JPH0316778Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ステーの両側壁間にピンを固定し、
該ピンに係止爪を備えたＵ字状スプリングのＵ部
を嵌合し、そのＵ字状スプリングに係止穴を有す
るＵ字状アームを引掛けて、アームの係止穴に前
記Ｕ字状スプリングの係止爪を係合させることに
よりステーとアームとを組付けるようにしたワイ
パーブレードに関するものである。

ロツクバツク構造のワイパーブレードは、第１
図に示す如く、ウインドガラス１０の下部前面の
車体に設けた回動支点１１にウインドガラス１０
を払拭するブレードおよびステー２を支持したア
ーム１を取付け、アーム１をウインドガラス１０
に対し矢印Ａ方向に起立させることができ、さら
にブレードおよびステー２はアーム１の先端を中
心として矢印Ｂ方向に回転できるようになつてい
る。従来のワイパーブレードは前記の如きロツク
バツク構造のものが主体であつたが、最近は、第
２図に示すように、ブレードおよびステー２とア
ーム１とをウインドガラス下部前面のフード１２
内に格納するタイプのものが増加しつつある。即
ち、ワイパーブレード全体をフード１２内に格納
するフルコンシールドタイプや、ワイパーブレー
ドを支持するアームのみをフード内に格納するセ
ミコンシールドタイプ等のものが増加しつつあ
る。これらの格納タイプのワイパーブレードは、
ワイパー装置の全高をなるべく低くするためにＵ
字状スプリングによりステーとアームとが一体的
に組付けられるようになつている。

前記の組付けに使用するＵ字状スプリング３
は、第３図に示すように、ステー２の両側壁間に
嵌合される幅を有し、Ｕ字状３ａに湾曲して対向
した上下の２辺よりなり、その上辺には係止爪７
を上方に向けて突設し、さらにその係止爪７より
離れた先端の両側部に上方に向けて突出するつま
み５，５′を設けている。このＵ字状スプリング
３を固定するステー２は、上方に開口部８を有
し、その開口部８の両側壁間にピン４を固定して
いる。このＵ字状スプリング３を係合するアーム
１は、先端に前記Ｕ字状スプリング３のＵ部３ａ
を嵌合できる折曲りＵ部１ａを有し、そのＵ部１
ａの上辺にＵ字状スプリング３の係止爪７が入る
係止穴６を設けている。

このような構造よりなるワイパーブレードのス
テー２とアーム１とを組付けるには、ステー２の
開口部８に設けたピン４にＵ字状スプリング３を
押し込んでＵ部３ａをピン４に嵌合し、つまみ
５，５′をステー２の両側から上方に向けて突出
させる。そして、そのＵ字状スプリング３にアー
ム１のＵ部１ａを引掛け、そのＵ部１ａによりＵ
字状スプリング３を抱持するようにアーム１を引
くことにより、係止穴６に係止爪７を係止させて
一体的に係合する。またステー２とアーム１の結
合を外す時は、つまみ５，５′を図示矢印の如く
下側に押し込むことにより係止爪７を係止穴６か
ら外し、この状態でアーム１をステー２に対し相
対的にずらすことにより外すのであるが、この場
合、ステー２が内側に行かないように片方の手で
保持した状態で他方の手によりつまみ５，５′を
押し込んで外さなければならず、フルコンシール
ドまたはセミコンシールドタイプの場合にはアー
ム１がせまいフード１２の開口部内にあるため、
取外し操作がしにくいという問題があつた。

本考案は、フルコンシールドタイプまたはセミ
コンシールドタイプのワイパー装置では、アーム
がロツクバツクできないことに着目して、ステー
を手で保持しなくても容易にステーとアームとを
外すことができるワイパーブレードを提供せんと
するものである。

本考案は前記の目的を達成せんがため、Ｕ字状
のスプリング下辺の下側に係止爪を設けると共
に、その先端の両側部からステーの内面にそつて
上方に起立し上端において外方に突出するつまみ
を形成し、このＵ字状スプリングに嵌合するアー
ムのＵ部下辺に前記Ｕ字状スプリングの係止爪が
入る係止穴を設けたことを特徴とする。

次に第４図乃至第６図により本考案の一実施例
を説明する。

第４図は本考案によりアームとステーとを一体
的に組付けた状態を示す断面図、第５図は第４図
のＡ−Ａ線に沿う断面図、第６図は第４図に示す
状態からステーを取外す状態を示す説明図であ
る。

第４図乃至第６図において、１はアーム、２は
ステー、３は前記アーム１とステー２を一体的に
組付けるＵ字状スプリングである。このＵ字状ス
プリング３は、ステー２の両側壁間に嵌合する幅
をもち、かつＵ部３ａを中心として対向する上下
２辺りなり、その下辺下側に外方が垂直に起立
し、内側が傾斜した係止爪７を設けると共に、先
端の両側からステー２の内面にそつて垂直に起立
する起立部５ａ，５a′を設け、その起立部の上端
につまみ５，５′を外方に向けて突出させている。
前記ステー２は、上方の一部が開口され、その開
口部８間の両側壁間にピン４を固定している。ま
たこのＵ字状スプリング３に組付ける前記アーム
１は、前記Ｕ字状スプリング３の起立部５ａ，５
a′間に入る幅であつて、Ｕ字状スプリング３のＵ
部３ａに外嵌できる折曲がりＵ部１ａを有し、そ
のＵ部下辺に、Ｕ字状スプリング３の前記係止爪
７が入る係止穴６を設けている。

このような構造よりなるアーム１とステー２を
組付けるには、予めステー２の開口部８からＵ字
状スプリング３を押し込んでピン４にＵ字状スプ
リング３のＵ部３ａを嵌合し、起立部５ａ，５
a′を第５図に示す如くステー２の内面にそつて立
上らせる。このＵ字状スプリング３にアーム１の
Ｕ部１ａを引掛け、そのＵ部１ａによりＵ字状ス
プリング３を抱持するようにアーム１を強制的に
引くことにより、係止穴６にＵ字状スプリングの
係止爪７が入り、ステー２とアーム１とが一体的
に組付けられる。ステー２とアーム１との組付を
解除するには、前記つまみ５，５′を第６図にＰ
で示すように上方に引きあげることにより、係止
爪７を係止穴６から外し、アーム１をステー２に
対し相対的にずらせて、二点鎖線で示す如くステ
ー２とアーム１との組付けを解くことができる。
この場合、フルコンシールド或はセミコンシール
ドタイプのワイパーブレードにおいては、アーム
１がロツクバツクできない構造であるから、アー
ム１を手で保持する必要がなく、つまみ５，５′
を片手で持ち上げることによりステー２をアーム
１から外すことができる。

以上述べた如く、本考案のワイパーブレード
は、ステーとアームとの組付けを解除する場合、
つまみを引きあげることにより係止穴より係止爪
を外すことができるので、フルコンシールド或い
はセミコンシールドタイプのものに適用すると解
除作業をきわめて簡単かつ容易に行なうことがで
きる。

第７図は本考案の他の実施例を示す第５図と同
様の断面図である。

第７図に示す実施例は、第４図、第５図と同一
の構造を有し、さらに、Ｕ字状スプリング３の起
立部５ａ，５a′がステー２の内面に接する部分に
突起９を設けている。

この突起９を設けることにより、起立部５ａ，
５a′とステー２の内面とが部分的に接触するよう
になり、接触抵抗が低減されて、つまみ５，５′
の引上げが容易となり、アーム１とステー２との
着脱を前述の実施例よりさらに容易に行なうこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はワイパーブレードがロツクバツクする
状態を示す説明図、第２図は同じくワイパーブレ
ードがロツクバツクできない例を示す説明図、第
３図は従来のワイパーブレードを支持するステー
とアームとがＵ字状スプリングを介して一体に組
付けられた状態を示す要部の断面図である。第４
図は本考案によりステーとアームとを一体に組付
けた一例を示す断面図、第５図は第４図のＡ−Ａ
線に沿う断面図、第６図は第４図に示す状態から
ステーを取外す説明用の断面図、第７図は本考案
の他の実施例を示す第５図に相当する断面図であ
る。 １……アーム、２……ステー、３……Ｕ字状ス
プリング、４……ピン、５，５′……つまみ、５
ａ，５a′……起立部、６……係止穴、７……係止
爪、８……開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ステーの両側壁間にピンを固定し、該ピンに係
   止爪を備えたＵ字状スプリングのＵ部を嵌合し、
   そのＵ字状スプリングに係止穴を有するＵ字状ア
   ームを引掛けて、アームの係止穴に前記Ｕ字状ス
   プリングの係止爪を係合させることによりステー
   とアームとを組付けるようにしたワイパーブレー
   ドにおいて、前記Ｕ字状スプリングの下辺の下側
   に係止爪を設けると共に、その下辺の先端の両側
   部からステーの内面にそつて上方に起立し上端に
   おいて外方に突出するつまみを設け、前記アーム
   の先端のＵ部下辺′ Ｊ字状スプリングの係止
   爪が入る係止穴を設けたことを特徴とする格納タ
   イプのワイパーブレード。