JPS6391330A - 悪性腫瘍の治療剤の製造方法 - Google Patents

悪性腫瘍の治療剤の製造方法

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JPS6391330A
JPS6391330A JP61238676A JP23867686A JPS6391330A JP S6391330 A JPS6391330 A JP S6391330A JP 61238676 A JP61238676 A JP 61238676A JP 23867686 A JP23867686 A JP 23867686A JP S6391330 A JPS6391330 A JP S6391330A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、悪性腫瘍の治療方法に関する。
(従来の技術) 悪性腫瘍を有する生体の血漿もしくは血清を。
ブドウ球菌の一種であるスタフィロコッカス オーレウ
ス コーワンI  (Staphylococus a
ureus CowanI)株やその細胞膜成分である
プロティンA (Prote−in A)に潅流させ、
再び該生体に戻すと、該腫瘍が選択的にかつ速やかに壊
死することが、パンサル(Banaal) 、ターマン
(Terman) 、 レイ(Ray ) 。
ホロハン(Holohan )らにより報告されている
(Bansal et al、+ Cancer、 4
2.1 + 1978 : Termanet al、
、 J、 l5uiuno1.+ 142.795+ 
1980 ; Ray etal、、  Cancer
+  49  +  1800+  1982  : 
 Ho1ohan  at  al、。
Cancer Res、、 42 、3663.198
2) 。
このような現象の機構について、 Termanらは上
記菌体、菌を構成する成分、菌の代謝物質などが血漿や
血清中に漏出するためと考えた。しかし。
プロティンAを例えば共有結合により担体に固定化した
カラムを用い、プロティンAが漏出しないような状態で
使用しても同様の効果が得られるため、上記菌体、画構
成成分5伐謝物質などによる効果ではないと考えられる
Ban5alらは、悪性腫瘍を有する生体内には正常な
免疫機能を阻止する因子(免疫抑制物質)が増加し、生
体にとっては異物である腫瘍細胞を認識する機能が働か
ないために悪性腫瘍の増殖が助長されると考えた。この
ような免疫抑制物質の詳細は不明であるが1例えば、■
悪性腫瘍細胞表面から過剰に遊離する抗原;■この抗原
に対して生成された抗体が抗原と反応した抗原抗体(免
疫)複合体;■免疫抑制酸性糖蛋白質;などが考えられ
る。そして、彼らはこれらを除去することにより悪性腫
瘍の増殖が阻止されると考えた。上記プロティンAは、
はとんどの補乳動物の免疫グロブリン(Ig ;主とし
て免疫グロブリンG (IgG))のFc部分と結合す
る性質を有する。そのため彼らは。
上記ブドウ球菌やプロティンAに血漿や血清を接触させ
ると、上記免疫抑制物質を包含するrgが吸着・除去さ
れ、その結果、正常な免疫系が復活して腫瘍細胞が排除
されるものと考えた。しかし。
上記処理後の血漿または血清を、同種の悪性腫瘍を有す
る同種の生体に静脈注射などにより投与しても同等の効
果が得られること:悪性m瘍患者の血漿交換を行っても
、上記ブドウ球菌やプロティンAを用いた血漿潅流にお
いて観察される速やかな腫瘍壊死は確認されていないこ
と;および使用する菌やプロティンAが極めて少量であ
ることから免疫抑制物質の除去による効果とは考えにく
い。
Ho1ohanらの研究では正常な生体の血清や血漿を
処理しても上記効果は得られないことが報告されている
。そのため、上記悪性腫瘍の壊死は、担癌生体中の血漿
もしくは血清中の何らかの物質と上記ブドウ球菌やプロ
ティンAとの相互作用に起因すると推測される。しかし
、その詳細な機構はいまだ不明である。
上記ブドウ球菌の菌体やプロティンAがそのまま血液還
流に利用されて血中に混入したり、これを直接投与する
ことは、生体にとって極めて危険である。そのため、こ
のようなブドウ球菌やプロティンAに対する血液還流に
よる悪性IJ瘍壊死の機構を解明し、同等の効果を得る
ことのできる悪性腫瘍の治療方法の開発が望まれている
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者は上記ブドウ球菌やプロティンAの作用機構を
解明し、より効果的な悪性Ni瘍の治療方法を開発し本
発明を完成した。本発明の目的は。
効果的な悪性腫瘍の治療方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 発明者は、悪性11i瘍患者の血漿もしくは血清中には
本来悪性腫瘍と特異的に反応してこれを壊死させる抗腫
瘍抗体(腫瘍関連抗体)が存在し、これが上記IgGに
相当すると考えた。さらに、この抗腫瘍抗体は免疫複合
体として存在するため、その活性能がブロックされてい
るが、上記ブドウ球菌やプロティンへの作用により免疫
複合体が変性もしくは解離し、そのことにより抗腫瘍抗
体の腫瘍細胞に対する活性能が回復するとの仮説をたて
た。この仮説が正しいとすれば、免疫複合体を変性もし
くは解離させて抗腫瘍抗体の活性能を回復させることに
より悪性腫瘍を効果的に治療しうる。
そして2種々の実験を重ねた結果、この発明を完成する
に至った。
本発明の悪性腫瘍の治療方法は、(1)悪性腫瘍を有す
る生体から得られた血漿もしくは血清を高張塩溶液と接
触させる工程、および(2)上記(1)の工程で得られ
た血漿もしくは血清を前記生体と同一または同種の生体
内に投与する工程を包含し、そのことにより上記目的が
達成される。
上記(υの高張塩溶液との接触に用いられる塩としては
、有機もしくは無機の塩がいずれも使用されうる。特に
塩化ナトリウムおよび/または塩化カリウムが好適に使
用される。
この方法により治療を行うには9例えばまず。
悪性腫瘍を有する生体から静脈採血などにより一定量の
血液を抜きとって血漿もしくは血清を得る。
この血漿もしくは血清を上記塩溶液(水溶液、適当な緩
衝液の溶液など)とを室温〜37℃で30分以上穏やか
によく混合する。処理時間の上限は特に制限されず2例
えば、数日間処理を行っても、血漿や血清が変質しない
限り有効である。このときの混合溶液の塩濃度は塩化ナ
トリウムを使用する場合には0.5M以上、好ましくは
0.75〜2.0M i塩化カリウムを使用する場合に
は0.25M以上、好ましくは0.25〜1.0Mであ
る。血漿もしくは血清に適当量の塩(例えば塩化ナトリ
ウム結晶)を加え、所望の濃度(例えば1.5M)とな
るように調整してもよい。
次に、このような血漿もしくは血清と高張塩との混合液
から使用した塩を除去、もしくは生体に投与(例えば静
脈注射を行う)したときに該生体に影響を与えない濃度
にまで希釈する。上記塩を除去する方法としては周知一
般の血液透析用ホロファイバー〔例えばMWco  (
分子量ふるい分は限界):約6.000)を用いた方法
が挙げられる。上記希釈に使用される希釈液には蒸留水
、生理食塩水、W液などがある。これら塩の除去工程や
希釈に用いられる透析液や希釈液には発熱物質(パイロ
−ジエン)を含有しないことが重要である。これらの脱
塩もしくは希釈法のうち注射用蒸留水で希釈するのが最
も簡便な方法である。このようにして処理された血漿も
しくは血清は再び同一生体内、もしくは、同種(同系統
)の悪性腫瘍を有する同種の生体内へ投与される。投与
法としては静脈内への投与、栄養動脈内への注入(局所
投与)などが挙げられる。生体への投与速度は1例えば
静脈内投与の場合、 10〜100 d/待時間適当で
ある。
このように、生体から一定量の血液を抜きとり。
この血液を処理した後に再び血管内へもどす方法のほか
、生体から連続的に血液を抜き取って血漿と血球とに分
離し、この血漿を処理した後再び血球成分とあわせて全
血とし、連続的に生体内へ返血する方法も採用されうる
。例えば、このような方法は第1図に示す装置により具
体化される。
この装置は、基本的には血漿分離器1.加塩装置2.透
析器などの脱塩装置3.および混合器4を有する。家兎
など生体10からの血液は図外のポンプにより血漿分離
器1へ供給され、血球成分と血漿とに分離される0分離
された血漿は加塩装置2へ供給され、血漿の塩濃度を所
定の濃度(例えば塩化ナトリウムについては、1.5M
)にまで高める。それにより、血漿中の免疫複合体が変
性もしくは解離する。免疫複合体が変性(解離)した状
態の血漿と高張塩溶液との混合物は脱塩装置3へ送られ
、使用した塩が除去される。脱塩処理された血漿は第2
混合器4へ供給され、上記血漿分離器1からの血球と混
合される。この混合物は。
次いで、もとの生体10の静脈に戻される。血液の還流
速度(生体への投与速度)は10〜100d/時間が適
当である。上記工程において、血漿分離器1によって分
離された血づπおよび高張塩で処理された血清は必要に
応じて血漿保存容器11および処理血漿保存容器21に
それぞれ保存される。
(作用) このように、従来技術のプロティンAの作用機構を検討
した結果、効果的な悪性腫瘍の治療方法を開発すること
ができた0本発明によれば、悪性腫瘍を有する生体の血
漿もしくは血清を特定の条件下で処理することにより血
漿もしくは血清に含有される免疫複合体が変性もしくは
解離して抗腫瘍抗体の活性が回復する。このことは、後
述の実施例にも示すように、処理後の血漿もしくは血清
が、腫瘍抽出物と反応性を有することからも裏づけられ
る。処理後の血漿もしくは血清をこの生体にもどすと抗
腫瘍抗体が悪性腫瘍細胞に特異的に作用してこれを壊死
させる。腫瘍は縮小するか。
あるいは明らかな縮小が見られない場合でも、腫瘍細胞
数は減少する(tumor densityの減少)。
この処理後の血漿もしくは血清をもとの生体と同種で、
かつ同種もしくは同系統の悪性腫瘍を有する生体へ投与
しても同様の効果が得られる。
このような腫瘍に対する効果は迅速であり、処理血漿(
血清)投与後置1時間後から腫瘍の壊死が観察される。
このような作用は、腫瘍細胞に選択的であり、他の正常
細胞には全く変化が認められない。このような効果は、
従来技術の項に記載したブドウ球菌やプロティンAを用
いた場合と実質的に同様である。本発明では、菌体や菌
体成分のような生物製側を使用しないため生体に対して
安全であり、後述の実施例においても副作用は特に観察
されなかった。
(実施例) 以下に本発明を実施例につき説明する。
実施貫上 体重約3 kgO家兎の大腿部に腫瘍細胞Vx2を移植
したところ、約4週間後に直径3〜4c11の腫瘍が形
成された。この家兎の耳介静脈から血液5oln1を採
取し、室温にて3時間凝固させ、血球成分およびフィブ
リンを除去して血清(A)を得た。この血清3−に塩化
ナトリウム水溶液を加えて、塩化ナトリウムの最終濃度
が0.25Mとなるように調整し、充分に混合した。こ
れにポリエチレングリコール(PEG)を加えてPEG
濃度が3.5%となるように調整した。生じた沈澱物(
免疫複合体)の量を、マイルス社(Miles Lab
oratories)の凍結乾燥ヒトIgGを60℃で
30分加熱変性した標品を用いて測定したところ223
■/d!であった。次に塩化ナトリウム濃度を上げ、最
終濃度が0.5.1.0および1.5Mとなるようにし
て、同様の方法でそれぞれ測定を行ったところ、徐々に
沈澱物の量が減少し、塩化ナトリウム濃度が1.5Mと
なるように処理された血清(B)においては、沈澱物は
ほとんど検出されなかった。
別に+ Vx2腫瘍細胞から抽出して得られたVx2表
面抗原溶液(C)を調製した。上記処理血清(B)とこ
のVx2表面抗原溶液(C)とでゲル内沈降反応を行っ
たところ沈降線が形成された。上記血清(A)とVx2
表面抗原溶液(C)とでは沈降線が形成されなかった。
スl」口し−1 実施例1に準じて、Vx2腫瘍を有する家兎から所定量
の血液を摂取して血清(A)を得た。これに等容量の3
M塩化ナトリウム水溶液を加えて30分間充分に混和し
たところ混合液は徐々に透明化した。これをホロファイ
バー(MWCO: 6,000)を用いて生理食塩水に
透析した。脱塩後の処理血清をVx2腫瘍を有する別の
家兎3羽にそれぞれ静脈注射により投与した。いずれも
処理血清注入開始約60分後より潰瘍面は虚血性に白色
となり、浸出液の増加をきたした。120分後には潰瘍
表面は白首状壊死物質に覆われ、潰瘍底の低下がみられ
た。
腫瘍における反応は注入終了後も約24時間続いた。
周辺の健常皮膚には変化はみられなかった。この実施例
において使用した処理血清の量、処理血清を投与した家
兎の腫瘍後の変化をそれぞれ下表に示す。以下の実施例
2−2〜2−3.4.および比較例1−1〜1−4の結
果についてもあわせて下表に示す。
実施■に叉 実施例2−1と同様の方法で得た処理血清を。
血清を採取したのと同一の家兎に対して投与したところ
、同様の効果が得られた。
実施■1ニュ 実施例1に準じて、■×2腫瘍を有する家兎から所定量
の血液を採取して血清(A)を得た。この血清(A)に
塩化ナトリウム結晶を加えてその濃度が1.5Mとなる
ようにし、約30分間室温で充分に混和した。血清が清
明化したのを確認後、注射用蒸留水で5倍に希釈した。
これを実施例2−2の方法に準じて血液を採取したのと
同一の家兎に投与したところ、同様の効果が得られた。
止較班上二上 実施例1に準じて、Vx2腫瘍を有する家兎から所定量
の血液を採取して血清(A)を得た。この血清(A)を
生理食塩水で2倍に希釈した後、実施例2−1の方法に
準じてVx2腫瘍を有する別の家兎3羽にそれぞれ投与
したが、いずれも変化は認められなかった。
此tけ[L12 正常家兎から血液を採取し、血清を得た。これを実施例
2−1の方法に準じて塩化ナトリウム水溶液で処理し、
担癌家兎2羽にそれぞれ投与したがいずれも変化は認め
られなかった。
止較尉上二主 正常家兎から血清を得て一70℃に凍結保存した。
この家兎に実施例1の方法に準じてVx2腫瘍細胞を移
植し、腫瘍を形成させた。前記凍結保存した血清を解凍
し、速やかに実施例2−1に準じて塩化す) IJウム
水溶液で処理し、処理血清を同−家兎(担癌家兎)に投
与した。2羽の家兎について同様の操作を行ったが、い
ずれも変化は認められなかった。
此1dLL二土 比較例1−3に準じて2羽の家兎(a、b)について処
理血清を得た。腫瘍移植後の家兎aに対して、家兎aの
処理血清25dおよび家兎すの処理血清20−を混合し
て投与したが、変化は認められなかった。
ス財l」1 体重約3 kgO家兎の大腿部に腫瘍細胞Vx2を移植
したところ、約4週間後に直径3〜4aaの腫瘍が形成
された。この家兎の耳介静脈から血液5〇−を採取し、
室温にて3時間凝固させ、血球成分およびフィブリンを
除去して血清(A)を得た。この血清311t1に塩化
カリウム水溶液を加えて、塩化カリウムの最終濃度が0
.125Mとなるように調整し。
充分に混合した。これにポリエチレングリコール(PE
G)を加えてPEcta度が3.5%となるように調整
した。生じた沈澱物(免疫複合体)の量を、マイルス社
(Miles Laboratories)の凍結乾燥
ヒ)IgGを60℃で30分加熱変性した標品を用いて
測定したところ426■/d1であった0次に塩化カリ
ウム濃度を上げ、最終濃度が0.25. 0.5および
1.0Mとなるようにして、同様の方法でそれぞれ測定
を行ったところ、徐々に沈澱物の量が減少し、塩化カリ
ウム濃度が1.0Mとなるように処理された血清(B)
においては、沈澱物はほとんど検出されなかった。
別に、Vx2腫瘍細胞から抽出して得られたVx2表面
抗原溶液(C)を調製した。上記処理血清(B)とこの
Vx2表面抗原溶液(C)とでゲル内沈降反応を行った
ところ沈降線が形成された。上記血清(A)とVx2表
面抗原溶液(C)とでは沈降線が形成されなかった。
1隻■土 3M塩化ナトリウム水溶液の代わりに1.0M塩化カリ
ウム水溶液を用いて実施例2−1を繰り返して行ったと
ころ、同様の結果が得られた。
(発明の効果) 本発明方法によれば、このように、悪性腫瘍を有する生
体の血漿もしくは血清を特定の条件下で処理して生体に
投与することにより悪性腫瘍を速やかに壊死・縮小させ
ることができる。血漿もしくは血清の処理は容易である
ため、簡単がっ確実に悪性腫瘍に対する治療がなされう
る。
4、    の  ゛な量゛■ 第1図は家兎体内からの血液を本発明方法を用いて連続
的に処理し悪性m瘍の治療を行う説明図である。
1・・・血漿分離装置、2・・・加塩装置、3・・・脱
塩装置、4・・・混合器、 10・・・生体。
以上

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(1)悪性腫瘍を有する生体から得られた血漿もし
    くは血清を高張塩溶液と接触させる工程、および (2)上記(1)の工程で得られた血漿もしくは血清を
    前記生体と同一または同種の生体内に投与する工程、 を包含する悪性腫瘍の治療方法。 2、前記高張塩溶液に使用する塩が塩化カリウムおよび
    /または塩化ナトリウムである特許請求の範囲第1項に
    記載の治療方法。 3、前記高張塩溶液との接触時の該塩濃度が塩化カリウ
    ムの場合は0.25M以上、そして塩化ナトリウムの場
    合は0.5M以上である特許請求の範囲第1項に記載の
    治療方法。
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