JPS643860Y2 - - Google Patents
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- JPS643860Y2 JPS643860Y2 JP1982158769U JP15876982U JPS643860Y2 JP S643860 Y2 JPS643860 Y2 JP S643860Y2 JP 1982158769 U JP1982158769 U JP 1982158769U JP 15876982 U JP15876982 U JP 15876982U JP S643860 Y2 JPS643860 Y2 JP S643860Y2
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- stopper
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Landscapes
- Springs (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は防振ブツシユに関し、特にF・F(フ
ロントエンジン・フロントドライブ)車のエンジ
ンマウント等に好適な防振ブツシユに関するもの
である。
ロントエンジン・フロントドライブ)車のエンジ
ンマウント等に好適な防振ブツシユに関するもの
である。
防振ブツシユの一種に、外筒部材とその内部に
挿入された内筒部材との間に、主荷重作用線方向
の両端側に空隙部を残してゴム体が配された構造
を有するものがある。かかる防振ブツシユは、防
振対象である2部材間にそれら外筒部材及び内筒
部材を介して介在せしめられ、そして該ゴム体の
弾性作用等により振動減衰機能を果たすものであ
つて、例えばF・F車の懸架式エンジンマウント
などとして車両に取り付けられている。
挿入された内筒部材との間に、主荷重作用線方向
の両端側に空隙部を残してゴム体が配された構造
を有するものがある。かかる防振ブツシユは、防
振対象である2部材間にそれら外筒部材及び内筒
部材を介して介在せしめられ、そして該ゴム体の
弾性作用等により振動減衰機能を果たすものであ
つて、例えばF・F車の懸架式エンジンマウント
などとして車両に取り付けられている。
ところで、このような防振ブツシユにおいて、
車両上下方向などの主荷重作用方向(以下、上下
方向と略称する)におけるゴム体のバネ定数を低
くする一方、その主荷重作用方向にほぼ直角な方
向の車両横方向等(以下、横方向と略称する)に
おけるバネ定数は十分高く維持され得るようにす
れば、上下方向で柔かいバネ特性が得られて高周
波域での振動騒音を有効に防止し得、且つ横方向
では剛いバネ特性が得られて、その方向での過振
幅を効果的に抑制し得ることとなるから、理想的
である。
車両上下方向などの主荷重作用方向(以下、上下
方向と略称する)におけるゴム体のバネ定数を低
くする一方、その主荷重作用方向にほぼ直角な方
向の車両横方向等(以下、横方向と略称する)に
おけるバネ定数は十分高く維持され得るようにす
れば、上下方向で柔かいバネ特性が得られて高周
波域での振動騒音を有効に防止し得、且つ横方向
では剛いバネ特性が得られて、その方向での過振
幅を効果的に抑制し得ることとなるから、理想的
である。
しかし現実には、横方向のバネ定数を高くすれ
ば、上下方向のバネ定数も高くなつて満足な減衰
作用が発揮され得ず、それ故こもり音が生じる等
の結果を招くのであり、さりとて、上下方向のバ
ネ定数を低くすれば、横方向にも低くなつて剛い
バネ特性が得られず、横方向に大荷重が作用した
とき等にゴム体に過大変形が惹起されてエンジン
等の安定な支持状態を保ち得ない等、ゴム体にお
ける上下方向の柔軟性と横方向の剛性とは、いわ
ば二律相反の関係にあり、かかる二つのバネ特性
の双方をゴム体に具備させるには本質的な困難性
がつきまとつていた。そして、従来より、上下方
向での低バネ定数を得ることを優先させる傾向が
強いところから、、横方向での高バネ定数の確保
が犠性にされ易く、そのため、防振ブツシユにお
けるゴム体の横剛性の不足が以前から指摘されて
いたのである。
ば、上下方向のバネ定数も高くなつて満足な減衰
作用が発揮され得ず、それ故こもり音が生じる等
の結果を招くのであり、さりとて、上下方向のバ
ネ定数を低くすれば、横方向にも低くなつて剛い
バネ特性が得られず、横方向に大荷重が作用した
とき等にゴム体に過大変形が惹起されてエンジン
等の安定な支持状態を保ち得ない等、ゴム体にお
ける上下方向の柔軟性と横方向の剛性とは、いわ
ば二律相反の関係にあり、かかる二つのバネ特性
の双方をゴム体に具備させるには本質的な困難性
がつきまとつていた。そして、従来より、上下方
向での低バネ定数を得ることを優先させる傾向が
強いところから、、横方向での高バネ定数の確保
が犠性にされ易く、そのため、防振ブツシユにお
けるゴム体の横剛性の不足が以前から指摘されて
いたのである。
一方、ゴム体の上下方向に大きな振動(変位)
荷重が加えられた場合に、その方向でのゴム体の
過大な変形を防止するために、従来より、前記ブ
ツシユの各空隙部における外筒部材の内面にスト
ツパー部が設けられることが多く、これによつ
て、上下方向での比較的小さな荷重作用時には低
いバネ定数が維持されるように、また大きな荷重
作用時にはゴム体の自由端面がストツパー部に当
接することにより高いバネ定数が得られるよう
に、非線形のバネ特性が付与されている。
荷重が加えられた場合に、その方向でのゴム体の
過大な変形を防止するために、従来より、前記ブ
ツシユの各空隙部における外筒部材の内面にスト
ツパー部が設けられることが多く、これによつ
て、上下方向での比較的小さな荷重作用時には低
いバネ定数が維持されるように、また大きな荷重
作用時にはゴム体の自由端面がストツパー部に当
接することにより高いバネ定数が得られるよう
に、非線形のバネ特性が付与されている。
しかし、従来のストツパー構造では、かかる非
線形特性が一応は得られるものの、大荷重入力時
にゴム体がストツパー部に衝激的に当接してバネ
定数が急激に立ち上がることを避け得ず、そのた
めストツパー部に対するゴム体当接時のシヨツク
振動や衝突音が大きい欠点があり、またそのこと
が、ゴム体の耐久性を悪化させる原因ともなつて
いたのである。
線形特性が一応は得られるものの、大荷重入力時
にゴム体がストツパー部に衝激的に当接してバネ
定数が急激に立ち上がることを避け得ず、そのた
めストツパー部に対するゴム体当接時のシヨツク
振動や衝突音が大きい欠点があり、またそのこと
が、ゴム体の耐久性を悪化させる原因ともなつて
いたのである。
本考案は、以上のような事情に鑑みて為された
ものであり、この目的とするところは、前述のよ
うな防振ブツシユ、より詳しくは、(a)外筒部材
と、(b)その外筒部材内に挿入、配置せしめられる
内筒部材と、(c)それら外筒部材と内筒部材との間
に位置し、外筒部材に対して主荷重作用線方向に
偏心した状態で内筒部材を支持するゴム体と、(d)
その偏心方向対称位置においてかかるゴム体と上
記外筒部材との間に形成された空隙部と、(e)それ
ら空隙部に面する上記外筒部材内面に形成された
ストツパー部とを含み、内筒部材の偏心方向とは
逆方向、つまり偏心形態が解消される方向に一定
の静荷重を受けるように取り付けられるブツシユ
であつて、上記偏心方向(前述の上下方向に相当
する)におけるゴム体のバネ定数を低い一定の値
に保ちつつ、それとは直角な方向(前述の横方向
に相当する)のバネ定数を高く確保し得、且つ、
ストツパー部に対するゴム体の当接状況が緩和さ
れてバネ定数の上昇カーブがより滑らかとなる防
振ブツシユを提供することにある。
ものであり、この目的とするところは、前述のよ
うな防振ブツシユ、より詳しくは、(a)外筒部材
と、(b)その外筒部材内に挿入、配置せしめられる
内筒部材と、(c)それら外筒部材と内筒部材との間
に位置し、外筒部材に対して主荷重作用線方向に
偏心した状態で内筒部材を支持するゴム体と、(d)
その偏心方向対称位置においてかかるゴム体と上
記外筒部材との間に形成された空隙部と、(e)それ
ら空隙部に面する上記外筒部材内面に形成された
ストツパー部とを含み、内筒部材の偏心方向とは
逆方向、つまり偏心形態が解消される方向に一定
の静荷重を受けるように取り付けられるブツシユ
であつて、上記偏心方向(前述の上下方向に相当
する)におけるゴム体のバネ定数を低い一定の値
に保ちつつ、それとは直角な方向(前述の横方向
に相当する)のバネ定数を高く確保し得、且つ、
ストツパー部に対するゴム体の当接状況が緩和さ
れてバネ定数の上昇カーブがより滑らかとなる防
振ブツシユを提供することにある。
そして、この目的を達成すべく、本考案にあつ
ては、前述の偏心方向とは直角な方向(横方向)
で前記内筒部材を間にしてその両側に所定距離を
隔てて位置するように、上記ゴム体に、該内筒部
材とは別体の中間プレートをそれぞれ設け、且
つ、それら中間プレートの各々の少なくとも一方
の端部をそれぞれ上記空隙部内に所定長さ突出せ
しめると共に、かかる中間プレートの突出部を前
記ストツパー部に当接し得るように配置したので
ある。
ては、前述の偏心方向とは直角な方向(横方向)
で前記内筒部材を間にしてその両側に所定距離を
隔てて位置するように、上記ゴム体に、該内筒部
材とは別体の中間プレートをそれぞれ設け、且
つ、それら中間プレートの各々の少なくとも一方
の端部をそれぞれ上記空隙部内に所定長さ突出せ
しめると共に、かかる中間プレートの突出部を前
記ストツパー部に当接し得るように配置したので
ある。
このようにすれば、ゴム体と一体化された中間
プレートによりゴム体が横方向に分断された形態
となり、それによつて横方向のバネ定数が効果的
に高められる一方、かかる圧縮変形が主体となる
方向とは直角な、ゴム体の剪断変形が主体となる
方向(前述の上下方向)については中間プレート
の影響はほとんど及ばず、従つて上下方向におけ
る柔らかいバネ特性を維持しながら、横方向にお
ける剛性が有効に高められ、以て高周波域等にお
ける振動騒音の効果的な阻止と横方向での過大揺
動の抑制との双方の要求が共に満足され得るので
ある。
プレートによりゴム体が横方向に分断された形態
となり、それによつて横方向のバネ定数が効果的
に高められる一方、かかる圧縮変形が主体となる
方向とは直角な、ゴム体の剪断変形が主体となる
方向(前述の上下方向)については中間プレート
の影響はほとんど及ばず、従つて上下方向におけ
る柔らかいバネ特性を維持しながら、横方向にお
ける剛性が有効に高められ、以て高周波域等にお
ける振動騒音の効果的な阻止と横方向での過大揺
動の抑制との双方の要求が共に満足され得るので
ある。
しかも、かかる中間プレートは、ゴム体の横剛
性を上げることに寄与するのみならず、それら
各々の少なくとも一方の端部が前述の空隙部内に
前記ストツパー部に向つて突出せしめられ、スト
ツパー当接部として機能するようにされているた
め、主荷重作用方向(上下方向)に大きな振動荷
重が加えられた際に、例えば、まず第1段階とし
て、中間プレートの端部がストツパー部に当接す
るまでゴム体が全体的に弾性変形し、そして中間
プレートがストツパー部に当接した後は、第2段
階として主に中間プレートの各々によつて囲まれ
たゴム体部分がストツパー部に当たるまで弾性変
形し、更に第3段階として、そのゴム体部分の自
由端面がストツパー部に圧接した状態でかかるゴ
ム体部分の更なる弾性変形が惹起されるようにな
り、その結果、ゴム体の変形が第1段階から第
2、第3段階へと移行するのに伴なつて、上下方
向のバネ定数が急激でなく段階的に高められて大
荷重作用時における非線形のバネ特性が得られる
のである。そして、このような多段バネ特性が得
られることによつて、ストツパー機能が急激に働
くことが緩和されて、ストツパー作用時の衝激音
やシヨツク振動が軽減され、そのことがまた、ゴ
ム体の耐久性の向上にも好ましい結果をもたらす
のである。
性を上げることに寄与するのみならず、それら
各々の少なくとも一方の端部が前述の空隙部内に
前記ストツパー部に向つて突出せしめられ、スト
ツパー当接部として機能するようにされているた
め、主荷重作用方向(上下方向)に大きな振動荷
重が加えられた際に、例えば、まず第1段階とし
て、中間プレートの端部がストツパー部に当接す
るまでゴム体が全体的に弾性変形し、そして中間
プレートがストツパー部に当接した後は、第2段
階として主に中間プレートの各々によつて囲まれ
たゴム体部分がストツパー部に当たるまで弾性変
形し、更に第3段階として、そのゴム体部分の自
由端面がストツパー部に圧接した状態でかかるゴ
ム体部分の更なる弾性変形が惹起されるようにな
り、その結果、ゴム体の変形が第1段階から第
2、第3段階へと移行するのに伴なつて、上下方
向のバネ定数が急激でなく段階的に高められて大
荷重作用時における非線形のバネ特性が得られる
のである。そして、このような多段バネ特性が得
られることによつて、ストツパー機能が急激に働
くことが緩和されて、ストツパー作用時の衝激音
やシヨツク振動が軽減され、そのことがまた、ゴ
ム体の耐久性の向上にも好ましい結果をもたらす
のである。
なお、先のゴム体における「上下方向」および
「横方向」というのは、理解を容易にするために
用いた概念であり、それらの表現によつて本考案
に係る防振ブツシユの取付形態等が限定されるも
のではない。
「横方向」というのは、理解を容易にするために
用いた概念であり、それらの表現によつて本考案
に係る防振ブツシユの取付形態等が限定されるも
のではない。
以下、F・F車の横置型エンジンを、車両ボデ
イに懸架する形で防振支持するエンジンマウント
に本考案を適用した場合の実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。
イに懸架する形で防振支持するエンジンマウント
に本考案を適用した場合の実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。
第1図乃至第3図は、本考案に従う防振ブツシ
ユの一具体例たるエンジンマウント10の正面図
並びに一部を切り欠いた側面図及び平面図であ
る。各図において、12は、円筒形状をなす外筒
金具であり、その外筒金具12の内部には、第1
図に最も明瞭に示されているように、その軸心と
平行な方向にやや厚肉の円筒形状をなす内筒金具
14が挿入、配置されており、そしてその外筒金
具12の内側面と内筒金具14の外側面との間
に、加硫形成等の手段によつてゴム体16が設け
られ、これによつて、外筒部材及び内筒部材とし
ての役割を果たすそれら外筒・内筒両金具12及
び14が一体化されている。
ユの一具体例たるエンジンマウント10の正面図
並びに一部を切り欠いた側面図及び平面図であ
る。各図において、12は、円筒形状をなす外筒
金具であり、その外筒金具12の内部には、第1
図に最も明瞭に示されているように、その軸心と
平行な方向にやや厚肉の円筒形状をなす内筒金具
14が挿入、配置されており、そしてその外筒金
具12の内側面と内筒金具14の外側面との間
に、加硫形成等の手段によつてゴム体16が設け
られ、これによつて、外筒部材及び内筒部材とし
ての役割を果たすそれら外筒・内筒両金具12及
び14が一体化されている。
かかるエンジンマウント10の組付け前の状態
(原形状態)において、ゴム体16は、外筒金具
12の中心に対して内筒金具14を、その組付け
状態において主荷重が作用することとなる車両上
下方向(第1図におけるZ方向)に一定寸法偏心
した位置で支持している。また該ゴム体16を貫
通する状態でそれと一体化された内筒金具14
は、第2図及び第3図から明らかなように、外筒
金具12の両側開口面から外方に若干突出させら
れると共に、その内筒金具14の内周部が取付用
の軸ボルト等を挿通せしめるためのボルト穴18
とされている。そして、内筒金具14の偏心方向
(Z方向)においてほぼ外筒金具12の中心に関
して対称な位置に、外筒金具12とゴム体16と
の間に空隙部22,24がそれぞれ形成されてお
り、ゴム体16は内筒金具14を中央にして、Z
方向の一方の側に凸となる湾曲形状の架橋構造を
なすように、内筒金具14と外筒金具12とをつ
ないでいる。更に、それら空隙部22,24の
各々にそれぞれ面する外筒金具12の内面には、
ゴムからなる上部ストツパー部26及び下部スト
ツパー部28が、外筒金具12の直径方向に相対
向して各々設けられており、それらストツパー部
26,28のストツパー面は、上部のものが円弦
状の平面に、また下部のものが円弧状の曲面にそ
れぞれ形成されている。
(原形状態)において、ゴム体16は、外筒金具
12の中心に対して内筒金具14を、その組付け
状態において主荷重が作用することとなる車両上
下方向(第1図におけるZ方向)に一定寸法偏心
した位置で支持している。また該ゴム体16を貫
通する状態でそれと一体化された内筒金具14
は、第2図及び第3図から明らかなように、外筒
金具12の両側開口面から外方に若干突出させら
れると共に、その内筒金具14の内周部が取付用
の軸ボルト等を挿通せしめるためのボルト穴18
とされている。そして、内筒金具14の偏心方向
(Z方向)においてほぼ外筒金具12の中心に関
して対称な位置に、外筒金具12とゴム体16と
の間に空隙部22,24がそれぞれ形成されてお
り、ゴム体16は内筒金具14を中央にして、Z
方向の一方の側に凸となる湾曲形状の架橋構造を
なすように、内筒金具14と外筒金具12とをつ
ないでいる。更に、それら空隙部22,24の
各々にそれぞれ面する外筒金具12の内面には、
ゴムからなる上部ストツパー部26及び下部スト
ツパー部28が、外筒金具12の直径方向に相対
向して各々設けられており、それらストツパー部
26,28のストツパー面は、上部のものが円弦
状の平面に、また下部のものが円弧状の曲面にそ
れぞれ形成されている。
そして、上記ゴム体16には、内筒金具14が
外筒金具12に対して偏心するZ方向とは直角な
Y方向(車両横方向)において、内筒金具14を
間にして互いに対称な位置に、平板上の一対の中
間プレート30,30が相対向して且つZ方向に
ほぼ平行となる状態で設けられている。この中間
プレート30,30は、鋼板などの金属製のもの
であつて、内筒金具14と外筒金具12とのほぼ
中央、若しくは幾らか内筒金具14の側に各々位
置せしめられ、ゴム体16を横方向において三つ
の部分、つまり内筒金具14を含む部分と、その
外側における外筒金具12の側の二つの部分との
都合三つの部分に分断する状態で、ゴム体16と
一体化されている。しかも、かかる中間プレート
30,30は、主荷重が作用すべきZ方向におけ
る各々の両端部が、前述の空隙部22,24内に
上部ストツパー部26及び下部ストツパー部28
に向つて、ゴム体16の表面から一定長さそれぞ
れ突出せしめられており、Z方向におけるゴム体
16の大きな弾性変形に伴なつて、かかる中間プ
レート30,30の各突出端が上部ストツパー部
26あるいは下部ストツパー部28に当接し得る
ように、それらの突出長さが決定されている。な
お、中間プレート30,30の突出端の各々は、
ストツパー部26,28の表面に亀裂などを生じ
させないように丸味が付けられており、また、中
間プレート30,30の、第1図における紙面に
直角な方向での各々の両端部も、第3図から明ら
かなようにゴム体16から若干突出せしめられて
いる。
外筒金具12に対して偏心するZ方向とは直角な
Y方向(車両横方向)において、内筒金具14を
間にして互いに対称な位置に、平板上の一対の中
間プレート30,30が相対向して且つZ方向に
ほぼ平行となる状態で設けられている。この中間
プレート30,30は、鋼板などの金属製のもの
であつて、内筒金具14と外筒金具12とのほぼ
中央、若しくは幾らか内筒金具14の側に各々位
置せしめられ、ゴム体16を横方向において三つ
の部分、つまり内筒金具14を含む部分と、その
外側における外筒金具12の側の二つの部分との
都合三つの部分に分断する状態で、ゴム体16と
一体化されている。しかも、かかる中間プレート
30,30は、主荷重が作用すべきZ方向におけ
る各々の両端部が、前述の空隙部22,24内に
上部ストツパー部26及び下部ストツパー部28
に向つて、ゴム体16の表面から一定長さそれぞ
れ突出せしめられており、Z方向におけるゴム体
16の大きな弾性変形に伴なつて、かかる中間プ
レート30,30の各突出端が上部ストツパー部
26あるいは下部ストツパー部28に当接し得る
ように、それらの突出長さが決定されている。な
お、中間プレート30,30の突出端の各々は、
ストツパー部26,28の表面に亀裂などを生じ
させないように丸味が付けられており、また、中
間プレート30,30の、第1図における紙面に
直角な方向での各々の両端部も、第3図から明ら
かなようにゴム体16から若干突出せしめられて
いる。
ところで、このようなエンジンマウント10
は、例えば次のようにして得ることができる。先
ず外筒金具12及び内筒金具14、更に中間プレ
ート30,30を予め位置決め・保持した状態
で、適宜の金型内において所定のゴム材料を加硫
成形することによつて、それら外筒・内筒両金具
12,14及び中間プレート30,30に対して
ゴム体16を一体成形し、同時にゴム体10に連
続した恰好でストツパー部26,28を形成する
ことにより、第4図に示される如き加硫成形物を
得る。そして、この加硫成形物を更に外筒金具1
2の直径を縮小する絞り加工を施すようにすれ
ば、第1図に示されるように、内筒金具14が幾
分変位し、且つ中間プレート30,30の一方の
側の各先端が下部ストツパー28に当接する状態
になるとともに、ゴム体16と、外筒金具12及
び中間プレート30,30、更に内筒金具14と
の各接着面(界面)に予備圧縮がかけられ、それ
ら圧縮応力によつて各々の界面の接着強度を高め
ておくことが可能である。
は、例えば次のようにして得ることができる。先
ず外筒金具12及び内筒金具14、更に中間プレ
ート30,30を予め位置決め・保持した状態
で、適宜の金型内において所定のゴム材料を加硫
成形することによつて、それら外筒・内筒両金具
12,14及び中間プレート30,30に対して
ゴム体16を一体成形し、同時にゴム体10に連
続した恰好でストツパー部26,28を形成する
ことにより、第4図に示される如き加硫成形物を
得る。そして、この加硫成形物を更に外筒金具1
2の直径を縮小する絞り加工を施すようにすれ
ば、第1図に示されるように、内筒金具14が幾
分変位し、且つ中間プレート30,30の一方の
側の各先端が下部ストツパー28に当接する状態
になるとともに、ゴム体16と、外筒金具12及
び中間プレート30,30、更に内筒金具14と
の各接着面(界面)に予備圧縮がかけられ、それ
ら圧縮応力によつて各々の界面の接着強度を高め
ておくことが可能である。
以上のように構成されたエンジンマウント10
は、例えば第5図に示されるように組付けられ
る。すなわち、車両のボデイと一体的に設けられ
たヨーク状のボデイ側ブラケツト32の間にエン
ジンマウント10が嵌め入れられると共に、その
ブラケツト32に固定される軸ボルト34が内筒
金具14の前記ボルト穴18に挿し通されること
により、その軸ボルト34を介して内筒金具14
がボデイ側ブラケツト32に取り付けられる一
方、外筒金具12の外周面には、図示しないF・
F式横置型エンジンに一体的に設けられたエンジ
ン側ブラケツト36が、そのリング状部において
固く嵌合され、それによつて外筒金具12がエン
ジン側ブラケツト36に取り付けられるのであ
る。そして、上記のようなエンジンが、車両左右
方向(横方向)の例えば2箇所において、上記軸
ボルト34が車両進行方向とほぼ平行になるよう
に、エンジンマウント10等を介して吊り下げら
れる状態で支持され、エンジンの自重たる一定の
静荷重が、第5図において下方に外筒金具12を
通じてエンジンマウント10に加えられる。これ
によつて、取り付けられた静的状態下において
は、外筒金具12と内筒金具14とがほぼ同心と
なるように両者の位置関係が保たれ、且つ、中間
プレート30,30の各々の両端及びゴム体16
の上下自由端面が、上部ストツパー部26及び下
部ストツパー部28に所定の間隔をもつて対向す
る状態となる。
は、例えば第5図に示されるように組付けられ
る。すなわち、車両のボデイと一体的に設けられ
たヨーク状のボデイ側ブラケツト32の間にエン
ジンマウント10が嵌め入れられると共に、その
ブラケツト32に固定される軸ボルト34が内筒
金具14の前記ボルト穴18に挿し通されること
により、その軸ボルト34を介して内筒金具14
がボデイ側ブラケツト32に取り付けられる一
方、外筒金具12の外周面には、図示しないF・
F式横置型エンジンに一体的に設けられたエンジ
ン側ブラケツト36が、そのリング状部において
固く嵌合され、それによつて外筒金具12がエン
ジン側ブラケツト36に取り付けられるのであ
る。そして、上記のようなエンジンが、車両左右
方向(横方向)の例えば2箇所において、上記軸
ボルト34が車両進行方向とほぼ平行になるよう
に、エンジンマウント10等を介して吊り下げら
れる状態で支持され、エンジンの自重たる一定の
静荷重が、第5図において下方に外筒金具12を
通じてエンジンマウント10に加えられる。これ
によつて、取り付けられた静的状態下において
は、外筒金具12と内筒金具14とがほぼ同心と
なるように両者の位置関係が保たれ、且つ、中間
プレート30,30の各々の両端及びゴム体16
の上下自由端面が、上部ストツパー部26及び下
部ストツパー部28に所定の間隔をもつて対向す
る状態となる。
かかるエンジンマウント10にあつては、ゴム
体16が車両左右(横方向)方向、つまりY方向
において中間プレート30,30によつて分断さ
れた形態とされ、Y方向に作用する加振入力が中
間プレート30,30を介してゴム体16の分断
された各々の部分に作用することとなり、中間プ
レート30,30が存在しない従来の場合と比べ
て、ゴム体16の断面全体がほぼ均等に圧縮等の
弾性変形に関与し、そのこと等に基づき中間プレ
ート30,30がゴム体16のY方向のバネ定
数、言い換れば横剛性を高める役割を果たす。一
方、ゴム体16の剪断変形が主体となるZ方向に
関しては、中間プレート30,30がゴム体16
を分断する形態とはならず、それらの存在がZ方
向のバネ定数を上げる要因には殆んどならないと
言える。
体16が車両左右(横方向)方向、つまりY方向
において中間プレート30,30によつて分断さ
れた形態とされ、Y方向に作用する加振入力が中
間プレート30,30を介してゴム体16の分断
された各々の部分に作用することとなり、中間プ
レート30,30が存在しない従来の場合と比べ
て、ゴム体16の断面全体がほぼ均等に圧縮等の
弾性変形に関与し、そのこと等に基づき中間プレ
ート30,30がゴム体16のY方向のバネ定
数、言い換れば横剛性を高める役割を果たす。一
方、ゴム体16の剪断変形が主体となるZ方向に
関しては、中間プレート30,30がゴム体16
を分断する形態とはならず、それらの存在がZ方
向のバネ定数を上げる要因には殆んどならないと
言える。
その結果、本実施例においては、Z方向での低
いバネ定数が実質的に変わることなく維持されな
がら、車両左右(Y)方向でのバネ定数が、第7
図に示されるグラフから明らかなように、中間プ
レート30,30を有しない同一構造の従来のも
のに比べて約2倍にも高められ、それ故、主荷重
が作用するZ方向での振動騒音に対する高減衰特
性と、Y方向での過大な揺動等を抑制する剛いバ
ネ特性とが共に満足され得るのである。
いバネ定数が実質的に変わることなく維持されな
がら、車両左右(Y)方向でのバネ定数が、第7
図に示されるグラフから明らかなように、中間プ
レート30,30を有しない同一構造の従来のも
のに比べて約2倍にも高められ、それ故、主荷重
が作用するZ方向での振動騒音に対する高減衰特
性と、Y方向での過大な揺動等を抑制する剛いバ
ネ特性とが共に満足され得るのである。
一方、第5図において、エンジンマウント10
に対し車両上下(Z)方向に大きな振動荷重が作
用した場合について、いま内筒金具14に対して
外筒金具12を相対的にZ方向下向きに変位させ
ようとする荷重Pが加わつた場合を想定すると、
まず第1段階として、ゴム体16の全体が中間プ
レート30,30と一体的に上部ストツパー部2
6に接近する方向に弾性変形するが、中間プレー
ト30,30がゴム体16から突出せしめられて
ストツパー当接部として機能するようにされてい
るため、ある程度の弾性変形の後、第6図に示さ
れるように中間プレート30,30の両先端が上
部ストツパー部26に当接し、そしてこの当接後
においては第2段階として、ゴム体16のA,
B,C部分のうち中間プレート30,30で区画
された主にB部分が、上部ストツパー部26に対
して膨むように弾性変形するため、それに伴なつ
てバネ定数が高くなり、ついで、ゴム体16のB
部分の自由端面が、図中2点鎖線で示されるよう
に上部ストツパー部26に当接することとなる。
そしてその当接後には第3段階として、かかるB
部分が更に圧縮変形させられることによつて一層
バネ定数が高くなり、最終的に大きな変位荷重に
よるゴム体16の過大変形が抑制される。
に対し車両上下(Z)方向に大きな振動荷重が作
用した場合について、いま内筒金具14に対して
外筒金具12を相対的にZ方向下向きに変位させ
ようとする荷重Pが加わつた場合を想定すると、
まず第1段階として、ゴム体16の全体が中間プ
レート30,30と一体的に上部ストツパー部2
6に接近する方向に弾性変形するが、中間プレー
ト30,30がゴム体16から突出せしめられて
ストツパー当接部として機能するようにされてい
るため、ある程度の弾性変形の後、第6図に示さ
れるように中間プレート30,30の両先端が上
部ストツパー部26に当接し、そしてこの当接後
においては第2段階として、ゴム体16のA,
B,C部分のうち中間プレート30,30で区画
された主にB部分が、上部ストツパー部26に対
して膨むように弾性変形するため、それに伴なつ
てバネ定数が高くなり、ついで、ゴム体16のB
部分の自由端面が、図中2点鎖線で示されるよう
に上部ストツパー部26に当接することとなる。
そしてその当接後には第3段階として、かかるB
部分が更に圧縮変形させられることによつて一層
バネ定数が高くなり、最終的に大きな変位荷重に
よるゴム体16の過大変形が抑制される。
そこで、中間プレート30,30が、上部スト
ツパー部26に当接するまでの外筒金具12と内
筒金具14との相対変位量、言い換ればそれまで
のゴム体16のたわみをδ1、ゴム体16がストツ
パー部26に当接するまでのたわみをδ2とすれ
ば、第8図に示される、上下(Z)方向での荷重
−たわみ特性を表わすグラフから明らかなよう
に、中間プレート30,30が上部ストツパー部
26に当接するまで(たわみがδ1となるまで)の
第1段階(α域)でのバネ定数はk0であるが、そ
れらがストツパー部26に当接してたわみがδ2に
なるまでの第2段階(β域)ではバネ定数がk0か
らk1に高められ、更にゴム体16がストツパー部
26に当接した後の第3段階(γ域)では、バネ
定数がk1からk2へと更に高められて、3段階に変
化する非線形のバネ特性が得られるのであり、破
線で示される従来のバネ特性では、中間プレート
を有しないために2段階のバネ特性しか得られ
ず、たわみδ2でゴム体16がいきなりストツパー
部26に当接することにより、バネ定数がk0から
k2へと急激に立ち上がることを避け得ず、それに
比べて本実施例の場合には、バネ定数が一度に急
上昇することなく段階的に高められる結果、その
上昇形態がより滑らかになり、それ故、ストツパ
ー機能が緩やかに働くこととなつて、その際の衝
激等が緩和され得るのである。そして、車両上下
方向(Z方向)におけるこのようなバネ特性、つ
まりストツパー特性は、エンジンマウント10を
製作する上で、第1図に示される中間プレート3
0,30の各突出端と上部ストツパー26との隙
間t1、及びゴム体16の端面中央と上部ストツパ
ー部26との隙間t2等を適宜に設定することによ
り、車種の相違などに応じて望ましい多段バネ特
性をかなり自由に選択することができる。
ツパー部26に当接するまでの外筒金具12と内
筒金具14との相対変位量、言い換ればそれまで
のゴム体16のたわみをδ1、ゴム体16がストツ
パー部26に当接するまでのたわみをδ2とすれ
ば、第8図に示される、上下(Z)方向での荷重
−たわみ特性を表わすグラフから明らかなよう
に、中間プレート30,30が上部ストツパー部
26に当接するまで(たわみがδ1となるまで)の
第1段階(α域)でのバネ定数はk0であるが、そ
れらがストツパー部26に当接してたわみがδ2に
なるまでの第2段階(β域)ではバネ定数がk0か
らk1に高められ、更にゴム体16がストツパー部
26に当接した後の第3段階(γ域)では、バネ
定数がk1からk2へと更に高められて、3段階に変
化する非線形のバネ特性が得られるのであり、破
線で示される従来のバネ特性では、中間プレート
を有しないために2段階のバネ特性しか得られ
ず、たわみδ2でゴム体16がいきなりストツパー
部26に当接することにより、バネ定数がk0から
k2へと急激に立ち上がることを避け得ず、それに
比べて本実施例の場合には、バネ定数が一度に急
上昇することなく段階的に高められる結果、その
上昇形態がより滑らかになり、それ故、ストツパ
ー機能が緩やかに働くこととなつて、その際の衝
激等が緩和され得るのである。そして、車両上下
方向(Z方向)におけるこのようなバネ特性、つ
まりストツパー特性は、エンジンマウント10を
製作する上で、第1図に示される中間プレート3
0,30の各突出端と上部ストツパー26との隙
間t1、及びゴム体16の端面中央と上部ストツパ
ー部26との隙間t2等を適宜に設定することによ
り、車種の相違などに応じて望ましい多段バネ特
性をかなり自由に選択することができる。
また、第5図において上記変位荷重Pとは逆方
向(上向き)に、外筒金具12に大きな相対荷重
が作用した際には、下部ストツパー部28に対し
て、中間プレート30,30の前述とは反対側の
各突出端が当接して、上部ストツパー部26にお
ける場合と実質的に同様の3段バネ特性、言い換
れば、中間プレート30,30とそれらに囲まれ
たゴム体16部分とによる2重のストツパー作用
が得られることとなる。
向(上向き)に、外筒金具12に大きな相対荷重
が作用した際には、下部ストツパー部28に対し
て、中間プレート30,30の前述とは反対側の
各突出端が当接して、上部ストツパー部26にお
ける場合と実質的に同様の3段バネ特性、言い換
れば、中間プレート30,30とそれらに囲まれ
たゴム体16部分とによる2重のストツパー作用
が得られることとなる。
なお、前記荷重Pの方向とは逆方向について
は、エンジン自重が加わる方向と反対向きになる
ため、中間プレート30,30等が下部ストツパ
ー部28に当接する向きに過大変位荷重が作用す
る頻度は、上部ストツパー部26に当接する向き
に作用する頻度より低いことが多いから、必ずし
も上・下部両ストツパー部26,28とその近傍
を同じような構造にしなくても、下部ストツパー
部28の側について、その下部ストツパー部28
の巾を第5図に2点鎖線で示すように狭くし、且
つそれに対面するゴム体16の部分を外側にせり
出す形に形成し(或いは、中間プレート30,3
0の下端部をゴム体16から突出せしめないよう
にして)、下部ストツパー部28の側については、
主にそのゴム体16の部分とストツパー部28と
の当接によつて、ゴム体16の過大変形の抑制を
図るように構成することも可能である。
は、エンジン自重が加わる方向と反対向きになる
ため、中間プレート30,30等が下部ストツパ
ー部28に当接する向きに過大変位荷重が作用す
る頻度は、上部ストツパー部26に当接する向き
に作用する頻度より低いことが多いから、必ずし
も上・下部両ストツパー部26,28とその近傍
を同じような構造にしなくても、下部ストツパー
部28の側について、その下部ストツパー部28
の巾を第5図に2点鎖線で示すように狭くし、且
つそれに対面するゴム体16の部分を外側にせり
出す形に形成し(或いは、中間プレート30,3
0の下端部をゴム体16から突出せしめないよう
にして)、下部ストツパー部28の側については、
主にそのゴム体16の部分とストツパー部28と
の当接によつて、ゴム体16の過大変形の抑制を
図るように構成することも可能である。
次に、本考案の別の実施例を第9図乃至第11
図に基づいて説明する。
図に基づいて説明する。
第9図に最も明瞭に示されているように、この
実施例たるエンジンマウント40の特徴点は、内
筒金具44を間にしてゴム体16のY方向対称位
置に設けられた中間プレート42,42の各々
が、外筒金具12の近接する内面側に凸となるよ
うに、それぞれ湾曲せしめられて円弧状の断面形
状を有している点にあり、言い換れば、互いに内
側に凹となるべく湾曲せしめられて、相対向して
配置されているのである。そしてかかる中間プレ
ート42,42の各々の両端部が、ゴム体16か
ら一定長さ前記空隙部22,24内に突出させら
れて、前述の如く、ゴム体16の横剛性の強化機
能に併せて、ストツパー当接部としての役割を果
たすようにされており、第5図に示されるように
前記実施例と同様に取り付けられて使用されるこ
ととなる。
実施例たるエンジンマウント40の特徴点は、内
筒金具44を間にしてゴム体16のY方向対称位
置に設けられた中間プレート42,42の各々
が、外筒金具12の近接する内面側に凸となるよ
うに、それぞれ湾曲せしめられて円弧状の断面形
状を有している点にあり、言い換れば、互いに内
側に凹となるべく湾曲せしめられて、相対向して
配置されているのである。そしてかかる中間プレ
ート42,42の各々の両端部が、ゴム体16か
ら一定長さ前記空隙部22,24内に突出させら
れて、前述の如く、ゴム体16の横剛性の強化機
能に併せて、ストツパー当接部としての役割を果
たすようにされており、第5図に示されるように
前記実施例と同様に取り付けられて使用されるこ
ととなる。
本実施例では、上記のように中間プレート4
2,42が湾曲せしめられていることにより、ゴ
ム体16のZ方向における剪断を主体とする弾性
変形に対して、各中間プレート42の内側部分及
び外側部分におけるゴム体16のひずみ率がほぼ
一定に保たれると共に、特に、ゴム体16の上下
端面近傍における中間プレート42,42との接
着面に局部的な引張応力が集中することが緩和さ
れ、それ故、ゴム体16と中間プレート42,4
2との接着面の剥離や、その接着面付近のゴム体
16の部分に亀裂が生じることが抑制されて、ゴ
ム体16、ひいてはエンジンマウント40の耐久
性がより一層高められる利点がある。
2,42が湾曲せしめられていることにより、ゴ
ム体16のZ方向における剪断を主体とする弾性
変形に対して、各中間プレート42の内側部分及
び外側部分におけるゴム体16のひずみ率がほぼ
一定に保たれると共に、特に、ゴム体16の上下
端面近傍における中間プレート42,42との接
着面に局部的な引張応力が集中することが緩和さ
れ、それ故、ゴム体16と中間プレート42,4
2との接着面の剥離や、その接着面付近のゴム体
16の部分に亀裂が生じることが抑制されて、ゴ
ム体16、ひいてはエンジンマウント40の耐久
性がより一層高められる利点がある。
その他の構成については先の実施例と同じであ
るため、同一の符号を付して説明を省略するが、
この場合でも、車両上下方向における3段バネ特
性等、前述したのと実質的に同様の作用・効果が
得られる。
るため、同一の符号を付して説明を省略するが、
この場合でも、車両上下方向における3段バネ特
性等、前述したのと実質的に同様の作用・効果が
得られる。
以上、本考案の二つの実施例を説明したが、そ
れらは文字通り例示であつて、本考案がそれらの
記載に限定的に解釈されるべきでないことはもち
ろんである。
れらは文字通り例示であつて、本考案がそれらの
記載に限定的に解釈されるべきでないことはもち
ろんである。
例えば、中間プレートは、先のような平板形状
や湾曲形状をなすものに限られるわけではなく、
ゴム体の横剛性を高めることができ、且つ先のよ
うなストツパー的作用を果し得る限り、例えば波
形状の断面形状を有するもの等、適宜に選択する
ことが可能であり、また、その材質についても、
金属製のものが好適ではあるが、場合によつては
セラミツクスや硬質プラスチツクスなど、少なく
ともゴム体より硬い材料から構成することもでき
る。
や湾曲形状をなすものに限られるわけではなく、
ゴム体の横剛性を高めることができ、且つ先のよ
うなストツパー的作用を果し得る限り、例えば波
形状の断面形状を有するもの等、適宜に選択する
ことが可能であり、また、その材質についても、
金属製のものが好適ではあるが、場合によつては
セラミツクスや硬質プラスチツクスなど、少なく
ともゴム体より硬い材料から構成することもでき
る。
更に、ゴム体から突出せしめられた中間プレー
トの端部を、例えばゴム体と連続するゴム層で被
覆することも可能であつて、そのような態様も中
間プレートの一突出形態である。更にまた、2つ
の中間プレートを内筒部材に対してその両側に非
対称に配置することも可能である他、空隙部内へ
の各中間プレートの突出量をそれぞれ異ならしめ
ても何等差支えないものである。
トの端部を、例えばゴム体と連続するゴム層で被
覆することも可能であつて、そのような態様も中
間プレートの一突出形態である。更にまた、2つ
の中間プレートを内筒部材に対してその両側に非
対称に配置することも可能である他、空隙部内へ
の各中間プレートの突出量をそれぞれ異ならしめ
ても何等差支えないものである。
取付けに関して言えば、先の説明においては、
外筒部材がエンジン側部材に、また内筒部材がボ
デイ側部材に、直接または他部材を介して間接に
それぞれ取り付けられる場合を説明したが、この
取付形態を逆にして、内筒部材をエンジン側に、
外筒部材をボデイ側に取り付ける形態も採用可能
である。
外筒部材がエンジン側部材に、また内筒部材がボ
デイ側部材に、直接または他部材を介して間接に
それぞれ取り付けられる場合を説明したが、この
取付形態を逆にして、内筒部材をエンジン側に、
外筒部材をボデイ側に取り付ける形態も採用可能
である。
加えて、本考案は、特にF・F車の横置型エン
ジンのエンジンマウントに好ましく適用されるも
のではあるが、必ずしもそれのみに限られるもの
ではなく、例えば車両サスペンシヨン機構の一部
を構成する防振ブツシユなど、上記以外の防振ブ
ツシユに適用することもできる。
ジンのエンジンマウントに好ましく適用されるも
のではあるが、必ずしもそれのみに限られるもの
ではなく、例えば車両サスペンシヨン機構の一部
を構成する防振ブツシユなど、上記以外の防振ブ
ツシユに適用することもできる。
その他、具体的な説明は割愛するが、本考案の
趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に
基づき種々なる変更・改良等を加えた態様で本考
案を実施し得ることは言うまでもないところであ
る。
趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に
基づき種々なる変更・改良等を加えた態様で本考
案を実施し得ることは言うまでもないところであ
る。
第1図は本考案の一実施例であるエンジンマウ
ントの正面図、第2図は同じく一部を切り欠いて
示す側面図、第3図は同様の平面図である。第4
図は第1図に示すエンジンマウントの製作過程で
外筒金具に絞り加工を行なう前(加硫成形直後)
の状態を示す正面図であり、第5図は第1図等に
示すエンジンマウントの取付け状態を簡略的に示
す説明図である。第6図は、第5図において中間
プレート等の作用状態を示す部分正面図であり、
第7図は同エンジンマウントにおける車両左右方
向の荷重−たわみ特性を、従来との比較において
示すグラフであり、また第8図は、同じく車両上
下方向における荷重−たわみ特性を比較・対照し
て示すグラフである。第9図乃至第11図は、そ
れぞれ本考案の別の一実施例を示す正面図、側面
図及び平面図であつて、第9図を除いて一部を切
り欠いて示してある。 10,40:エンジンマウント(防振ブツシ
ユ)、12:外筒金具(外筒部材)、14:内筒金
具(内筒部材)、16:ゴム体、22,24:空
隙部、26:上部ストツパー部、28:下部スト
ツパー部、30,42:中間プレート、32:ボ
デイ側ブラケツト、36:エンジン側ブラケツ
ト。
ントの正面図、第2図は同じく一部を切り欠いて
示す側面図、第3図は同様の平面図である。第4
図は第1図に示すエンジンマウントの製作過程で
外筒金具に絞り加工を行なう前(加硫成形直後)
の状態を示す正面図であり、第5図は第1図等に
示すエンジンマウントの取付け状態を簡略的に示
す説明図である。第6図は、第5図において中間
プレート等の作用状態を示す部分正面図であり、
第7図は同エンジンマウントにおける車両左右方
向の荷重−たわみ特性を、従来との比較において
示すグラフであり、また第8図は、同じく車両上
下方向における荷重−たわみ特性を比較・対照し
て示すグラフである。第9図乃至第11図は、そ
れぞれ本考案の別の一実施例を示す正面図、側面
図及び平面図であつて、第9図を除いて一部を切
り欠いて示してある。 10,40:エンジンマウント(防振ブツシ
ユ)、12:外筒金具(外筒部材)、14:内筒金
具(内筒部材)、16:ゴム体、22,24:空
隙部、26:上部ストツパー部、28:下部スト
ツパー部、30,42:中間プレート、32:ボ
デイ側ブラケツト、36:エンジン側ブラケツ
ト。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 外筒部材と、該外筒部材内に挿入、配置せし
められる内筒部材と、該外筒部材と該内筒部材
とのと間に位置し、該外筒部材に対して偏心し
た状態で該内筒部材を支持するゴム体とを含
み、且つ偏心方向対称位置において該ゴム体と
前記外筒部材との間に空隙部を有すると共に、
該空隙部に面する前記外筒部材内面にストツパ
ー部をそれぞれ形成した防振ブツシユにおい
て、 前記偏心方向とは直角な方向で前記内筒部材
を間にしてその両側に所定距離を隔てて位置す
るように、前記ゴム体に、該内筒部材とは別体
の中間プレートをそれぞれ設け、且つ該中間プ
レートの各々の少なくとも一方の端部をそれぞ
れ前記空隙部内に所定長さ突出せしめると共
に、かかる中間プレートの突出部を前記ストツ
パー部に当接し得るように配置したことを特徴
とする防振ブツシユ。 (2) 前記中間プレートの各々が、前記外筒部材側
にそれぞれ湾曲せしめられて円弧状とされてい
る実用新案登録請求の範囲第1項記載の防振ブ
ツシユ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15876982U JPS5962342U (ja) | 1982-10-20 | 1982-10-20 | 防振ブツシユ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15876982U JPS5962342U (ja) | 1982-10-20 | 1982-10-20 | 防振ブツシユ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5962342U JPS5962342U (ja) | 1984-04-24 |
JPS643860Y2 true JPS643860Y2 (ja) | 1989-02-01 |
Family
ID=30349676
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15876982U Granted JPS5962342U (ja) | 1982-10-20 | 1982-10-20 | 防振ブツシユ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5962342U (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5645635B2 (ja) * | 1973-08-30 | 1981-10-27 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5645635U (ja) * | 1979-09-17 | 1981-04-23 | ||
JPS57112148U (ja) * | 1980-12-29 | 1982-07-10 |
-
1982
- 1982-10-20 JP JP15876982U patent/JPS5962342U/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5645635B2 (ja) * | 1973-08-30 | 1981-10-27 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5962342U (ja) | 1984-04-24 |
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