JPS642135B2 - - Google Patents

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JPS642135B2
JPS642135B2 JP11863779A JP11863779A JPS642135B2 JP S642135 B2 JPS642135 B2 JP S642135B2 JP 11863779 A JP11863779 A JP 11863779A JP 11863779 A JP11863779 A JP 11863779A JP S642135 B2 JPS642135 B2 JP S642135B2
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JP
Japan
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emulsion
water
present
aqueous emulsion
polymer
Prior art date
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Application number
JP11863779A
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English (en)
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JPS5643325A (en
Inventor
Akihiro Shinkawa
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Japan Exlan Co Ltd
Original Assignee
Japan Exlan Co Ltd
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Publication date
Application filed by Japan Exlan Co Ltd filed Critical Japan Exlan Co Ltd
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Publication of JPS5643325A publication Critical patent/JPS5643325A/ja
Publication of JPS642135B2 publication Critical patent/JPS642135B2/ja
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、無機成形体改質用水性エマルシヨン
に関するものであり、更に詳しくは特定の単量体
単位を結合含有する微細粒子径の重合体が水中に
分散しており特定のフロー値比を有する無機成形
体改質用無乳化剤系水性エマルシヨンに関するも
のである。 無機成形体材料、特にセメントコンクリート、
モルタル、石膏等は建築材料として広く使用され
ているが、引張強度および表面硬度が低い、ひび
割れし易い、耐水性および接着性が不足してい
る。アルカリが浸出する、耐薬品性が悪い等の本
質的欠陥を持つており、多年にわたりこれらの欠
点を改良しようという試みがなされている。かか
る試みの1つとして無機成形体材料と有機重合体
とを複合させることが行なわれているが、現在、
作業性、経済性、環境等から該有機重合体として
水性エマルシヨン形態のものを使用することが主
流になつている。 しかし、水性エマルシヨンを無機成形体材料と
混合或は無機成形体に塗布する場合、無機成形体
材料から溶出するCa++やAl+++等の多価金属イオ
ン或は混練時の剪断力などに対する化学的、機械
的安定性不足のため水性エマルシヨンが破壊さ
れ、重合体粒子の凝集、合体を惹起する問題を内
在していた。このような問題を回避するため水性
エマルシヨン中に多量のノニオン系低分子量乳化
剤を添加するのが常であるが、多量の乳化剤を含
有する水性エマルシヨンを混合或は塗布して製造
した無機成形体の耐水性、接着性は著しく低下
し、また混合、塗布等の工程における発泡等の新
たな問題を惹起した。 また、自己平滑性石膏床材のように高い流動性
が要求される場合、リグニンスルホン酸ソーダの
ような流動性付与剤を添加混合する手段が知られ
ているが、リグニンスルホン酸ソーダは水溶性で
あるため最終的に得られる無機成形体の耐水性を
改善することができず、またかかる手段によりエ
マルシヨンに流動性を付与しても無機成形体材料
に対する含浸性は不充分のままであつた。 一方、前述した乳化剤の使用に伴う耐水性低
下、発泡等の欠陥を回避するために、例えばスル
ホン酸もしくはその塩および/またはカルボン酸
もしくはその塩を結合含有するエチレン系不飽和
化合物を重合性乳化剤として使用したり、スルホ
ン酸もしくはその塩および/またはカルボン酸も
しくはその塩および/または水酸基を結合含有す
る水溶性高分子を乳化剤として使用する無乳化剤
系水性エマルシヨン作製技術が知られている。 そこで、本発明者は上記無乳化剤系水性エマル
シヨンの特性に着目し、該エマルシヨンの無機成
形体改質材としての利用可能性を検討してみた。
ところが、かかる無乳化剤系水性エマルシヨンを
使用することにより、確かに発泡、耐水性不足等
の問題は解決し得るものの、水中に分散する重合
体の粒子径が大きい場合には無機成形体材料に対
する濡れ性、浸透性が悪く、また該材料との混練
不均一、或は造皮膜性不充分等のために作業性が
悪く、更に最終的に得られる無機成形体の機械的
強度不足等の問題を有しており、また無機成形体
の強度、耐水性、耐薬品性等の諸性能を改善する
ためにはエマルシヨンを多量に添加する必要があ
つたり、化学的、機械的安定性が不充分であつた
り、依然として充分満足し得る結果を与えること
はできなかつた。 このような状況下において、本発明者は、無機
成形体材料と混合する場合に重合体粒子が凝集、
合体することなく極めて安定であり、また無機成
形体に塗布含浸する場合の浸透性に優れ、更に最
終的に得られる無機成形体の強度、表面硬度、耐
水性、アルカリ物質の浸出防止性、耐薬品性等を
顕著に改良し得る水性エマルシヨンを提供すべく
鋭意検討した結果、特定の単量体単位を必須の共
重合成分として含有する微細粒子径の重合体が水
中に安定に分散しており、後述するフロー値比を
1.2以上に保持し得、しかも実質的に低分子量乳
化剤を含有しない水性エマルシヨンが、無機成形
体材料との混合、無機成形体に対する含浸等の作
業性および最終的に得られる無機成形体の諸性能
を総合的に著しく改良し得ることを見出し、本発
明に到達した。 即ち、本発明の主要な目的は、無機成形体の改
質用として極めて優れた特性を有する水性エマル
シヨンを提供することにより、本発明の目的は、
有機溶剤の使用に基づく作業環境の悪化や引火の
危険性等の問題がなく、また低分子量乳化剤の使
用に基づく作業工程や使用工程における泡立ち、
最終製品の耐水性、接着性不足等の問題がなく、
取扱い性、最終製品の諸性能等を顕著に改良し得
る無機成形体改質用水性エマルシヨンを提供する
ことにある。 本発明の他の目的は、無機成形体材料と混合す
る場合に重合体粒子が凝集、合体することなく極
めて安定であり、また無機成形体に塗布含浸する
場合の浸透性に優れ、更に最終製品の強度、耐水
性、耐薬品性等を顕著に改良し得る水性エマルシ
ヨンを提供することにあり、本発明の異なる目的
は、水硬性無機成形体材料と混合した場合に、水
性エマルシヨンを添加混合しない場合の水硬性無
機成形体材料の硬化時間を大きく変化させない水
性エマルシヨンを提供することにある。 本発明の更に異なる目的は、無機成形体材料と
の混合或は無機成形体の表面塗布等の施用によ
り、例えばビルや一般住宅用外装材或は内装材等
としての無機成形体材料の有用性を向上させ得る
水性エマルシヨンを提供することにあり、本発明
の更に異なる他の目的は、以下に記載する本発明
の具体的な説明により明らかとなろう。 上述した目的を達成し得る本発明に係る無機成
形体改質用水性エマルシヨンは、エチレン系不飽
和スルホン酸またはその塩と少なくとも1種の他
のエチレン系不飽和化合物とからなる重合体が実
質的に1μ以下の大きさで水中に分散しており、
かつ本文中に定義するフロー値比を1.2以上に保
持し得、しかも実質的に低分子量乳化剤を含有し
ないものである。 以下本発明を詳述するが、まず本発明の目的を
達成し得るエマルシヨンの重要な特性を規定する
フロー値比について説明する。 直径50mm、長さ95mmのガラス管をガラス板上に
立て、該ガラス管中に水―石膏混合物を充填した
のちガラス管を上方に持ち挙げて取り去り、ガラ
ス板上に広がつた水―石膏混合物の平均半径
(cm)を測定してフロー値(R0)を求める。な
お、石膏の種類によりフロー値(R0)は大きく
変動するので、該フロー値(R0)が5〜10cmの
範囲内になるように水―石膏混合割合を設定す
る。 次に、エマルシヨン中の重合体と石膏との比が
3:100になる如く、しかもエマルシヨン中の水
量も含めて上記水―石膏混合割合と同一になる如
くエマルシヨンを添加調整してなる水―エマルシ
ヨン―石膏混合物について、上記と同様にしてフ
ロー値(R)を測定する。 このようにして測定したフロー値(R0および
R)より、フロー値比はR/R0として算出され
る。即ち、かかるフロー値比が大きくなるほどエ
マルシヨンの添加による水―石膏混合物の流動性
改善効果が大きいことを示す。 本発明に係る水性エマルシヨンは、上記フロー
値比を1.2以上、好ましくは1.5以上に保持し得る
必要がある。かかるフロー値比が本発明の下限を
外れる場合には、優れた流動特性に基づく作業性
或は取扱い性、或はまた無機材料との浸透性等の
改善効果を十分に発揮することができず、望まし
くない。 次に本発明に係る水性エマルシヨンを構成する
重合体は、エチレン系不飽和スルホン酸またはそ
の塩と少なくとも1種の他のエチレン系不飽和化
合物からなる単量体混合物を使用して製造する必
要がある。 ここにおいて、エチレン系不飽和スルホン酸ま
たはその塩としては、ビニルスルホン酸、アリル
スルホン酸、メタリルスルホン酸等の炭化水素ス
ルホン酸類およびこれらの塩類;p―スチレンス
ルホン酸、イソプロペニルベンゼンスルホン酸、
2―クロルスチレンスルホン酸、ビニルオキシベ
ンゼンスルホン酸等の芳香族炭化水素スルホン酸
類およびこれらの塩類;メタクリル酸スルホエチ
ルエステル、メタクリル酸スルホプロピルエステ
ル等のアクリル酸またはメタクリル酸のスルホア
ルキルエステル類およびこれらの塩類;2―アク
リルアミド―2―メチルプロパンスルホン酸およ
びその塩等を挙げることができるが、特に前記芳
香族炭化水素スルホン酸類およびこれらの塩類
(例えばアルカリ金属塩、アンモニウム塩など)
を使用することにより、エマルシヨンの安定性、
重合体粒子径、流動性等本発明の目的を達成する
上で一層顕著な効果を発揮することができるので
好ましい。 上述のエチレン系不飽和スルホン酸またはその
塩の使用量は、0.2〜10重量%、さらに好ましく
は0.5〜5重量%であることが望ましい。かかる
好適範囲の下限を外れる使用量においては本発明
の目的を十分に達成ることができず、またかかる
範囲の上限を越える場合には最終製品の耐水性が
低下したり重合体が水溶性になるなど望ましくな
い。 また、他のエチレン系不飽和化合物としては、
塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニル、塩化ビニ
リデン等のハロゲン化ビニルおよびハロゲン化ビ
ニリデン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、ア
クリル酸メトキシエチル、アクリル酸フエニル、
アクリル酸シクロヘキシル等のアクリル酸エステ
ル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチ
ル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸
フエニル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタ
クリル酸エステル類;メチルビニルケトン、メチ
ルイソプロペニルケトン等の不飽和ケトン類;蟻
酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪
酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル
類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル等のビニルエーテル類;スチレン、α―メチル
スチレン、クロロスチレン等のスチレンおよびそ
のアルキルまたはハロゲン置換体;ブタジエン、
イソプレン等の共役ジエン単量体類等を挙げるこ
とができる。なお、本発明の目的達成上、他のエ
チレン系不飽和化合物として上記アクリル酸エス
テル類およびメタクリル酸エステル類を共重合成
分として使用することが望ましく、またアクリル
アミド、アクリル酸、メタクリル酸、N―メチロ
ールアクリルアミド、エチレングリコールモノメ
タクリレート等の反応性或は架橋性単量体を共重
合成分として併用すれば、得られるエマルシヨン
から形成される皮膜の化学的、機械的性能が一段
と向上されるので望ましい。 かくの如き単量体を用いる本発明にて採用する
重合法に関しては何ら制約は認められず、低分子
量乳化剤を使用しない限り通常の乳化重合法を採
用することができるが、重合槽内に単量体および
重合触媒を分割して或は連続的に仕込みつつ重合
する方法が、乳化剤を使用しないで微細粒子径の
重合体水性エマルシヨンを有利に作製することが
できるので好ましい。 かくして、本発明に係る水性エマルシヨンは、
実質的に1μ以下、好ましくは500mμ以下の平均粒
子径を有する重合体粒子が水中に安定に分散して
なるものであり、しかも低分子量乳化剤を含有し
ないものである。かかる重合体の粒子径が1μを
越える場合には、無機成形体材料に対する濡れ
性、浸透性等が低下し、また造皮膜性が低下する
などの欠点を惹起するので望ましくない。 上述した本発明に係る水性エマルシヨンが無機
成形体材料の改質材として卓越した諸性能を発揮
する理由はまだ充分に解明するに至つていない
が、次のように考えられる。 即ち、水性エマルシヨン中に低分子量乳化剤が
存在すると、水の逃散により重合体フイルムを形
成する際、重合体フイルム表面に乳化剤が浸出し
て無機成形体材料と生成フイルムとの接着性を疎
外し、また最終製品を水に浸漬する場合、乳化剤
が水に容易に浸出して耐水性、物性上好ましくな
い影響を及ぼすのに対し、低分子量乳化剤を含有
しない本発明品においては無機成形体材料との接
着性に優れており、以て最終製品の強度等の諸物
性ならびに耐水性等を顕著に改良させ得るのであ
ろう。また、本発明の水性エマルシヨン中の重合
体粒子表面に存在するスルホン酸またはその塩
は、カルボン酸またはその塩或は水酸基等の官能
基に比しCa++,Al+++等の多価金属イオン或は無
機成形体材料を構成する原子、分子と造塩結合を
生成しにくいため無機成形体材料と良好に混合で
き、また無機成形体材料が水硬性の場合には硬化
時間に大きな影響を与えることなく無機成形体材
料と1体化することができ、更に無機成形体表面
で重合体粒子が凝集、合体することなく内部まで
十分に浸透して補強効果を発揮することができる
ものと思われる。更に、本発明に係るフロー値比
が1.2以上のエマルシヨンは、無機成形体材料と
の相互作用が弱く、添加水量を大幅に低減しても
充分な浸透性、潤滑作用を発揮し、以て高強度の
成形体を提供し得るものと考えられ、更にまた本
発明の如き微細粒子径の重合体水性エマルシヨン
は、上記特定の官能基、フロー値比と相俟つて無
機成形体材料に対する濡れ性、浸透性、混練性等
を著しく改善し、また造皮膜性に優れるので最終
製品の強度、表面硬度、耐水性、アルカリ物質の
浸出防止性、耐薬品性等を顕著に改良するものと
思われる。 かくして、低分子量乳化剤を添加することなく
無機成形体材料から溶出するCa++やAl+++等の多
価金属イオン或は混練時の剪断力などに対する化
学的、機械的安定性に優れており、エマルシヨン
中の重合体粒子が凝集、合体することなく無機成
形体材料と混合或は含浸することができ、最終的
に強度、耐水性、耐薬品性等の諸性能が顕著に改
良された無機成形体を得ることができる点が本発
明の特筆すべき利点である。 また、リグニンスルホン酸ソーダ等のような流
動性付与剤を添加することなく、しかも少量のエ
マルシヨンの使用で添加水量を大幅に低減し得、
以て高強度かつ耐水性に優れた無機成形体を得る
ことができる本発明の特徴的利点である。 さらに、本発明エマルシヨンを水硬性無機成形
体材料と混合しても該材料の硬化時間に大きな影
響を与えることなく一体化し、また無機成形体材
料との混練時に高流動性を示すので自己平滑性石
膏床材を提供し得る点も本発明の効果である。 かかる本発明に係る水性エマルシヨンは、石
膏、セメント等の無機成形体材料との混合、成形
用途に、或はかかる材料からなる成形体に塗布す
る用途に、或はまた石膏ボード、モルタル、石綿
セメント板等のシーラー用として好適に使用する
ことができ、中でも石膏を含有する無機成形体材
料に施用する場合、特に良好な結果をもたらすこ
とができる。 以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例の記載によつ
てその範囲を何ら限定されるものではない。な
お、実施例中、部および百分率は特に断りのない
限り重量基準で示す。また、乾圧縮強度および流
出率は下記のようにして測定した。 (1) 乾圧縮強度(Kg/cm3) 内径20mm、高さ30mmの金属性円筒型の中に、流
し込み開始時間に到達した石膏スラリーをみた
し、表面を平らにし、約60分経過後試験片を型よ
り取り出し、大気中に24時間放置した後に測定し
た圧縮強度である。 (2) 流出率(%) 練和硬化または表面塗布後1週間室温で放置し
た試料を、800ml/分の流水下で5日間放置した
後の試料の重量減少率であり、流出率が小さいほ
ど耐水性が優れていることを示す。 実施例 1 まず、イオン交換水300部および塩化第一鉄
0.0063部を重合槽に供給しておく。次に重合槽内
の温度を40℃に保ち撹拌下において、p―スチレ
ンスルホン酸ソーダ(SPSS)3部を50部のイオ
ン交換水に溶解した水溶液、メタクリル酸メチル
(MMA)146部、アクリル酸ブチル(BA)145部
およびN―メチロールアクリルアミド(N―
MAM)6部からなる単量体混合液、3%過硫酸
アンモニウム水溶液50部ならびに5%酸性亜硫酸
ソーダ水溶液50部をそれぞれ別個の供給口より該
重合槽内に連続的に滴下して重合を開始する。こ
れら単量体および触媒の滴下は30分間で終了する
ように滴下速度を調節し、滴下終了後更に1時間
30分重合を継続する。 このようにして得られた重合体水性エマルシヨ
ン()中の重合体の平均粒子径は100mμであつ
た。 また、単量体としてSPSS6部、MMA114部、
BA120部および塩化ビニリデン60部を使用する
以外は上記と同様にして重合体の平均粒子径が
80mμの水性エマルシヨン()を得た。 上記エマルシヨン(および)ならびに比較
例としてポリゾールF―341(エマルシヨン:昭
和高分子製自己架橋型アクリル系エマルシヨン)、
デンカテツクスAC―20(エマルシヨン:電気化
学工業製塩ビー酢ビ系エマルシヨン)およびの
エマルシヨンにリグニンスルホン酸ソーダを5%
添加混合したエマルシヨン()の5種類のエマ
ルシヨンを、ポロミツクA―100(睦化学製陶磁器
用α型石膏)に重合体/石膏比=7/100、水/
石膏比=30/100となるように混和し、ポリエチ
レン製の型枠に流し込んだ。このようにして型枠
中に流し込んだ混合物を室温で放置して硬化させ
た後、型枠を取り外し、諸性能を測定した結果を
第1表に記載する。
【表】 測定した値。
2) 三菱鉛筆ユニを使用して測定した鉛
筆硬度。
第1表の結果より明らかなように、本発明に係
るエマルシヨン(および)を混和してなる石
膏成形体は、ブランクとほぼ同じ時間で硬化し、
硬化後短時間で表面硬度が顕著に改善されると共
に、強度、耐水性も著しく改善される事実が理解
される。また、本発明に係るエマルシヨンは混和
時にエマルシヨンが凝集することがなく極めて安
定であり、また混合物の流動性は極めて優れてお
り成形が容易であつた。一方、他社エマルシヨン
を使用した場合には、表面硬度および耐水性の改
善はみられるものの硬化時間および乾強度はブラ
ンク品よりも悪く、また、混和時にエマルシヨン
の凝集が見られ、成形も困難であつた。 実施例 2 実施例1記載の本発明に係るエマルシヨン
()および比較例としてポリゾールPS―10(エ
マルシヨン:昭和高分子製酢ビ系エマルシヨ
ン)を、実施例1記載の処方に従つてシユールス
トーン(而至歯科工業製歯科用超硬質石膏)と混
和、成形し、得られた成形物の乾圧縮強度及び流
出率を測定した結果を第2表に示す。
【表】 上表の結果より明らかなように、本発明に係る
エマルシヨンは、少量の添加で強度および耐水性
を顕著に改善することができる事実が理解され
る。 実施例 3 実施例1記載の本発明に係るエマルシヨン
()ならびに比較例としてベルタツク(エマル
シヨン:カネボウエヌ・エス・シー製酢ビ系エ
マルシヨン、固形分40%)およびエマルシヨン
を、サンエス石膏製α型石膏ジプストーンより作
製した石膏成形体の表面に100g/m2の割合で塗
布し、105℃で20〜60分間乾燥したのち性能を測
定した。結果を第3表に示す。
【表】 らした後の表面硬度
2) ◎:良好、○:良、△:可、×:
劣る。
第3表の結果より明らかなように、本発明品を
シーラとして塗布する場合には浸透性に優れ、短
時間の乾燥で成形体の表面硬度および耐水性が改
善されるのに対し、エマルシヨンおよびを使
用する場合においては浸透性が不十分であり、し
かも表面硬度および耐水性の改善効果は殆どみら
れなかつた。 次に、上記シーラー塗布後120分乾燥して得ら
れた3種の成形体(実験No.13,15および16)に、
水性エマルシヨン型上塗り塗料または有機溶剤型
上塗り塗料を塗布し、一日間放置した後セロテー
プ・ピールテストを行ない、耐剥離性の評価を行
なつた。判定結果を第4表に示す。
【表】 第4表の結果より明らかなように、本発明に係
るシーラーを塗布した成形体(No.18)において
は、水性塗料また溶剤型塗料のいずれを塗布した
場合にも耐剥離性が顕著に改善される事実が理解
される。 実施例 4 単量体として2―アクリルアミド―2―メチル
プロパンスルホン酸(AMPS)3部、スチレン
42部およびBA55部を使用する以外は実施例1記
載の処方に従つて水性エマルシヨン(、重合体
の平均粒子径:80mμ、フロー値比:1.54)を得
た。また、AMPSの代りにメタリルスルホン酸
ソーダを使用する以外は上記と同様にして水性エ
マルシヨン(、重合体の平均粒子径:90mμ、
フロー値比:1.12)を得た。 このようにして得られた2種のエマルシヨン
(および)を、実施例1記載の処方に従つて
ポロミツクA―100と混和、成形し、得られた成
形物の乾圧縮強度および流出率を測定した結果を
第5表に示す。
【表】 上表の結果より明らかなように、本発明に係る
エマルシヨンを使用した場合には、少量の添加で
強度および耐水を顕著に改善することができる事
実が理解される。 実施例 5 単量体として塩化ビニリデン68部、BA30部お
よびSPSS2部を使用する以外は実施例1記載の
処方に従つて水性エマルシヨン(、重合体の平
均粒子径:60mμ、フロー値比:1.61)を得た。 このエマルシヨンを水で4倍に希釈したのち、
朝日平板(朝日石綿工業製石綿スレート板)の表
面に100g/m2の割合で塗布し、室温で3日間乾
燥した後、JIS A5403に従つて吸水率を測定し
た。また、上記エマルシヨンで処理した石綿スレ
ート板にアクリル系水塗料を塗布し室温で3日間
乾燥後、セロテープピールテストを行ない、更に
該試験体を50℃の水に1週間浸漬し、外観の観察
およびセロテープピールテストを行なつた。これ
らの結果を第6表に示す。
【表】 (注) ◎:良好、○:良、△:可
上記の結果より、本発明に係るエマルシヨンを
使用した場合には、表面強度および耐水性を顕著
に改善し得る事実が明瞭に理解される。 実施例 6 実施例1記載の本発明に係るエマルシヨン
()100部に普通ポルトランドセメント200部
(重合体/セメント比=20/100)、砂400部および
水70部(全水量/セメント比=65/100)を加え
て混練した後、ポリエチレン製の型枠中に流し込
み、室温で1日間放置した。次いで型枠を取り外
し、水中で20日間養生し、更に7日間気乾養生を
行つた。 この硬化物および比較例としてエマルシヨンを
使用しないで水を130部加える以外は上記と同様
にして硬化物を作製し、性能を測定した結果を第
7表に示す。
【表】 上記の結果より、本発明に係るエマルシヨンを
使用した場合には、強度および耐水性を顕著に改
善し得る事実が明瞭に理解される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エチレン系不飽和スルホン酸またはその塩と
    少なくとも1種の他のエチレン系不飽和化合物と
    からなる重合体が実質的に1μ以下の大きさで水
    中に分散しており、かつ本文中に定義するフロー
    値比を1.2以上に保持し得、しかも実質的に低分
    子量乳化剤を含有しない無機成形体改質用水性エ
    マルシヨン。 2 エチレン系不飽和スルホン酸またはその塩の
    結合含有量が0.2〜10重量%の範囲内にある特許
    請求の範囲第1項記載の水性エマルシヨン。 3 他のエチレン系不飽和化合物として、アクリ
    ル酸エステル類もしくはメタクリル酸エステル類
    を含む特許請求の範囲第1項記載の水性エマルシ
    ヨン。 4 無機成形体が石膏成形体である特許請求の範
    囲第1項記載の水性エマルシヨン。
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