JPS642633Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は各種の製菓用材料を絞り出すデポジ
ツタに関するもので、特に２種類の材料を同時に
絞り出しながら縄状により合わしかつ横方向に往
復運動を与えてジグザグの形状にして切断した製
品が得られるようにするものである。

従来の技術 最近一般消費者の菓子離れ、砂糖離れ等によつ
て嗜好も変つてきており、又クツキー等において
もスナツク的に利用されることが多くなつてきて
その形状も小形より大形化へその量も多くなつて
いる。特にその味覚についても変遷があつてクツ
キーと果物特にレーズンの組合せが大変好まれる
傾向になつてきている。例えばレーズンサンドの
ようにクツキーに生クリームとレーズンをサンド
した製品、ガル・バル・ジーのようにレーズンを
刻み又はすり潰してクツキー生地中に混入して焼
き上げた製品が喜ばれている。しかしこれ等は手
作業よる工程もあり、多量に製造するには作業員
を増加しなければならない欠点がある。

考案が解決しようとする問題点 この考案はこのような点をすべて満足させ、衛
生的であつて品質も均等になり、その量もスナツ
クに向くのみならず、嗜好食に供せられ得る製品
を高能率で製造できるデポジツタを提供するもの
である。

問題点を解決するための手段 この考案はそれぞれ製菓用材料を収容する１対
の収容手段と、この収容手段に収容された材料を
それぞれ送出する１対の送出手段と、動力により
回転させるようになつており前記各送出手段によ
り送出される材料をそれぞれ別の絞り出し通路を
通過させて回転しながら絞り出すことのできる複
数個の回転口金と、この回転口金の下方において
横に延びて各回転口金から絞り出した絞り出し材
料が接触してくるように配置して軸線方向に往復
運動するとともにこの往復運動の両端付近で上面
が前方へ向かうように間欠的に回動される円柱状
部材と、この円柱状部材の上面から前方に移動す
る絞り出し材料を受取つて下方へ導く滑り面部材
と、この滑り面部材上を下降した絞り出し材料を
受取つて移送する受取コンベヤーと、この受取コ
ンベヤー上の絞り出し材料を切断する切断手段と
を包含することを特徴とするデポジツタを提供す
るものである。

実施例 以下図面を参照しながらこの考案の一実施例に
ついて説明する。

図に示すこの考案の一実施例において、１０は
デポジツタの本体、１１，１２はこの本体の上方
に並んで配置してそれぞれ別の製菓用材料１１
０，１１１を収容する収容手段となる１対のホツ
パーである。例えば材料１１０，１１１として互
いに異つた色の生地と称する水を混入して練り合
わした製菓用材料等が使用できる。１３はこの各
ホツパーの下方に配置してホツパー１１，１２の
下部を挿入して支持するようにした送出装置で、
支持部材１５を介して本体１０上に支持するよう
になつている。２０は送出装置１３内においてホ
ツパー１１，１２間の下方を仕切るようにした仕
切板である。この仕切板で仕切られたホツパー１
１の下方には送出手段を構成する周面に横に延び
る多数の溝２３を有する１対の大小のロール２
１，２２が設けてあり、それぞれこれらを貫通し
て固着した軸２５，２６により同一の周面速度で
第１図矢印方向に駆動されるようになつている。
したがつて、材料１１０はロール２１，２２の溝
２３を含む周面に付着しながら下方へ送出されス
クレツパ２７，２８にかき取られその間に形成し
た通路２９を通つて下方へ送られる。３０は通路
２９を下降してきた材料１１０の保持部である。
３１，３２はホツパー１２の下方における送出装
置１３内に設けた送出手段を構成する１対の大小
のロールで、周面に横に延びる多数の溝３３が形
成してあり、それぞれを貫通して固着した軸３
５，３６を駆動して同一の周面速度で第１図矢印
方向に連続的に回転できるようになつている。し
たがつて、材料１１１はロール３１，３２の溝３
３を含む周面に付着しながら下方へ送出されスク
レツパ３７，３８にかき取られその間に形成した
空間４０へ入るようになつている。この空間４０
にはそれぞれ材料を絞り出す部分へ向かつて下方
へ延びる複数個の通路４１が形成してあり、この
各通路には下方へ長く延びて前記保持部３０を貫
通するようにした筒状部材４２が設けてある。４
３はこの各筒状部材４２の外側にそれぞれ回転可
能に嵌込んだ周面に螺旋送出部材４５を有する回
転筒で、上部にウオームホイール４６が取付けて
ある。４７は送出装置１３を横切つて第１図矢印
方向にロール２１，２２と連動して回転する軸
で、各ウオームホイール４６と接近してそれぞれ
かみ合うウオーム４８が取付けてある。したがつ
て、ロール２１，２２に送出されてきた保持部３
０内の材料１１０はさらに螺旋送出部材４５によ
つて筒状部材４２の外側に形成した筒状通路４９
を通つて下方へ送出されることになる。このよう
な螺旋送出部材４５を用いないとロール２１，２
２により材料１１０を送出する圧力を高くしない
と粘性の大きい場合送出できなくなり、かつ圧力
を高くすると材料１１０が実質的に変質して所望
の製品が得られなくなるものである。５０は送出
装置１３の前方下部に設けてあり図示してない無
段変速装置を有する電動機、５１はこの電動機に
より駆動する横方向に延びる軸である。５２は各
筒状部材４２の下方においてそれぞれ直立した軸
線回りに回転可能に配置した回転口金で、周囲は
軸５１に取付けたウオーム５３とかみ合うウオー
ムホイール５４になつている。この回転口金には
筒状通路４９及び筒状部材４２の下部にそれぞれ
連通して下端開口部をそれぞれ偏心させた絞り出
し通路５５，５６が形成してあつて、それぞれ材
料１１０，１１１を絞り出すようになつている。
回転口金５２は回転することなく静止した状態で
材料１１０，１１１を絞り出すこともできる。

５７は回転口金５２の下方にわずかに離れて横
方向に配置した円柱状部材を構成する受取ドラム
で、両端にそれぞれ延びる軸部５８が軸受５９に
より回転及び摺動可能に支持してある。６０は変
速機付きの電動機で、タイミングベルト６１を介
して軸６２へ回転を伝達するようになつている。
軸６２の回転はかさ歯車６３，６４を介して1/2
の回転数に減速して軸６５へ伝達される。軸６５
の一端には偏心ピン６７を設けた円板６６が取付
けてある。６８は横方向に移動可能に支持される
スライドロツドで、一部に縦方向の長孔７０をあ
けて偏心ピン６７を移動可能に挿入するようにし
た操作部６９が設けてあり、かつ受取ドラム５７
の軸部５８を除く両端部の外側にそれぞれ接触す
る１対の接触板７１が固着してある。したがつ
て、軸６２が２回転する間に軸６５は１回転して
スライドロツド６８とともに受取ドラム５７が横
方向に１往復を行うようになつている。７２は受
取ドラム５７の一方の軸部５８に固着したラチエ
ツトホイール、７３は軸６２のかさ歯車６３と反
対側の端部に取付けた偏心ピン７４を有する円
板、７５は一端をラチエツトホイール７２の内側
で軸部５８が回転可能に貫通するようにしたレバ
ー、７６はこのレバーと偏心ピン７４に両端を連
結したリンク、７７はレバー７５に装着してあつ
てラチエツトホイール７２に係合するようにした
送り爪である。したがつて、軸６２が２回転して
受取ドラム５７が横方向に１往復する間にこの受
取ドラムは送り爪７７によつて所定角度ずつ２回
第１図矢印方向に回動されることになる。この送
り爪７７による受取ドラム５７の回動はそれぞれ
受取ドラムが左右のほぼ両端付近の位置にきた場
合行うようになつている。回転している回転口金
５２から材料１１０，１１１を絞り出した絞り出
し材料１１２の下端部が受取ドラム５７に接触し
て付着すると回転口金の回転により縄状により合
わされることになり、かつ受取ドラム５７の運動
によりジグザグ状に屈曲されてボリユウムの大き
いものになる。７８は受取ドラム５７の回動によ
りその上部に所定の状態に屈曲された絞り出し材
料１１３を受取つて下方へ滑らせる傾斜した滑り
面部材を構成する滑り板である。各回転口金５２
から絞り出された絞り出し材料１１２は側面が互
いに粘着して第７図に示すような状態で滑り板７
８上を下降することになる。回転口金５２を回転
させない場合には絞り出し材料１１２として材料
１１０，１１１が細紐状で互いに粘着してジグザ
グ状になつたものが得られる。７９は滑り板７８
から連続した絞り出し材料１１２を受取つて前進
させる例えば布製の受取コンベヤーである。

８０は受取コンベヤー７９に移送される絞り出
し材料１１２を切断する切断装置で、次に述べる
ように構成してある。すなわち、８１は電動機
で、本体１０に固定したフレーム８２に装着して
ある。８３はこの電動機から詳細は図示してない
が一回転クラツチ８４を介して間欠的な駆動及び
連続駆動ができるようにした軸である。この軸８
３の回転は１対のタイミングベルト８５を介して
下方で互いに水平な同一軸線を有するが離れて配
置する１対の軸８６へそれぞれ軸８３と同一回転
速度で伝達するようになつている。各軸８６はそ
れぞれフレーム８２の両側下部に固着した軸受８
７に支持してあり、かつ外端部には偏心円板８８
が取付けてある。８９はこの偏心円板が回転可能
になるようにしてその外側に嵌合する環状部材で
ある。９０はそれぞれフレーム８２に固着した取
付部材９１を上下方向に摺動可能に貫通する１対
のロツドで、つる巻バネ９２により常時上昇位置
に保持されるようになつている。９３はこの各ロ
ツド９０の上端部を貫通して横に延びる連結棒、
９４はこの連結棒の両側の各端部と各環状部材８
９をそれぞれ連結するリンクである。９５は両側
のロツド９０の下端部に取付けた横方向に延びる
刃体取付部材で、下面には下方へ突出した１個の
刃体９８が取付けてある。したがつて、軸８３が
１回転するごとに刃体９８が下降して受取コンベ
ヤー７９上の絞り出し材料１１２を切断して第８
図に示すように切断した製品１１３を得るように
なつている。材料１１０，１１１のいずれかの粘
性が大きい場合には刃体９８を加熱して付着しな
いようにするヒーターが設けてあつてもよい。

第１図と第２図において、図示してないスイツ
チを押すと電動機９９，１００が同時にそれぞれ
ロール２１，２２及び３１，３２を駆動するよう
になつており、その送出量はハンドル１０１，１
０２で調節できる。１０３は受取コンベヤー７９
を駆動する電動機、１０４は一回転クラツチ８４
の動作開始の時間間隔を設定するタイマーであ
る。１０５は受取コンベヤー７９の下側で本体１
０の上部のほぼ全長にわたつて配置してもう一つ
の移送手段を構成する天板移送コンベヤーで、電
動機１０６により駆動するようになつており、鋼
板製の天板１０７を後方で載置すると前方へきた
場合受取コンベヤー７９の先端から送出される製
品１１３を受取りながら前進することになる。こ
の場合天板移送コンベヤー１０５は受取コンベヤ
ー７９より移送速度が大きくて製品１１３間の間
隔が開くようになつている。天板１０７上の製品
１１３はその状態で天板とともに図示してないオ
ーブンに入れて焼成することができる。

考案の効果 この考案は前述したように構成してあるから、
２種類の材料を細紐状に絞り出して縄状により合
わせかつこれをジグザグに屈曲させて切断したボ
リユウムの大きい目新しい製品１１３が得られか
つ高能率で製造できるという効果を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の要部である２種
類の製菓用材料を絞り出す装置及び受取ドラム等
を示す縦断側面図、第２図は部分的に省略して示
す全体の側面図、第３図は部分的に省略して示す
全体の正面図、第４図は受取ドラムを示す平面
図、第５図はスライドロツドの一部を示す正面
図、第６図は切断装置を示す一部の背面図、第７
図は絞り出し材料を示す平面図、第８図は製品を
示す平面図である。 １１，１２はホツパー、１３は送出装置、２
１，２２はロール、３１，３２はロール、４２は
筒状部材、４９は筒状通路、５２は回転口金、５
５，５６は絞り出し通路、５７は受取ドラム、７
８は滑り板、７９は受取コンベヤー、８０は切断
装置、９８は刃体、１１０，１１１は製菓用材
料、１１２は絞り出し材料、１１３は製品。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. それぞれ製菓用材料を収容する１対の収容手段
   と、この収容手段に収容された材料をそれぞれ送
   出する１対の送出手段と、動力により回転させる
   ようになつており前記各送出手段により送出され
   る材料をそれぞれ別の絞り出し通路を通過させて
   回転しながら絞り出すことのできる複数個の回転
   口金と、この回転口金の下方において横に延びて
   各回転口金から絞り出した絞り出し材料が接触し
   てくるように配置して軸線方向に往復運動すると
   ともにこの往復運動の両端付近で上面が前方へ向
   かうように間欠的に回動される円柱状部材と、こ
   の円柱状部材の上面から前方に移動する絞り出し
   材料を受取つて下方へ導く滑り面部材と、この滑
   り面部材上を下降した絞り出し材料を受取つて移
   送する受取コンベヤーと、この受取コンベヤー上
   の絞り出し材料を切断する切断手段とを包含する
   ことを特徴とするデポジツタ。