JPH0331959Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、挿入される原図紙の光透過率を検知
測定して露光焼付部の速度または露光ランプの光
量を調節する複写機における原図紙誘導排出装置
に関する。

通常、複写機において、原図紙の光透過率を自
動調節するために、まず原図紙のみを挿入し光透
過率を検知測定し、さらに露光焼付工程等の諸工
程を経過したのち、複写機外部に排出され、次に
原図紙と感光紙とを重合密着させて露光焼付を行
つていた。この方法は、原図紙の露光検知の際に
は不要な露光焼付工程等を経過しなければならな
いから、時間的損失があつた。また、原図紙の挿
入、搬送路とは別個に複写紙の自動給紙機構およ
び搬送路を設け、原図紙とのタイミングを考慮し
て、露光焼付部の前段において原図紙と複写紙と
を重合密着させることにより、原図紙の露光検知
を行つていた。この方法は複写紙に自動給紙機構
を設けるために、複写機の機構が複雑になり、コ
スト高になるという問題があつた。

本考案は、上述の点に鑑み、従来技術の欠点を
除きその機構が簡単で、複写機の露光調節時間が
短縮され、露光調節動作が迅速化されるようにし
た複写機における原図紙誘導排出装置を提供する
ことを目的とする。

このような目的は本考案によれば、露光焼付部
の前段に設けられ原図紙を複写紙と重合密着して
前記露光焼付部方向にまたは前記原図紙のみを複
写機の外部への排出方向に切換自在とする原図紙
切換誘導部と、前記原図紙切換誘導部の排出方向
側に設けられ前記原図紙切換誘導部により誘導さ
れた前記原図紙を前記排出方向に搬送する原図紙
搬送排出部と、前記原図紙のみが挿入されたこと
を検知する原図紙検知回路と、前記原図紙検知回
路の検知信号により前記原図紙切換誘導部を前記
排出方向に切換える動作タイミングを選択する誘
導板動作タイミング選択回路および前記誘導板動
作タイミング選択回路の選択信号により前記原図
紙切換誘導部を動作させる原図紙切換誘導部動作
回路とを備えることにより達成される。

次に、本考案の一実施例を図面に基づき、詳細
に説明する。

第１図は本考案の一実施例の概略構成図を示
す。図において複写紙１は、原図紙複写紙受け台
２、原図紙挿入搬送部３、露光焼付部４、露光焼
付搬送部５および原図紙誘導排出装置６等を有す
る。原図紙複写紙受け台２は、図示されていない
原図紙および複写紙を重合密着しまたは原図紙の
みを複写機１に挿入する際の受け台である。原図
紙挿入搬送部３は、挿入送りローラ９，９Ａ、中
間送りローラ１０，１０Ａ、挿入送りローラ９，
９Ａと中間送りローラ１０，１０Ａとの間の搬送
路１１とからなる。露光焼付部４は、円筒状の露
光ドラム２１、この露光ドラム２１に収容される
露光ラランプ２２および反射板２３等からなる。
また、露光焼付搬送部５は、原図紙および複写紙
を重合して露光焼付部４に搬送する搬送ベルト２
４、送りローラ２５およびガイドローラ２６，２
７，２８，２９等からなる。

なお、原図紙誘導排出装置６は、挿入送りロー
ラ９，９Ａに近接して搬送路１１に設けられた原
図紙検知センサ、本実施例ではホトセンサ１２、
このホトセンサ１２の後方に設けられ原図紙の光
透過率を検出する光源１３および光透過率検出セ
ンサ、本実施例ではホトセンサ１４、原図紙切換
誘導部７、原図紙搬送排出部７Ａおよび原図紙切
換誘導部操作回路８とからなる。この原図紙切換
誘導部７は、露光焼付部４の前段に設けられ、原
図紙挿入搬送部３から搬送される複写紙と重合密
着する原図紙は露光焼付部４方向に、また原図紙
のみは複写機１の外部へ排出する原図紙搬送排出
部７Ａ方向に切換自在とする誘導板１５およびこ
の誘導板１５を切換操作するソレノイド１６等を
有する。なお、原図紙搬送排出部７Ａは、原図紙
反転ガイド板１９、原図紙送りローラ１７，１７
Ａ、原図紙搬送ガイド板２０および原図紙排出ロ
ーラ１８，１８Ａ等からなる。

また、原図紙切換誘導操作回路８は、原図紙挿
入検知センサ１２に接続される原図紙検知回路３
０、原図紙切換誘導部動作タイミング選択回路
（誘導板動作タイミング選択回路）３１および原
図紙切換誘導部動作回路（ソレノイド動作回路）
３２とからなる。

上述の構成による本考案の機能を説明する。原
図紙のみを複写機１に挿入すると、挿入送りロー
ラ９，９Ａにて搬送路１１を搬送され、原図紙挿
入検知センサ１２により検知される。検知センサ
１２の検知信号は原図紙検知回路１０を経て、誘
導板動作タイミング選択回路３１の入力とする。
誘導板動作タイミング選択回路３１は誘導板１５
の動作タイミングを選択し、この選択信号をソレ
ノイド動作回路３２に送信する。ソレノイド動作
回路３２はソレノイド１６を動作する回路で、ソ
レノイド１６に通電して誘導板１５を破線の位置
に切換操作する。なお、原図紙は、原図紙光透過
率測定用光源１３および原図紙光透過率検出用ホ
トセンサ１４を進行する際に、原図紙の光透過率
が検出し測定され、中間送りローラ１０，１０Ａ
により搬送され、原図紙搬送排出部７Ａの原図紙
反転ガイド板１９、原図紙送りローラ１７，１７
Ａ、原図紙搬送ガイド板２０を経て、原図紙排出
ローラ１８，１８Ａにより複写機１の外部へ排出
される。

なお、原図紙の後端縁が原図紙挿入検知センサ
１２を通過し終わると、この検出信号が終了し原
図紙検知回路３０を経て、誘導板動作タイミング
選択回路３１にて、ソレノイド１６への通電を停
止するタイミングが選択され、誘導板１５を復帰
する。

次に、原図紙および複写紙を重合密着させて、
複写機１に挿入し搬送させる際に、原図紙検知セ
ンサ１２より挿入されたことが検知されるが、誘
導板動作タイミング選択回路３１により、誘導板
１５の動作タイミングが間欠的に選択される。こ
の選択によりソレノイド動作回路３２に通電され
ず、重合密着された原図紙および複写紙は中間送
りローラ１０，１０Ａ、誘導板１５および露光焼
付搬送部５を経て、露光焼付部４にて露光焼付さ
れる。

次に、第２図は第１図の要部構造図を示す。図
において第１図と同一の機能を有する部分には、
同一の符号が付されている。ソレノイド１６は通
電により、プランジヤ３３が吸引され、動作レバ
ー３４および回動軸３５を介して、誘導板１５は
破線の位置に回動し、原図紙反転ガイド板１９の
端部に近接する。従つて、原図紙は露光焼付部４
へ搬送されることなく、原図紙搬送排出部７Ａを
経て排出されて、原図紙の光透過率の検出測定に
は、不必要な露光焼付搬送部５および露光焼付部
４等の工程が除かれ、時間的に短縮される。ま
た、ソレノイド１６への通電が停止すれば、スプ
リング３６によりプランジヤ３３および誘導板１
５が復帰して、原図紙の原図紙搬送排出部７Ａへ
の搬送は露光焼付搬送部５および露光焼付部４へ
切換えられる。

以上に説明するように本考案によれば、原図紙
挿入検知センサの検知信号は原図紙挿入検知回路
を経て誘導板動作タイミング選択回路にて、誘導
板動作のタイミングを選択し、ソレノイド動作回
路にソレノイド動作信号を与え、誘導板を原図紙
搬送排出部側へ回動することにより、光透過率が
検出測定された原図紙は露光焼付部へ搬送される
ことなく複写機外部へ排出され、露光調節時間が
短縮され、露光調節動作が迅速化され、しかもそ
の機構が簡単である等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の概略構成図、第２
図は第１図の要部構造図である。 ３……原図紙挿入搬送部、４……原図紙切換誘
導部、５……原図紙搬送排出部、６……原図紙誘
導排出装置、７……原図紙切換誘導部、７Ａ……
原図紙搬送排出部、８……原図紙切換誘導部操作
回路、１２……原図紙検知センサ、１４……光透
過率検出センサ、１５……誘導板、１６……ソレ
ノイド、２１……露光ドラム、３０……原図紙検
知回路、３１……誘導板動作タイミング選択回
路、３２……ソレノイド動作回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 挿入される原図紙の光透過率を検知し測定して
   露光焼付部の速度または露光ランプの光量を調節
   するようにした複写機において、前記露光焼付部
   の前段に設けられ前記原図紙を複写紙と重合密着
   して前記露光焼付部方向にまたは前記原図紙のみ
   を前記複写機の外部への排出方向に切換自在とす
   る原図紙切換誘導部と、前記原図紙切換誘導部の
   排出方向側に設けられ前記原図紙切換誘導部より
   誘導された前記原図紙を前記排出方向に搬送する
   原図紙搬送排出部と、前記原図紙のみが挿入され
   たことを検知する原図紙検知回路と前記原図紙検
   知回路の検知信号により前記原図紙切換誘導部を
   前記排出方向に切換える動作タイミングを選択す
   る原図紙切換誘導部動作タイミング選択回路およ
   び前記原図紙切換誘導部動作タイミング回路の選
   択信号により前記原図紙切換誘導部を動作させる
   原図紙切換誘導部動作回路とを備えたことを特徴
   とする複写機における原図紙誘導排出装置。