JPH0122152Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は目覚し時計に関するものである。

〔従来の技術〕

従来から目覚し時計において、リンを時計枠体
の上面に設けた目覚し時計（例えば昭和２年実用
新案出願公告第7875号）も知られている。

また鳴止めボタンは、鳴り止め操作を容易にす
るため、時計枠体の上面に設けたものが多い。

〔解決しようとする課題〕

しかしリンを時計枠体の上部に設けた目覚し時
計では、鳴止めボタンをこのリンと同様に、時計
枠体の上部に設けることが不可能であり、そのた
めこのボタンは枠体の背面に設けているが、これ
では鳴り止め操作はやりにくい。

そこで本考案の目的は、リンと鳴止めボタンと
の両方共を、時計枠体の上面に設けた目覚し時計
を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の特徴は、リンの頂部中央部に開口を設
け、上記リンの開口内には、鳴止めボタンを上下
動自在に設け、上記リンの取付け片は、その上端
部をこのリンの上記開口の周辺に連結し、その下
端部を上記時計枠体に固着し、上記取付け片によ
つて囲まれた内部には、上記鳴止めボタンによつ
て開閉する鳴止め用スイツチを設け、上記リンを
打撃する打ち玉を有すると共にアラーム機構と上
記スイツチとによつて制御される打撃装置を設け
たところにある。

〔実施例〕

以下本考案の実施例を図面を参照して詳細に説
明する。

第１，２図において、前枠１ａと後枠１ｂとよ
りなる時計枠体１の前面には、時刻表示部２が設
けてあり、この時計枠体の上面には、リン３が設
けてある。

リン３は、第２，３図示のように、その頂部中
央部には開口４が設けてあり、この開口縁部は内
方に向けてコ字状に屈成した係止溝になつてい
る。そしてリン３を時計枠体１に固着するには、
そのための取付け片５，６の各先端部を鉤状に屈
折し、この先端部がリンの係止溝に圧入し、また
この取付け片５，６の下端部は、枠体１の天板を
貫通して下方に延伸し、この枠体に設けてある取
付け台７にねじ８でねじ止めしてあるものであ
る。

また開口４内には、鳴止めボタン９が上下動自
在に設けてあり、このボタンの外周面には、リブ
９ａ…が一体的に形成してあり、そのためこのボ
タンはこの開口から離脱しないようになつてい
る。また鳴止めボタン９は、取付け片５，６に囲
まれた内部に位置しているが、この内部には、こ
の鳴り止めボタン９の下方向に、このボタンの上
下動によつて開閉する鳴止め用スイツチ１０が配
設してある。

鳴止めボタン９は、いわゆるプツシユアンドプ
ツシユ方式のものや、一度押し下げにより一次鳴
り止めし、さらに押し下げ回転によつて永久鳴り
止めするように構成してもよい。

鳴止め用スイツチ１０は、導電ゴムを用いたも
のであつて、回路基板１０ａ上面に設けた回路パ
ターンに圧接して、このスイツチを開閉するよう
になつている。

リン３を打撃する打ち玉１１は、時計枠体１に
設けてある透孔１２を貫通しているシユモク１３
の先端に固着してある。

打ち玉１１を駆動させる打撃装置Ａの構成は、
駆動モータ１４が、取付け台７，１５により支持
された取付け板１６に取付けてあり、このモータ
の軸１４ａには、偏心カム１７が軸着してある。
また揺動板１８が、取付け板１６から突出してい
る中心軸１８ａに揺動自在に軸支してあり、この
揺動板に開設してある窓１８ｂに偏心カム１７が
貫通しているものである。窓１８ｂの対向辺から
従動片１９ａ，１９ｂが立ち曲げてあり、この従
動片が偏心カム１７を挟んで当接してあり、した
がつてこの偏心カムの回転運動を揺動板１８の揺
動運動に変換しているのである。そして揺動板１
８には、シユモク１３が一体的に形成してあるも
のである。なお２０は時計機械体である。

したがつてアラーム設定時刻になると、周知の
アラーム機構を介してアラームスイツチが閉成し
てリン３は打撃装置Ａによつて駆動される打ち玉
１１で打鈴される。これを鳴り止めるには、この
リンの中央部に位置している鳴止めボタン９を押
しさげることによつて鳴止めスイツチ１０を開
き、打鈴を停止させるものである。また永久鳴り
止めするには、鳴止めボタン９を押し下げてから
回転させるとよい。

〔効果〕

以上の構成を有する本考案によれば、リンを時
計枠体の上面に設置してあるにも拘らず鳴止めボ
タンの操作性がよく、しかも鳴止めボタンおよび
それによつて開閉されるスイツチをスペース効率
よく配置できる。またリンは取付け片によつてそ
の開口周辺部を支持してあるため、取付け強度が
高く、かつ打鈴音を損うことがない等の効果を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は正面図、第２図は一部切欠右側面図、第３図は
一部切欠背面図である。 １……時計枠体、３……リン、４……開口、
５，６……取付け片、９……鳴止めボタン、１０
……スイツチ、１１……打ち玉、Ａ……打撃装
置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 時計枠体の上面にリンを設けてある目覚し時計
   において、 上記リンの頂部中央部に開口を設け、 上記リンの開口内には、鳴止めボタンを上下動
   自在に設け、 上記リンの取付け片は、その上端部をこのリン
   の上記開口の周辺に連結し、その下端部を上記時
   計枠体に固着し、 上記取付け片によつて囲まれた内部には、上記
   鳴止めボタンによつて開閉する鳴止め用スイツチ
   を設け、 上記リンを打撃する打ち玉を有すると共にアラ
   ーム機構と上記スイツチとによつて制御される打
   撃装置を設けた ことを特徴とする目覚し時計。