JPS644650Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、テーブル上に載置した梱包物の外
周を熱可塑性のテープで巻締める自動梱包機、更
に詳しくは、テーブル上のテープ巻回位置に対し
て梱包物を送り込み及び送り出すベルトコンベヤ
の構造に関するものである。

〔従来の技術と問題点〕

テーブルの上蓋上に載置した梱包物の外周に熱
可塑性のテープを巻回し、テープによる梱包物の
巻締とテープ両端の溶着とを行なう自動梱包機に
おいて、上蓋のテープ巻回部を挾む両側に、各々
ベルトコンベヤを並設し、テープ巻回部に対する
梱包物の送り込みと取り出しをベルトコンベヤで
行なう全自動梱包機は、重量物の梱包に適してい
る。

上記のような梱包機は、ベルトコンベヤの破損
や摩耗によるベルトの取換やベルト張力の調整等
を行なう必要がある。

ところで、従来の全自動梱包機におけるベルト
コンベヤは、並列するコンベヤの駆動ローラ及び
従動ローラを各々一本物のシヤフトに取付けた構
造になつていたため、各ベルトコンベヤ単独でベ
ルトの調整や交換を行なうのは不可能であり、ベ
ルトの調整や交換に多大の労力と時間を必要とす
るという問題がある。

この考案は上記のよるな問題点を解決するため
になされたものであり、各ベルトコンベヤの調整
や交換が容易に行なえる自動梱包機を提供するこ
とが目的である。

〔問題点を解決するための手段〕

上記のような問題点を解決するため、この考案
は、各ベルトコンベヤを、上蓋の裏面に着脱自在
となるよう取付けたフレームで駆動ローラと従動
ローラを支持し、両ローラ間にエンドレスベルト
を巻回し、従動ローラを駆動ローラに対して位置
調整が自在となるようフレームに取付けて形成
し、並列するベルトコンベヤを、駆動ローラをカ
ツプリングで着脱自在に結合し、一台のモータで
駆動するようにした構造としたものである。

〔作用〕

各ベルトコンベヤの張度調整は、従動ローラを
移動させることによつて個々に行なえ、ベルトの
交換は、カツプリングを外してコンベヤを独立さ
せ、テーブル上蓋からフレームを取外せば各コン
ベヤに対して個々に交換が行なえる。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

図示のように、自動梱包機１は、テーブル２の
上蓋３に幅方向の溝４を設け、上蓋３上で溝４の
両端間にテープ誘導アーチ５を立設し、上蓋３に
は溝４を挾む前後両側の位置に並列する複数のベ
ルトコンベヤ６が取付けられている。

テーブル２の内部には、図示省略したが、テー
ブルＡの溶着に必要な部材が収納されている。こ
の部材としては、リール７から引出したテープＡ
をアーチ５内に送り込むテープ送り機構と、アー
チ５から溝４内に進入したテープの先端側を固持
する第１のクランプと、先端側がクランプされた
テープを引戻してアーチ５内から離脱させ、上蓋
３上に載置した梱包物をテープで巻締めるテープ
引締機構と、引締後のテープ先端と途中を重なり
状にクランプする第２のクランプと、上下に対応
するテープの対向面間を溶融させるヒータと、テ
ープの溶融面を溶着させる加圧器と、テープの途
中を切断する切断機構とからなり、テープによる
梱包物の巻締固定を自動的に行なうようになつて
いる。

前記ベルトコンベヤ６は、上蓋３の溝４を挾む
前後の位置に、各々複数づつ並列状になるよう配
置され、テーブル２の前部位置から上蓋３上に載
置した梱包物をこのコンベヤ６でアーチ５内の直
下位置に送り込み、梱包後に後方へ取出すもので
ある。

上記ベルトコンベヤ６は、断面Ｌ字形を有する
一対のフレーム１１，１１を上蓋３の下面にボル
ト１２で着脱自在に固定し、両フレーム１１と１
１間の一端に駆動ローラ１３を軸受１４を介して
回動自在に取付け、同他端に従動ローラ１５を軸
受１６を介して回動自在に取付け、両ローラ１３
と１５間にエンドレスベルト１７を巻回し、ベル
ト１７の上部走行部分を支持するプレート３０を
フレーム１１，１１間に張設して形成され、ベル
ト１７の上部走行部分が上蓋３に設けた長孔１８
から上蓋３上に突出するよう露出し、上蓋３上に
載置した梱包物をベルト１７で支持して搬送する
ことになる。

駆動ローラ１３の軸１９及び従動ローラ１５の
軸２０を支持する軸受１４と１６は、第４図に示
すように、フレーム１１に取付けたカツプ２１の
内部に軸１９又は２０を支持するベアリング２２
を組込みベアリング２２の外周をゴム等の弾性体
２３で受け、軸１９又は２０を弾力的に支持し、
軸１９の結合時において、各軸の偏心を相殺する
ようになつている。

従動ローラ１５の軸受１６は、カツプ２１に設
けた長孔２４を貫通するボルトを用いて行ない、
従動ローラ１５を駆動ローラ１３に対して接近離
反動自在とし、、カツプ２１に連結した調節用ボ
ルト２５の操作によつて従動ローラ１５を移動さ
せることにより、駆動ローラ１３と従動ローラ１
５の平行度及びベルト１７の張力の調整が行なえ
るようになつている。

並列する各ベルトコンベヤ６の駆動ローラ１３
はその軸１９がカツプリング２６によつて着脱自
在に順次連結され、一方の端部に位置するコンベ
ヤの駆動ローラ１３における軸１９がモータＭで
駆動され、並列コンベヤが同一方向に同調して駆
動される。

なお、ベルトコンベヤ６は図示の場合、上蓋３
の前後に各々四台づつを並列したがその数は自由
に選択できる。

この考案の梱包機は上記のような構成であり、
上蓋３に取付けた並列コンベヤ６は同一方向に同
調して駆動され、上蓋３上の前部に載置した梱包
物をアーチ５の直下に送り込んで停止し、梱包作
業後に再び駆動され、梱包物を後方に送り出す。

各ベルトコンベヤ６におけるベルト１７の張力
調整は、従動ローラ１５を調節用ボルト２５の操
作により移動させればよく、各コンベヤごとに独
立して行なえる。

また、ベルト１７の交換は、駆動ローラ１３の
軸１９をつなぐカツプリング２６の結合を解いて
コンベヤを独立させ、フレーム１１を上蓋３から
取外せばよく、交換を必要とするコンベヤのみの
取外しで作業が行なえる。

〔効果〕

以上のように、この考案によると、並列するベ
ルトコンベヤをカツプリングの結合によつて連動
したので、カツプリングの結合を解くことによつ
て各コンベヤを独立させることができ、コンベヤ
のベルト交換や調力調整が個々のコンベヤごとに
行なえるようになり、ベルト交換や調整の作業が
容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る自動梱包機の斜視図、
第２図は同上の要部を切欠いた平面図、第３図は
同要部の斜視図、第４図はローラ軸受の拡大断面
図である。 ２……テーブル、３……上蓋、４……溝、５…
…テーブル誘導アーチ、６……ベルトコンベヤ、
１１……フレーム、１２……ボルト、１３……駆
動ローラ、１４，１６……軸受、１５……従動ロ
ーラ、１７……ベルト、１８……長孔、１９，２
０……軸、２６……カツプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テーブルの上蓋上にテープ巻回部を設け、この
   テープ巻回部を挾む両側の位置に、上部走行部が
   上蓋上に突出し、テープ巻回部に対して梱包物の
   送り込みと取出しを行なう複数列のベルトコンベ
   ヤを各々配置し、ベルトコンベヤでテープ巻回部
   に臨むよう送り込んだ梱包物の外周をテープで巻
   締め、この梱包物をベルトコンベヤで取り出すよ
   うにした自動梱包機において、各ベルトコンベヤ
   を、上蓋の裏面に着脱自在となるよう取付けたフ
   レームで駆動ローラと従動ローラを支持し、両ロ
   ーラ間にエンドレスベルトを巻回し、従動ローラ
   を駆動ローラに対して位置調整が自在となるよう
   フレームに取付けて形成し、並列するベルトコン
   ベヤを、駆動ローラをカツプリングで着脱自在に
   結合し、一台のモータで駆動するようにしたこと
   を特徴とする自動梱包機。