JPS637540B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS637540B2
JPS637540B2 JP20525981A JP20525981A JPS637540B2 JP S637540 B2 JPS637540 B2 JP S637540B2 JP 20525981 A JP20525981 A JP 20525981A JP 20525981 A JP20525981 A JP 20525981A JP S637540 B2 JPS637540 B2 JP S637540B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aminoalkylthiols
reaction
hydrolysis
thiazoline
crude
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP20525981A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58105959A (ja
Inventor
Kozo Iwasaki
Hiromi Inagaki
Masayoshi Yoshino
Kunio Watanabe
Hideo Nakamura
Hiroshi Iida
Masaru Takahara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP20525981A priority Critical patent/JPS58105959A/ja
Publication of JPS58105959A publication Critical patent/JPS58105959A/ja
Publication of JPS637540B2 publication Critical patent/JPS637540B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は2−(2−メルカプトエチルアミノ)−
2−チアゾリンハイドロハライド誘導体をハロゲ
ン化水素酸で加水分解して高純度のアミノアルキ
ルチオール類を製造する方法に関するものであ
る。 アミノアルキルチオール類は種々の医薬品原
料、ヘアーケアー用化粧品等の中間原料および放
射線障害防護作用のある物質等として極めて有用
な物質である。このアミノアルキルチオール類の
製造方法としては、つぎのような方法がある。 (イ) 大過剰の硫化水素のアルコール溶液に冷時ア
ルキレンイミンを作用させる方法(Ann,566,
210(1950);J.Chem.Soc.,1944,5)。 (ロ) アルキレンイミンとジアルキルケトンとを反
応させた後、硫化水素、続いてハロゲン化水素
酸で処理する方法(Bull.Soc.Chim.Fr.1964,
2493;Ann.566,210(1950);特公昭50−29444
号;特公昭54−41569号)。 (ハ) オキサゾリンに硫化水素を作用させた後、塩
酸水溶液中で加水分解する方法(米国特許第
4086274号;特開昭54−128509号)。 (ニ) アミノアルキル硫酸エステルと水硫化アンモ
ニウムまたは水硫化アルカリと反応させたの
ち、塩酸で処理する方法(特公昭53−3365号)。 (ホ) 2−メルカプトチアゾリンを塩酸もしくは臭
化水素酸で加水分解する方法(J.Org.Chem.,
25,869(1960);Ber.,31,2832(1898))。 しかしながら、これらの方法のうち、(イ)から(ハ)
の方法は発がん性のあるアルキレンイミンないし
有毒な硫化水素を使用するという難点があり、ま
た(ニ)の方法では反応条件がアルカリ性であるため
目的物質である2−アミノエタンチオール類以外
に、これと分離することが困難なビス(2−アミ
ノエチル)スルフイド類および2−アミノエタン
チオール類の酸化二量体であるビス(2−アミノ
エチル)ジスルフイド類の副生が避けられない。
そのため、2−アミノエタンチオール類の純度低
下および収率低下となる難点がある。さらに(ホ)の
方法では有毒な硫化水素が生成物と当量副生する
難点がある。以上のように公知の製造方法はそれ
ぞれ工業的に問題がある。 本発明者らは有毒なアルキレンイミンを用い
ず、かつ硫化水素を副生しないアミノアルキルチ
オール類の製造方法を鋭意研究した結果、2−
(2′−メルカプトエチルアミノ)−2−チアゾリン
ハイドロハライド誘導体をハロゲン化水素酸で加
水分解して比較的容易にアミノアルキルチオール
類が生成することを見出したが、この加水分解に
より得られた粗アミノアルキルチオールそのまま
では、特に高純度(少なくとも98%以上)の要求
される医薬品原料等には供しえず、少なくとも有
機溶媒中等で再結晶して純度を向上させることが
必要であつた。 そこで本発明者らは、この製造方法についてさ
らに研究を重ねたところ、純度を上げるため、
100%近い加水分解転化率を得ようとして、ただ
反応をさらに継続すると、反応速度が急激に減衰
し、残りの反応量に比較して、予想以上の長時間
の反応を必要とすること、しかしその一方、意外
なことに粗アミノアルキルチオール類は純度があ
る水準以上でないと、それを有機溶媒に溶かした
場合、冷却しても溶液全体が単にシロツプ状にな
るのみで、目的物たる精製アミノアルキルチオー
ル類の晶析が起らない(すなわち、再結晶操作が
不可能である)という特殊な現象を起すので、こ
の再結晶を可能とするには粗アミノアルキルチオ
ールの純度がある値以上であることが必要であ
り、それが、上記加水分解転化率で75%以上に相
当することを見出した。本発明はこれらの知見に
基づいてなされるに至つたものである。 すなわち本発明は、一般式 (式中、R1,R2,R3およびR4は水素原子、低
級アルキル基またはヒドロキシル置換低級アルキ
ル基を示し、Xはハロゲン原子を示す) で表わされる2−(2′−メルカプトエチルアミノ)
−2−チアゾリンハイドロハライド誘導体をハロ
ゲン化水素酸により加水分解して一般式 (式中、R1,R2,R3およびR4とXは前記と同
じ意味をもつ) で表わされるアミノアルキルチオール類を製造す
るに当り、上記アミノアルキルチオール類への転
化率が75〜97%の範囲で、上記加水分解反応を停
止し、得られた粗アミノアルキルチオール類を有
機溶媒中で再結晶させることを特徴とする高純度
アミノアルキルチオール類の製造法を提供するも
のである。 本発明において用いられる前記一般式()で
表わされる2−(2′−メルカプトエチルアミノ)−
2−チアゾリンハイドロハライド誘導体の例とし
ては、2−(2′−メルカプトエチルアミノ)−2−
チアゾリンハイドロブロマイド、2−(2′−メル
カプトエチルアミノ)−2−チアゾリンハイドロ
クロライド、2−(2′−メルカプト−1′−メチル
エチルアミノ)−4−メチル−2−チアゾリンハ
イドロクロライド、2−(2′−メルカプト−2′−
メチルエチルアミノ)−5−メチル−2−チアゾ
リンハイドロクロライド、2−(2′−メルカプト
−2′−ヒドロキシメチルエチルアミノ)−5−ヒ
ドロキシメチル−2−チアゾリンハイドロクロラ
イド、2−(2′−メルカプト−1′−ジメチル−2′−
ジメチルエチルアミノ)−4−ジメチル−5−ジ
メチル−2−チアゾリンハイドロクロライド、2
−(2′−メルカプト−2′−n−ブチルエチルアミ
ノ)−5−n−ブチル−2−チアゾリンハイドロ
クロライド、2−(2′−メルカプト−1′−n−ブ
チルエチルアミノ)−4−n−ブチル−2−チア
ゾリンハイドロヨーダイド等があげられる。この
一般式()の2−(2′−メルカプトエチルアミ
ノ)−2−チアゾリンハイドロハライド誘導体は、
本発明者らの検討によれば、一般式 (式中、R1,R2,R3およびR4は前記と同じ意
味をもつ) で表わされる2−メルカプトチアゾリン誘導体
と、一般式 (式中、R1,R2,R3およびR4とXは前記と同
じ意味をもつ) で表わされる2−ハロゲノエチルアミンハロゲン
化水素酸塩誘導体とをアルコール、アセトン、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶剤中で
反応させることにより高収率で容易に得ることが
できる。この際の反応温度は通常50〜150℃反応
時間は反応物の種類により異なるが通常1〜25時
間であり、一般式()の化合物を一般式()
の化合物に対し等モルから過剰の範囲で行われ
る。 前記一般式()で表わされる2−メルカプト
チアゾリン誘導体の例としては、2−メルカプト
チアゾリン、4−メチル−2−メルカプトチアゾ
リン、4,4−ジメチル−2−メルカプトチアゾ
リン、5,5−ジメチル−2−メルカプトチアゾ
リン、5−エチル−2−メルカプトチアゾリン、
4,5−ジメチル−2−メルカプトチアゾリン、
4,4,5−トリメチル−2−メルカプトチアゾ
リン、4,4,5,5−テトラメチル−2−メル
カプトチアゾリン、4−プロピル−2−メルカプ
トチアゾリン、4−エチル−2−メルカプトチア
ゾリン、5−プロピル−2−メルカプトチアゾリ
ン、5−メチル−2−メルカプトチアゾリン等が
あり、前記一般式()で表わされる2−ハロゲ
ノエチルアミンハロゲン化水素酸塩誘導体の例と
しては、2−クロロエチルアミン、1−メチル−
2−アミノエチルクロライド、1−エチル−2−
アミノエチルクロライド、1−メチル−2−エチ
ル−2−アミノエチルクロライド、1,1−ジメ
チル−2−メチル−2−アミノエチルクロライ
ド、1,1,2,2−テトラメチル−2−アミノ
エチルクロライド等の塩素、臭素、ヨウ素または
フツ素等のハロゲン化水素酸塩等がある。 次に、加水分解において用いられるハロゲン化
水素酸としては、フツ化水素酸、塩酸、臭化水素
酸、ヨウ化水素酸等が使用可能であり、なかでも
塩酸および臭化水素酸が好ましく、さらに塩酸が
最も好ましい。さらに一般式()の化合物のハ
ロゲン原子と同一のハロゲン化水素酸を用いるの
が好ましい。同一でないハロゲン化水素酸を用い
ると生成するアミノアルキルチオールが異なつた
ハロゲン化水素酸の塩の混合物となり分離が煩雑
となる。 この一般式()の化合物のハロゲン化水素酸
による加水分解により、本発明の目的物である、
前記一般式()で表わされるアミノアルキルチ
オール類が生成する。このアミノアルキルチオー
ル類の例としては、2−アミノエタンチオール、
2−アミノプロパンチオール、2−アミノ−2メ
チルプロパンチオール、2−アミノブタンチオー
ル、2−アミノ−2−エチルブタンチオール、2
−アミノ−1−メチルエタンチオール、2−アミ
ノ−1,1−ジエチルエタンチオール、2−アミ
ノ−1−メチルプロパンチオール、2−アミノ−
1,1−ジメチルプロパンチオール、2−アミノ
−1−エチル−1−メチルプロパンチオール等の
塩素、臭素、ヨウ素またはフツ素等のハロゲン化
水素酸塩などがあげられる。 本発明においては、上記加水分解反応を、次式
で規定される加水分解転化率で示して、75〜97%
の範囲にとどめることが必要である。 加水分解転化率(%)=生成したアミノアルキルチ
オール類のモル数/生成すべきアミノアルキルチオール
類の理論モル数×100 この加水分解反応は、次に述べるような条件下
で行うのが好ましい。 すなわち、使用するハロゲン化水素酸の量は含
有するハロゲン化水素酸の量が加水分解する一般
式()の化合物の1モル当量から9モル当量の
割合で使用する。これにより少ない量では加水分
解が著しく遅くなり実用的でなく、使用するモル
当量を多くしていくと反応時間は短縮されるが、
9モル当量を越えるとその効果は減衰し、いたず
らに反応器容量を大きくする結果となるだけであ
り経済的ではない。 本発明で使用するハロゲン化水素酸の濃度はた
とえば塩酸を使用する場合は、5〜25重量%の濃
度範囲のものが望ましい。5重量%未満になると
その塩化水素が1モル当量以上であつても分解速
度が遅くなり実用的ではなく、また25重量%を越
える場合には、工業的に安価な材質で使用可能な
最高温度130〜140℃において塩化水素の蒸気圧が
高くなり装置の保守上好ましくないからである。 また、この加水分解の反応温度は、50℃以上で
十分であるが、分解速度を考慮すれば、還流下で
行うのが好ましい。加圧により反応温度を上げれ
ばさらに分解を速めることができる。また反応時
間は温度、酸の濃度および当量数酸の種類により
異なるが、10時間から50時間が採用される。 次にアミノアルキルチオール類への加水分解転
化率が75〜97%より好ましくは82〜92%に達した
時点で、加水分解反応を停止する。このためには
加熱を止め、あるいは冷却操作を施し、または加
圧下に反応を行つていた場合は圧力を常圧あるい
は減圧に戻してハロゲン化水素の分圧を下げる等
の手段により反応系をより温和な状態にするだけ
で、すでに相当速度が遅くなつていた加水分解反
応は容易に停止する。 このようにして得られた反応生成物からの粗ア
ミノアルキルチオール類の分離および精製は以下
のごとき操作によつて行うことができる。 まず、反応生成物から残留しているハロゲン化
水素および水を常圧下および/又は液圧下に留去
する。ハロゲン化水素の除去が充分でないと製品
に混入してPH値がオフスペツクとなり、また水の
残留は潮解性の原因となつたり、再使用する場合
の工程を複雑にしかつ選択性を悪化させることに
なるので、これらはできるだけ除去するのが好ま
しい。実際には、粗生成物が濃縮乾固するまで留
去を行うことになるが、この間、粗生成物たるア
ミノアルキルチオール類が溶融状態を保つ温度に
保持するのが望ましい。この温度は、たとえば2
−アミノエタンチオールの場合は70℃以上であ
る。 次にこの濃縮された粗生成物を有機溶媒により
再結晶する。有機溶媒としてはアルコール、エス
テル、ケトン、エーテル等通常のものが使いうる
がメタノール、エタノール、2−プロパノール等
のアルコールまたはエタノール−エーテル等が好
適である。晶析操作としては塩化水素等ハロゲン
化水素の留去に引きつづき、濃縮物がまだ熱く溶
融状態にあるうちに例えばメタノール溶媒の場合
は上記粗生成物に対し0.3〜0.7程度の重量比で添
加し、よく混合溶解し、しかる後10℃以下に冷却
し晶析させるのが好ましい。析出した精製アミノ
アルキルチオール類結晶(純度98%以上)はろ別
して減圧乾燥することにより製品とする。 なお、上記アミノアルキルチオール類を晶析分
離した後の再結晶母液(ろ液)には、かなりの量
のアミノアルキルチオール類および未反応の2−
(2′−メルカプトエチルアミノ)−2−チアゾリン
ハイドロハライド誘導体よりなる粗生成物が溶解
しているが、この粗生成物を母液から回収し、前
記加水分解工程に循環することにより、アミノア
ルキルチオール類を回収しおよび未反応の2−
(2′−メルカプトエチルアミノ)−2−チアゾリン
ハイドロハライド誘導体は繰返し反応に供するこ
とができるので、最終的には実質上、ほぼ定量的
に、目的物である精製アミノアルキルチオール類
を得ることができる。 なお、メタノールやエタノール等の有機溶媒が
反応系内に少量存在しただけで加水分解反応が非
常に阻害されることが本発明者らの検討結果より
明らかとなつており、上記加水分解工程に循環さ
れる粗生成物は再結晶母液(ろ液)を実質的に含
有していないものであることが必要である。 このためには、再結晶母液を、好ましくは減圧
下で完全に濃縮乾固し得られる粗生成物を加水分
解工程に循環する操作を採用することが望まし
い。 以上のように、本発明方法は、アミノアルキル
チオール類を高純度かつ高収率で効率良く製造す
ることができ、このアミノアルキルチオール類は
そのまま医薬品原料として利用することができる
というすぐれた効果を奏する。 次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明
する。 実施例 1 撹拌機、温度制御手段、還流器を備えた反応器
に、2−(2′−メルカプトエチルアミノ)−2−チ
アゾリンハイドロブロマイド24.0g(0.1モル)
を20%臭化水素酸100ml(0.3モル)に溶解したも
のを仕込み、10時間加熱還流させた。反応停止
後、ロータリーエバポレーターを用い反応液を減
圧下に濃縮乾固して臭化水素および水を完全に留
去し2−アミノエタンチオール臭化水素酸塩の粗
結晶29.4gを得た。このものの−SH基の定量に
よる加水分解転化率は89.7%であつた。ひきつづ
き、この粗結晶に再結溶媒として50mlのエタノー
ルを加えて加熱撹拌し十分に溶解した後、よく撹
拌しながら5℃まで冷却し晶出した結晶をろ別
し、得られた結晶を減圧下40℃で2時間乾燥し
14.7gの白色結晶(融点69〜70℃)を得た。ヨウ
素法による純度は99.0%であつた。 実施例 2 実施例1と同様の装置で2−(2′−メルカプト
エチルアミノ)−2−チアゾリンハイドロクロラ
イド19.6g(0.1モル)を20%塩酸130ml(0.8モ
ル)に溶解し30時間加熱還流した。この後減圧下
に濃縮乾固し2−アミノエタンチオール塩酸塩の
粗結晶22.4gを得た。このものの−SH基の定量
による加水分解転化率は88.5%であつた。ひきつ
づき、この粗結晶に再結溶媒として2ml/粗結晶
1gのエタノールを加えて加熱撹拌し十分に溶解
した後、よく撹拌しながら5℃まで冷却し晶出し
た結晶を吸引ろ過し、得られた結晶を減圧下40℃
で2時間乾燥し、10.4gの白色結晶(融点69〜70
℃)を得た。ヨウ素法による純度は98.8%であつ
た。 実施例 3 300mlのガラス製オートクレーブ中に2−(2′−
メルカプト−2′−メチルエチルアミノ)−4−メ
チル−2−チアゾリンハイドロクロライド26.3g
(0.1モル)と25%塩酸100ml(0.8モル)を仕込み
3〜4Kg/cm2Gの加圧下130℃で加熱し反応を15
時間行つた。反応停止後徐々に常圧に戻し、反応
液を減圧下に濃縮乾固した。得られた粗結晶25.3
g(加水分解転化率90.4%)に再結晶溶液として
12mlのメタノールを加えて加熱撹拌し十分に溶解
した後、よく撹拌しながら冷却晶析を行なつた。
結晶をろ別乾燥し1−アミノ−2−プロパンチオ
ール塩酸塩の白色結晶14.4g(融点90〜91℃)を
得た。ヨウ素法による純度は98.3%であつた。 実施例 4 2−(2′−メルカプト−1′−メチルエチルアミ
ノ)−5−メチル−2−チアゾリンハイドロクロ
ライド26.3g(0.1モル)を15%塩酸110ml(0.5モ
ル)に溶解し、40時間加熱還流した。この後減圧
下に濃縮乾固し25.3g(加水分解率86.7%)の粗
結晶を得た。これを実施例1と同様に再結晶処理
を行い、2−アミノ−1−プロパンチオール塩酸
塩の白色結晶12.3g(融点91゜〜92℃)を得た。
ヨウ素法による98.4%であつた。 実施例 5〜9 2−(2′−メルカプトエチルアミノ)−2−チア
ゾリンハイドロクロライド23.5g(0.1モル)お
よび実施例2で得られた再結晶ろ液の濃縮物10.4
gを25%塩酸120ml(0.83モル)に溶解し2.5Kg/
cm2Gの加圧下130℃で加熱還流した。15時間後反
応を停止し、徐々に常圧に戻しながら濃縮し、さ
らに減圧にして塩化水素と水を完全に留去した。
得られた粗結晶(33.4g)の加水分解転化率は
90.3%であつた。この粗結晶を実施例1と同様に
再結晶処理を行い2−アミノエタンチオール塩酸
塩の白色結晶16.1gを得た。以後同様の方法を繰
返して得られた結果を第1表に示した。
【表】 注2) 再結晶後の累計収率
実施例10〜13および比較例1〜3 反応時間を種々変えた以外は実施例2と同様に
して加水分解反応を行つて2−アミノエタンチオ
ール塩酸塩を生成させ、実施例2と同様に再結晶
処理を行つて製品の純度などについて試験した。
その結果を第2表に示した。
【表】 以上実施例および比較例から明らかなごとく、
アミノアルキルチオール類への加水分解転化率が
80%以上の範囲で加水分解反応を停止し、得られ
た粗アミノアルキルチオール類を有機溶媒で再結
晶することにより純度98%以上の高純度アミノア
ルキルチオール類を容易に得ることができるこ
と、および、上記アミノアルキルチオール類を晶
析分離した後の母液中に溶解している粗生成物か
ら、該母液を実質的に除去した後加水分解工程に
循環する工程を繰返すことにより、最終的にほぼ
定量的に目的物である精製アミノアルキルチオー
ル類を得ることができ、しかも上記循環を多数く
りかえしても、得られる製品の純度の低下はまつ
たく認められないことがわかる。なお、加水分解
転化率が75%未満の場合、再結晶操作が非常に困
難となることも明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、R1,R2,R3およびR4は水素原子、低
    級アルキル基またはヒドロキシル置換低級アルキ
    ル基を示し、Xはハロゲン原子を示す) で表わされる2−(2′−メルカプトエチルアミノ)
    −2−チアゾリンハイドロハライド誘導体をハロ
    ゲン化水素酸により加水分解して一般式 (式中、R1,R2,R3およびR4とXは前記と同
    じ意味をもつ) で表わされるアミノアルキルチオール類を製造す
    るに当り、上記アミノアルキルチオール類への転
    化率が75〜97%の範囲で、上記加水分解反応を停
    止し、得られた粗アミノアルキルチオール類を有
    機溶媒中で再結晶させることを特徴とする高純度
    アミノアルキルチオール類の製造法。 2 加水分解反応を停止して、アミノアルキルチ
    オール類を含有する反応混合物からハロゲン化水
    素酸および水を実質的に除去した後、得られた粗
    アミノアルキルチオール類を有機溶媒中で再結晶
    させることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の高純度アミノアルキルチオール類の製造法。 3 アミノアルキルチオール類を晶析分離した後
    の再結晶母液中の溶解粗生成物を回収し、この粗
    生成物を加水分解工程に循環させることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項または第2項記載の高
    純度アミノアルキルチオール類の製造法。
JP20525981A 1981-12-21 1981-12-21 アミノアルキルチオ−ル類の製造法 Granted JPS58105959A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20525981A JPS58105959A (ja) 1981-12-21 1981-12-21 アミノアルキルチオ−ル類の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20525981A JPS58105959A (ja) 1981-12-21 1981-12-21 アミノアルキルチオ−ル類の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58105959A JPS58105959A (ja) 1983-06-24
JPS637540B2 true JPS637540B2 (ja) 1988-02-17

Family

ID=16504018

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20525981A Granted JPS58105959A (ja) 1981-12-21 1981-12-21 アミノアルキルチオ−ル類の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58105959A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58105959A (ja) 1983-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7399850B2 (ja) 芳香族ニトリル化合物の製造方法
US4496736A (en) Process for the preparation of carboxylic acids and N-tert.-alkylamines
JPS637540B2 (ja)
JPH11228540A (ja) 2−(4−ピリジル)エタンチオールの製造方法
JP3159614B2 (ja) クロロアルキルアミン塩酸塩の製造法
JPH0217544B2 (ja)
JPS637541B2 (ja)
JP2587336B2 (ja) 塩酸ベバントロールの製造方法
JPS6227059B2 (ja)
JPS63425B2 (ja)
US4278799A (en) Continuous process for the production of dichloroacetamides
CA1121351A (fr) Procede de preparation des benzothiazole-sulfenamides
JP3042122B2 (ja) N−シアノアセトアミジン誘導体の製造方法
EP3950664A1 (en) High purity 2-naphthylacetonitrile and method for producing same
HU207709B (en) Process for producing n-/n-propyl/-n-/2-/2,4,6-trichloro-phenoxy/-ethyl/-amine
JPH0228583B2 (ja)
RU2270199C2 (ru) Способ получения n-алкил-2-бензтиазолилсульфенимидов, оборудование для их получения и способ их очистки
JPH0243734B2 (ja)
JPH0416462B2 (ja)
JP3061494B2 (ja) グリシジルアリールスルホナート類の製造方法
JP2657641B2 (ja) クロロアルキルアミン塩酸塩類の製造方法
JPS6025937A (ja) 有機スルホン酸又はその塩の製造方法
JPS6325577B2 (ja)
KR940005014B1 (ko) 피롤리딘카르복실산 유도체의 제조방법
JPH0235745B2 (ja)