JPS64366Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はＵフツク型ワイパーブレードの回転を
規制する構造に関するものである。

Ｕフツク型ワイパーブレードは、第１図に示す
アーム１と、第２図に示すブレード２を有するス
テー３と、ステー３とアーム１とを一体に結合す
るＵフツクとにより構成されている。

前記アーム１は、第１図に示す如く、フロント
ガラス下部前面の車体に設けた回動支点１ａに回
動金具１ｂを取付け、その回動金具１ｂの屈曲支
点１ｃに取付けられ、先端のＵ字状部１ｄの下辺
に係止穴６を有する。このＵ字状部１ｄに取付け
るステー３は、第２図に示す如く、ブレード２を
備え、中央上部開口部３ａに図示してないＵフツ
ク４を介してアーム１を取付けるように構成され
ている。

前記Ｕフツク４は、第３図に示すように、ステ
ー３の幅内に嵌合できる幅を有し、Ｕ字状４ａに
湾曲して対向する２辺よりなり、その下辺に先端
側が垂下し、Ｕ字状４ａ側が傾斜する係止爪５を
備えている。このＵフツク４を嵌合するステー３
は、前記開口部３ａの両側壁間にピン３ｂを固定
している。

前記のような構造よりなるワイパーブレードの
ステー３と、アーム１とを組付けるには、ステー
３の開口部３ａに設けたピン３ｂにＵフツク４の
Ｕ字状部４ａを嵌合し、そのＵフツク４にアーム
１のＵ字状部１ｄを強制的に引掛けることによ
り、係止穴６に係止爪５を係止させてステー３と
アーム１とを一体的に結合させる。

このような構造のワイパーブレードにおいて
は、フロントガラスの清掃に際し、屈曲支点１ｃ
を中心としてアーム１を起立させる（ロツクバツ
ク）ことがあるが、そのロツクバツクした状態に
おいては、ステー３は第３図に示すようにピン３
ｂを中心として矢印方向に回転することがある。
従つてフロントガラス清掃時にワイパーブレード
をロツクバツクした時に、前記ステー３の回動に
気付かず、ロツクバツクを復帰させると、ステー
３がフロントガラスを傷つけることがある。

本考案は、前記の如き従来のＵフツク型ワイパ
ーブレードを改善して、ロツクバツクした時ワイ
パーブレードの回転を規制することができるワイ
パーブレードを提供せんとするものである。

本考案は、前記の目的を達成せんがため、ステ
ーの内面にピンを中心とする円弧溝を設け、この
円弧溝に対し、Ｕフツクの上下何れかの辺先端の
両側部に突起を設け、前記ステーの円弧溝にＵフ
ツクの突起を挿入して、ブレードを有するステー
の回転を規制する如くしたものである。

次に第４図および第５図により本考案の一実施
例を説明する。

第４図は本考案のＵフツクの斜視図、第５図は
Ｕフツクを取付けるステーの拡大斜視図である。

第４図および第５図において、３は本考案を適
用したステー、４は前記ステー３の開口部３ａの
両側壁間の貫通穴３ｃに固定したピン３ｂに回動
自在に取付けられるＵフツクである。

前記Ｕフツク４は、従来の如く、ステー３の両
側壁間に挿入できる幅を有し、Ｕ字状部４ａの下
辺の下側に係止爪５を備え、上辺の先端両側部に
角形突起４ｂを設ける。このＵフツク４を取付け
るステー３の開口部３ａは、両側壁に貫通穴３ｃ
を設け、この貫通穴３ｃにピン３ｂを固定すると
共に、ステー３の内面に前記ピン３ｂを中心とす
る円弧溝３ｄを設ける。また前記Ｕフツク４は、
第６図に示す如く、Ｕ字状部４ａの下辺両側に角
形突起４ｂを設けても良く、あるいは、第７図に
示す如く、Ｕ字状部上辺または下辺の両側に円形
突起４b′を設けてもよい。

本考案は、前記のような構成であるから、ステ
ー３の開口部３ａのピン３ｂに、前記Ｕフツク４
のＵ字状部４ａを嵌合すると共に、その突起４ｂ
をステー３の円弧溝３ｄに挿入して組付ける。ま
た、このＵフツク４のＵ字状部４ａには、従来と
同様にアーム先端のＵ字状部１ｄが強制的に引掛
けられ、その係止穴６にＵフツク４の係止突起５
が入り、ブレードを有するステー３とアーム１と
が一体的に組付けられる。

本考案のＵフツク型ワイパーブレードの回転規
制構造は、前記のように、アームの先端に固定し
たＵフツク４の突起４ｂが、ステー３の円弧溝３
ｄに挿入されているので、ピン３ｂを中心とする
ステー３の回動範囲が円弧溝３ｄの長さ範囲に規
制され、第３図に仮想線で示す如き状態になるこ
とがない。従つて、ワイパーブレードをロツクバ
ツクしても、ブレードを含むステーの回動範囲が
規制され、ロツクバツクを解放してもフロントガ
ラスを損傷するおそれがない。

第８図乃至第１２図は、基本的には前記実施例
と同一な他の実施例を示している。

前記実施例においては、ワイパーブレードのス
テー３に直接Ｕフツク４を組付けた例について説
明したが、ステー３内に第８図に示す如きスペー
サー５を組付け、そのスペーサーを介してＵフツ
クを組付けるワイパーブレードもある。前記スペ
ーサー５は合成樹脂よりなり、前記ステー３の開
口部３ａに嵌合する幅と長さを有し、かつ、第８
図に示す如く、両端の段差部５ｅによりステー３
内において回動し得ないように構成している。ま
たこのスペーサー５は、ステー３の貫通穴３ｃと
対応する位置に貫通穴５ｃを有し、双方の貫通穴
３ｃ，５ｃにピン３ｂを通してステー３に固定す
る。またスペーサー５の両側壁に前記ピン３ｂを
中心とする円弧溝５ｄを設けている。このスペー
サー５をステー３に組付けた状態を第１０図に示
している。第１１図は第１０図の要部平面図であ
つて、スペーサー５の円弧溝５ｄの状態を示して
いる。このスペーサー５には、ピン３ｂに第４図
に示すＵフツク４を取付け、突起４ｂを円弧溝５
ｄに挿入しているが、第６図および第７図に示す
Ｕフツクを取付けても良いことは勿論であり、何
れの場合も、Ｕフツク４は、第１２図に示す如
く、ピン３ｂを中心として実線で示す位置より点
線で示す位置までの角度θの範囲内に回転範囲が
規制され、前記実施例と同一の効果がある。

以上述べた如く、本考案のＵフツク型ワイパー
ブレードの回転規制構造は、ブレードを有するス
テーの両側壁間にピンを固定すると共に、該側壁
内に前記ピンを中心とする円弧溝を設け、前記ピ
ンに嵌合し、かつ、アーム先端のＵ字状部を固定
するＵフツクの上下何れか辺先端に突起を設け、
該突起が前記ステーの円弧溝に挿入される構造で
あるから、アーム先端の前記ピンを中心とするス
テーの自由回転を前記円弧溝の長さ範囲内に規制
することができる。従つてワイパーブレードをロ
ツクバツクしてもブレードを有するステーが従来
のように自由回転せず、ロツクバツクを解放して
も、ステーがフロントガラスを損傷することがな
い効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、ワイパーブレードを支持するアーム
の斜視図、第２図は前記アームに取付けるステー
の斜視図、第３図はアームとステーとの組付状態
を示す要部の断面図である。第４図は本考案によ
るＵフツクの一例を示す斜視図、第５図は同じく
ステーの一部拡大図である。第６図および第７図
はＵフツクの他の例を示す斜視図である。第８図
は本考案の他の実施例に用いられるスペーサーの
拡大斜視図、第９図は第８図のｂ−ｂ断面図、第
１０図はステーにスペーサーを取付け、そのスペ
ーサーにＵフツクを取付けた一例を示す斜視図、
第１１図は第１０図の要部平面図、第１２図は第
１１図のｅ−ｅ断面図である。 １…アーム、２…ブレード、３…ステー、３ａ
…開口部、３ｂ…ピン、３ｄ，５ｄ…円弧溝、４
…Ｕフツク、４ｂ…突起、５…スペーサー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ステーの側部にピンを固定し、該ピンに係止爪
   を有するＵフツクのＵ字状部を嵌合し、そのＵフ
   ツクに係止穴を有するＵ字状アームを引掛けて、
   アームの係止穴に前記係止爪を嵌合することによ
   りブレードを有するステーとアームとを一体に結
   合し、かつ、ステーを回動可能にしたワイパーブ
   レードにおいて、前記ステー側の内面に前記ピン
   を中心とする円弧溝を形成し、前記Ｕフツクの上
   下何れかの辺先端の両側部に突起を設け、該突起
   を前記円弧溝に挿入してステーの回転範囲を規制
   する如くなしたことを特徴とするＵフツク型ワイ
   パーブレードの回転規制構造。