JPS624490Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は梱包機に於けるベルトコンベア装置に
関し、より詳しくはいわゆる梱包ラインを構成す
るコンベアラインの途中に配置して前記コンベア
ライン上の被梱包物の移送方向に直交方向にバン
ド掛けする梱包機の被梱包物を載置するテーブル
に配設したベルトコンベア装置に関する。

【従来技術及び問題点】

従来この種梱包機のベルトコンベア装置は、第
１図に示すように、梱包機本体１に設けたバンド
リール２の反対側に本体１を拡張し、該部に本体
１の幅方向に載置台を固設しこの載置台上にモー
タ３等の駆動機構を配設し、該駆動機構にチエー
ン４を介して連動するローラ５を本体幅方向端縁
及び本体上のバンド案内アーチ６の略直下方の作
業テーブル左右に配設し、このように配設した一
対を成す四組８本の駆動ローラに、それぞれ四本
のベルトを巻掛ける。また、前記各一対のローラ
間にはベルト裏面を支持する小径の遊動ローラを
本体上面を覆うように軸承する。前記駆動ローラ
５、及び遊動ローラは、被梱包物の重量に耐える
よう本体内の幅方向にかけわたして固設された支
持板７上の軸受に軸承される。 以上のように、従来のライン用梱包機は特殊仕
様の梱包機として製作され、通常の梱包機よりも
サイズが大きくなると共に、極めて複雑に本体内
部に取り付けられ、保守管理及び部品の修理、交
換に繁雑な作業を強いられるものであつた。 また、ベルトは前述のようにバンド案内アーチ
下方を幅方向に略二分する太幅のものが採用され
ており、これはベルトがローラ上を左右にぶれな
いようにするためであるが、太幅のベルトは張力
及び平行度の調整が困難で各ベルト間に回転速度
のずれが生じ被梱包物の移送に支障を来たし、ひ
いては被梱包物がテーブル上でバンド案内アーチ
に平行に載置されず、確実な梱包が出来ないとい
う欠点を有するものであつた。

【目的】

本考案は、かような従来のベルトコンベア装置
を有する梱包機における欠点を解消し、且つ標準
仕様の梱包機を容易にライン用梱包機に変更する
ことのできるコンパクトな、また、ベルト張力の
調整や、保守管理及び部品の修理交換を容易に行
うことができるようにし、また標準仕様の梱包機
を簡単にライン用梱包機に変更できるようにする
と共に、梱包機本体を大きなものとせずコンパク
トなベルトのぶれが生じない、ベルトコンベア装
置を有する梱包ライン用梱包機を提供することを
目的とするものである。

【構成】

本考案においては上記目的を達成するために、
梱包機本体と、該梱包機本体上に設けられたバン
ド案内アーチと、梱包機本体上面の長手方向に、
バンドウエイを介して左右に着脱自在に取り付け
られた二の作業テーブルを有する梱包機に於て、
前記各作業テーブルの長手方向裏面で梱包機本体
の幅方向端縁に駆動軸をそれぞれ軸承し、且つ複
数の遊動軸を前記作業テーブルの裏面幅方向にそ
れぞれ前記駆動軸と平行に軸承し、さらに前記駆
動軸及び遊動軸に適宜間隔を介して複数のローラ
を各作業テーブルの幅方向と直交方向にそれぞれ
設け、該複数のローラの外周の一部を作業テーブ
ルの幅方向に直交方向に前記適宜間隔を介して設
けた窓孔より表出するよう設けると共に、前記各
窓孔に表出する駆動軸及び遊動軸のローラ外周の
作業テーブル幅方向にそれぞれ一のベルトを張設
すると共に、前記各駆動軸の端部を各作業テーブ
ルの裏面端部に配設した駆動機構に連動するよう
構成したことを特徴とする。

【作用】

したがつて、各作業テーブルの裏面端部に配設
した駆動機構に連動する駆動軸の回転により、作
業テーブルに適宜間隔を介して設けた複数の窓孔
より表出する駆動軸及び遊動軸上のローラ外周に
張設した複数のベルトが窓孔内をぶれることなく
前記ローラ上を移動し、確実に被梱包物を移送す
る。また駆動機構を含む全ての搬送機構が作業テ
ーブルにコンパクトに搭載され作業テーブルの交
換のみで汎用の梱包機をライン用梱包機とするこ
ができ、ベルト張力の調整や、保守管理及び部品
の修理交換が作業テーブルを本体より取り外して
容易に行えるものである。

【実施例】

以下、本考案の詳細を図示の実施例にもとづき
説明する。 第２図において、１０は梱包機本体で、該本体
１０上にはバンド案内アーチ１１が跨設され、該
アーチ１１の直下方の本体上面にはバンド引き締
め時開放し、バンドが被梱包物に巻回可能なよう
に開放自在のバンドウエイ１２が設けられ、この
バンドウエイ１２の両側線上方から本体１０の同
図幅方向の両端縁に至り本体上面を被蓋可能の作
業テーブル１３，１４が、本体に着脱自在に取り
付けられる。 本考案にかかる梱包機におけるベルトコンベア
装置は前記二の作業テーブルに、バンドウエイ１
２を介してそれぞれが略対称に配設され、作業テ
ーブル１３，１４の着脱時これらと共に本体に着
脱自在に取り付けられる。 従つて、以下一の作業テーブル１３に配設され
た装置について説明する。 第２図及び第３図において、作業テーブル１３
には、被梱包物を載置してこれを移送するベルト
１５，１６，１７の表面の一部を作業テーブル１
３上に突出せしめる窓孔２１が穿設されている。
すなわちこれらの窓孔２１は作業テーブル１３幅
方向に直交する方向で平行に、且つ作業テーブル
１３中央に該テーブル１３の長手方向に平行に設
けたフリーローラ１８及び、後述する駆動軸１９
の大径部２０の外周の一部を作業テーブル１３上
に表出する窓孔２１を介して３列づつ左右に計６
列それぞれ設けられている。 尚、２２は他の窓孔で、モータ２３より減速機
３８を介して駆動軸へ運動を伝達するベルト２４
の一部を作業テーブル１３の表面上へ表出せしめ
ている。又、２５及び２６は軸受、２７は把手
で、平時は自重により作業テーブル１３下面に把
持部が垂下しているようになつている。 第４図〜第５図は作業テーブル１３の第３図左
側下面を示すもので、ベルト１５〜１７を張設す
るローラの取付状態等を説明する。同図におい
て、１９は駆動軸で、該軸１９上にはこれと一体
に外周に多数の溝条２８を有するローラ２９が設
けられ該ローラ２９は作業テーブル１３に設けた
窓孔２１に外周の一部を表出するよう軸受２５及
び第３図に示す軸受２６により軸承されている。 ３０，３１及び３２は遊動軸で、作業テーブル
下面に固設した軸受３３に各々軸承されており、
駆動軸１９から最遠位置の遊動軸には、駆動軸１
９と同様、外周に溝条２８を有するローラ２９が
一体に形成され、また遊動軸３０〜３２には、ベ
アリングから成るローラ３４が設けられ、上記各
ローラ２９及び３４はそれぞれ作業テーブル１３
に設けた窓孔２１より各ローラ２９及び３４表面
を表出するよう構成される。 一方、３５はテンシヨンローラで、第５図に明
らかなように、作業テーブル１３下面に擺動自在
に設けた軸承板３６に各々単独で軸承され、外周
には溝条２８を有し、ボルト３７により適宜位置
に固定してベルト１７の張力を調整する。各ベル
トは、前記ローラ２９及び３５の溝条２８に対応
する溝条を長手方向の内面に形成している。 次に第４図及び第５図を参照して、駆動機構に
ついて説明すると、駆動軸１９の一端にはこれと
一体の溝条２８を有するローラ２９′が設けられ
ており、該ローラ２９′と減速機３８の出力軸３
９を、この出力軸３９に設けた溝条２８に対応す
る溝条を内面に形成したベルト３９（第３図）を
介して連結する。第６図において４０はモータで
該モータ４０の軸は電磁ブレーキ４１を介して減
速機３８の出力軸３９が設けられており、上記駆
動機構はギアボツクス４２により作業テーブル１
３裏面に固設されている。 以上のように駆動軸１９は作業テーブル１３長
手方向に一連に軸承されており、遊動軸３０〜３
２は、作業テーブルの左右に各３列のベルト１５
〜１７を張設するよう分離して軸承されている。 以上の実施例について、次にその作用について
説明すると、被梱包物が図示せざるコンベアライ
ン上を搬送されて、梱包機本体１０の端縁に達す
ると、コンベアライン上に設けた光電管等の位置
検出手段がこれを検出し、モータ４０が回転駆動
する。該モータ４０と減速機３８を介して連動す
るベルト３９により、駆動軸１９上の端部のロー
ラ２９′が回転駆動し、駆動軸１９と各ベルト１
５〜１７を介して遊動軸３０〜３２も回転し、ベ
ルト１５〜１７が各軸の回転方向に移動する。従
つてベルト１５〜１７上の被梱包物は梱包機本体
中央のバンド案内アーチ１１下方に達する。一
方、作業テーブル上のバンド案内アーチ１１との
連結部には図示せざる光電管が設けられ、被梱包
物がバンド案内アーチ１１下方に達したことを検
知する。この検知信号により、モータ４０は回転
を停止し、同時に電磁ブレーキ４１が作動するた
めベルト３９及び１５〜１７は移動を停止する。
同時に、前記検知信号により、予かじめバンド案
内アーチ内に送給されていた梱包用バンドが梱包
機本体内のバンド引き戻し機構により引き戻され
被梱包物に巻回され、次いで引き締め、バンド供
給端側の切断及びバンド重合部を溶着し梱包の一
工程が終了し、この信号により、再びモータ４０
が回転駆動し、作業テーブル上の被梱包物は二の
作業テーブルの幅方向に移送されコンベアライン
上へ搬出される。尚、二の作業テーブルに設けた
装置は同時に駆動、停止される。

【効果】

以上のように本願考案は梱包機本体と、該梱包
機本体上に設けたバンド案内アーチと、梱包機本
体上面の長手方向に、バンドウエイを介して左右
に着脱自在に取り付けられた二の作業テーブルを
有する梱包機に於て各作業テーブルの長手方向裏
面で梱包機本体の幅方向端縁に駆動軸をそれぞれ
軸承し、且つ複数の遊動軸を前記作業テーブルの
裏面幅方向にそれぞれ前記駆動軸と平行に軸承
し、さらに前記駆動軸及び遊動軸に適宜間隔を介
して複数のローラを各作業テーブルの幅方向と直
向方向にそれぞれ設け、該複数のローラの外周の
一部を作業テーブルの幅方向に直向方向に前記適
宜間隔を介して設けた窓孔より表出するよう設け
ると共に、前記各窓孔に表出する駆動軸及び遊動
軸のローラ外周の作業テーブル幅方向にそれぞれ
一のベルトを張設すると共に、前記各駆動軸の端
部を各作業テーブルの裏面端部に配設した駆動機
構に連動するよう構成したから各装置は梱包機本
体に着脱自在の作業テーブルに各々独立してコン
パクトに取り付けられ、通常の標準仕様の梱包機
を容易にライン用梱包機に変更でき、且つ、従来
のように梱包機本体を大きなものにする必要が無
く、また、二の作業テーブルにそれぞれ駆動機構
を有するため駆動伝達が確実であり、且つ、ベル
ト張力の調整や、保守管理及び部品の修理交換が
作業テーブルを本体より取り外して行い得、装置
の点検、整備、部品の交換も容易である。また作
業テーブルに適宜間隔を介して設けた複数列を成
す複数の窓孔より表出する駆動軸及び遊動軸上の
ローラ外周に張設した複数のベルトが窓孔内をぶ
れることなく移動し、確実に被梱包物を移送す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の梱包機のベルトコンベア装置を
示し、第２図〜第６図は本考案の一実施例を示す
もので、第２図は一部破断した斜視図、第３図は
作業テーブル面の平面図、第４図Ａ〜Ｅはそれぞ
れ第３図の駆動軸、遊動軸及びランシヨンローラ
各部を示す断面図で、第５図は第３図Ｖ−Ｖ線断
面図、第６図は駆動機構部の断面図である。 １０……梱包機本体、１１……バンド案内アー
チ、１２……バンドウエイ、１３，１４……作業
テーブル、１５〜１７……ベルト、１９……駆動
軸、２１，２２……窓孔、２３……モータ、２４
……ベルト、２５，２６……軸受、２８……溝
条、２９，３４……ローラ、３０〜３２……遊動
軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 梱包機本体と、該梱包機本体上に設けたバンド
   案内アーチと、梱包機本体上面の長手方向に、バ
   ンドウエイを介して左右に着脱自在に取り付けら
   れた二の作業テーブルを有する梱包機に於て、前
   記各作業テーブルの長手方向裏面で梱包機本体の
   幅方向端縁に駆動軸をそれぞれ軸承し、且つ複数
   の遊動軸を前記作業テーブルの裏面幅方向にそれ
   ぞれ前記駆動軸と平行に軸承し、さらに前記駆動
   軸及び遊動軸に適宜間隔を介して複数のローラを
   各作業テーブルの幅方向と直交方向にそれぞれ設
   け、該複数のローラの外周の一部を作業テーブル
   の幅方向に直交方向に前記適宜間隔を介して設け
   た窓孔より表出するよう設けると共に、前記各窓
   孔に表出する駆動軸及び遊動軸のローラ外周の作
   業テーブル幅方向にそれぞれ一のベルトを張設す
   ると共に、前記各駆動軸の端部を各作業テーブル
   の裏面端部に配設した駆動機構に連動するよう構
   成したことを特徴とする梱包機に於けるベルトコ
   ンベア装置。