JPS642178Y2

JPS642178Y2 -

Info

Publication number: JPS642178Y2
Application number: JP1985104810U
Authority: JP
Priority date: 1985-07-11
Filing date: 1985-07-11
Publication date: 1989-01-19
Also published as: JPS6160357U

Description

【考案の詳細な説明】〔考案の技術分野〕本考案は小型電子機器に関する。

〔従来技術およびその問題点〕

近時小型電子式計算機においては、電源として
太陽電池を用いたものが製品化されている。しか
るに、従来の太陽電池を備えた小型電子式計算機
は、計算機ケースの表面部に、複数のキーを有す
るキーボードおよび液晶表示パネルと一緒に並べ
て太陽電池を設けている。このため、ケースは太
陽電池を設けるための平面スペース分だけ大きく
な、計算機の全体形状が大型となる問題を有して
いる。

一方、太陽電池を備えた小型電子式計算機にあ
つては、太陽電池が回路基板や液晶表示パネルと
は別個の独立した部品として設けられるために部
品点数が増加し、各部品間を接続するコネクタも
必要となる。しかるに、各部品が独立して部品点
数が多い場合には部品コストが高くなるとともに
組立作業も面倒となる。

［考案の目的］本考案は前記事情に鑑みてなされたもので回路
基板と太陽電池および液晶表示パネルとを一体化
して部品点数を減少させることにより、部品コス
トの低減と組立作業の簡素化を図り、また太陽電
池を液晶表示パネルに対向して配置してケースの
平面スペースを縮少することにより大型化を防止
した小型電子式計算機を提供するものである。

［考案の概要］本考案の小型電子式計算機は、可撓性を有する
透明な合成樹脂シートにより回路基板を形成し、
この合成樹脂シートの回路基板形成部分を延長し
て液晶表示パネル用の電極基板形成部分とし、さ
らに回路基板形成部分または回路基板形成部分か
ら延長した電極基板形成部分を含む延長部分を延
長して太陽電池基板形成部とし、この太陽電池形
成部を液晶表示パネル上に折り重ねて配置したも
のである。

〔考案の実施例〕以下本考案を図面で示す実施例について説明す
る。

第１図ないし第３図は本考案の一実施例である
小型電子式計算機を示している。

図中１は計算機用ケースで、このケース１は上
部ケース２と下部ケース３とを組合せて構成され
ている。上部ケース２には並列された複数の釦孔
４……と表示窓５が形成されている。

図中６は、ケース１の内部に設けられたポリイ
ミドなどからなる可撓性を有する透明な合成樹脂
シートである。この合成樹脂シート６は、回路基
板形成部７、液晶表示パネル用の電極基板形成部
８および太陽電池用の電池基板形成部９を一体に
形成してあり、さらにキースイツチ用の可動接点
形成部１０が一体に形成してある。合成樹脂シー
ト６における回路基板形成部７は、キースイツチ
スペースおよび電子部品配置スペースをもつ大き
さを有するもので、その上面にはキースイツチ用
の複数の固定接点１１……が並べて形成してあ
り、これら固定接点１１……とLSI１３（大規模
集積回路）を結ぶ配線１２（図面では一部省略）
が形成してある。回路基板形成部７の上面一端部
側にはLSI１３が配置され、そのリード端子が配
線１２に接続固定されている。なお、図中１４は
回路基板形成部７に設けられたコンデンサやダイ
オードなどの電子部品である。液晶表示パネル用
の電極基板形成部８は、合成樹脂シート６におけ
る回路基板形成部７の一端部を延長して形成した
もので、その上面には上部電極基板１５（コモン
電極基板）と下部電極基板１６（セグメント電極
基板）が形成してあり、これら電極基板１５，１
６と回路基板形成部７のLSI１３とを接続する配
線１７が形成してある。そして、この電極基板形
成部８は中央部分を折曲線として二つ折りするこ
とにより上部電極基板１５と下部電極基板１６と
を重ね合せるとともに、両電極基板１５，１６の
周縁部を加熱圧着により封着して両電極基板１
５，１６の内部に液晶１８を封入することにより
液晶表示パネル１９を形成している。なお、液晶
１８は入射する光に対し偏光させる必要がない。
すなわち偏光板を設ける必要がないホワイトテー
ラ形のゲストホスト効果形のものを使用する。太
陽電池用の電池基板形成部９は、合成樹脂シート
６における回路基板形成部８の下部電極基板１６
に対応した一側部から延長して形成したものであ
る。電池基板形成部９の上面にはアモルフアスシ
リコン膜を蒸着して形成した太陽電池素子２０が
設けてあり、この太陽電池素子２０を回路基板形
成部７のLSI１３と接続する配線２１が形成して
ある。このようにして太陽電池２２が形成され
る。キースイツチ用の可動接点形成部１０は、合
成樹脂シート６における回路基板７の一側部から
延長して形成したもので、その上面には回路基板
形成部７の固定接点１１……と対応して複数の可
動接点２３……が並べて形成してある。この実施
例では、固定接点１１……を有する回路基板形成
部７と可動接点２３……を有する可動接点部１０
とで回路基板を構成を構成している。

そして、このような構成をなす合成樹脂シート
６は、第２図で示すようにケース１内部に実装さ
れる。合成樹脂シート６の回路基板形成部７はケ
ース１内部における上部ケース２の表示窓５を除
く部分に配置され、その上面におけるる固定接点
１１……を形成した部分に合成樹脂シートからな
るスペーサ２４が重ねて配置される。このスペー
サ２４は固定および可動接点１１……，２３……
に対応して複数の孔２４ａ……が形成されたもの
である。可動接点形成部１０は回路基板形成部７
の一側部を折曲線として上側に折曲げスペーサ２
４上に重ね合せられる。可動接点形成部１０の上
側にはゴムからなる押釦シート２５が重合配置さ
れ、この押釦シート２５に固定および可動接点１
１…，２３……と対向するように並べて膨出形成
された複数の押釦２６……が上部ケース２の釦孔
４……に嵌合されてケース上側に突出している。
このように回路基板形成部７、スペーサ２４、可
動接点形成部１０および押釦シート２５が上部ケ
ース２と下部ケース３との間に層構造的に重合配
置されてキーボード２７が構成される。このキー
ボードにおいては可動接点シートである可動接点
形成部１０を回路基板形成部７と一体の合成樹脂
シートで形成してあるので、可動接点シートを別
体の部品とした場合に比して部品数が減少する。

また、合成樹脂シート６における液晶１８を封
入した電極基板形成部８すなわち液晶表示パネル
１９と、太陽電池素子２０を有する電池基板形成
部９すなわち太陽電池２２は、ケース１内部にお
ける上部ケース２の表示窓５に面した個所に上下
に重合した状態で配置される。すなわち、電池基
板形成部９は電極基板形成部８の一側部を折曲線
として下側に折曲され、電極基板形成部８におけ
る下部電極基板１６の下側に重合して配置され
る。この場合、電池基板形成部９に形成された太
陽電池素子２０は電池基板形成部９の下側に位置
して下部電極基板１６と対向する。このため、液
晶表示パネル１９は上部ケース２の表示窓５に面
して上側に位置し、太陽電池２２は液晶表示パネ
ル１９の下部電極基板１６の下側に位置すること
により、上部ケース２と下部ケース３の間に液晶
表示パネル１９と太陽電池２２が層構造的に重合
配置される。ここで、電極基板形成部８と電池基
板形成部９は透明な合成樹脂シートからなるもの
であるから、両者共に外部光を透過させることが
できる。そして、太陽光などの外部光は上部ケー
ス２の表示窓５から入り、液晶表示パネル１９す
なわち電極基板形成部８の上部電極基板１５、液
晶１８および下部電極基板１６を透過し、続いて
太陽電池２２の電池基板形成部９を透過して太陽
電池素子２０に達する。さらに、外部光は太陽電
池素子２０で反射して、電池基板形成部９、下部
電極基板１６、液晶１８および上部電極基板１５
を透過し、表示窓５から外部へ出る。なお、太陽
電池素子２０は反射板の役目をなす。このため、
後述するように太陽電池２２から電力が供給され
LSI１３から液晶表示パネル１９の各電極基板１
５，１６に信号が送られると、液晶１８により表
示が行なわれ、この表示を上部ケース２の表示窓
５を通して見ることができる。一方、前記したよ
うに外部光が太陽電池２２の太陽電池素子２０に
達すると、太陽電池素子２０は外部光を受けて起
電力を生じ、電池基板形成部９に形成された配線
２１を通してLSI１３に電力を供給する。なお、
液晶表示パネル１９ではホワイトテーラ形のホス
トゲスト効果形の液晶を用いているため偏光板を
設ける必要がなく、このために液晶表示パネル１
９を透過する外部光は偏光板によつて光量が減少
せずに充分な光量で太陽電池素子２０に達し、太
陽電池素子２０に大きな起電力を生ぜしめるのに
役立つている。

しかして、このような構成の小型電子式計算機
においては、可撓性を有する透明な合成樹脂シー
ト６からなる回路基板（この実施例では回路基板
形成部７と可動接点形成部１０）に、キー入力部
（この実施例では固定接点１１……と可動接点２
３……）を設け、さらに回路基板を形成する合成
樹脂シート６を延長して、液晶表示パネル１９の
上部および下部電極基板１５，１６を形成してあ
るために、回路基板と液晶表示パネル１９とを電
気的に接続するコネクタと、液晶表示パネル１９
の電極基板とを特別に設ける必要がなく、これら
の部品の点数を削減できる。そして、回路基板１
４を形成する合成樹脂シート６は、可撓性を有す
ることにより、薄肉のシートでありながら、外力
に対して強靭に対処するために、外力により破損
することがない。従つて、回路基板は外力による
破損を防止しながら薄肉化および軽量化を図るこ
とが可能となる。

なお、本考案は前述した実施例の小型電子式計
算機に限定されず、他の小型電子機器に広く適用
することができる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、回路基板
形成部を形成する透明な合成樹脂シートと一体
に、液晶表示パネルの上部および下部の電極基板
を有する電極基板形成部と、太陽電池素子を取付
けた太陽電池基板形成部を延長形成し、太陽電池
基板形成部を液晶表示パネルの下部電極基板に対
向して折り重ねたものである。このため、機器ケ
ースの平面スペースに太陽電池を配置する必要が
なく、そのための平面スペースが不要であるか
ら、機器ケースの外形の小型化を図ることができ
る。しかも、太陽電池は回路基板と一体化した部
品となるので、別体に設けた場合に比して部品点
数が減少し、且つ実装時には回路基板および液晶
表示パネルから分離することなく太陽電池を所定
位置に配置保持できるので組立作業が容易にな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の小型電子機器の
一実施例を示し、第１図は平面図、第２図は拡大
して示す縦断側面図、第３図は合成樹脂シートの
展開図、第４図は他の実施例における液晶表示パ
ネルを示す断面図である。１……ケース、２……上部ケース、３……下部
ケース、４……釦孔、５……表示窓、６……合成
樹脂シート、７……回路基板形成部、８……電極
基板形成部、９……電池基板形成部、１０……可
動接点形成部、１１……固定接点、１５……上部
電極基板、１６……下部電極基板、１９……液晶
表示パネル、２０……太陽電池素子、２２……太
陽電池、２３……可動接点、２４……スペーサ、
２６……押釦シート、２７……押釦、２８……上
部電極基板。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

集積回路チツプが接続固定された回路基板形成
部、キー入力部形成部、液晶表示パネル用の上部
電極基板形成部および下部電極基板形成部、およ
び太陽電池用基板形成部に区画形成され、前記キ
ー入力部形成部が前記回路基板形成部上に折曲さ
れると共に、前記液晶表示パネル用の上部電極基
板形成部が下部電極基板形成部上に折曲されて両
電極基板形成部間に液晶が封入され、且つ、前記
太陽電池用基板形成部が前記液晶表示パネル用の
上部または下部電極基板上に折曲された透明な可
撓性回路基板を、機器ケース内に収納したことを
特徴とする小型電子機器。