JPS638351Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、化粧用等に供する筆に係る。

口紅、アイライン等に用いる化粧用の筆は、比
較的小さく、且つ、穂を保護するためにキヤツプ
が着脱自在に設けられている。

しかし、バツク等に入れて携帯すると、キヤツ
プが外れて穂を損傷し、穂先に付着した化粧料で
周辺を汚すことが多く、また、キヤツプを着脱す
ることが面倒である。

本案は、斯る従来の欠点を除去しようとするも
のである。

以下、図示の実施例について説明する。

図示のものは、合成樹脂製の軸１の先端部に、
案内筒１１を設けて、獣毛の穂２を先端に植毛し
た合成樹脂製の小筒４を出入摺動自在に内装する
と共に、これを被覆する合成樹脂製のキヤツプ３
を回転自在に装着し、該キヤツプには、頂部３１
にその穂２を出没させる窓孔３２を穿設すると共
に、該窓孔３２を開閉する可撓性合成樹脂片から
成るシヤツタ５を設け、且つ、キヤツプ３内にこ
れの回転に従動してシヤツタ３を開閉させ穂２を
出没させる昇降手段Ａを設けている。

案内筒１１には、軸方向に一対の割溝１１１，
１１１を設け、穂２の小筒４には、外周適所に一
対の突子４１，４１を突設して、該突子を割溝１
１１，１１１に貫通させ、小筒４従つて穂２の回
り止めを得ている。

また、軸１は、案内筒１１の下方に該案内筒よ
り大径のキヤツプ嵌合部１２を設けると共に、該
キヤツプ嵌合部に係合突条１２１を周設してお
り、キヤツプ３の下端内周３３にその係合突条１
２１と係合する係合凹溝３３１を周設して、該下
端内周３３をそのキヤツプ嵌合部１２へ回転摺動
自在に嵌合している。

キヤツプ３の頂部３１は、前方へ傾斜する傾斜
面に形成して、これに前記窓孔３２を穿設し、前
部内面にシヤツタ用縦溝３４を設けており、シヤ
ツタ５は、曲げの弾性を有する可撓性合成樹脂片
により形成し、キヤツプの頂部３１に適合する所
要の傾斜を有して窓孔３２を閉孔し得るよう設け
た主部５１の前縁から垂片５２を垂設し、該垂片
の下端内面に突子５３を突設しており、シヤツタ
５は、主部５１をキヤツプの頂部３１の内側に、
且つ、垂片５２をキヤツプの上記縦溝３４内に上
下動自在に内装している。

昇降手段Ａは、軸１において、案内筒１１とキ
ヤツプ嵌合部１２との間に、前者より大径で後者
より小径のそして案内筒１１の半分弱の長さを有
するシヤツタ昇降部１３を設け、該シヤツタ昇降
部にシヤツタ用案内溝１３１を設けて、これにシ
ヤツタ５の突子５３を摺動自在に係合させてい
る。また、案内筒１１の外側に合成樹脂製の穂昇
降筒６を回転自在に嵌合し、該穂昇降筒は、下端
を上記シヤツタ昇降部１３の上端に突き当て、上
端を案内筒１１の上縁に設けた係止縁１１２によ
り係止し抜け止めし、外周をキヤツプ３内の中間
部に嵌合し固定し、内周に一対の穂用案内溝６
１，６１を形成して、該穂用案内溝に穂２の小筒
４から突出する突子４１，４１の先端を摺動自在
に係合させている。

シヤツタ用案内溝１３１と穂用案内溝６１，６
１は、第５図の展開図に示すように、傾斜が互い
に逆向きであり、前者は、回転角の前行程で、且
つ、後者は、それ以後の行程で傾斜をなし、その
他の箇所では水平状態である。

如上の構成であるから、普段、穂２をキヤツプ
３内に没入させ、キヤツプ３の窓孔３２をシヤツ
タ５で閉じておくことができ、使用の際には、キ
ヤツプ３を一方へ回転させれば、キヤツプ内のシ
ヤツタ５及びシヤツタ案内筒６が共に回転し、シ
ヤツタ５の突子５３とシヤツタ用案内溝１３１、
穂２の小筒４の突子４１，４１と穂用案内溝６
１，６１との摺動関係によつて、先ず、シヤツタ
５が主部５１において弾性変形しつつ下降して、
キヤツプ３の窓孔３２が開き、続いて、小筒４が
上昇して、穂２が窓孔３２から上方へ繰り出され
る。

使用後、キヤツプ３を逆方向に回転すれば、以
上の動作の逆動作によつて、全ての動作が元の状
態に復帰する。

本案によれば、キヤツプ３を回転するだけで、
穂２をキヤツプの窓孔３２から出没させることが
でき、同時に、窓孔３２のシヤツタ５を開閉で
き、その操作が極めて簡単である。

また、バツク等に入れて携帯する際、キヤツプ
３が外れるようなことがなく、穂２を損傷するこ
とがない。しかも、シヤツタ５で窓孔３２を閉孔
しているので、穂２に付着している化粧料等が周
辺のものを汚すこともない。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案実施例で、第１図は、縦断側面
図、第２図は、上面図、第３図は、下面図、第４
図は、一部截断分解斜視図、第５図は、案内溝の
展開図である。 １……軸、２……穂、３……キヤツプ、５……
シヤツタ、Ａ……昇降手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸１の先端に穂２を出入自在に装備すると共
   に、該穂２を被覆するキヤツプ３を回転自在に装
   着し、該キヤツプ３には頂部にその穂２を出没さ
   せる窓孔３２を穿設すると共に、該窓孔３２を開
   閉するシヤツタ５を設け、且つ、キヤツプ３内に
   該キヤツプの回転に従動してシヤツタ５を開閉さ
   せ穂２を出没させる昇降手段Ａを設けたことを特
   徴とする筆。