しているとすると、第
4図に示したPIF回路は帯域中心周波数o2近傍
において、インダクタンスL3、キヤパシタンス
C3からなる並列回路のインピーダンスは、ほぼ
キヤパシタンスC3に等しい容量性にであるが、
インダクタンスL3を小さく、キヤパシタンスC3
を大きくして、トラツプ特性による減衰の影響を
できるだけ共振周波数s2以外の周波数に及ぼさ
ないようにしてあるため、インダクタンスL3
キヤパシタンスC3からなる並列回路は帯域中心
周波数o2近傍においては、ほぼ短絡状態にある
と考えられるので、帯域中心周波数o2近傍にけ
る第4図に示したPIF回路の伝達周波数特性は、
第2図に示した従来のPIF回路の狭帯域特性と同
様であるため、その説明を省略する。
しかし、上述したPIF回路の音声キヤリア周波
数s2と帯域中心周波数o2との間、つまり、クロ
マキヤリア周波数c2近傍における、第4図に示
したPIF回路の伝達周波数特性は特性、第1図に
示した従来のPIF回路の狭帯域特性時の伝達周波
数特性とは異なり、以下のようになつている。
上述したPIF回路においては、インダクタンス
L3、キヤパシタンスC3からなる並列回路の前側
にキヤパシタンスC2が、後側にインダクタンス
L2が挿入されており、インダクタンスL3、キヤ
パシタンスC3からなる並列回路とインダクタン
スL2とが継続接続されているため、伝達周波数
特性において、インダクタンスL3、キヤパシタ
ンスC3からなる並列回路の共振周波数が音声キ
ヤリア周波数s2と一致しているとすると、音声
キヤリア周波数s2と帯域中心周波数o2との間の
周波数o3に極点を生じる。これは、以下の式に
よつて表わすことができる。
(ω02=2ωo3 ωs2=2πs2)とすると、 ω03=1/√33 2) =(√(322)ωs2 …(3) (3)式に従つて周波数o3をクロマキヤリア周波
数c2にほぼ一致するように、インダクタンスL2
とインダクタンスL3との比を決定すれば、第4
図に示したPIF回路の狭帯域特性時における伝達
周波数特性は、第5図中に破線Bで示したように
なり、帯域中心周波数o2に対するクロマキヤリ
ア周波数c2におけるレベル減衰量を、帯域中心
周波数o2に対する映像キヤリア周波数p2におけ
るレベル減衰量(約6dB)とほぼ同等にすること
ができ、理想的なNTSC方式に対応した狭帯域特
性を得ることができる。
上述した狭帯域特性を得るには(1)(2)(3)式をそれ
ぞれ満足させるインダクタンスL2及びキヤパシ
タンスC2を選定する必要があるが、これを式の
上で解くことは不可能である。
しかし、(1)(2)(3)式をほぼ満足させる解を、例え
ばキヤパシタンスC2あるいは、インダクタンス
L2のどちらか一方を可変として、狭帯域特性に
おける中心周波数o2又は、クロマキヤリア周波
数c2と映像キヤリア周波数p2とにおけるそれぞ
れのレベルを同等に合せることにより、求めるこ
とは実験の結果、非常に容易であることが判明し
ており、その結果、得られる狭帯域特性は充分満
足のゆくものとなるので、実用上問題はない。
以下、第6図に示したPIF回路の説明をする。
第6図に示したPIF回路は、第4図に示したPIF
回路中に示した電流源1をトランジスタTRのコ
レクタ電流に、第4図中に示したスイツチSW1
スイツチSW2、スイツチSW3をダイオードD1
ダイオードD2、ダイオードD3に置換した回路で
あり、第6図に示したPIF回路において、第4図
に示したPIF回路と同一の構成要素には同一の符
号を付して、その説明を省略する。TRはトラン
ジスタ、D1,D2,D3はスイツチング用のダイオ
ード、Rb1〜Rb5はバイアス用の抵抗、Cp1〜Cp8
はバイパス用のキヤパシタンス、R1はSAWF2
の入力側終端抵抗、R2はSWAF2の出力側終端
抵抗、7は入力端子、8は電源端子、9は帯域特
性切換用の制御端子、10,11は出力端子であ
る。
入力端子7はトランジスタTRのベースに接続
されており、トランジスタTRのエミツタは抵抗
Rb1とキヤパシタンスCp2とからなる並列回路を
介して接地されており、トランジスタTRのコレ
クタはインダクタンスL1の一次側を介して電源
端子8に接続されると共に、キヤパシタンスCp1
を介して接地されている。電源端子8とキヤパシ
タンスCp1との接続部は、抵抗Rb3、並列接続さ
れた抵抗Rb2及びキヤパシタンスCp3をそれぞれ
介して接地されると共に、第1のインダクタンス
であるインダクタンスL1の二次側と第1のキヤ
パシタンスであるキヤパシタンスC1とからなる
並列回路、第2のインダクタンスであるインダク
タンスL3と第3のキヤパシタンスであるキヤパ
シタンスC3とからなる並列回路との接続部はダ
イオードD1のアノードに接続されており、ダイ
オードD1のカソードは抵抗Rb5を介してSWAF2
の入力端子3に接続されると共に、キヤパシタン
スCp5を介してキヤパシタンスC3、インダクタン
スL3からなる並列回路とキヤパシタンスCp6との
接続部に接続されている。ダイオードD2のカソ
ードは、ダイオードD1のアノードに接続されて
おり、ダイオードD2のアノードは一端が接地さ
れている第2のキヤパシタンスであるキヤパシタ
ンスC2に接続されている。
帯域切換用の制御端子9はキヤパシタンスCp7
を介して接地されると共に、抵抗R1を介して
SAWF2の入力端子3に接続されている。
SAWF2の入力端子3は、第3のインダクタン
スであるインダクタンスL2を介してダイオード
D3のアノードに接続しており、ダイオードD3
カソードはキヤパシタンスCp8を介して接地され
ていると共に、抵抗Rb4を介してダイオードD2
アノードに接続されている。SAWF2の入力端
子4は接地され、出力端子5は抵抗R2を介して
出力端子6に接続されると共に、出力端子10に
接続され、出力端子6は出力端子11に接続され
ている。
第6図に示したPIF回路の周波数帯域特性を
PAL/SECAM方式に対応させるために、広帯域
特性に切換えるには、帯域特性切換用の制御端子
9に低い電圧(例えば、0V)を印加すればよく、
この電圧印加により、抵抗Rb3、ダイオードD1
抵抗Rb5、抵抗R1を介して電流が流れるのでダイ
オードD1はON、ダイオードD2、ダイオードD3
は逆バイアスされてOFFの状態となり、この状
態では、トランジスタTRのベースに接続されて
いる入力端子7に、第6図に示したPIF回路の前
段に接続されているチユーナーより、音声IF信
号をを含む映像IF信号が入力されるので、トラ
ンジスタTRのコレクタ電流がインダクタンス
L1、キヤパシタンスC1、抵抗R1からなる並列回
路を駆動する。
この際、第6図に示したPIF回路の構成は第1
図に示したPIF回路が広帯域特性を有する場合と
同一の構成であり、その伝達周波数特性は、前述
したように、第5図中に実線Aで示したようにな
り、これは第2図中に実線Aで示した特性と同一
であるので、その説明を省略する。
第6図に示したPIF回路の周波数帯域特性を
NTSC方式に対応させるために、狭帯域特性に切
換えるには、帯域特性切換用の制御端子9に高い
電圧を(例えば、電源電圧)印加すればよく、こ
の電圧の印加により、抵抗R1、ダイオードD3
抵抗Rb4、ダイオードD2、抵抗Rb2を介して電流
が流れ、ダイオードD1は逆バイアスされてOFF、
ダイオードD2、ダイオードD3はONの状態とな
り、この状態では、トランジスタTRのコレクタ
電流は、インダクタンスL1、キヤパシタンスC1
抵抗R1′からなる並列回路に、キヤパシタンスC2
が並列に挿入され、インダクタンスL3、キヤパ
シタンスC3からなる並列回路が直列に挿入され、
インダクタンスL2が並列に挿入された回路を駆
動する。
この際、第6図に示したPIF回路の伝達周波数
特性は、前述したように、帯域中心周波数o2
傍におては、第2図に示した従来のPIF回路の狭
帯域特性と同様になり、クロマキヤリア周波数
c2近傍においては、音声キヤリア周波数s2とク
ロマキヤリア周波数の間の周波数o3に極点を生
じるので、第5図中に破線Bで示したようにな
る。第5図中に破線Bで示した伝達周波数特性に
おいて、以下に示すものは、それぞれNTSC方式
に対応した狭帯域特性時のものであり、s2は音
声キヤリア周波数、c2はクロマキヤリア周波数、
p2は映像キヤリア周波数、o2は帯域中心周波数
である。つまり、NTSC方式の音声キヤリア周波
数s2の点で第5図中に実線Aで示したレベルに
くらべて一定の減衰(14〜20dB)がなされ、狭
帯域特性に対応したクロマキヤリア周波数c2
映像キヤリア周波数p2(=p1)との中間に位置
する帯域中心周波数o2におけるレベルに対して、
クロマキヤリア周波数c2におけるレベル及び映
像キヤリア周波数p2におけるレベルはそれぞれ
ある一定の減衰(約6dB)がなされており、ほぼ
理想的な狭帯域特性を示している。
上述したPIF回路において、帯域特性を切換え
る素子として、ダイオードを用いた実施例を述べ
たが、それ以外に、例えばトランジスタ等の他の
能動素子により、切換えを行なうことも可能であ
る。
また、PIF回路の広帯域特性を決定する素子と
して、表面弾性波フイルタ(SAWF)を用いた
実施例を説明したが、前記SAWF以外に、ヘリ
カルフイルタ、集中定数型LCフイルタ等の選択
性信号通過素子を用いることも可能である。
(考案の効果) 本考案は上述の如き構成であるので、PIF回路
の広帯域特性、狭帯域特性共に、理想的な帯域特
性が得られる。
このため、前記PIF回路の出力(複合ビデオ信
号)は、クロマレベルがPAL/SECAM及び
NTSC方式共に、最適であり、前記PIF回路の他
に別の周波数特性補正回路等の別回路を設ける必
要がなく、回路の小型化、消費電力の低減化が図
りやすいという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は、従来のPIF回路を説明す
るもので、第1図はその等価回路図、第2図はそ
の伝達周波数特性を示す図、第3図はその具体的
回路図を示す図、第4図乃至第6図は本考案にな
るPIF回路の一実施例を示すもので、第4図はそ
の等価回路図、第5図はその具体的回路図、第6
図はその伝達周波数特性を示す図である。 1……電流源、2……表面弾性波フイルタ
(SWAF)、3,4……SAWF2の入力端子、5,
6……SAWF2の出力端子、7……入力端子、
8……電源端子、9……帯域特性切換用の制御端
子、10,11……出力端子、TR……トランジ
スタ、D1,D2,D3……スイツチング用のダイオ
ード、Rb1〜Rb5……バイアス用の抵抗、Cp1
Cp8……バイパス用のキヤパシタンス、R1……
SAWF2の入力側終端抵抗、R2……SAWF2の
出力側終端抵抗、R1′……SAWF2の入力側終端
抵抗R1とSAWF2の入力インピーダンスRinとの
並列等価抵抗、R2′……SAWF2の出力側終端抵
抗R2とSAWF2の出力インピーダンスRoutとの
並列等価抵抗、SW1,SW2,SW3……スイツチ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 入力される中間周波信号に対する信号選択度特
    性と広帯域特性及び狭帯域特性のいずれか一方の
    特性とに切換えて使用される中間周波回路であつ
    て、並列接続された第1のインダクタンスと第1
    のキヤパシタンスとからなる第1の接地型回路
    と、前記第1の接地型回路に接続されている直列
    接続された第1のスイツチと第2のキヤパシタン
    スとからなる第2の接地型回路と、前記第2の接
    地型回路に接続されている並列接続された第2の
    スイツチと第2のインダクタンスと第3のキヤパ
    シタンスとからなる第1の並列回路と、前記第1
    の並列回路に接続されている直列接続された第3
    のスイツチと第3のインダクタンスとからなる第
    3の接地型回路と、前記第3の接地型回路に接続
    されている選択性信号通過素子とを具備してなる
    映像中間周波回路。
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