JPS638690Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はエレベータのかご室内の天井装置の
改良に関するものである。

エレベータのかご室内の天井に種々の趣向を凝
らしたものが出現しているが、その中で星空のよ
うな感じを与えるものが要求される場合がある。

従来、上記のような場合には、第１図〜第３図
に示すように構成している。

図中、１はかご室の壁、２は壁１の上端に結合
された天井、３は天井２に装着された蛍光灯等の
照明灯、４は天井２に固設されかご室内下方に開
口する窓４ａを有するつり天井、５はつり天井４
の内部に配置され多数散在する小穴５ａが穿設さ
れ周辺部が窓４ａの周縁部に固着された照明板、
６は照明板５の上に重合され窓４ａの周縁部に固
着された半透明な樹脂板からなる裏板である。

すなわち、かご室内から照明板５を見ると、多
数散在する小穴５ａが輝いて見え、丁度星空を仰
いでいるような感じを受ける。

しかし、この場合、各小穴５ａを一様に光らせ
るためには多数の照明灯３が必要であり、つり天
井４の深さ寸法Ａをある程度大きく、したがつて
かご室高さを大にしなければならない。また、小
穴５ａの色を変化させたいときは、多数の照明灯
３を点滅させるか、裏板６の色を変えることが必
要となる。更に、照明板５に立体感を持たせるこ
とはできない。

この考案は上記不具合を改良するもので、透明
な照明板に多数の穴を穿設し、これを端面から照
光することにより、照明灯の数が少なく、かつ天
井部に大きなスペースを要することなく、変化の
ある天井照明を実現し得るエレベータかご室の天
井装置を提供することを目的とする。

以下、第４図及び第５図によりこの考案の一実
施例を説明する。

図中、７はつり天井４の内部に配置され多数散
在する有底小穴７ａが穿設され周辺部が窓４ａの
周縁部に固着された照明板、８は照明板７の上に
重合され周辺部が照明板７の周辺部よりも外方へ
延在している不透明な裏板である。なお、照明灯
３はつり天井４内に設置され照明板７の端面の近
傍に配置されている。上記以外は第１図〜第３図
と同様である。

すなわち、照明板７の端面から照射された光は
小穴７ａのところで屈折して下方へ出る。これに
より、かご室内には第１図と同様な星空を見るよ
うな感じを与える。また、光は照明板７の中を均
一に通るので、照明灯３は少数でよい。照明板８
の上部には照明灯３を配置する必要はないので、
つり天井４の深さＡは小になる。したがつて、か
ご室高さを抑えることができ、かご室の軽量化が
図れると共に、天井２上面に設置される機器の取
付スペースを増すことが可能となる。

小穴７ａの深さに長短を付けることにより、立
体感を出すことができる。また、有底小穴７ａで
なく貫通小穴の場合にも適用可能である。

また、小穴７ａの色を変化させたい場合も、上
述のように照明灯３が少数で済むことから、照明
灯３の配置も、照明板７の上方に配置するものに
比し容易である。

以上説明したとおりこの考案では、エレベータ
かご室の天井に、多数の穴が設けられた透明な照
明板を配置し、その上側に不透明な裏板を配設
し、照明板を端面から照光することにより、変化
ある天井照明を、照明灯の数が少なく、かつ天井
部に大きなスペースを要することなく実現するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のエレベータかご室の天井装置を
示す透視図、第２図は同じくかご室の縦断面略線
図、第３図は第２図の要部拡大図、第４図はこの
考案によるエレベータかご室の天井装置の一実施
例を示す要部拡大図で第３図相当部、第５図は第
４図の照明板部分の詳細斜視図である。 ２……かご室天井、３………照明灯、７……照
明板、７ａ……小穴、８……裏板。なお、図中同
一符号は同一部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 開口部が設けられてかご室天井から下方に離れ
   て配置されたつり天井と、透明板材からなり板面
   に直交した多数の穴が設けられ上記つり天井の開
   口部をおおつて配置されて上記つり天井に支持さ
   れた照明板と、この照明板の上側に配置された不
   透明な裏板と、上記つり天井の上面に設けられて
   上記照明板の端面に対向して配置され上記照明板
   を端面から照光する照明灯とからなるエレベータ
   かご室の天井装置。