JPS643792Y2 - - Google Patents

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JPS643792Y2
JPS643792Y2 JP7624783U JP7624783U JPS643792Y2 JP S643792 Y2 JPS643792 Y2 JP S643792Y2 JP 7624783 U JP7624783 U JP 7624783U JP 7624783 U JP7624783 U JP 7624783U JP S643792 Y2 JPS643792 Y2 JP S643792Y2
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JP
Japan
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piston
lubricating oil
oil
internal combustion
pressure
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JP7624783U
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JPS59181248U (ja
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【考案の詳細な説明】 この考案は内燃機関のピストン装置に関するも
ので、特に短時間内に起動、停止を繰り返す内燃
機関において、ピストンの揺動運動によつて生ず
る機関の振動や騒音を大幅に低減し得るピストン
装置に係る。
デイーゼルエンジンのような内燃機関のうち、
トランクピストン型の内燃機関においては、運転
中のピストンは、ガス圧力や慣性力によつて大き
な側圧力を受けている。この側圧力は、1行程中
に度々その方向が変化するものであり、そのため
ピストンはシリンダライナとの隙間内において揺
動し、シリンダライナに衝撃を与えることにな
る。そしてこの衝撃が、機関の振動や騒音の発生
原因となつたり、あるいはシリンダライナの水室
側のキヤビテーシヨンの発生、連結棒の大端部軸
受裏側でのフレツテイングコロージヨンの発生、
及びパイプの破損等の各種不具合の発生原因とな
つている。
上記のような衝撃力を緩衝する対策として、ピ
ストンスカートにおけるピストンピンよりも上部
の位置に下向きの油かきリングを、またピストン
ピンよりも下部の位置に上向きの油かきリングを
それぞれ取着し、両リング間に潤滑油の保留部を
形成し、両リング間に挟まれた潤滑油に高圧を発
生せしめ、この高圧潤滑油のベルトによつてピス
トンの横方向への移動を防止することが考えられ
る。
しかしながら、上記の構造においては、両リン
グ間に保留される潤滑油は、シリンダライナ内周
面に付着した油膜を、両リングのエツジによつて
かき上げたり、あるいはかき落としたりすること
によつてのみ得られるものであるため、両リング
間の保留部に油圧を発生せしめるに至るまでに
は、機関の起動後、相当の時間を要することにな
る。したがつて上記構造は、短時間内に起動、停
止を繰り返すような用途に供される内燃機関にお
いては、充分にその効果を発揮することができな
いものと考えられる。
この考案は上記に鑑みなされたもので、その目
的は、短時間に起動、停止を繰り返す内燃機関に
おいても、起動直後からピストンの揺動運動を有
効に防止することができ、上記した装置の欠点を
防止し得る内燃機関のピストン装置を提供するこ
とにある。
上記目的に沿うこの考案の内燃機関のピストン
装置は、ピストンをピストンピンを介して連結棒
に連結して成る内燃機関のピストンにおいて、ピ
ストンスカートにおけるピストンピンより上部の
位置に下向き油かきリングを、またピストンピン
より下部の位置に上向き油かきリングをそれぞれ
もうけることにより両リング間に潤滑油の保留部
を形成し、一方上記ピストンピンにはその内方に
シリンダ部を形成すると共にこのシリンダ部内に
ピストン部材を摺動自在に挿入し、さらにこのピ
ストン部材を後方に付勢すると共にピストン部材
後部のシリンダ部内に、連結棒内方に設けた流体
通路とピストンピン等を貫通して設けた流体通路
とをそれぞれ介して潤滑油を導入して成るものと
なる。
上記の結果、内燃機関の起動前に、機関の潤滑
油圧力をピストン部材後部のシリンダ室内に導い
てピストン部材を前進させ、ピストン部材前方の
シリンダ室内に保留されている潤滑油を圧縮し、
両リング間の保留部における潤滑油圧を高めるこ
とができるので、機関の起動直後からピストンの
揺動運動を有効に防止することができ、この揺動
に起因する振動、騒音を有効に防止することがで
きる。しかも、ピストンの揺動運動によつて、両
リング間の保留部内の油圧が大きく変動した場
合、ピストン部材はその後部の圧力に抗して後退
し、保留部内の油圧を一定にしようとするため、
その緩衛効果はより一層高いものとなる。
次にこの考案の具体的な実施例につき、図面を
参照しつつ詳細に説明する。
図において、1はシリンダジヤケツトを示して
おり、このシリンダジヤケツト1にシリンダライ
ナ2が取付けられている。シリンダライナ2の内
方には、ピストン3が配設されているが、このピ
ストン3は、ブツシユ4aを介して、中空のピス
トンピン4によつて連結棒5に接続されている。
そしてピストン3の外周上部には、3個のコンプ
レツシヨンリング6,7,8が、またそれより下
方の位置には拡張ばね9を有するオイルリング1
0が、それぞれリング溝内に配設されている。ま
た、ピストン3のスカート部11におけるピスト
ンピン4の上部の位置には、下向きの油かきリン
グ12が、またピストンピン4の下部の位置には
上向きの油かきリング13が、それぞれリング溝
内に配設されており、シリンダライナ2内周面と
ピストンスカート11外周部との間において、両
リング12,13間に潤滑油の保留部14が形成
されている。なお、下向き油かきリング12は、
その上部にテーパ部が、また上向き油かきリング
13はその下部にテーパ部がそれぞれ設けられて
おり、いずれもその先端に比較的鋭いエツジを有
している。
上記のように、ピストンピン4は中空に形成さ
れているが、この中空部はシリンダ部15となさ
れており、このシリンダ部15内に一対のピスト
ン部材16,16が、互いに逆向きに摺動自在に
挿入されている。このピストン部材16はシリン
ダ部15の内径に摺動する摺接部17と、この摺
接部17から前方に延びるガイド軸部18と、摺
接部17から後方に延びる後突部19とを有して
いる。一方、上記シリンダ部15の前端側には中
空の案内部材20が、ねじ等によつて取着されて
いるが、この案内部材20は、ピストンピン4の
端面に当接して取付られるフランジ状の固定部2
1と、この固定部21から、シリンダ部15内周
面に沿つて後方へと延びる円筒状の案内部22
と、案内部22の略中央部においてさらに径方向
内方へと延びる中空のフランジ部23とを有して
いる。そしてこのフランジ部23の内径部にシー
ル24を介して、上記したピストン部材16のガ
イド軸部18が嵌入され、摺動自在に支持されて
いる。なお、このフランジ部23とピストン部材
16の摺接部17との間にはスプリング25が介
設されており、ピストン部材16を常に後方へと
付勢し得るようになされている。また、上記フラ
ンジ部23には複数の透孔26が穿設されてお
り、この透孔26を介してシリンダ部15内にお
けるピストン部材16の摺接部17前方の部分
と、両油かきリング12,13間の保留部14と
が連通することになる。上記の結果、両ピストン
部材16,16の後部に導かれる潤滑油の圧力
が、保留部14内の潤滑油の圧力とスプリング2
5による力との総和よりも低い場合には、両ピス
トン部材16,16は、図のように両後突部1
9,19を当接させた状態で保持されることにな
る。一方、上記とは逆に、両ピストン部材16,
16の後部の潤滑油の圧力が高い場合には、両ピ
ストン部材16,16は押圧されて前進し、摺接
部17とフランジ部23との間に保留されていた
潤滑油を、フランジ部23の透孔26を通つて保
留部14内へと押し出し、保留部14内の油圧を
上昇させることになる。
次に、上記両ピストン部材16,16の後方に
潤滑油を導くための流体通路について説明する
と、まず、連結棒5には、従来の連結棒5と同様
にその内方を通ると共にブツシユ4aの周側部を
経由する環状溝27を経て、この連結棒5先端部
へと至る流体通路28がもうけられている。一
方、ブツシユ4a及びピストンピン4には、その
軸方向に貫通して延びる流体通路29が設けられ
ており、この流体通路29の一端の開口が上記環
状溝27内に、またその他端の開口が両ピストン
部材16,16の後部にそれぞれ配置されてい
る。このようにして機関の潤滑油圧力をピストン
部材16,16の後方のポケツト部30内に導く
ことが可能となる。
上記のような装置においては、まず機関の起動
前に、機関の潤滑油圧力が上昇するが、その際こ
の潤滑油は上記流体通路28,29を通つてポケ
ツト部30内へと導かれ、両ピストン部材16,
16を前方へと押圧する。その結果、このピスト
ン部材16の摺接部17とフランジ部23との間
に保留されていた潤滑油も押圧され、フランジ部
23の透孔26を通つて両油かきリング12,1
3間の保留部14へと至り、保留部を昇圧する。
したがつて、この装置においては、機関の起動と
同時に保留部14におけるオイルクツシヨンが有
効に作用し、振動や騒音の発生を有効に低減す
る。一方、機関が停止した場合には、機関の潤滑
油圧が低下するので、ピストン部材16,16の
後方に作用していた圧力も低下し、ピストン部材
16,16はスプリング25力によつて元の状態
に戻ることになる。
さらに、上記装置において留意する点は、側圧
力によるピストン3の急激な振動によつて、保留
部14内の圧力が急激に上昇した場合にも緩衝効
果を発揮し得ることである。すなわち、保留部1
4内の圧力が上昇し、この圧力とスプリング25
の力との総和が、ピストン部材16,16の後部
の圧力より大きくなつた場合に、ピストン部材1
6,16を後退させることにより緩衝効果を発揮
すると共に、瞬間的には潤滑油がフランジ部23
の透孔26を通つて流れ、その際の流量抵抗によ
つても緩衝効果を発揮するためである。その結
果、ピストン3に作用する側圧力をシリンダライ
ナ2側へ衝撃的に伝えるのを防止することができ
る。
以上にこの考案の一実施例を説明したが、この
考案の内燃機関のピストン装置は上記実施例に限
定されるものではなく、この考案の目的の範囲内
において種々変更して実施し得るものであること
は明白であろう。
この考案の内燃機関のピストン装置は上記のよ
うに構成されたものであり、したがつてこの装置
によれば、短時間内に起動、停止を繰り返す内燃
機関においても、起動直後からピストンの揺動運
動を有効に防止し、振動や騒音の発生、及びその
他不具合の発生を防止することが可能となる。し
かも、ピストンの揺動運動によつて、両リング間
の保留部内の油圧が大きく変動した場合、ピスト
ン部材はその後部の圧力に抗して後退し、保留部
内の油圧を一定にしようとするため、その緩衝効
果はより一層高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の内燃機関のピストン装置の
一実施例を示す中央縦断面図である。 2…シリンダライナ、3…ピストン、4…ピス
トンピン、5…連結棒、11…ピストンスカー
ト、12…下向き油かきリング、13…上向き油
かきリング、14…保留部、15…シリンダ部、
16…ピストン部材、25…スプリング、27…
環状溝、28,29…流体通路。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ピストンをピストンピンを介して連結棒に連結
    して成る内燃機関のピストン装置において、ピス
    トンスカートにおけるピストンピンより上部の位
    置に下向き油かきリングを、またピストンピンよ
    り下部の位置に上向き油かきリングをそれぞれ設
    けることにより両リング間に潤滑油の保留部を形
    成し、一方上記ピストンピンにはその内方にシリ
    ンダ部を形成すると共にこのシリンダ部内にピス
    トン部材を摺動自在に挿入し、さらにこのピスト
    ン部材を後方に付勢すると共にピストン部材後部
    のシリンダ部内に、連結棒内方に設けた流体通路
    とピストンピン等を貫通して設けた流体通路とを
    それぞれ介して潤滑油を導入して成る内燃機関の
    ピストン装置。
JP7624783U 1983-05-20 1983-05-20 内燃機関のピストン装置 Granted JPS59181248U (ja)

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JP7624783U JPS59181248U (ja) 1983-05-20 1983-05-20 内燃機関のピストン装置

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JP7624783U JPS59181248U (ja) 1983-05-20 1983-05-20 内燃機関のピストン装置

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Publication Number Publication Date
JPS59181248U JPS59181248U (ja) 1984-12-03
JPS643792Y2 true JPS643792Y2 (ja) 1989-02-01

Family

ID=30206294

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7624783U Granted JPS59181248U (ja) 1983-05-20 1983-05-20 内燃機関のピストン装置

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Families Citing this family (12)

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JPS59181248U (ja) 1984-12-03

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