JPS644106Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、複写機等における自動シート送り装
置に関するもので、特に前記送り装置における検
出素子として光源と受光素子とよりなるフオトセ
ンサを用いた自動シート送り装置に関する。

自動シート（原稿）送り装置は、一般に複写機
の原稿台上に固定し、あるいは取外し可能のよう
に装着して使用する。シート（原稿）は自動シー
ト送り装置内に設けた検出素子による情報に基づ
いて、給紙、停止、露光および排紙の動作がなさ
れている。ここで検出素子としてマイクロスイツ
チ等があるが、マイクロスイツチはその作動・不
作動がマイクロスイツチのアクチエータの運動に
よつてなされているために、アクチエータはシー
トとの接触を必要とする。しかしこの接触によつ
て検出を行う方法は、シートの折れ曲りや給紙方
向のズレ等の原因となるばかりでなく誤検出を
屡々行うこととなる。このようなところから、非
接触検出素子であるフオトセンサーが用いられ
る。自動シート送り装置に用いるフオトセンサ
は、光源と受光素子とを一組として用いるもの
で、光源と受光素子との間に光を遮るシートの有
無により、あるいは光源と光源からの反射光を受
光する受光素子を設けておいて、シートの有無か
ら反射光の強度の相違によりシートの検知を行つ
ている。

これらの自動シート送り装置は、複写機に用い
る場合はその原稿台上に位置しているので、複写
機の露光時の露光ランプの光により、検出素子が
影響を受け誤検出を行い誤動作を起す場合があ
り、これが大きな問題となつている。

従来、上記の誤検出を防止する方法として、下
記の方法がとられて来た。

(1) フオトセンサ部分をカバー等で覆い、露光ラ
ンプの光の影響を受けないような構造とする。

(2) フオトセンサの回路で、発光素子（LED）
をパルス発光とし、受光素子を之と同期させて
パルス発光時の反射光あるいは透過光のみを検
知するようにする。

上記の方法はいずれも、形状的な制約をうけた
り、部品点数が多くなつたり、構造・回路が複雑
になる欠点がある。

本考案は上記諸欠点のない自動シート送り装置
を提供することを目的とするもので、上記目的は
シート搬送部材と、シートの存在を検知する光源
と受光素子とよりなるシート検知部材を有する自
動シート送り装置において、前記自動シート送り
装置が装着された複写用光源が点灯中は前記受光
素子の作用を停止するようにしたことを特徴とす
る自動シート送り装置により達成される。

以下、図面によつて本考案の装置の詳細な説明
を行う。

第１図は複写機上に載置された本考案の自動シ
ート送り装置の一実施例の断面図で、第２図はそ
の回路図である。

第１図で、１は複写機本体で、２は平行平面ガ
ラスからなる原稿台で、３はシート供給台、４は
シートの排紙受台である。自動シート送り装置
（SDF）は資料台２の上に載置されている。

１０は上下２枚からなるガイド板で、シート
（原稿）は自動シート送り装置（SDF）の端面
で、２枚のガイド板の間のシート通路に挿入され
る。

１１は給紙部材で、回転ローラ１１ａと、可動
回転ローラ１１ｂとよりなつている。給紙ソレノ
イド（図示せず）の作動中は、可動回転ローラ１
１ｂは回転ローラ１１ａに圧接する。１２はスト
ツプレバーで、ストツプレバー１２の先端はシー
ト通路上にあつて、シートの左側（図において）
への前進を阻止する作用をもつていて、給紙ソレ
ノイドが作動するとストツプレバー１２の先端は
シート通路から退避する。

１３は給紙検知部材で、光源と受光素子が組合
されていて、反射光によりシート通路内のシート
の有無を検知する。

１４および１６はベルトプーリで、ベルトプー
リ１４はモータ（図示せず）により、回転ローラ
１１ａと共に時計方向に回転しており、このベル
トプーリ１４，１６にはエンドレスベルト１５が
掛け渡されている。エンドレスベルト１５はその
回動に伴つてシートを原稿台２上に搬送する。

１８はシート先端検知部材で、光源と受光素子
が組合されていて、反射光により原稿台２上のシ
ート先端を検知し、シートが複写される姿勢にあ
るか否かを検知する。

２０はストツプレバーで、この先端はシート通
路上にあつて、シートの左側（図において）への
前進を阻止して、シートを複写する姿勢に規制す
る作用をもつている。排紙ソレノイド（図示せ
ず）が作動によりストツプレバー２０の先端はシ
ート通路から退避させることができる。

１９ａ，１９ｂは排紙ローラで、つねに圧接状
態にあつてモータ作動時には、シートを排紙受台
４上に排出する機能を有している。

２１は排紙検知部材で、光源と受光素子が組合
されていて、反射光によりシート通路内のシート
の有無を検知する。

以下本考案の自動シート送り装置について、操
作と作動について説明する。まずガイド板１０の
間にシートを挿入すると、可動回転ローラ１１ｂ
は回転ローラ１１ａから退避した姿勢となつてい
るので、シートはストツプレバー１２に突当るま
で挿入することができる。ここで検知部材１３は
シートの先端を検知し、給紙検知信号S₁を発す
る。

給紙検知信号S₁により、まずモータを回転し、
給紙ソレノイドの作動により可動回転ローラ１１
ｂは回転ローラ１１ａに圧接し、シートを挾着
し、図中左方へシートを送るべく回転する。これ
と同時にストツプレバー１２の先端はシート通路
から退避して、シートは左方に給送される。

シートはエンドレスベルト１５の移動に伴つて
原稿台２上に搬送され、シート先端がストツプレ
バー２０の先端にあたり停止し、複写する姿勢と
なる。先端検知部材１８は先端検知信号S₃を発す
る。

先端検知信号S₃により、複写用光源は発光を開
始し一定時間後消光して露光を終了する。露光が
終了すると、ストツプレバー２０の先端はシート
通路より退避すると共にエンドレスベルト１５は
再び移動を開始し、シートは左方へ搬送される。

なお、シートの原稿台２へと移動途中で、給紙
検知部材１３はシートの末端の通過を検知し、末
端検知信号S₂を発する。末端検知信号S₂によつて
給紙ソレノイドの作動を解除し、ストツプレバー
１２の先端がシート通路に現われると共に、可動
回転ローラ１１ｂは下にさがつて圧接状態を解除
し、次のシートを挿入できる姿勢となる。

一方、搬送されたシートは、排紙検知部材２１
を通過し、排紙ローラ１９ａ，１９ｂによつて、
排紙受台４上に排出される。ここで、排紙検知部
材２１はシートの末端の通過を検知して、排紙検
知信号S₄を発する。

この排紙検知信号S₄により、作動中の排紙ソレ
ノイドを解除し、モータを停止させることにより
エンドレスベルト１５を停止させる。

以上説明した自動シート送り装置には、給紙検
知部材１３、先端検知部材１８、排紙検知部材２
１はいずれもフオトセンサーであつて、それぞれ
給紙検知信号S₁と末端検知信号S₂、先端検知信号
S₃、および排紙検知信号S₄を発する。本考案で
は、前記検知部材の検知情報の読み込みを、複写
用光源の点灯中は中止して、ランプによる誤動作
を防止する。複写用光源の点灯は、当然シートが
原稿台２上にあつて複写する姿勢でなされるか
ら、点灯中検知信号をだすことはあり得ない。第
３図はこの部分のフローチヤートを示したもの
で、先端検知信号S₃を検知すると、検知部材１
３，１８，２１は作用を停止し、マイコン指示に
よつて複写用光源は一定時間の露光を行う。露光
が終了すると検知部材１３，１８，２１は作用を
再び開始し、排紙ソレノイドの作動およびモータ
回転によつて排紙がなされる。

従来は、複写用光源の点灯中も検知情報の読み
込みを行つていたので、ランプによる誤情報が読
み込まれ、誤動作がなされることが多かつた。本
考案はこれを解消し、特別な装置も不必要で光の
フードやカバーがなくなり、実用上の多くの効果
を生ずるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の断面図で、第２図
はその回路図、第３図はフローチヤート図であ
る。 １……複写機本体、２……資料台、１１……給
紙部材、１２，２０……ストツプ部材、１３，１
８，２１……検知部材、S₁〜S₄……検知信号。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 原稿台上に原稿を搬送する原稿搬送部材と、光
   源と受光素子とよりなる原稿検知部材を有し前記
   受光素子が原稿露光用の光源の光を受光するよう
   に原稿露光を行う装置に装着される自動原稿送り
   装置において、前記原稿露光を行う装置の原稿露
   光用光源の点灯を検知する手段、前記検知手段の
   出力にもとずいて前記原稿露光用光源の点灯中は
   受光素子の作用を停止する手段を有することを特
   徴とする自動原稿送り装置。