JPS644208Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は検出スイツチの取付構造の改良に関す
る。

〔従来技術〕

従来より、検出スイツチ例えば光電スイツチを
被取付部位に取付ける場合には、第５図に示すよ
うに、先ず、光電スイツチＡに略Ｌ字形の補助金
具ＢをねじＣにより取付け、その光電スイツチＡ
を補助金具Ｂを介して被取付部位（図示せず）に
仮止めし、光軸、検出位置等の調整、確認を行な
い、しかる後、被取付部位に取付孔（図示せず）
の罫書を行なつた上で光電スイツチＡを補助金具
Ｂとともに取外し、その罫書に応じて被取付部位
に取付孔の加工を行ない、最後に補助金具Ｂを被
取付部位にその取付孔を介してねじＤにより取付
けるという手順を踏むのが一般的である。ところ
が、上記従来によれば、被取付部位に取付孔を加
工しなければならないので、取付作業が面倒であ
り、特に、被取付部位に取付ける光電スイツチ個
数が多くなればなるほど加工数が増大する問題が
あり、又、光電スイツチが被取付部位に一度取付
けられると、その後は位置調整等は不可能になつ
て、再度取付孔の加工を行なう必要がある。

〔考案の目的〕

本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、そ
の目的は、取付作業が簡単で、多数個を取付ける
場合に好適し、再調整等を容易に行なうことがで
きる検出スイツチの取付構造を提供するにある。

〔考案の要約〕

本考案は、検出スイツチの検出スイツチの本体
ケースと、この本体ケースにDINレールの一方
のフランジ部に摺動可能に嵌合する案内溝部を形
成するように突設され取付孔を有する前側取付突
部と、この前側取付突部と対向するように前記本
体ケースに突設され取付孔を有する後側取付突部
と、前記本体ケースに取付けられ前記後側取付突
部の取付孔と対応する取付孔を有し前記DINレ
ールの他方のフランジ部にばね性をもつて摺動可
能に嵌合する案内溝部を形成すべく取付突部が突
設された補助金具とを具備する構成に特徴を有す
る。

〔実施例〕

以下本考案の第１の実施例につき第１図乃至第
３図を参照しながら説明する。

１は検出スイツチたる例えば反射型の光電スイ
ツチであり、これは、プラスチツク製の本体ケー
ス２内に、図示はしないが、投光素子、受光素子
及びこれらを制御する制御回路等を配設して構成
され、投光素子は本体ケース２の前方壁から投光
し、受光素子はその投光に基づく被検出物体から
の反射光を受光するようになつている。３は前記
本体ケース２の後方壁から導出されたケーブルで
あり、これは、本体ケース２内の制御回路等に外
部電源を供給し、又、受光素子の受光信号に基づ
く検出信号を外部に取出す作用をなす。４は前記
本体ケース２の底壁の前端部に下方に突出して一
体成形された前側取付突部であり、これには取付
孔４ａが貫通して形成されている。そして、この
取付突部４には後方に向けて突出する係合突起４
ｂが一体成形されており、この係合突起４ｂと本
体ケース２の底壁とによつて案内溝部５が形成さ
れている。６は前記本体ケース２の底壁の後端部
に下方に突出して一体成形された後側取付突部で
あり、これには取付孔６ａが貫通して形成されて
いる。７はステンレス等のばね性を有する金属で
形成された補助金具であり、これは略Ｉ字状をな
しており、その上端部の両側部には前方側に指向
する取付片８が折曲形成され、下端部の両端部に
も前方側に指向する取付突部９が折曲形成されて
おり、各取付片８には二個の係合孔８ａが形成さ
れ、各取付突部９には前方に向けて突出する係合
突起９ａ及び９ｂが形成されているとともに前記
取付孔６ａと対応する取付孔９ｃが形成されてい
る。尚、１０は補助金具７の上端部の中央部に形
成されたケーブル挿通孔、１１は補助金具７の下
端部に後方に指向するように折曲形成された舌片
であり、この舌片１１には孔部１１ａが形成され
ている。一方、前記本体ケース２の後方壁及び
左、右両側壁には前記補助金具７の形状と略合致
する嵌合凹部１２が形成されており、この嵌合凹
部１２において、本体ケース２の左、右両側壁の
上部に位置する部位には前記係合孔８ａに対応す
る係合突起１２ａが形成され、該左、右両側壁の
下部に位置する部位には前記係合突起９ａに対応
する係合凹部１２ｂが形成されている。そして、
前記補助金具７は、前記本体ケース２の嵌合凹部
１２に嵌め込まれて、その取付片８の係合孔８ａ
が係合突起１２ａに係合され且つ取付突部９の係
合突起９ａが係合凹部１２ｂに係合され、以て、
本体ケース２の後方壁に装着されるようになつて
おり、この装着によつて、取付突部９の取付孔９
ｃが取付孔６ａに合致するとともに、係合突起９
ｂと本体ケース２の底壁とによつて前記案内溝部
５と対向する案内溝部１３が形成されている。さ
て、１４は金属製のDINレールであり、これは
周知のように、長尺な基部１５の両側部に同一方
向たる上方向に突出する突出壁１６，１７が折曲
形成され、これらの突出壁１６，１７の先端部に
外方に指向するフランジ部１８，１９が折曲形成
された構造である。

而して、DINレール１４は図示しない被取付
部位に取付けられており、このDINレール１４
のフランジ部１８，１９に光電スイツチ１におけ
る本体ケース２の案内溝部５，１３が摺動可能に
嵌合され、以て、光電スイツチ１がDINレール
１４に取付けられるようになつている。この場
合、補助金具７のばね性によつて案内溝部１３の
奥壁がDINレール１４のフランジ部１９の端面
に圧接するようになつており、又、本体ケース２
の底壁に形成された突起２０がフランジ部１８の
上面部に接触するようになつており、これによつ
て、光電スイツチ１はDINレール１４の所定の
取付位置に取付け保持されている。そして、光電
スイツチ１を調整のため若しくはDINレール１
４から取外すために該DINレール１４に沿つて
移動させたい場合には、補助金具７における舌片
１１の孔部１１ａに例えばドライバ（図示せず）
を挿込んでその補助金具７の下端部を外方に弾性
変形させると、案内溝部１３の奥壁によるDIN
レール１４のフランジ部１９に対しての圧接力が
解除されるので、光電スイツチ１をDINレール
１４に沿つて容易に移動させることができるよう
になる。

このような本実施例によれば、次のような効果
を得ることができる。即ち、光電スイツチ１を
DINレール１４にその案内溝部５及び１３をフ
ランジ部１８及び１９に嵌合させるだけで取付け
できるので、従来とは異なり被取付部位にその都
度取付孔の加工をする必要はなく、取付作業が容
易になり、特に、多数個を取付ける場合に好適す
る。そして、補助金具７の案内溝部１３の奥壁が
該補助金具７のばね性によりDINレール１４の
フランジ部１９の端面に圧接するようになるの
で、光電スイツチ１をDINレール１４の取付位
置に確実に保持することができる。更に、補助金
具７における舌片１１の孔部１１ａにドライバを
挿込んで該補助金具７の下端部を外方に弾性変形
させることにより案内溝部１３の奥壁による
DINレール１４のフランジ部１９に対しての圧
接力を解除することができるので、光電スイツチ
１をDINレール１４に沿つて容易に摺動させる
ことができ、従つて、光軸、取付位置等の調整、
再調整を容易に行なうことができるものであり、
勿論、光電スイツチ１をDINレール１４から容
易に取外すこともできる。尚、光電スイツチ１の
案内溝部５及び１３をDINレール１４のフラン
ジ部１８及び１９に嵌合させた時に、取付突部９
及び後側取付突部６の取付孔９ｃ及び６ａに図示
しないピンを挿入しておけば、補助金具７に外力
が加わつても外方に弾性変形することはなくな
り、光電スイツチ１のDINレール１４に対する
取付けを一層確実に行なうことができる。又、光
電スイツチ１における取付突部４及び６並びに９
に夫々取付孔４ａ及び６ａ並びに９ｃを形成して
いるので、これらの取付孔４ａ及び６ａ並びに９
ｃを利用して従来と同様の取付金具を用いて取付
けることもできる。この場合、DINレール１４
取付用の取付突部４，６及び９と従来の取付金具
取付用の取付孔４ａ，６ａ及び９ｃとは一体的に
形成されているので、二種類の取付機構を有して
いるにもかかわらず全体が大形化することはな
く、又、本体ケース２内の回路基板容積について
も制限を受けることはない。

第４図は本考案の第２の実施例であり、前記第
１の実施例と異なるところは、補助金具７の上半
部を除去した如き補助金具７′を設け、その補助
金具７′を本体ケース２の後方壁に取付ねじ２１，
２１により取付けるようにした点にあり、その他
の部分は第１の実施例と同一である。従つて、こ
の第２の実施例によつても前記実施例と同様の効
果を得ることができる。

その他、本考案は上記し且つ図面に示す実施例
にのみ限定されるものではなく、例えば反射型の
光電スイツチに限らず透過型の光電スイツチにも
適用することができるばかりでなく検出スイツチ
全般に適用することができる等、要旨を逸脱しな
い範囲内で適宜変形して実施し得ることは勿論で
ある。

〔考案の効果〕

本考案の検出スイツチの取付構造は以上説明し
たように、検出スイツチのDINレールに該検出
スイツチの本体ケース及び補助金具の案内溝部を
DINレールのフランジ部に嵌合させて取付ける
ようにしたので、取付及び取外作業が容易であ
り、特に、多数個を取付ける場合に好適し、再調
整等も容易であり、しかし、取付状態を確実に保
持し得るとともに、従来の取付金具を用いて取付
けることもでき、この場合でも、全体が大形化す
ることはないとともに、本体ケース内の回路基板
容積に制限を受けることがない等の実用的効果を
奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の第１の実施例を示
し、第１図は斜視図、第２図は側面図、第３図は
補助金具を取外した状態における斜視図であり、
第４図は本考案の第２の実施例を示す第１図相当
図であり、そして、第５図は従来例を示す第１図
相当図である。 図面中、１は光電スイツチ（検出スイツチ）、
２は本体ケース、４は前側取付突部、４ａは取付
孔、５は案内溝部、６後側は取付突部、６ａは取
付孔、７は補助金具、９は取付突部、９ｃは取付
孔、１３は案内溝部、１４はDINレール、１８
及び１９はフランジ部、７′は補助金具を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 検出スイツチの本体ケースと、この本体ケース
   にDINレールの一方のフランジ部に摺動可能に
   嵌合する案内溝部を形成するように突設され取付
   孔を有する前側取付突部と、この前側取付突部と
   対向するように前記本体ケースに突設され取付孔
   を有する後側取付突部と、前記本体ケースに取付
   けられ前記後側取付突部の取付孔と対応する取付
   孔を有し前記DINレールの他方のフランジ部に
   ばね性をもつて摺動可能に嵌合する案内溝部を形
   成すべく取付突部が突設された補助金具とを具備
   してなる検出スイツチの取付構造。