JPS645269Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は目覚まし時計に関するものである。

従来、リンを枠体の上部に設けた目覚まし時計
においては鳴止めボタンを上部に設けることがで
きず、枠体の背面に鳴止めスイツチを設けたりし
ているため操作性が悪いという欠点があつた。ま
たリンは通常中心部を一点で支持されるため強固
な取付けは難しかつた。

本考案はリンを枠体の上部に設けた場合でも上
方から鳴止めなどを行なうことができるとともに
リンを強固に取付けることのできる目覚まし時計
を提供することを目的とするものである。

以下本考案の一実施例を図面に参照して説明す
る。時計の枠体１は前枠２、見返し３、後枠４よ
り構成されている。見返し３の文字板受部３ａの
前面には文字板５が貼着され、後面には時計機械
体６が取付けてある。時計機械体６の指針軸６ａ
は文字板５の前方に突出し、指針７が取付けてあ
る。見返し３には文字板５より間隔をあけて前面
カバー８が取付けてある。６ｂは針回しつまみ、
６ｃは永久鳴止めスイツチである。枠体１の上部
にはリン取付用の凹部１ａが形成されており、そ
の中心部には見返し３より上方に向けて筒状取付
部３ａが第３図示のように突設してある。筒状取
付部３ａの上面にはリン９が対接しており、リン
９には中央部に筒状取付部３ａの内径と略同一径
の取付孔９ａが設けてある。リン９の取付孔９ａ
および筒状取付部３ａの内部には有底の筒状の止
め具１０が嵌合されており、止めねじ１１，１１
により見返し３にねじ止めされている。そして止
め具１０の上端のつば部１０ａと筒状取付部３ａ
とによりリン９を挾持している。止め具１０の内
壁には第３〜５図示のように三方に引掛部１０ｂ
……および摺動溝１０ｃ……が二段階に設けてあ
る。そして止め具１０の上方開口より挿入された
基板受け１２の爪部１２ａ……が引掛部１０ｂ…
…に係合している。基板受け１２にはプリント基
板１３が保持されている。プリント基板１３には
スイツチ用パターン１３ａ，１３ｂが形成され、
一側にはリード線１４が接続され、他側にはスイ
ツチ用パターン１３ａ，１３ｂを接続させるゴム
スイツチ１５が載置されている。本実施例ではゴ
ムスイツチ１５およびスイツチ用パターン１３
ａ，１３ｂが目覚まし時計の一時鳴止め装置を構
成している。止め具１０の上方の開口には押ボタ
ン１６が嵌合してあり、三つの係合爪１６ａ……
が止め具１０の摺動溝１０ｃ……に係合してい
る。押ボタン１６と止め具１０との間にはコイル
バネ１７が設けてあり、押ボタン１６を上方に付
勢しており、押ボタン１６は止め具１０内を上下
動自在となつている。押ボタン１６から下方に操
作部１６ａが突出しており、この操作部がゴムス
イツチ１５に対接している。このため押ボタン１
６を押下げることによりゴムスイツチ１５が押下
げられ、導電部（図示せず。）がスイツチ用パタ
ーン１３ａ，１３ｂを導通させるように構成され
ている。第２図および第６図示のように、枠体１
内にはリン９の打撃装置１７が取付けてある。打
撃装置１７はモータ１７ａと、このモータの回転
軸に取付けられた偏心カム１７ｂと、この偏心カ
ムにより揺動されるシユモク１７ｃと、このシユ
モクに固着されリン９を打撃する打ち玉１７ｄと
から構成される。

本考案は上記構成であり、つぎに動作について
説明する。時計機械体６により運針され、所定時
刻に至ると目安スイツチ（図示せず。）がON状
態となり打撃装置１７によりリン９が打鈴され
る。上部の押ボタン１６を押すことにより一時鳴
止めされる。押ボタン１６は枠体１の上部にある
ため極めて操作性が良い。永久鳴止めスイツチ６
ｃを操作すれば永久鳴止めされる。一時鳴止めさ
れた場合は所定時間経過後さらにリン９が打鈴さ
れるが、同様に操作性の良い押ボタン１６を押せ
ばよい。このように枠体１の上部にリン９を取付
けることができるためリンを強調した目覚まし時
計らしいデザインが可能となる。またリン９を筒
状取付部３ａと筒状の止め具１０とにより挾持す
るため、強固な取付けができる。そして止め具１
０内に押ボタン１６を設け、スイツチを開閉させ
るのでスペース効率を良くでき、しかも操作性を
良くすることができる。またスイツチを構成する
部品は止め具１０内に上方の開口より容易に組込
むことができる。

なお本実施例ではリン９の中央の押ボタン１６
は一時鳴止め装置を操作させるようにしたが、永
久鳴止めを行なうようにしてもよく、押ボタンを
直接時計機械体の鳴止めレバーに連係させるよう
にすることもできる。

また押ボタンに連動して開閉するスイツチは鳴
止めの他、内照のスイツチとして用いることもで
きる。

以上述べたように本考案によれば、筒状取付部
と筒状の止め具によりリンを取付けたのでリンを
強固に取付けでき、筒状の止め具内に上下動可能
に押ボタンを設けスイツチを開閉するようにした
ので操作性を良くでき、スペース効率を高めるこ
とができ、組立が容易であるという効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は正面
図、第２図は一部切欠断面図、第３図は要部拡大
断面図、第４図は第３図−線断面図、第５
図、第３図−線における止め具の断面図、第
６図は一部切欠背面図である。 ３……見返し、３ａ……筒状取付部、９……リ
ン、９ａ……取付孔、１０……止め具、１０ａ…
…つば部、１２……基板受け、１３……基板、１
５……ゴムスイツチ、１６……押ボタン、１７…
…打撃装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 枠体に設けた筒状取付部と、 この筒状取付部に対接し、この筒状取付部の内
   径と略同一径の取付孔を設けたリンと、 上記取付孔を貫通し、上記筒状取付部に嵌合さ
   れ、上記筒状取付部とともに上記リンを固定する
   筒状の止め具と、 この筒状の止め具の内部に上下動可能に設けた
   押ボタンと、 この押ボタンに連動して開閉するスイツチと、 上記リンの打撃装置と を具備する目覚まし時計。