JPS638715Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はジヤツキ装置に関し、詳しくは主と
して車輛関係に使用されるジヤツキにおけるハン
ドル結合部の改良に係わるものである。

従来この種ジヤツキで、ジヤツキ本体に螺合さ
れた回転軸の回動により、ジヤツキ荷台部を昇降
させるタイプにおいては、ジヤツキハンドルを手
動で回転操作し作動せしめていた。

即ち、段違い平行に屈折したハンドルレバーの
一方端部に係止ピンを設け、該端部（ピン）を回
転軸のジヨイントの係止部（溝）に挿入係止させ
て、該係止軸部と平行して他方側へ延在する操作
ハンドル部を回転させていたものである。

この従来型式ハンドルでの前記係止ピンと溝と
の係合では、ハンドル回転方向に力が集中して該
ハンドルへの押着力（ジヤツキ方向）が弱まる
と、前記ピンと溝との係合が外れ、ハンドルが空
転して機能喪失するばかりか、作業者は係合が離
脱する際の過激なシヨツクを受け、危険性を伴う
不都合があつた。

本考案は、このような構成操作上の欠点や不都
合発生の解消防止を計つたものである。

即ち、本考案のハンドルレバーは従来の形態と
異り、その屈曲延長部（把握回動部）の軸線を、
ジヤツキのジヨイント部を係止するためのピンを
持つ一方の軸線部に対して直角に成形したもので
ある。

また、前記ハンドルのピン側と係合するジヨイ
ント部材は、二又状に形成され、その二又対向面
に対し直角方向に前記ハンドル軸を受入れる貫通
孔を設けた。

そして、前記貫通孔の所定位置には、前記ハン
ドルの係止ピンが出入可能な縦溝を設け、前記貫
通孔に前記ハンドルを回転可能且つ脱着可能に支
承したものである。

従つて、ハンドルはそのピンを溝位置に合せて
ジヨイント部材に挿入された後は、この合致する
位置以外の場所では前記ピンで受止められ、該ジ
ヨイント部材より脱落することがなく、ジヤツキ
昇降中ハンドルを常時保持する必要がない。また
前記貫通孔中において回動が可能である。更に、
ジヤツキ装置を車両内に収納する時、ハンドルを
ジヨイント部材から取外し、ジヤツキ装置と別々
に収納することができ、車両走行中、ジヤツキ本
体とハンドルとが衝突し、異音が発生することは
ない。又、ジヤツキ装置を持運ぶ時、ハンドルが
動いて邪魔になり、持運び作業に支障をきたすこ
とはない。

尚、本考案のハンドルはＬ形または一方が延在
するＵ長手形に形成されており、また、係止ピン
の出入するジヨイント又部の溝は、ハンドルに設
けられたピンが、該ハンドルの回動操作角度の所
定範囲以外の場所で出入可能となる位置に設けら
れている。

従つて、本考案のハンドルでは、ジヤツキ操作
の回動時に、従前のようなジヤツキ方向への附勢
を伴わなくともジヨイント部材からハンドルが脱
落する恐れがなく、片手でも楽に操作することが
できる。

尚、レバーをＵ長手形として、その握り部を屈
曲したジヨイント部のセンターに一致、または近
似させた場合は、前記握り部が地面側に回移した
ときも、地面との空間が大きく残り、作業が一層
楽となる。また加えて、ジヤツキ機能に及ぼす作
用力も集中的となり、その効果を向上させる。

以下、添付図面にもとづき本考案の実施例につ
いて説明する。

１，１は各々ジヤツキ本体のアームで、２はベ
ース、３は荷台である。４はネジ部４ａが設けら
れた回転軸で、そのネジ部４ａは前記上下のアー
ムを遊結合する一方のプツシユ５（第１図で左
方）に螺合され、他方はブツシユ６で軸支され
る。

７は二又部７ａ，７ｂを持つジヨイント部材
で、前記回転軸４に固着され、ブツシユ６との間
にスラストを受けるカラー８及びベアリング９が
配置される。

また前記ジヨイント部材の二又部７ａ，７ｂに
は各々貫通孔７ｃと溝７ｄが設けられる（第３図
参照）。

１０及び１０′は夫々係止ピン１１を持つＵ長
手形及びＬ形の２種のハンドルを示し（第７図、
第８図参照）、各々そのジヨイント軸部１０ａ，
１０a′の軸線と把手部１０ｂ，１０b′の軸線は
夫々直角の態形をなす。而して、ハンドル１０は
その係止ピン１１，１１′をジヨイントの溝７ｄ
に合せた状態で貫通孔７ｃ内へ挿通されるもので
ある。（第２及び３図参照） 本考案装置のジヤツキアツプ操作は、第４〜５
図でみてハンドルの把手部１０b′をＡ点からＢ
点、即ち、時計回転方向へ符号θで示す円弧回転
させ、Ｂ点（第５図）に至ると、該把手部１０
b′をジヨイント軸部１０a′を中心として、Ａ点ま
で符号γで示す水平回動させて、（第６図参照）
原位置に復帰させ自後この操作をくりかえすもの
である。

前記二又部７ａ，７ｂの貫通孔７ｃに設けられ
た溝７ｄは、係止ピン１１を受入れ前記した効果
を得るため、ハンドルを回動操作してジヤツキア
ツプさせる符号γで示す範囲（第６図参照）、即
ち、ハンドルの有効操作範囲以外の場所にて、該
ハンドルの係合ピン１１が出入し得る位置に設け
られる。この溝の設定に当つては、ハンドルに係
止したピンとの相対関係を考慮のうえ、第３図で
符号αで示したように、ハンドルの把手部１０
b′が、ジヤツキ本体ハンドル１０′をジヨイント
７の貫通孔７ｃ内への挿入にあたり、支障を生じ
ない程度の範囲内で本体側に近づけた位置と対応
させることが望ましい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案ジヤツキ装置の正面図、第２
図は、第１図示装置に操作ハンドルを嵌装した右
側面図、第３図は、本考案におけるハンドル結合
部の構成位置説明図、第４，５及び６図は、ハン
ドル操作説明図、第７及び８図は、夫々異つたハ
ンドルの態様図である。 １……アーム、４……回転軸、５，６……ブツ
シユ、７……ジヨイント部材、７ｃ……貫通孔、
７ｄ……溝、１０……Ｕ長手形ハンドル、１０′
……Ｌ形ハンドル、１１……係合ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ジヨイント軸部と把手軸部とが略直角形態をな
   すハンドルを備え、該ハンドルの回転操作により
   回転軸と螺合して作動するジヤツキ装置に於て、
   前記ハンドルのジヨイント軸部に抜止め手段を設
   け、前記回転軸に固定したジヨイント部材の二又
   部貫通孔で前記ハンドルのジヨイント軸部を回動
   可能且つ脱着可能に受入れ支承すると共に、その
   貫通孔の外縁所定位置に前記抜止め手段の進退動
   を許容する溝を設けてなるジヤツキ装置。