JPS6395Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ブレスレツト等の装身具に取付けら
れる連結用の係合装置に関するものである。

元来、この種の装身具の係合装置は、目立たな
い様に極めて小型でかつ扁平に構成され、その係
脱操作も容易で、堅牢なものでなければならない
ものである。

しかし、従来のものはいずれも一長一短があり
満足しうるものではなかつた。

本考案は、以上の点に鑑みなされたものであつ
て、係合装置を装身具の端部に夫々取付けられる
挿着具と受具で構成し、挿着具には挿込板の一側
に係止凹欠部を形成し、他方受具には挿込板が挿
入される挿込孔を形成すると共に、これと直交す
る方向に挿込孔の上面と一側面に開口する嵌合孔
を穿設し、該嵌合孔に上面板と側面板をもつたス
ライド板を摺動自在に嵌合すると共に、側面板に
係止突起を設け、該係止突起を前記挿込板の係止
凹欠部に係合する方向に受具とスライド板との間
に装着したエリンバー板バネによつて付勢するこ
とにより、小型で扁平な、その上堅牢にして係脱
操作が簡単な使い勝手の極めて便利な装身具用の
係合装置を得ることを目的としたものである。

本考案の構成を図面に示す一実施例について以
下詳細に説明する。

係合装置１は挿着具２と受具３とで構成され、
挿着具２には装身具Ａの一端の鎖と蝋付けされた
基部４の一端に挿込板５を連設し、挿込板５の一
側先端をカツトして斜面６を形成し、さらに同側
中央部に係止凹欠部７を穿設する。受具３は扁平
函形に形成されており、その一側面に装身具Ａの
他端の鎖を蝋付けし、他側面には挿着具２の挿込
板５が挿込まれる挿込孔８を開口すると共に、受
具３の上面には挿込孔８と直交する方向にかつ挿
込孔８に達する嵌合孔９を穿設する。この嵌合孔
９は上面部を断面鳩尾状のスライド溝１０に形成
し、一側部をスライド溝１０より広幅の側溝１１
に形成する。そして嵌合孔９には上面板１３と側
面板１４をもつたスライド板１２を嵌合する。ス
ライド板１２の上面板１３は断面鳩尾状に形成さ
れてスライド溝１０に摺動自在に嵌合され、側面
板１４は上面板１３の一端に連設し側溝１１に嵌
合される。またスライド板１２には側面板１４の
内方に係止突起１５を設け、前記挿込孔８の側面
より出没しうるように配置する。さらに係止突起
１５には切割り１６を設け、これに受具３の一側
面より穿設した透孔１７に挿入したエリンバー板
バネ１８を挿通して係止突起１５の先端が挿込孔
８の側面より突出する方向に付勢する。

なお、スライド板１２の上面板１３の先端を受
具３の側壁面と面一になるように取付ければ良
く、実施図面の如く側壁面を膨出させる必要はな
い。

この様に構成されているので、係合装置１を連
結するには受具３の挿込孔８に挿着具２の挿込板
５を挿込むと、その先端の斜面６は挿込孔８の側
面に突出する係止突起１５をエリンバー板バネ１
８の張力に抗してこれを没入させて挿込板５を前
進させる。そして挿込板５の係止凹欠部７が係止
突起１５位置に移動すると係止突起１５の挿込板
５側面による拘束力が解かれるためエリンバー板
バネ１８の弾性によつて一気に係止凹欠部７に嵌
入し、その際「カチツ」音を発して係合されて挿
着具２は受具３より引抜不能に連結される。また
係合装置１を分離するにはスライド板１２の先端
を受具３の側面から後退するように押込むと（第
３図鎖線参照）、エリンバー板バネ１８の張力に
抗して係止突起１５は挿込孔８の側面より没入す
ると共に、係止突起１５との係合も解除されるた
め、挿着具２を受具３より引抜けば挿着具２と受
具３とは容易に分離させることができる。

以上、詳述したように、本考案はエリンバー板
バネにより付勢される係合突起と挿込板の係止凹
欠部との係脱作用によるものであるから、連結の
際は挿着具を単に押込むのみで自動的に、かつ確
実に係合できみだりに分離することがない。その
上係合時、音を発して係合を聴覚によつて確認す
ることができるので安心して使用することができ
る。また分離の際もスライド板を押込む操作で簡
単に、かつ迅速に係合を解くことができ、特にブ
レスレツト、腕時計バンドに取付けられる本考案
は片手でも簡単に容易に係脱操作できるものであ
る。さらに装身具の鎖の長さの調節のため係合装
置との蝋付けを行う際も弾性体として耐熱性に優
れているエリンバーの板バネを採用しているので
分解することなく直接加熱して鎖の調節作業を能
率良く行なうことができ、係合装置を破損するこ
となく長期に亘つて使用することができる。また
弾性体として板バネを採用しているのでコイルス
プリング等に比べてより小型に、扁平に形成でき
使用中の美的外観を損なわず極めて使い勝手の勝
れた係合装置を得ることができる等の優れた効果
を生ずるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の分解斜視図、第２図は同じく
分離時の横断平面図、第３図は同じく連結時の横
断平面図を示す。 １……係合装置、２……挿着具、３……受具、
５……挿込板、７……係止凹欠部、８……挿込
孔、９……嵌合孔、１２……スライド板、１３…
…上面板、１４……側面板、１５……係止突起、
１６……切割り、１７……透孔、１８……エリン
バー板バネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 装身具の端部に夫々取付けられる挿着具と受具
   により構成され、挿着具は挿込板の一側に係止凹
   欠部を形成し、他方受具には挿込板が挿入される
   挿込孔を形成すると共に、これと直交する方向に
   挿込孔の上面と一側面に開口する嵌合孔を穿設
   し、該嵌合孔に上面板と側面板をもつたスライド
   板を摺動自在に嵌合すると共に、側面板に係止突
   起を設け、該係止突起を前記挿込板の係止凹欠部
   に係合する方向に受具とスライド板との間に装着
   したエリンバー板バネによつて付勢してなる装身
   具用係合装置。