JPS64591B2 - - Google Patents

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JPS64591B2
JPS64591B2 JP57011682A JP1168282A JPS64591B2 JP S64591 B2 JPS64591 B2 JP S64591B2 JP 57011682 A JP57011682 A JP 57011682A JP 1168282 A JP1168282 A JP 1168282A JP S64591 B2 JPS64591 B2 JP S64591B2
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JP
Japan
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decompression
guide
reel
groove
area
Prior art date
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JP57011682A
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JPS58131303A (ja
Inventor
Tamotsu Kimura
Yoshiaki Nakamura
Isao Tsunakawa
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Showa Kiki Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Showa Kiki Kogyo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Showa Kiki Kogyo Co Ltd filed Critical Showa Kiki Kogyo Co Ltd
Priority to JP57011682A priority Critical patent/JPS58131303A/ja
Publication of JPS58131303A publication Critical patent/JPS58131303A/ja
Publication of JPS64591B2 publication Critical patent/JPS64591B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L13/00Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations
    • F01L13/08Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for decompression, e.g. during starting; for changing compression ratio

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は内燃機関の始動用デコンプレツシヨン
作動装置およびデコンプレツシヨン型リコイルス
タータに関する。
内燃機関のスタータ装置として多用されている
リコイルスタータは、一般にロープの引き出し力
によつて回転するリールと、リールに回動可能に
枢着されたドツグを具備し、このドツグの放射外
方向には複数の係合爪を備えたクランクプーリが
配設され、かつこのクランクプーリはクランクシ
ヤフトに連結されていて、内燃機関を始動する際
は、ロープを引いてリールを回転させ、放射外方
向へ突出したドツグを係合爪に係合させることに
より、クランクプーリを回転せしめクランクシヤ
フトを駆動させるようにしていた。したがつて、
内燃機関の始動に当つては、ロープの引き出し力
がクランクシヤフトないしはクランクプーリを駆
動するに足りる所定の大きさであることが必要で
ある。
ところで、このような従来のリコイルスタータ
を排気量が200c.c.を越える内燃機関のスタータ装
置として使用する場合、これらの内燃機関におい
てはその始動トルクが大きく、これを前記のよう
なロープの引き出し力に依存することは労力の負
担が過大になり、その実効が著るしく困難になる
ため、通常、その始動時における圧縮行程の際
に、例えば排気孔を開閉する排気バルブを開弁し
て排気孔と燃焼室とを連通させ、燃焼室内の圧力
上昇を低減することにより始動トルクを一時的に
軽減させるようにした、所謂デコンプレツシヨン
(decomPression)始動法を採用していた。
しかしながら、従来のデコンプレツシヨン作動
装置は、その多くが内燃機関側にこの種の機構を
装備していたため、設計変更の際には鋳形成型に
依存する主要部の改造が大掛りになり、モデルチ
エンジに速やかに対応できないという欠点があ
り、またこれを既存のリコイルスタータに適用す
ることが難しく、しかも従来この種の目的に使用
されていたリコイルスタータは既して大型で大重
量であるという欠点があつた。
本発明はこのような従来の欠点を改善し、モデ
ルチエンジ等も速やかに対応できるとともに既存
の装置にも適用することができ、かつその小型軽
量化と作動の円滑化を図ることができる内燃機関
の始動用デコンプレツシヨン作動装置およびデコ
ンプレツシヨン型リコイルスタータを提供するこ
とを目的とする。
このため、本発明の内燃機関の始動用デコンプ
レツシヨン作動装置は、ハウジング内に回転可能
に軸支したリールの上面に、互いに異径な略環状
の第1乃至第3案内溝を同心円状に形成したリコ
イルスタータを設け、上記案内溝に係合してリー
ルの半径内外方向へ移動し、この移動に連動して
ハウジングの外方へ延びる操作ケーブルの一端を
牽引可能なガイドピンを有するデコンプ切換装置
を前記リール上面の直上位置に設け、上記操作ケ
ーブルの他端を内燃機関に配設した吸排気バルブ
の少なくとも一方を開閉制御するデコンプアーム
に連結する一方、前記ガイドピンと最小径の第1
案内溝との係合時にデコンプレツシヨン状態を形
成させ、上記ガイドピンと第1案内溝の外側に配
設した第2および第3案内溝との係合時にデコン
プレツシヨン状態を解除させるようにしたことを
特徴としている。
また、本発明のデコンプレツシヨン型リコイル
スタータは、ハウジング内に回転可能に軸支した
リールの上面中央に環状凹部を設け、該凹部の外
側上面に互いに異径な略環状の第1乃至第3案内
溝を同心円状に形成し、これら案内溝に、リール
の半径内外方向へ移動し、かつこの移動に連動し
て内燃機関に配設したデコンプアームに一端を連
結した操作ケーブルの他端を牽引可能なガイドピ
ンを係合可能とし、前記ガイドピンと最小径の第
1案内溝との係合時にデコンプレツシヨン状態を
形成させ、上記ガイドピンと第1案内溝の外側に
配設した第2および第3案内溝との係合時にデコ
ンプレツシヨン状態を解除させる一方、上記案内
溝よりも深底の前記環状凹部内にリールに装着し
たドツグと係合可能なクランクプーリを収容した
ことを特徴としている。
以下、本発明を排気量が200c.c.を越える中型の
内燃機関に適用した図示実施例について説明する
と、第1図乃至第14図において1はハウジング
で、その内側には上端部に凹部2aを形成した筒
状の軸2が固着され、この軸2の外周にブツシユ
3を介してリール4が回転自在に取り付けられて
いる。リール4はその外周部にロープ5を収容す
る凹溝4aを有し、前記ロープ5の引き出しによ
り回転する一方、リール4とハウジング1との間
に配設された渦巻きばね6の復元力によつて逆転
し、前記ロープ5を凹溝4a内へ巻き込むように
構成されている。また、リール4の上面には幅広
な環状凹部7が形成され、この環状凹部7の放射
外方向にリール4の中心、すなわち軸2を中心に
略同心円状に形成された第1乃至第3の案内溝
8,9,10が配設されている。
前記第1の案内溝8はこれらの案内溝8,9,
10のうち最も内側に位置し、これは第1および
第2の案内溝8,9の間に位置する第3の案内溝
10の任意な地点P1を起点として、内側方向へ
折ら曲がる直線的な進入路と、この進入路の終端
部より前記環状凹部7の略半周縁に沿つて周回す
る円弧状の案内路とを有し、かつこの半円弧状案
内路の終端部にその接線方向へ直線的に延びる案
内路を連結して、その終端部P2域に至る略U字
型の案内路を構成しており、その溝底面は、第4
図に示すようにP1域を基準面とした場合、P1
より第3図において略180゜反時計方向へ周回した
P3域で緩やかに上昇し、P3域を経てしばらく一
定の上昇高さを維持した後、前記P2域で直角に
立下り、P1域と同一の高さに形成されている。
また、第2の案内溝9は前記P2域に近接する
P4域を起点として、P4域より環状凹部7の周囲
を第3図上反時計方向へ略280゜周回し、その終端
部P5域に至る円弧状の案内路を形成し、その溝
底面は第4図に示すように、P1域と同高面とし
たP4域から第3図上反時計方向へ略230゜周回した
P6域に至るまでの間は、P4域と同高面に形成さ
れ、P6域より緩やかに上昇し、P6域と経てしば
らくの間は一定の上昇高さを維持した後、P5
で直角に立下り、P4域と同高面を回復している。
次に前記第3の案内溝10は第1および第2の
案内溝8,9の間に位置し、前記第2の案内溝9
の終端部P5域に近接するP7域を起点として、環
状凹部7の周囲を第3図上時計方向へ略210゜周回
し、その終端部P8域に至る略半円弧状の案内路
を形成しており、その溝底面は第5図上に示すよ
うにP1域と同高面としたP7域より、第3図上時
計方向へ略120゜周回したP9域までの間、P7域と同
高面を維持し、このP9域より緩やかに上昇し、
P9域を経てしばらくの間は一定の上昇高さを維
持してから、P8域で直角に立下り、P7域と同高
面を回復している。
11は第1の案内溝8の終端部P2域と、第2
の案内溝9の起点P4域とを直線的に連絡する短
小な第1の共用溝で、P2域立下り面とP4域の溝
底面とは同高面に形成されており、第6図イは第
1の共用溝11付近を第3図上A矢視方向より見
た概観を示している。12は第2の案内溝9の終
端P5域と、前記第1の共用溝11の起点P12域と
を連絡する第2の共用溝で、これは第3の案内溝
10の始端部P7域を起点として、環状凹部7の
周囲を第3図上反時計方向へ略60゜周回し、その
終端部P12域へ至る、第3の案内溝10と同心円
状の円弧状案内路を形成し、この第2の共用溝1
2を介して第2の案内溝9から第1の共用溝11
を経由し、再たび第2の案内溝9への連絡を図る
一方、第2の案内溝9から第3の案内溝10への
軌道を変更可能としている。したがつて、第2の
共用溝12は実質上、第2の案内溝9を無端の環
状溝に形成するとともに、第3の案内溝10に対
してはその行程を拡大するように機能し、第3図
ロは第2の共用溝12の起点付近を第3図上B矢
視方向より見た概観を示している。なお、この第
2の共用溝12の溝底面は、P7域よりP12域に至
る全域をP4域と同高面に形成している。
13は第3の案内溝9の終端部P8域より、環
状凹部7の周囲を第3図上時計方向へ略90゜周回
し、その終端部P10域に至る第3の共用溝で、そ
の溝底面は第5図に示すようにP8域の立下り面、
すなわち前記P1域より第3図上時計方向へ略20゜
周回したP11域で緩やかに上昇し、P11域を経てし
ばらくの間一定の上昇高さを維持し、P10域で直
角に立下つている。そして、この第3の共用溝1
3はそのP1域において、第1および第3の案内
溝8,10と連絡して、第3の共用溝13から
P1域を経由し、第1の案内溝8と合体する副次
的な案内溝として機能する一方、第3の案内溝1
0に対してはその終端部P8域の延長域上に位置
して、第3の案内溝10の行程を実質的に拡大す
るように機能しており、第6図ハはこのP1域付
近を第3図上C矢視方向より見た概観を示してい
る。
14は前記凹部2a内に収容されたブレーキば
ね、15,15はリール4に回動可能に枢着され
たドツグで、その枢支部にドツグばね16が装着
されており、このドツグ15はリテーナ17およ
びセンターネジ18を介してリール4に定着され
ている。19は内燃機関のクランクシヤフトに連
結されたクランクプーリで、その内周面には前記
ドツグ15と係合可能な複数の係合突起20が形
成されている。
21はリール4の直上に配設されたデコンプ切
換装置で、これは該装置21を支持する固定板2
2と、この固定板22の一端に回動自在に枢着さ
れたガイド板23と、ガイド板23に対し上下に
摺動可能に取り付けられたガイドピン24からな
り、前記固定板22はその一端に形成された屈曲
部22aを介して、前記第3の案内溝10のP11
域に近接するハウジング1の内壁に固着され、こ
の固定板22の他端部にガイド板23が止めねじ
25を介して回動自在に取り付けられている。ガ
イド板23は平面形状が略扇形をなし、その枢支
部と略反対側の端部に横長の折曲部23aを形成
し、この折曲部23aと該折曲部23aと対面す
るガイド板23の対応位置に、それぞれ同形の長
孔26,27を形成し、これら長孔26,27内
に操作ケーブル28の一端に配設した棒状連結部
28aが係入されている。
ガイドピン24は下端面が半球面を呈した棒状
体よりなり、その下端部を前述した第1乃至第3
の案内溝8,9,10または第1乃至第3の共用
溝11,12,13内に係入して、リール4の回
動角度に相応してガイド板23を揺動させ、前記
操作ケーブル28の張力を変化させるようにして
いる。29はガイドピン24の中高位置に取り付
けられた座金、30は前記座金29とガイド板2
3の下面との間に介挿されたスプリングで、この
スプリング30の復元力によりガイドピン24を
常時は下方へ付勢して、ガイドピン24の下端部
と前述した各溝の溝底面との接触を図つている。
したがつて、ガイドピン24の下端部は前述の各
溝に形成した各域の立下り面、すなわちP2,P5
P8,P10域における各立下り面と係合関係を形成
することとなるため、リール4の正逆転時には特
定の溝と係入関係を形成するようにしてある。す
なわち、リール4の正転時、つまりリール4が第
3図上時計方向へ回転した場合、ガイドピン24
が例えば第1の案内溝8のP1域に位置していた
とすると、ガイドピン24はP1域より第1の案
内溝8の終端部P2域に亘る全域に係入し、P2
より立下り面の段差を経て第1の共用溝11に導
かれる。この第1の共用溝11においては、その
行程中にP10域の立下り面で形成する段差がある
ため、この段差により第3の共用溝13への進路
が断たれ、第1の共用溝11の終端部から第2の
案内溝9へ導かれ、そのP4域からP5域に至る全
域に導かれて、P5域の立下り面を経由し第2の
共用溝12に係入する。第2の共用溝12では
P7域からP12域に至る全域に係入して、第1の共
用溝11へ移行し、この第1の共用溝11通過
後、再度第2の案内溝9に導かれ、以後この係入
順路を繰り返すこととなる。
一方、リール4の逆転時には、例えばガイドピ
ン24が第2の案内溝9のP6域に位置していた
とすると、ガイドピン24はP6域からP4域に至
る第2の案内溝9に係入し、P4域より第1の共
用溝11へ導かれる。この第1の共用溝11にお
いては、P2域の立下り面で形成された段差があ
るため、この段差により第1の案内溝8への進入
が阻止され、第1の共用溝11から第2の共用溝
12を経てP7域よりP8域に至る第3の案内溝1
0に係入して、第3の共用溝13に導かれる。な
お、リール4の正転始動時においてガイドピン2
4が第3の共用溝13に静止していた場合には、
P8域の立下り面で形成する段差により、第3の
案内溝10への進路が断たれるため、第1の案内
溝8に誘導されることとなる。
31はガイドピン24の上端部に装着された止
め輪、32は操作ケーブル外筒、33は固定ナツ
ト、またデコンプ切換装置21に一端を連結した
操作ケーブル28の他端は、第9図および第10
図に示すように、内燃機関34の外側に回動可能
に取り付けられたデコンプアーム35の一端に連
結され、常時はこのデコンプアーム35に取り付
けられた捩りばね36の復元力によつて、ハウジ
ング1の外側方向へ引張られている。37はデコ
ンプアーム35を回動自在に軸支するデコンプカ
ムで、内燃機関34内において、例えば排気バル
ブロツカーアーム38の一端と係合し、排気バル
ブ39を押し下げ、かつこれを開弁するようにし
てある。この他、40は排気孔、41は吸気バル
ブロツカーアーム、42は吸気バルブ、43は吸
気孔、44はピストン、45はコネクテイングロ
ツド、46はクランクシヤフト、47はカムシヤ
フトである。
このように構成した本発明の作用を説明する
と、本発明のデコンプレツシヨン作動装置の静止
時においては、第1図および第2図に示すように
ガイドピン24が第1の案内溝8の起点P1域に
位置し、ガイド板23が操作ケーブル28の張力
に抗し止めねじ25を中心に回動して、棒状連結
部28aを介し操作ケーブル28をハウジング1
の内側方向へ引張るが、この程度の張力ではデコ
ンプアーム35に装着した捩りばね36の復元力
に打ち負けるため、デコンプアーム35は第10
図に実線で示す原状を維持して、排気バルブ39
の閉弁状態を維持し、燃焼室内の気密が保持され
ている。したがつて、デコンプレツシヨン状態は
形成されていない。この場合、リール4の回転停
止位置のばらつきによつて、ガイドピン24が例
えば第3の共用溝13の任意の位置で係入してい
ても、ガイド板23の回動変位に変化はないか
ら、前述同様にデコンプレツシヨン作動装置は機
能しない。
次にこのような静止状態から操作レバー(図示
略)を介してロープ5を引き出し、リール4を正
転方向、すなわち第1図上時計方向へ回転させる
と、第1の案内溝8のP1域に係入していたガイ
ドピン24が第12図に示すようにP1域よりリ
ール4の内側方向へ移動し、ガイド板23が止め
ねじ25を中心に第1図上反時計方向へ回動す
る。このため、棒状連結部28aを介して、操作
ケーブル28がハウジング1の内側方向へ強力に
引張られるため、デコンプアーム35が捩りばね
36の復元力に抗して、デコンプカム37を中心
に第10図上反時計方向へ回動し、同図上仮想線
で示すように変位する。この結果、内燃機関34
の内部において排気バルブロツカーアーム38が
回動し、排気バルブ39を押し下げこれを開弁す
るから、燃焼室内の圧力は減圧され、デコンプレ
ツシヨン状態が形成される。したがつて、このよ
うな状態でピストン44を上昇し圧縮行程を行な
うと、燃焼室内に充填された混合気の一部が排気
孔40へ流出し、燃焼室内の圧力上昇が緩和され
るため、内燃機関の始動トルクが低減されること
となる。そして、このようなデコンプレツシヨン
状態はリール4の回転変位に相応して急速に形成
され、リール4が略240゜まで回動する間、このデ
コンプレツシヨン状態が維持される。
この場合、ガイドピン24は操作ケーブル28
の張力によつて第1案内溝8の内周面に押し付け
られ、この内周面との間に摩擦を生じてリール4
の円滑な回転を害するが、第1案内溝8は他の案
内溝9,10に比べ最も小径であるから、上記接
触面の周速度は小さく、したがつて上記摩擦によ
る動力の消費を抑制し得るから、リール4の回転
の円滑性を著るしく害することはなく、また上記
溝8の内周面やガイドピン24の摩耗を抑制し得
る。
一方、リール4の回転に伴い、リール4に装着
されたドツグ15がドツグばね16の復元力に抗
してリテーナ17の外側へ飛び出し、クランクプ
ーリ19に形成した係合突起20と係合するた
め、クランクプーリ19が回動し、これにクラン
クシヤフトが連動して、内燃機関の圧縮行程が行
なわれる。したがつて、前述のデコンプレツシヨ
ン状態の下では始動トルクが低減され、ロープ5
の引き出しに要する労力の負担が軽減されること
となる。そして、リール4の回動が略240゜を越
え、第1の案内溝8が円弧状の案内溝から直線状
の案内溝へ移行すると、ガイドピン24がこれに
追従してリール4の外側へ移動し、ガイド板23
が止めねじ25を中心に第11図上時計方向へ回
動して、ガイド板23に連結された操作ケーブル
28の張力を次第に緩和していく。このため、デ
コンプアーム35が捩りばね36の復元力によつ
てデコンプカム37を中心に第10図上時計方向
へ回動して、同図上仮想線位置から実線で示す原
位置に徐々に復帰し、内燃機関34の内部におい
ては、デコンプカム37と係合する排気バルブロ
ツカーアーム38が原状へ復帰回動して、排気バ
ルブ39に対する押圧を緩和し、排気バルブ39
が排気孔40を閉塞する。すなわち、デコンプレ
ツシヨン作動装置の作動が次第に停止される。そ
して、ガイドピン24が第1の案内溝8の終端部
P2域を経て、第1の共用溝11に達した頃には、
ガイドピン24の変位が前記P1域における変位
と同一になるため、デコンプレツシヨン動装置が
完全に停止する。
次に第1の共用溝11においては、前述のよう
に第3の共用溝13への進路がP10域の段差によ
つて断たれているから、ガイドピン24は第1の
共用溝11から第2の案内溝9の起点P4域へと
誘導される。この第2の案内溝9においては、こ
れが第1の案内溝8および第1の共用溝11より
リール4の外側に位置しているため、ガイドピン
24が第1図に示す位置から更に外側へ移動し、
ガイド板23が止めねじ25を中心に同図上時計
方向へ回動して、第13図に示す位置で停止す
る。この状態では、操作ケーブル28に対しハウ
ジング1の内側方向へ作用する張力は微少である
ため、デコンプアーム35はその回復した原状を
維持し、排気バルブ39が閉弁状態を維持して、
デコンプレツシヨン状態を解除している。そし
て、このP4域からP5域に至る第2の案内溝9に
おいては、その全域が円弧状の案内溝を形成して
いるから、ガイドピン24は終始第13図に示す
位置にあつてデコンプレツシヨン状態を解除して
いる。そして、P5域通過後は第2の共用溝12
に導かれて、ガイドピン24がリール4の内側方
向へ移動することとなるが、その移動位置は前記
P1域と同位置であるから、P7域からP12域に至り
円弧状を呈する第2の共用溝12においても、デ
コンプレツシヨン状態は解除されている。
ガイドピン24はこの後第2の共用溝12から
第1の共用溝11へ導かれ、第1の共用溝11か
ら第2の案内溝9へ誘導されて、リール4の正転
回動が停止するまで、第4図に示すように−第1
の共用溝11−第2の案内溝9−第2の共用溝1
2−第1の共用溝11の順路に導かれ、リール4
の内外方向へ移動するが、これらの何れの移動に
際しても前述のようにデコンプレツシヨン作動装
置は作動を停止し、デコンプレツシヨン状態を解
除している。したがつて、初期の圧縮行程を除い
ては内燃機関の始動トルクが通常大のトルクに復
旧するが、この時点においては通常、圧縮行程後
次回の圧縮行程までの間は比較的始動トルクが低
減し、またリール4に充分な慣性量が蓄が積され
るため、次回の圧縮行程を円滑に行なうことがで
き、内燃機関の始動が容易になる。
また、上記のようにデコンプレツシヨン解除後
は操作ケーブル28の張力が微少になるから、ガ
イドピン24が第2の案内溝9に移動し、第1の
案内溝8よりも周速度が大きな第2の案内溝9の
内周面と接触しても、それらの間に生ずる摩擦力
は小さく、したがつてリール4の回転の円滑性を
害することはなく、また上記溝9の内周面やガイ
ドピン24の摩耗を抑制し得る。
次に操作レバー(図示略)を手放し、リール4
を渦巻きばね6の復元力によつて逆転させると、
デコンプ切換装置21はリール4の回動に追従し
て作動する。この場合、リール4が逆転を開始す
る直前のデコンプ切換装置21に対する各溝の関
係位置は、ロープ5の引き出し長さやロープ5の
伸縮量等によつて若干ばらつくが、これらが例え
ば第13図に示す関係位置にあつたものとする
と、同図においては前述のようにガイドピン24
が第2の案内溝9に係入し、デコンプレツシヨン
作動装置が作動を停止して、デコンプレツシヨン
解除の状態にある。
この状態でリール4が第13図上反時計方向へ
回動すると、ガイドピン24が第5図に示すよう
に第2の案内溝9の起点P4域を通過して、第1
の共用溝11へ導かれる。この第1の共用溝11
においては前述のようにその起点にP2域の立下
り面による段差が形成され、この段差が第1の案
内溝8への進路を遮断しているため、ガイドピン
24は第2の共用溝12へ導かれる。そして、こ
の第2の共用溝12ではその起点P7域にP5域の
段差が形成され、これが第2の案内溝9への進入
を阻止するから、ガイドピン24はP7域よりP8
域に至る第3の案内溝10へ導かれ、P8域より
第3の共用溝13へ誘導される。この場合、第3
の案内溝10においては、ガイドピン24の位置
は前述のP1域および第2の共用溝12の場合と
同位置であるから、デコンプレツシヨン作動装置
は作動を停止し、デコンプレツシヨン状態を解除
している。また、第3の共用溝13へ導かれたガ
イドピン24は、リール4の逆転回動角度によつ
てはP10域へ達し得るが、P11域からP10域までの
間は溝底面が高く、デコンプ切換装置21のガイ
ドピン24が上方へ摺動してスプリング30を弾
圧するため、蓄勢されたスプリング30の復元力
によつて、ガイドピン24の下端部が溝底面と接
触し、その摩擦力によつてリール4の回動を制動
するから、ガイドピン24がP10域へ達すること
はなく、またその分第3の共用溝13の行程に裕
度を持たせているから前記の事態は生じない。
なお、デコンプ切換装置21に対し各溝がP4
乃至P7域、またはP12域に位置していても前述同
様に作動し、デコンプレツシヨン状態が解除され
ているとともに、ガイドピン24が第1の案内溝
8内に位置しても同様に作用する。そして、この
ようなリール4の逆転によりロープ5が周溝4a
に巻き込まれ、またドツグ15がリテーナ19の
内側に収容されて原状を回復する。
第15図および第16図は本発明の他の実施例
を示し、前述した実施例と対応する部分には同一
の符号を付している。この実施例においてはハウ
ジング1の側壁に孔48を形成するとともに、ハ
ウジング1のフランジ部にステー49を固設し、
このステー49に操作ケーブル28の一端を連結
したスライドピン50を16図上左右に摺動可能
に取り付け、かつステー49の内外にスプリング
51,52を配設して、ガイドピン24の静止時
における位置で調整するようにしたもので、この
実施例では既存のリコイルスタータに対してもデ
コンプ切換装置21を簡単に取り付けられるよう
にした点を特徴としており、その作用は前述の実
施例と実質的に同一である。図中、53はガイド
ピン24の上下動を案内するガイド、54は調整
ナツトである。
なお、前述した実施例では何れもデコンプ切換
装置を追従作動させる手段として、リールの平面
に溝を形成したが、この例に限らずリールの平面
に長孔を形成したり、リールの平面を板状としそ
の板面に長尺の境界壁を付設して構成することも
可能である。また、前述した実施例では第1の案
内溝8の始端部および第2の案内溝9の終端部、
並びに第1の共用溝11を直線状に形成している
が、これらを緩やかな円弧状に形成して隣接する
溝との連絡を円滑化し、ガイドピン24の作動の
円滑化を図ることが望ましい。
本発明の内燃機関の始動用デコンプレツシヨン
作動装置は以上のように、ハウジング内に回転可
能な軸支したリールの上面に、互いに異径な略環
状の第1乃至第3案内溝を同心円状に形成したリ
コイルスタータを設け、上記案内溝に係合してリ
ールの半径内外方向へ移動し、この移動に連動し
てハウジングの外方へ延びる操作ケーブルの一端
を牽引可能なガイドピンを有するデコンプ切換装
置を前記リール上面の直上位置に設け、上記操作
ケーブルの他端を内燃機関に配設した吸排気バル
ブの少なくとも一方を開閉制御するデコンプアー
ムに連結する一方、前記ガイドピンと最小径の第
1案内溝との係合時にデコンプレツシヨン状態を
形成させ、上記ガイドピンと第1案内溝の外側に
配設した第2および第3案内溝との係合時にデコ
ンプレツシヨン状態を解除させるようにしたか
ら、構成が簡単でこの種装置の小型軽量化を図れ
るとともに、デコンプレツシヨンおよびその解除
時におけるガイドピンと各案内溝との摩擦を抑制
することで、リールの円滑な回転が得られ、また
ガイドピンと各案内溝の摩耗を抑制して長期に亘
る使用を確保できる効果がある。
しかも、本発明ではデコンプレツシヨン作動装
置の主要部を内燃機関側から分離させたから、モ
デルチエンジ等が大掛りにならず速やかに対応で
きる等の実用的な効果がある。
また、本発明のデコンプレツシヨン型リコイル
スタータは以上のように、ハウジング内に回転可
能な軸支したリールの上面中央に環状凹部を設
け、該凹部の外側上面に互いに異径な略環状の第
1乃至第3案内溝を同心円状に形成し、これら案
内溝に、リールの半径内外方向へ移動し、かつこ
の移動に連動して内燃機関に配設したデコンプア
ームに一端を連結した操作ケーブルの他端を牽引
可能なガイドピンを係合可能とし、前記ガイドピ
ンと最小径の第1案内溝との係合時にデコンプレ
ツシヨン状態を形成させ、上記ガイドピンと第1
案内溝の外側に配設した第2および第3案内溝と
の係合時にデコンプレツシヨン状態を解除させる
一方、上記案内溝よりも深底の前記環状凹部内に
リールに装着したドツグと係合可能なクランクプ
ーリを収容したから、従来のようにプーリと別体
のデコンププーリの周面にピンと係合可能な同径
の案内溝を複数設けたものに比べ、プーリを薄厚
軽量化し得るとともに、環状凹部内にクランクプ
ーリを収容することで、リコイルスタータの小型
軽量化とその組付けスペースのコンパクト化を図
ることができる。
しかも、デコンプレツシヨンおよびその解除時
には前述のようにリールが円滑に回転し、またそ
の際各案内溝の摩耗が抑制されるから、これを長
期に亘つて使用できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す平面図、第2
図は第1図上の要部断面図、第3図は本発明に使
用するリールの一例を示す平面図、第4図は本発
明に使用するリールの正転時における溝の移動軌
跡を順に展開して示す断面図、第5図は本発明に
使用するリールの逆転時における溝の移動軌跡を
順に展開して示す断面図、第6図イ乃至ハは第3
図上A乃至C矢視方向より見たリールの各部概観
を示す斜視図、第7図は本発明に使用するデコン
プ切換装置の一例を示す斜視図、第8図は第1図
上A−A線に沿う断面図、第9図は本発明に使用
する内燃機関の一例を示す断面図、第10図は内
燃機関側のデコンプレツシヨン機構の要部を示す
正面図、第11図は本発明装置のデコンプレツシ
ヨン作動時を示す平面図、第12図は第11図の
要部断面図、第13図は本発明装置のデコンプレ
ツシヨン解除時を示す平面図、第14図は第13
図の要部断面図、第15図は本発明の他の実施例
を示す平面図で一部を切除して示しており、第1
6図は第15図の要部断面図である。 4……リール、8……第1の案内溝、9……第
2の案内溝、10……第3の案内溝、11……第
1の共用溝、12……第2の共用溝、13……第
3の共用溝、21……デコンプ切換装置、28…
…操作ケーブル、34……内燃機関、35……デ
コンプアーム、39……排気バルブ、42……吸
気バルブ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ハウジング内に回転可能に軸支したリールの
    上面に、互いに異径な略環状の第1乃至第3案内
    溝を同心円状に形成したリコイルスタータを設
    け、上記案内溝に係合してリールの半径内外方向
    へ移動し、この移動に連動してハウジングの外方
    へ延びる操作ケーブルの一端を牽引可能なガイド
    ピンを有するデコンプ切換装置を前記リール上面
    の直上位置に設け、上記操作ケーブルの他端を内
    燃機関に配設した吸排気バルブの少なくとも一方
    を開閉制御するデコンプアームに連結する一方、
    前記ガイドピンと最小径の第1案内溝との係合時
    にデコンプレツシヨン状態を形成させ、上記ガイ
    ドピンと第1案内溝の外側に配設した第2および
    第3案内溝との係合時にデコンプレツシヨン状態
    を解除させるようにしたことを特徴とする内燃機
    関の始動用デコンプレツシヨン作動装置。 2 ハウジング内に回転可能に軸支したリールの
    上面中央に環状凹部を設け、該凹部の外側上面に
    互いに異径な略環状の第1乃至第3案内溝を同心
    円状に形成し、これら案内溝に、リールの半径内
    外方向へ移動し、かつこの移動に連動して内燃機
    関に配設したデコンプアームに一端を連結した操
    作ケーブルの他端を牽引可能なガイドピンを係合
    可能とし、前記ガイドピンと最小径の第1案内溝
    との係合時にデコンプレツシヨン状態を形成さ
    せ、上記ガイドピンと第1案内溝の外側に配設し
    た第2および第3案内溝との係合時にデコンプレ
    ツシヨン状態を解除させる一方、上記案内溝より
    も深底の前記環状凹部内にリールに装着したドツ
    グと係合可能なクランクプーリを収容したことを
    特徴とするデコンプレツシヨン型リコイルスター
    タ。
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JPS58131303A JPS58131303A (ja) 1983-08-05
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Citations (1)

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JPS5916489U (ja) * 1982-07-26 1984-01-31 高見 武 浴槽

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