JPS64518Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主としてシステムキツチンに使用する
レンジフード装置に関する。

ガスコンロ、調理台、流し台等の配列部の上面
に沿つて戸棚を設けると共にガスコンロの上面に
対向させて内部に換気扇を備えるレンジフードを
配設したものは、例えば実公昭52−39641号公報
に知られる。

この場合該戸棚、レンジフード等はこれを前方
に存きく迫り出した状態とするときは、使用する
ものに圧迫感を与えて好ましくなく従つて戸棚等
の前後方向の巾は自づと制限され且つレンジフー
ドも戸棚の巾とほゞ等しくする方が体裁も良く従
つてレンジフードの巾もほゞ戸棚の巾と等しくす
ることが望まれる。

しかしかくするときはガスコンロの上面を被覆
するに充分の開口を得難くなる。

本考案はかゝる現状に鑑み使用時のみレンジフ
ードの前後方向の開口巾が拡大出来るようにする
と共にその動作に連動して該レンジフード内に設
けた換気扇を作動させ得て前記不都合を解消する
と共に使い易いレンジフードを得ることをその目
的とするもので、ガスコンロその他の調理部１の
上面に対向させて内部に換気扇２を備えるレンジ
フード３を設ける式のものに於いて、該レンジフ
ード３を両側板４ａ，４ａと背面板４ｂと天井板
４ｃとからなるレンジフード本体４と該レンジフ
ード本体４の前面上部に上端を枢着した前面板５
とで構成し、該前面板５を該レンジフード本体４
前面の開口を閉す閉位置Ａと、斜め前方に引出さ
れた庇状となる引出位置Ｂと、略水平状態となる
開放位置Ｃとに切換自在に固定する固定手段６を
設けると共に、該前面板４の引出し位置Ｂでのみ
閉じる前記換気扇２の作動スイツチ７をレンジフ
ード３に設けて成る。

図示する実施例では、バツクパネル８の前面下
部に調理部としてのガスコンロ１、流し台９、調
理台１０を配し、前面上部に戸棚１１を配して成
るキツチンユニツト１２の戸棚１１に隣接して前
記レンジフード３を設け、該レンジフード３のレ
ンジフード本体４を構成する背面状４ｂに換気口
（図示しない）を設け、これに対向させて前記換
気扇２を取付けた。

そして前記固定手段６は、前面板５とレンジフ
ード本体４との間に介在させたばね装置１３とロ
ツク装置１４とで構成して成る。これを詳述する
と、ばね装置１３は第３図に示すごとくシリンダ
１３ａと該シリンダ１３ａ内に螺旋ばね１３ｂを
介して挿着したピストン杆１３ｃからなり、該シ
リンダ１３ａの下端を側板４ａの内面に軸１３ｄ
で支持させると共にピストン杆１３ｃの上端を前
面板５の裏面上部に設けた支持片１５に軸１６で
支持させ、該軸１６の軸支点は、前面板５を引出
位置Ｂから閉位置Ａに移行する直前で、シリンダ
１３ａの下端の軸１３ｄと前面板５の枢着点１７
を結ぶ線より内方に入り、前面板５を閉位置Ａか
ら引出位置Ｂに移行するとき、これより外方に出
し該ばね装置１３のばね力の作用方向の分力が該
線を中心に互に反対方向に切換わる位置に設け
た。

ロツク装置１４は、第４図に示すごとく前面板
５の裏面に沿わせた上下方向の案内１４ａと、こ
れに沿つて摺動する摺動子１４ｂと、該摺動子１
４ｂに１端を軸支し且つ側板４ａに設けた上下方
向のガイド１４ｃに嵌着させた連片１４ｄからな
り、該摺動子１４ｂは、該案内１４ａを囲繞する
外筐１４ｂ−１と該外筐１４ｂ−１内に上端を固
着して取付けた編物地からなるチユーブ１４ｂ−
２と外筐１４ｂ−１の下端部に螺合させたスリー
ブ１４ｂ−３とからなり、該チユーブ１４ｂ−２
の内面は、該案内１４ａの外側に接して摺動子１
４ｂの案内１４ａに対し上動を阻止する方向の無
数の楔状を呈し、該チユーブ１４ｂ−２内に挿着
される案内１４ａに該内面が密接して案内１４ａ
に対し摺動子１４ｂが上動するのを阻止するが、
前記スリーブ１４ｂ−３を該外筐１４ｂ−１内に
ねじ込むときは、これに押されて該チユーブ１４
ｂ−２は内径が増大し、その密接が解かれ該摺動
子１４ｂは案内１４ａに対し自由に移動出来る状
態となる。従つて該チユーブ１４ｂ−２により摺
動子１４ｂを案内１４ａに対し上動出来ないよう
にロツクし、この状態で前面板５を前方に引出す
ときは、前記ばね装置１３と該ロツク装置１４と
で第３図並びに第４図に鎖線で示す状態まで開い
た引出し位置Ｂに停止する。

そして、該スリーブ１４ｂ−３を外筐１４ｂ−
１内に螺入し、案内１４ａに対し摺動子１４ｂを
自由に移動出来る状態とすれば前面板５を大きく
開きレンジフード本体４の前面を大きく開放する
第３図並び第４図に示す開放位置Ｃまで移動させ
ることが出来る。この状態で摺動子１４ｂを案内
１４ａに対し再びロツクすれば、該前面板５は該
開放位置に保たれる。しかし該固定手段６はかゝ
るものに限られるものでないこと申すまでもな
い。換気扇２の作動スイツチ７は、第５図に示す
ごとく前面板５の移動に連動する連動子１９によ
つて前面板４を引出し位置Ｂに引出したときのみ
閉じるようにした。

これを説明すると、該作動スイツチ７をマイク
ロスイツチとし、連動子１９を中間に山形のカム
部１８ａを備えたカム片１８に構成し、閉位置Ａ
並びに開放位置Ｃに於いては該カム片１８のカム
部１８ａの前方又は後方位置に該マイクロスイツ
チのアクチユエーター７ａが対し該マイクロスイ
ツチを開路状態に保ち、引出し位置Ｂに於いては
該カム部１８ａによつて該アクチユエーター７ａ
を押すことで該マイクロスイツチを閉路状態即ち
換気扇２の作動状態に切換えるようにした。

尚、図面で２０は前面板５を引出し位置Ｂに保
つとき該前面板５の両側とレンジ本体４との間を
覆うごとく前面板５の両側裏面から後方に突出さ
せた覆板である。

このように本考案によるときは、ガスコンロ１
の上面に対向させて設けたレンジフード３を両側
板４ａ，４ａと背面板４ｂと天井板４ｃとからな
るレンジフード本体４と該レンジフード本体４の
前面上部に上端を枢着した前面板５とで構成し、
該前面板５を該レンジフード本体４前面の開口を
閉す閉位置Ａと前方に引出され庇状となる引出位
置Ｂと、略水平状態となる開放位置Ｃとに切換自
由に固定する固定手段６を設けたので、該レンジ
フード３の不使用時は、前面板５を閉位置Ａに保
つことで、該レンジフード３が前面に大きく出て
使用者に圧迫感を与えることがなく、特にシステ
ムキツチンに適用すれば、戸棚等と前後方向の巾
を合わせることが出来て体裁が良く、しかも前面
板４の引出し位置Ｂで前記換気扇２の作動スイツ
チ７を閉じるようにしたので、前面板５を引出位
置Ｂに引出すだけで換気扇２が回り出し、前面板
５を閉じ位置Ａにもどすだけで換気扇２を停める
ことが出来て換気扇２の止め忘れをなくし得ら
れ、更に該前面板５を略水平状態となる開放位置
Ｃとするときは、該レンジフード３の前面を大き
く開放させることが出来て、該レンジフード３内
面の掃除が行い易くなると共にこの状態では前記
スイツチ７は閉じた状態を保つため換気扇２が回
転することなく安全であり、且つ該前面板５の各
位置への切換も簡単に行える等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案実施の１例を示すもので、第１図
は斜面図、第２図は要部の拡大斜面図、第３図は
その−線截断面図、第４図は同−線截断
面図、第５図はその−線拡大截断面図、第６
図は第４図の−拡大線截断面図である。 １……ガスコンロ、２……換気扇、３……レン
ジフード、４……レンジフード本体、５……前面
板、６……固定手段、７……作動スイツチ、４ａ
……側板、４ｂ……背面板、４ｃ……天井板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガスコンロその他の調理部１の上面に対向させ
   て内部に換気扇２を備えるレンジフード３を設け
   る式のものに於いて、該レンジフード３を両側板
   ４ａ，４ａと背面板４ｂと天井板４ｃとからなる
   レンジフード本体４と該レンジフード本体４の前
   面上部に上端を枢着した前面板５とで構成し、該
   前面板５を該レンジフード本体４前面の開口を閉
   す閉位置Ａと、斜め前方に引出され庇状となる引
   出位置Ｂと、略水平状態となる開放位置Ｃとに切
   換自在に固定する固定手段６を設けると共に、該
   前面板４の引出し位置Ｂでのみ閉じる前記換気扇
   ２の作動スイツチ７を該レンジフード３に設けて
   成るレンジフード装置。