JPS644085B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS644085B2 JPS644085B2 JP58029988A JP2998883A JPS644085B2 JP S644085 B2 JPS644085 B2 JP S644085B2 JP 58029988 A JP58029988 A JP 58029988A JP 2998883 A JP2998883 A JP 2998883A JP S644085 B2 JPS644085 B2 JP S644085B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- combustion
- air
- combustion gas
- flame
- flame stabilizing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 claims description 63
- 239000000567 combustion gas Substances 0.000 claims description 38
- 230000000087 stabilizing effect Effects 0.000 claims description 19
- 239000007921 spray Substances 0.000 claims description 12
- 239000003350 kerosene Substances 0.000 description 17
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 14
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 11
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 11
- 239000012530 fluid Substances 0.000 description 10
- 235000009781 Myrtillocactus geometrizans Nutrition 0.000 description 9
- 240000009125 Myrtillocactus geometrizans Species 0.000 description 9
- 238000002309 gasification Methods 0.000 description 6
- 238000000034 method Methods 0.000 description 6
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 4
- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 4
- 244000171022 Peltophorum pterocarpum Species 0.000 description 3
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 3
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 238000009841 combustion method Methods 0.000 description 2
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 2
- 239000010419 fine particle Substances 0.000 description 2
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 2
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000010935 stainless steel Substances 0.000 description 2
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000003570 air Substances 0.000 description 1
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000002737 fuel gas Substances 0.000 description 1
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 1
- 238000007689 inspection Methods 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 239000011810 insulating material Substances 0.000 description 1
- 238000012423 maintenance Methods 0.000 description 1
- 239000003595 mist Substances 0.000 description 1
- 239000011148 porous material Substances 0.000 description 1
- 230000003134 recirculating effect Effects 0.000 description 1
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Combustion Of Fluid Fuel (AREA)
- Pressure-Spray And Ultrasonic-Wave- Spray Burners (AREA)
Description
本発明は、噴霧ノズルの前方に設けた混合管
へ、燃焼ガスを循環させて空気と燃料の混合気を
ガス化燃焼させるようにした燃焼装置を備えてな
る熱交換装置に関するものである。 従来、石油給湯機等に用いられる液体燃料の燃
焼方法として、ガンタイプバーナーと称するもの
がある。これは、送風機より送り出される空気
と、電磁ポンプで加圧されて噴霧ノズルから噴出
される液体燃料(灯油粒子)の混合気を、高圧電
気放電にて着火し、燃焼させるものである。とこ
ろが、この従来のものは、混合気の空気量が多
く、黄炎燃焼となり、熱効率が悪かつた。しかも
黄炎燃焼のため、カーボン粒子が円筒状である缶
体の内部伝熱面に付着して運転初期の熱交換効率
を維持できないということと、炎の振動による燃
焼音が大きいという欠点があつた。また噴霧ノズ
ルと対向する円筒状の缶体内壁面に燃焼ガスが衝
突して、該部分で乱流が発生し、この乱流により
機器全体の騒音が大きくなるという欠点もあつ
た。 また最近では、省エネルギー,省資源及び環境
上の観点から高効率化、低騒音化の要求があり、
灯油を気化させて青炎燃焼させる、いわゆるロー
タリーガス化バーナーあるいはヒーターガス化方
式といつた燃焼方法が開発されている。ところ
が、前者のものは着火の立ち上がり時と消火時
に、灯油のガス化が不十分となつて臭気が発生す
るという欠点があつた。また後者のものはヒータ
ーの予熱時間が必要なため、使用上の不便さがあ
り、しかもヒーターのコントロール等に複雑な制
御を要する欠点があつた。更には、いずれのもの
も基本的な灯油のガス化構造が複雑で、保守点検
に際し、特殊な技能を必要とする欠点があつた。
それに両者とも、上述した燃焼ガスが円筒状の缶
体内壁面に衝突して乱流を起こし、この乱流によ
り騒音が発生するという問題は、依然として未解
決のままであつた。 本出願人は上述の熱効率と燃焼による騒音の問
題を解決するものとして、先に、燃焼ガスを噴霧
ノズルの前方に設けた混合管へ循環させて、空気
と燃料の混合気をガス化燃焼させる燃焼装置及び
燃焼方法を、特願昭57−83799号で出願済みであ
る。 本発明は、上記既出願の発明を更に改良したも
のであつて、燃焼ガスを再循環させて燃焼させる
方式の燃焼装置を備えた熱交換装置において、燃
焼室を球状に形成すると共に、前記燃焼装置の送
風管内に設置された噴霧ノズルの前方に所定間隙
を保持して多重管構造の保炎部を取り付け、前記
送風管と保炎部との間に環状の燃焼ガス循環流入
口を形成することにより、燃焼ガスの流れを円滑
にして該燃焼ガスの乱流をなくし、もつて騒音を
著しく低下させると共に、燃焼室の球状内壁面に
沿つて燃焼ガスを混合管へ十分量だけ全周方向か
ら循環させ、空気と燃料と燃焼ガスとを均一に混
合させて安定した青炎燃焼を得るようにしたもの
である。 要するに、一般的な円筒形状の燃焼室よりも伝
熱面積の少ない球状の燃焼室とする犠性を払つた
にも拘わらず、循環する燃焼ガスの流動状態を改
善することで燃焼効率の飛躍的な向上を図り、も
つて優れた熱効率及び騒音の少ない安定した燃焼
状態を得るようにしている。また燃焼室を球状に
することにより、燃焼室側及び被熱交換流体室側
での境界層の剥離を積極的に活発化させ、より一
層優れた熱効率を得るようにしている。 以下に本発明の構成を、図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明すると次の通りである。 第1図乃至第4図において、Aは熱交換装置で
ある。この熱交換装置Aは、外装体1内に設置さ
れた円柱状の缶体2と燃焼装置Bを有している。
燃焼装置Bは、缶体2の内部に形成された球状の
燃焼室3に臨んで設置されている。また缶体2の
内外壁面2a,2b間には、被熱交換流体を貯留
するための室4が形成されている。5は缶体2の
外周囲に配設した断熱材である。 燃焼装置Bは、油圧ポンプで加圧された液体燃
料を霧状の微粒子にして噴出する噴霧ノズル8を
有し、該ノズル8の外周には送風フアン9で起風
された空気を噴出するための送風管10が設置さ
れている。11は送風管10の先端開口部に設置
された高速空気噴出板である。この噴出板11
は、燃料と空気を噴出する中央噴出孔12と、そ
の中心から所定距離をもつて円周方向に等間隔配
置された複数個の空気噴出孔13とを有してい
る。この空気噴出孔13は、それぞれが円周方向
に所定角度傾斜しており、噴出空気に旋回流を起
こして燃料と空気の混合を均一に分布せしめるよ
うにしている。14は噴霧ノズル8の先端近傍で
高電圧によるスパークを発生させ、噴出された燃
料の微粒子に点火を行なう電極棒である。送風管
10の先端前方には、所定間隙をもつて多重管構
造の保炎部15が設置されている。この間隙によ
り、両筒間に循環ガスの流入口(以下は循環流入
口という)16を形成するようにしている。多重
管構造の保炎部15は、その中心にステンレス製
パンチングメタルの保炎板17が設置されてお
り、その外周に下流方向へ拡開するテーパーコー
ン状の保炎筒18が設置されている。そして、こ
の保炎筒18の外周にステンレス製パンチングメ
タルの副保炎筒19が設置され、更にこれの外周
に混合管20が設置されている。 22は、燃焼室3と外部とを連通する排気煙
突、23は被熱交換流体の取出口、24はその供
給口、25はドレンである。 次に以上のように構成された熱交換装置Aの動
作態様を、被熱交換流体を水とし、液体燃料を灯
油とした場合に基づいて説明する。なお、燃焼装
置Bの供給燃料の量と供給空気量はコンスタント
である。 噴霧ノズル8より噴出された霧状の灯油粒子
は、電極棒16のスパークによつて点火され、最
初のうちは、高速空気噴出板11の先端近傍で黄
炎燃焼を始める。この状態では空気が過剰であ
る。その後、この燃焼炎は次第に噴霧方向へ移行
し、副保炎筒19に伝播され、更に保炎板17に
移行し、この保炎板17に到る途中で整流され
て、該保炎板17で安定する。このように副保炎
筒19は、燃焼炎が保炎板17へ移行するに際
し、その伝播をスムーズにさせる働きをする。保
炎板17で安定した燃焼炎は、保炎筒18からテ
ーパーコーン状に噴出される。保炎筒18はその
時の燃焼炎の分布状態を均一にし、かつ安定させ
る働きをするものである。 燃焼後のガスは、保炎部15と対向する位置の
缶体の球状内壁面2aと衝突する。そして、該球
状内壁面2aの全周面に沿つて流れることによ
り、穏やかかつ滑らかにその方向を変換する。こ
のため、従来のように燃焼ガスが円筒状缶体の内
壁面に衝突して乱流を起こすということがなく、
乱流による騒音の発生がない。また円滑な方向変
換であるため、循環ガスの量を増大させることが
可能である。その後、燃焼ガスは球状の内壁面2
aの全周面に沿つて流れ、このとき被熱交換流体
室4の水と熱交換を行う。この場合にあつて、内
壁面2aを伝わつて循環する燃焼ガスは、内壁面
2aが球状であるためその全周面においてスムー
ズな層流となる。この層流は、内壁面2aに付着
した境界層を剥離するので伝熱効率の向上が図れ
る。また被熱交換流体室4側では、伝熱面が球状
であるため、被熱交換流体との抵抗が少なく、そ
の全周面において境界層の剥離が良くなり、より
一層の伝熱効率の向上が図れる。前記循環燃焼ガ
スは、内壁面2aで熱交換を行つた後、保炎部1
5と送風管10との間に形成された循環流入口1
6に到り、高速の旋回空気流によつて発生する負
圧(吸引作用)で混合管20内に吸引される。吸
引は、燃焼ガスが球状内壁面2aの全周面に沿つ
て円滑に流れているので、混合管20の全周方向
から均一に行なわれる。したがつて、混合管20
内に吸引されたこの循環燃焼ガスは、灯油粒子と
空気との混合気に均一に分布して混合されること
になる。また燃焼ガスは、旋回空気流によつて均
一に混合された灯油粒子と空気との混合気を暖
め、灯油粒子をガス化若しくはこれに近い状態に
する。このため、燃焼状態は、ガス化燃焼若しく
はこれに近い状態の安定した燃焼となり、青炎燃
焼が得られる。すなわち、灯油粒子と、空気と、
循環燃焼ガスの三者が混合管20内で均一に混和
された後に整流され、過剰空気で燃焼していたも
のが、理論空気比に近い、しかも安定した、理想
の燃焼となる。したがつて、燃焼音が低く、熱効
率に優れた燃焼が得られるものである。以後はこ
の青炎燃焼が持続される。 而して、上述の青炎燃焼を得るためには、空気
と灯油粒子の混合気に、燃焼ガスを適当量だけ混
合させることが必要であり、循環流入口16に発
生する負圧(吸引作用)の大きさが問題になる。
そこで、本実施例では、上記負圧に最も影響を与
える噴出空気の流速を変えて実験を行つた結果、
理想の空気比に必要な燃焼ガス量を吸引するに足
る流速を設定するに到つた。噴出空気の流速に影
響を及ぼす因子は、送風フアン9の出力および送
風管10の大きさ(この場合、80mmφ)を一定と
すると、中央噴出孔12と空気噴出孔13の孔径
及び両噴出孔12と13の面積比である。なお、
空気噴出孔13の数及び中央噴出孔12と空気噴
出孔13間の距離は、噴出空気の流速にはほとん
ど影響を与えず、無視できるものである。ただ
し、両噴出孔12と13間の距離は、それが適正
値を越えると、灯油粒子と空気の良好な混合が得
られなくなる。送風管10を80mmφとした本実施
例の場合は、前記距離は32mmが適当であつた。 表−1及び表−2は、噴出孔12,13の孔径
と噴出空気の流速及び供給空気量の関係を示す実
施結果である。なお、実験は熱交換装置Aの外部
で行なつた。
へ、燃焼ガスを循環させて空気と燃料の混合気を
ガス化燃焼させるようにした燃焼装置を備えてな
る熱交換装置に関するものである。 従来、石油給湯機等に用いられる液体燃料の燃
焼方法として、ガンタイプバーナーと称するもの
がある。これは、送風機より送り出される空気
と、電磁ポンプで加圧されて噴霧ノズルから噴出
される液体燃料(灯油粒子)の混合気を、高圧電
気放電にて着火し、燃焼させるものである。とこ
ろが、この従来のものは、混合気の空気量が多
く、黄炎燃焼となり、熱効率が悪かつた。しかも
黄炎燃焼のため、カーボン粒子が円筒状である缶
体の内部伝熱面に付着して運転初期の熱交換効率
を維持できないということと、炎の振動による燃
焼音が大きいという欠点があつた。また噴霧ノズ
ルと対向する円筒状の缶体内壁面に燃焼ガスが衝
突して、該部分で乱流が発生し、この乱流により
機器全体の騒音が大きくなるという欠点もあつ
た。 また最近では、省エネルギー,省資源及び環境
上の観点から高効率化、低騒音化の要求があり、
灯油を気化させて青炎燃焼させる、いわゆるロー
タリーガス化バーナーあるいはヒーターガス化方
式といつた燃焼方法が開発されている。ところ
が、前者のものは着火の立ち上がり時と消火時
に、灯油のガス化が不十分となつて臭気が発生す
るという欠点があつた。また後者のものはヒータ
ーの予熱時間が必要なため、使用上の不便さがあ
り、しかもヒーターのコントロール等に複雑な制
御を要する欠点があつた。更には、いずれのもの
も基本的な灯油のガス化構造が複雑で、保守点検
に際し、特殊な技能を必要とする欠点があつた。
それに両者とも、上述した燃焼ガスが円筒状の缶
体内壁面に衝突して乱流を起こし、この乱流によ
り騒音が発生するという問題は、依然として未解
決のままであつた。 本出願人は上述の熱効率と燃焼による騒音の問
題を解決するものとして、先に、燃焼ガスを噴霧
ノズルの前方に設けた混合管へ循環させて、空気
と燃料の混合気をガス化燃焼させる燃焼装置及び
燃焼方法を、特願昭57−83799号で出願済みであ
る。 本発明は、上記既出願の発明を更に改良したも
のであつて、燃焼ガスを再循環させて燃焼させる
方式の燃焼装置を備えた熱交換装置において、燃
焼室を球状に形成すると共に、前記燃焼装置の送
風管内に設置された噴霧ノズルの前方に所定間隙
を保持して多重管構造の保炎部を取り付け、前記
送風管と保炎部との間に環状の燃焼ガス循環流入
口を形成することにより、燃焼ガスの流れを円滑
にして該燃焼ガスの乱流をなくし、もつて騒音を
著しく低下させると共に、燃焼室の球状内壁面に
沿つて燃焼ガスを混合管へ十分量だけ全周方向か
ら循環させ、空気と燃料と燃焼ガスとを均一に混
合させて安定した青炎燃焼を得るようにしたもの
である。 要するに、一般的な円筒形状の燃焼室よりも伝
熱面積の少ない球状の燃焼室とする犠性を払つた
にも拘わらず、循環する燃焼ガスの流動状態を改
善することで燃焼効率の飛躍的な向上を図り、も
つて優れた熱効率及び騒音の少ない安定した燃焼
状態を得るようにしている。また燃焼室を球状に
することにより、燃焼室側及び被熱交換流体室側
での境界層の剥離を積極的に活発化させ、より一
層優れた熱効率を得るようにしている。 以下に本発明の構成を、図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明すると次の通りである。 第1図乃至第4図において、Aは熱交換装置で
ある。この熱交換装置Aは、外装体1内に設置さ
れた円柱状の缶体2と燃焼装置Bを有している。
燃焼装置Bは、缶体2の内部に形成された球状の
燃焼室3に臨んで設置されている。また缶体2の
内外壁面2a,2b間には、被熱交換流体を貯留
するための室4が形成されている。5は缶体2の
外周囲に配設した断熱材である。 燃焼装置Bは、油圧ポンプで加圧された液体燃
料を霧状の微粒子にして噴出する噴霧ノズル8を
有し、該ノズル8の外周には送風フアン9で起風
された空気を噴出するための送風管10が設置さ
れている。11は送風管10の先端開口部に設置
された高速空気噴出板である。この噴出板11
は、燃料と空気を噴出する中央噴出孔12と、そ
の中心から所定距離をもつて円周方向に等間隔配
置された複数個の空気噴出孔13とを有してい
る。この空気噴出孔13は、それぞれが円周方向
に所定角度傾斜しており、噴出空気に旋回流を起
こして燃料と空気の混合を均一に分布せしめるよ
うにしている。14は噴霧ノズル8の先端近傍で
高電圧によるスパークを発生させ、噴出された燃
料の微粒子に点火を行なう電極棒である。送風管
10の先端前方には、所定間隙をもつて多重管構
造の保炎部15が設置されている。この間隙によ
り、両筒間に循環ガスの流入口(以下は循環流入
口という)16を形成するようにしている。多重
管構造の保炎部15は、その中心にステンレス製
パンチングメタルの保炎板17が設置されてお
り、その外周に下流方向へ拡開するテーパーコー
ン状の保炎筒18が設置されている。そして、こ
の保炎筒18の外周にステンレス製パンチングメ
タルの副保炎筒19が設置され、更にこれの外周
に混合管20が設置されている。 22は、燃焼室3と外部とを連通する排気煙
突、23は被熱交換流体の取出口、24はその供
給口、25はドレンである。 次に以上のように構成された熱交換装置Aの動
作態様を、被熱交換流体を水とし、液体燃料を灯
油とした場合に基づいて説明する。なお、燃焼装
置Bの供給燃料の量と供給空気量はコンスタント
である。 噴霧ノズル8より噴出された霧状の灯油粒子
は、電極棒16のスパークによつて点火され、最
初のうちは、高速空気噴出板11の先端近傍で黄
炎燃焼を始める。この状態では空気が過剰であ
る。その後、この燃焼炎は次第に噴霧方向へ移行
し、副保炎筒19に伝播され、更に保炎板17に
移行し、この保炎板17に到る途中で整流され
て、該保炎板17で安定する。このように副保炎
筒19は、燃焼炎が保炎板17へ移行するに際
し、その伝播をスムーズにさせる働きをする。保
炎板17で安定した燃焼炎は、保炎筒18からテ
ーパーコーン状に噴出される。保炎筒18はその
時の燃焼炎の分布状態を均一にし、かつ安定させ
る働きをするものである。 燃焼後のガスは、保炎部15と対向する位置の
缶体の球状内壁面2aと衝突する。そして、該球
状内壁面2aの全周面に沿つて流れることによ
り、穏やかかつ滑らかにその方向を変換する。こ
のため、従来のように燃焼ガスが円筒状缶体の内
壁面に衝突して乱流を起こすということがなく、
乱流による騒音の発生がない。また円滑な方向変
換であるため、循環ガスの量を増大させることが
可能である。その後、燃焼ガスは球状の内壁面2
aの全周面に沿つて流れ、このとき被熱交換流体
室4の水と熱交換を行う。この場合にあつて、内
壁面2aを伝わつて循環する燃焼ガスは、内壁面
2aが球状であるためその全周面においてスムー
ズな層流となる。この層流は、内壁面2aに付着
した境界層を剥離するので伝熱効率の向上が図れ
る。また被熱交換流体室4側では、伝熱面が球状
であるため、被熱交換流体との抵抗が少なく、そ
の全周面において境界層の剥離が良くなり、より
一層の伝熱効率の向上が図れる。前記循環燃焼ガ
スは、内壁面2aで熱交換を行つた後、保炎部1
5と送風管10との間に形成された循環流入口1
6に到り、高速の旋回空気流によつて発生する負
圧(吸引作用)で混合管20内に吸引される。吸
引は、燃焼ガスが球状内壁面2aの全周面に沿つ
て円滑に流れているので、混合管20の全周方向
から均一に行なわれる。したがつて、混合管20
内に吸引されたこの循環燃焼ガスは、灯油粒子と
空気との混合気に均一に分布して混合されること
になる。また燃焼ガスは、旋回空気流によつて均
一に混合された灯油粒子と空気との混合気を暖
め、灯油粒子をガス化若しくはこれに近い状態に
する。このため、燃焼状態は、ガス化燃焼若しく
はこれに近い状態の安定した燃焼となり、青炎燃
焼が得られる。すなわち、灯油粒子と、空気と、
循環燃焼ガスの三者が混合管20内で均一に混和
された後に整流され、過剰空気で燃焼していたも
のが、理論空気比に近い、しかも安定した、理想
の燃焼となる。したがつて、燃焼音が低く、熱効
率に優れた燃焼が得られるものである。以後はこ
の青炎燃焼が持続される。 而して、上述の青炎燃焼を得るためには、空気
と灯油粒子の混合気に、燃焼ガスを適当量だけ混
合させることが必要であり、循環流入口16に発
生する負圧(吸引作用)の大きさが問題になる。
そこで、本実施例では、上記負圧に最も影響を与
える噴出空気の流速を変えて実験を行つた結果、
理想の空気比に必要な燃焼ガス量を吸引するに足
る流速を設定するに到つた。噴出空気の流速に影
響を及ぼす因子は、送風フアン9の出力および送
風管10の大きさ(この場合、80mmφ)を一定と
すると、中央噴出孔12と空気噴出孔13の孔径
及び両噴出孔12と13の面積比である。なお、
空気噴出孔13の数及び中央噴出孔12と空気噴
出孔13間の距離は、噴出空気の流速にはほとん
ど影響を与えず、無視できるものである。ただ
し、両噴出孔12と13間の距離は、それが適正
値を越えると、灯油粒子と空気の良好な混合が得
られなくなる。送風管10を80mmφとした本実施
例の場合は、前記距離は32mmが適当であつた。 表−1及び表−2は、噴出孔12,13の孔径
と噴出空気の流速及び供給空気量の関係を示す実
施結果である。なお、実験は熱交換装置Aの外部
で行なつた。
【表】
表−1から明らかなように、空気噴出孔13の
孔径を小さくすれば、噴出空気の流速は速くな
り、循環流入口16で発生する負圧は大きくな
る。ところが、燃焼に必要な供給空気量は噴出孔
13の径が小さくなると減少する傾向にある。こ
のため、供給空気量が十分にとれ、かつ流速の速
い孔径としては8mmφが必要である。
孔径を小さくすれば、噴出空気の流速は速くな
り、循環流入口16で発生する負圧は大きくな
る。ところが、燃焼に必要な供給空気量は噴出孔
13の径が小さくなると減少する傾向にある。こ
のため、供給空気量が十分にとれ、かつ流速の速
い孔径としては8mmφが必要である。
【表】
また表−2から明らかなように、中央噴出孔1
2もその孔径を小さくすれば流速は速くなるが、
供給空気量は少なくなる。しかも、中央噴出孔1
2と空気噴出孔13の全体の開口面積に対する中
央噴出孔12の開口面積の割合は、空気量に比例
した値を取る。そこで供給空気量と、噴出空気流
速のバランスを考慮すれば、中央噴出孔12の孔
径は、18〜20mmφが最適である。 中央噴出孔12の孔径を18mmφ、空気噴出孔1
3の孔径を8mmφ、空気噴出孔13の数を16、送
風管10の径を80mmφとして、実際の空気流速を
計測したところ21m/secであつた。参考までに、
これまでに市販されている燃焼装置の空気流速
は、通常12.5m/sec程度であつた。 このようにして、必要な循環燃焼ガス量を吸引
するための噴出空気の流速を設定することによ
り、混合管20内における灯油粒子と空気と循環
燃焼ガスとの混合気は、理論空気比に近いものと
なり、前述した理想の青炎燃焼が得られるもので
ある。 なお、上述の実施例は、排気煙突22を、円柱
状缶体2の中央部に1個設けた場合のみを説明し
たが、これは多数設ける構成であつてもよい。ま
た燃焼装置Bは、球状の燃焼室3の中心に向つて
おれば、その設置位置はどこにあつても同じこと
である。 以上説明したように本発明にあつては、球状の
燃焼室であるため、燃焼ガスが球状内壁面と衝突
したときに、穏やかかつ滑らかに方向変換でき、
青炎燃焼に必要な十分量の燃焼ガスを循環させる
ことができる。また該部分での燃焼ガスの乱流が
なく、乱流による騒音の発生がない。しかも、伝
熱面が球状であるため、燃焼室側にあつては燃焼
ガスのスムーズな層流が得られて境界層の剥離が
積極的に行われ、一方、被熱交換流体室側にあつ
ては被熱交換流体との抵抗が少なくなり、境界層
の剥離が容易である。従つて、優れた伝熱効率を
得ることが可能である。また循環燃焼ガスは、球
状内壁面の全周面から混合管内に均一に吸引され
るので、灯油粒子と空気と循環燃焼ガスとの混合
が均一になされ、安定した燃焼が得られる。更に
は混合管内において、灯油粒子を循環燃焼ガスで
暖めることにより、ガス化若しくはこれに近い状
態にすると共に、空気と灯油粒子の混合気に燃焼
ガスを加えて、理論空気比に近い空気比で青炎燃
焼させることができ、一定量の燃料に対する発生
熱量が多く、優れた熱効率が得られる。加えて、
整流された青炎燃焼であるため、燃焼音も低いと
いう利点がある。更にまた、本発明の燃焼ガスを
再循環させる方式では、燃焼炎の発生する位置よ
りも上流側で、灯油粒子と空気の混合気へ燃焼ガ
スを循環させているので、予め理想の燃焼が得ら
れる状態を作り出すことができ、燃焼後の炎に燃
焼ガスを循環させる方式に比べてより確実に理想
の燃焼を得ることが可能である。要するに、本発
明のものは熱効率と低騒音化に優れた効果を有す
るものである。
2もその孔径を小さくすれば流速は速くなるが、
供給空気量は少なくなる。しかも、中央噴出孔1
2と空気噴出孔13の全体の開口面積に対する中
央噴出孔12の開口面積の割合は、空気量に比例
した値を取る。そこで供給空気量と、噴出空気流
速のバランスを考慮すれば、中央噴出孔12の孔
径は、18〜20mmφが最適である。 中央噴出孔12の孔径を18mmφ、空気噴出孔1
3の孔径を8mmφ、空気噴出孔13の数を16、送
風管10の径を80mmφとして、実際の空気流速を
計測したところ21m/secであつた。参考までに、
これまでに市販されている燃焼装置の空気流速
は、通常12.5m/sec程度であつた。 このようにして、必要な循環燃焼ガス量を吸引
するための噴出空気の流速を設定することによ
り、混合管20内における灯油粒子と空気と循環
燃焼ガスとの混合気は、理論空気比に近いものと
なり、前述した理想の青炎燃焼が得られるもので
ある。 なお、上述の実施例は、排気煙突22を、円柱
状缶体2の中央部に1個設けた場合のみを説明し
たが、これは多数設ける構成であつてもよい。ま
た燃焼装置Bは、球状の燃焼室3の中心に向つて
おれば、その設置位置はどこにあつても同じこと
である。 以上説明したように本発明にあつては、球状の
燃焼室であるため、燃焼ガスが球状内壁面と衝突
したときに、穏やかかつ滑らかに方向変換でき、
青炎燃焼に必要な十分量の燃焼ガスを循環させる
ことができる。また該部分での燃焼ガスの乱流が
なく、乱流による騒音の発生がない。しかも、伝
熱面が球状であるため、燃焼室側にあつては燃焼
ガスのスムーズな層流が得られて境界層の剥離が
積極的に行われ、一方、被熱交換流体室側にあつ
ては被熱交換流体との抵抗が少なくなり、境界層
の剥離が容易である。従つて、優れた伝熱効率を
得ることが可能である。また循環燃焼ガスは、球
状内壁面の全周面から混合管内に均一に吸引され
るので、灯油粒子と空気と循環燃焼ガスとの混合
が均一になされ、安定した燃焼が得られる。更に
は混合管内において、灯油粒子を循環燃焼ガスで
暖めることにより、ガス化若しくはこれに近い状
態にすると共に、空気と灯油粒子の混合気に燃焼
ガスを加えて、理論空気比に近い空気比で青炎燃
焼させることができ、一定量の燃料に対する発生
熱量が多く、優れた熱効率が得られる。加えて、
整流された青炎燃焼であるため、燃焼音も低いと
いう利点がある。更にまた、本発明の燃焼ガスを
再循環させる方式では、燃焼炎の発生する位置よ
りも上流側で、灯油粒子と空気の混合気へ燃焼ガ
スを循環させているので、予め理想の燃焼が得ら
れる状態を作り出すことができ、燃焼後の炎に燃
焼ガスを循環させる方式に比べてより確実に理想
の燃焼を得ることが可能である。要するに、本発
明のものは熱効率と低騒音化に優れた効果を有す
るものである。
第1図は熱交換装置の縦断面図、第2図は同装
置の横断面図、第3図は燃焼装置の横断面図、第
4図は燃焼装置の部分断面斜視図である。 8……噴霧ノズル、20……混合管、1……外
装体、2……缶体、3……燃焼室、2a……球状
内壁面。
置の横断面図、第3図は燃焼装置の横断面図、第
4図は燃焼装置の部分断面斜視図である。 8……噴霧ノズル、20……混合管、1……外
装体、2……缶体、3……燃焼室、2a……球状
内壁面。
Claims (1)
- 1 燃焼ガスを再循環させて燃焼させる方式の燃
焼装置を備えた熱交換装置において、燃焼室を球
状に形成すると共に、前記燃焼装置の送風管内に
設置された噴霧ノズルの前方に所定間隙を保持し
て多重管構造の保炎部を取り付け、前記送風管と
保炎部との間に環状の燃焼ガス循環流入口を形成
したことを特徴とする熱交換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58029988A JPS59157903A (ja) | 1983-02-24 | 1983-02-24 | 熱交換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58029988A JPS59157903A (ja) | 1983-02-24 | 1983-02-24 | 熱交換装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59157903A JPS59157903A (ja) | 1984-09-07 |
JPS644085B2 true JPS644085B2 (ja) | 1989-01-24 |
Family
ID=12291331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58029988A Granted JPS59157903A (ja) | 1983-02-24 | 1983-02-24 | 熱交換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59157903A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6136020A (ja) * | 1984-07-28 | 1986-02-20 | Aisin Warner Ltd | 車両用トランスミツシヨンケ−ス |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BE795261A (fr) * | 1972-02-10 | 1973-05-29 | Bailey Frank W | Bruleurs canon a retention de flamme bleue et systemes d'echangeur de chaleur |
CH577665A5 (ja) * | 1973-07-11 | 1976-07-15 | Fascione Pietro | |
JPS50111034U (ja) * | 1974-02-21 | 1975-09-10 | ||
JPS5248021U (ja) * | 1975-09-30 | 1977-04-05 | ||
JPS5473534U (ja) * | 1977-11-04 | 1979-05-25 |
-
1983
- 1983-02-24 JP JP58029988A patent/JPS59157903A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59157903A (ja) | 1984-09-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR870000983B1 (ko) | 액체연료의 연소장치 | |
JP2003021309A (ja) | 多流体噴霧ノズルおよび水添加燃焼方法 | |
CN108916911A (zh) | 一种预燃级采用预膜板结构的中心分级低排放燃烧室头部 | |
EP0025219A2 (en) | Apparatus for heating a gas flowing through a duct | |
JPS6248779B2 (ja) | ||
WO1987002756A1 (en) | Radiant tube burner | |
JPS644085B2 (ja) | ||
JPH0474603B2 (ja) | ||
JPH028203B2 (ja) | ||
JPS59158907A (ja) | 燃焼装置 | |
JPH0124963B2 (ja) | ||
JPS59153021A (ja) | 熱交換装置 | |
JPH0124962B2 (ja) | ||
JP4060165B2 (ja) | 液体燃料用バーナー | |
JPS59147911A (ja) | 熱交換装置 | |
JPS59164810A (ja) | 燃焼装置 | |
JPS6222748Y2 (ja) | ||
JPH0717931Y2 (ja) | 液体燃料の燃焼装置 | |
JP2654627B2 (ja) | 逆火熱利用気化再燃焼式バーナー | |
JP2982437B2 (ja) | 液体燃料燃焼装置 | |
JPS6218806Y2 (ja) | ||
JP3765556B2 (ja) | 2種燃料用バーナ | |
JPH0861613A (ja) | 低NOxバーナ | |
JPH0740819Y2 (ja) | 燃焼装置 | |
JP2568713Y2 (ja) | 燃焼量可変石油バーナ及び該バーナを備えた給湯機又は給湯付風呂釜 |