JPS6442B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はジユーサに係り、カツターの切削刃に
被調理材料を切削、粉砕し、搾り部にて圧搾して
ジユースを搾るジユーサにおけるカツターに関す
る。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

先に垂直回転軸を中心として回転する回転体の
上面に設けたカツターにて被調理材料を切削、粉
砕された材料を回転体の周面に形成した螺旋状の
搾り部にて圧搾し、ジユースを抽出分離し、ジユ
ース内に気泡が混入することがなく、振動音の小
さいジユーサが開発されている（特願昭58−
69575号（特開昭59−194710号））。

このようなジユーサでは繊維分の多い被調理材
料の場合、繊維分が切削されず、カツターによる
切削性が低下される欠点があつた。

〔発明の目的〕

本発明は上記欠点に鑑みなされたもので、カツ
ターの補助カツターにて被調理材料の繊維分を短
かく切断してカツターによる切削性の低下を防止
したジユーサを提供するものである。

〔発明の概要〕

本発明は切削刃を有する板状のカツターを上面
に有し周面に螺旋状の搾り部を形成し垂直軸を中
心として回転する回転体と、この回転体の搾り部
を小間隙をもつて囲繞して調理室を形成しこの調
理室にフイルタを装着したジユース流出口を開口
した調理ケースと、この調理ケースの上面開口部
を覆い前記板状のカツターに対向して被調理材料
投入口を形成した蓋体とを具備し、前記カツター
に、略Ｌ字状に形成され一方の辺部の回転方向に
対応する垂直縁部および他方の辺部の回転方向に
対向するカツター面と平行な縁部をそれぞれ刃縁
に形成した複数の補助カツターを設けてなり、補
助カツターにて切削刃で切削された被調理材料の
繊維分を切断するようにしたものである。

〔発明の実施例〕

次に本発明の一実施例の構成を図面について説
明する。

１は調理器器体で、この器体１の一側には電動
機配設部２が形成され、この電動機配設部２に収
納固定した電動機３の駆動軸４の下端に設けた歯
車５に噛合運動する減速歯車機構６の出力側主軸
７が器体１の他側後部に設けられている。この主
軸７の上端にはカツプリング部８が形成されてい
る。

またこの主軸７の上部にはケース嵌合部９が上
面に開口して形成され、このケース嵌合部９の底
部１０には前記主軸７のカツプリング部８を挿通
する開口１４が形成されている。またこのケース
嵌合部９の上部には上面開口面に向つて拡開され
た拡径部１２を有し、この拡径部１２の上端開口
縁の周縁に係合凹段部１３が形成されている。ま
たこの嵌合部９の底部１０の開口１４の周縁には
内方に突出した嵌合突部１５が形成されている。

次に１６は支持ケースで、前記器体１の嵌合部
９に着脱自在に嵌合されるようになつている。こ
の支持ケース１６の下部には前記嵌合部９の底部
１０の嵌合突部１５に嵌合されて底部に当接支持
される円筒状の支持筒部１７が一体に突設されて
いる。またこの支持ケース１６の内底部には軸受
凹部１８が形成され、さらに嵌合段部１９が形成
されている。

またこの支持ケース１６の一側には透明な搾り
かす収納部２０が一体に形成され、このかす収納
部２０は前記器体１の前部の電動機配設部２の隣
接して前側上部に配置されるようになつている。
また支持ケース１６の一側にはかす収納部２０と
仕切壁２１にて仕切られたジユース流出室２２が
形成され、このジユース流出室２２の底部にはジ
ユース吐出口２３が開口されている。

そして前記器体１の電動機配設部２に隣接して
下部にジユース容器２４を載置する基台部２５が
形成され、この基台部２５と前記支持ケース１６
のジユース流出口２２とかす収納部２０の下部と
の間にジユース容器２４が配置されるようになつ
ている。

次に２６は前記支持ケース１６に挿脱自在に嵌
合される調理ケースで、このケース２６の底部は
前記支持ケース１６の嵌合段部１９に嵌合される
ようになつている。この調理ケース２６の上部は
拡開され開口縁部には前記支持ケース１６のケー
ス嵌合凹部１３に嵌合支持されるようになつてい
る。さらにこの調理ケース２６の開口縁部には上
面に開放したパツキング２７の嵌合凹溝２８が形
成されている。

またこの調理ケース２６には前記支持ケース２
６のジユース流出室２２に連通するジユース流出
口２９が形成され、ジユース流出口２９にはフイ
ルタ３０が嵌合されている。さらにこの調理ケー
ス２６には支持ケース１６の搾りかす収納部２０
に連通するかす排出口３１が調理ケース２６の底
部と略同一平面を含んで開口されている。

次に３８は回転体で、前記調理ケース２６の内
側調理室３９に嵌合できるように下端側がやや径
小の略円筒体にて構成され、この回転体３８には
上部回転軸４０が貫通固定され、この回転軸４０
の上端は回転体３８の上面に突出され、またこの
回転軸４０の下部は筒状に形成した軸受部４１が
形成され、この軸受部４１に下部回転軸４２が挿
通固定され、この下部回転軸４２の回転体３８の
下面からの突出端に軸受３５が回転自在に嵌合さ
れ、この軸受３５には前記支持ケース１６の底部
の軸受凹部１８に接触され液密に保持するパツキ
ング４４が取付けられている。下部回転軸４２に
は前記出力側主軸７のカツプリング部８に着脱自
在に係合されるカツプリング部４５が設けられて
いる。

また前記回転体３８の外周面には螺旋状の搾り
部４３が形成され、この搾り部４３は調理ケース
２６の内壁によつて小間隙を保持して囲繞され、
また回転体３８の底部も調理ケース２６の内底面
と小間隙を保持されるようになつている。

また４６は円盤状のカツターで、中心部に前記
上部回転軸４０の突出端に嵌合される中心孔４７
が形成され、上面には切削刃４８が放射状に形成
されている。

またこのカツター４６の上面にはカツター４６
の中心に対し等角度で半径方向に複数群の補助カ
ツター４９が配置されている。この補助カツター
４９はカツター基板５０より等間隔で切起された
垂直辺部５１とカツター４６の上面と平行な水平
辺部５２とからなる略Ｌ字状に形成され、この垂
直辺部５１は前記切削刃４８より高く突出されて
いる。そしてこの垂直辺部５１のカツター４６の
回転方向に対向する垂直縁部と水平辺部５２のカ
ツター４６の回転方向に対向する水平縁部はそれ
ぞれ刃縁５３，５４に形成されている。

次に５５は蓋体で、前記器体１の嵌合部９の上
面開口部と支持ケース１６のかす収納部２０の上
面を覆うように器体１に着脱自在に取着される。
この蓋体５５の内面には前記回転体３８の上部回
転軸４７の突出端を軸支する軸受５６が設けられ
ている。またこの蓋体５５の内面には前記カツタ
ー４６の上面に設けた各補助カツター４９の垂直
辺部５１が入り込む溝部５７が複数同心円状に形
成されている。

さらにこの蓋体５５には前記カツター４６に対
向して被調理投入口５８が筒状に形成され、この
投入口５８に被調理材料をカツター４６に押圧す
る押棒５９が設けられている。

次にこの実施例の作用について説明する。

電動機３をスイツチ操作で駆動すると、減速歯
車機構６の出力側主軸７が毎分2000回乃至3000回
に減速回転される。

この状態で投入口５８から被調理材料を投入し
て押棒５９にて被調理材料をカツター４６に押付
ける。このとき回転体３８は主軸７にカツプリン
グ結合に回転されており、被調理材料はカツター
４６の切削刃４８にて切削、粉砕される。この切
削刃４８にて切削、粉砕された材料は、切削刃４
８の外周方向に送り込まれ、回転体３８の搾り部
４３と調理ケース２６の内壁との間に導入され
る。この回転体３８の搾り部４３で被調理材料は
順次圧搾されてジユース分が抽出され、ジユース
分はジユース流出口２９からフイルタ３０にて
過されてジユース流出室２２に流入され、このジ
ユース流出室２２のジユース吐出口２３からジユ
ース容器２４内に流入される。また被調理材料の
搾りかす分は調理室３９の下部まで送り込まれ、
調理ケース２６のかす排出口３１からかす収納部
２０に収納される。

そして投入口５８から投入され押棒５９にてカ
ツター４６にて押付けられた被調理材料は切削刃
４８にて細かく切削されると同時に補助カツター
４９の刃縁５３，５４にて繊維分が短かく切断さ
れ、繊維分が切削刃４８に詰まることがなく、切
削性が低下することがなく、しかも補助カツター
４９は半径方向に等間隔に配置されているため、
被調理材料の切削粒子が均一となり、さらに被調
理材料は繊維分が短かく切断されているために補
助カツターに巻き付くことがなく、また補助カツ
ター４９はカツター４６の中心に対し略等角度で
配置されているため、カツター４６を設けた回転
体３８の回転バランスがくずれることがない。

さらに補助カツター４９の垂直辺部５１は蓋体
５５の溝部５７に入り込んでいるため、カツター
４６と蓋体５５との間の間隙が均一となり、被調
理材料の切削粒子が均一化されるとともにこのカ
ツター４６と蓋体５５との間の小間隙部面積が多
く、繊維分の切削性を向上できる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、周面に螺旋状の搾り部を形成
した回転体の上面に設けられるカツターの上面
に、略Ｌ字状に形成され一方の辺部の回転方向に
対向する垂直縁部および他方の辺部の回転方向に
対向するカツター面と平行な縁部をそれぞれ刃縁
に形成したので、被調理材料特に葉草類などの被
調理材料のジユース加工に際して繊維分が補助カ
ツターにて短かく切断され、繊維質が補助カツタ
ーの切削刃に巻き付くことがなく、従つて回転体
の回転バランスもくずれることがなく、切削性の
向上をはかり、回転体の回転低下を防止できるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すジユーサの斜
視図、第２図は同上蓋体を外した状態の斜視図、
第３図は同上縦断正面図、第４図は同上縦断側面
図、第５図は同上カツターの斜視図、第６図は同
上カツター部の拡大断面図、第７図は同上補助カ
ツターの斜視図である。 ２６……調理ケース、２９……ジユース流出
口、３０……フイルタ、３１……かす排出口、３
８……回転体、４３……搾り部、４９……補助カ
ツター、５１……垂直辺部、５２……水平辺部、
５３，５４……刃縁、５５……蓋体、５８……投
入口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 切削刃を有する板状のカツターを上面に有し
   周面に螺旋状の搾り部を形成し垂直軸を中心とし
   て回転する回転体と、この回転体の搾り部を小間
   隙をもつて囲繞して調理室を形成しこの調理室に
   フイルタを装着したジユース流出口を開口した調
   理ケースと、この調理ケースの上面開口部を覆い
   前記板状カツターに対向して被調理材料投入口を
   形成した蓋体とを具備し、前記カツターに、略Ｌ
   字状に形成され一方の辺部の回転方向に対向する
   垂直縁部および他方の辺部の回転方向に対向する
   カツター面と平行な縁部をそれぞれ刃縁に形成し
   た複数の補助カツターを設けたことを特徴とする
   ジユーサ。 ２ カツターに設けた複数の補助カツターはカツ
   ターの半径方向に等間隔に配設したことを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載のジユーサ。 ３ カツターに設けた複数の補助カツターは、カ
   ツターの中心に対し略等角度で複数群配設したこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第２項記載のジユ
   ーサ。 ４ 補助カツターの一方の垂直辺部の高さをカツ
   ターの切削刃より高くし、蓋体に補助カツターの
   垂直辺部が入り込む溝部を形成したことを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載のジユーサ。