JPS6399002A - 速効性及び持続性を備えた殺菌清浄錠剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、ジクロロイソシアヌル酸アルカリ金属塩を
主たる有効成分とする速効性及び持続性を備えた殺菌清
浄錠剤に関するものであり、特に水洗便器、家庭用浄化
槽、循環式便槽における殺菌消毒剤あるいはスライムコ
ントロール用清浄剤として有用である。

従来の技術 速効性と持続性を備えた殺菌清浄錠剤として、溶解度の
大きいジクロロイソシアヌル酸アルカリ金属塩と溶解度
の小さいトリクロロイソシアヌル酸あるいはジクロロイ
ソシアヌル酸を配合したものが用いられていた。（特公
昭４６−１６１１０号及び特開昭６０−２１９６７号公
報参照） 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、ジクロロイソシアヌル酸アルカリ金属塩
にトリクロロイソシアヌル酸あるいはジクロロイソシア
ヌル酸を配合して加圧成形された錠剤は、水と接触した
際に膨潤したりあるいは崩壊する欠陥があり、例えば錠
剤を薬筒に整列して使用する場合、錠剤が棚吊りを起こ
したり、崩壊して一時に流れ去るなどして均一な殺菌・
消毒をなし得ないものであった。

また循環式便槽の殺菌・消毒やスライムコントロール用
として水中に投入する場合、錠剤が崩壊して系内の初期
塩素濃度が急上昇するなどの問題もあり、水中に投与し
た際に膨潤や崩壊の現象を伴わない速効性で且つ持続性
を備えた錠剤の要求があった。

問題点を解決するための手段 本発明者等は、このような事情に鑑み鋭意検討を重ねた
結果、ジクロロイソシアヌル酸アルカリ金属塩にある種
の常温で固体状の酸性物質を所定の範囲で均一に配合し
、加圧成形することによって、膨潤や崩壊を伴わず速効
性と持続性の両面を兼ね備えた殺菌清浄錠剤を製造しう
ろことを見い出した。

すなわち、本発明においてジクロロイソシアヌル酸アル
カリ金属塩に配合しうる酸性物質としては、アジピン酸
、安息香酸、コハク酸、サリチル酸、テレフタル酸、フ
マル酸、ベンゼンスルホン酸及び第一燐酸カリウムより
なる群から選ばれる化合物であり、殊にこれらのうちコ
ハク酸とアジピン酸は打錠時の成形性及び水中投与時の
溶解性の両面において特にすぐれている。

なお、酸性物質として酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、酸
性硫酸ナトリウムを用いても、前記酸性物質と同様の溶
解性を呈するが、これら化合物はいずれも打錠時に臼や
杵に付着し、且つ成型錠剤の排出抵抗が大きいため、連
続的な打錠成型を行うことができない。

本発明において、ジクロロイソシアヌル酸アルカリ金属
塩に対して添加する常温で固体状の酸性物質は２〜５０
重量％の範囲であり、ジクロロイソシアヌル酸アルカリ
金属塩に対する酸性物質の配合比が所定の比率より小さ
い場合には、水中において初期の有効塩素濃度を高める
ことができるけれども長時間持続できず、逆にジクロロ
イソシアヌル酸アルカリ金属塩に対する酸性物質の配合
比が多くなり過ぎると水中の持続性に優れるものの初期
の有効塩素濃度を充分に生起することが出来ない。

本発明において用いられるジクロロイソシアヌル酸アル
カリ金属塩としては、ジクロロイソシアヌル酸のナトリ
ウム塩、カリウム塩あるいはその水和物並びにこれらの
混合物であり、またジクロロイソシアヌル酸アルカリ金
属塩の水和物としてはジクロロイソシアヌル酸ナトリウ
ム１水和吻、２水和物が知られている。

これらのうち、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム２水
和物及びその混合物は、打錠時の成形性が良いことから
特に好適である゛。

打錠における成形圧は、３００〜１５００　ｋｇ　／　
ｃｎｉの範囲であり、打錠に際しては、ジクロロイソシ
アヌル酸アルカリ金属塩と酸性物質以外に少量の滑沢剤
、水軟化剤、キレート剤、界面活性剤、香料等を添加す
ることが出来る。

作用 ジクロロイソシアヌル酸アルカリ金属塩とある種の常温
で固体状の酸性物質を所定の割合に配合してなる錠剤は
、水と接触した際に錠剤の内部で下式に示される反応が
起こり、 ジクロロイソシアヌル酸アルカリ金属塩　　　　　　　
　ジクロロイソシアヌル酸〔但しＭｅはアルカリ金属、
Ａは酸性物質の残基〕生成したジクロロイソシアヌル酸
は、錠剤内部で針状の結晶となり相互に絡み合うため、
崩壊せず錠剤はそのままの形状を保つものと考えられる
。

また、初期有効塩素濃度と持続性とは相反するけれども
、ジクロロイソシアヌル酸アルカリ塩に対する酸性物質
の配合比を変えることによって、錠剤中の溶解性の大き
いジクロロイソシアヌル酸アルカリ金属塩と生成された
溶解性の小さいジクロロイソシアヌル酸の割合に違いを
生じ、錠剤の溶解速度を調節することができる。

実施例 次表に示したとおり、ジクロロイソシアヌル酸アルカリ
金属塩と酸性物質を所定の割合で均一に配合し、両者の
混合物１５ｇを直径３０龍のダイスに入れ、面圧１００
０ｋｇ／ａｄの負荷を加えて錠剤を造った。

その結果、これらの配合物はいずれも臼や杵に付着する
ことなく極めて円滑に打錠を行うことができ、これら錠
剤を水中に投入すると、膨潤や崩壊を伴うことなくその
表面から徐々に溶解し、長時間に亘って水中の有効塩素
濃度を一定状態に保つことができた。

注１＝ジクロロイソシアヌル酸アルカリ金属塩に対する
重量配合比を示す。

注２−錠剤（１５ｇ）を２０℃の水１０００ｋｇに投入
し、所定時間経過後の有効塩素濃度を測定したものであ
る。

参考例１ ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム無水物及び同２水和
物の各１５ｇを直径３０鰭のダイスに入れ、１０００ｋ
ｇ／ｄの面圧で打錠して錠剤を造った。

前記錠剤を夫々水中に投入したところ、ジクロロイソシ
アヌル酸ナトリウム２水和物の錠剤は直ちに崩壊し、ま
た同無水物の錠剤は２０分後に崩壊した。

参考例２ ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム２水和物に対して硼
酸を２５重量％加え、その混合物を参考例１と同様に加
圧して錠剤を造った。

本島を実施例と同様の条件下で水中に投入したところ、
錠剤は１０分後に崩壊し、水中の有効塩素は、１時間後
３．ｏｐｐｍ、６時間後４．８ｐｐｍ、２４時間後４．
０ｐｐｍ、　４８時間後２．ｌｐｐｍを示したが１２０
時間後には完全に消失した。

参考例３ ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム２水和物に対して、
それぞれ２５％の酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、酸性硫
酸ナトリウムを加えて参考例１と同様にして錠剤を造っ
たが、臼に付着し、連続的な打錠ができなかった。

発明の効果

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ジクロロイソシアヌル酸アルカリ金属塩に、アジピン酸
   、安息香酸、コハク酸、サリチル酸、テレフタル酸、フ
   マル酸、ベンゼンスルホン酸及び第一燐酸カリウムより
   なる群から選ばれた常温で固体状の酸性物質を２〜５０
   重量％の割合で均一に配合し、加圧成形してなる速効性
   及び持続性を備えた殺菌清浄錠剤。