JPS641697Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は照明器具本体の外周に延設された鍔部
に空調用スリツトを穿設された照明器具に関する
ものである。

〔背景技術〕

従来の空調用スリツトを有した埋込型の照明器
具では、天井内に埋設された照明器具本体と埋込
孔との隙間を覆うように照明器具本体の下面外周
より側方向に延出し形成された鍔部にスリツトを
穿設していた。そのために、従来では天井裏がス
リツトを通して見えることがないようにリターン
カバーでスリツトを覆つていた。このようなリタ
ーンカバーを第６図及び第８図に示す。第６図の
リターンカバー１′は平板の幅方向の両端を折り
曲げ、断面コ字形に形成してある。このリターン
カバー１′を照明器具に取付けた状態を第５図に
示す。ここで、照明器具の鍔部６は反射板８を側
方向に延出して形成し、鍔部６に穿設されたスリ
ツト４の両側の鍔部上面に立上り片７を突設して
ある。そして、この立上り片７の上部を覆うよう
にリターンカバー１′を装着し、立上り片７とリ
ターンカバー１′の折曲げ片１３の隙間１０を通
つて空気が出入りするようになつている。

第８図のリターンカバー１″は平板を直角に折
り曲げた形状を呈し、垂直片１４に立上り片７を
嵌め込む取付片１２が形成されており、第７図に
示すように、垂直片１４の取付片１２を照明器具
本体５のカバー９側の立上り片７に装着する。

しかし、上述の第６図の従来例にあつては、リ
ターンカバー１′と立上り片７との隙間１０によ
つて空気の出入りの量が決まるため、空気の出入
りのを多くするためにはリターンカバー１′の幅
を広くせねばならず、天井１１内に埋設するとき
取付けの邪魔になり、最悪時には天井１１裏から
取付けねばならない。さらにスリツト４を通して
立上り片７が見えるので外観上好ましくなく、立
上り片７を黒色にしなければならない欠点を有し
ていた。また、第８図の従来例の場合にも、スリ
ツト４からリターンカバー１″を取付けていない
方の立上り片７が見える欠点を有し、スリツト４
の幅が広く立上り片７とリターンカバー１″の水
平片１５の間隔が広く必要な場合、スリツト４か
ら天井１１裏が見えないように水平片１５を幅広
にせねばならないため、照明器具の取付けの邪魔
になる欠点を有していた。

〔考案の目的〕

本考案は上述の問題点に鑑みて為されたもの
で、その目的とするところは、照明器具の取付け
の邪魔にならずにスリツトから天井裏が見えなく
する照明器具を提供するにある。

〔考案の開示〕

第１図乃至第４図は本考案の実施例を示す図で
あり、従来例と同様の形状を呈した埋込型の照明
器具において下面３が開口され、照明器具本体５
のカバー９側上側面に長穴２が穿設されたリター
ンカバー１をスリツト４の天井１１裏側を覆うよ
うに立上り片７間に装着したものである。第１図
はこのリターンカバー１を示す図で、リターンカ
バー１の内壁は黒色にしてある。このリターンカ
バー１を立上り片７の間に嵌挿し、リターンカバ
ー１の長手方向の両端に切起された固定片１６に
て鍔部６のスリツト４両端の段部にねじ固定され
る。この取付後の状態を第２図に示し、第３図は
照明器具を天井１１に取付けた図を示し、スリツ
ト４は鍔部６の中央部の四辺に穿設してある。第
４図は照明器具取付後の断面図を示し、矢印はス
リツト４を通り長穴２から抜け出て行く空気の流
れを示す図であり、リターンカバー１の長穴２を
照明器具本体５のカバー９側に穿設してあるた
め、スリツト４からリターンカバー１内を覗いて
もカバー９によつて天井１１裏が見えないように
なつているものである。

〔考案の効果〕

本考案は天井内に埋設される埋込型の照明器具
本体と埋込孔との隙間を覆うように照明器具本体
の下面外周より側方向に延出した鍔部を形成し、
該鍔部に空調用スリツトを穿設すると共に該スリ
ツトの両側の鍔部上面に立上り片を突設し、下面
開口されると共に照明器具本体カバー側の上側面
に穴を穿設され内壁が黒色に着色された箱形のリ
ターンカバーを上記スリツトの天井裏側を覆うよ
うに立上り片間に装着しており、リターンカバー
が立上り片間に装着できるので照明器具の天井へ
の取付時に邪魔になることがなく、リターンカバ
ーの内壁を黒色にしてあり、スリツト内を覗いて
も黒く見えるので外観が良くなり、リターンカバ
ーを立上り片間に装着すると立上り片が見えない
から立上り片を黒色にしなくとも良く、別部品で
あるリターンカバーの内面の着色で済むため加工
が容易であり、また、リターンカバーの穴の開口
面積を可変することで空気の出入りの量を自由に
設定できる効果を奏し、さらに、リターンカバー
の本来の目的である天井裏が見えないようにする
効果も奏するものである。さらに、下面が開口す
る箱形のリターンカバーの照明器具本体側の上側
面に穴が穿設してあるので、この穴から天井裏へ
抜ける空気が、照明器具本体の側面を通つて流れ
ることにより、照明器具の発する熱を放熱するこ
とができる。さらにまた、照明器具本体の鍔部に
穿設された空調用スリツトの両側に立設された立
上り片間にリターンカバーを装着しているので、
リターンカバーが照明器具の側方に位置し、この
ため天井裏の空間の高さが低い場合にも、この照
明器具を天井に埋設することができ、また照明器
具とリターンカバーとが一体に組み合わせて形成
されるもののように、リターンカバーが不要な場
合にこのリターンカバー付きの照明器具を用いる
ことができないということがなく、さらにリター
ンカバー自体の寸法精度も問題となることもない
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の主要部斜視図、第２
図は同上の全体斜視図、第３図及び第４図は同上
の取付説明図、第５図は従来例を示す要部の断面
図、第６図は同上の主要部の外観斜視図、第７図
は他の従来例を示す図、第８図は同上の主要部の
外観斜視図である。１はリターンカバー、２は長
穴、３は下面、４はスリツト、６は鍔部、７は立
上り片である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天井内に埋設される埋込型の照明器具本体と埋
   込孔との隙間を覆うように照明器具本体の下面外
   周より側方向に延出した鍔部を形成し、該鍔部に
   空調用スリツトを穿設すると共に該スリツトの両
   側の鍔部上面に立上り片を突設し、下面開口され
   ると共に照明器具本体カバー側の上側面に穴を穿
   設され内壁が黒色に着色された箱形のリターンカ
   バーを上記スリツトの天井裏側を覆うように立上
   り片間に装着して成る照明器具。